ドニー・イェン(甄子丹) 【カンフー映画スター俳優9選⑨】

Webon紹介目次著者

カンフー映画を見たことがありますか?ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏は「俳優が武術をする」というよりは、「武術家が演技をする」と表現したほうがしっくりきます。カンフー映画鑑賞歴27年の著者が語ります!

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はじめに

はじめに ~カンフー映画を楽しもう!~

第1章 カンフー映画とは

カンフー映画とは 【カンフー映画の歴史①】

ジミー・ウォング氏の時代 【カンフー映画の歴史②】

ブルース・リー氏の時代 【カンフー映画の歴史③】

ジャッキー・チェン氏の時代「酔拳・蛇拳」 【カンフー映画の歴史④】

ジャッキー・チェン氏の時代「プロジェクトA」 【カンフー映画の歴史⑤】

ジェット・リー氏とドニー・イェン氏の時代 【カンフー映画の歴史⑥】

第2章 カンフー映画スター俳優9選

ジミー・ウォング(王羽) 【カンフー映画スター俳優9選①】

ブルース・リー(李小龍) 【カンフー映画スター俳優9選②】

サモハン(洪金寶、サモ・ハン・キンポー) 【カンフー映画スター俳優9選③】

ジャッキー・チェン(成龍) 【カンフー映画スター俳優9選④】

ユン・ピョウ(元彪) 【カンフー映画スター俳優9選⑤】

ユン・ワー(元華) 【カンフー映画スター俳優9選⑥】

ラム・チェンイン(林正英) 【カンフー映画スター俳優9選⑦】

ジェット・リー(李 連杰) 【カンフー映画スター俳優9選⑧】

ドニー・イェン(甄子丹) 【カンフー映画スター俳優9選⑨】

第3章 カンフー映画を観る方法

カンフー映画を観る方法 【動画配信サービス比較】

第4章 おすすめカンフー映画13選

燃えよドラゴン(1973) 【おすすめカンフー映画13選①】

片腕カンフー対空飛ぶギロチン(1975) 【おすすめカンフー映画13選②】

酔拳(1978) 【おすすめカンフー映画13選③】

豚(とん)だカップル拳(1979) 【おすすめカンフー映画13選④】

ユン・ピョウinドラ息子カンフー(1981) 【おすすめカンフー映画13選⑤】

少林寺(1982) 【おすすめカンフー映画13選⑥】

霊幻道士(1985) 【おすすめカンフー映画13選⑦】

プロジェクトA(1983) 【おすすめカンフー映画13選⑧】

スパルタンX(1984) 【おすすめカンフー映画13選⑨】

七小福(夢に生きた子供達)(1988) 【おすすめカンフー映画13選⑩】

シティーハンター(1993) 【おすすめカンフー映画13選⑪】

イップ・マン 序章(2008) 【おすすめカンフー映画13選⑫】

捜査官X(2011) 【おすすめカンフー映画13選⑬】

第5章 カンフー映画の寄り道話

『七小福』とは 【ジャッキー達の子供時代】

アンジェラ・マオ 【女性カンフー映画スター3選①】

ノラ・ミャオ 【女性カンフー映画スター3選②】

ムーン・リー 【女性カンフー映画スター3選③】

千葉真一 【日本のアクションスター俳優①】

真田広之 【日本のアクションスター俳優②】

第6章 カンフーを習おう!

カンフー(功夫)とは

カンフーの種類 【長拳・南拳・太極拳】

大阪のカンフー教室・カンフー漫画「拳児」

著者:HARUKA

大阪府出身。趣味はドラム。中国武術は現在見習い中です。好きな映画ジャンルはダントツでカンフー映画!小学生の頃にジャッキー映画にはまり、今に至る。カンフースターは映画「霊幻道士」の道士役ラム・チェンイン氏が一番好きです。多くの人に新旧問わずカンフー映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

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この章(第2章)ではカンフー映画のスター俳優をご紹介。

このページでは「宇宙最強」と言われたカンフー映画スター俳優、ドニー・イェン氏を紹介します。

 

▼紹介する9人のカンフー映画スター俳優

名前 人物概要 主な出演作品
1 ジミー・ウォング カンフー映画界のレジェンド 「片腕必殺剣」
2 ブルース・リー 「本物」のアクションスター 「燃えよドラゴン」
3 サモハン カンフー映画界の主要人物 「燃えよデブゴン」
4 ジャッキー・チェン 世界のジャッキー 「酔拳」「プロジェクトA」
5 ユン・ピョウ カンフー映画アイドルスター 「ユン・ピョウinドラ息子カンフー」
6 ユン・ワー 中華圏芸能界屈指の名バイプレイヤー 「霊幻道士」
7 ラム・チェンイン 詠春拳の達人 「霊幻道士」
8 ジェット・リー 少林寺ブームの立役者 「少林寺」
9 ドニー・イェン⇐当ページ 遅咲きのカンフー映画スター 「イップマン」

 

ドニー・イェン(甄子丹)

photo by Roger Wo [1]https://www.flickr.com/photos/rogerwo/754841756/

生年月日 1963年7月27日
出身 中国広東省
身長 173㎝
代表作 「イップマン」シリーズ(2008~)
現在 俳優として活躍中

 

【ドニー・イェンってどんな俳優?】

遅咲きながらもすごく努力家なアクションスターだと思います。

ヒットに恵まれない時期もありましたが、映画「イップマン」シリーズが大ヒットして本当に良かったです。

ブルース・リー氏を意識しているというだけあり、カンフー以外にもプロレス技、ボクシングや総合格闘技等を自ら研究しており、映画によって様々な武術を使い分けられることに驚きました。

そして今年55歳にも関わらず、キレッキレの動きには脱帽です。ドニー・イェン氏の動きからは、日々の行いを、手を抜かずに取り組むことの大切さを感じます。

これからも第一線で活躍するアクションスターだと思うので、今後の活躍が楽しみです。

 

主な出演作品

発表年 タイトル
1984 「ドラゴン酔太極拳」
1988 「タイガー刑事」
1990 「タイガーコネクション」
1991 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明」
1995 「精武門」(ドラマシリーズ)
1997 「ドラゴン危機一発‘97」
1998 「ドニー・イェン/COOL
2002 HERO
2005 SPL/狼よ、静かに死ね」
2007 「導火線 FLASH POINT
2008 「イップマン 序章」
2010 「イップマン 葉問」

 

ドニー・イェン氏の略歴

幼少期

 

武術家の母親を持ち、幼いころから武術を習い、父親からはピアノを習う。

ブルース・リー氏の大ファンで、自作のヌンチャクを持って学校へ通っていた。(ブルー・スリーはヌンチャクの使い手)

 

▼ブルース・リー

▼ヌンチャク

 

少年時代は喧嘩が絶えず、両親に心配され、16歳の時にアメリカを離れ、北京市業余体育学校にて2年ほど武術を学ぶ(ブルース・リー氏の場合は渡米だが、この辺りも少しブルース・リーと似ている。)。

この時、同じ学校(北京市業余体育)にジェット・リー氏もいたが、1980年5月にはジェット・リー氏は「少林寺」(’88)の撮影中であったため、顔を合わせることはなかった。

 

▼ジェット・リー氏

▼少林寺(画像クリックでDVD詳細へ)

 

同学校修了後、巨匠ユエン・ウーピン監督のもとへ行き、スクリーンテスト(撮影した映像で成否を決める選考方法)を受けている。(結果ドニー・イェン氏のマトリックス出演は叶わず)

 

ユエン・ウーピン監督
ユエン・ウーピン氏はジャッキー・チェン氏の「蛇拳」「酔拳」で監督デビュー。大ヒット映画「マトリックス」(’99)のカンフーアクション指導をして一躍有名になった。

▼ユエン・ウーピン氏

photo by Slackerwood [Photo Credit: Debbie Cerda, for use with attribution]Master Yuen Woo-ping Uploaded by Teemeah

▼マトリックス(画像クリックでDVD詳細へ)

▼蛇拳(画像クリックでDVD詳細へ)

▼酔拳(画像クリックでDVD詳細へ)

 

主演デビュー

 

その後、ユエン・ウーピン監督「ドラゴン酔太極拳」(’84)にて主演デビューを飾る。

その後アメリカへ戻り、武術家である母親の武術の助手を務めるなどを映画界から離れていた。

数年の後再び香港へ戻り、ユエン・ウーピンの元で「タイガー刑事」(’88)、「タイガーコネクション」(’90)などの作品に出演することで経験を積む。

 

▼タイガー刑事(画像クリックでDVD詳細へ)

▼タイガーコネクション(画像クリックでDVD詳細へ)

 

その後、ツイ・ハーク監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明」(’91)に悪役として出演し、ジェット・リー氏との棍(長い棒の武器)を使った格闘シーンは高く評価された。

だが、ここではまだ大きなブレイクには至らなかった。

 

▼ツイ・ハーク監督

photo by Edmund Yeohttps://www.flickr.com/photos/edmundyeo/3147079208/

▼ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ天地黎明(画像クリックでDVD詳細へ)

 

監督デビュー

 

その後、1990年代後半に入り自ら監督・主演の「ドラゴン危機一発‘97」を発表。

低予算ながらも迫力ある格闘シーンを作り上げ、格闘映画ファンの間で大いに話題になった。

 

▼ドラゴン危機一髪’97(画像クリックで商品詳細へ)

 

続けて監督、主演作品第2弾「ドニー・イェン/COOL」(’98)を発表するものの興行的に振るわず、厳しい時期を迎える。

 

▼ドニー・イェン/COOL(画像クリックでDVD詳細へ)

 

この90年代に撮影した「精武門」(95年発表。「ドラゴン怒りの鉄拳」をリメイクとした香港のテレビドラマ)を通じて日本のアクション映画監督の谷垣健治(たにがき けんじ)氏と出会う。

 

▼精武門(画像クリックでDVD詳細へ)

 

谷垣健治氏

日本のアクション映画監督。アクション監督を務めた主な作品に「宮本武蔵」(ドラマ)、「るろうに剣心」など。

主演、アクション監督をドニー・イェン氏が務める「捜査官X」では、スタントコーディネーターとして、また、逃亡犯役としても出演。

ドニー・イェン氏との繋がりが深く、2018年公開(日本公開未定:2019年2月時点)のドニー・イェン氏主演作「肥龍過江」では監督を務めている。

▼「肥龍過江」予告動画

 

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釈由美子氏主演の「修羅雪姫」(’00)はアクション監督としてドニー・イェン氏、スタントコーディネーター(アクション監督と密接してアクションシーンを調整・制作などする役割)として谷垣健治氏が担当している。

 

▼釈由美子氏

photo by I, Genppy

▼修羅雪姫(画像クリックでDVD詳細へ)

 

このように、2000年代に入るとドニー・イェン氏は俳優としてではなく、アクション監督として裏方として活動し、アクション映画のいろはを吸収していった。

 

俳優としても活躍

 

一方で、チャン・イーモウ監督の超大作「HERO」(’02)にも出演し、再びジェット・リーと格闘シーンを演じ、アクション俳優としても健在であることを強くアピールした。

 

▼チャン・イーモウ氏

photo by Injeongwon

▼HERO(画像クリックでDVD詳細へ)

 

2005年、ウィルソン・イップ監督「SPL/狼よ、静かに死ね」にアクション監督兼刑事役として出演。

共演は気鋭の俳優ウー・ジン氏に香港映画界レジェンドのサモハン氏。

 

▼SPL/狼よ、静かに死ね(画像クリックでDVD詳細へ)

▼ウー・ジン氏

photo by celinahoran

 

この映画において、アクションにプロレス技や総合格闘技の要素を取り入れ大いに話題となり、映画はヒット。

続いて、前作と同様、ウィルソン・イップ監督「導火線 FLASH POINT」(’07)にもアクション監督兼主演として作品を発表。

世界に先駆けて、本格的にアクション映画に総合格闘技を融和させ、香港カンフー映画を刷新させた作品である。

この映画にも谷垣健治氏がスタントコーディネーターとして参加している。

 

▼導火線 FLASH POINT(画像クリックでDVD詳細へ)

 

ドニー・イェン氏は遅咲きながらも、長年努力して培った手腕や演技力が報われ、世界からも高い評価を得て、再び俳優として精力的に活動する。

 

世界的スターへ

 

そして、世界的にもアクション俳優として、ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏等の名優と堂々と並ぶ名声を決定づけた作品が「イップマン 序章」(’08)、「イップマン 葉問」(’10)である。

 

▼イップマン 序章(画像クリックでDVD詳細へ)

▼イップマン 葉問(画像クリックでDVD詳細へ)

 

ドニー・イェン氏は、ブルース・リー氏の師でもあったことで有名な、実在した武術家イップマン氏を演じた。

この作品は興行的にも評価的にも大成功し、瞬く間にドニー・イェン氏は脚光を浴び、時の人となり名実ともに「宇宙最強」の異名がついた。

「イップマン」シリーズはドニー・イェン氏の映画に対する情熱と粘り強さが報われ、光を浴びたた爽快な作品である。

 

ドニー・イェン氏もジェット・リー氏と同様、2020年公開予定の「ムーラン」にて、ムーランの師役にて出演予定と報じられている。

 

▼ムーラン原作(画像クリックでDVD詳細へ)

ドニー・イェン氏作品の視聴方法

 

各動画配信サービスの料金とドニー・イェン氏作品の取り揃え数を表した表です!

TSUTAYA TV Amazon Prime Netflix Hulu dTV U-NEXT
料金(税込/月額) 1007円~ 400円 864円~ 1007円~ 540円 2149円
ドニーイェン

※〇:豊富 △:ややあり ×:ほぼ無し

 

以上、「宇宙最強」と呼ばれたカンフー映画スター俳優、ドニー・イェン氏の紹介でした。次のページではカンフー映画を観るならどの動画配信サービスが良いのか、比較をしています。

『カンフー映画入門』目次へ  (全38ページ)

 

【カンフー映画の取り揃えが豊富なのは「TSUTAYA TV」&「TSUTAYA DISCAS」!】

 

目次著者

はじめに

はじめに ~カンフー映画を楽しもう!~

第1章 カンフー映画とは

カンフー映画とは 【カンフー映画の歴史①】

ジミー・ウォング氏の時代 【カンフー映画の歴史②】

ブルース・リー氏の時代 【カンフー映画の歴史③】

ジャッキー・チェン氏の時代「酔拳・蛇拳」 【カンフー映画の歴史④】

ジャッキー・チェン氏の時代「プロジェクトA」 【カンフー映画の歴史⑤】

ジェット・リー氏とドニー・イェン氏の時代 【カンフー映画の歴史⑥】

第2章 カンフー映画スター俳優9選

ジミー・ウォング(王羽) 【カンフー映画スター俳優9選①】

ブルース・リー(李小龍) 【カンフー映画スター俳優9選②】

サモハン(洪金寶、サモ・ハン・キンポー) 【カンフー映画スター俳優9選③】

ジャッキー・チェン(成龍) 【カンフー映画スター俳優9選④】

ユン・ピョウ(元彪) 【カンフー映画スター俳優9選⑤】

ユン・ワー(元華) 【カンフー映画スター俳優9選⑥】

ラム・チェンイン(林正英) 【カンフー映画スター俳優9選⑦】

ジェット・リー(李 連杰) 【カンフー映画スター俳優9選⑧】

ドニー・イェン(甄子丹) 【カンフー映画スター俳優9選⑨】

第3章 カンフー映画を観る方法

カンフー映画を観る方法 【動画配信サービス比較】

第4章 おすすめカンフー映画13選

燃えよドラゴン(1973) 【おすすめカンフー映画13選①】

片腕カンフー対空飛ぶギロチン(1975) 【おすすめカンフー映画13選②】

酔拳(1978) 【おすすめカンフー映画13選③】

豚(とん)だカップル拳(1979) 【おすすめカンフー映画13選④】

ユン・ピョウinドラ息子カンフー(1981) 【おすすめカンフー映画13選⑤】

少林寺(1982) 【おすすめカンフー映画13選⑥】

霊幻道士(1985) 【おすすめカンフー映画13選⑦】

プロジェクトA(1983) 【おすすめカンフー映画13選⑧】

スパルタンX(1984) 【おすすめカンフー映画13選⑨】

七小福(夢に生きた子供達)(1988) 【おすすめカンフー映画13選⑩】

シティーハンター(1993) 【おすすめカンフー映画13選⑪】

イップ・マン 序章(2008) 【おすすめカンフー映画13選⑫】

捜査官X(2011) 【おすすめカンフー映画13選⑬】

第5章 カンフー映画の寄り道話

『七小福』とは 【ジャッキー達の子供時代】

アンジェラ・マオ 【女性カンフー映画スター3選①】

ノラ・ミャオ 【女性カンフー映画スター3選②】

ムーン・リー 【女性カンフー映画スター3選③】

千葉真一 【日本のアクションスター俳優①】

真田広之 【日本のアクションスター俳優②】

第6章 カンフーを習おう!

カンフー(功夫)とは

カンフーの種類 【長拳・南拳・太極拳】

大阪のカンフー教室・カンフー漫画「拳児」

著者:HARUKA

大阪府出身。趣味はドラム。中国武術は現在見習い中です。好きな映画ジャンルはダントツでカンフー映画!小学生の頃にジャッキー映画にはまり、今に至る。カンフースターは映画「霊幻道士」の道士役ラム・チェンイン氏が一番好きです。多くの人に新旧問わずカンフー映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

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ジェット・リー氏とドニー・イェン氏の時代 【カンフー映画の歴史⑥】

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カンフー映画を見たことがありますか?ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏は「俳優が武術をする」というよりは、「武術家が演技をする」と表現したほうがしっくりきます。カンフー映画鑑賞歴27年の著者が語ります!

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はじめに ~カンフー映画を楽しもう!~

第1章 カンフー映画とは

カンフー映画とは 【カンフー映画の歴史①】

ジミー・ウォング氏の時代 【カンフー映画の歴史②】

ブルース・リー氏の時代 【カンフー映画の歴史③】

ジャッキー・チェン氏の時代「酔拳・蛇拳」 【カンフー映画の歴史④】

ジャッキー・チェン氏の時代「プロジェクトA」 【カンフー映画の歴史⑤】

ジェット・リー氏とドニー・イェン氏の時代 【カンフー映画の歴史⑥】

第2章 カンフー映画スター俳優9選

ジミー・ウォング(王羽) 【カンフー映画スター俳優9選①】

ブルース・リー(李小龍) 【カンフー映画スター俳優9選②】

サモハン(洪金寶、サモ・ハン・キンポー) 【カンフー映画スター俳優9選③】

ジャッキー・チェン(成龍) 【カンフー映画スター俳優9選④】

ユン・ピョウ(元彪) 【カンフー映画スター俳優9選⑤】

ユン・ワー(元華) 【カンフー映画スター俳優9選⑥】

ラム・チェンイン(林正英) 【カンフー映画スター俳優9選⑦】

ジェット・リー(李 連杰) 【カンフー映画スター俳優9選⑧】

ドニー・イェン(甄子丹) 【カンフー映画スター俳優9選⑨】

第3章 カンフー映画を観る方法

カンフー映画を観る方法 【動画配信サービス比較】

第4章 おすすめカンフー映画13選

燃えよドラゴン(1973) 【おすすめカンフー映画13選①】

片腕カンフー対空飛ぶギロチン(1975) 【おすすめカンフー映画13選②】

酔拳(1978) 【おすすめカンフー映画13選③】

豚(とん)だカップル拳(1979) 【おすすめカンフー映画13選④】

ユン・ピョウinドラ息子カンフー(1981) 【おすすめカンフー映画13選⑤】

少林寺(1982) 【おすすめカンフー映画13選⑥】

霊幻道士(1985) 【おすすめカンフー映画13選⑦】

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『七小福』とは 【ジャッキー達の子供時代】

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ノラ・ミャオ 【女性カンフー映画スター3選②】

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『カンフー映画入門』目次へ  (全38ページ)

 

第1章ではカンフー映画とは何か、そしてカンフー映画の歴史について解説をしています。

このページでは近年活躍するカンフー映画スター俳優を紹介するとともに最近のカンフー映画について解説をします。※カンフー映画の歴史を最初から知りたい方は第1章の最初のページからお読みください。

 

▼カンフー映画の歴史概要(リンククリックorタップで該当ページへ)

時代 主な出来事 主な俳優・女優
カンフー映画の始まり シヨウブラザーズ社の設立 チェンペイペイ
ジミー・ウォング時代 剣劇から拳脚アクションへ ジミー・ウォング
ブルース・リー時代 ゴールデンハーベスト社設立 / ブルース・リーの死 ブルース・リー
ジャッキー・チェン時代① 「蛇拳」「酔拳」ヒット ジャッキー・チェン
ジャッキー・チェン時代② ジャッキー・チェン略奪事件 / 「プロジェクトA」ヒット ジャッキー・チェン / サモハン / ユン・ピョウ
次世代スター時代⇐当ページ 「少林寺」「イップマン」ヒット ジェット・リー / ドニー・イェン

 

次世代スター時代

ジェット・リー氏

 

前のページで解説したように1983年にジャッキー・チェン氏が「プロジェクトA」で成功を収め、止まることなく作品を輩出している傍らリー・リンチェイ氏(現ジェット・リー氏)という一人の青年が現れました。

 

▼リー・リンチェイ(後のジェット・リー)氏

 

彼は、中国全国武術大会において5年連続チャンピオンになり、ブルース・リー氏やジャッキー・チェン氏といったスターの後を継ぐ「第三の功夫(カンフー)皇帝」と呼ばれました。

リー・リンチェイ氏を世界へ知らしめた大ヒット作は「少林寺」(’82)です。

 

▼少林寺(画像クリックでDVD詳細へ)

 

この映画はリー・リンチェイ氏以外にも武術大会のチャンピオンといった武術家達を起用し、中国と香港の初の合作でした。

ほぼ特撮もスタントも使用しないアクションシーンは当時話題となりました。

リー・リンチェイ氏はその後も武狭映画(昔の中国が舞台の武術に長けた主人公の物語)から現代アクションまで活躍し、1990年代後半からハリウッドへ進出し、国際的地位を確立しました。

 

リー・リンチェイ(ジェット・リー)氏は第2章でも詳しく紹介します!

 

ドニ―・イェン氏

 

そして、同時期にリー・リンチェイ氏と同い年であるドニー・イェン氏もまた頭角を現してきました。

 

▼ドニー・イェン氏

photo by Roger Wo [1]https://www.flickr.com/photos/rogerwo/754841756/

 

最近の香港では「誰が一番のアクションスター?」と尋ねれば、「ドニー・イェン」と返ってくるほど人気があるそうです(ちなみに、筆者が大阪・日本橋にある中華食材を販売しているお店の中国人青年にも同様に尋ねてみたところ、彼も「ドニー」と答えていました)。

母親を武術家に持つドニー・イェン氏は昔からブルース・リー氏の大ファンだったそうです。

幼い頃から武術に励み、17歳で北京へ武術留学をしました。

そこから、ユエン・ウーピン監督から見いだされ1984年に映画デビューを果たします。

 

ユエン・ウーピン氏

ユエン・ウーピン氏はジャッキー・チェン氏の「蛇拳」「酔拳」で監督デビュー。「マトリックス」(’99)で国際的に有名になった。大ヒットしたマトリックスのカンフーアクション指導をしたのがユエン・ウーピン氏。

▼ユエン・ウーピン氏

photo by Slackerwood [Photo Credit: Debbie Cerda, for use with attribution]Master Yuen Woo-ping Uploaded by Teemeah

▼マトリックス(画像クリックでDVD詳細へ)

 

彼の最大の特徴であり武器は、これまでのアクションスターと異なり、キャラクターによってアクションのスタイルを大きく演じ分けることのできることです。

その武術の腕前からは「最後の本格派」と呼ばれています。

 

ブルース・リー氏の師匠として実在した葉問(イップマン)という人物の役を2008年から2015年にかけて務め、これが彼の代表作となり、大きな成功を収めました。

 

▼葉問(イップマン)~序章~(画像クリックで商品詳細へ)

 

「葉問(イップマン)シリーズ」3部作を打ち出し、香港ではわずか8日間で2015年香港映画年間興行収入第2位にランクインするスタートを切ります。

この作品でドニー・イェン氏は名実ともに「宇宙最強」の異名を取りました(ちなみに、この映画には日本人俳優である池内博之氏が出演しています)。

 

池内博之氏(1976~)

日本の俳優。おもな出演作品にNHK大河ドラマ「新撰組」「八重の桜」、WOWOW「下町ロケット」など。中国・香港映画にも多数出演している。

▼池内博之氏

 

この映画によって、古きものを新鮮なものとして再びスクリーンに蘇らせることに成功し、中国伝統武術やブルース・リー氏、そしてドニー・イェン氏といった香港が誇るものを一気に世界中へ知らしめることとなりました。

ドニー・イェン氏は、更に2000年からハリウッド映画「ハイランダー/最終戦士」への出演をきっかけにハリウッドへも進出し、2015年にはスターウォーズのスピンオフ作品「ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリー」にも出演を果たしました。

 

▼ハイランダー/最終戦士(画像クリックで商品詳細へ)

▼ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリー(画像クリックで商品詳細へ)

 

ここまでご紹介してきたように多くのカンフー映画スターの功績によって、今もなおカンフー映画の伝説と歴史は受け継がれ、更新し続けられています。

 

著者の好きな時代

 

1990年代前半の私はまだ小学生でした。家は母子家庭で週末に家族で出かけるということがありませんでした。

代わりに、水野晴郎(みずの はるお)氏が解説者の「金曜ロードショー」などテレビで放映されるジャッキー映画を母親がほぼ全てビデオに録画しており、土日にまとめて観るのが習慣でした。

ジャッキー映画は複雑な心情描写の映画ではなく、小学生でもわかるようなわかりやすいストーリーが多いです。その為数ある映画の中でもとても観やすかったと記憶しています。

 

香港カンフー映画を好きになったきっかけでもある、初めて観た作品は「プロジェクトA」です。

 

▼プロジェクトA(画像クリックで商品詳細へ)

 

当時読んでいた本に「ズッコケ3人組」という小学生3人が主人公のシリーズ本があって、初めは「その3人組が大人になったバージョンの映画だ!」という印象でした。(ジャッキー氏・サモハン氏・ユンピョウ氏のトリオ)

 

▼ズッコケ3人組

 

「♪タ~ンタタタタッタンタ~ン」という耳に残るテーマ曲に、コメディ要素がふんだんで何回観ても笑えるのに、どうして俳優は身一つでバシバシ闘って翻って、まるでジャンプの漫画に出てくるような強い超人みたいなん?しかも、高い時計台から落下しているけど、どうなってるん?これホンマなん?という疑問からどんどん引き込まれていきました。

 

 

当時はネット等の情報源がほとんどなかったので、沢山本数を観て後々にわかったことが「あのアクションは画像の編集や処理ではなく、彼らは本物の武術家だ」ということ。

その武術が中国拳法である「カンフー」だと知りました。

そこから「自分もジャッキー達のようになりたい!」の一心でした。

 

また、「プロジェクトA」以外でこの時代に外せないのが、サモハン監督のアクションコメディホラー「霊幻道士」シリーズでした。

 

▼サモハン氏

photo by Sasoriza / Bryan Chan CC 表示-継承2.0

▼霊幻道士(画像クリックで商品詳細へ)

 

「霊幻道士」シリーズに登場するキョンシー(中国の妖怪)が見た目も怖く、しかも強いけれど、それを道士様(ラム・チェンイン氏=カンフー映画俳優)がカンフーやお札(おふだ)や様々なアイテムでもって倒すのが痛快でした。

この作品は子供ながらに革命だと思っていました。

 

ラム・チェンイン氏(1952~97)

「霊幻道士」の道士様の印象が強いが、女形を演じたり、華麗な詠春拳を見せたりするカンフー映画スター俳優。真面目そうな風貌に似合わずおちゃめな面が垣間見えることも。

▼真ん中で座っているのがラム・チェンイン氏

▼キョンシーのイメージ

 

「霊幻道士」に道士役で出演しているラム・チェンイン氏は今でも私が一番好きなアクションスターです。

カンフーの腕が素晴らしいのはもちろんのこと、真面目な風貌ながらも笑える演技や演出の工夫をしていて(作品によって眉毛が全剃りだったり繋がっていたり)、そのギャップがとても良いです。

40代で若くして亡くなられたことが悔やまれます。

 

ジャッキー氏の後にブルース・リー氏やジミー・ウォング氏も知ったのですが、やはり、初めに衝撃を受けたジャッキー氏、サモハン氏、ユン・ピョウ氏、ラム・チェンイン氏等が活躍した80年代以降のコメディ要素の強いカンフー映画が一番好きです。

ものすごく笑えるけど、カンフーの腕は本物で、全て本気でやっているという俳優たちの活動に誇りと情熱を感じられるところに強く惹かれました。

結局私は「カンフースターのようになりたい」と言い続けていたのですが、私が女の子だという理由で長年カンフーを習わせてもらえませんでした(もしかしたら金銭的な問題かもしれなかったのですが)。

ですが、当時から20年以上経ってしまいましたが、一昨年に念願のカンフーを習いに行けることになり、今までなかった武術の知識が備わると、今まで観ていたカンフー映画がより面白く感ぜられ、さらに好きな映画のジャンルとなりました。

 

以上、第1章「カンフー映画とは」でした。次のページから第2章。第2章ではカンフー映画のスター俳優達を紹介していきます。

まずはカンフー映画界のレジェンド「ジミー・ウォング」氏からです。

『カンフー映画入門』目次へ  (全38ページ)

 

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目次著者

はじめに

はじめに ~カンフー映画を楽しもう!~

第1章 カンフー映画とは

カンフー映画とは 【カンフー映画の歴史①】

ジミー・ウォング氏の時代 【カンフー映画の歴史②】

ブルース・リー氏の時代 【カンフー映画の歴史③】

ジャッキー・チェン氏の時代「酔拳・蛇拳」 【カンフー映画の歴史④】

ジャッキー・チェン氏の時代「プロジェクトA」 【カンフー映画の歴史⑤】

ジェット・リー氏とドニー・イェン氏の時代 【カンフー映画の歴史⑥】

第2章 カンフー映画スター俳優9選

ジミー・ウォング(王羽) 【カンフー映画スター俳優9選①】

ブルース・リー(李小龍) 【カンフー映画スター俳優9選②】

サモハン(洪金寶、サモ・ハン・キンポー) 【カンフー映画スター俳優9選③】

ジャッキー・チェン(成龍) 【カンフー映画スター俳優9選④】

ユン・ピョウ(元彪) 【カンフー映画スター俳優9選⑤】

ユン・ワー(元華) 【カンフー映画スター俳優9選⑥】

ラム・チェンイン(林正英) 【カンフー映画スター俳優9選⑦】

ジェット・リー(李 連杰) 【カンフー映画スター俳優9選⑧】

ドニー・イェン(甄子丹) 【カンフー映画スター俳優9選⑨】

第3章 カンフー映画を観る方法

カンフー映画を観る方法 【動画配信サービス比較】

第4章 おすすめカンフー映画13選

燃えよドラゴン(1973) 【おすすめカンフー映画13選①】

片腕カンフー対空飛ぶギロチン(1975) 【おすすめカンフー映画13選②】

酔拳(1978) 【おすすめカンフー映画13選③】

豚(とん)だカップル拳(1979) 【おすすめカンフー映画13選④】

ユン・ピョウinドラ息子カンフー(1981) 【おすすめカンフー映画13選⑤】

少林寺(1982) 【おすすめカンフー映画13選⑥】

霊幻道士(1985) 【おすすめカンフー映画13選⑦】

プロジェクトA(1983) 【おすすめカンフー映画13選⑧】

スパルタンX(1984) 【おすすめカンフー映画13選⑨】

七小福(夢に生きた子供達)(1988) 【おすすめカンフー映画13選⑩】

シティーハンター(1993) 【おすすめカンフー映画13選⑪】

イップ・マン 序章(2008) 【おすすめカンフー映画13選⑫】

捜査官X(2011) 【おすすめカンフー映画13選⑬】

第5章 カンフー映画の寄り道話

『七小福』とは 【ジャッキー達の子供時代】

アンジェラ・マオ 【女性カンフー映画スター3選①】

ノラ・ミャオ 【女性カンフー映画スター3選②】

ムーン・リー 【女性カンフー映画スター3選③】

千葉真一 【日本のアクションスター俳優①】

真田広之 【日本のアクションスター俳優②】

第6章 カンフーを習おう!

カンフー(功夫)とは

カンフーの種類 【長拳・南拳・太極拳】

大阪のカンフー教室・カンフー漫画「拳児」

著者:HARUKA

大阪府出身。趣味はドラム。中国武術は現在見習い中です。好きな映画ジャンルはダントツでカンフー映画!小学生の頃にジャッキー映画にはまり、今に至る。カンフースターは映画「霊幻道士」の道士役ラム・チェンイン氏が一番好きです。多くの人に新旧問わずカンフー映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

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