テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

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ポーカーの一種、「テキサスホールデム」は海外では多くの大会が開かれる大人気ゲーム。そんなテキサスホールデムをルール・確率・戦略…と初心者の方でも簡単に理解できるよう解説します。読めば海外プレイヤーとも対等に渡り合えるようになる!?

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はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

番外編 専門用語集

テキサスホールデム専門用語集

著者:國谷正明

テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)

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このページから第3章。第3章ではオンラインゲームでも海外のプレイヤーと対等に勝負ができるようテキサスホールデムの「戦略」について

ポジション】【プリフロップ】【コンティニュエーションベット】【フロップ以降】【プレイスタイル

のページに分けて解説していきます。

このページではテキサスホールデムにおけるポジションの重要性について詳しくご説明していきます。

 

▼ポジション

▼ポジションと役割一覧(プレイヤー9人の場合)

ポジション名 仕事
① スモールブラインド(SB) プリフロップでブラインド(強制ベット)を最初にする
② ビッグブラインド(BB) プリフロップでスモールブラインド(SB)の2倍のブラインド(強制ベット)をする
③ アンダーザガン(UTG) プリフロップで事実上最初にアクションを起こす
④ 呼び名なし 特になし
⑤ 呼び名なし 特になし
⑥ 呼び名なし 特になし
⑦ ハイジャック(HJ) 特になし
⑧ カットオフ(CO) 特になし
⑨ ボタン(BTN) 基本的に最後にアクションを起こす有利なポジション
(①②)③アーリーポジション 序盤にアクションを起こす(比較的不利)
④~⑥ミドルポジション 中盤にアクションを起こす
⑦~⑨レイトポジション 終盤にアクションを起こす(比較的有利)

※①②のSBとBBは「アーリーポジション」と言わない場合もあります。

 

ポジションの重要性

絶対的ポジション

 

まずはポジションの基本である「絶対的ポジション」について解説をしていきます。「絶対的ポジション」とはルール通りに進んだ通常時のポジションの事を言います。

例えばスモールブラインド(SB)・ビッグブラインド(BB)は通常「プリフロップ(手札が2枚配られた段階のターン)では他のプレイヤーのアクションを踏まえて行動できる」のが特徴です。

 

 

フロップ(コミュニティーカードが3枚公開されている段階のターン。上図参照)以降のラウンドでは「スモールブラインド(SB)⇒ビッグブラインド(BB)⇒他のプレイヤー」の順番でアクションを決定していきますが、

プリフロップ(2枚の手札が配られているだけの段階のターン。上図参照)ではビッグブラインド(BB)とスモールブラインド(SB)のふたりはブラインドと呼ばれる「強制ベット」をするため、アンダーザガン(UTG)のプレイヤーが実質的に最初のアクションを行い、スモールブラインド(SB)とビッグブラインド(BB)は最後にアクションをすることになります。

 

 

具体例を用いれば、ブラインド(強制ベット)がスモールブラインド$50、ビックブラインド$100の時、

スモールブラインドが$50を、ビッグブラインドが$100をベットした後、全員がコール(前のプレイヤーと同じ額を賭ける。この場合は$100のベット)してスモールブラインドまで回ったとします。

スモールブラインドは$50をすでにベットしているため、差額の$50をベットすれば「コール」することができます。

一方、ビッグブラインドはすでに$100をベットしていますので、「チェック(賭けずに次の人へ回す)」で次のフロップ(3枚のコミュティーカードを公開するターン)に進むことが可能です。

 

 

このように、プリフロップではアンダーザガン(UTG)が最初にアクションを決定し、ビッグブラインド、スモールブラインドは他のプレイヤーのアクションを踏まえて行動を決定することができます。

上記に示したのはアンダーザガン(UTG)からアクションが始まり、スモールブラインド(SB)とビッグブラインド(BB)で終わる、という順番です。このようなルール通りの順番の場合のポジションを「絶対的ポジション」と呼びます。

 

相対的ポジション

 

ただし上記で示した行動順はあくまで「絶対的ポジション(Absolute Position)」であるため、実際のプレイでは「相対的ポジション(Relative Position)」も併せて考慮しなければなりません。

「ボタン(BTN)」のポジションを起点に行動順を示す絶対的ポジション(つまりプリフロップでアンダーザガンからアクションが始まる行動順)に対し、相対的ポジションではレイザー(=レイズしたプレイヤー)を起点にアクションをおこないます。

※レイズ・・・前のプレイヤーの賭け金額に上乗せして賭けるアクション

 

▼相対的ポジション

 

ポジションの起点が変わった場合の考え方について詳しく説明いたします。

テキサスホールデムにおいて、プリフロップ(2枚のカードが配られた時)でレイズをしたプレイヤーはコミュニティカードが手札にヒットしているか否かにかかわらず、

フロップ(3枚のコミュニティーカード公開)でもベットをおこなう可能性が高く(ベットしないと「いいコミュニティーカードが来なかったんだな」と他プレイヤーにバレてしまう為。)、他のプレイヤーはレイズをした人がフロップでもベットすることを見越してレイズをした人までチェックで回すことが多い傾向にあります。(つまりベットをしないで様子を見ます)

 

【著者に聞きました!】なぜチェックで回す?

Q. なぜプリフロップでレイズしたプレイヤーがいた場合、他のプレイヤーはそのプレイヤーまでチェックで回すのでしょうか?

A. なぜ「レイズ」をした人まで「チェック」で回すことが多いのかと言えば、「コンティニュエーションベット」というテキサスホールデムの基本的な戦略に基づいて多くのプレイヤーが行動するからです。

「コンティニュエーションベット」は簡単に言うと、プリフロップ(手札2枚が配られた段階のターン)で強い手札が来てレイズしたけど、フロップ(コミュニティーカード3枚が公開された段階のターン)で良いカードが来てなくても引き続き強さを主張するために、ベットを行うという戦略です。

コンティニュエーションベットはブラフ(はったり)戦略の一種ですが、本当に強い役を作れそうかもしれないので他のプレイヤーは同じ金額を賭ける「コール」をするのを避けます。つまり様子を見たい、というアクションである「チェック」が最も妥当なアクションとなるのです。

コンティニュエーションベットはしないケースよりもするケースの方が多いと言えるほど広く浸透しているテクニックです。

 

このような場合、レイズした人の直後にいるプレイヤーがレイズした人のベットに対して実質的に最初のアクションをおこなわなければなりません。

最初に行動するプレイヤーは他のプレイヤーがどのようなアクションを起こすかをまったく知らない状態でアクションを決定しなければなりませんが、最後に行動するプレイヤーはすべての参加者のアクションを踏まえた上で行動することができます。

これが「相対的ポジション」です。絶対的ポジションとは異なる順番になる事もある、と頭に入れておくといいでしょう。

 

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サンドイッチ効果

 

テキサスホールデムはプレイヤー間で情報量が異なるゲームです。ポジションが後ろのプレイヤーほど情報量が多いので、それ程強くない手札でもポット(勝利時に貰える全員の賭けた金額の合計)を争うことができるようになります。

そのことを表すポジションにおける考え方に「サンドイッチ効果」というものがあります。

サンドイッチ効果(Sandwich Effect)を簡単に言うなら

「順番が後ろの方だと、他のプレイヤーの行動を見てからアクションを決定することができるため、前にいるプレイヤーよりも幅広いハンド(役)でゲームに参加できる」

というような考え方を意味にします。

または逆に「自分より後ろにアクションをするプレイヤーがいる場合には、通常よりも強いハンドが必要となる」と言い換えてもいいかもしれません。

 

 

たとえば、アンダーザガン(最初にアクションするポジション)のプレイヤーは他のプレイヤーがどのようなアクションをとるか予測することが難しく、あらゆる可能性を考慮した、いわば保険をかけたアクションをしなければなりません。

極端にいえば、残りのプレイヤー全員にコールされても勝つ見込みのある強いハンドでなければゲームに参加できないのです。

 

 

一方、ボタン(BTN)のプレイヤーは他のプレイヤーのアクションを見た上で行動できるので、実際に参加している人数に勝てるだけのハンドがあれば、「コール(前のプレイヤーと同様の金額を賭けること)」もしくは「レイズ(前のプレイヤーの金額に上乗せして賭けること)」といったアクションをとることができます。

 

 

このように、ポジションはゲームに参加することのできるハンドの強さにも大きな影響をおよぼしています。

 

ギャップコンセプト(Gap Concept)

 

続いては「ギャップコンセプト」という考え方です。

ギャップコンセプトを簡潔に説明するならば「既にベットやレイズをしているプレイヤーがいる場合にレイズする時は、より強い手札のカードを持っていなければならないという考え方」を意味します。

ギャップコンプトは、サンドイッチ効果と合わせてポジションの重要性を理解する上では欠かせない概念です。

 

サンドイッチ効果を踏まえると、ポジションがない(アンダーザガンなどの早いポジション)にもかかわらずベット(orレイズ)をしているプレイヤーは強いハンドをもっている可能性が高いと言えます。

※ベット・・・そのターンで最初に賭けること レイズ・・・前のプレイヤーの賭け金に上乗せして賭けること

そのため、彼らを相手にコール(同じ金額を賭けること)するには自分からベット(orレイズ)するときよりも強いハンドでなければならないと考えられます。

 

 

これが「ギャップコンセプト」という考え方です。

 

つまり、自分からベット(orレイズ)する場合には、

① 相手がフォールドする

② ショーダウンで勝利する

という2通りの方法でポット(全員が賭けた金額の合計)を獲得できますが、相手のベット(orレイズ)に「コール」すると必ずショーダウンまで進んでしまうため(相手は上記①②のつもりでベットorレイズしている為)相手より強い役を完成させなければポットを獲得することはできないという事です。

 

 

まとめ

・ポジションには「絶対的ポジション」と「相対的ポジション」の2種類がある。

・ボタン(BTN)を起点とする絶対的ポジションに対し、相対的ポジションではレイザー(レイズした人)を起点にアクションをおこなう。

・不完全情報ゲームであるポーカーでは、行動順が早いプレイヤーほど不利となる。

・自分より後ろのポジションにいるプレイヤーが多いほど強いハンドが必要になる、という考え方を「サンドイッチ効果」という。

・すでにベット(レイズ)しているプレイヤーを相手にするときは、自分からベット(レイズ)する場合よりも強いハンドが必要になる、という考え方を「ギャップコンセプト」という。

 

 

以上、テキサスホールデムの戦略「ポジションの重要性」でした。

次のページでは「プリフロップ時にどのような判断をするか」という戦略を解説していきます。

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はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

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テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)

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