落語初心者入門はこちらから!
著者:ミドケン
落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから
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この第3章では【基礎知識】【東京のおすすめスポット】【おすすめ落語家】と3ページにわたって寄席の鑑賞方法をお伝えしております。
このページでは人気と実力を兼ね備えた、いま人気の落語家を4人紹介します!
実際に寄席に落語を観に行くなら、ぜひこの人たちを観てほしいと思います。
目次
1 春風亭一之輔(しゅんぷうてい いちのすけ)
生年月日 | 1978年1月28日 |
所属 | 落語協会 |
ジャンル | 古典落語 |
師匠 | 春風亭一朝 |
一之輔さんは、今最も人気のある落語家と言ってもいいかと思います。
「NHK新人演芸大賞落語部門大賞」や「文化庁芸術祭大衆芸能部門新人賞」など数々の賞を受賞し、若手の頃から頭角を現した一之輔さんは、2012年に21人抜きの抜擢で真打昇進を果たしました。
滑稽噺から人情噺まで200以上の持ちネタがあり、年間900席もの高座をこなす超売れっ子です。
熊さん(=熊五郎。様々な落語に登場するキャクターであり、乱暴者な性格)や与太郎(=落語の代表的な登場人物で、楽天的で呑気な性格)など、古典落語に出てくる人たちを現代風に変え、現代の人にもわかりやすい内容にして演じることでも知られています。
自分のことを「ひねくれもの」と言っている一之輔さんですが、人物描写にもそこがよく現れているような気がします。
11月23日「春風亭一之輔独演会」春風亭一之輔師匠『笠碁』 pic.twitter.com/EBc7rzT54I
— 橘蓮二 (@renji_koza) 2018年11月24日
一之輔さんの得意演目である「初天神」に出てくる子供の憎たらしさが私は大好きです。
「初天神」は一之輔さんの出演する寄席や独演会に行くと聴けるかもしれませんが、何を演じるか当日までわからないことが多いです。そのため、確実に聴くならCDです。「初天神」は下記CDに収録されています。
▼「初天神」が収録されてるCD:春風亭一之輔
おすすめ作品
⚫芝浜とシバハマ【CD】
三遊亭圓朝(さんゆうてい えんちょう)が創作した古典落語の名作「芝浜」に一之輔さんが挑んでいます。
寄席のスタンダードナンバーである「代脈(だいみゃく)」も収録した、進化が止まらない一之輔さんの魅力がぎっしり詰まった豪華二枚組です。
2 柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)
生年月日 | 1963年11月30日 |
所属 | 落語協会 |
ジャンル | 古典落語&新作落語 |
師匠 | 柳家さん喬 |
古典落語と新作落語、どちらも自在に演じ分ける喬太郎さん。
▼古典落語と新作落語の違いは第1章で解説(現在は第3章)
柳家喬太郎さんは、独自の世界観で楽しませてくれる爆笑必至の新作落語が最高です。
喬太郎さんは落語家になる前は大手書店のサラリーマンだったということもあり、サラリーマンの悲哀や、スポットライトが当たらないような人や趣味などを題材にしたネタを得意としています。
古典落語にも定評があり、喬太郎さんならではの解釈や演出を加え、「喬太郎の古典」にしてしまうところがあります。
表情や所作が抜群におもしろいので、生の寄席や動画で観るとより楽しめる落語家です。
大のウルトラマン好きであり、ウルトラマンをテーマにした落語会を開催したり、江戸川乱歩の作品を落語風に演じたりするなど、落語をさまざまな角度から見せてくれるエンターテイナーであることも喬太郎さんの魅力です。
ペテカン 諸々そこんところ〜飯島秋の陣〜
最後は柳家喬太郎師匠の古典落語『お菊の皿』
師匠の豊かすぎる表情と語り口は最高でした。 pic.twitter.com/oEREicRZbR— いいじま文化サロン20周年! (@iijimasalon2011) 2019年1月6日
おすすめ作品
⚫柳家喬太郎 名演集1 寿限無/子ほめ/松竹梅 【CD】
誰でも知っている古典落語「寿限無」と古典のメジャー作品「子ほめ」「松竹梅」が収録されています。定番落語とメジャー作品がバランスよく入っているので、初心者の方におすすめです。
3 立川志らく(たてかわ しらく)
生年月日 | 1963年8月16日 |
所属 | 落語立川流 |
ジャンル | 古典落語&シネマ落語 |
師匠 | 立川談志 |
11月5日「立川志らく 柳家喬太郎 二人会」立川志らく師匠『芝浜』 pic.twitter.com/jWmIbmYqAR
— 橘蓮二 (@renji_koza) 2018年11月6日
2017年上半期のブレイクタレント部門1位にランクインし、今やすっかりテレビでもお馴染みの人となっている志らくさん。
師匠の7代目立川談志さんの影響かどうかはわかりませんが、そのひねくれ方、毒の強さは一級品です。
▼7代目立川談志さん
90年代には仲間の落語家たちと「“超”放送禁止落語界」と銘打った、差別用語連発の演目を披露する寄席を開催したというのだから驚きますね。
志らくさんは古典落語を演じる落語家ですが、真打昇進後に「シネマ落語」を開拓。
これは、ローマの休日を「吉原の休日」、タクシードライバーを「人力車」など、有名な映画の舞台を江戸時代に変えて演じるというもので、映画監督や映画評論家としても活躍する志らくさんならではの、エンターテイメント性あふれる落語です。
シネマ落語は定期的に公演が行われているので、古典落語がどうしてもとっつきにくいという方は、まずシネマ落語を聴いてみるのもありだと思います。
▼シネマ落語の参考情報
好評発売中!
9/4「立川志らくのシネマ落語特別編vol.12」
今年は「ダイ・ハード」
紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYA
19時開演 前売3,800円
チケットぴあ0570-02-9999
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立川企画03-6452-5901
皆様のお電話お待ちしております。立川志らくコメント動画 https://t.co/y8aTv63Fbb @YouTubeより pic.twitter.com/xpYKiIV0LJ— 立川企画オフィシャルサイト (@tatekawa_jp) 2018年8月24日
おすすめ作品
⚫志らく 第五集「青菜」「粗忽長屋」「品川心中 上下」 【DVD】
落語DVD 初の自身解説の副音声が入っています。
噺の解釈や演出の狙いから、自身へのダメだしまで、さまざまなことを落語と同時進行で解説。自身による立川志らく批評が楽しめる貴重な作品集です。
4 桃月庵白酒(とうげつあん はくしゅ)
生年月日 | 1968年12月26日 |
所属 | 落語協会 |
ジャンル | 古典落語 |
師匠 | 五街道雲助 |
▼まくらを披露する桃月庵白酒さん
よく声が通り、聴き心地の良さが抜群の落語家です。
子供や酔っぱらい、泥棒、花魁(おいらん)まで、リアリティ溢れる人物描写が非常にわかりやすく、噺の筋がわからない人(落語初心者で噺を理解するのが難しい人)でも理解しやすいと思います。
丸顔でふっくらとした愛嬌のある風貌ですが、マクラ(演目に入るまえの小話)では、ちょっと毒っ気のある話を繰り広げるのも特徴。
そのギャップと舌鋒鋭い(ぜっぽうするどい:弁舌が鋭い)本格的な落語で聴く者を圧倒します。
地味な演目でも楽しく聴かせる天才、そんな白酒さんの、新感覚爆笑古典は必見です!
おすすめ作品
⚫毎日新聞落語会 桃月庵白酒3「らくだ」「死神」【Amazon Music Unlimited&CD】
この先いったいどうなるのかとハラハラドキドキさせられる「らくだ」と、ひと癖もふた癖ある死神の言動が面白い「死神」。
白酒流にアレンジされた古典落語の名作を存分に楽しめます。
以上、落語初心者でも楽しめるおすすめの落語家さん4選でした。
次のページは自宅での落語鑑賞方法についてお伝えします。落語は生の醍醐味を感じていただきたいですが、アプリやストリーミングを活用すれば自宅でも楽しむことができるのです。
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