クラシックコンサートの事前準備 【鑑賞方法②】

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クラシックコンサートに興味があっても「敷居が高い」「拍手のタイミングとかわからない」などの不安から、行くことを躊躇している方も多いのではないでしょうか。そんな不安を払拭し、さらにはより楽しむ方法をお伝えします。

クラシックコンサート初心者入門こちらから!

著者:めーぷる

国立大学医学部生。プログラマーとライターの仕事も手掛ける。幼少期からピアノとヴァイオリンを習っており高3の夏頃まではプロのピアニストを目指していた。クラシック音楽、ジャズ、洋楽と幅広いジャンルの音楽に親しむ。お問い合わせはこちらから

 

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この章では5ページにわたって鑑賞方法について解説しています。

前ページでは「クラシックコンサートの選び方」についてお伝えしました。

クラシックコンサートは事前準備することによって、より楽しむことができるようになります。このページでは、そんな「事前準備」について解説します。

 

4つの事前準備

 

クラシックコンサートをより楽しむためにしておいた方がよい4つの事前準備があります。4つの事前準備についてこのページで詳しく解説します。

 

▼事前準備一覧

準備 ポイント
① 曲目を知る パンフレットやHPで曲のプログラムが記載。曲の背景を知ることで聴こえ方が変わる。
② 作曲家を知る 作曲家がどんな人か知ることで、曲のイメージを掴むことができる。エピソードに注目するとより楽しめる。
③ 演奏者のプロフィールに注目 演奏者や楽団の活動、受賞歴などを知るとコンサートに対するモチベーションが上がる。
④ Youtubeで聴く ながらでもいいので聴いておく。実際に聴いた曲をコンサートで聴くと、嬉しい気持ちになる人も多い。

 

① 曲の背景を知る

 

クラシックコンサートのパンフレットは、見てすぐにわかるように演奏される曲のプログラムが記載されていることでしょう。

まずはその曲目について自分で少し調べてみるとよいです。

その曲がどのような背景を持っているのかということについて知ることで、きっと曲の聴こえ方が変わってくるはずです。背景を知れば、コンサート中の演奏を聴きつつ、頭の中でその曲の具体的なイメージを描くことができるようになることでしょう。

 

プログラム入手方法
パンフレットに限らず、ホームページなどでも曲目を確認することができます。曲目が載っているホームページの例⇒群馬交響楽団HP

 

曲の背景については別Webon「クラシック初心者入門」で解説しております!

 

② 作曲家を知る

 

クラシックコンサートのプログラムに記載された曲について知ることができたら、それらの曲の作曲家についても調べてみるとよいでしょう。

その作曲家はどのようなジャンル(古典派、ロマン派、近現代など)の曲を残しているのか、どの年代に生きていた人なのか、どのような性格だったのか、どのような生活をしていたのか……と調べてみると、どのような人がその曲を書いたのかをイメージすることができるでしょう。

クラシック音楽の作曲家というのは個性豊かな人が多く、とんでもエピソードを持っている作曲家というのも少なくありません。

そういったエピソードにも注目してみると、より楽しめるかと思います。

 

▼個性豊かなクラシックの作曲家の例

作曲家 エピソード
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
【詳しい解説は別Webon
幼いころから音楽の才能を如何なく発揮し、国王の前で演奏会を行うなど早くからその名声を手にした。5歳の時に初めての作品を制作する。
フレデリック・フランソワ・ショパン
【詳しい解説は別Webon
8歳でコンサートを開く。自然に触れ合うことを好んで、そこで育まれた豊かな感性を活かして、響きの美しさというものを追求した作曲家。ピアノ詩人と呼ばれる。
フランツ・リスト
【詳しい解説は別Webon
10歳の頃にはすでに自分でコンサートを開き、10代でベートーヴェンから絶賛。ファンが「リストの入った浴槽に入っていた水ですら欲しがった」などたくさんの伝説が残されている。
セルゲイ・ラフマニノフ
【詳しい解説は別Webon
手が大きいうえ柔軟性も極めて高かったため、ドから1オクターブ上のソまで(約37センチ)届いたという伝説の持ち主。生前は評価が大きく二分され、死後評価された作品も多い。

 

③ 演奏者のプロフィールに注目

 

コンサートのプログラムに記載されている曲とその作曲家について調べたら、今度は演奏者(楽団)のプロフィールについても見てみましょう。

その演奏者(楽団)が普段どのような活動をしているかを知ることができるはずです。

オーケストラであれば、世界中を飛び回っているような楽団もあれば、定期演奏会を中心に活動している楽団もあるはずです。

また、ピアニストなどの場合は、今までのコンクールの受賞歴やどこの国の人に指導を受けてきたのか、などの経歴も記載されているはずです。

 

▼プロフィールのイメージ

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プロフィールの見方についてはひとつ前のページで詳しく解説!

 

実際の演奏者のプロフィールについて知ることで、自然と演奏者に対して親しみも湧き、コンサートに対するモチベーションも上がってくるかと思います。

 

▼定期演奏を行なっている交響楽団。公式サイトにプロフィール記載。

楽団名 特徴 ホール
札幌交響楽団
公式サイト
北海道唯一のプロオーケストラ。透明感あるサウンドとパワフルな表現が特徴。 札幌コンサートホールKitara
仙台フィルハーモニー管弦楽団
公式サイト
毎年開催される「サマーフェスティバル」は夏の風物詩となっている。 日立システムズホール仙台コンサートホール
山形交響楽団
公式サイト
オーケストラの自主レーベルとしては日本初となるCDレーベル『YSO live』を立ち上げる。 山形テルサ
群馬交響楽団
公式サイト
1955年には同楽団を制作された映画「ここに泉あり」が公開された。 群馬音楽センター
NHK交響楽団
公式サイト
日本を代表するオーケストラ。 NHKホール/サントリーホール
日本フィルハーモニー交響楽団
公式サイト
1962年には世界初のシベリウス交響曲全集(渡邉曉雄指揮)を録音。世界的指揮者も相次いで客演。 サントリーホール
名古屋フィルハーモニー交響楽団
公式サイト
中部・東海を代表するオーケストラ。 愛知県芸術劇場コンサートホール
九州交響楽団
公式サイト
福岡県を中心に九州各地で年間約130回の演奏活動を行っている。 アクロス福岡シンフォニーホール

 

また、最近ではSNSを通じて活動状況を発信している演奏者(楽団)も少なくありません。したがって、SNSのアカウントがないか調べてみるのもおすすめです。

ステージの上では見ることのできない姿を見ることができるかもしれません。

 

楽団や演奏者のSNSを見つける方法!
パンフレットに書いてある楽団の名前をTwitterで検索してみましょう。そうすると、簡単に楽団を発見することができます。出演者の方の名前を入力してみても、案外ヒットするので試しに検索してみるのもよいと思います。

▼楽団のSNSの例

 

④ YouTubeで聴く

 

Youtubeでどのような曲なのか実際に聴いてみるのもよいでしょう。Youtubeだと無料で手軽に聴けるのでおすすめなのです。

別に深く考えながら聴かなくても「ながら」で聴くだけでも全然構いません。実際に聴いた記憶がある曲をコンサートで耳にすると、不思議と嬉しい気持ちになるという人も多いです。

きっとより興味を持ってコンサートでの演奏を楽しむことができるかと思います。

 

▼筆者おすすめYoutubeチャンネル

 

【編集部コラム】クラシックコンサートで最もよい席は?

クラシックの事前準備として行うべきなのが「チケットの購入」であり、その際の席選びは重要なのです。

クラシックコンサートで最も良い席は、中央列の真ん中に近いところと言われています。ホールによって異なるものの、最も音がよく聴こえるように作られていることが多いため、最も良い席とされているのです。

「では他の席はだめなのか」というと、そうではなく違った楽しみ方ができるのです。

最前列ですと、会場にもよりますがステージの高さよりも客席が低い位置にあるため、音が頭の上を抜けてしまうと言われています。ただし、指揮者の表情や演奏者の息遣いなど、CDではなかなかできない楽しみ方をすることができます。

また、ピアノリサイタルにおいて「ピアニストの演奏している手を見たい」という理由で左側に座る方もいるそうです。

 

「良い席」とされている中央列の真ん中あたりは、チケット代が高く設定されているケースが多いようです。一方で座席後方はチケットが安く設定されている場合が多いようです。後方の座席だからと言って、音が悪いという訳ではなくバランスよく音が聴こえる場合もあるそう。後方の座席は会場全体を見渡せる席なので、演奏者だけでなくお客さんの熱気なども感じることができるでしょう。

 

中央列の真ん中などの良い席は高いので「とりあえず安い値段で観てみたい!」など自分の目的に合わせて、お気に入りの席を選んでみてはいかがでしょうか。

 

さて、事前準備については以上になります。

コンサート当日に知っておけばより楽しむことができる知識については、第1章の以下のページで解説しておりますので、こちらも事前にチェックしておくとよいでしょう。

 

このページでは、クラシックコンサートをより楽しむための4つの事前準備についてお伝えしました。事前準備をして臨めば、よりコンサートを堪能することができるはずです。ぜひ参考になさってください。

次のページでは会場での「マナー」についてお伝えします。複雑なマナーなどはありませんので、クラシックコンサートの敷居は高いというイメージを払拭していただければと思います。

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