Endless SHOCKのストーリー

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「Endless SHOCK(エンドレスショック)」は堂本光一さん主演の日本一チケットが取れないと言われているミュージカル。「フライング」「階段落ち」などの演目も素晴らしいですが、ストーリーの素晴らしさをもっと知っていただきたい。帝国劇場での鑑賞経験はございませんが、精一杯魅力をお伝えします。

「『Endless SHOCK』入門 ~堂本光一主演ミュージカル~」はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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『Endless SHOCK』目次へ  (全14ページ)

 

Endless SHOCK(エンドレス ショック)は、テレビや雑誌などでは華やかなショーの部分が注目を集めますが、実際にはどんなストーリーなのかよく知らない方も多いのでは。

このページでは「Endless SHOCKのストーリー」について詳しくご紹介します。

 

出演者で変わる役名

 

ストーリーをご紹介する前に役名についてご説明いたします。

 

Endless SHOCKではライバル役の名前は、演じる方によって変わります。

ライバル役が屋良朝幸(やら ともゆき)さんだった場合は、名前が「ヤラ」に。

ライバル役が内博貴(うち ひろき)さんだった場合は、名前が「ウチ」になります。

 

本ページのストーリー紹介ではライバル役を「ウチ」とさせていただいております。

私は今までに内博貴さんバージョンを多く観ていて、内さんのライバル役が大好きなのでライバル役には内さんを想定しています。

ここでは出演者にこだわらず、あくまでもストーリーを知っていただければと思います。

 

▼内博貴氏

▼主な役名

役名
主人公 コウイチ
ライバル ウチ
劇場のオーナー オーナー
オーナーの娘 リカ

 

ストーリー

第1幕

 

ブロードウェイを目指すコウイチ率いるショーカンパニー。

 

ブロードウェイ
アメリカの舞台芸能の中心地。

<筆者補足>ショーカンパニー

ショーカンパニーは、日本語訳すると「劇団」などの意味があります。

「劇団」というと、一つのお芝居を最初から最後までやるイメージですが、光一たちのカンパニーは、ショー・レヴュー(演芸)などのイメージです。

ショー・レヴューはいくつもの演目を披露している感じで、劇中では「カンパニー」という言葉で通しているので、これを日本語で「劇団」というのはSHOCKファンとしては違和感があります。

「ショーカンパニー」を日本語で表現すると「劇団のようなもの」になるかと思います。

 

毎日オフブロードウェイ(=ニューヨーク・マンハッタンにある小さい劇場)の小劇場で華やかなショーを繰り広げます。

そんな中の休演日、みんなでブロードウェイへ遊びに。

そこで魅力的なパーカッショニスト(石川直)と出逢い、自分たちのショーに組み込めないかとコウイチ。

 

パーカッショニスト石川直
「パーカッショニスト」は打楽器奏者のこと。石川直氏は役で演じているだけではなく、自身もパーカッショニストである。

▼石川直氏

 

また、そこではコウイチとコウイチ率いるカンパニーを絶賛する新聞記事が。

オーナーは、ブロードウェイの大劇場「インペリアルガーデンシアター」からショーへの誘いがあることをみんなに明かします。

浮かれる仲間たち。

 

コウイチは「大劇場だからいいとは限らない、最高のショーを創るために必要な場所…俺はそこを目指すだけ。」と。

 

コウイチにライバル心を燃やし、メジャーになりたいウチにとっては大きなチャンス。

冷静に「周りが見えなくなったらおしまいだぞ。」と言うコウイチとウチは不穏な空気に…。

 

半年後、ブロードウェイのステージに立つコウイチ率いるカンパニー。

ショーを開けて半年も経つのに満員で大盛況。

そこへトラブルが…。

 

–以下ネタバレ的な内容を含む–

※読みたくない方は次のページ(ネタバレしたくない方用のページ)へ

 

公演中。

2幕の演目「ジャパネスク」まであと15分。

 

楽屋ではセットが舞台袖に引っ掛かるトラブルがあり、自分が出トチリ(=演劇中で出るのに失敗すること)したのはスタッフのせいだと怒り心頭のウチ。

「ステージは生き物だ、何かあってもそれに対処するもの。踊ってたって、歌ってたって、周りが見えてなきゃいいものは創れない。Show must go on 何があってもショーは続けなければならない」

と言うコウイチ。

 

ウチは、今までの鬱憤を爆発させコウイチと大喧嘩に。

 

「お前はもうステージに立つな!」とまで言われたウチは、2幕で使う刀を手に取り「Show must go onかよ」と吐き捨てるように言い楽屋を後にする。

 

2幕ジャパネスクでは、コウイチとウチの壮絶な殺陣のシーン。

 

▼殺陣のイメージ

 

本来はハッピーエンドで終わるはずのジャパネスク。

 

しかしコウイチがウチを追い詰めたところで、ウチが刀を落としてしまう。

機転を利かせて仲間がウチに予備の刀を持ってくる。

コウイチが受け取りウチに渡す瞬間、コウイチはそれが真剣(本当に切れる剣)だと気付く。

 

不敵な笑いを浮かべるウチ。

 

それを見たコウイチはセットに刀を突き刺し、ウチに「抜けーーーーー!!」と叫ぶ。パニックになったウチはその真剣を抜き、コウイチを刺してしまう。

 

血まみれのコウイチはセットの大階段から転がり落ちてしまう、そこで演目「ジャパネスク」の幕が下りる。

 

第2幕

 

事故から1年、コウイチは病院のベッドの上にいる。

 

ウチはショーが終わるといつもコウイチの病室を見に行っていた。

ウチはいつも同じ夢を見る。

夢の中では、コウイチが以前からやりたがっていたシェイクスピアが演じられていた。

「ハムレット」「リチャード3世」は現実の自分とリンク(どちらも「王位を狙って王を倒す」という内容が入っている物語)していて、ウチはいつも後悔と懺悔の想いに苦しめられていた。

 

シェイクスピア作品と自分(ウチ)がリンクするシーンは見所!次のページで解説! シェイクスピア作品と自分(ウチ)がリンクするシーンは見所!次のページで解説!
シェイクスピア
イギリスの劇作家。「ロミオとジュリエット」「ベニスの商人」など数多くの傑作を残す。「ハムレット」「リチャード3世」は共にシェイクスピアの作品。

 

–以下ネタバレ的な内容を含む–

※読みたくない方は次のページ(ネタバレしたくない方用のページ)へ

 

病院で「コウイチが亡くなった」と告げられるオーナーとリカ。

劇場へ戻ると、そこにはなぜか元気なコウイチの姿が…。

コウイチは入院していた際の記憶が無いという。

 

事故の後、カンパニーはオーナーの小劇場へ戻ったが、ウチは一人、インペリアルガーデンシアター(大劇場)でショーを続けている。

ウチを気にかけるコウイチは、リカ、仲間と共にウチのショーを観に。

 

ウチのショーに飛び入りしたコウイチにマスコミの取材が殺到。

ウチは一人歓喜の輪から外れている。

 

「コウイチのすごさは俺が一番わかってる。お前さえいなきゃ…なんで戻ってきたんだよ!」

 

そして「自分が予備の刀を真剣にすり替えた」と告白し、コウイチへの憧れ、嫉妬、報われないリカへの想いをぶちまける。

 

「どんなことがあってもショーを続けろ」と言っていたコウイチ、でもコウイチは立ち止まることも必要だったと気付く。

そして、コウイチは自分が病院で息を引き取っていたことを知り、自分にはもう残された時間がないと悟る。

コウイチとウチは和解し、もう一度一つになったカンパニー。

 

演目「夜の海」を演じた後に、コウイチは消えていきます。

 

コウイチは自分がいなくなることを知りながら、最後の瞬間まで命を燃やしショーに全てを捧げます。

 

この第1章ではEndles SHOCKの「歴史」「ストーリー」などの基礎知識についてお伝えしてきましたが、次の第2章からEndles SHOCKの数々の見どころについて解説いたします。

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40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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Endless SHOCKの歴史

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「Endless SHOCK(エンドレスショック)」は堂本光一さん主演の日本一チケットが取れないと言われているミュージカル。「フライング」「階段落ち」などの演目も素晴らしいですが、ストーリーの素晴らしさをもっと知っていただきたい。帝国劇場での鑑賞経験はございませんが、精一杯魅力をお伝えします。

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40代後半女性。Endless SHOCKは博多座にて多数鑑賞。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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Endless SHOCK(エンドレスショック)はKinki Kidsの堂本光一さん主演のミュージカルです。

2005年に「Endless SHOCK」というタイトルになるまでには、「MILLENNIUM SHOCK」「SHOW劇SHOCK」など様々なSHOCKシリーズの上演がされてきました。

このページでは「SHOCKの歴史」についてご紹介したいと思います。

 

SHOCKの歴史一覧

 

タイトル
1999年 SHOW劇’99 MASK(光一氏初主演ミュージカル。SHOCKシリーズではない。)
2000年 MILLENNIUM SHOCK
2001年 SHOW劇SHOCK
2002年
2003年 SHOCK is Real SHOCK
2004年 Shocking SHOCK
2005年~ Endless SHOCK
2012年 Endless SHOCK 初の地方公演
2018年 Endless SHOCK 単独主演1600回

 

 

SHOCKの歴史

2000年~「MILLENNIUM SHOCK」


photo by Wiiii  CC 表示-継承 3.0
▲日本生命ビル。この中に日生劇場がある。

 

光一さんの初主演ミュージカルは、1999年に日生劇場で上演された「SHOW劇’99 MASK」です。

「SHOW劇’99 MASK」は、過去に少年隊が上演したミュージカル「PLAYZONE ’90 MASK」をジャニー喜多川社長(ジャニーズ事務所の社長)が光一さんのためにアレンジしたもの 。

 

少年隊
ジャニーズ事務所所属の男性アイドル。1981年より活動を開始。ジャニーズで最長の活動歴。

▼VHS「PLAYZONE ’90 MASK」(画像クリックで商品詳細へ)

 

 

光一さん主演のSHOCKシリーズが始まったのは、2000年11月に帝国劇場で上演された「MILLENNIUM SHOCK(ミレニアム ショック)」からになります。

 

帝国劇場

1911年に開場された日本初の西洋式演劇場。世界で初めて「風と共に去りぬ」の舞台が上演されて、大ヒットロングラン公演となる。

▼帝国劇場


photo by Wiiii  CC 表示-継承 3.0

 

帝国劇場初のジャニーズ公演で、当時21歳の光一さんは最年少座長でした。

また、帝国劇場では初のフライングが導入されました。

 

「MILLENNIUM SHOCK」は、少年隊の大人気ミュージカル「PLAYZONE’ 91 SHOCK」を元にしていると言われていますが、内容などは異なっており新しい作品となっているようです。

光一さんが憧れ尊敬する、少年隊の東山紀之さんとの共演した作品です。

 

▼東山紀之氏

 

少年隊はデビューした時からダンスの上手さに定評があり、ミュージカルにも力を入れていました。

少年隊のミュージカル「PLAYZONE」シリーズは、1986年から2008年まで続き、夏の風物詩としても多くのファンに親しまれました。

 

光一さんはミュージカルが大好きで、

「歌、ダンス、芝居、全てが入ったミュージカルがやりたい」

とまだCDデビュー前の若い頃に語っていました。

 

東山さんの仕事に対するストイックさを尊敬しているので、憧れの東山さんとの共演でとても学ぶものが多かったようです。

 

 

「MILLENNIUM SHOCK」以降、帝国劇場では毎年「SHOCKシリーズ」が上演されることとなります。

 

  • 2001年、2002年 SHOW劇SHOCK
  • 2003年 SHOCK is Real SHOCK
  • 2004年 Shocking SHOCK

 

そして2005年からは2018年現在までEndless SHOCKが上演されています。

 

2005年~「Endless SHOCK」

 

Endless SHOCK 以前のSHOCKシリーズと、Endless SHOCKではストーリーが変更されています。

ただ、「ブロードウェイを目指すショーカンパニー」という設定や「Show must go on(何があってもshowを続けなければならない)」のテーマは変わっていません。

 

Endless SHOCKでは光一さんが「もっとストーリーを重視したものにしたい」と脚本、音楽、演出に大きく関わるようになりました。

ジャニー喜多川社長にその事を伝えたところ、

「あなたの思うSHOCKを創ってみたらいい」

との言葉を受けEndless SHOCK が始まりました。

 

ストーリーを変更するにあたり、今までのSHOCKシリーズを好きな人の気持ちや、今までのSHOCKの世界を壊さないようにと、相当な試行錯誤を重ね創り上げたそう。

こうして、新しいSHOCKとしてEndless SHOCKが誕生しました。2005 年からは毎年帝国劇場で上演され、チケットは即日完売となる大人気公演に。

 

Endless SHOCKのストーリーは次のページで解説! Endless SHOCKのストーリーは次のページで解説!

 

<筆者コラム>「SHOCK」時代の光一さんの関わり方

元々、最初のSHOCKシリーズを創ったのはジャニー社長ですが、SHOCKに関しても光一さんも座長として関わっていくようになります。

どれだけ関わっていたかその詳細ははっきりとはわかりませんが「劇中劇の演目をどれにするか」などには関わっていました。

Endless SHOCK以前のSHOCKシリーズでも階段落ちはあり、それをやりたいと言ったのは光一さんです。

脚本を変えたのは光一さんで、制作・東宝の方と創り上げていました。

一字一句セリフを含めてすべて脚本を書いた、というわけではないと思いますが、脚本を考えたのは光一さん、という事です。 

 

2012年「Endless SHOCK」地方公演


photo by Own work  CC 表示-継承 3.0
▲博多座

 

全国からの熱い思いを受けて、2012年には福岡・博多座で初の地方公演。

博多座ではEndless SHOCK のために大規模な改修が行われました。

フライングなどに使う装置を天井につけるなどして、万全の態勢で光一さんたちを迎え入れ、大盛況となりました。

 

2012年~2015年、2017年と博多座で上演されており、光一さんも博多が大のお気に入りで「帰りたくない」と言うほど。

共演者の内博貴さんと博多でのおいしい食事が楽しみで、休演日には近場の温泉へ行ったりと博多を満喫していました。

 

内博貴(うち ひろき)氏
1986年生まれ。NEWS、関ジャニ∞のメンバーとしても活躍を果たす。2010年よりEndlessSHOCKにライバル役「ウチ」として出演している。

 

大阪・梅田芸術劇場でも2013年に初めて上演され、2014年~2015年、2017年と関西のファンも多く劇場に詰めかけました。

 

▼梅田芸術劇場(建物内)


photo by Edomura no Tokuzo CC 表示-継承 4.0

 

Endless SHOCKはファンのみならず、芸能・舞台・芸術関係者からも高い評価を受けており、2007年にはスタッフと出演者一同が「菊田一夫演劇大賞」を受賞しています。

 

菊田一夫演劇大賞
1975年に創設された日本の演劇賞。大衆演劇ですぐれた業績を示した芸術家が表彰される。

 

2018年「Endless SHOCK」単独主演1600回

 

2018年3月6日の帝国劇場公演にて、光一さんの単独主演1600回を迎えました。

これは故・森光子さんの「放浪記」の2017回に次ぐ記録です。

 

放浪記
1961年から2009年まで上演されていた森光子主演の舞台。同作は森光子氏の代表作であり、森光子氏が喜びのあまりでんくり返しするシーンが有名。

 

光一さんは、

「それだけの回数を重ねてきただけのことはあるな、とお客様に思っていただけるように。これからもできる限りやらせていただきたい。」

とEndless SHOCKへの熱い想いを語っていました。

 

Endless SHOCKは、光一さんにとってライフワークともいえる大切な作品。

1公演1公演大切に創り上げてきたからこそ、これだけの高い支持と評価を受けているのだと思います。

 

さて、そんなEndless SHOCKですが「テレビ等で階段落ちやフライングのシーンは観たことがあるけどストーリーは知らない」という方も多いのではないでしょうか。

次のページではストーリーについてお伝えします。

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2.5次元舞台の鑑賞方法 【自宅編】

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2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

『2.5次元舞台』入門はこちらから!

著者:ゆうり藍

20代後半女性2.5次元舞台を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

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twitter【ゆうり藍】https://twitter.com/yuriran1

 

 



 

劇場は遠いし映画館も近くにない。そういう人は2.5次元舞台は観られないのか?

そんなことはありません。

最近では家でも舞台を楽しむこともできるようになってきました。一部の作品に限られますがインターネットでライブ配信で観ることも可能です。

このページでは2.5次元舞台の自宅での鑑賞方法について解説します。

 

ライブ配信

 

ライブ配信とは「事前に配信サイトで予約購入をしておくことで、家のパソコンやスマートフォンで舞台をリアルタイムに観ることができるサービス」です。

さらに、ライブ配信には後日もう一度観ることのできる「ディレイ配信」がセットでついていることが多く「もう1回あのシーンが見たい」というファンの声に応えるものとなっています。

ライブ配信はライブビューイングと同じく3500円前後の金額で映像は同じものが流れます。

ちなみにライブ配信は「DMM.com」「GYAO!」で多く行われています。

 

動画配信

 

また、舞台上演後に各動画配信サービスでの配信も増えてきました。

DMM.com」「dアニメストア」「GYAO!」「ニコニコ動画

といった動画配信サイトで購入・鑑賞することができます。

 

以前はDVD・Blu-ray化済の作品が配信されるケースが多かったのですが、最近ではDVD・Blu-ray発売に先立って、千秋楽(公演の最終日)の後、数週間~1ヶ月程度で先行配信されるケースが増えてきました。

2.5次元舞台をネット配信で楽しむというスタイルが定着してきたのかもしれません。

 

動画配信サイト

 

2.5次元舞台の映像は「dアニメストア」「GYAO!」「DMM.com」などで配信されていますが、配信サイトごとに取り扱っている作品が違います。

以下に配信サイトごとの取扱い作品一覧を記載いたします。

 

サイト 取り扱い作品
dアニメストア
購入方法:定額配信/買い切り
初回31日間無料
刀剣乱舞/王室教師ハイネ/ヘタリア/KING OF PRISM/パタリロ/四月は君の嘘/不機嫌なモノノケ庵/夢王国と眠れる100人の王子様~Prince Theater~/神様はじめました/金色のコルダ/SHOW BY ROCK!!/男水/ノラガミ-神と願い-/少女革命ウテナ/デジモンアドベンチャー/ギャグマンガ日和/おそ松さん/文豪ストレイドッグス/忍たま乱太郎/帝一の國など
GYAO!
購入方法:買い切り
うたの☆プリンスさまっ♪/fate/Grand Order/ひらがな男子/ヘタリア/テニスの王子様/美少女戦士セーラームーン/信長の野望など
DMM.com
購入方法:買い切り
刀剣乱舞/Fate/Grand Order/イケメン革命◆アリスと恋の魔法/美少女戦士セーラームーン/テニスの王子様/おそ松さん/けものフレンズ/残響のテロル/信長の野望/パタリロ/ノラガミ-神と絆-/青の祓魔師など
ニコニコ動画
購入方法:買い切り
刀剣乱舞/テニスの王子様/ツキステなど

 

購入方法

 

動画配信の購入方法は「定額配信」「買い切り」の2種類あります。

以下にてそれぞれの違いについて、説明します。

 

定額配信サービス

 

定額配信サービスでは「月額料金を支払うと配信されている動画が見放題」になります。これには「dアニメストア」が該当します。

 

メリットは「少額でたくさんの作品が楽しめること」です。

dアニメストアでは月額400円なので、ひと月でまとめて観る場合にはかなりお得になります。

また、現在dアニメストアでは初回31日間の無料体験を実施しています。

【公式サイト】dアニメストア

デメリットは、上映直後の最新作については配信の対象になることが少なくDVD・Blu-ray化済の作品が多いことです。

また、シリーズものの舞台であっても「1作目のみ配信」というパターンもあります。

さらに、ほとんどの作品で配信期間が決まっており、順次作品が入れ替えされているため、観たい作品がある場合には配信期間のチェックが必要です。

 

 

買い切り配信サービス

 

DMM.comやGAO!、dアニメストアのレンタル作品が該当します。

 

1作品単位で購入でき、決まった視聴期限までの間は何度でも観ることができます。

1作品あたりの金額は配信サービスや視聴期限の長さによっても異なりますが500円~3200円程度です。

 

メリットは、定額配信サービスに比べると観ることのできる作品の本数が多いことです。

また、上映直後の作品についても配信されることが多く、ついこの間まで上演されていた作品をすぐに楽しむということができます。

 

デメリットは、1作品ごとに購入する必要があるため、たくさん観ようとするとお金がかかることです。

特に、上演直後の作品については3000円前後に設定されているため気軽に観るのには高いと感じるかもしれません。

 

また、長くても視聴期限が1年間となっていて、買うというよりはレンタルするイメージを持っておいたほうがよいでしょう。

 

 

【公式サイト】「DMM.com」「dアニメストア」「GYAO!

 

ニコニコ動画の場合

 

ニコニコ動画でも2.5次元舞台を観ることが可能ですが、ちょっと特殊です。

ニコニコ動画は公演終了後に「〇月〇日〇時から」という形で配信するパターンが多いです。つまりライブではなくディレイ配信です。

通常ニコニコ動画は様々な動画が無料で見られますが、舞台作品に関してはチケットという形で別料金になっています。(または最初の1時間は無料という場合もあります)

大抵はその時間に見られなくても、一定期間は後で見られるようになっています。ただ、コメント機能が使えるのは上記の決められた時間にスタートして観た人です。後から観る人は、その時間帯にされたコメントが観られます。

 

【公式サイト】ニコニコ動画

 

DVD・Blu-ray

 

気に入った作品はDVD・Blu-rayを購入すると、いつでも何度でも楽しめます。

2.5次元舞台のDVD・Blu-rayはアニメやドラマに比べても高く10000円~12000円程度することが多いです。

 

そのため、気軽に楽しむのには向いていませんが、劇場や動画配信などで観て気に入った作品があれば是非購入を検討してみてください。

DVD・Blu-rayはライブ配信や上演直後の動画配信とは異なった映像が収録されます。

また、より見応えのある映像を楽しむことができます。それは、発売までに映像編集の時間が取れるため、さらにブラッシュアップされた映像が収録できるからです。

 

▼DVD、ミュージカル「テニスの王子様)(画像クリックで商品詳細へ

特典映像

 

DVD・Blu-rayには本編の映像だけでなく、特典映像が収録される場合がほとんどです。何が収録されるかは作品によりますが、以下のようなものがあります

 

全景映像

 

全景映像は「舞台全体を固定カメラで映した映像」です。

キャストの表情などがアップにならない替わりに舞台全体を見通すことができ、より本来の舞台鑑賞に近い形で楽しむことができます。

 

▼全景映像の例

 

バックステージ映像

 

バックステージ映像は「稽古場や舞台裏の様子を収めた映像」になります。

出演する俳優陣の素の表情を捉えていて、ファンであれば必見です。

特に出演者に興味がない場合も、制作過程や稽古の様子がわかるのは興味深いですし、バックステージ映像を観ていて気になる役者を発見するということもあります。

 

▼バックステージ映像参考

 

筆者おすすめ!特典映像が充実した映像作品

『ミュージカル「テニスの王子様」』

全景映像もバックステージも楽しめます

▼DVD(画像クリックで商品詳細へ)

『ツキステ。シリーズ』

舞台上での日替わりネタが全日分収録されています

▼Blu-ray(画像クリックで商品詳細へ)

 

 

 

【2.5次元舞台作品が豊富なのはdアニメストア!初回31日間無料】



 

落語家の階級

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落語は誰が聴いてもわかりやすく面白い芸能です。落語の基本的な知識や初心者におすすめの演目の紹介、実際に落語を楽しむ方法などを通じて落語(特に古典)の魅力についてお伝えします。

落語初心者入門はこちらから!

著者:ミドケン

落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから

 

『落語初心者入門』目次へ  (全23ページ)

 

落語家の階級

 

落語家には階級があります。

階級は「見習い」「前座」「二つ目」「真打ち」という順に昇進していきます。

 

このページでは、弟子入りからどのようの真打ちに昇進していくかを追っていき、階級ごとの役割などをお伝えいたします。

 

昇進の仕方

弟子入りする

 

落語家になるには特別な資格や試験などは必要ありません。

門戸は誰にでも開かれていますが、長い修行の期間があり落語家として精進を続けていく必要があります。

落語家になる道は、真打の落語家に弟子入りするところから始まります。

 

真打とは
寄席の最後の出番に出演できる資格を与えられた落語家。「師匠」という敬称で呼ばれ、弟子をとることが可能となる。三遊亭小遊三、林家木久翁、三遊亭好楽など笑点でお馴染みのメンバーも真打ち昇進を果たしている。

 

憧れている落語家、あるいは「この師匠は優しそうだから」など人によって師匠選びの基準は違いますが、まずは弟子入りしたい師匠を決めます。

(ちなみに上方(関西)の場合は階級制度がありません。そのため、上方ではある程度のベテランの師匠に弟子入りすることになります。)

 

そして、師匠の家を訪ねたり寄席の楽屋口で出待ちをするなどして、師匠に直接志願するのが一般的な弟子入り方法です。

家を訪ねた場合、その師匠の弟子に追い返されてしまうこともありますし、新しい弟子が入ることによって兄弟子は自分の仕事が減るので歓迎してくれる場合もあります。

弟子入り志願も「タイミングが大事」ということですね。

 

人によっては知り合いに紹介してもらう、というパターンもあります。

大学の落研(落語研究会)出身者であれば、すでに落語家として活躍している先輩に頼んで師匠を紹介してもらえることもあります。

 

 

見習い

 

晴れて弟子入りが許されたら落語家としての修行生活が始まります。

まずは「見習い」からスタートします。

入門して数ヶ月~1年くらいの間、師匠の家に通いながら掃除や洗濯などの家事をしたり、師匠のかばん持ちをしたりします。そうしてようやく前座になることができるのです。

 

昔は師匠の家に住み込んで修行をする「内弟子」が主流でしたが、今は住宅事情の違いなどもあって、「通い弟子」がほとんどです。

見習いのうちはまだ舞台に立つことはできません。

 

階級 見習い
舞台に立つ頻度 なし
昇進期間 数ヶ月~1年
やること 師匠の家に通いながら、掃除・洗濯などの家事、師匠のかばん持ちなど。

 

前座

 

落語家には大きく分けて「前座」「二ツ目」「真打」という三段階の階級制度があります。

見習い期間を経て前座になると、寄席の楽屋に入るようになります。楽屋というのは会場内にある演者のための控室のことです。

 

通い弟子は朝早くから師匠の家に行き、掃除や炊事などをこなしてから寄席へ出勤します。

寄席での前座の果たす役割は大きく、やることがたくさんあります。下記に一部記載しますが、数え上げればキリがありません。

 

▼前座がやること

楽屋に出入りする師匠たちの履き物の整理と管理/電話番/先輩たちへのお茶出し/着物をたたんだり着替えを手伝う/寄席では高座(寄席の舞台)進行の手伝い/太鼓などの鳴り物の演奏/高座へ出て行って座ぶとんを返す/メクリ(出身者の名前を書いた紙の札)を返す…

 

前座は毎日、師匠の家と寄席を行き来しながら落語漬けの日々を送り、落語を体に染み込ませるという修行期間なのです。

 

 

入門して数ヶ月すると前座として初高座に上がる(初めて舞台で落語を演じる)ことが多いですが、その判断は師匠次第なので「必ず数ヶ月で初高座に上がれる」というわけではありません。

ちなみに、前座は高座にあがって落語を披露できますがその頻度は人によって違います。また、前座の落語は一般的な寄席で見ることができます。

 

階級 前座
舞台に立つ頻度 たまに~毎日
昇進期間 3~5年
やること ・履き物の整理と管理、電話番、お茶出し、鳴り物の演奏、座ぶとん・メクリを返すなど。

・前座は毎日、師匠の家と寄席を行き来しながら、落語漬けの日々を送り、落語を体に染み込ませるという修行期間。

 

二ツ目

 

二ツ目になると、着物は前座時代の着流しではなく、自前の紋付き袴で高座に上がれるようになります。

 

▼着流し

▼紋付き袴

 

師匠の家や楽屋での雑用からも解放されますが、今度は自分で高座(寄席の舞台)の仕事を探す必要があります。

仲間と一緒に勉強会を開いたりしながら、先輩や寄席の支配人、テレビやラジオのプロデューサーから声をかけてもらえるように研鑽することが二ツ目の修行です。

芸を磨くだけでなく、自分の主催する落語会にお客さんを呼んだり、企業やお店などから仕事をもらう努力も必要です。

 

二ツ目は毎日楽屋へ行く必要がなくなるため、高座に上がる数も減ってしまいます。そのため、しっかりと噺の稽古をしなければライバルとの差は開く一方となります。

二ツ目の在留期間は10年~13年で、業界の事情によっては15年以上かかる場合もあるため、二ツ目の人数は決して少なくはありません。

しかし、ひとつの公演に二ツ目の枠をたくさん取ることはできないので、寄席への出演は狭き門となってしまうのです。

 

この二ツ目時代に怠けてしまって、落語家としてダメになっていく人もいます。

様々な苦労と努力を積み重ねながら芸の修行に励み、高座数をこなしながら己を鍛えていくのが二ツ目時代なのです。

この時期にどれだけ芸を磨きあげ、どんな方向性をつかむかで、真打以降の落語家人生に大きく影響するのです。

 

階級 二ツ目
舞台に立つ頻度 たまに~毎日
昇進期間 10~13年
やること ・自分で仕事を探す。

・仲間と一緒に勉強会を開いたりしながら、先輩や寄席の支配人、テレビやラジオのプロデューサーから声をかけてもらえるように研鑽する。

▼現在二つ目の立川吉笑さんのインタビュー映像

 

真打

 

真打とは、寄席の最後の出番(トリ)に出演できる資格を与えられた落語家です。

落語家の目標のひとつは真打になることですが、「ここからがスタート」と考える人がほとんどです。

現在、落語界には、落語家が所属する団体(協会)が5つありますが、真打への昇進は各団体の理事会で決定します。

 

【筆者コラム】落語家の団体はなぜ5つもある?
落語家の団体には「落語協会」「落語芸術協会」「円楽一門会」「落語立川流」「上方落語協会」の5種類があります。

最初は明治時代に設立された落語協会だけでしたが「金銭問題」「人間関係上のこと」「落語界の改革のため」など、いろいろな理由によって分裂や統合を繰り返して今のような状態になっています。

各団体はそれぞれ独自に興行を打ったり、二ツ目や真打の昇進の決定などを行っています。

 

真打の昇進は大体は芸歴の順番で決まりますが、二ツ目の年数が浅くても抜擢されて真打になる人もいます。

昔と違って大学卒業後に落語界に入門するケースが多くなっているので、四十歳前後に真打になる人も珍しくありません。

 

真打になって初めて「師匠」と呼ばれるようになり弟子を取ることも許されます。

真打になると落語家の晴れ舞台といえる「真打披露興行」(=新たに真打ちに昇進した落語家を披露するための公演)を行います。

「真打は名実ともに一人前の落語家である」と言えるかもしれませんが、実際には師匠として歩き始めたばかりなのです。

ここから先は肩書きが変わることもないので、ひたすら落語家として芸の道を追求していく無限の出世街道になります。

そのまま「名人」と呼ばれる落語家になれればよいのですか、真打に昇進したことで安心、あるいは慢心して、その後はパッとしない落語家が大半、というのが現状のようです。

 

階級 真打
舞台に立つ頻度 一概に言えませんが、売れっ子であればほぼ毎日
昇進期間 肩書きが変わることはない
やること ひたすら落語家として芸の道を追求

 

次のページでは古典落語と新作落語の違いについてお伝えします。古典落語と新作落語の魅力の違いを知れば、落語の楽しみ方が広がるでしょう。

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著者:ミドケン

落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから

2.5次元舞台の鑑賞方法 【ライブビューイング編】

Webon紹介目次著者
2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

『2.5次元舞台』入門はこちらから!

著者:ゆうり藍

20代後半女性2.5次元舞台を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

お問い合わせはこちらから
twitter【ゆうり藍】https://twitter.com/yuriran1

 



 

いざ2.5次元舞台を観てみたいと思っても最初から劇場に足を運ぶのはなかなかハードルが高いもの。

特に地方に住んでいる方にとっては難しいかもしれません。

その場合におすすめしたいのが「ライブビューイング」です。

 

ライブビューイングとは

 

ライブビューイングとは「舞台を上演している劇場から各地の映画館に向けて同時生配信すること」です。

それぞれの映画館で舞台を楽しむことができます。

※ライブビューイング上映作品の例:ミュージカル『刀剣乱舞』公式サイト

 

料金は3500円~4000円程度で通常の映画よりは高めですが、舞台のチケットに比べれば半額程度で楽しむことができます。

また、映画館で行われるので、映画を観に行くような軽い気持ちで見ることができます。

 

▼ライブビューイングのイメージ映像「刀剣乱舞」

 

日程

 

2.5次元舞台では、ライブビューイングは千秋楽(公演の最終日)に行われることがほとんどです。

また、千秋楽は日曜日の夜公演に設定されていることが多く、ライブビューイングも日曜の夜というケースが目立ちます。

 

ただし、最近では平日に千秋楽が設定されていることもあり、その場合は「そのまま平日に上映するケース」や「千秋楽直前の土日」にライブビューイングを行うケースなど作品によっても違います。

 

チケット購入方法

 

ライブビューイングのチケットは、各プレイガイドで抽選方式の先行発売と一般発売に分けて販売されます。

 

ただし、通常の公演チケットと違い、先行発売は1~2回となっています。

たとえば、公式ファンサイト(会員向け)先行(1回目)、プレイガイド先行(2回目)という形で抽選方式の先行発売が行われます。

その後で一般発売として先着で販売されます。

通常の舞台公演だと、抽選方式の先行が「〇〇先行」という形で3~4回くらいあることも珍しくないのですが、ライブビューイングの場合は多くても2回程度です。

 

また、ライブビューイングの規模や希望する映画館にもよりますが、舞台公演のチケットに比べると競争率が低く、チケットがなかなか取れないということは少ないようです。

ただし、人気作については特に都心部を中心になかなかチケットが当たらないという話もあります。

 

なお、ライブビューイングの直前にチケットが余っている場合は、映画館のホームページや窓口でも購入することができます。

直前になって評判が良くて気になる作品があるという場合は、ライブビューイングで観てみるというのもおすすめです。

 

ライブビューイングのメリット・デメリット

メリット

 

ライブビューイングの一番大きなメリットは「気軽」ということです。

チケット代が安いことや、全国各地で行われることから、初めて舞台を観る人でも気軽に挑戦できます。

さらに、ライブビューイングを観ていると現地の雰囲気も分かるため、何も知らずに劇場に行ってみるのは不安という方は、一度ライブビューイングで雰囲気を感じてみてもいいのではないでしょうか。

 

また、ライブビューイングでは舞台全体を映すばかりでなく、シーンによっては役者をアップで映します。

そのため、実際の公演会場では「前方席でないと見ることのできない役者の表情や細かい仕草」を見ることもできます。そのため、一度現地で舞台を観たことがあってもライブビューイングは必ず行くという人もいます。

 

最近はライブビューイング限定で、出演者から公演前の意気込みや公演後の感想などが聞ける特典映像を用意している作品もあります。

 

 

デメリット

 

ライブビューイングのデメリットは「カメラワークが入ることで舞台作品の見方とは違った見方をせざるを得ない」ということです。

 

通常舞台作品は、舞台全体を視界に入れることができ「注目したいポイントや役者を自分の目で追う」という見方をします。どこに注目するかは観客の自由です。

しかし、カメラが入ることで「舞台全体が映る引きの映像」や「役者の表情を映すアップの映像」が観ている側に関係なく取捨選択されて上映されます。

 

もちろん配信される映像はプロの手で選択されていますが、舞台本来の見方とはどうしても変わってきてしまいます。

そのため、舞台作品が好きな人にとっては物足りなさや違和感を覚えることもしばしばです。

逆に言えば、舞台というよりも映画に近い見方になるため「舞台よりも映画に慣れている方に入りやすい」と言えるかもしれません。

 

 

 

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2.5次元舞台の鑑賞方法 【劇場編② 当日の持ち物/物販/マナー】

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2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

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2.5次元舞台の魅力を理解するには、実際に観てみるとことをおすすめします。

前ページでは2.5次元舞台のチケット入手方法を解説しました。このページでは鑑賞当日に必要な知識についてお伝えします。

 

必要な持ち物3点

 

2.5次元舞台を観る上で必要になるのは

  • チケット
  • お金
  • 大きめのバッグ

の3点です。以下ではそれぞれの詳細について解説いたします。

 

チケット

 

観劇に必ず必要なものはチケットです。

あらかじめチケットを購入した場合は忘れずにチケットを持っていきましょう。コンビニ引き換えの場合は直前に慌てないように前日までに発券しておくのがベストです。

 

お金

 

会場ではパンフレットやブロマイドなどの公演グッズが売られています。

劇を観る前は興味がなくても劇の後、いざ商品を見てみると欲しくなるというのもよくあることです。だいたいパンフレットが1500円~3000円程度なので、少し余分にお金を持っていくとよいでしょう。

 

▼ブロマイドの例

 

大きめのバッグ

 

2.5次元舞台の場合、物販でパンフレットやグッズを購入しても基本的には入れる袋をもらえません。

また、会場で同じ制作会社や出演者の次回公演を宣伝するチラシが配られることが多いのですが、こちらも袋などには入っていないため持ち帰り用のバッグがあると安心です。

具体的にはA4サイズが入るものがよいでしょう。サブバッグのような簡素なものでも大丈夫です。

▼サブバッグの例

物販購入のタイミング

 

パンフレットなどの公演グッズは公演前、休憩中、公演後に販売されます。

観劇初心者の方であれば、実際に舞台を観てみてから公演後に欲しくなったら買うというのがよいと思います。

 

物販の混み具合は作品にもよりますが、公演直前と休憩中、公演直後は比較的混雑します。グッズによっては完売がでる場合もありますが、パンフレットについては十分な数が用意されていることがほとんどです。

<筆者コラム>物販の混雑具合
物販の混雑具合は作品によりかなり差がありますが、公演前が一番販売時間が長いので、空いているときは空いています。

物販を販売する時間が、公演前は開演の1~2時間前から販売するのに対して、休憩中は15分程度、公演後は30分~1時間だからです。

グッズの数が絞ってあるような作品だと、物販開始直後が一番混みます。人気グッズが売り切れ済になると空くということもあります。

逆に早めに行くと空いているけれども、公演開始直前は混んでいるという作品もあります。

また、公演前はチケットを持っていなくても購入できることが多いので、物販の時間も長いけれども買いにくる人も多いです。(休憩中は当然チケットを持って会場に入っている人だけなので、時間は短いですが、買いにくる人も限られます。) 

 

また、作品によっては上演中にサイリウムやペンライトなどの光り物を振ることが可能なものもあります。

▼サイリウムの例

持っていないという場合は、作品オリジナルのペンライトが販売されていることが多いので、こちらは上演前に購入しておくとさらに楽しめると思います。

ちなみに、持っていなかったとしても、浮いてしまうということはないです。(舞台上のキャストを見ているのであまり客席は気になりません。)

▼光り物を実際に使う作品例

作品名 使用状況
「あんさんぶるスターズ オン・ステージ」 作中でライブが始まったら振る
舞台「プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE」 ステージ上のモニターに表示が出たらライトをつけてOK。ライトをつけて応援する。
ミュージカル「刀剣乱舞」 2部のショーはライトをつけてOK ライトは好きなキャラやチームのイメージカラーを振ったり、舞台上でメインになっているキャラのイメージカラーを振ったりすることが多いです。

 

マナー

 

観劇マナーについては各作品の公式サイトにも掲載があるため、まずはそれをよく読むことが大切です。

公式サイト:マーベラス公式HP ステージ公演に関するQ&A

 

ここでは一般的なマナーや公式サイトには載っていないマナー(エチケット)について紹介します。

守るべきはマナーは5つあります。

 

  • 時間を守る
  • 会場内での飲食喫煙禁止
  • スマホの電源オフ
  • お喋り厳禁
  • ネタベレはほどほどに

 

以下ではそれぞれの詳細について説明いたします。

 

遅刻に気をつける

 

上演時間に遅刻した場合、途中からでも入れてもらえますが、周りの観客の迷惑になります。時間に余裕を持って会場に入ると落ち着いて楽しむことができます。

 

会場内の飲食喫煙は禁止

 

劇場ホール内では飲食喫煙は禁止です。喉が渇いた場合はロビーに出てから飲んだり食べたりしましょう。

喫煙は喫煙所がある会場が多いので、わからない場合は劇場スタッフに確認してみてください。

 

スマートフォンの電源オフ

 

スマートフォンや音の出る機器の電源は上演前に切っておきましょう。

「マナーモードにすればいいや」と考える方もいますが、画面の明かりが漏れたり、バイブレーションの音が響いたりすることで舞台の演出が台無しになることも少なくありません。

また、休憩中に電源を入れた場合は、休憩が終わるまでに再度オフにしておきましょう。

 

上演中のお喋りは厳禁

 

同行者がいる場合、ついお喋りをしたくなるかもしれませんが、ぐっとこらえてください。

小声のつもりでも周囲の客席には声が響きます。

舞台作品を見慣れていない場合、「これってどういうこと?」と疑問に思って聞きたくなることがありますが、最後まで見ていればわかることがほとんどです。

最後まで1人で楽しんでください。もちろん自然に漏れる笑い声や舞台上から求められて声を出すのは大丈夫です。

 

会場内でのキャスト・スタッフへの批判、ネタバレ

 

同行者がいる場合、上演前や上演後のお喋りも楽しいものです。

ただし、出演者やスタッフへの批判は周りにファンがいることもあるので会場外ですることをおすすめします。

また、一度観た舞台の場合でも周りには初めて観る方がいるかもしれません。舞台のネタバレも小声で控えめにしておくと周りの方への配慮になります。

 

観劇マナーについて心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的には「余裕を持って到着すること」「静かに楽しむこと」の2点を押さえれば問題ありません。

あとは舞台上で繰り広げられる物語を思いっきり楽しんでください。

 

 

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2.5次元舞台の鑑賞方法 【劇場編① チケット入手方法】

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2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

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20代後半女性2.5次元舞台を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

お問い合わせはこちらから
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2.5次元舞台について説明してきましたが、実際に舞台を観てみることを強くおすすめします。

この章では2.5次元舞台を観る方法について解説していきます。

まずは「チケットを入手する方法」についてお伝えいたします。

 

チケットを入手するには準備が必要

 

2.5次元舞台を劇場で観るために必要なものは何と言ってもチケットです。

チケットさえあれば舞台は観れます。

しかし、観劇に馴染みがないとチケットの購入方法や購入するタイミングがわからないということもあるでしょう。まずは、チケットの取り方について説明します。

 

ちらしなどに書かれているチケットの発売日は一般発売日であることが多いです。しかしながら、2.5次元舞台のチケットは一般発売日の2~3カ月前から先行発売が行われることがほとんどです。

人気の舞台であれば一般発売に回るチケットの枚数も少なく、発売して即完売ということも珍しくありません。そのため、絶対に観に行きたい舞台は先行発売で確保しておくのがポイントです。

このページでは先行発売について詳しく解説していきます。

 

先行発売

チケット代の相場

 

先行発売のチケットの種類について知る前に、まず気になるのはチケット相場ではないでしょうか。

最近は席のランク(前方席とそれ以外の一般席)で金額を分けることが多いです。

前方確約席(プレミア席/スペシャルシート)で9000円~1万円

一般席が7000円~8000円

が相場かなと思います 。

 

先行発売の種類一覧

 

下記は先行発売の種類の一覧になります。詳細についてはこのページで解説しています。基本的にチケットを誰が獲得するかは全て「抽選」によって決定されます。

 

先行発売の種類 チケットの取り方
DVD、Blu-ray、CD購入者先行 シリアルナンバーで申し込み
ゲームユーザー先行 アプリ内から申し込み
ファンサイト、公式サイト先行 有料会員の特典
制作会社、2.5次元ミュージカル協会先行 舞台制作会社、2.5次元ミュージカル協会のサイトに登録
チケットガイド先行 一般発売日の前に申込み

 

チケット入手方法

「DVD」「Blu-ray」「CD」購入者先行

 

シリーズものの舞台によくあるパターンです。

前作のDVD・Blu-rayやCDを購入するとシリアルナンバーが封入されており、シリアルナンバーごとに申込みができるというものです。

チケットが購入できるかどうかは抽選になります。

 

シリアルナンバーごとに申し込むことができるため、人気作のファンになると大量に積む(複数枚のDVDやCDを買うこと)場合もあるようです。

 

シリアルナンバー付き作品の例

・舞台「刀剣乱舞」(序伝再演版、義伝、ジョ伝とシリーズ3作品にシリアルがついていました)

・ミュージカル「刀剣乱舞」(DVDではなくCDに先行のシリアルが封入されています。)2018/11/14発売

「ミュージカル『刀剣乱舞』 ~結びの響、始まりの音~」にも次回作のシリアルナンバー封入予定です)

・ツキステ。 

 

ゲームユーザー先行

 

原作がアプリゲームの場合などによく行われます。

原作ゲームのユーザー向けの先行で、アプリ内から申込みを行うことができます。

 

チケットが購入できるかは抽選になります。

アプリのダウンロードや登録は必要ですが「ここまでクリアしていないとダメ」ということはまずないので、ゲーム原作の2.5次元舞台を観に行く場合は登録してみてください。

 

▼アプリ先行発売の作品例:あんさんぶるスターズ!

ファンサイト、公式サイト先行


(引用:https://www.tennimu.com/supporters/)

 

ミュージカル「テニスの王子様」ミュージカル「刀剣乱舞」など有料のファンクラブやファンサイトを持っています。そうした作品では有料会員向けの先行発売があります。こちらもチケットの購入は抽選です。

 

また「公式サイト先行」という名前で、先行発売を行う場合があります。

この場合は、申込み期間内であれば、誰でも(有料会員でなくても)公式サイトのリンクから購入できます。公式サイト先行の場合もチケット購入は抽選が多いですが、一部先着順という場合もあります。

 

▼<有料会員サイトの例>ミュージカル「テニスの王子様」の有料ファンクラブ詳細

ファンクラブ名 テニミュサポーターズクラブ
会員特典 ・公演チケット先行販売
・オリジナル会員証
・会報(年2回)
・会員限定イベント
会費 初年度年会費、新規入会費 4,100円(税込) (年会費3,100円+入会費1,000円) ※2年目からは年会費のみ。
リンク https://www.tennimu.com/supporters/

※情報は2018年現在のもの。

 

制作会社による先行


(引用:マーベラス公式ウェブサイト

 

マーベラスやネルケプランニングといった舞台制作会社では会員サイトを持っていて、登録している会員に対して先行発売を行っています。

<会員サイトリンク>
マーベラス公式ウェブサイト
ネルケプランニング公式サイト

 

どちらも登録は無料なので、観に行きたい舞台がある場合は登録しておきましょう。

 

さらに、2.5次元ミュージカル協会でも2.5フレンズという会員専用ページがあり、登録すると先行発売のお知らせがメールで届きます。

こちらも登録は無料なので、是非チェックしてみてください。

チケットの販売は抽選であることが多いです。

▼2.5フレンズの会員専用ページ

(引用:2.5次元ミュージカル協会公式サイト

 

チケットガイド先行

 

2.5次元舞台のチケットはイープラス、ローソンチケット、チケットぴあの3社のいずれか(または複数)が販売することがほとんどです。

 

チケットサイト リンク
イープラス https://eplus.jp/sys/main.jsp
ローソンチケット https://l-tike.com/
チケットぴあ https://t.pia.jp

 

各社ともに一般発売日の前に「プレリクエスト」や「先行抽選」といった名称で申込みを受け付け、抽選でチケットを販売します。

 

作品や制作会社によるところが大きく、必ずしも上記すべての先行発売が行われるわけではありません。

だいたい3~5回程度、一般発売前にチケットを購入するチャンスがあります。

早い先行で確保したチケットほど座席が良い(前方やセンターブロック)とも言われており、可能であれば早い先行から申込みをしたいところです。

 

チケット獲得のための情報収集

 

先行発売の申込み期間をチェックするためにも、舞台を観に行く前の情報収集が欠かせません。

チケットの発売情報は公式サイトのTwitterで告知されることがほとんどなので、Twitterをチェックしておくのが最も確実と言えるでしょう。

 

▼公式Twitterによるチケット情報参考

 

当日券

 

2.5次元舞台では当日券が出ることもほとんどです。枚数は前売りチケットの発売状況などにも左右されますが、平日公演などでは意外と購入できることも。

当日券の発売方法として多いのは、指定時間までに並び、並んだ人数が当日券の枚数より少ない場合はそのまま販売し、多い場合は抽選を行うというものです。

人気作になると数枚のチケットにたいして300人以上の人が詰めかけたケースもあります。

 

<筆者コラム>人気作の例
私の経験ですが、2017年3月のミュージカル「刀剣乱舞 三百年の子守唄」は当日券の整理券番号が300番台でした。(列に並んで整理券を受け取り、時間になったら当日券が買える人の番号が掲示される方式)

最近は当日券に数百人レベルで集まるような作品は、整理券自体を事前発券にするなど会場に人が集まらないようにしていることもあります。 

 

 

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落語の演目の基礎知識 【古典落語と新作落語の違い】

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落語は誰が聴いてもわかりやすく面白い芸能です。落語の基本的な知識や初心者におすすめの演目の紹介、実際に落語を楽しむ方法などを通じて落語(特に古典)の魅力についてお伝えします。

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落語の演目は「古典落語」「新作落語」に分けられる

 

落語の演目の種類は「古典落語」と「新作落語」に分けることができます。

古典落語と新作落語の違いは何を基準に区別するのかというと、一言でいえば「年代」です。

「古典落語」は江戸中期から明治にかけて作られた演目で、「新作落語」は大正時代以降に作られた演目のことを指します。

 

 

以下では、古典落語と新作落語の特徴について詳しく解説していきます。

 

古典落語とは

 

古典落語とは「江戸中期から明治にかけて作られた演目」を指します。

 

古典落語は、決まった同じネタを色々な落語家さんが何度も行います。

ネタは、昔の落語家さんから新しい落語家さんへと引き継がれていきます。

長い年月をかけて師匠から弟子に受け継がれていくなかで、それぞれの時代の落語家によって練り上げられ、洗練されていくので、現代人の心にも響く名作が多いのです。

 

【編集部コラム】古典落語の進化
古典落語は先代から受け継がれてきた噺を全く同じに演じるという訳ではありません。ストーリーの大まかな流れは変わらなくても自分なりのアレンジを加え、登場人物の言葉遣いが変わったり、オチが変わったりすることがあります。そうして練り上げられているからこそ、現代人の心に響く名作が多いのです。

 

古典落語の演目の多くは江戸時代が舞台で、江戸庶民の暮らしぶりや江戸の文化、風俗を取り扱っているものが多くあります。

 

 

古典落語の数

 

演目の数ははっきりとはわかりませんが現在寄席で演じられているのは200~300くらいと言われており、やる人がほとんどいないものも全部合わせると、その数は500とも800とも言われています。

古典落語の多くは作者不明で、一部の演目を除いてそのほとんどは誰が作ったのかわかりません。

 

古典落語の種類

 

古典落語をジャンル分けすると、「滑稽噺」と「人情噺」の2種類があります。

 

滑稽噺

 

滑稽噺は「噺の終わりにオチがある、おもしろおかしい落語」のことです。

間抜けでドジな与太郎や、口が達者な江戸っ子、ぐうたらな若旦那などが活躍する噺でそのユニークな言動におかしみが滲み出て笑えます。

 

与太郎
落語に登場する架空の人物。楽天的な性格で失敗ばかり。「愚か者」の代名詞となっている。

 

一般的に落語と聞いてイメージするのはこの滑稽噺のほうでしょう。

 

滑稽噺のおすすめの演目は「天狗裁き」「粗忽長屋(そこつながや)」「代書屋(だいしょや)」です。こちらの演目については次の章(第2章)で解説いたします。

 

人情噺

 

人情噺は「ストーリー性を重視し、心温まる人情を描いた落語」のことをいいます。

扱うテーマは、夫婦愛や親子愛、友情がメインです。

オチはあるものとないものがありますが、あったとしても、取ってつけたような地口オチ(じぐちおち:ダジャレ)になっていることが多いです。

人情噺でおすすめの演目は「芝浜」「子別れ」「藪入り(やぶいり)」です。

こちらの演目についても次の章で解説しています。

 

古典落語の魅力

 

はじめに」でもお伝えしましたが「古典」と名前に付いていますが、特別な知識なく楽しめます。

江戸や明治、古典落語の世界に生きる人々の、のんびりとした日常に触れるのは「情報過多でストレスが多い現代人だからこそ価値がある」と考えています。

心が楽しいときでも寂しいときでも、古典落語がそばにあるだけでちょっとラクになれる、そんな不思議な力が古典落語にはあると私は思っています。

 

古典落語の魅力は「はじめに」のページで詳しく解説!

 

新作落語とは

 

「新作落語」は大正時代以降に作られた演目のこと」を指します。また「創作落語」ともいいます。

落語家自身による創作が多いですが、落語作家が作ったものもあります。次々に作られるので、数を把握することは不可能です。

 

落語作家
落語の脚本を作る人のこと。昭和のラジオやテレビの時代に演芸番組に携わり、台本を提供していた。現在で言う放送作家のような立ち位置。「玉川一郎」「古城一兵」らが活躍した。

 

新作落語はその時代の旬のトピックや時事ネタを取り入れて作られることが多いので、古典に比べて内容がわかりやすく、落語初心者でも爆笑できるという特徴があります。

 

 

新作落語の楽しみ方

 

また、作者である落語家独自の世界観が色濃く反映されるので、バラエティ豊かな噺を楽しむことができます。

基本的に噺の舞台は現代ですが、未来を描いたり、異次元の世界を描いたものなどもたくさんあり、「とにかくおもしろければいい!」といった感じで次々と生み出されています。

現代を描くだけが新作ではなく、稀ではありますが、江戸を舞台にした作品もあり、これを「まげもの新作」と呼びます。

落語家には、古典しかやらない人もいれば、新作専門の人もいますし、古典も新作も両方やるという人もいます。最近では古典と新作のボーダーがあまりなくなり、両方やるという落語家も増えてきています。

 

古典と新作両方やる落語家
柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)さんは、古典と新作どちらも行います。新作落語では独自の世界観で楽しませてくれる爆笑必至です。また、古典落語にも定評があり喬太郎さんならではの解釈や演出を加え「喬太郎の古典」にしてしまうところがあります。喬太郎さんの魅力の解説は第3章にて!(現在第1章)

 

新作落語はどちらかというと、肩の力を抜いて聴ける爆笑ネタが多いですが、落語である以上は、やはりそこには普遍的なテーマやストーリー(夫婦愛、親子愛、友情、生と死、出世劇、逆転劇、転落人生など)があります。

 

時代を選ばないテーマやストーリーであるからこそ、演じられるたびに洗練されていき、将来的にはそれが古典と呼ばれる演目になり、後世までずっと残り続けていく可能性もあります。

新作落語を演じる落語家は、それが古典になることを目指しているというわけではありませんが、そうなる可能性があるという意識で聴いてみるというのも、新作落語の楽しみ方のひとつだと思います。

 

▼筆者おすすめ新作落語、春風亭昇太さんの「力士の春」収録作品

⚫落語 The Very Best 極一席1000 ストレスの海/力士の春(CD)

 

次のページでは「江戸落語」と「上方落語」の違いについてお伝えします。内容は同じでも、江戸落語では「時そば」上方落語では「時うどん」と演目のタイトルが違ったりするのです。

『落語初心者入門』目次へ  (全23ページ)
 

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落語の歴史

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落語は誰が聴いてもわかりやすく面白い芸能です。落語の基本的な知識や初心者におすすめの演目の紹介、実際に落語を楽しむ方法などを通じて落語(特に古典)の魅力についてお伝えします。

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落語について理解を深めることで、より落語を楽しむことができるようになるでしょう。

このページでは「落語の歴史」について解説してまいります。

 

年表

 

時代 出来事
戦国時代(1467-1591) 御伽衆
元和9年(1623) 『醒睡笑』
元禄期(1688-1704) 寄席の原型「辻噺」
寛政期(1789-1801) 寄席の誕生
文化・文政期(1804-1830) 落語ブーム
天保期(1831-1845) 天保の改革で人気下火
安政期(1854-1860) 水野忠邦失脚、再び人気
江戸時代末期(1853-1869) 「近代落語の祖」が活躍
大正時代初期~中期(1912-1922) SPレコードで人気
大正12年(1923年) 関東大震災で寄席消失
大正14年(1925年) ラジオ開局
昭和16年(1941年) 太平洋戦争、53演目禁止
昭和26年(1951年) 放送法成立、ラジオテレビで落語

 

落語の歴史

始まりは戦国時代

 

戦国時代には、面白い話や芸をして笑わせる「御伽衆(おとぎしゅう)」と呼ばれる人たちがいました。

 

御伽衆は戦国大名に仕えていましたが豊臣秀吉も多くの御伽衆を抱えていました。その中のひとり安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)という僧侶は、秀吉の前でおもしろおかしいオチのついた話を披露して喜ばれていました。

 

豊臣秀吉
1537年-1598年。戦国時代から安土桃山時代の武将。天下統一を果たした。

 

文人、茶人としても知られている策伝は幼少の頃から聞き覚えた約1000話の笑い話を集めた『醒睡笑(せいすいしょう)』という書物を書きました。

収められている話は落語の元となったものも多くあり、こうしたことから策伝は「落語の祖」と呼ばれています。

 

▼「醒睡笑 全訳注」江戸時代の初期に編纂された「醒睡笑」ですが、現代語訳と解説付きで読むことができます。

 

落語家・寄席の起源

 

元禄期(1688年~1704年)になると有料で滑稽話を聞かせる人たちが、江戸や大坂、京という都市に登場します。

彼らはお寺や神社の境内、街頭などの人が集まる場所に席を設けて、料金を取っておもしろおかしい話を披露する「辻噺(つじばなし)」を行っていました。

この辻噺は寄席の原型でありそれを行う人たちが落語家の始まりといわれています。

 

寄席の誕生

 

寛政期(1781年~1801年)になると、寄席が誕生します。

それまでの話をする会といえば、いろいろな場所を借りながら不定期で開催をしていました。寄席の誕生により特定の場所で入場料を取るという現在の寄席のような形態になりました。

 

▼寄席のイメージ

 

本格的な商売となると演者側には客を飽きさせないよう演目に工夫をこらすことが求められるようになります。その結果、より芸が磨かれた落語家が次々と現れ、落語のレベルは上がり寄席も拡大していきました。

 

隆盛と衰退

 

文化・文政期(1804年〜1830年)には、芝居噺や怪談話、音曲噺なども始まり、江戸では落語ブームが起こり、隆盛を極めます。

 

音曲噺
噺の途中に三味線などのの伴奏が入り、演者の唄や演奏者による唄が入り噺が進む落語。「稽古屋」「植木のお化け」などの演目がある。

▼稽古屋を聴く(mp3、ストリーミング)

 

ところが、老中・水野忠邦による「天保の改革」が始まってしまいます。

 

▼水野忠邦(老中=幕府の政治を行う役職)

 

質素倹約(しっそけんやく)を推奨し庶民の娯楽も厳しく制限したこの改革によって、文政(1804~1830)末期には120軒以上あったといわれる寄席が15軒ほどになってしまい、落語人気も下火になっていきます。

 

しかし町人や大名達から激しい反対に遭い忠邦は失脚。落語は再び人気を得て、安政期(1854年〜1860年)には寄席の数も約170軒に達します。

 

落語を変えた三遊亭圓朝

 

幕末になると、「近代落語の祖」といわれる初代三遊亭圓朝が活躍します。

 

▼初代三遊亭圓朝

 

圓朝は三味線や太鼓などを使う歌舞伎を真似た「芝居噺」で人気となりましたが、明治時代になると政府は寄席での演劇などの行為を禁止します。

圓朝は道具を使う噺を弟子に譲り、現在のような「扇子1本を使う喋り」を中心とした「素噺(すばなし)」というスタイルを確立しそれまでの落語の常識を変えてしまいました。

徐々にこの「素噺」が主流となり鳴り物を使った「芝居噺」は廃れてゆくことになります。

 

戦争の影響

 

大正時代はレコードの発達により、SP盤(SPレコード)で人気を得る落語家も現れ始めます。

 

▼SP盤


photo by:MASA CC 表示-継承 3.0

 

しかし大正12年の関東大震災で多くの落語家が犠牲となり、寄席も焼失したため、しばらくは興行が行われていませんでした。

大正14年にラジオ局が開局し、落語の放送が始まるとラジオを聴いて落語に興味を持った人が寄席にも足を運ぶようになり、落語に再び注目が集まるようになります。

 

 

昭和になると太平洋戦争(昭和16年)が勃発し、落語界にも大きな打撃を与えます。

遊廓(ゆうかく)などをテーマにした廓噺(くるわばなし)など時局にそぐわないと判断された53もの演目が禁止となってしまうのです。

 

廓噺(くるわばなし)の補足
遊郭(ゆうかく:男性に性的なサービスを行う遊女が集められた区画)をテーマにし、有名な作品に「明烏」がある。

 

放送法が成立

 

昭和26年(1951年)に放送法が成立します。

この放送法成立によって、それまではNHKが中心となって進められていたテレビ放送でしたが民間放送の設置が認められました。

それにより愛知県の中部日本放送(現CBCラジオ)や日本テレビなどが放送を開始し、ラジオとテレビによる落語の新時代が幕を開けます。

 

ラジオをつければ落語が流れるといった状況になり、寄席の数も増えて落語界は活況を呈します。

やがてテレビの時代となり、初代林家三平や7代目立川談志などタレント的な落語家も現れるようになります。

 

初代林家三平
1922年生まれの落語家、1966年~1972年に起きた演芸ブーム(テレビ番組を中心としたお笑いブーム)の火付け役かつ中心的存在。「昭和の爆笑王」として知られる。
7代目立川談志
1936年生まれの落語家。国民的人気番組「笑点」の企画者であり初代司会者。

立川談志について詳しい解説は第4章にて!(現在は第1章)

 

そんな落語家たちの人気もあって寄席も賑わい、それ以降の落語ブームはテレビによって生まれるようになるのです。

 

落語がどのように始まり発展していったのか、お分かりいただけたでしょうか。

何度も危機を乗り越え、その時代を代表する落語家たちによって発展し、今日の落語に繋がっているのです。

酸いも甘いも嚙み分けた歴史ある芸能だからこそ、時代を問わず多くの人々を魅了するのだと思います。

 

次のページでは「落語家の階級」についてお伝えします。落語家がどのように昇進していくかを知ると落語家さんの見え方が変わり、より落語が楽しめるかと思います。

『落語初心者入門』目次へ  (全23ページ)
 

【落語作品が数多く聴ける。無料体験あり】

 

目次著者

著者:ミドケン

落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから

2.5次元ミュージカルのブームと今

Webon紹介目次著者
2.5次元舞台はアニメやゲームを舞台化した作品であり、近年ブームが起きています。その理由や作品を知ればきっと劇場に足を運びたくなることでしょう。

『2.5次元舞台』入門はこちらから!

著者:ゆうり藍

20代後半女性2.5次元舞台を中心に観劇が大好きなフリーライター。多い時で年間50公演以上観ることも。好きな作品は「ミュージカル テニスの王子様」「刀剣乱舞」「TRUMP」シリーズ「破壊ランナー」など。

お問い合わせはこちらから
twitter【ゆうり藍】https://twitter.com/yuriran1

 

『2.5次元ミュージカル入門』目次へ  (全14ページ)

 

第1章では2.5次元ミュージカル(舞台)をより楽しむために4ページにわけて基礎知識を解説しています。このページでは2.5次元ミュージカルのブームについて解説していきます。

<第1章のページ>
定義
テニミュ
ブームと今】(当ページ)
俳優

 

2.5次元ミュージカルの作品数

 

2.5次元ミュージカル(舞台)作品の動員数・市場規模は右肩上がりで成長を続けています。

特に2012年以降の伸びは大きく、2012年に65億7700万円だった市場規模は2017年には156億円と2倍以上となっています。

 

(データ参考:https://www.oricon.co.jp/confidence/special/51523/)

 

また、2.5次元ミュージカル(舞台)のタイトル数も2012年までは50本に満たなかったのが、2012年は100本を超え、2017年には171本と増えています。

 


(データ参考:https://www.oricon.co.jp/confidence/special/51523/)

 

このような2.5次元ミュージカルの作品数の増加の背景には2つの理由があると考えられます。

 

1つは「長期シリーズとなる作品が増えた」ことです。

「テニミュ」の愛称で親しまれるミュージカル『テニスの王子様』(2003年初演)をはじめとして、

「弱虫ペダル」(2012年初演)

「薄桜鬼」(2012年初演)

「刀剣乱舞」(ミュージカル版2015年初演)

など、初演から2018年現在に至るまで、長くシリーズ化した舞台が多くなりました。

ファンが多い作品であれば、シリーズ化(続編が作られること)することで長期的に舞台作品も追いかけてくれます。

 

2つ目の理由は「新作が増えた」ことです。

女性をターゲットとしたアニメ・漫画・ゲーム作品では舞台化を念頭においたメディアミックス(=「テレビと漫画」などの異なるメディアが合わさって商品が作られる事)が行われることが多くなりました。

2018年も「文豪ストレイドッグス」や「夢色キャスト」「A3!」など多数の新作が上演されています。

 

▼文豪ストレイドッグス

漫画×舞台

▼夢色キャスト

ゲーム×舞台

▼A3!

ゲーム×舞台

 

以前は舞台化が発表されると不安や疑問の声が多く聞かれましたが、ここ数年で「あの作品は舞台になりそうだったけど、やっぱり舞台化された!」という声や、キャストの発表を楽しみにするファンも増えました。

それだけ特に女性をターゲットとした作品においては、2.5次元ミュージカルは馴染みのあるものになっているということです。

 

 

広がる作品の差

 

作品数の増加とともに人気作とそうではない作品の差も大きく広がりました。

チケットがなかなか取れず、一般発売でもすぐに売り切れという舞台もあれば、なかなかチケットが売れず客席が埋まらない作品もあります。

 

また、質の高い演技や演出が楽しめる作品がある一方で、原作ファンが納得できない舞台化もあります。

 

【コラム】原作ファンが納得できない舞台化って?

・衣装やウィッグの質が悪く、ビジュアルイメージが満足できない

・舞台オリジナルのストーリーだが、原作で受けるキャラクターのイメージとそぐわないストーリーになっている

・新人の役者が多く、演技の面でキャラクターの再現ができていない。また、歌やダンスの技術力不足

納得できない要因として大きいのは一番最後に挙げた役者の技量不足かと筆者は思っています。

作品数が増えたために、作品によってはほぼ初舞台というキャストで上演する作品もあり、お遊戯会と揶揄されることも少なくありません。 

 

2.5次元ミュージカル(舞台)はもともと原作ファンが持つ舞台化への強い抵抗感や拒否感を、作り手側の熱意や工夫によって覆してきたジャンルです。

市場規模が広がった今だからこそ、質の高い作品を制作サイドには求めていっていただきたいと思います。

 

ブームで拡大するターゲット層

男性向け作品

 

ここ2017年~2018年の特徴として、男性に人気がある作品やキャストを起用している2.5次元舞台が増えていることがあります。

「けものフレンズ」や「魔法先生ネギま!」といった女性キャストのみの作品や、女性キャスト中心の作品が上演されました。

 

▼舞台「けものフレンズ」(画像クリックで商品詳細へ)

▼舞台「魔法先生ネギま!」

 

男性向けの舞台化作品は、役者ではなく声優を舞台版キャストに起用するパターンが多いことが特徴的です。

 

また、乃木坂48版「セーラームーン」のようにアイドルグループのメンバーをキャスティングし「原作ファン」よりもむしろ「キャストファン」にたいして訴求力を高めているというケースも見られます。

 

▼乃木坂48版「セーラームーン」

 

一方で、キャストファンにたいして訴求力を高めるのではなく「Fate/Grand Order」のように原作ファンを引きつけ、続編が決まった作品もあります。

 

Fate/Grand Order

スマートフォン専用のRPGゲーム。日本ゲーム大賞2018優秀賞を受賞している。コミック化、アニメ化などメディアミックスを展開している。2017年9月に舞台化。

▼アニメ「Fate/Grand Order」(画像クリックで商品詳細へ)

この作品の解説は第3章でしています。

 

男性向け作品もこれまでの女性向け作品のように原作ファンが足を運ぶのか、2.5次元舞台へのファンが定着するのかは今後注目していきたいところです。

 

 

海外ファンからの支持

 

2.5次元ミュージカルは海外での人気も高まっています。

2015年から上演を続けているミュージカル「刀剣乱舞」は中国やフランスでも上演されており、海外のファンからも支持を受けているのがわかります。

 

刀剣乱舞

DMMゲームスとニトロプラス(ゲームメーカー)が共同製作したPC版ブラウザゲーム。「刀剣男士」として擬人化された名だたる名刀を育成するゲーム。映画は2019年に公開。2015年にはミュージカル、2016年には舞台化された。

▼ミュージカル「刀剣乱舞」映像作品(画像クリックで商品詳細へ)

ミュージカル「刀剣乱舞」については第2章で解説! ミュージカル「刀剣乱舞」については第2章で解説!

 

また、海外公演とまではいかなくてもライブビューイング(舞台公演をリアルタイムで映画館に配信し、映画館で観劇できるイベントのこと)は中国、台湾、香港などを中心に、海外の映画館に向けて配信されることが少なくありません。

 

オリジナル作品

 

2.5次元ミュージカルは「作品ファン」から「キャストファン」になり、さらに他の作品にも足を運ぶという流れが生まれています。

その流れの中で、2.5次元ミュージカルによく出演する若手俳優を起用した原作のないオリジナル舞台の制作も増えています。

 

▼作品ファンからキャストファンになる流れ

 

原作のないオリジナル舞台の制作の例でいえば、2018年に制作された「御茶ノ水ロック」はテレビドラマの放映、ドラマ終了後に同じキャストで舞台版の上演を行いました。

 

▼ドラマ「御茶ノ水ロック」(画像クリックで商品詳細へ)

 

2.5次元ミュージカルにも多く出演するキャスト陣を起用した本作は、2.5次元ミュージカルファンをターゲットにした作品だと考えられます。

ドラマ放送から始まった「御茶ノ水ロック」は、コミカライズ作品やノベライズ(小説)作品が発売され、3次元が2次元化する”逆2.5次元”ともいえる現象が起こりました。

 

【筆者に聞きました!】御茶ノ水ロックは2.5次元ミュージカル?

「御茶ノ水ロック」はコミックもリリースされていますが、テレビドラマが原作となっているので、ドラマのコミカライズ(コミック化)になります。

2.5次元ミュージカル(舞台)の定義としては漫画が原作である作品の舞台化になるので、筆者の考えとしては2.5次元ミュージカル(舞台)ではないと思っています。

ただ、キャストも含め2.5次元ミュージカルファンをメインターゲットにしているように見てえるため、人によっては2.5次元ミュージカル(舞台)にカテゴライズする人もいるのではないかと思います。 

 

2.5次元ミュージカルならではの魅力である原作世界観の表現やキャラクターが目の前にいる感覚が当たり前になってきた今、お馴染みのキャスト陣でのオリジナル作品に新たな需要が生まれているのかもしれません。

 

以上、「2.5次元ミュージカルのブームと今」でした。

次のページでは2.5次元ミュージカルを支える俳優さん達について解説をしていきます。

『2.5次元ミュージカル入門』目次へ  (全14ページ)

 

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