詠春拳とは ~詠春拳が出てくるおすすめカンフー映画も紹介~

 

このページでは「詠春拳とは何か」ということと、詠春拳が出てくるおすすめカンフー映画を紹介します。

 

※このページはWebon編集部がカンフー映画マニア歴27年のHARUKA氏の「カンフー映画入門」の内容をまとめたものです。

▼HARUKA氏 著『カンフー映画入門』(全38ページ)

 

詠春拳とは

▲詠春拳のイメージ

 

詠春拳はブルース・リー氏も学んだことで有名な「実践本意の拳法」です。詠春拳は、今から400年ほど前に中国の福建省で生まれたとされる武術で、女性武術家の「厳詠春(えん えいしゅん)」が創始したといわれています。

 

特徴

 

技術的な特徴は、飛んだり跳ねたりをせず、防御に重きが置かれ、あらゆる防御技術はそのまま攻撃技に直結するとされています。

木人樁(もくじんとう)(木の人形)を使用した訓練でも有名です。

 

木人樁(画像クリックで商品詳細へ)

詠春拳三大手と呼ばれる膀手(ボンサオ)・攤手(タンサオ)・伏手(フォクサオ)とも全て防御技です。他に六点半棍(ろくてんはんこん)と呼ばれる棍術(こんじゅつ:棍棒の武術)と八斬刀(はちざんとう)という刀術が伝承されています。

 

詠春拳を観る!おすすめカンフー映画

 

以下では詠春拳を観ることができるおすすめカンフー映画を紹介します。

 

イップ・マン 序章

作品名 イップ・マン 序章
公開年 2008年(日本公開2011年)
主演 ドニー・イェン
監督 ウィルソン・イップ

▼あらすじ

ある武術館の師範との手合せに勝ったイップ・マン(ドニー・イェン氏)は、町一番の武術家として知られるようになります。 そんな時、1937年に日中戦争が勃発。すぐにイップ・マンが済む佛山は日本軍の占領下となってしまいます。 イップ・マンの自宅は日本軍の司令部として没収され、一家は極貧生活を強いられます。家族のために石炭運びの仕事をする中、ある事件をきっかけにイップ・マンは日本兵に中国武術を教えることを強要されてしまいます。 それを拒否したイップ・マンは、中国武術の誇りをかけ、日本武術の名手である日本軍将校三浦(池内博之)と生死をかけた決闘をする・・・というストーリー

 

「イップ・マン」はブルース・リー氏の唯一の師匠として知られている詠春拳の達人、イップ・マン氏が主人公の作品です。

 

▼実際のイップ・マン氏とブルース・リー氏が修行する様子

 

一見、ドキュメンタリー映画のように見えますが、実在したイップ・マン氏をヒーローに仕立てたエンターテイメント映画です。本作は中国、香港で驚異的大ヒットを記録し、後続にイップ・マンシリーズとして「イップ・マン 葉問(2010)」「イップ・マン 継承(2015)」が製作されました。

ドニー・イェン氏の演じるイップ・マンは日本と敵対する関係なのですが穏やかな性格で誰からも愛される人物。そのイップ・マンにぴったりなドニー・イェン氏の演技。そしてなんといってもアクションがカッコイイ!

カンフー映画と言われてブルース・リー氏の「燃えよドラゴン」などを思い浮かべる方がいるとしたらこの作品は「また違った素晴らしいカンフー映画」を見せてくれます。綺麗な映像で素敵な俳優陣が正義の為に振りかざす詠春拳。

本作のためにドニー・イェン氏は一から詠春拳を練習したそうで、もともとカンフーの基礎が備わっているだけに、どこから見てもドニー・イェン氏自身も詠春拳の達人のようです(実際に武術の達人ではありますが)。

 

▼サービス名クリックorタップで公式サイトへ進めます

サービス名 取り扱い 視聴方法
TSUTAYA TV 見放題ではなく別途有料(税抜400円~)。DVD宅配サービスTSUTAYA DISCASも取り扱いあり(最低1007円(税込)~の会員か530円(税込:送料込)の単品料金で利用可能)
Amazon Prime Video 見放題ではなく200円~で視聴可能
U-NEXT 月額2149円(税込)で見放題会員になれば視聴可能(「葉問」も有り。「継承」は無し)
YouTube 300円~で視聴可能(「葉問」「継承」も有)
DVD(amazon)

 

 

ユン・ピョウinドラ息子カンフー

作品名 ユン・ピョウinドラ息子カンフー
公開年 1981年
主演 ユン・ピョウ
監督 サモ・ハン・キンポー(現サモハン)
備考 監督は俳優としても有名なサモ・ハン・キンポー氏。

▼あらすじ

名家のドラ息子・チャンは誰と闘っても必ず勝つと有名でした。そんなある日チャンの友人が、町にやってきた京劇一座の女形をデートに誘いますが断られます。その腹いせにルン(デートに誘われた女形)と友人は格闘に発展し、友人は敗北。 チャンもルンと対戦することになりますが、太刀打ちできず。 この時、チャンが今まで自分が誰にも負けなかった理由が発覚。実は、裏で自分を過保護に思う父親が対戦相手にお金を払って負けさせていたのです・・・

 

タイトル通り主人公はユン・ピョウ氏ですが、ラム・チェンイン氏も主人公と言えるくらい圧倒的な存在感を放っています。溜息が出るような洗練された演技と華麗な武術に注目してもらいたいです。

ラム・チェンイン氏は京劇(中国伝統の音楽劇)の女役を演じていますが、この劇中で彼が見せる詠春拳の華麗さはカンフー映画史上最高のひとつとされています。

ラム・チェンイン氏出演作品の中で最も華麗な詠春拳の技を堪能できる映画です。

▼真ん中で座っているのがラム・チェンイン氏。ラム氏は「詠春拳の達人」と称される

▼DVD「ユン・ピョウinドラ息子カンフー」

 

 

以上「詠春拳」の解説でした。

以下では他の武術の解説もしております。

 

また『カンフー映画入門』ではカンフー映画の歴史やスター俳優などを知ることができます。ぜひともご覧くださいませ。

▼『カンフー映画入門』(全38ページ)