このページではカンフー映画マニア歴27年のHARUKA氏が厳選した、知っておきたいカンフー映画スター俳優9人をその魅力とともに紹介いたします。
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知っておきたい!カンフー映画の俳優は本物の武術家!
カンフー映画とは香港で発展した映画で「俳優が武術をやっているのではなく一流の武術家が演技をしているのである」とカンフー映画マニアのHARUKA氏は語ります。
例えば、スター俳優である「ジェット・リー」氏は中国全国武術大会において5年連続優勝しております。
カンフー映画界を代表するスター俳優は、華麗なる武術の実力を武器に、1970年代~1990年代にかけて世界にカンフー映画ブームを巻き起こしているのです。
▼このページで紹介する9人のカンフー映画スター俳優
名前 |
人物概要 |
主な出演作品 |
1 ジミー・ウォング |
カンフー映画界のレジェンド |
「片腕必殺剣」 |
2 ブルース・リー |
「本物」のアクションスター |
「燃えよドラゴン」 |
3 サモハン |
カンフー映画界の主要人物 |
「燃えよデブゴン」 |
4 ジャッキー・チェン |
世界のジャッキー |
「酔拳」「プロジェクトA」 |
5 ユン・ピョウ |
カンフー映画アイドルスター |
「ユン・ピョウinドラ息子カンフー」 |
6 ユン・ワー |
中華圏芸能界屈指の名バイプレイヤー |
「霊幻道士」 |
7 ラム・チェンイン |
詠春拳の達人 |
「霊幻道士」 |
8 ジェット・リー |
少林寺ブームの立役者 |
「少林寺」 |
9 ドニー・イェン |
遅咲きのカンフー映画スター |
「イップマン」 |
カンフー映画スター俳優9選
ジミー・ウォング(王羽)
生年月日 |
1943年3月28日(75歳) |
初期ヒット作 |
「片腕必殺剣」(1967年) |
現在 |
療養中(2019年2月現在) |
ジミー・ウォングは他のアクションスターよりも武術が飛びぬけて優れているというわけではないですが、ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏よりも前に活躍をしていたというレジェンド的な存在。
また香港カンフー映画ブームの基礎を作ったパイオニアとしてカンフー映画を語る上で欠かせない俳優です。
ジミー・ウォング氏は「片腕必殺剣(原題:獨臂刀(ドゥビーダオ))」(’67)で空前のヒットを記録し、香港一のトップスターとなりました。
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「片腕必殺剣」は片腕を失った主人公が剣を操る剣劇アクション映画。そんな「片腕必殺剣」の悲壮感を帯びたたたずまいと、迫力あるアクションで観客の心を掴み、「天皇巨星(=天皇級のビッグスターの意)」と呼ばれるほどの人気を博しました。
1970年には監督、脚本、主演を本人が担当した「吼えろ!ドラゴン 起て!ジャガー (原題:龍虎鬥)」が大ヒット。この作品が後のカンフー映画ブームの基礎を築いたと言われています。
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▼ジミー・ウォング氏について詳しく知りたい方はこちら!
ブルー・スリー(李小龍)
生年月日 |
1940年11月27日 |
主な主演作 |
ドラゴン危機一発、燃えよドラゴンなど |
名言 |
「Don’t think, feel.」(考えるな、感じろ。「燃えよドラゴン」より)等 |
ブルー・スリーは肉体や武術の技を極限まで突き詰めて鍛え上げた人物として、歴代のアクションスターの中で最も「本物」という言葉がふさわしい俳優。
多様な格闘技からそれぞれの長所を採り入れた独自の武道「截拳道(ジークンドー)」を創設し、アメリカで多数の弟子を育てます。
主演映画第一弾「ドラゴン危機一髪」(’71)、続く「ドラゴン怒りの鉄拳」(’72)が爆発的な人気とりなります。
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「ドラゴン怒りの鉄拳」から有名な怪鳥音がトレードマークのひとつともなります。怪鳥音とはブルース・リー氏が発する「アチョー」という奇声の事。
ブルース・リー氏は武術界においても映画界においても多大な影響を及ぼした人物といえるでしょう。
▼ブルー・スリー氏について詳しく知りたい方はこちら!
サモハン(洪金寶、サモ・ハン・キンポー)
photo by Sasoriza / Bryan Chan CC 表示-継承2.0
生年月日 |
1949年12月11日 |
前名称 |
サモ・ハン・キンポー |
主な主演作 |
燃えよデブゴン |
「洪家班(こうかはん)」というアクションチームを持ち、多くのヒット作の製作・監督を行うカンフー映画界の主要人物です。
「豚だカップル拳」では映画の演出のアイデアと言い、武術の技と言い、素晴らしいサモハン氏を観ることができます。
尊敬するブルース・リー氏へのオマージュとして、自身が監督・主演の「燃えよデブゴン」(’78)を製作します。
当時出回っていた、ブルース・リー氏そっくりさん出演の映画とは一線を画す作品であり、サモハン氏の体型からは想像もつかないキレのあるアクションを繰り出す様は、ハイレベルかつ見事な香港カンフー映画であした。
この映画がきっかけで史上最強の「動けるデブ」として有名になりました。
▼サモハン氏について詳しく知りたい方はこちら!
ジャッキー・チェン(成龍)
生年月日 |
1954年4月7日 |
身長 |
174㎝ |
初期ヒット作 |
「蛇拳」「酔拳」 |
ジャッキー氏は命がけのスタントが魅力の俳優です。半身不随になりかけたり、全ての骨を骨折していたりしているのに、まだやるのか、と言いたくなるくらいのチャレンジ精神とファンを常に喜ばせようとする姿勢には脱帽。
▼ジャッキー氏の命がけのスタントが観れるのは「プロジェクトA」です。作品解説は以下のページより!
1978年に出演した映画「蛇拳」、「酔拳」で大ブレイクを果たします。1998年には米国俳優クリス・タッカー氏と共演作「ラッシュアワー」がハリウッドで大ヒットし、ここから「世界のジャッキー・チェン」となりました。
▼ジャッキー・チェン氏の詳しい解説はこちら!
ユン・ピョウ(元彪)
生年月日 |
1957年7月26日 |
初期ヒット作 |
「猿拳」(1979) |
出演日本作品 |
「孔雀王」「無問題2」 |
ジャッキー氏やサモハン氏と息の合ったアクションやユン・ピョウ氏の身体を張ったスタントに本格的なアクションスターを感じました
サモハン氏から「顔が良いから役者の方が向いている」と勧められ、サモハン監督の「猿拳」(’79)で主演デビューを果たした。
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この映画が大ヒットし、ユン・ピョウも一躍トップスターの仲間入りを果たします。
「自殺以外のスタントは何でもやれる」と豪語していただけあり、サッカーとカンフーを合体させた作品「チャンピオン鷹」(’83)では高所からのダイビングや燃え盛る炎の中へ飛び込むなど決死のスタントを自ら演じています。
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足技がとにかく美しい俳優です!
▼ユン・ピョウ氏の詳しい解説はこちら!
ユン・ワー(元華)
▼右上がユン・ワー氏
生年月日 |
1950年9月2日 |
主な配役 |
師匠・ラスボス・悪役・キョンシー |
スタント |
ブルース・リー氏のスタントを多く務める |
主な出演作 |
霊幻道士 |
香港映画界、及び中華圏芸能界屈指の名バイプレイヤー。日本でいうところの大杉漣や遠藤憲一といったバイプレイヤーを思い浮かべてもらえばよいでしょう。
中華圏では、「李小龍的御用替身(ブルース・リー氏のご指名専門スタントマン)」として名高いです。
日本でも大ヒットしたアクションホラーコメディ映画「霊幻道士」(’85)ではメイクなどでわかりづらいが、中国の妖怪「キョンシー」役を演じました。
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「イースタンコンドル」(’87)、「サイクロンZ」(’88)ではインパクトの強い悪役を演じ、個性派俳優として一躍脚光を浴びます。
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▼ユン・ワー氏の詳しい解説はこちら!
ラム・チェンイン(林正英)
▲真ん中で座っているのがラム・チェンイン氏
生年月日 |
1952年12月27日/享年1997年11月8日(45歳) |
ヒット作 |
「霊幻道士」「香港発活劇エクスプレス 大福星」 |
ユン・ピョウ氏の主演映画「ユン・ピョウinドラ息子カンフー」(’82)では、カンフーの達人である京劇の女形役を演じました。
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この作中でラム・チェンイン氏が見せるカンフー(詠春拳)は、カンフー映画史上最高の一つとされており、ラム・チェンイン氏出演映画の中でも最も華麗なカンフー(詠春拳)を見ることができる作品です。
▼「ユン・ピョウinドラ息子カンフー」の詳しい解説はこちら!
そして、サモハン氏がプロデュースのキョンシー(中国の妖怪)映画「霊幻道士」(’85)において、道士役を務めるが、これが当たり役となります。。
日本においても大ヒットし、「ラム・チェンイン=道士」というイメージが定着した。以後、数々のキョンシー映画において道士役を演じることになりました。
▼「霊幻道士」の詳しい解説はこちらより!
カンフー映画マニアのHARUKA氏が最も好きなアクションスターとして挙げ、その魅力について「真面目そうな風貌に似合わずおちゃめな面が垣間見えるところもとても良いです。」と語ります。
▼ラム・チェンイン氏の詳しい解説はこちら!
ジェット・リー(李 連杰)
生年月日 |
1963年4月26日 |
本名 |
リー・リンチェイ(李連杰) |
初期ヒット作 |
「少林寺」(1982) |
ジェット・リー氏は本名のリー・リンチェイ名義で出演した中国・香港合作の「少林寺」(’82)にてデビュー。
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華麗かつ鮮やかなカンフーと純朴な風貌で少林寺ブームを巻き起こしました。
ジェット・リー氏は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ天地黎明」(’91)において中国の伝説的武術家である黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)を演じ、これが当たり役となります。
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同作品はシリーズ化され、ジェット・リー氏の代表作となりました。
▼ジェット・リー氏の詳しい解説はこちら!
ドニー・イェン(甄子丹)
photo by Roger Wo [1] – https://www.flickr.com/photos/rogerwo/754841756/
生年月日 |
1963年7月27日 |
代表作 |
「イップマン」シリーズ(2008~) |
ドニー・イェン氏が世界的にもアクション俳優として、ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏等の名優と堂々と並ぶ名声を決定づけた作品が「イップマン 序章」(’08)、「イップマン 葉問」(’10)です。
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ドニー・イェン氏は、ブルース・リー氏の師でもあったことで有名な、実在した武術家イップマン氏を演じた。
この作品は興行的にも評価的にも大成功し、瞬く間にドニー・イェン氏は脚光を浴び、時の人となり名実ともに「宇宙最強」の異名がつきました。
ドニー・イェン氏は、ブルース・リー氏を意識しているというだけあり、カンフー以外にもプロレス技、ボクシングや総合格闘技等を自ら研究しており、映画によって様々な武術を使い分けているそうです。
▼ドニー・イェン氏の詳しい解説はこちら!
以上がカンフー映画の俳優スター9選でした。カンフー映画についてさらに詳しく知りたい方は、以下よりカンフー映画入門をご覧くださいませ!
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『カンフー映画入門』目次著者
著者:HARUKA
大阪府出身。趣味はドラム。中国武術は現在見習い中です。好きな映画ジャンルはダントツでカンフー映画!小学生の頃にジャッキー映画にはまり、今に至る。カンフースターは映画「霊幻道士」の道士役ラム・チェンイン氏が一番好きです。多くの人に新旧問わずカンフー映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
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