落語初心者のための基礎知識

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落語は誰が聴いてもわかりやすく面白い芸能です。落語の基本的な知識や初心者におすすめの演目の紹介、実際に落語を楽しむ方法などを通じて落語(特に古典)の魅力についてお伝えします。

落語初心者入門はこちらから!

著者:ミドケン

落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから

 

『落語初心者入門』目次へ  (全23ページ)

 

まずは落語初心者のための基礎知識をお伝えします。

このページを読めば「落語とは何か」という基本的なことがわかり、なんとなく落語の全体像が見えてくるかと思います。

 

落語とは


By vera46 – originally posted to Flickr as rakugo, CC 表示 2.0, Link 

 

落語は江戸時代の日本で成立した伝統的な話芸です。

落語にはお決まりのストーリーがあり、内容は基本的に「滑稽で笑えるもの」となっています。(感動できるものもあります)

そして話の最後には「落ち(オチ)」がつくのが特徴となっています。

ちなみに落語では「話」を「噺(はなし)」とも表記します。

 

※決まり文句は言わない事も多くあります

 

また、落語家は着物を着て落語を演じるのが基本です。

ただ、落語家には階級があり「二つ目」以上の階級(下図参照)だと着物の上に羽織をはおっています。

落語を演じている最中に、落語家が羽織を脱ぐ時がありますがタイミングに明確な決まりはありません。

 

▼階級について詳しくは第1章の後のページで解説します!

 

落語の表現

 

落語は座布団の上に座っている落語家が1人で何役も演じて物語を展開します。

使用する道具は、基本的には扇子と手ぬぐいだけです。

扇子と手ぬぐいは様々な道具に見立てられます。扇子で「そばをすする箸」を表現したり、手ぬぐいを「財布」に見立てることもあります。

 

▼「扇子」で表現されるもの

扇子で表現されるもの 表現が見られる有名な演目
時そば/うどん屋
煙草 巌流島/粗忽の釘
そろばん 壺算/片棒
試し酒

▼「手ぬぐい」で表現されるもの

手ぬぐいで表現されるもの 表現が見られる有名な演目
財布 鰻のたいこ/堀の内
浮世床/稽古屋
短冊 崇徳院

 

落語家が1人で何役も演じ、お客さんの想像力によって物語が膨らんでいくというのも落語の魅力であり、こうしたスタイルのエンターテインメントは日本独自のものです。

 

また「落語はお決まりのストーリーがある」と先ほど説明しましたが、演じ手の表現によって同じ演目(ストーリー)でも全く違った魅力を堪能できます。

 

 

その為「お気に入りの落語家の方を1人見つけて、その落語家を掘り下げる」という楽しみ方もおすすめです。

当Webonでもおすすめの落語家や名人を紹介しておりますのこちらを参考に見つけていただければと思います。

▼名人紹介は第3章、第4章で!

 

落語の噺の構成

 

落語を観る上で知っておきたいのが噺の構成です。

決まった流れがあるので事前に知っておくと内容が入ってきやすくなると思います。

落語の噺は「①マクラ」「②本編」「③落ち(サゲ)」で構成されています。

 

 

「マクラ」から落語は始まります。

マクラは落語家さんのフリートークのような感じで、本編にちなんだ小噺をしたりします。マクラが盛り上がって本編に入らないなんてこともあったりします。

一般的なマクラの長さは5分~15分程度です。ただ、マクラの面白い落語家として有名な柳家小三治(やなぎや こさんじ)さんは1時間マクラをしゃべって落語は10分~15分なんてこともあります。

 

▼柳家小三治さん

▼小三治さんの詳しい解説は第4章にて

▼例)マクラの動画:桃月庵白酒さん

 

 

「本編」では「まんじゅうこわい」「天狗裁き」などのお決まりの演目が披露されます。

本編で演じられる演目は、古典落語か新作落語の2つに分けることができます。

「古典落語」は江戸中期から明治にかけて作られた演目で、その数は500~800あると言われています。また、大正時代以降に作られた落語は「新作落語」と言います。

 

▼古典落語と新作落語の違いは第1章の後のページで解説!

▼定番の演目の内容は第3章で解説!

 

 

「落ち(サゲ)」は噺の最後に持ってくる結びの言葉のことです。

落ち(オチ)を言って頭を下げて終わりになります。以下に「オチ」がどのようなものかを示しています。

その演目のネタバレを含んでいるので知りたくない方は飛ばしてください。

 

▼オチの例 ※ネタバレを含む

演目 あらすじ オチ(赤文字)
まんじゅうこわい 饅頭が怖いという男を怖がらせてやろうと饅頭攻めにする。しかし、男は饅頭を食べている。してやられた男たちは男に問う。 「お前は一体何がこわいんだ」
「ここらで渋いお茶が一番怖い」
天狗裁き ぶつぶつ言いながら寝ている八五郎に奥さんが「どんな夢を見てた」ときかれ「夢なんか見ていない」と答える。その後、おれにだったら夢の内容を教えることができるだろうと色んな人に問いただされて、最後は天狗にまで聞かれる。 大天狗は八五郎を山奥へと連れて行くと「どんな夢だ。教えないと八つ裂きにする」と言われる。「うー、助けてくれー」と言う八五郎。
そこへ「ちょいとお前さん起きよ。どんな夢見てたんだい」

 

落語は以上のように「①マクラ」「②本編」「③オチ」という構成で展開します。

これを知っていれば落語をより楽しむことができるでしょう。

 

 

さて、②の本編には「決まった噺がある」と説明しましたが、この噺の種類は大きく二つに分けることができるのです。以下では噺の種類二つに分けて紹介します。

 

噺の種類

 

落語の噺の種類は大きく分けると「滑稽噺」「人情噺」の二つです。

 

 

滑稽噺は「噺の終わりにオチがあるおもしろいおかしい落語」のことです。落語と聞いてイメージするのはこの滑稽噺だと思います。

人情噺は「ストーリー性を重視し心温まる人情を描いた落語」のことです。

どちらも特別な知識がなくても楽しめます。

初心者の方におすすめの噺も第3章で紹介してますので、まずはどんな噺があるか知るとよいと思います。

 

落語を観るには

 

落語の醍醐味はプロの落語家の公演を生で観ることです。

1年365日毎日、生の落語を観ることができる「落語定席(らくごじょうせき)」という場所があります。

落語定席は東京には「浅草演芸ホール」「鈴本演芸場」「新宿末廣亭」「池袋演芸場」の4つがあります。

大体、昼は12時頃にはじまり夜は21時頃まで行われています。昼と夜の2部制が基本ですが、ほとんどの寄席が昼と夜でお客さんを入れ替えをしません。

そのため12時に入り21時までの間、たっぷりと落語を楽しむことができます。

基本的に飲食は可能で、演芸場によってはお酒を飲むこともできます。

ちなみに寄席では大体1人15分~20分の長さで演じます。トリが「大ネタ」と呼ばれる30分以上の長さの演目を披露することもあります。

 

▼落語定席の基本情報

開催日 基本的に毎日
公演時間 12時頃~21時頃
相場 2500円~3000円
チケット購入方法 当日券のみ
落語の長さ 1人15分~20分程度

 

ここまでざっくりと落語の基礎知識についてお伝えしていきました。続いては落語の歴史についてお伝えします。落語への理解を深めてより落語を楽しんでいただければと思います。

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著者:ミドケン

落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから

クラシックコンサートの選び方 【鑑賞方法①】

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クラシックコンサートに興味があっても「敷居が高い」「拍手のタイミングとかわからない」などの不安から、行くことを躊躇している方も多いのではないでしょうか。そんな不安を払拭し、さらにはより楽しむ方法をお伝えします。

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著者:めーぷる

国立大学医学部生。プログラマーとライターの仕事も手掛ける。幼少期からピアノとヴァイオリンを習っており高3の夏頃まではプロのピアニストを目指していた。クラシック音楽、ジャズ、洋楽と幅広いジャンルの音楽に親しむ。お問い合わせはこちらから

 

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ここまではクラシックコンサートの「楽しみ方」「種類」についてお伝えしてきましたが、この第3章では「鑑賞方法」について5ページにわたって解説いたします。

ただ最初は「鑑賞したい」と思ってネットで調べても「演奏家が誰だかよくわからないし、曲目を見ても知らない曲ばかりだ……。」とピンと来ない方が多いかもしれません。

そこでこのページでは、コンサートの選び方について解説します。きっと皆さんに合ったコンサートが見つかることでしょう。

 

行きたいコンサートの選び方

 

まずコンサートを選ぶ上で、なんとなく自分が行きたいコンサートというのをイメージしましょう。

といっても「初心者だからわかるわけない!」と思う部分もあるかもしれません。ただ、本当に漠然とでいいのです。

例えば「ピアノが聴きたい!」だとか「よくわかんないけど、とりあえず有名人の演奏を聴いてみたい!」「お金ないから、安くてそこそこのコンサートないかなあ……?」といったような感じで構いません。

それだけでもだいぶ候補を絞ることができるはずです。「なんとなく」というレヴェルで全く構わないので、まずはここから始めてみましょう。

 

▼選び方一覧

重視したいこと 特徴
チケットの安さ チケット代が安い。演奏家のモチベーションが非常に高いことが多く、案外クオリティーの高い演奏を聴くことができる。
とにかく有名な人の演奏が聴きたい チケット代は高い。世界トップレヴェルの演奏を聴くことができる。
コンサートの種類から比較して選びたい 「ガラコンサート」「野外コンサート」「アニメ・映画」など種類は様々なものがあり、自分の興味関心に合ったコンサートを楽しむことができる。

 

1 チケットの安さで選ぶ

 

初めてなので満足できるかわからないし、まずはチケットが安いコンサートからはじめてみたい方もいらっしゃることでしょう。

そんな方には、駆け出しの演奏家による個人リサイタルがおすすめです。

個人リサイタルとは、オーケストラと違い基本的には1人の演奏家によって行われます。

 

 

駆け出しの演奏家はとにかくたくさんのお客さんに集まってもらう必要があるため、チケットも安いことが多いのです。

第2章のこちらのページでもお伝えしましたが、個人リサイタルの場合演奏家のモチベーションが非常に高いことが多く、案外クオリティーの高い演奏を聴くことができるということも少なくありません。

チケットの探し方は、規模が大きくないものがほとんどなので、お住まい周辺のホール、市役所などに置いてあるコンサートに関するパンフレットを探すのがよいでしょう。

 

▼市役所に置いてあるパンフレットの例

 

個人リサイタルの解説は第2章(現在、第3章)にて!

 

2 著名な演奏家で選ぶ

 

駆け出しの演奏家の方ではなくて、とにかく有名な方の演奏が聴きたいという方もいるかと思います、

そもそもクラシック音楽初心者の場合「著名な演奏家」と言われても誰がいるか分からないことが多いのではないでしょうか。

そのような場合、まずネットで「ピアニスト 来日」「クラシック 来日予定」などで検索するのが手っ取り早いでしょう。

 

 

そうすると、著名な演奏家の来日予定が出てくるはずです。

そこに名前が出てくる演奏家というのは世界レヴェルで活躍している音楽家がほとんどでしょう。

その中から地理的・日程的に都合が良いものを選ぶことによって、あまり演奏家についてご存知でないという方でも簡単に世界トップレヴェルの演奏会を探すことができるでしょう。

 

▼著名な演奏家の例

名前 役割 備考
パーヴォ・ヤルヴィ 指揮者 1962年エストニア生まれ男性。世界で最も活躍している指揮者の一人に数えられる。グラミー賞を受賞。
ボリス・ベレゾフスキー ピアノ 1969年旧ソ連モスクワ生まれ男性。チャイコフスキー・コンクールにて優勝。来日頻度も高い。
ラン・ラン ピアノ 1928年中国生まれ男性。アメリカの雑誌「タイム」の「世界で最も影響力のある100人」に選出される。
イザベル・ファウスト ヴァイオリン 1972年ドイツ生まれ女性。世界有数の実力派ヴィア庵にスト。レオポルト・モーツァルト国際コンクール第1位
ヒラリー・ハーン ヴァイオリン 1979年アメリカ生まれ女性。3度グラミー賞を受賞するる。

 

より楽しむために

 

お近くのホールや市役所にいくと、クラシックコンサートのパンフレットが置いてあることが少なくないです。そのパンフレットなどの宣伝にはたいてい曲目だけでなく、演奏者のプロフィールも記載されていることが多いです。

このプロフィールも、コンサートを選ぶ際には注目してみるとよいでしょう。

「コンクールでの受賞歴」「経歴」などが記載されているため、その演奏者がどのような人なのかを知る手がかりを得ることができます。

「海外で音楽を学んでいる方」「国際コンクールと名の付くもので入賞している方」はかなりの実力の持ち主であると言えるでしょう。

 

▼プロフィールのイメージ

【編集部コラム】プロフィールの見方
プロフィールを見てみると「○○大学首席」と記載されていることが多いです。「トップで卒業している人が多いのだなー」と思うかもしれませんが、これは必ずしもトップの成績を取ったという訳ではなく、実技が優秀だった場合は全員を首席とする大学もあるそうです。

また「○○を師事」というのもよく記載されております。これは幼い頃からレッスンをしてくれた先生など、一定の期間指導していたいだいた先生の名前を書くのが一般的だそうです。ただ、何回かレッスンを受けただけでも敬意を表して記載することもあるそうです。

プロフィールを見た時には、是非注目してみたください。

 

また、最近ではSNSを通じて営業している音楽家も徐々に増えています。その演奏者のSNSを確認することで、その演奏者の人柄を知るのも有効な方法です。

SNSは演奏者の名前で検索してみると見つかるかと思います。パンフレットなどに記載されていて気になった演奏家の方の名前で検索してみるのもよいでしょう。

演奏者に対して興味を持つことができれば、自然とその人の演奏を聴きたくなるのではないでしょうか。

▼演奏家の方のSNSの例

3 コンサートの種類で選ぶ

 

クラシックコンサートには様々な種類のコンサートがあります。「個人リサイタル」「ガラコンサート」「交響楽団のコンサート」「野外コンサート」「アニメ・映画のコンサート」などなど。

これらの特徴を比較して、興味を持ったクラシックコンサートに足を運ぶのもよいでしょう。

 

▼クラシックコンサートの種類一覧

種類 特徴 チケット参考価格
個人リサイタル ・もっともよく見かける。演奏者自身がプロデュース
・演奏者のモチベーションが高く質の高い演奏を期待できる
・手軽さが魅力
1000円~
ガラコンサート ・コンクールの上位入賞者だけを招待して開催されるためレベルが高い
・実力者の演奏をたくさん聴ける
『ピティナ宝塚支部がお贈りする音楽の祭典 夢のガラコンサート』5000円
交響楽団によるコンサート ・オーケストラのコンサート
・定期演奏会に繰り返し足を運ぶだけで多くの曲について知ることができる
「NHK交響楽団の定期公演」2019年1月11日:自由一般1500円、S 一般8800円
野外コンサート ・野外のと特設ステージで演奏を行う 『イープラス presents STAND UP! CLASSIC FESTIVAL 2018』1日券スタンディング9800円
アニメ・映画 ・「けものフレンズ」「スターウォーズ」の音楽をクラシックアレンジしたコンサート。シネマコンサートでは、名作映画を生演奏付きで楽しめる 『けものフレンズ×東京フィルハーモニー交響楽団「もりのおんがくかい」』:A席6480円、S席8640円

 

コンサート情報入手方法

 

自分に合ったクラシックコンサートを選ぶには、どこでいつコンサートをやっているのか知る必要があるでしょう。下記に、コンサート情報の入手方法を記載いたします。

「自分の興味により合ったものが観たい」「家から近い方がいい」など、自分の重視することに合わせて情報を入手してみてください。

 

入手経路 重視すること 入手方法
チケットサービス ・自分の興味に合っている 「チケットぴあ」「イープラス」などのチケットサービスで探す。
参考:チケットぴあ
交響楽団などのホームページ ・近所がいい 各楽団のホームページの多くには、コンサート情報が記載されています。
参考:東京交響楽団公式HP
コンサートホールのホームページ ・近所がいい 「サントリーホール」「東京文化会館」などの日本の主要なコンサートホールのホームページには公演スケジュールが記載されています。
参考:サントリーホール
市役所 ・近所がいい お近くの市役所には、その地域で開催されるコンサートのチラシなどが置いてある場合があります。
SNS ・自分の興味に合っている
・人重視
アーティストや音楽事務所のfacebookやtwitterで、公演情報を発信していることがあります。
コンサートに行った時にもらうチラシ ・自分の興味に合っている コンサートに足を運ぶと、入り口で大量のチラシをもらうかと思います。出演アーティストが出ているコンサートだったり、その公演と近い系統の情報が多く手に入ります。

 

さて、今回はクラシックコンサートを選び方についてお伝えしてきました。

実際に観たい公演が決まったら、続いては事前準備について知っておく必要があるでしょう。事前準備をしておけば、よりクラシックコンサートを楽しむことができるのです。

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クラシックコンサートの事前準備 【鑑賞方法②】

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クラシックコンサートに興味があっても「敷居が高い」「拍手のタイミングとかわからない」などの不安から、行くことを躊躇している方も多いのではないでしょうか。そんな不安を払拭し、さらにはより楽しむ方法をお伝えします。

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国立大学医学部生。プログラマーとライターの仕事も手掛ける。幼少期からピアノとヴァイオリンを習っており高3の夏頃まではプロのピアニストを目指していた。クラシック音楽、ジャズ、洋楽と幅広いジャンルの音楽に親しむ。お問い合わせはこちらから

 

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この章では5ページにわたって鑑賞方法について解説しています。

前ページでは「クラシックコンサートの選び方」についてお伝えしました。

クラシックコンサートは事前準備することによって、より楽しむことができるようになります。このページでは、そんな「事前準備」について解説します。

 

4つの事前準備

 

クラシックコンサートをより楽しむためにしておいた方がよい4つの事前準備があります。4つの事前準備についてこのページで詳しく解説します。

 

▼事前準備一覧

準備 ポイント
① 曲目を知る パンフレットやHPで曲のプログラムが記載。曲の背景を知ることで聴こえ方が変わる。
② 作曲家を知る 作曲家がどんな人か知ることで、曲のイメージを掴むことができる。エピソードに注目するとより楽しめる。
③ 演奏者のプロフィールに注目 演奏者や楽団の活動、受賞歴などを知るとコンサートに対するモチベーションが上がる。
④ Youtubeで聴く ながらでもいいので聴いておく。実際に聴いた曲をコンサートで聴くと、嬉しい気持ちになる人も多い。

 

① 曲の背景を知る

 

クラシックコンサートのパンフレットは、見てすぐにわかるように演奏される曲のプログラムが記載されていることでしょう。

まずはその曲目について自分で少し調べてみるとよいです。

その曲がどのような背景を持っているのかということについて知ることで、きっと曲の聴こえ方が変わってくるはずです。背景を知れば、コンサート中の演奏を聴きつつ、頭の中でその曲の具体的なイメージを描くことができるようになることでしょう。

 

プログラム入手方法
パンフレットに限らず、ホームページなどでも曲目を確認することができます。曲目が載っているホームページの例⇒群馬交響楽団HP

 

曲の背景については別Webon「クラシック初心者入門」で解説しております!

 

② 作曲家を知る

 

クラシックコンサートのプログラムに記載された曲について知ることができたら、それらの曲の作曲家についても調べてみるとよいでしょう。

その作曲家はどのようなジャンル(古典派、ロマン派、近現代など)の曲を残しているのか、どの年代に生きていた人なのか、どのような性格だったのか、どのような生活をしていたのか……と調べてみると、どのような人がその曲を書いたのかをイメージすることができるでしょう。

クラシック音楽の作曲家というのは個性豊かな人が多く、とんでもエピソードを持っている作曲家というのも少なくありません。

そういったエピソードにも注目してみると、より楽しめるかと思います。

 

▼個性豊かなクラシックの作曲家の例

作曲家 エピソード
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
【詳しい解説は別Webon
幼いころから音楽の才能を如何なく発揮し、国王の前で演奏会を行うなど早くからその名声を手にした。5歳の時に初めての作品を制作する。
フレデリック・フランソワ・ショパン
【詳しい解説は別Webon
8歳でコンサートを開く。自然に触れ合うことを好んで、そこで育まれた豊かな感性を活かして、響きの美しさというものを追求した作曲家。ピアノ詩人と呼ばれる。
フランツ・リスト
【詳しい解説は別Webon
10歳の頃にはすでに自分でコンサートを開き、10代でベートーヴェンから絶賛。ファンが「リストの入った浴槽に入っていた水ですら欲しがった」などたくさんの伝説が残されている。
セルゲイ・ラフマニノフ
【詳しい解説は別Webon
手が大きいうえ柔軟性も極めて高かったため、ドから1オクターブ上のソまで(約37センチ)届いたという伝説の持ち主。生前は評価が大きく二分され、死後評価された作品も多い。

 

③ 演奏者のプロフィールに注目

 

コンサートのプログラムに記載されている曲とその作曲家について調べたら、今度は演奏者(楽団)のプロフィールについても見てみましょう。

その演奏者(楽団)が普段どのような活動をしているかを知ることができるはずです。

オーケストラであれば、世界中を飛び回っているような楽団もあれば、定期演奏会を中心に活動している楽団もあるはずです。

また、ピアニストなどの場合は、今までのコンクールの受賞歴やどこの国の人に指導を受けてきたのか、などの経歴も記載されているはずです。

 

▼プロフィールのイメージ

プロフィールの見方についてはひとつ前のページで詳しく解説!

 

実際の演奏者のプロフィールについて知ることで、自然と演奏者に対して親しみも湧き、コンサートに対するモチベーションも上がってくるかと思います。

 

▼定期演奏を行なっている交響楽団。公式サイトにプロフィール記載。

楽団名 特徴 ホール
札幌交響楽団
公式サイト
北海道唯一のプロオーケストラ。透明感あるサウンドとパワフルな表現が特徴。 札幌コンサートホールKitara
仙台フィルハーモニー管弦楽団
公式サイト
毎年開催される「サマーフェスティバル」は夏の風物詩となっている。 日立システムズホール仙台コンサートホール
山形交響楽団
公式サイト
オーケストラの自主レーベルとしては日本初となるCDレーベル『YSO live』を立ち上げる。 山形テルサ
群馬交響楽団
公式サイト
1955年には同楽団を制作された映画「ここに泉あり」が公開された。 群馬音楽センター
NHK交響楽団
公式サイト
日本を代表するオーケストラ。 NHKホール/サントリーホール
日本フィルハーモニー交響楽団
公式サイト
1962年には世界初のシベリウス交響曲全集(渡邉曉雄指揮)を録音。世界的指揮者も相次いで客演。 サントリーホール
名古屋フィルハーモニー交響楽団
公式サイト
中部・東海を代表するオーケストラ。 愛知県芸術劇場コンサートホール
九州交響楽団
公式サイト
福岡県を中心に九州各地で年間約130回の演奏活動を行っている。 アクロス福岡シンフォニーホール

 

また、最近ではSNSを通じて活動状況を発信している演奏者(楽団)も少なくありません。したがって、SNSのアカウントがないか調べてみるのもおすすめです。

ステージの上では見ることのできない姿を見ることができるかもしれません。

 

楽団や演奏者のSNSを見つける方法!
パンフレットに書いてある楽団の名前をTwitterで検索してみましょう。そうすると、簡単に楽団を発見することができます。出演者の方の名前を入力してみても、案外ヒットするので試しに検索してみるのもよいと思います。

▼楽団のSNSの例

 

④ YouTubeで聴く

 

Youtubeでどのような曲なのか実際に聴いてみるのもよいでしょう。Youtubeだと無料で手軽に聴けるのでおすすめなのです。

別に深く考えながら聴かなくても「ながら」で聴くだけでも全然構いません。実際に聴いた記憶がある曲をコンサートで耳にすると、不思議と嬉しい気持ちになるという人も多いです。

きっとより興味を持ってコンサートでの演奏を楽しむことができるかと思います。

 

▼筆者おすすめYoutubeチャンネル

 

【編集部コラム】クラシックコンサートで最もよい席は?

クラシックの事前準備として行うべきなのが「チケットの購入」であり、その際の席選びは重要なのです。

クラシックコンサートで最も良い席は、中央列の真ん中に近いところと言われています。ホールによって異なるものの、最も音がよく聴こえるように作られていることが多いため、最も良い席とされているのです。

「では他の席はだめなのか」というと、そうではなく違った楽しみ方ができるのです。

最前列ですと、会場にもよりますがステージの高さよりも客席が低い位置にあるため、音が頭の上を抜けてしまうと言われています。ただし、指揮者の表情や演奏者の息遣いなど、CDではなかなかできない楽しみ方をすることができます。

また、ピアノリサイタルにおいて「ピアニストの演奏している手を見たい」という理由で左側に座る方もいるそうです。

 

「良い席」とされている中央列の真ん中あたりは、チケット代が高く設定されているケースが多いようです。一方で座席後方はチケットが安く設定されている場合が多いようです。後方の座席だからと言って、音が悪いという訳ではなくバランスよく音が聴こえる場合もあるそう。後方の座席は会場全体を見渡せる席なので、演奏者だけでなくお客さんの熱気なども感じることができるでしょう。

 

中央列の真ん中などの良い席は高いので「とりあえず安い値段で観てみたい!」など自分の目的に合わせて、お気に入りの席を選んでみてはいかがでしょうか。

 

さて、事前準備については以上になります。

コンサート当日に知っておけばより楽しむことができる知識については、第1章の以下のページで解説しておりますので、こちらも事前にチェックしておくとよいでしょう。

 

このページでは、クラシックコンサートをより楽しむための4つの事前準備についてお伝えしました。事前準備をして臨めば、よりコンサートを堪能することができるはずです。ぜひ参考になさってください。

次のページでは会場での「マナー」についてお伝えします。複雑なマナーなどはありませんので、クラシックコンサートの敷居は高いというイメージを払拭していただければと思います。

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堂本光一の魅力② 最高のエンターテイナー

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「Endless SHOCK(エンドレスショック)」は堂本光一さん主演の日本一チケットが取れないと言われているミュージカル。「フライング」「階段落ち」などの演目も素晴らしいですが、ストーリーの素晴らしさをもっと知っていただきたい。帝国劇場での鑑賞経験はございませんが、精一杯魅力をお伝えします。

「『Endless SHOCK』入門 ~堂本光一主演ミュージカル~」はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

お問い合わせはこちらから

 

『Endless SHOCK』目次へ  (全14ページ)

 

前ページでは堂本光一さんのEndless SHOCK(エンドレスショック)という「舞台にかける情熱」についてお伝えしましたが、このページでは「最高のエンターテイナー」としての光一さんの魅力についてお伝えします。

光一さんが素晴らしいエンターテイナーであるからこそ、ストーリーに感情移入して感動することができるのだと思います。

 

KinKi Kidsとは違う堂本光一さん

 

Endless SHOCK(エンドレスショック)の中には様々な演目があり、観る人を楽しませています。

 

 

KinKi Kidsの堂本光一さんしか知らない人は、これほどの演目を行っていることに驚くのではないでしょうか。

私は、光一さんのことを「本当に素晴らしいエンターテイナーだな」と思っています。

 

Endless SHOCKをたくさんの人に見てもらいたいと思っていますが、チケットが取れない公演でもあるので、そもそも観たい人全員が観れていないのかもしれません。

光一さんの素晴らしいパフォーマンスを多くの人に見てほしいし、KinKi Kidsの光一さんとはまた違う、光一さんの素晴らしさをもっと知ってほしいなと思っています。

 

本物の表現者

 

マイケルジャクソンの振り付けを担当したトラヴィス・ペイン氏が、光一さんのことを絶賛していました。

トラヴィス氏は、Endless SHOCKの演目「Higher」の振り付けを担当。

“堂本光一の魅力② 最高のエンターテイナー” の続きを読む

Endless SHOCKのみどころ② フライング/太鼓

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「Endless SHOCK(エンドレスショック)」は堂本光一さん主演の日本一チケットが取れないと言われているミュージカル。「フライング」「階段落ち」などの演目も素晴らしいですが、ストーリーの素晴らしさをもっと知っていただきたい。帝国劇場での鑑賞経験はございませんが、精一杯魅力をお伝えします。

「『Endless SHOCK』入門 ~堂本光一主演ミュージカル~」はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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Endless SHOCK(エンドレスショック)はストーリーが素晴らしいです。

また、演目も素晴らしいものであり「ストーリーと演目の相乗効果」によって素晴らしい舞台になっていると思います。

Endless SHOCKの演目は「フライングがすごい!」など1シーンとして紹介されることがあります。ただ、ストーリーのつながりとともに演目を知ることで、よりEndless SHOCKという舞台の素晴らしさがわかるかと思います。

このページでは「フライング」「太鼓」についてお伝えします。

 

フライング

 

フライングとは「天井のワイヤーで吊られて(光一さんが)スタージ上や客席の上を飛び回るシーン」のことを指します。

Endless SHOCKがテレビなどで紹介される際に、よく話題となるのがフライングのシーン。

堂本光一さんが華麗に空中を舞っているあの姿です。

 

フライングはただ吊られているだけではダメなんです。

フライングをきれいに見せるには、体幹や姿勢が重要で、そのためには筋力も必要。

 

光一さんは全てを兼ね備えていてそのフライングは日本一と言われています。

光一さんほど、綺麗に空中を舞える人はいないそう。

 

フライングの方法

 

フライングはただ吊られているだけでは、体がぐらぐらしてしまいます。

光一さんの姿勢はピシッとしていて、片足を少し曲げるようにしてバランスをとっています。

 

▼片足を少し曲げるイメージ

 

こうすることで、体幹が整い上手く体に力が入るので、とても綺麗に飛ぶことができます。

光一さんはフライングをする際に体につけるハーネスを、背中が浮かないようにきつめにつけています。

 

▼ハーネスの装着イメージ。

 

 

こうすることでとても綺麗に見えるのですが、男性にとっては股間が痛いそう。

光一さんはそこのところを笑いながら語ったりもしますが、全ては最高のものを届けるため。

 

フライングは、自分で4、5歩ほど助走をつけて飛んでいきます。光一さんもそうやって舞台から飛び立ちます。

このフライングの時にステージ上で他のキャストが「天井から下りているワイヤー」と「光一さんの背中にあるハーネス」とをつなげるのですが、その時に光一さんの背中をトントンと叩きます。

 

これは、光一さん達の間で笑い話になっているのですが、光一さんの大親友でもあるTOKIOの長瀬智也さんが、昔ステージでフライングをする際に、まだワイヤーをつなげていないのに勢いよく走り出してしまってステージから落ちたとか…。

幸い大事には至らなかったようなのでよかったのですが、このハプニング以来ジャニーズでは「ちゃんと着けたよ」の意味を込めて背中をトントンするようになったそうです。

 

続いてEndless SHOCKでのフライング登場シーンと、フライング後に行われる太鼓についてご紹介します。

 

登場シーン

 

以下では、フライングの登場シーンとその魅力を紹介いたします。

 

–以下ネタバレ的な内容を含みます–

ネタバレしたくない方のための「みどころまとめページ」は下記より! ネタバレしたくない方のための「みどころまとめページ」は下記より!

 

 

フライングは何度かありますが、全て「劇中劇(キャストが演じる役が何かを演じている劇)」のシーンです。

一番最初のフライングは「シーン2 Off Broadwayのショー」で行われます。

 

一度目のフライングでは、それまでステージにいた光一さんが素早く移動し、突然天井から吊るされて登場しますので、知らない人は驚くと思います。

2階席の人は光一さんが目の前です。

 

歌いだしたところでワイヤーが切れる設定で、一旦ステージに戻り

「ショーにハプニングはつきもの。ショーを続けよう」

とコウイチ。

 

そしてステージから飛び立ち、華麗なフライングです。

遠心力でどんどん大きくなり、そして綺麗にステージに戻っていく姿はいつ見てもEndless SHOCKのオープニングにふさわしいワクワク感にあふれています。

 

私は何度も2階席で見ており、このシーンを知っているので、光一さんの様子を観察しています。

もちろん暗幕がしてあり暗がりですがよく見ていると、天井の通路を通ってくるところや、上から吊らされてススーっと定位置に下りるところなどがわかります。

いつも帝国劇場より小さい博多座で観ているので、感じられるのかもしれませんが…。

 

ちなみに、一度目のフライングがある「シーン2 Off Broadwayのショー」は、マジックなどショー的要素の詰まったシーンです。

ここでコウイチたちカンパニーのやっているショーが披露されることで、コウイチたちのショーにかける想いなどがわかると思います。

 

そしてその後の演目「Jungle」のシーンでのフライングは、上から吊るされたロープにつかまってのフライング。

足をロープに引っかけて、手をロープ上部に固定はしていますが、光一さん自身にワイヤーはついていません。

 

このフライングは2階席の中にまで入ってきそうな勢いで思わずのけぞってしまいます。

 

ラダーは天井から吊るされたいくつかの梯子を光一さんがフライングしながら飛び移っていく、人気が高い演目。

 

梯子が動くのでとてもむずかしいと思うのですが、光一さんが華麗に梯子を舞っていく姿は美しくて胸が熱くなります。

このラダーフライングの途中に、帝国劇場では2階席1列目前のスペースにスタッと降り立ちポージングします。

博多座では降り立つスペースがないため、2階席前で華麗にポージングです。

 

演目「夢幻」では、大きな赤い布を腕に巻きつけその力だけで飛ぶリボンフライングがあります。

赤い布は天井からワイヤーで吊られていますが、光一さんは布を腕に巻きつけただけなので、当然腕を離せば観客の上に落ちてしまいます。

赤い布を翻し飛ぶ姿は本当に美しい。

ストーリーを彩る素晴らしい演目だと思います。

 

太鼓

 

ブロードウェイで出逢ったパーカッショニストをカンパニーに迎え入れます。

このパーカッショニストを石川直さんが演じています。

石川さんは、実際に音楽集団Blast!などでも活躍にしており、世界的にもとても評価の高い方。

 

音楽集団Blast!
アメリカ発のエンターテイメント集団。演奏力や華麗なダンスパフォーマンスで楽しませる。石川直氏は日本人初の「Blast!」のメンバー。

▼石川直氏

 

もう一人、和太鼓奏者の日野一輝さんが出演しており、光一さん、ライバル役の内さんとで太鼓をたたくシーンがあります。

 

光一さんはリボンフライングをした後なので「腕がパンパン(笑)」だそう。
その中で、内さんと立ち位置を入れ替わりながら、丸く並べられた太鼓を連打する姿は圧巻です。

リボンフライングのある夢幻も太鼓のシーンも、衣装、音楽共に和のテイストなので、ダンスシーン含め「大和魂」のようなものが感じられる演目になっていると思います。

 

太鼓のシーンは、コウイチがウチ(ライバル)と和解し、自分がすでに亡くなっていること、そしてもう自分に残された時間がない事を知り、カンパニーでもう一度ひとつになってショーへと挑むことを誓った後に行われる演目の一つです。

コウイチ、ウチが太鼓を叩く場面もありますが、大太鼓が舞台上で叩かれる中、コウイチたちが和テイストのダンスを披露するシーンもあります。

コウイチとウチは、演目中にガッチリと手を握ったり、肩を組んでステージ後ろに下がっていったりと、互いを讃えるような演出(?)になっています。

「演出(?)」と書いたのは、演出には見えなくそこに本当の友情を感じるからです。

この太鼓のシーンはウチとコウイチの和解の後の演目なので、二人の友情が感じ取れるのです。

こんな風にEndless SHOCKはセリフや歌詞がないシーンでも、ストーリーを感じ取れるようになっていると思います 。

太鼓のシーンは演目とストーリーの相乗効果の素晴らしさを感じられるところのひとつです。

 

Endless SHOCKのみどころはこれだけではありません。続いては光一さんのダンスを堪能することができる「ダンスシーン」についてお伝えします。

『Endless SHOCK』目次へ  (全14ページ)

 

 

目次著者

著者:しあ

40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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2.5次元ミュージカルのブームと今

Webon紹介目次著者
2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

『2.5次元舞台』入門はこちらから!

著者:ゆうり藍

20代後半女性2.5次元舞台を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

お問い合わせはこちらから
twitter【ゆうり藍】https://twitter.com/yuriran1

 

『2.5次元ミュージカル入門』目次へ  (全14ページ)

 

第1章では2.5次元ミュージカル(舞台)をより楽しむために4ページにわけて基礎知識を解説しています。このページでは2.5次元ミュージカルのブームについて解説していきます。

<第1章のページ>
定義
テニミュ
ブームと今】(当ページ)
俳優

 

2.5次元ミュージカルの作品数

 

2.5次元ミュージカル(舞台)作品の動員数・市場規模は右肩上がりで成長を続けています。

特に2012年以降の伸びは大きく、2012年に65億7700万円だった市場規模は2017年には156億円と2倍以上となっています。

 

(データ参考:https://www.oricon.co.jp/confidence/special/51523/)

 

また、2.5次元ミュージカル(舞台)のタイトル数も2012年までは50本に満たなかったのが、2012年は100本を超え、2017年には171本と増えています。

 


(データ参考:https://www.oricon.co.jp/confidence/special/51523/)

 

このような2.5次元ミュージカルの作品数の増加の背景には2つの理由があると考えられます。

 

1つは「長期シリーズとなる作品が増えた」ことです。

「テニミュ」の愛称で親しまれるミュージカル『テニスの王子様』(2003年初演)をはじめとして、

「弱虫ペダル」(2012年初演)

「薄桜鬼」(2012年初演)

「刀剣乱舞」(ミュージカル版2015年初演)

など、初演から2018年現在に至るまで、長くシリーズ化した舞台が多くなりました。

ファンが多い作品であれば、シリーズ化(続編が作られること)することで長期的に舞台作品も追いかけてくれます。

 

2つ目の理由は「新作が増えた」ことです。

女性をターゲットとしたアニメ・漫画・ゲーム作品では舞台化を念頭においたメディアミックス(=「テレビと漫画」などの異なるメディアが合わさって商品が作られる事)が行われることが多くなりました。

2018年も「文豪ストレイドッグス」や「夢色キャスト」「A3!」など多数の新作が上演されています。

 

▼文豪ストレイドッグス

漫画×舞台

▼夢色キャスト

ゲーム×舞台

▼A3!

ゲーム×舞台

 

以前は舞台化が発表されると不安や疑問の声が多く聞かれましたが、ここ数年で「あの作品は舞台になりそうだったけど、やっぱり舞台化された!」という声や、キャストの発表を楽しみにするファンも増えました。

それだけ特に女性をターゲットとした作品においては、2.5次元ミュージカルは馴染みのあるものになっているということです。

 

 

広がる作品の差

 

作品数の増加とともに人気作とそうではない作品の差も大きく広がりました。

チケットがなかなか取れず、一般発売でもすぐに売り切れという舞台もあれば、なかなかチケットが売れず客席が埋まらない作品もあります。

 

また、質の高い演技や演出が楽しめる作品がある一方で、原作ファンが納得できない舞台化もあります。

 

【コラム】原作ファンが納得できない舞台化って?

・衣装やウィッグの質が悪く、ビジュアルイメージが満足できない

・舞台オリジナルのストーリーだが、原作で受けるキャラクターのイメージとそぐわないストーリーになっている

・新人の役者が多く、演技の面でキャラクターの再現ができていない。また、歌やダンスの技術力不足

納得できない要因として大きいのは一番最後に挙げた役者の技量不足かと筆者は思っています。

作品数が増えたために、作品によってはほぼ初舞台というキャストで上演する作品もあり、お遊戯会と揶揄されることも少なくありません。 

 

2.5次元ミュージカル(舞台)はもともと原作ファンが持つ舞台化への強い抵抗感や拒否感を、作り手側の熱意や工夫によって覆してきたジャンルです。

市場規模が広がった今だからこそ、質の高い作品を制作サイドには求めていっていただきたいと思います。

 

ブームで拡大するターゲット層

男性向け作品

 

ここ2017年~2018年の特徴として、男性に人気がある作品やキャストを起用している2.5次元舞台が増えていることがあります。

「けものフレンズ」や「魔法先生ネギま!」といった女性キャストのみの作品や、女性キャスト中心の作品が上演されました。

 

▼舞台「けものフレンズ」(画像クリックで商品詳細へ)

▼舞台「魔法先生ネギま!」

 

男性向けの舞台化作品は、役者ではなく声優を舞台版キャストに起用するパターンが多いことが特徴的です。

 

また、乃木坂48版「セーラームーン」のようにアイドルグループのメンバーをキャスティングし「原作ファン」よりもむしろ「キャストファン」にたいして訴求力を高めているというケースも見られます。

 

▼乃木坂48版「セーラームーン」

 

一方で、キャストファンにたいして訴求力を高めるのではなく「Fate/Grand Order」のように原作ファンを引きつけ、続編が決まった作品もあります。

 

Fate/Grand Order

スマートフォン専用のRPGゲーム。日本ゲーム大賞2018優秀賞を受賞している。コミック化、アニメ化などメディアミックスを展開している。2017年9月に舞台化。

▼アニメ「Fate/Grand Order」(画像クリックで商品詳細へ)

この作品の解説は第3章でしています。

 

男性向け作品もこれまでの女性向け作品のように原作ファンが足を運ぶのか、2.5次元舞台へのファンが定着するのかは今後注目していきたいところです。

 

 

海外ファンからの支持

 

2.5次元ミュージカルは海外での人気も高まっています。

2015年から上演を続けているミュージカル「刀剣乱舞」は中国やフランスでも上演されており、海外のファンからも支持を受けているのがわかります。

 

刀剣乱舞

DMMゲームスとニトロプラス(ゲームメーカー)が共同製作したPC版ブラウザゲーム。「刀剣男士」として擬人化された名だたる名刀を育成するゲーム。映画は2019年に公開。2015年にはミュージカル、2016年には舞台化された。

▼ミュージカル「刀剣乱舞」映像作品(画像クリックで商品詳細へ)

ミュージカル「刀剣乱舞」については第2章で解説! ミュージカル「刀剣乱舞」については第2章で解説!

 

また、海外公演とまではいかなくてもライブビューイング(舞台公演をリアルタイムで映画館に配信し、映画館で観劇できるイベントのこと)は中国、台湾、香港などを中心に、海外の映画館に向けて配信されることが少なくありません。

 

オリジナル作品

 

2.5次元ミュージカルは「作品ファン」から「キャストファン」になり、さらに他の作品にも足を運ぶという流れが生まれています。

その流れの中で、2.5次元ミュージカルによく出演する若手俳優を起用した原作のないオリジナル舞台の制作も増えています。

 

▼作品ファンからキャストファンになる流れ

 

原作のないオリジナル舞台の制作の例でいえば、2018年に制作された「御茶ノ水ロック」はテレビドラマの放映、ドラマ終了後に同じキャストで舞台版の上演を行いました。

 

▼ドラマ「御茶ノ水ロック」(画像クリックで商品詳細へ)

 

2.5次元ミュージカルにも多く出演するキャスト陣を起用した本作は、2.5次元ミュージカルファンをターゲットにした作品だと考えられます。

ドラマ放送から始まった「御茶ノ水ロック」は、コミカライズ作品やノベライズ(小説)作品が発売され、3次元が2次元化する”逆2.5次元”ともいえる現象が起こりました。

 

【筆者に聞きました!】御茶ノ水ロックは2.5次元ミュージカル?

「御茶ノ水ロック」はコミックもリリースされていますが、テレビドラマが原作となっているので、ドラマのコミカライズ(コミック化)になります。

2.5次元ミュージカル(舞台)の定義としては漫画が原作である作品の舞台化になるので、筆者の考えとしては2.5次元ミュージカル(舞台)ではないと思っています。

ただ、キャストも含め2.5次元ミュージカルファンをメインターゲットにしているように見てえるため、人によっては2.5次元ミュージカル(舞台)にカテゴライズする人もいるのではないかと思います。 

 

2.5次元ミュージカルならではの魅力である原作世界観の表現やキャラクターが目の前にいる感覚が当たり前になってきた今、お馴染みのキャスト陣でのオリジナル作品に新たな需要が生まれているのかもしれません。

 

以上、「2.5次元ミュージカルのブームと今」でした。

次のページでは2.5次元ミュージカルを支える俳優さん達について解説をしていきます。

『2.5次元ミュージカル入門』目次へ  (全14ページ)

 

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はじめに ~2.5次元ミュージカル(舞台)の魅力~

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2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

『2.5次元舞台』入門はこちらから!

著者:ゆうり藍

20代後半女性2.5次元舞台を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

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『2.5次元ミュージカル入門』目次へ  (全14ページ)

 

2.5次元ミュージカル(舞台)とは

 

「2.5次元ミュージカル(舞台)」とはアニメやゲームなどのいわゆる「2次元」と呼ばれる媒体を原作に、演劇作品として上演される一連の作品を指します。

 

「アニメやゲームといったバーチャルな2次元」と、「演劇というリアルな世界の3次元」の間という意味で「2.5次元」と呼ばれ始めました。

 

 

この「2.5次元ミュージカル(舞台)」は今、一部の若い女性を中心にヒットしている演劇のジャンルです。

 

NHKのニュース番組「おはよう日本」(2017年2月3日放送)で取り上げられたり、週刊「東洋経済」(2017年4月1日号)で特集が組まれたりと、その存在は広く知られ始めています。

 

▼2.5次元舞台特集が組まれた週刊「東洋経済」(画像クリックで商品詳細へ)

2.5次元ミュージカルの魅力

 

私と2.5次元ミュージカルとの出会いは、好きなアニメが舞台化したところから始まりました。

2014年の夏に上演された舞台「K」という作品です。

 

「K」

「K」は2012年10月からTBSなどで放送されていたオリジナルアニメ。現実とは異なる歴史を歩んだ日本を舞台に、特殊な能力を持った7人の王の確執とそこに巻き込まれていく少年の運命が描かれた作品。イケメンキャラが数多く登場する。

▼AmazonPrimeで見放題です(期間によって見放題対象外の場合があります)

 

当時すでに2.5次元ミュージカルは1ジャンルを築いていました。

しかし、私の周囲でも2.5次元ミュージカルを初めて観るという原作ファンも多く、不安の声もありました。

私も例外ではありません。

 

そして迎えた初観劇の日。入手困難となっていたチケットを握りしめて、初めて見にいった2.5次元ミュージカルは、知らない世界を見せてくれました。

アニメで見ていたキャラクターがそこにいて、物語がそこにある。

 

「アニメで見られるものをわざわざ演劇で観る意味があるのか」

と観る前は思っていました。

 

けれども、目の前で演じられた「K」という作品は、私に新しい解釈や見方を与えてくれました。

そしてなにより、生きている人間が演じる限り、同じ公演は一度としてない。

 

その舞台ならではの「一回きり」の特別な体験は、強く胸に残りました。

以来、私は2.5次元ミュージカルをこよなく愛し、舞台に通っています。

 

▼舞台「K」のダイジェスト映像

 

最近では「漫画のアニメ化」や逆に「アニメが漫画化」されるといった形で物語が複数のメディア展開されるのはよくあることになっています。

しかし、その中でも舞台化が一番作り手の熱量を大きく感じる事ができると思います

 

それは先程述べたように「同じ公演は二度とない」というところであったり、「目の前で演じられる」という特別な状況ゆえではないかと思います。

つまりこの「凝縮された熱量」とも言えるものが感じられるのが、2.5次元舞台の魅力だと思うのです。

 

触れてほしい2.5次元の世界

 

2.5次元ミュージカル(舞台)は過去から今に至るまで、賛否両論にさらされてきました。

 

2次元の世界を役者が演じるということについて

「イメージが違う」

「コスプレみたい」

といった意見もあります。

 

▼衣装のイメージ

 

しかしながら、2次元の世界を忠実に再現しようという試みや、1つの演劇作品としての真摯な作品作りは少しずつ評価され、2.5次元ミュージカルの愛好家は年々増えています。

(また、ネガティブな意見を受けて作り手側の「本気で面白いものを作ってやろう」「面白かったと言わせてやろう」という気概を感じるような質の良い作品がその中で育っていったところも2.5次元ミュージカルの魅力であり、私の好きな部分であります。 )

 

とはいえ、アニメやゲームが好きな女性をメインターゲットとして制作されてきた2.5次元ミュージカル。

他の舞台ファンからは色物扱いをされることはまだまだありますし、「そもそも興味がない」という人も男性を中心に多くいます。

 

しかし、私は2.5次元ミュージカルは一度観ていただければ好きになる人は増えていくのではないかと考えています。

 

他の舞台ファンの方は、最近では小劇団で活躍していた演出家が2.5次元ミュージカルの演出にかかわる例が増えており、こうした共通点をきっかけに好きになってもらえるのではないかと思います。

また、男性については2章でも取り上げますが、最近では乃木坂48のようなアイドルを起用した女性キャスト中心の2.5次元ミュージカルも増えており、こういった作品から好きになる人が増えるのではないかと考えています。

 

このWebonでは2.5次元ミュージカルを観る方法やおすすめの作品についても紹介していきます。

2.5次元舞台に触れるきっかけとなれば幸いです。

 

次のページから第1章。第1章では2.5次元ミュージカルをより楽しむための歴史や俳優さんの事について紹介していきます。まずは「2.5次元ミュージカル(舞台)とは何か」について深く知っていただければと思います。

 

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Endless SHOCK(エンドレスショック)とは

Webon紹介目次著者
「Endless SHOCK(エンドレスショック)」は堂本光一さん主演の日本一チケットが取れないと言われているミュージカル。「フライング」「階段落ち」などの演目も素晴らしいですが、ストーリーの素晴らしさをもっと知っていただきたい。帝国劇場での鑑賞経験はございませんが、精一杯魅力をお伝えします。

「『Endless SHOCK』入門 ~堂本光一主演ミュージカル~」はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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『Endless SHOCK』目次へ  (全14ページ)

 

Endless SHOCK(エンドレスショック)とは

▲堂本光一氏

 

「Endless SHOCK(エンドレスショック)」とは、ジャニーズ事務所所属の人気デュオ「Kinki Kids(キンキ キッズ)」堂本光一さん主演の大人気ミュージカルです。

チケットは発売後に即日完売となる「日本一チケットが取れないミュージカル」とも言われています。

度々、テレビのワイドショーなどで光一さんの「フライング」「壮絶な殺陣」「階段落ち」が紹介されていますので、ご存知の方も多いかもしれません。

 

▼フライングのイメージ(天井に吊られて飛び回る)

▼階段落ちのイメージ

 

 

でも、実際はどういったミュージカルなのか、詳しい内容まではご存じない方も多いのでは。こちらのWebonでは、Endless SHOCKについて詳しくご紹介していきたいと思います。

 

内容

▲ブロードウェイ

 

Endless SHOCKは、ブロードウェイを目指す主人公「コウイチ」率いるカンパニー(劇団)の物語です。

 

ブロードウェイ
本来「ブロードウェイ」はアメリカのマンハッタンの南北にある大通りを意味する。ただ、ブロードウェイは劇場が多く集中しているため、文中のようにブロードウェイを「アメリカの舞台芸能の中心地」としての意味で使うことが多い。

 

「Show must go on」=「何があってもshowを続けなければならない」

という、コウイチの信条を元に仲間との衝突・和解を繰り返しながら、皆と心を一つにしてshow(ショー:公演)に自分の全てを捧げていくコウイチの姿が描かれています。

「現実の芝居部分」と「劇中劇」とで、舞台は進行していきます。よく話題になるフライングや殺陣・階段落ちは劇中劇にあるシーンなんです。

 

Endless SHOCKのストーリーは次の章(第1章)で解説! Endless SHOCKのストーリーは次の章(第1章)で解説!

 

魅力

 

Endless SHOCKの魅力は、派手な演出やマジック・フライング・キラキラと光り輝くshow・ダンスナンバー・殺陣や太鼓など、様々な演目が楽しめること。

「5分に1回は観客を驚かせる」

ということも言われていて、次から次へと目まぐるしく変わる展開からは目が離せません。

その魅力は世間でも注目されるところであり「階段落ち」「フライング」「殺陣」などの演目はメディアでもよく取り上げられます。

 

ダンスナンバーを観て「カッコいい!」というのも当然ですし、フライングを「きれい!」殺陣を「凄まじい…」という感想などもあると思います。

でも、全ての演目はストーリーと繋がっているので、ストーリーを深く知ることでよりその演目の素晴らしさがわかると思います。

 

私としてはストーリーの素晴らしさをもっと知って欲しいという想いがあります。

堂本光一さん自身も

「階段落ちなどがよく話題になるけれど、我々が一番大切にしているのはそのストーリーの部分なんです。」

と語っています。

 

青春群像劇と言えるEndless SHOCKのストーリーは、主人公「コウイチ」の生き様を通して「一生懸命今を生きること」が描かれています。

物語が進行していくうちに、コウイチの想いに胸が苦しくなるほどの感銘を受けると思います。ラストシーンは、何度見ても涙が止まりません。

青春群像劇とは
複数の若者が登場し、それぞれの物語が同時進行に描かれていく。それぞれの別のストーリーは全体を通して見ると、全体として1つのまとまった青春の物語になっている。

 

テーマ

 

「Show must go on(何があってもshowを続けなければならない)」

は物語の主人公である「コウイチ」のテーマですが、コウイチを演じる「光一さん」と共通点が多く、どんなに困難なことがあっても、前に進むという姿勢が一緒だなと感じます。

光一さんは

「自身の体調不良やケガなどは見に来てくれるお客さんには関係のない事。その1公演にしか来られない人もいる。その日の公演が今までで一番ベストになるように全力を尽くすだけ。」

と語っています。

舞台でも、ペース配分なんて考えておらず、最初から最後まで、全力で演じていることが伝わってきます。

日々のルーティンをかかさず、体調を整え舞台に情熱を捧げる…そんな光一さんと主人公コウイチの姿が重なって見えることもあります。

 

コウイチは堂本光一さんが演じることで、とても魅力的になっていると思います。

ショー的な演目も多く、ダンスシーン一つを切り取って観ると「光一さんのソロコンサートでは?」と感じるかもしれない演目も、コウイチとして演じています。

「光一さんがコウイチにしか見えない」というところがすごいと思うのです。堂本光一さんが創り上げたコウイチというキャラクターを、光一さんが見事にコウイチになりきって演じていることが素晴らしいと思うのです。

 

上演場所の拡大

 

Endless SHOCKは東京の帝国劇場のみで上演されてきましたが、近年では福岡の博多座、大阪の梅田芸術劇場でも上演されてきました。

今年2018年は2、3月に帝国劇場だけでの上演でした。

 

これは、2018年の7、8月に帝国劇場で光一さんの新しいミュージカル「ナイツ・テイル 騎士物語」が上演されるため、スケジュール的に忙しく博多座・梅田芸術劇場の公演がなかったのではないかと思うのですが…。

※ちなみに、2016年はKinki KidsのコンサートツアーがありEndless SHOCKの地方公演は行われませんでした。なので、毎年必ず地方公演があるとは限らないと思っています。

 

ナイツ・テイル 騎士物語
世界的演出家ジョン・ケアードとシェイクスピアによる「二人の貴公子」をモチーフにしたミュージカル。堂本光一と、ミュージカルや舞台を中心に活躍する井上芳雄が出演。

 

私はいつもEndless SHOCKを博多座で見ており、光一さんはカーテンコールで

「また博多座に戻ってこれるように頑張りたい。」

と言って下さるので、地方でもまた上演されるのではないかと期待しています。

 

DVDも、Blu-rayもリリースされていますので、ぜひEndless SHOCKをご覧になって、勇気や希望を感じ取ってもらえたら、と思います。

 

Endless SHOCKの「DVD」「Blu-ray」は第4章で解説!(現在は「はじめに」) Endless SHOCKの「DVD」「Blu-ray」は第4章で解説!(現在は「はじめに」)

 

次のページでは「SHOCKの歴史」についてお伝えします。

2005年に「Endless SHOCK」というタイトルになるまでには「MILLENNIUM SHOCK」「SHOW劇SHOCK」など様々なSHOCKシリーズの上演がされてきたのです。

『Endless SHOCK』目次へ  (全14ページ)

 

 

目次著者

著者:しあ

40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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2.5次元ミュージカル(舞台)入門

著者:ゆうり藍

20代後半女性2.5次元ミュージカル(舞台)を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

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2.5次元ミュージカル(舞台)は、アニメやゲームを舞台化した作品のことを指しますが、近年2.5次元ミュージカルブームが起きています。時には「コスプレみたい」などと批判にさらされることもある2.5次元ミュージカルですが、魅力を知ればきっと見方が変わることでしょう。

このWebonではブームのルーツであるミュージカル「テニスの王子様」をはじめ、定番作品の紹介、チケットの獲得方法に至るまで、2.5次元ミュージカルを中心に観劇をこよなく愛するゆうり藍氏が徹底解説いたします!

編集部注※ 当Webonでは「2.5次元ミュージカル」と表記しますがミュージカル以外の2.5次元舞台作品(=ストレートプレイ)も紹介していきます。

 

~~最近では「漫画のアニメ化」や逆に「アニメが漫画化」されるといった形で物語が複数のメディア展開されるのはよくあることになっています。しかし、その中でも舞台化が一番受け取る作り手の熱量が大きく感じます。~~
はじめに「はじめに  ~2.5次元舞台の魅力~」より

 

はじめに

「2.5次元ミュージカル(舞台)」は賛否両論にさらされてきました。「わざわざアニメを舞台化にする必要はあるのか」と思う方もいるかもしれません。2.5次元ミュージカルならではの魅力を知ると、その見方はきっと変わることでしょう。

はじめに  ~2.5次元ミュージカル(舞台)の魅力~

 

第1章 基礎知識

ここでは2.5次元ミュージカル(舞台)の「定義」「テニミュ」「ブーム」「俳優」について解説します。これらの基礎知識を理解することで2.5次元ミュージカルの全体像が見えてくることでしょう。

2.5次元ミュージカル(舞台)とは何か

ミュージカル『テニスの王子様』(テニミュ)とは

2.5次元ミュージカルのブームと今

2.5次元ミュージカルの俳優・演出家

 

第2章 主要な作品解説

ここでは2.5次元ミュージカル(舞台)の主要な作品について解説いたします。「スポーツもの」「アイドルもの」が定番である理由や「擬人化」作品の魅力、2つの制作会社が同時期に手がける「刀剣乱舞」などについてお伝えします。

2.5次元舞台の定番スポーツもの 【テニミュ/弱虫ペダル/他】

2.5次元舞台の定番アイドルもの 【あんさんぶるスターズ!/ツキウタ。/他】

2.5次元舞台の擬人化もの【ヘタリア/青春鉄道/ラブ米】

2.5次元舞台の異例の存在 【刀剣乱舞】

2.5次元舞台の男性向け作品 【けものフレンズ/Fate/Grand Order 】

 

第3章 鑑賞方法

2.5次元ミュージカル(舞台)の「劇場」「映画館」「自宅」3つの鑑賞方法を解説!「人気作のチケットを手に入れる方法」「ライブビューイングならではの楽しみ方」などを知り、実際に2.5次元ミュージカルを観てみましょう。

2.5次元舞台の鑑賞方法 【劇場編① チケット入手方法】

2.5次元舞台の鑑賞方法 【劇場編② 当日の持ち物/物販/マナー】

2.5次元舞台の鑑賞方法 【ライブビューイング編】

2.5次元舞台の鑑賞方法 【自宅編】

シベリウス「フィンランディア」 初心者にもわかりやすく解説

Webon紹介目次著者
「クラシック音楽」と聞くとなんだか難しそうで敷居も高い。でもクラシック音楽を作っている作曲家だって人間です。面白いエピソードもたくさんあるんです。有名曲と作曲家を知りクラシック音楽を楽しみましょう!

「クラシック音楽初心者入門 ~有名曲・作曲家を学ぼう!~」はこちらから!

著者:めーぷる

国立大学医学部で大学生活を楽しみつつ、プログラマーとライターの仕事も手掛けています。幼少期からピアノとヴァイオリンを習っており、クラシック音楽、ジャズ、洋楽と幅広いジャンルの音楽に親しんでいます。趣味は幅広く、音楽の他にもバドミントン、スキー、スポーツ観戦、海外ドラマ、料理、カフェ巡りなど多岐にわたります。お問い合わせはこちらから

 

『クラシック音楽初心者入門』目次へ  (全13ページ)

 

<まずは聴いてみよう!>

クラシックの名曲を通じてクラシック音楽の魅力を学んでいきましょう!

今回はシベリウス「フィンランディア」です。最初に音楽を聴いてから、記事を読むことでクラシックへの理解が増すことでしょう。また、聴きながら読むことでさらに理解が増すと思いますので是非。

 

 

さて、このページでクラシック音楽初心者入門もいよいよ最後です。

最後を飾るのにふさわしいドラマティックな曲として、今回は作曲家シベリウスの「フィンランディア」をご紹介します。

 

シベリウスという作曲家はクラシック音楽の作曲家であるとはいえ、20世紀後半まで生存していた比較的最近の作曲家であるということができるでしょう。

これまでにご紹介してきた他の作曲家の曲と比べてどのような違いがあるのかも考えながらお楽しみください。

 

ジャン・シベリウス

▲ジャン・シベリウス

 

ジャン・シベリウスは19世紀の半ばごろにフィンランドで生まれました。

 

 

幼いころから音楽演奏に親しみ、姉や弟とともに合奏(がっそう:2つ以上の楽器)で一緒に演奏するなどして楽しんだりしていたそうです。

 

シベリウスは20歳の時ヘルシンキ音楽院に入学し、本格的に音楽を学び始めました。

 

ヘルシンキ音楽院(シベリウス音楽院)
ヘルシンキ音楽院はスウェーデンの首都であるヘルシンキにある音楽学校のこと。フィンランド内の優秀な音楽家の全てがこの学校から輩出されていると言っても過言ではないと言われている。シベリウスを輩出したことから「シベリウス音楽院」に改称されている。

▼シベリウス音楽院

 

在学中、フィンランドを飛び出して、ウィーンやベルリンに留学して様々なコンサートやオペラ公演に通ったり、様々な音楽家との交流を深めたりと積極的に活動していたようです。

そうして、他国の音楽への知見も深まったシベリウスはだんだんと自分の祖国であるフィンランドの音楽に着目するようになります

 

 

フィンランドに帰国した後はフィンランドの民族叙事詩「カレワラ」をモチーフにした「クレルヴォ交響曲」という楽曲を発表し、大成功をおさめます。

その功績も認められ、ヘルシンキ音楽院の作曲の教師として採用されました。

 

民族叙事詩「カレワラ」
「カレワラ」は、民間説話をまとめたもので、フィンランド語の文学の中で最も重要な位置の一つを占める。シベリウスをはじめ、多くの知識人に大きな影響を与えた。

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演奏禁止になる程の影響力

 

このように作曲家として順調にキャリアを歩んでいたシベリウスですが、30歳の半ばになると時代の荒波に揉まれることとなります。

 

ロシア(当時ロシアはフィンランドを支配していました)とフィンランドの関係が悪化し、国内では愛国運動が盛んになっていったのです。

そのような中シベリウスは歴史劇の音楽を担当し、劇の成功に多大な貢献し、彼の音楽も聴衆や評論家から熱狂的な賞賛と強い支持を獲得しました。

 

 

シベリウスはその功績によって国内では英雄として扱われることとなります。

このときの曲を交響詩としてまとめた曲こそが今回ご紹介する「フィンランディア」なのです。

また、当時フィンランドを支配していたロシアは「フィンランディア」によって愛国運動が加速することを恐れ、演奏禁止処分としたそうです。

そのようなエピソードからもこの曲の影響力の大きさが伺えます。

 

ロシアのフィンランドの関係悪化の背景と「フィンランディア」の影響力
当時フィンランドはロシアに支配されており圧政に苦しんでいました。

1899年にはロシア語の習得を強制する政策が進められました。こういった背景もあって、芸術家たちが作品によってフィンランドの民族的文化の尊さを主張する行動に乗り出すようになったそうです

シベリウスの「フィンランディア」もこうした背景があって誕生し、国民の士気を高めることに大いに貢献し、精神的な支柱の役割を果たしたと言われています。

 

「フィンランディア」の大成功の後も、シベリウスは交響曲やフィンランドの神話に基づいた交響詩、室内楽、ピアノ曲、ヴァイオリン協奏曲、声楽曲と非常に多岐にわたるジャンルの曲を開拓していきました。

 

「フィンランディア」の構成と魅力

▼フィンランディア

 

「フィンランディア」は先ほども述べた通り、支配国ロシアに対する敵対心・母国フィンランドへの愛国心の高まりが表現された曲です。

 

冒頭は金管楽器(きんかんがっき:ラッパなどの唇の振動によって音を出す管楽器)によって重厚で陰鬱な旋律が奏でられ、そこにティンパニと木管楽器もそこに加わっていきます。

 

▼ティンパニ

▼木管楽器の例

 

その後、金管楽器とティンパニがこの曲の行く先を暗示しつつ、テンポも上がっていき、緊迫感が高まっていきます。

闘争への機運の高まりを表現しているのでしょう。

 

その後、曲調は一転し、非常にエネルギッシュな展開へと移行していきます。

途中の勝利を祝うかのようなメロディーは「フィンランド賛歌」と呼ばれています。

「フィンランド賛歌」は非常に有名なフレーズであり、「第二の国歌」とも言われています。

 

 

この曲の魅力はやはりエネルギッシュな主部にあるということができるでしょう。

シベリウスが主部において明るい曲調を選んだのは、国家間の険悪なムードに引きずられることなく、逞(たくま)しく時代を生き抜いていこうというシベリウスのメッセージであるということができるでしょう。

 

 

さて、今回はシベリウス「フィンランディア」についてご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。

支配国との対立に翻弄された難しい時代の中でも逞しく生き抜いたフィンランド人たちの姿を想像しつつお楽しみください。

 

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以上、「クラシック初心者入門 ~有な曲・作曲家を学ぼう!~」でした!いかがでしたでしょうか?

名曲や作曲家には必ず背景があり、それを知って聴くと違う角度からクラシックを楽しむことができると思います。是非今後も様々な曲を聴き、そしてその背景を知り、クラシックを存分に楽しんでいただければと思います!

 

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目次著者

著者:めーぷる

国立大学医学部で大学生活を楽しみつつ、プログラマーとライターの仕事も手掛けています。幼少期からピアノとヴァイオリンを習っており、クラシック音楽、ジャズ、洋楽と幅広いジャンルの音楽に親しんでいます。趣味は幅広く、音楽の他にもバドミントン、スキー、スポーツ観戦、海外ドラマ、料理、カフェ巡りなど多岐にわたります。お問い合わせはこちらから