落語初心者入門はこちらから!
著者:ミドケン
落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから
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落語の魅力
皆さんは落語を聴いたことがあるでしょうか。
「なんだか難しそう」「おもしろくなさそう」
というイメージを持っている方も多いかと思います。
しかし、そんな先入観で落語を敬遠しているとしたら非常にもったいないですよ!
落語は江戸時代から伝承されている伝統的な話芸ですが「誰が聴いてもわかりやすく、おもしろい芸能」なのです。
落語には、遊び人やお調子者、酒で失敗する人、働かない人、間抜けな泥棒など、いわゆる“ダメ人間”といわれるような人がたくさん出てきます。
そんな人々が生き生きと生活していて、そのなかで泣き笑い、憎しみ苦しみ、そうした人生の妙味をあらゆる角度から見せてくれる、それが落語の魅力です。
「人生捨てたもんじゃないよね」
と思わせてくれる人間賛歌としての価値が落語にはあります。
そんな落語を聴けば「人情の素晴らしさ」「人生の楽しさ」などを感じられるはずです。
たった1人の落語家が演じる話芸で、比類なき人間模様を味わいながら笑ったり感動したりする時間を過ごせることは幸せなことだと思いませんか。
▼落語を演じているシーン
ペテカン 諸々そこんところ〜飯島秋の陣〜
最後は柳家喬太郎師匠の古典落語『お菊の皿』
師匠の豊かすぎる表情と語り口は最高でした。 pic.twitter.com/oEREicRZbR— いいじま文化サロン20周年! (@iijimasalon2011) 2019年1月6日
想像力で広がる物語
落語で使う小道具は、基本的には扇子と手ぬぐいだけです。扇子を使って「パイプ」や「そばをすする箸」を表現したり、手ぬぐいを「財布」に見立てることもあります。
座布団の上に座っている落語家が1人で何役も演じながら話術だけで物語を展開していく落語は、あらゆる芸能のなかで最もシンプルな芸だといえるでしょう。
落語家はよく「落語ってのはお客さんの想像力に寄りかかった芸能なんです」という言い方をします。
お客さんの想像力によって物語が膨らんでいくというのも落語の魅力であり、こうしたスタイルのエンターテインメントは日本独自のものです。
古典落語のすすめ
落語には「古典落語」と「新作落語」があります。
古典落語は、江戸時代~昭和に作成された作品。
新作落語は、戦後~現在に作成された作品。
詳しくは第1章で解説。(現在「はじめに」)
このWebonでは古典落語を中心に解説していきます。
「古典」と聞くとなんだか難しそうに感じるかもしれませんが、特別な知識がなくても古典落語は十分に楽しめます。
情報過多で何かとストレスの多い現代人だからこそ、江戸や明治に生きる人々、古典落語の世界に生きる人々の、のんびりとした日常に触れる価値があるのではないでしょうか。
心が楽しいときでも寂しいときでも、古典落語がそばにあるだけで、ちょっとラクになれる、そんな不思議な力が古典落語にはあると私は思っています。
つまり古典落語は「一生つきあっていける芸能」なのです!
何も考えずにただぼうっと聴くだけでよいのです。
難しいことはなにもありません。
落語の基本的な知識や初心者におすすめの演目の紹介、実際に落語を楽しむ方法などを通じて、落語(特に古典)の魅力についてわかりやすく伝えていきたいと思っています。
私は10年ほど前に古典落語にハマって以来ほぼ毎日落語を聴いていますが、飽きるどころかますますその世界に魅了され深みにハマっていっています。
この究極のエンターテインメントである落語の魅力が、1人でも多くの方に伝われば幸いです。
次の章(第1章)からは落語の基礎知識を紹介します。まずは落語の全体像を掴んでみてください。「難しくない」ということが伝わるはずです。
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著者:ミドケン
落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから