King Gnu新井和輝の紹介②  【音楽性】

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King Gnuを聴いて「人生が変わった」音楽を愛して40年の著者が綴った『KingGnu入門』の決定版!「KingGnuって何?」という方も、既に「ヌー民」の方もこれを読めばKingGnuの曲をさらに楽しめる事間違いナシ!!

King Gnu入門 〜全人類必聴の歴史的革命バンド〜 【メンバーと軌跡編】はこちらから!

著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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この章では3ページにわたってKing Gnuのベース担当の新井和輝(あらい かずき)さんという人物を【人間性】【音楽性】【高井息吹と眠る星座】に分けて紹介します。

このページでは新井さんの音楽性についてお伝えします。

 

新井さんの音楽遍歴・使用楽器一覧

 

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#Kinggnu

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名前 新井和輝(あらい かずき)
担当 ベース/シンセベース/コントラバス/コーラス
生年月日 1992年10月29日
音楽遍歴 ASIAN KUNG-FU GENERATION/RADWIMPS/ストレイテナー/ELLEGARDEN/ザ・バンド・アパート/ディアンジェロ/エリカ・バドゥ/ジャミロクワイ/アレステッド・ ディベロップメント/2パック/ロバート・グラスパー/ロバート・グラスパー・エクスペリメント(デリック・ホッジ)/サンダーキャット/ケンドリック・ラマー/RHファクター/レタス/ジェイムス・ブレイク/フランク・オーシャン/ベッカ・スティーヴンス・バンド/ビリー・アイリッシュ/アンダーソン・パーク/高井息吹/君島大空/ものんくる/大橋トリオ/さかいゆう/はっぴいえんど/邦楽ロック~90年代ネオソウル~ヒップホップ~ブラックミュージック~ゴスペル~ジャズ
使用楽器 ・ベース:Fender American Elite Jazz Bass V(色:Natural)
・ベース:BLACK CLOUD Black Smoker BETA-5 Act King Gnu新井モデル
・エフェクターボード:YOUSAYSOUNDS
・シンセベース:Moog Sub Phatty

 

新井さんの使用楽器

 

新井和輝(あらい かずき)さんがKing Gnuで愛用されているのは、おもにフェンダーの“ジャズベース”とブラッククラウドの“ブラックスモーカー”という5弦ベース。一般的な4弦ベースより1弦多いので、そのぶん低い音が出せます。

▼使用楽器「Fender American Elite Jazz Bass V(色:Natural)」

 

YOUSAYSOUNDSというブランドでエフェクターボードを組んでもらっていて、フィルターとオクターバーを使うことが多いそうです。

【コラム】音楽用語解説!

・エフェクター:楽器などに音響効果を与える装置
・エフェクターボード:複数のエフェクターを入れるケース
・フィルター:特定の周波数をカットまたはブースト(増幅)させるエフェクター
・オクターバー:オクターブ上下の音を発生させるエフェクター

 

時にはモーグの“サブファッティ”というシンセベース(シンセサイザーの一種)で重低音のグルーヴの渦に巻き込み、コントラバス(ウッドベース)も演奏されます。

▼モーグ「サブファッティ」

 

新井さんの音楽遍歴

 

高校で軽音楽部に所属し、当初はアジカンやRADWIMPSなどのコピーバンドをしながら、ストレイテナーELLEGARDEN(エルレガーデン)、“バンアパ”ことザ・バンド・アパートなどの邦楽ロックを聴いていたという新井さん。

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90年代J-POPヒット曲おすすめ20選 【女性ボーカル編②】

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あなたにとっての“あの頃”はいつですか?著者にとってアツかった時代「90年代」のJ-popヒット曲を生粋の邦楽ファンの著者が分析します!読めば“あの曲”を聴きたくなる事間違いナシ!!

90年代J-popヒット曲入門 ~音楽で振り返る90年代!~(全11ページ)はこちらから!

著者 シン アキコ

30代前半女性。邦楽ファン歴25年。70年代、80年代、90年代の邦楽を愛しています。「歌詞」「曲が生まれた背景」「当時の流行との関連性」などを分析することが好き。

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前ページに引き続き90年代J-POPヒット曲おすすめ20選【女性ボーカル編】をお伝えします。

 

⑥ アジアの純真(PUFFY) ~90年代に吹き込んだ新しい風~

リリース年月 1996年5月13日
オリコン 週間3位/1996年度年間15位
収録アルバム 「amiyumi」
「The Very Best of Puffy/amiyumi jet fever」
「Hit&Fun」
キリンビバレッジ「天然育ち」CMソング。オリコンカラオケチャートで12週連続1位。発売から20年後の第67回NHK紅白歌合戦にこの楽曲で初登場した。

 

北京ベルリンダブリンリベリア
束になって輪になって
イランアフガン聴かせてバラライカ

美人アリランガムランラザニア
マウスだって キーになって
気分イレブンアクセス試そうか

引用:PUFFY「アジアの純真」作詞 井上陽水/作曲 奥田民生

 

小学校高学年の時に初めて「アジアの純真」を聴いたとき、正直言って「J-POPはここまで来てしまったか…」と少しがっかりとした気持ちになったことを覚えています。(生意気な子供ですね(笑))

美しい言葉が伝わるからこそ邦楽に魅力を感じていたので、これならばいっそ洋楽のほうが意味が解る…そんな風に思いました。

 

しかし。

クレジットを見て驚きました。井上陽水×奥田民生という、邦楽プロフェッショナルによるタッグとは。

井上陽水が作ったから、奥田民生が作ったから良い・悪いではない。

数多の名作を世に生み出してきた人たちも、常に変化をし続けている。

そこに感銘を受けました。

 

チャレンジャーがいなければ、エンターテイメントは変わらないのでしょう。

変わらないままを求めるのが人間でもあります。しかし変わらないままでは、いずれ出会うかもしれない宝物はいつまでも埋まったままです。

今でも、歌詞がわかるか、良いかと問われると答えが見つかりません。

しかし、この曲と出会ってから、私は音楽に対し柔軟に向き合えるようになった気がします。

意味があるとかないとか、伝わる伝わらないとかが大切なのではなく、いいものはいいしおもしろいものはおもしろい。その逆もまた然り。

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90年代J-POPヒット曲おすすめ20選 【男性ボーカル編②】

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あなたにとっての“あの頃”はいつですか?著者にとってアツかった時代「90年代」のJ-popヒット曲を生粋の邦楽ファンの著者が分析します!読めば“あの曲”を聴きたくなる事間違いナシ!!

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前ページに引き続き90年代J-POPのおすすめの名曲【男性ボーカル編】を紹介いたします。

 

⑥ 言えないよ(郷ひろみ) ~バラード3部作!カラオケブームを彩った名曲~

リリース年月 1994年5月1日
オリコン 週間27位
収録アルバム 「THE GREATEST HITS OF HIROMI GO VOL.2 -Ballads-」
 TBS系ドラマ「お見合いの達人」主題歌。フジテレビ系バラエイティ「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」エンディングテーマ。オリコン100位以内には39週もランクされ、郷ひろみの最高記録となる。

 

90年代の売上トップ50にこそ入っていないものの、90年代のカラオケブームを彩り、多くの人に歌われた名曲です。

郷ひろみが1992年~1995年の間にリリースした「僕がどんなに君を好きか、君は知らない(1993)」「言えないよ(1994)」「逢いたくてしかたがない(1995)」はバラード3部作と言われています。

90年代は郷ひろみや長渕剛、松田聖子など80年代やその前から活躍していた歌手も、全盛期ほどではないにしろ、いくつものヒット曲を発表し、チャートに名を連ねていた時代でした。

 

「言えないよ」はラブソングの帝王(私がそう呼んでいるだけ)康珍化作詞の名曲。

康珍化作のラブソングといえば他にも「悲しい色やね~OSAKA BAY BLUES(上田正樹)」「全部だきしめて(KinKi Kids)」「君だけに(少年隊)」「桃色吐息(高橋真梨子)」などが有名。

一方で「ギザギザハートの子守歌(チェッカーズ)」「渚のはいから人魚(小泉今日子)」などキャッチーでコミカルな歌詞も多数手がけています。

30代という、男性が最も魅力をまとうと言っても過言ではない時期。その時期の郷ひろみが歌い上げたバラード3部作のうちの1曲「言えないよ」。

 

言えないよ 好きだなんて 誰よりもきみが近すぎて

引用:郷ひろみ「言えないよ」作詞作曲 康珍化、都志見隆

 

そんな「言えない」想いを歌う。

大切な存在であるからこそ簡単には言えない気持ち。それでももう打ち明けずにはいられない、今にもあふれそうな感情を歌詞にも、歌声にも感じます。

郷ひろみがなぜこれほど長く女性ファンに愛されているのか、この曲を聴いて以降わかるようになりました。

ぜひ一度は聴いていただきたい、珠玉のバラードです。

▼「言えないよ」収録アルバム(リンク先で試聴可能)

 

⑦ もう恋なんてしない(槇原敬之) ~20年以上経っても共感され続ける究極の失恋ソング~

リリース年月 1992年5月25日
オリコン 週間2位/1992年度年間7位
収録アルバム 「君は僕の宝物」
「10.Y.O.~THE ANNIVERSARY COLLECTION~」
「EARLY 7 ALBUMS」
 日本テレビ系ドラマ「子供が寝たあとで」の主題歌。売上総数約140万枚でミリオン達成。

 

発売から20年以上経ったいまも、共感され続ける究極の失恋ソング。

槇原敬之の歌詞の魅力は“具体性”にあります。

 

紅茶のありかがわからない、いつもより眺めがいい左…

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

「君」がいなくなった喪失感を、具体的なエピソードをもって語ることで「いない」という世界にリスナーをぐっとひきつけます。

 

もし君に1つだけ 強がりを言えるのなら
もう恋なんてしないなんて 言わないよ 絶対

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

1番ではこう歌っている主人公。「もう恋なんてしないなんて言わない」のは、強がりだといいます。しかし2番以降、彼は身の回りを片付け前に進もうとし始める。

 

こんなにいっぱいの君のぬけがら集めて
ムダなものに囲まれて 暮らすのも幸せと知った

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

強がりなんてもうかけらもない、情けないほどに正直な、寂しさや喪失感を抱える男。そして終盤には彼女のことを心配できるまでに落ち着いた心、自分自身もちゃんと次の恋に進もうという決心が見て取れます。

 

本当に 本当に 君が大好きだったから
もう恋なんてしないなんて 言わないよ 絶対

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

「もう恋なんてしないなんて言わない」理由が、曲のはじめと終わりでは異なることにお気づきでしょうか。

強がりで言っているのではなく、恋っていいものだったから、それを君が教えてくれたから、だからもう恋なんてしないなんて言わない。

失恋ソングでありながら、最後には前向きな気持ちを残す。恋を失った人ならだれもが共感できる。誰もが求めたい言葉を歌う、まさに名曲です。

もし「もう恋なんてしない」とふさぎ込み、悲しみに暮れる曲であったなら、ここまでのヒットはなかったのではないでしょうか。

▼「もう恋なんてしない」(期間限定無料聴き放題有)

 

⑧ 田園(玉置浩二) ~本人主演のドラマ主題歌、苦しみの底で作った名曲~

リリース年月 1996年7月21日
オリコン 週間2位/1996年度年間25位
収録アルバム 「CAFE JAPAN」
「田園 KOJI TAMAKI BEST」
 フジテレビ系木曜劇場「コーチ」主題歌。ソロでは初のオリコントップ3入りを果たし、92万枚を売り上げる最大のヒット曲となる。

 

「田園」のPV(玉置浩二が麦わら帽子をかぶってギターを弾いている)は印象的でした。

ランキングが入れ替わりやすい現在と異なりロングセラー(飽きられない、徐々に人気が出る)であったため、歌番組のランキングで何度も何度も目にしました。

 

玉置浩二の歌唱力は天性のもの。

「曲は毎日作れる」という、身体中が音楽でできているような人。

歌うように話し、話すように歌う。彼の歌は、満員のホールにおいても“たった一人”に届くような、そんな歌だと思います。

彼が苦しみの底にいたときに作ったというこの「田園」。

 

生きていくんだ それでいいんだ ビルに飲み込まれ 街にはじかれて
それでもこの手を離さないで
僕がいるんだ みんないるんだ
愛はここにある 君はどこへも行けない

引用:玉置浩二「田園」作詞 玉置浩二・須藤晃 作曲 玉置浩二

 

何度も繰り返される「生きていくんだ それでいいんだ」という強い言葉。誰かを励ましているようであり、自分に言い聞かせているようでもあります。

そして彼がこの曲においてもっとも伝えたかったことがまさに「生きていくんだ それでいいんだ」であるといつか話していました。

 

私は個人的に、熱く励ますような曲や言葉はあまり好みません。「生きろ」だとか「がんばれ」だとか、うすっぺらい言葉を簡単に言われるのも好きではない。

ただ、玉置浩二の曲には、彼の抱える弱さや葛藤を感じます。先ほど述べたように、彼が自分自身に言い聞かせているような言葉。

でも「田園」を歌う彼はいつも笑顔です。「生きていくんだ それでいいんだ」と決めた彼が、少年のような顔でギターを鳴らし、楽しそうに歌う姿は、どんな言葉にも変えられない勇気であり希望。

あとは聴いてください。

玉置浩二の曲は私がごちゃごちゃと語るよりも一聴にしかず。

▼「田園」(期間限定無料聴き放題有)

 

【コラム】玉置浩二は最も生で歌声を聴きたいアーティスト

「玉置浩二」は私が、いま最も生でその歌声を聴きたいアーティストです。 近年になってその歌唱力が再評価されはじめていますが、表現力に優れとてつもなく歌がうまい人だと思います。

個人的な話になりますが、近年、ある程度年齢を重ねたアーティストは「見たいと思ったときに見ておく」と決めており(西城秀樹さんの急逝でそう思いました)、玉置浩二も還暦ということで「今最も見ておきたい人」(見逃すと後悔する人)と思っております。

 

⑨ BELOVED(GLAY) ~GLAYの時代のはじまりを告げた青春ソング~

リリース年月 1996年8月7日
オリコン 週間3位/1996年度年間31位
収録アルバム 「BELOVED」
「BEAT out!」
「-Ballad Best Singles- WHITE ROAD」
 TBS系ドラマ「ひと夏のプロポーズ」主題歌。GLAY初のドラマ主題歌。80万枚を超える大ヒット。

 

90年代後半はGLAYの時代であったといっても過言ではありません。

そんなGLAYの時代のはじまりを告げたのが「BELOVED」この曲ではないかと思っております。

 

全員がソングライターであるGLAYですが、90年代発表のシングル曲はリーダーであるTAKUROによるもの。

「グロリアス(1996)」「BELOVED(1996)」「SOUL LOVE(1998)」を、私はGLAY青春三部作と勝手に銘打っています。

 

やがて来るそれぞれの交差点を 迷いの中 立ち止まるけど
それでも人はまた歩き出す

引用:GLAY「BELOVED」作詞作曲 TAKURO

 

やけに青くさい、どこか堅さのある歌詞が少しむずがゆく、それがとんでもなく魅力的。

歌詞だけを見れば70年代フォークにも通ずるような、友情やイノセンス、青春の葛藤、岐路、離別、一途な愛…TAKUROの言葉を借りれば「忘れていた大切な何か」が綴られています。

ゴリゴリのロックテイスト曲でも、どこかマジメで正しいTAKURO節。

私は好きです。

そして彼がつづった美しいメロディに、HISASHIが尖りのあるリフ(繰り返し演奏される印象的なフレーズ)を乗せ、ロックンローラーJIROのベースが主張する。イントロやアウトロ(楽曲の終わり部分)まで口ずさめるような、印象深いリフの数々もGLAYの魅力です。

TERUの声の魅力は…語るまでもありませんよね。

 

当時のシングル曲はとくに正統派ロックではなかったかもしれないし、ボップスに分類する人もいると思います。しかし、ここまでくればもはや「GLAY」というジャンルと言えるでしょう。

なお「SOUL LOVE」を聴くときはぜひMVを見ていただきたいです。さらにGLAYを好きになること間違いなしです。

▼GLAY「SOUL LOVE」MV

 

【コラム】正統派ロックとGLAY

正統派ロックをざっくりと説明するならば、

◆エレクトリックギター、ベース、ドラムで構成
◆反社会的、反倫理的側面をもつ。あるいはそういったメッセージをかかげる

一方当時のGLAYのシングル曲は

◆美しいビジュアルにこだわる(いわば“ビジュアル系”と見なされていた)
◆かといってゴリゴリのビジュアル系には走らない独自のスタイル
◆日本語主体、柔和で詩的な歌詞(女性を“あなた”と表現するのも珍しい)
◆リズムギターにはときにアコースティックギターを使用
◆メロ〜分かりやすいサビ、という、むしろポップスといえる曲構成

ロックテイストを持ちつつも正統派ロックとはどこか一線を画すオンリーワンのバンドであったと思います。

 

⑩ ever free(hide with Spread Beaver) ~hideが遺した繊細な世界~

リリース年月 1998年5月27日
オリコン 週間1位/1998年6月度1位/1998年度年間23位
収録アルバム 「Ja,Zoo」
「hide BEST 〜PSYCHOMMUNITY〜」
「hide SINGLES 〜Junk Story〜」
「We Love hide 〜The Best in The World〜」
 hideが生前に完成させていた最後のシングル。CX系「ごごいち」のオープニングテーマ。

 

98年5月に33歳という若さで急逝したX JAPANのギタリストのhide。

彼はもともと楽しみの一環として、バンド時代からソロ活動を行っていました。

97年12月31日のラストライブをもってX JAPANは解散。

翌年1月1日から本格始動したソロプロジェクト「hide with Spread Beaver」で、彼は音楽を発信し続けました。これからの予定も「秒刻みで決まっている」と嬉しそうに話していたhide。

没後、予定通りに発売された「ピンクスパイダー」「ever free」。

私はこの「ever free」が大好きです。

「ROCKET DIVE」には「若いうちは失敗をおそれずにどんどん世界へ飛び出していこう」

▼「ROCKET DIVE」MV

 

「ピンクスパイダー」には「飛び出した世の中はそんなに甘くはない」

▼「ピンクスパイダー」MV

 

「ever free」には「それでも人生は何度だってやり直せる、可能性を信じて生きていこう」というメッセージが込められているそう。

hideの曲には、彼の人間らしい弱さと、ほんの少しの切なさと、寄り添うような優しさを感じます。派手な風貌で、自由に暴れまわっていたhide。

その優しい人柄は多くの人が知るところでした。

彼が紡ぎ、遺した繊細な世界は、誰にも汚されないものとして、これからも残っていくと思います。

 

デタラメと呼ばれた君の夢の 続きはまだ胸の中で震えてる

引用:hide with Spread Beaver「ever free」作詞作曲 hide

 

hideが描いていたデタラメな夢、もっともっと見せてほしかったですね。

 

以上、90年代J-POPヒット曲おすすめ20選【男性ボーカル編】でした。

続いては【女性ボーカル編】です。

 

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著者 シン アキコ

30代前半女性。邦楽ファン歴25年。70年代、80年代、90年代の邦楽を愛しています。「歌詞」「曲が生まれた背景」「当時の流行との関連性」などを分析することが好き。

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KANさんのライブ【弾き語り編】の4つのみどころ

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KANさんは200万枚を超える大ヒット曲「愛は勝つ」で有名ですが、この曲はKANさんのほんの一面に過ぎないのです。ファン歴30年がKANさんの魅力を人柄・ライブ・楽曲に分けて徹底解説!

『KAN』入門 ~「愛は勝つ」だけじゃない!天才であり変態!類まれなソングライター~はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。KANのファン歴30年。1988年「BRACKET」を聴いて感動したのが出逢い。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。

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『KAN入門』目次へ  (全12ページ)

 

この章ではKANさんのライブの魅力をお伝えします。

KANさんのライブは大きく分けて【バンド編】と【弾き語り編】があります。

こちらのページでは、KANさんのピアノ一つで行われる、弾き語りライブについてご紹介します。

弾き語りライブの雰囲気や魅力を感じていただければと思います。

 

弾き語り編とは

 

KANさんのライブは「バンド編」「弾き語り編」の2種類に分かれています。

バンド編では多くの趣向を凝らし、バンドメンバーと共にエンターテインメント性の高いステージを繰り広げています。

一方弾き語り編はKANさんのピアノ1本でライブが行われます。

KANさんの弾き語りライブは小さな会場で行われることが多いです。そのためじっくりとKANさんの歌とピアノとトークを楽しむことができます。

 

弾き語り編の4つのみどころ

① KANさんの練習

 

まず会場に入って驚くことは、KANさんがステージ上でピアノの練習をしているということです。

プロのミュージシャン、アーティストのライブでそんな事って、まずないのではないでしょうか。

開場前にリハーサルを終えているのが普通なので。

少なくとも私が今まで行ったライブの中で、こんなことはKANさんが初めてです。

ファンも、KANさんが練習しているということをわかっているので、暖かくそっと見守っています。

KANさん曰く「ワ~キャー言われることも、お触りされることもなく」淡々と練習をしています(笑)

KANさんがステージ上で練習する事を知らないで来たファンの人は、ピアノの調律のためにスタッフの方が弾いている、と思ってしまうかも。

それほど自然にKANさんは、ピアノの練習をしています。

ギターやベースの練習は楽屋でもできますが、ピアノの練習はそうはいきません。

弾き語りライブだと緊張するので、指慣らしのためにもクラシックなどを弾いているのが良いそうです。

 

【筆者に聴いてみた】練習中の会場の雰囲気

Q.(Webon編集部)KANさんが練習している時はどのような雰囲気なのでしょうか?皆さん静かにするように努めているのでしょうか?

A.(筆者 しあ)KANさんが練習しているからといってシーンとしているわけではありません。いたって普通です。弾き語りライブですから小さい会場が多く、観客も多くはないので騒ぐという感じではありません。KANさんがステージにいるわけですから、多少は気を使って小さな声でおしゃべりをする感じです。KANさんを見守っている感じではありますが、普通にトイレに行ったり、ピンクカード(※文中下記で解説)を書いたり、ホールコンサートと同じように思い思いに過ごしています。

 

② ピアノ一つで音楽を伝える

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KANさんのライブ【バンド編】の6つの魅力

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KANさんは200万枚を超える大ヒット曲「愛は勝つ」で有名ですが、この曲はKANさんのほんの一面に過ぎないのです。ファン歴30年がKANさんの魅力を人柄・ライブ・楽曲に分けて徹底解説!

『KAN』入門 ~「愛は勝つ」だけじゃない!天才であり変態!類まれなソングライター~はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。KANのファン歴30年。1988年「BRACKET」を聴いて感動したのが出逢い。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。

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この章ではKANさんのライブの魅力をお伝えします。

KANさんのライブは大きく分けて【バンド編】と【弾き語り編】があります。

こちらのページでは【バンド編】のライブについてお伝えします。

大ヒット曲の「愛は勝つ」はピアノの前に座って演奏するので、そのイメージが強いと思いますが、ライブでのKANさんはスタージを右に左に動き回ります。

ライブでのKANさんの楽しさおもしろさを知っていただければと思います。

 

バンド編とは

 

KANさんのライブは「弾き語り編」「バンド編」の2種類に分かれています。

弾き語り編はKANさんのピアノ1本でライブ(またツアー)が行われます。

バンド編では多くの趣向を凝らし、バンドメンバーと共にエンターテインメント性の高いステージを繰り広げています。

 

バンド編の6つの魅力

① とにかく楽しい

 

KANさんはとにかく人を楽しませるセンスが抜群。

そして自分自身もとても楽しんでいるのです。

「真面目にふざける」それがKANさんで、エンターテインメント性に長けたライブをしているのです。

一言で言い表すのは困難ですがトークにしろパフォーマンスにしろ、KANさんはとにかく面白いのです。

※KANさんの面白さは第3章の楽曲紹介を読めばユーモアセンスが伝わるでしょう。ページはこちら

 

② とにかくよく動く

 

「愛は勝つ」が大ヒットした時のイメージで、ずっと座ってピアノを弾きながら歌っている姿を想像するかもしれません。

しかし、KANさんはずっとピアノを弾きながら歌っているわけではありません。

ステージを右に左に動きながら楽しませるのです。

一曲の中でも、ピアノを弾きながら歌っては、立ってステージを動きながら歌い、またピアノに戻って歌うということをしていて、とにかくその姿がおもしろいしすごいのです。

 

③ ダンスが上手い

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King Gnu井口理の紹介① 【常田大希との関係性】

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この章では3ページにわたってKing Gnuのツインボーカルの片割れであり、フロントマン(バンドの顔となる存在)の井口理(いぐち さとる)さんという人物を【常田大希との関係性】【人間性】【音楽性】に分けて紹介します。

このページでは井口さんと常田さんとの関係性についてお伝えします。

 

井口理の基本情報

名前 井口理(いぐち さとる)
担当 ボーカル/キーボード
生年月日 1993年10月5日
出身地 長野県伊那市
血液型 AB型
身長/体重 180cm/体重62kg~78.5kgくらい(出生体重:3300kg)
学歴 伊那市立東部中学校→長野県伊那弥生ヶ丘高等学校→東京藝術大学 音楽学部 声楽科
音楽遍歴 七尾旅人/井上陽水/安全地帯/布施明/尾崎紀世彦/オフコース/チューリップ/ブルーハーツ/ZAZEN BOYS/モーニング娘。/ブラックビスケッツ/EGO-WRAPPIN’/ポルノグラフィティ/東京事変/ブルガリア・コスミック・ヴォイセズ合唱団/歌謡曲~J-POP~邦楽ロック

 

King Gnuのツインボーカルの片割れであり、フロントマン(バンドの顔となる存在)の井口理(いぐち さとる)さん。

井上陽水さんなどの物真似を含め、見た目が秦基博さんや山田孝之さん、(前歯がチャーミングな)ガチャピンに「似ている・似ていない」と騒がれたり、メジャーデビューが発表された時点でタガが外れ、大好きな“バター醤油ご飯”を食べすぎて太ったり、髪型がモンチッチみたいになったり……。

「デビューが決まったフロントマンならスマートに格好つけたいものでしょう」というありきたりな発想をはるかに超え、夜な夜な冷蔵庫を開けてはバターをなめる自称“妖怪バターなめ”と化していたとか。ブロッコリーを中心としたダイエットを始められたのはデビュー後です。

 

常田さんとの関係性

 

そんな予測不可能な井口さんの人柄を知るには、同じ長野県伊那市ご出身でKing Gnuのリーダー常田大希さんとの関係性から始めるのがいいでしょう。以下では井口さんの略歴とともに、常田さんとの関係性についてお伝えします。

 

小・中学校の幼なじみ

 

King Gnuのファン“ヌー民”のあいだで“伊那ズ”(2人とも出身地が伊那市であることから)と親しまれている2人は、小・中学校が同じの幼なじみ。井口さんは常田さんの1学年下です。

常田さんのお母様が、井口さんのお母様に「(息子が)バンドに誘ってごめんね」となぜか謝られるという微笑ましいエピソードもあります。

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King Gnu井口理の紹介③ 【音楽性】

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King Gnu入門 〜全人類必聴の歴史的革命バンド〜 【メンバーと軌跡編】はこちらから!

著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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この章では3ページにわたってKing Gnuのツインボーカルの片割れであり、フロントマン(バンドの顔となる存在)の井口理(いぐち さとる)さんという人物を【常田大希との関係性】【人間性】【音楽性】に分けて紹介します。

このページでは井口さんの音楽性についてお伝えします。

 

井口理の基本情報 ~音楽遍歴一覧~

名前 井口理(いぐち さとる)
担当 ボーカル/キーボード
生年月日 1993年10月5日
学歴 伊那市立東部中学校→長野県伊那弥生ヶ丘高等学校→東京藝術大学 音楽学部 声楽科
音楽遍歴 七尾旅人/井上陽水/安全地帯/布施明/尾崎紀世彦/オフコース/チューリップ/ブルーハーツ/ZAZEN BOYS/モーニング娘。/ブラックビスケッツ/EGO-WRAPPIN’/ポルノグラフィティ/東京事変/ブルガリア・コスミック・ヴォイセズ合唱団/歌謡曲~J-POP~邦楽ロック

 

井口さんの音楽性

昭和の歌謡曲やJ-POPが中心

 

4人きょうだいの末っ子としてかわいがられて育った井口理さん。

音楽のルーツは、ご両親や年の離れたごきょうだい、それぞれの世代の影響を受け、昭和の歌謡曲やJ-POPが中心だそうです。

もっともリスペクトされているのは七尾旅人さん。

▼七尾旅人(1979年生まれ)『サーカスナイト』

 

さらに玉置浩二さん率いる安全地帯、布施明さん、尾崎紀世彦さん、オフコース、チューリップなど。

井上陽水さんは常田大希さんが注目されてから、改めて聴き直したそうです。

▼井上陽水(1948年生まれ)代表曲の一つ『氷の世界』

 

邦楽ロックではブルーハーツ、ZAZEN BOYS、中学時代はポルノグラフィティ、高校時代は椎名林檎さん率いる東京事変を好んで聴かれたそうです。とくに東京事変に関しては、好きだった女の子が好きなバンドだったから、近づこうと思って頑張って聴かれたとか。

▼東京事変(2003年結成)代表曲の一つ『群青日和』

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King Gnu井口理の紹介② 【人間性】

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King Gnuを聴いて「人生が変わった」音楽を愛して40年の著者が綴った『KingGnu入門』の決定版!「KingGnuって何?」という方も、既に「ヌー民」の方もこれを読めばKingGnuの曲をさらに楽しめる事間違いナシ!!

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1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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この章では3ページにわたってKing Gnuのツインボーカルの片割れであり、フロントマン(バンドの顔となる存在)の井口理(いぐち さとる)さんという人物を【常田大希との関係性】【人間性】【音楽性】に分けて紹介します。

このページでは井口さんの人間性についてお伝えします。井口さんの嫌われない歌声と人柄が果たす役割などが伝われば幸いです。

 

井口理の人間性

 

人当たりのいい人気者の反面、暗い思春期を過ごしたという井口理(いぐち さとる)さん。性格には多面性があるかもしれません。一筋縄ではいかない井口さんの人間性について掘り下げてみましょう。

 

家庭環境

 

2匹の猫“あんこ”と“まめ太”がいるというご実家。バイオトイレ(コンポスト=堆肥トイレ)だったり、お母様がお子様たちの環境保全のため選挙に立候補(落選)した過去があったり、趣味で無農薬のお米を作っていたり、何かと“変わっている”そうです。

そんな井口さんのお母様はお手製の無農薬米をKing Gnuのメンバー全員に送られているとか。井口さんがおにぎりを非常に好まれつつ、糖質制限ダイエットに励まれているご様子を拝見すると、愛情深いご家庭ということがひしひしと伝わってきます。

ただ、子どもの頃は倹約のため服を買ってもらえなかった(服を買うようになったのは大学に入ってから)とか、ゲームは平日40分まで・土日は1時間までだった(掟を破るとみそ蔵に閉じ込められた)など、しつけの厳しいご家庭でもあったようです。

 

自宅ではほとんど喋らずSNSやラジオの言動は過激

 

令和が始まったばかりの時点では、ベースの新井和輝(あらい かずき)さんと築50年近くになるというアパートの5階でルームシェアされていますが、ご自宅にいるときなど“素”に近い状態ではほとんど喋らないタイプ。

“モンハン”こと「モンスターハンター(アクションゲーム)」の“連れ猫”(オトモアイルー)を“みそ”と名づけるなど、ゲームを好むインドア派ですが、SNSやラジオでは「コンプライアンスは大丈夫?」と心配になるほどの言動が目立ちます。

▼オトモアイルー

 

SNSで“クソリプ”

 

具体例を挙げますと、メジャーデビュー後も懲りずに続けているのがSNSの“クソリプ”。 ジャスティン・ビーバーやNASA(アメリカ航空宇宙局)など、多数の著名人のつぶやきに対して脈絡なくKing Gnuの宣伝をリプライ(返信)するというとんでもない行為です。

▼ジャスティン・ビーバーに送った“クソリプ”

 

とくにアジカンのゴッチさん(ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さん)にはこの“クソリプ”のせいでSNSをブロック(拒否)され、メジャーデビュー後、ライブで対バン(共演)してから和解、ブロックを解除されたという逸話があります。

▼ブロックされている様子

 

もうひとつ、SNSでは「本日の井口」と称する様々な動画アップも話題です。たとえば「アイドルグループBiSH(ビッシュ)のにわかファン(セントチヒロ・チッチさん推し)」という設定でオタクキャラを披露するなど。

▼「本日の井口」で披露されたオタクキャラ

 

こちらの活動はBiSHメジャー5作目のシングル『stereo future』への応援コメントというかたちでお仕事につながったので大成功でしょう。

 

ラジオでは下ネタ連発

 

2019年4月から始まったラジオ『オールナイトニッポン0』では下ネタを連発。

▼オールナイトニッポン0公式HP


(引用:King Gnu井口理のオールナイトニッポン0,©Nippon Broadcasting System, Inc.

 

とくに宇垣美里アナウンサーとグラビアアイドルの篠崎愛さんを愛するあまり、小中学生男子の休憩時間のようなノリになることもしばしばです。

▼篠崎愛さん

過激というより、くだらなすぎるので、具体的な発言については自粛。

ぜひご自身の耳でお確かめくださいませ。イグチスト(井口さんのファン)にとっては、こちらが“通常運転”。いつもの“くだらない冗談まじりのイグチリ(井口さんの愛称)”を堪能できることでしょう。

 

フロントマンの“すべり芸”が果たす役割

 

歴史的革命バンドKing Gnuの美声の持ち主であるフロントマンが“すべり芸”でふざけ倒す……というギャップはある意味、斬新。個性的な“変態好き”の友だち同士なら、コンプライアンスなんて気にせずにくだらないことを言い合える、という路線です。

それもこれもKing Gnuの音楽をたくさんの人に聴いてもらうため、コンテンツを増やすため、吹き替え声優などの個人仕事を得るため、そんなサービス精神の表れであり宣伝。井口さん自身、くだらない冗談や下ネタは決して嫌いではないようですが……。

ここまで書いたときに飛び込んできたのが「新宿の階段からすべり落ちて、頭の中が走馬燈のように真っ白になった」といった内容の井口さんのSNS。リアルタイムの話です。ダイエットが過激すぎたのでしょうか。

 

 

もはや“すべり芸”などとふざけている場合ではありません。お怪我がないことをお祈りしつつ、ご紹介したいのが横田光亮監督の短編映画『ヴィニルと烏』。井口さんは俳優として出演されています。

 

俳優としての井口さん

▲横田光亮監督の短編映画『ヴィニルと烏』予告編

 

井口さん出演の『ヴィニルと烏』はいじめを題材とした映画で、いじめられる側がごみ袋のような“ヴィニル”、いじめる側がごみ袋をつつく“烏(からす)”にたとえられています。そんな“ヴィニル”を抜け出すためには……という内容で、必ずしも勧善懲悪とは限らない、深く考えさせられる名作です。

井口さんは宮田佳典(みやた よしのり)さん演じる主人公をいじめる役。“ヴィニル”ではなく、“烏”なんですね。どちらかというといじられキャラで、ふざけるのが“通常運転”と言われがちな井口さんからは想像できないほどの極悪ぶり。真剣な演技に引き込まれます。

短編映画ということもあり、なかなか観られないかもしれませんが、イグチストは必見。

上映の機会が増えるよう、声を挙げていきたいところです。井口さんの俳優としての活動も、ここから広がっていくことを切に願っています。

 

常田大希さん・勢喜遊(せき ゆう)さん・新井和輝さんというセッション(即興演奏)出身の3人とは違い、1人だけ「芸術性」以外の「大衆性」を担おうとしている井口さん。しかし“素”は“根っからの目立ちたがり”とは真逆の性格かもしれません。

それでもどうにか爪痕を残そうと“奇行種”ぶりを発揮。

おかげで注目度は高まっていますが、個人的には“真剣な演技”をもっと見てみたいです。

 

MVで踊りを披露

▲King Gnu『It’s a small world』MV

 

King Gnu『It’s a small world』のMVでは、快歩(かいほ)さんの特殊メイクでミュージカル風の踊りを披露された井口さん。

▼井口さんによる快歩さんの紹介tweet

 

MV全体がジム・キャリーをはじめ、様々なコメディ映画・コメディ俳優へのオマージュだそうです。

▼ジム・キャリー


By Ian Smith from London, England – Flickr, CC 表示-継承 2.0, Link 

 

ちなみに井口さんを踊らせよう!と思いついたのは常田さんでした。

個人的に、手植え・手刈り・天日干しによるお米作り、生ごみコンポスト、小劇場の舞台をかつて経験したことがあり、井口さんには勝手に親近感を抱いています。

 

そんなわけで(とつながるかどうかは不明ですが)井口さんのストレートプレイ(ミュージカル以外の演劇)が見たい!できればゴールデンタイムの連続ドラマという“大衆ど真ん中”で。

演じてみたい役はあまり考えたことがないそうですが、刑事役でも犯人役でもOKとのこと。

常田さんとの関係性でも浮き彫りになっているとおり、演出家の色に見事に染まることができるところが井口さんの強みです。

どんな球を投げても、想像以上の(想定外の?)結果が待ち受けているはず。関係者各位、引き続きよろしくお願いいたします。

こんなふうにすべてのファンを“まるでお母さん”にしてしまうところが、井口さんの魅力かもしれません。

 

以上、井口さんの人間性についてお伝えしました。

続いて井口さんの音楽性を見ていきましょう。

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著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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King Gnu常田大希の紹介② 【文学性】

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この章ではKing Gnuのメンバーのギター・ボーカル・作詞・作曲担当の常田大希さんという人物を【人間性】【文学性】【音楽性】に分けて3ページにわたって紹介いたします。現代のカリスマと呼ばれる理由が伝われば幸いです。

前ページでは常田さんの人間性について紹介いたしました。King Gnuの音楽を「人間性」に重きを置いて楽しめるようになったのではないでしょうか。

このページでは「メロディー重視の聴き方」、つまり歌詞の文学性という観点からも常田大希さんを見ていきましょう。

まるで存在が音楽そのものかのような常田さんですが、King Gnu全曲の作詞をされているのも常田さんです。

 

『Flash!!!』 ~重視されているのは“パンチライン”~

▲『Flash!!!』MV

 

最初に注目したい歌詞は『Flash!!!』の冒頭。

 

It’s Flash!!!
全ては冗談だって
ホンモンかニセモンかなんて
くだらねえぜ真実なんて
ただ下り坂を猛スピードで
駆け抜けるんだ
振り払えんだ、思いのままに
ブレーキは折れちまってんだ
It’s Flash!!!

Flash!!!/作詞:Daiki Tsuneta 作曲:Daiki Tsuneta

 

「全ては冗談」と聴いて私が連想したのは、赤塚不二夫さんの『天才バカボン』です。

King Gnuというバンドの在り方について描かれているようでもあり、

聴き手の人生を重ねることもできるうえに、

「命とは一瞬の輝きである」という根源的・普遍的な意味

にも受け取れます。

 

常田さんが作詞で重視されているのは、ヒップホップ用語で聴かせどころ・印象的なフレーズを意味する“パンチライン”。

言葉は強烈で具体的なのに「誰もが自分の日常に置き換えやすい」「個と個で対峙できる物語になっている」という意味で、世界観は抽象的。ここが魅力です。

 

 

歌詞のパンチライン(聴かせどころ)を重視している常田さんですが「Aメロ→Bメロ→サビ(Cメロ)」というJ-POP独特の構成、すなわち「サビ重視の文化」はダサいと思っていたらしく、「日本で売れるためにはサビが重要」という考え方については米津玄師さんから教わったそうです。

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King Gnu常田大希の紹介① 【人間性】

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1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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この章ではKing Gnuのメンバーのギター・ボーカル・作詞・作曲担当の常田大希さんという人物を【人間性】【文学性】【音楽性】に分けて3ページにわたって紹介いたします。現代のカリスマと呼ばれる理由が伝われば幸いです。

音楽の楽しみ方には「見た目やファッションがイケてる」「性格が好み」「生き方が格好いい」などを理由にファンになる、人間性重視の聴き方もあるのでは?と考えています。

歌詞やメロディー、サウンドよりも「人間性重視」をした聴き方をしている方が最も多いのではないかとも思っております。

そこではまずは「人間性を重視した聴き方」をより楽しめるように、このページでは基本情報や略歴とともに常田さんの人間性についてお伝えします。

(しかし常田さん自身はとにかく音楽重視の方であり「人間性重視の聴き方」についてあまり関心がないかもしれません。)

 

常田大希の基本情報

名前 常田大希(つねた だいき)
生年月日 1992年5月15日
出身地 長野県伊那市
血液型 O型
学歴 伊那市立東部中学校→長野県伊那北高等学校→東京藝術大学 音楽学部 器楽科 弦楽専攻(チェロ専攻)中退
担当 ギター/ボーカル/シンセサイザー/チェロ/作詞・作曲・プログラミング
音楽遍歴 ストラヴィンスキー/プロコフィエフ/マイルス・デイヴィス/ジミ・ヘンドリックス/レッド・ツェッペリン/ニルヴァーナ/レディオヘッド/オアシス/ブランキー・ジェット・シティ/ミッシェル・ガン・エレファント/ゴリラズ/フライング・ロータス/サンダーキャット/アークティック・モンキーズ/ケンドリック・ラマー/ロバート・グラスパー/フランク・オーシャン/ジェイムス・ブレイク/マック・ミラー/サンファ/ザ・ウィークエンド/FKAツイッグス/キング・クルー/ブロックハンプトン/ドリアン・コンセプト/井上陽水/山下達郎/玉置浩二/ミスター・チルドレン/クラシック~ジャズ~ロック~ブラックミュージック
使用楽器 ・DAWソフト:Logic Pro X
・ギター:Fano Guitars Alt de Facto RB6(色:Bull Black)
・ギター:Fender Alternate Reality The Sixty-Six(色:3-Color Sunburs)
・ワウペダル:Xotic Wah
・シンセサイザー:Studiologic Sledge Black Edition
・エレクトリックピアノ:Fender Rhodes Stage Piano

 

略歴 ~音楽一色の経歴~

 

長野県伊那市ご出身の常田さん。

お父様は“ロボットのエンジニア”兼ジャズのピアノ演奏者、お母様は先生としてクラシックのピアノ演奏者、お兄様はバイオリンを演奏されます。

楽器と音楽にあふれたご家庭で、小学生の頃からご近所のチェロ教室に通われていました。

 

中学

 

中学時代には合唱部に所属され、『NHK全国学校音楽コンクール』(中学校の部)に出場。アフリカのサバンナをイメージしたという自由曲で、マリンバの伴奏を担当されました。どうやらこの合唱部には1学年下のKing Gnuのメンバーの井口理(いぐち さとる)さんも所属。既にKing Gnu?と驚かされます。

MTRを使って、作曲を始めたのも中学時代。

▼MTR(マルチトラックレコーダー:録音機器)

 

クラシックやジャズと並行して、60~70年代のサイケデリックロック(幻覚作用を体現したかのようなロック)や90年代のオルタナティブロック(流行に左右されないアンダーグラウンド精神を持つ音楽)も好んで聴いていたそうです。

大好きなのは荒々しいギターが特徴的なロック。

中学1年生でギターの背面弾きを披露し、職員室で“クソガキ”と騒がれるほど尖っていた……という逸話もあるとか。

 

大学

 

肩書という箔をつけて多くの人に聴いてもらうため、オーケストラの音が好きだから、音楽の基礎を学ぶため、東京藝術大学でチェロを専攻されますが、1年足らずで中退。

『小澤征爾音楽塾』に2年ほどチェロ奏者として参加され、ラヴェル(1875-1937。フランスの作曲家)や武満徹さん(1930-1996。日本を代表する現代音楽家)などの曲を演奏されました。

大学を辞めるのは入学時から考えていたこと。

ただし、ロックをやるにも音楽の地力(ちりょく)をつける必要はあり、たとえばビートルズもアレンジでストリングス(弦楽器)を使っていたという考え方。まるでビートルズの音楽プロデューサー、ジョージ・マーティンのようですね。

趣味で音楽を楽しむ方も多いと思われますが、音楽は学問のひとつでもあります。譜面の読み方・楽器の演奏方法をはじめとする「音楽理論」が存在します。クラシックやロックといったジャンルにかかわらず、音楽家なら「音楽の基礎=音楽の地力」を身につけることは必須でしょう。

さらに「東京藝術大学出身者のいるロックバンド」と言われると「どんな音楽だろう?」と聴いてみたくなる人は増えるかもしれません。

そこまで常田さんの戦略だということ。ただ、そう考えたところで実現できるか?は別問題。ご自身の努力があったから叶ったのでしょう。

 

常田さんの音楽性については後でまとめますが、このざっくりとした経歴だけでも、DNAも育った環境も音楽一色ということがわかります。そもそも天才なのに努力を重ねたので鬼才になってしまった……という“音楽モンスター”です。

生粋の音楽家であり、芸術家。音楽をまともに学んだことがない私からすると、もはや人間というより音楽や芸術そのもの。

音楽が好き!なんて軽々しく言えない……と畏怖の念を抱くほどです。まとめると「音楽エリートすぎて近寄りがたい」ということになりそうですが……。

 

3つのキーワードで知る!常田さんの人間性

① ヒゲを生やす理由

 

ここで常田さんの人柄・人間性について掘り下げてみましょう。

2019年5月15日が27歳のお誕生日という常田さん。

ヒゲやかつてのロングヘアーについては「さわやかなのが嫌だから」と説明されることもありつつ、実際には面倒で何もせず、勝手に伸びるだけという無頓着ぶり。

わざわざ造形美とか所作の美しさ、ファッションセンスといった言葉を持ち出さなくても、一般的にイケメンでしょう。

「美しすぎるより騒々しいギターの音色が好き」という常田さんの傾向からすると、さわやかな顔立ちが自分好みではなく、無精ヒゲがちょうどいいのかもしれません。

結果的に“クラシック育ちのエリート”というより、“ヤンチャなロック好き”というイメージが強くなっているのではないでしょうか。

そのため異性として、あるいは同性として人間性に惚れる!といった感覚から入る方も多いはず。

 

② 生粋の音楽家

 

ただ、個人的には「本当に20代の若者?」というくらい、音楽中心のストイックな生活をされているイメージです。

ダリほどシュールなヒゲではありませんが、音楽家という表現者として、見た目やファッションなどの日常もアートの一部という認識かもしれません。

▼ダリ

 

容姿やファッションに恋愛感情のようなトキメキを覚える方も多いと思われますが、ご用心を!たとえば常田さんは、ラジオ番組での恋愛相談に対して「興味がない」とバッサリ切り捨てるような、自分に正直な方です。

いや、放送作家さんが考えた台本だし、相談者さんもいるわけだから……といった忖度(そんたく)はありません。

「俗世の“すったもんだ”には関わっている暇なんかない」、そんな本音が見え隠れしつつ「下世話な悩みを聞かないことによって、煩悩を一刀両断」といった鮮やかさ。

ほとんど“悟りきった超人”です。音楽的な才能はもちろんですが、一般大衆が普通に入りやすいはずの人間性のほうが、むしろハードルは高いかもしれません。

 

▼筆者の印象的なTwitterでの発言「俺はひたすらに音楽家として振舞う」

 

③ お茶目な一面

 

ただ、幼なじみの井口理さんをかわいがるご様子は実にお茶目!くだらない冗談でリラックスされる姿に嘘はありません。

井口さんからすると常田さんは「怖い人に思われがちだけど、天然なところもあってかわいい」そうです。

 

出不精なのに閉所恐怖症、モツは苦手だけど海鮮は大好物、犬も猫も大好き、ピリピリしたレコーディング中に犬がいたから場が和んだ……などのエピソードもあります。

イチロー選手のメジャーリーグ時代の動画を見て泣いたり、どんなに忙しくても毎年初詣には出かけたり、目薬をさすのが下手だったり、高校1年生のときにラーメン屋さんでバイトして3日でクビになったり……。

このあたりは常田さんのまわりの方々が語った伝説かもしれません。

 

以上、常田さんの人間性についてご紹介しました。

続いて常田さんの文学性を見ていきましょう。

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