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カンフー映画を見たことがありますか?ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏は「俳優が武術をする」というよりは、「武術家が演技をする」と表現したほうがしっくりきます。カンフー映画鑑賞歴27年の著者が語ります!
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著者:HARUKA
大阪府出身。趣味はドラム。中国武術は現在見習い中です。好きな映画ジャンルはダントツでカンフー映画!小学生の頃にジャッキー映画にはまり、今に至る。カンフースターは映画「霊幻道士」の道士役ラム・チェンイン氏が一番好きです。多くの人に新旧問わずカンフー映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
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第5章ではカンフー映画をもっと楽しむために知っておくといい知識を紹介しています。ここから3ページに渡りカンフー映画界で活躍する女性たちを紹介します。
このページでは女性カンフー映画スターのアンジェラ・マオ氏について紹介をしていきます。
▼紹介する女性カンフー映画スター
名前 |
生年 |
主な作品 |
備考 |
アンジェラ・マオ⇐当ページ |
1950年 |
「女活殺拳」 |
ブルース・リー氏の妹役 |
ノラ・ミャオ |
1952年 |
「レディ・ブレイド」 |
ブルース・リー氏の恋人役 |
ムーン・リー |
1965年 |
「天使行動」 |
西城秀樹氏とも共演 |
アンジェラ・マオ
~基本情報~
本名 |
茅静瑛(マオ・チンイン) |
生年月日 |
1950年9月20日 |
出身 |
台湾・台北 |
|
ブルース・リー氏主演「燃えよドラゴン」にてブルース・リー氏の妹役を演じ注目を浴びる。その後主演作品「女活殺拳」にてさらに注目を浴びた。 |
主な出演作品
8人のドラゴン 天龍八将 |
1971年 |
女活殺拳 |
1972年 |
迎春閣之風波 |
1973年 |
燃えよドラゴン |
1973年 |
暗黒街のドラゴン/電撃ストーナー |
1974年 |
アンジェラ・マオ氏を理解する3つのポイント
1 ブルース・リー氏の妹役
アンジェラ・マオ氏は6歳から台湾の復興戯劇学院(ふっこう ぎげき がくいん)で8年間学び、学院を卒業後、京劇(中国の伝統音楽劇)の人気俳優として活躍しました。
復興戯劇学院
1957年に創立した台湾の京劇専門学校。現在台北市にある「国立台湾戯曲学院」の前身。
1970年に映画会社ゴールデン・ハーベストの第1回新人オーディションで選ばれた「嘉禾三大玉女(ゴールデン・ハーベスト社3大美女)」という女優3人衆のひとりです(他2名は後のページで紹介するノラ・ミャオ氏とマリア・イー氏)。
ゴールデン・ハーベスト社
1970年に設立された映画製作会社。1971年にブルース・リー氏を主演とする「ドラゴン危機一発」「ドラゴン怒りの鉄拳」などを発表し大ヒット。
もともとは大手香港映画会社ショウ・ブラザーズの制作本部長を務めていたレイモンド・チヨウ氏とプロデューサーのレナード・ホー氏らが設立。
▼ゴールデン・ハーベスト社とシヨウ・ブラザーズ社の関係
ゴールデン・ハーベスト社については第1章で詳しく解説!(現在第5章)
アンジェラ・マオ氏はゴールデン・ハーベスト社3大美女に選ばれた翌年の1971年に「8人のドラゴン 天龍八将」で映画デビューしました。
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(ゴールデン・ハーベスト社設立第1回配給作品)
1973年「燃えよドラゴン」でブルース・リー氏の妹役で登場し、世界的な注目を浴びました。
燃えよドラゴン(1973)
ブルース・リー氏主演、香港の大ヒット映画。
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▼ブルース・リー氏
2 主演「女活殺拳」
私は、ブルース・リー氏主演の「燃えよドラゴン」ではなく、「女活殺拳」(1972)で彼女を初めて知りました。
▼女活殺拳(画像クリックで商品詳細へ)
アンジェラ・マオ氏は合気道の有段者でもあり、京劇(中国の伝統音楽劇)もできるという実力派。かつ清楚な印象を持つ女優で、作品の中では精悍(せいかん)な立ち回りを披露しています。
また、目力が強く、身体の動きよりも目で心情などを表現する女優でした。
「女活殺拳」はキャスト陣が豪華です。
現在レジェンド的な俳優の若かりし頃を見ることができます。
まず、ジャッキー氏、サモハン氏、ユン・ピョウ氏のゴールデントリオが出演しています(サモハン氏は準主役ですが、他は端役です)。
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▼ジャッキー・チェン氏
他にも「女活殺拳」にはブルース・リャン氏、ラム・チェンイン氏、ユン・ワー氏などカンフー映画界の手練ればかりが出演しています。ある程度カンフー映画を観て、俳優を知ってから観るととても楽しめます。
ブルース・リャン氏(1948~)
香港のアクション俳優。空手やテコンドーなどを習得している。多数のカンフー映画に出演。
▼ブルース・リャン氏(現在)
有名なエピソードとして、「女活殺拳」を撮影していた時に、ブルース・リー氏が、アンジェラ・マオ氏のロケ現場を見るためにスタジオに訪れました。
当時、「燃えよドラゴン」の妹役を探していたブルース・リー氏は、アンジェラ・マオ氏を含む3人の新人女優の資料をゴールデン・ハーベスト社から渡されたそう。
そしてその中で唯一カンフーができた彼女をブルース・リー氏自身の目で確認するために、撮影現場まで来たそうです。
そして、これがきっかけとなり、ブルース・リー氏主演の映画に出演をしました。
また、「女活殺拳」のDVD特典として、アンジェラ・マオ氏本人が当時を振り返った特別インタビューがついています。
アンジェラ・マオ氏の視点でブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏について聞くことができるので、貴重な映像となっています。
▼こちらのDVDで特典が観られます
3 現在
アンジェラ・マオ氏は結婚後1983年にニューヨークへ移住し、家庭を最優先に選び、映画界から引退しました。
現在はニューヨークでレストランを経営しています。
2007年に東京フィルメックス(毎年秋に開催される東京の映画祭)において「アンジェラ・マオ復活祭」が開催され、33年ぶりに来日しました。
アンジェラ・マオ復活祭
毎年秋に開催される東京の映画祭である東京フィルメックスでアンジェラ・マオ氏出演の10作品が上映された。作品は「女活殺拳」など。
アンジェラ・マオ氏作品の鑑賞方法
以上、女性カンフー映画スター、アンジェラ・マオ氏の紹介でした。
次のページではアンジェラ・マオ氏と同じゴールデンハーベスト社で活躍した女性カンフー映画スター、ノラ・ミャオ氏を紹介します。
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著者:HARUKA
大阪府出身。趣味はドラム。中国武術は現在見習い中です。好きな映画ジャンルはダントツでカンフー映画!小学生の頃にジャッキー映画にはまり、今に至る。カンフースターは映画「霊幻道士」の道士役ラム・チェンイン氏が一番好きです。多くの人に新旧問わずカンフー映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
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