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ポーカーの一種、「テキサスホールデム」は海外では多くの大会が開かれる大人気ゲーム。そんなテキサスホールデムをルール・確率・戦略…と初心者の方でも簡単に理解できるよう解説します。読めば海外プレイヤーとも対等に渡り合えるようになる!?
「テキサスホールデム入門 ~魅力的な投資ゲーム~」はこちらから!
著者:國谷正明
テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)
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『テキサスホールデム入門』目次へ (全18ページ)
第1章では
【ゲームの流れ】【アクション】【ポジション】【役】【ゲーム形式】
のページに分けてテキサスホールデムのルールを初心者の方にも分かりやすく解説をしています。
このページでは【アクション】について詳しく解説していきます。全くルールが分からない方でもこのページを読めばテキサスホールデムの【アクション】を理解する事ができます。
テキサスホールデムで、自分の順番が回ってきた時に取れる行動(アクション)は大きく分けて
1「降りる」(その回のゲームから抜ける)
2「賭ける」(チップを場に出す。ハイリスクハイリターン)
3「賭ける金額を上乗せする」(他の人より多くチップを場に出す。2よりハイリスクハイリターン)
4「賭けずに順番を回す」(様子を見る)
の4種類があります。
これらの行動は「アクション」や「ベッティングアクション」と呼ばれ、具体的には
「フォールド」「チェック」「コール」「ベット」「レイズ」「オールイン」
の6つがあります。
このページでは、それぞれのアクションの解説とアクションの持つ意味合いについて詳しくご説明していきます。
読めば自分が取るべきアクションを判断するのに役立つでしょう。
ベッティングアクション一覧
ベッティングアクション(アクション)の名称と意味、そしてそのアクションの持つ意味を示します。専門用語などはさらに下で解説しますのでここでは名称とその意味だけでも理解しておきましょう。
アクション名 |
行動 |
意味 |
フォールド(fold) |
ゲームを降りること。 |
弱気なアクション |
チェック(Check) |
賭けずに次のプレイヤーに順番をまわすこと。 |
弱気なアクション |
コール(Call) |
前のプレイヤーと同額のチップを賭けること。 |
弱気なアクション |
ベット(Bet) |
ベッティングラウンドで最初にチップを賭けること。 |
強気なアクション |
レイズ(Raise) |
相手の賭けた金額を上回る金額を賭けること。 |
強気なアクション※「ベット」との違いは先に賭けたプレイヤーがいるかいないか。 |
オールイン(All-in) |
持っているチップを全額ベットすること。 |
最も強気なアクション |
1 フォールド
フォールドは「自分の手札では勝つことができないと判断して、勝負から降りること」を意味します。
つまりフォールドを選択した場合、そのゲームを途中抜けする事になります。
プリフロップ(手札が2枚配られて、まだコミュニティーカードが公開されていない状態)で「フォールド」する場合、ブラインド(強制的にチップを払う役割。つまりスモールブラインドかビッグブラインド)でなければチップを失わずに勝負から降りることができます。
ですが、すでに前のターンでチップを投資している場合(例えばプリフロップでベットし(賭け)て、フロップでフォールドする場合)、既に投資したチップは手元に戻ってくることはありません。
勝つことが難しいと判断したときや、数学的にプレイするのが正しくないと判断できるときには、速やかにフォールドすることで損失を最小限に抑えることができます。
ゲームに勝つか負けるかの判断基準を、数学的に算出する方法があります。第2章で詳しく解説しております。(現在第1章)
【編集部コラム】フォールドしない方がいい場合
基本的にはフォールドしない方がいい場合が、2つあります。
1つ目は「自分がビッグブラインドの時にコールで回ってきた時」です。
自分がビッグブラインドだった場合は、コールする際にチップを払う必要がありません。なぜなら既にブラインド(強制ベット)でチップを支払っているからです。そのため言ってしまえばタダで「コール」することができるのでフォールドして損失を抑えようとする意味が無いのです。(実際はこの場合は「コール」ではなく「チェック(賭けずに次のプレイヤーに順番を回すこと)」と言います)※チェックについてはすぐ下で解説します。
2つ目は「2ターン目以降で全員がチェックで自分まで回ってきた時」です。
※1ターン目は「チェック」ができません。なぜなら「チェック」は「誰もベットしなかった場合に取れるアクション」だからです。1ターン目ではスモールブラインドとビッグブラインドがチップを必ず支払うので「誰もベットしない」事はありません。
こちらも、追加でチップを払う必要がないので、フォールドする意味が無くチェックして様子見をするのがよいと言えるでしょう。
以上の場合は、チップを払わずに次のコミュニティーカードを見ることができるので、フォールドはしない方がよいと言えるでしょう。
2 チェック
チェックは「ベットせずに次のプレイヤーに順番をまわす」アクションです。ベットしているプレイヤーがテーブルにいないときに取ることのできるアクションとなっています。
チェックをすることができるのは下記の状況です。
「フロップ(3枚のコミュニティーカードが公開された段階のターン)以降で他のプレイヤーが誰もベットしていない時」
「プレイヤーがビッグブラインドのときプリフロップ(コミュニティーカードが公開されておらず2枚の手札が配られている段階のターン)においてビッグブラインドまでコールでまわってきたとき」
以上の時に「チェック」をすることができます。
チップを上乗せしない=ハンドの弱さを示すアクション として受け取られるため、
「あと1枚でフラッシュやストレートが完成する手札を持っていて、少ない投資で次のコミュニティカードを見たい場合」や
「強いハンドをわざと弱そうにプレイする行為」
以外でチェックすることは基本的に推奨されません。
3 コール
コールは「前のプレイヤーと同額のチップを賭ける」アクションです。
コールも先ほどの「チェック」と同様に弱さを示すアクションです。
コールの使い所としては、チェックの項目で示した例の
「あと1枚でフラッシュやストレートが完成する手札を持っていて、少ない投資で次のコミュニティカードを見たい場合」や
「強いハンドをわざと弱そうにプレイする行為」
の他、「負けたときの損失を小さく抑えたい場合」や
※レイズ・・・他のプレイヤーよりも大きな額を賭ける
「はじめにベットしたプレイヤーにリレイズさせる機会を奪うとき(ポジションがある場合)」
※リレイズ・・・レイズよりもさらに大きな額を賭ける事。ベット(最初に賭ける事)やレイズしたプレイヤーにコールで1周回ってきたらそのプレイヤーはレイズできず、次のターンへ以降する(次のコミュニティーカードが公開される)。
などが挙げられます。
4 ベット
ベットはベッティングラウンド(「プリフロップ」「フロップ」「ターン」「リバー」のターンの総称)において「初めてチップを賭ける」アクションを指します。
消極的なアクションである「チェック」や「コール」と異なり、ベットは自分が勝っていると思うときに利益を最大化することを目的に、ポット(全員の賭けた金額の合計。勝つと獲得できる)を大きく膨らませるべくおこないます。
初心者の方は知らなくて大丈夫ですが、「フィックスリミットホールデム」というルールの場合ではベットの上限額が固定されていますが、「ポットリミット」および「ノーリミットホールデム」といったベットの上限額が定められてないルールではベットする額が戦略上非常に大きな意味合いをもちます。
フィックスリミットホールデム、ポットリミット、ノーリミットなどゲームの種類について詳しくは同章(第1章)の後のページで!
5 レイズ
レイズは他のプレイヤーが既にベットしているとき「相手の賭けた金額を上回る金額を賭ける」アクションです。
先ほど紹介した「ベット」と似ているアクションですが、それまでそのターン中に誰も賭けていなくて賭ける金額を増やしたい場合は「ベット」。
既に誰かが賭けている場合に賭ける金額を上乗せする場合は「レイズ 」となります。
▼ベット
▼レイズ
レイズ額(上乗せする額)の微妙な違いはゲームの結果を大きく左右します。
たとえば、
あえて「小さなレイズ」では相手のコールもしくは相手にもレイズを促すことで、ポット(全員の賭けた金額の合計。勝つと獲得できる)を獲得したときの利益の最大化を図ることができます。
また、逆に「大きなレイズ」では、相手にコール(同額を賭ける)させるポットオッズ(勝利確率のようなもの。詳しくは第2章で解説)を与えずフォールド(降りる)させることができます。
つまり大きなレイズはあと1枚で「フラッシュ」や「ストレート」と言った強い役が完成する可能性があるプレイヤーと勝負せずとも勝利することを期待できるのです。
ポットオッズについては第2章で解説しています!(現在第1章)
原則として「ベット」または「レイズ」は、自分がポット(全員の賭けた金額の合計。勝つと獲得できる)を獲得することを前提におこなわれるアクションです。
自分の勝利を確信できないときには状況に応じて「コール」「チェック」「フォールド」を使いわけて、損失を最小限に抑えるよう努めてください。
6 オールイン
オールインは「持っているチップを全額ベットする」アクションを指します。
あまりにもチップを賭けすぎてしまい、弱い手札でも勝負した方がよい状態などの場合を除いて、手持ちのチップにある程度の大きさがある状態でのオールインは非常に強気なアクションとなります。
そのためプリフロップ(2枚の手札が配られた段階のターン)でオールインをしてその場のチップを手に入れることができることは珍しくありません。
勝負に負けた場合にはすべてのスタック(=手持ちのチップ)を失いますが、オールインする時点でポット(それまでに賭けられた金額の合計)の大きさがスタック(手持ちのチップ)と同額以上の場合、勝利すれば手持ちの金額を倍以上にすることも可能です。
ちなみに、前のプレイヤーがオールインした場合。
原則的には前のプレイヤーと同額かそれ以上のチップを賭けなければなりませんので、前のプレイヤーがオールインした金額よりも大きいスタック(手持ちチップ)を持っていれば、
「コール」(前のプレイヤーのオールインと同額)か、
「オールイン」(自分の全スタック)か、
「フォールド」(降りる)か、
という3通りの選択肢があります。
ただ、オールインした金額よりも小さいスタック(手持ちチップ)しかないときには「コール」はできません。なぜなら前のプレイヤーと同額のチップを賭ける事ができないためです。
そのため
その少ないスタックを「オールイン」するか、
もしくは「フォールド」するか、
しかありません。
サイドポット
スタック(手持ちチップ)の金額の大きさが異なる複数のプレイヤーがオールインした場合には「サイドポット」というものが発生します。
たとえば、スタックが$5,000のプレイヤーAと$2,500のプレイヤーBがともにオールインして、スタックが$10,000のプレイヤーCがコールしたとします。
その場合、それぞれから$2,500を集めた計$7,500のメインポットと、
残りのチップを集めた計$5,000のサイドポットに分けられます。
メインポットは全員に獲得権がありますが、自分のチップを投入していないプレイヤーBにサイドポットの獲得権はありません。
つまり、プレイヤーAとCが勝利した場合にはメインポット($7,500)とサイドポット($5,000)を合わせた$12,500を獲得しますが、プレイヤーBが勝利してもメインポットの$7,500しか獲得できず、サイドポットの$5,000はプレイヤーAとCに半分ずつ分配されます。
まとめ
以上がテキサスホールデムのアクション(ベッティングアクション)の解説とそのアクションの持つ意味でした。
おさらいとして上記に解説したアクションの意味や特徴、そしてポイントを以下に記してこのページを終わりといたします。
アクション名 |
行動 |
備考 |
フォールド(fold) |
ゲームを降りること。 |
弱気なアクション |
チェック(Check) |
賭けずに次のプレイヤーに順番をまわすこと。 |
弱気なアクション |
コール(Call) |
前のプレイヤーと同額のチップを賭けること。 |
弱気なアクション |
ベット(Bet) |
ベッティングラウンドで最初にチップを賭けること。 |
強気なアクション |
レイズ(Raise) |
相手の賭けた金額を上回る金額を賭けること。 |
強気なアクション※「ベット」との違いは先に賭けたプレイヤーがいるかいないか。 |
オールイン(All-in) |
持っているチップを全額ベットすること。 |
最も強気なアクション |
・オールイン>レイズ=ベット>コール>チェック>フォールドの順で強気なアクションと見なされる。
・スタックの大きさが異なる複数人のプレイヤーがオールインすると「サイドポット」が発生する。
次のページではテキサスホールデムのプレイヤーのポジションの名称と役割について初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
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