9/7(土)『aikoの歌詞世界の魅力』出版しました!!

 

「好きなもの」にフォーカスした日本で唯一のWebメディア「Webon(ウェボン)」は9月7日(土)に『aikoの歌詞世界の魅力』を出版いたします。

是非、サイトWebonでも、電子書籍Webonブックスでも「好き」を存分いご堪能いただければと思います!引き続き、Webonをよろしくお願いいたします!!

 

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aikoの歌詞世界の魅力 ~ファン歴20年が語る~』著:MAKO

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8/18(日)『谷山浩子入門』出版しました!!

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谷山浩子入門 ~唯一無二の音楽家~』著:加藤千鶴

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JAGATARA入門 ~ヘビを食いちぎる!?1980年代を駆け抜けた伝説のバンド~

はじめに

伝説のバンド「JAGATARA」はボーカルの江戸アケミによる蛇を食いちぎるなどの過激なパフォーマンスが注目されました。精神疾患を患い36歳でこの世を去った江戸アケミの音楽に向き合う様は「真面目に生きることは壮絶である」ということをまざまざと見せつけられる思いです。

このWebonではJAGATARAの軌跡と共に作品を紹介していきます。江戸アケミの生き様や作品の魅力を是非知っていただきたいです。

JAGATARAとは

第1章 活動休止までの軌跡

「自分で自分をカミソリで切りつける」など過激なライヴ・パフォーマンスが話題になったJAGATARA。名盤「南蛮渡来」の作品紹介や、江戸アケミが精神疾患が発症した経緯などをお伝えします。

軌跡① 【ヘビを食いちぎる過激パフォーマンス】
軌跡② 【江戸アケミ精神疾患の発症】

第2章 復帰後の軌跡

江戸アケミは奇跡の復帰を果たします。アルバム「裸の王様」は薬漬けでまだひどい状態とは感じられない切れ味鋭いボーカル。江戸アケミの死、そしてその後のJAGATARAについてもお伝えします。

軌跡③ 【江戸アケミの復帰】
軌跡④ 【江戸アケミの死】

 

著者 積 緋露雪

1964年生まれ。音楽雑誌「CDで~た」の執筆・編集・企画を担当。ライター歴20年以上。小説『審問官』シリーズ出版。
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King Gnu勢喜遊の紹介③ 【音楽性】

Webon紹介目次著者
King Gnuを聴いて「人生が変わった」音楽を愛して40年の著者が綴った『KingGnu入門』の決定版!「KingGnuって何?」という方も、既に「ヌー民」の方もこれを読めばKingGnuの曲をさらに楽しめる事間違いナシ!!

King Gnu入門 〜全人類必聴の歴史的革命バンド〜 【メンバーと軌跡編】はこちらから!

著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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『King Gnu入門【メンバーと軌跡編】』目次へ  (全16ページ)

 

この章ではは3ページにわたってKing Gnuのドラマーの勢喜遊(せき ゆう)さんという人物を【基本情報と略歴】【人間性】【音楽性】に分けて紹介します。

このページでは勢喜さんの音楽性についてお伝えします。

 

基本情報 ~音楽遍歴・使用楽器一覧~

 

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名前 勢喜遊(せき ゆう)
担当 ドラム/サンプラー
生年月日 1992年9月2日
音楽遍歴 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ/ウェルドン・アーヴィン/ダニー・ハサウェイ/ディアンジェロ/デズリー/ニーヨ/レデシー/マーズ・ヴォルタ/ケンドリック・ラマー/マック・ミラー/サンファ/グレッチェン・パーラト/スウィンドル/ジェイムス・ブレイク/スティーヴ・アオキ/ロック~ファンク~ラテン~ブラックミュージック~ジャズ
使用楽器 ・シェル:Kitano Stainless Shell
・スネア:Ludwig Black Beauty 14″×6.5″
・ハイハット上:Paiste Signature Dark Crisp Hi-Hat Top
・ハイハット下:Paiste Signature Medium Hi-Hat Bottom
・クラッシュ:SABIAN AA Rocktagon 18″
・クラッシュ:Zildjian FX Oriental Crash of Doom 22″
・チャイナ:Koide Cymbals 503 China 18″
・サンプラー:Roland SPD-SX

 

King Gnuにおけるリズム隊の重要性

 

勢喜さんの音楽性について……ですが、冒頭からいきなり脱線します。

勢喜さんの存在がいかに重要かを知っていただくため、まずはKing Gnuにおけるリズム隊の重要性についてお伝えいたします。

 

アニメ『BANANA FISH』のエンディングテーマとして『Prayer X』を聴き、King Gnuというバンドがどうもアヤシイ……と思った私は、続いて『Tokyo Rendez-Vous』のMVを見ました。

▼『Tokyo Rendez-Vous』MV

 

MVを1回見た限りでは聴覚より視覚的なインパクトのほうが強く、ヒップホップのラップ調だし、ヤンチャなおしゃれ系バンドか……と思ってしまったわけです。個人的に「ヒップホップ・ヤンチャ・おしゃれ」という苦手な3要素がそろってしまったというくらい。

ただ、『Prayer X』とは全然曲調が違っていたので、もう少し聴いてみないとわからない……ということで『Vinyl』のMVを見ました。

▼『Vinyl』MV

 

そしてMVを1回見ただけで、度肝を抜かれました。それは歌のリズムが想定外だったから。

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King Gnu勢喜遊の紹介② 【人間性】

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King Gnuを聴いて「人生が変わった」音楽を愛して40年の著者が綴った『KingGnu入門』の決定版!「KingGnuって何?」という方も、既に「ヌー民」の方もこれを読めばKingGnuの曲をさらに楽しめる事間違いナシ!!

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1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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この章ではは3ページにわたってKing Gnuのドラマーの勢喜遊(せき ゆう)さんという人物を【基本情報と略歴】【人間性】【音楽性】に分けて紹介します。

このページでは勢喜さんの人間性についてお伝えします。

 

勢喜さんの人間性

 

King Gnuのメンバー4人のなかで人間性・音楽性すべてにおいて最もトリッキー(奇抜)なのは勢喜遊(せき ゆう)さんかもしれませんし、実はそうではないかもしれません。

音楽性については奥が深すぎるので人間性、あえて見た目から入ってみましょう。

 

見た目

 

勢喜さんはとにかく細いです。

身長171cmに対して、体重52kgというスーパーモデル体型。

顔は俳優の柄本時生(えもと ときお)さんに似ているとか、似ていないとか。

▼柄本時生さん

 

さらにころころ変わる過激な髪形。現在は違いますが、以前は羽根が生えたかのようなヘアスタイルのときもありました。

 

 

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ありがとうございました!! Repost from @go_takakusagi . . 勢喜遊 @hiibaasan_jamesbrown_sokkuri . . Hair color: @katori____na @people_aoyama . . @kinggnu.jp #KingGnu

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「さぞかしヤンチャなオラオラ系?」と間違われそうですが、実際はイケてる美容師さんやスタイリストさんにおまかせされているらしく、とくに「こんなヘアスタイルにしたい!」というご本人の意思でもないそうです。

 

勢喜さんのサングラスとOKAMOTO’Sの関係

 

ステージ衣装ばりにド派手な私服はご自身の選択ですが、意外と無頓着という天然ぶり。

大好きな“レッチリ”ことレッド・ホット・チリ・ペッパーズのTシャツを愛用されているほか、個性的なサングラスにまわりの方々が驚くことも多々ありますが……。

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King Gnu勢喜遊の紹介① 【基本情報と略歴】

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King Gnuを聴いて「人生が変わった」音楽を愛して40年の著者が綴った『KingGnu入門』の決定版!「KingGnuって何?」という方も、既に「ヌー民」の方もこれを読めばKingGnuの曲をさらに楽しめる事間違いナシ!!

King Gnu入門 〜全人類必聴の歴史的革命バンド〜 【メンバーと軌跡編】はこちらから!

著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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『King Gnu入門【メンバーと軌跡編】』目次へ  (全16ページ)

 

この章ではは3ページにわたってKing Gnuのドラマーの勢喜遊(せき ゆう)さんという人物を【基本情報と略歴】【人間性】【音楽性】に分けて紹介します。

このページではまず勢喜さんの基本情報と略歴についてお伝えします。

 

勢喜遊の基本情報

 

名前 勢喜遊(せき ゆう)
担当 ドラム/サンプラー
生年月日 1992年9月2日
出身地 徳島県阿南市
血液型 O型
身長/体重 171cm/52kg
音楽遍歴 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ/ウェルドン・アーヴィン/ダニー・ハサウェイ/ディアンジェロ/デズリー/ニーヨ/レデシー/マーズ・ヴォルタ/ケンドリック・ラマー/マック・ミラー/サンファ/グレッチェン・パーラト/スウィンドル/ジェイムス・ブレイク/スティーヴ・アオキ/ロック~ファンク~ラテン~ブラックミュージック~ジャズ
使用楽器 ・シェル:Kitano Stainless Shell
・スネア:Ludwig Black Beauty 14″×6.5″
・ハイハット上:Paiste Signature Dark Crisp Hi-Hat Top
・ハイハット下:Paiste Signature Medium Hi-Hat Bottom
・クラッシュ:SABIAN AA Rocktagon 18″
・クラッシュ:Zildjian FX Oriental Crash of Doom 22″
・チャイナ:Koide Cymbals 503 China 18″
・サンプラー:Roland SPD-SX

 

勢喜さんの略歴

生まれ

 

勢喜さんは徳島県阿南市で生まれ育った、ひとりっ子。血液型はO型。

元プロミュージシャンで血液型B型というご両親のうちお父様はドラマー、ダンスもされていました。

お母様はシンガー。現在は趣味の範囲だそうですが、ご両親とも地元で音楽活動を続けていらっしゃいます。

ちなみに、ひいおばあ様はファンクの帝王“JB”ことジェームス・ブラウンに顔が似ているそうです。

▼ジェームス・ブラウン


By Heinrich Klaffs – https://www.flickr.com/photos/heiner1947/4430588088/in/set-72157623613839496/, CC 表示-継承 2.0, Link 

 

ご両親を筆頭に「ファンキーな勢喜家」として認知されていて、日頃の感謝を込め、徳島名産の“大野海苔”をKing Gnu周辺の方々に贈るという勢喜家の家族愛も話題になりました。

幼い頃から練習用の電子ドラムを叩いていたという勢喜さん。小学4年生の頃、ご両親のすすめでダンススクールに通い始め、ストリートダンスにのめり込みます。

 

中学・高校時代

 

中学時代はソロダンサーとして活躍しつつ、吹奏楽部にも所属。パーカッション(打楽器全般)を担当されました。

中学時代からバンドは始めていたそうですが、高校に入ると先輩にドラムを叩くよう頼まれ、ライブハウスでも演奏。

高校3年生になる頃、先生についてドラムを習い始めます。先生はラテン(中南米発祥の音楽)のバンドに所属。勢喜さんはパーカッションでそのバンドの練習に参加されたこともあるようです。

音楽活動が活発化するきっかけとなったのは、地元のプロミュージシャン、元スペクトラムのギター&ボーカル西慎嗣(にし しんじ)さんとの出会い。

※スペクトラム(1979~1981まで活動)の楽曲「SUNRISE」はスタン・ハンセンの入場曲として有名


当時の勢喜さんのバンドがレコーディングする際、スーパーバイザーになってもらったこともあるそうです。

 

高校卒業後

 

高校卒業後は徳島県内のセッションバーにも顔を出すようになり、上京したのは2012年の元旦。勢喜さんが19歳のときでした。

東京でもアルバイトをしながらセッションバーに通ううちに様々なミュージシャンと出会い、ライブや仕事へとつながっていきます。

ちなみにセッションバーとは、基本的に誰でもセッション(即興演奏)で参加できるバーのこと。ジャズ系・ファンク系などのジャンルや参加方法などのスタイルはお店によります。アンダーグラウンドながらも音楽的な交流が盛んなことから、セッションシーンと呼ばれています。

こうしたセッションシーンでお互い20歳の頃に出会ったのがベースの新井和輝(あらい かずき)さん。

場所は東京・西荻窪のバー「CLOP CLOP」(クラップ・クラップ)だったそうです。

▼「CLOP CLOP」公式ホームーページ


引用:CLOP CLOP(クラップ・クラップ)

 

2018年9月に閉店した横浜の「カモメライブマターズ」で開催されていた、元SOIL&“PIMP”SESSIONS(ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ)のサックス奏者・元晴(もとはる)さん主催のジャズイベント「バトルオブスタディー」にも参加されていたとか。

▼SOIL&“PIMP” SESSIONS『Summer Goddess』

 

そして勢喜さん・新井さんのおふたりとも2014年4月に結成された、津軽三味線デュオを含む5人編成の「輝&輝バンド」(ききバンド)の初期メンバーとしても活躍されます(その後メンバーチェンジがあり、現在はおふたりともメンバーではありません)。

▼輝&輝バンドのアルバム『開華宣言』(2015)(画像リンク先で試聴可能)

さらに勢喜さんが六本木のバー「エレクトリック神社」で出会ったのが常田大希さん。

勢喜さんは、後藤克臣さん率いる「エレクトリック神社」のハウスバンド「エレクトリック神社バンド」など、常田さんはSrv.Vinci(サーバ・ヴィンチ)を1人でやっていて、ドラマーを探していた時期でした。

常田さんに新井さんを紹介されたのも勢喜さんです。

勢喜さん・新井さん・常田さんの3人はこうしたセッションシーンで出会ったわけですね。

 

以上、このページでは勢喜さんの基本情報と経歴をお伝えしました。

次のページでは勢喜さんの人間性についてお伝えいたします。

『King Gnu入門【メンバーと軌跡編】』目次へ  (全16ページ)

 

 

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著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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King Gnu新井和輝の紹介① 【人間性】

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King Gnuを聴いて「人生が変わった」音楽を愛して40年の著者が綴った『KingGnu入門』の決定版!「KingGnuって何?」という方も、既に「ヌー民」の方もこれを読めばKingGnuの曲をさらに楽しめる事間違いナシ!!

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1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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この章では3ページにわたってKing Gnuのベース担当の新井和輝(あらい かずき)さんという人物を【人間性】【音楽性】【高井息吹と眠る星座】に分けて紹介します。

このページではまずは新井さんの人間性についてお伝えします。

 

新井和輝の基本情報

 

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#Kinggnu

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名前 新井和輝(あらい かずき)
担当 ベース/シンセベース/コントラバス/コーラス
生年月日 1992年10月29日
出身地 東京都福生市
血液型 O型
音楽遍歴 ASIAN KUNG-FU GENERATION/RADWIMPS/ストレイテナー/ELLEGARDEN/ザ・バンド・アパート/ディアンジェロ/エリカ・バドゥ/ジャミロクワイ/アレステッド・ ディベロップメント/2パック/ロバート・グラスパー/ロバート・グラスパー・エクスペリメント(デリック・ホッジ)/サンダーキャット/ケンドリック・ラマー/RHファクター/レタス/ジェイムス・ブレイク/フランク・オーシャン/ベッカ・スティーヴンス・バンド/ビリー・アイリッシュ/アンダーソン・パーク/高井息吹/君島大空/ものんくる/大橋トリオ/さかいゆう/はっぴいえんど/邦楽ロック~90年代ネオソウル~ヒップホップ~ブラックミュージック~ゴスペル~ジャズ
使用楽器 ・ベース:Fender American Elite Jazz Bass V(色:Natural)
・ベース:BLACK CLOUD Black Smoker BETA-5 Act King Gnu新井モデル
・エフェクターボード:YOUSAYSOUNDS
・シンセベース:Moog Sub Phatty

 

「トーキョー・ニュー・ミクスチャー」と称されるが、新井さんが唯一の東京出身

 

いわゆる「ミクスチャーロック(ラップの要素を加えたロック)」という音楽ジャンルではなく、独自の音楽スタイル「トーキョー・ニュー・ミクスチャー」と称されるKing Gnu。

ところがKing Gnuは「トーキョー・ニュー・ミクスチャースタイルバンド」と自称しているわけではなく、台本に書かれてあったものをメンバーが読んだだけだそうです。「ライターさんが書いてくれた」というのが真相だとか。

たしかにファーストアルバムもそのリード曲も『Tokyo Rendez-Vous』ですが、これまでご紹介した3人とも東京出身ではありません。

▼King Gnu『Tokyo Rendez-Vous』

 

ビルや民家など様々な建物が立ち並ぶ「東京」はカオティック(混沌としている)、多要素が混ざり合うところが「音楽性」と重なる……ということでしょう。

アメリカでは音楽の盛んな都市がいくつかあり、それぞれ「NYシーン・LAシーン・ボストンシーン」などと呼ばれるように、日本だと「東京シーン」として盛り上げていきたい……という考え方もあるようです。

 

そんななか、King Gnuでただひとり東京出身なのがベースの新井和輝(あらい かずき)さん。

しかも米軍横田基地のある福生出身なので、国道16号線のベースサイドストリートなどジャズ喫茶やジャズバー、ライブハウスが多く、ジャズが似合うイメージです。

 

【コラム】Tempalay『革命前夜』と新井さんのおなじみの店

ちなみにKing Gnuの仲良しバンドとしても知られるTempalay(テンパレイ)『革命前夜』のMVは福生のハンバーガーショップで撮影されていて、新井さんもおなじみのお店だとか。

▼Tempalay『革命前夜』

その『革命前夜』には常田大希さんによるリミックスバージョンもあります。

▼Tempalay『革命前夜 Remix』by Daiki Tsuneta Millennium Parade

Tempalayといえば、アルバム『21世紀より愛をこめて』(2019年6月5日リリース)のリード曲『のめりこめ、震えろ。』のMVが山田健人監督×PERIMETRON(ペリメトロン)プロデュースで震える名曲です。

▼Tempalay『のめりこめ、震えろ。』

 

新井さんの略歴

小学・中学時代

 

ジャズが似合う街・福生の“まめ”と“そら”という2匹の猫がいるご家庭で生まれ育った新井さんは、小学校の卒業文集で「NBAの選手になりたい」と書いていたそうです。

田臥勇太選手がNBAに行かれた頃、漫画『SLAM DUNK』(スラムダンク)を読んでバスケを始めたとのこと。

▼漫画『SLAM DUNK』(1990年~1996年に週刊少年ジャンプで連載)

中学に入ってバスケ部に所属された新井さんですが、コーチが怖くて3か月で退部。

半年間、帰宅部を続けたのち、あまり規則の厳しくなかった陸上部に入ります。

中学2年生のとき陸上部をサボってコインゲームをしに行く途中、友だちに「バンドやろうぜ!」と誘われたとか。

新井さんがベースを始めたのは14歳。当時はYUIさんの『Good-bye days』が流行っていて、アコースティックギターがブーム。

▼YUI『Good-bye days』

 

新井さん以外の友だちは既に楽器を持っていたそうです。友だちはアコギからエレキギターに持ち替えてバンドを組みたい!ということ。

他に志望者がいなかったのがベース。

新井さんはそれまで楽器を持っていなかったので、新たに始めるならちょうどいいということでベースになったとか。新井さんいわく、これはベーシストにありがちな話だそうです。

 

高校・大学時代

 

さらに新井さんは高校時代、軽音楽部に所属して“アジカン”ことASIAN KUNG-FU GENERATIONやRADWIMPSなどのコピーバンドをしながら、先輩に誘われて出かけたジャズ喫茶でジャズと遭遇。

すっかりジャズの虜になり、ライブハウスに通われます。

そんななか出会った世界的ベーシスト日野“JINO”賢二さんの弟子になったのは、新井さんが高校2年生のときでした。

▼日野“JINO”賢二

その後、音楽系ではない一般の大学に通われつつ、国立音楽大学のビッグバンドのサークルに参加。

さらに19歳のとき、ベースに活かせるようにとコントラバス(ウッドベース)を始めます。師事されたのはジャズベーシストの河上修さん。

▼コントラバス

 

大学4年生になると河上修師匠宅に住み込む機会が訪れたそうです。

そしてジャムセッション(即興演奏)を重ねるなかでドラムの勢喜遊さんと出会い、常田さんともつながってSrv.Vinci(サーバ・ヴィンチ)に至るという流れ。

King Gnu以外のバンドやベースプレイヤーとしてのサポート活動はメジャーデビュー後も続けられています。

 

3つのキーワードで知る!新井さんの人間性

① 一家の大黒柱のような存在

 

混沌とした要素が混ざり合うという意味では、King Gnuのメンバー4人も個性が際立っています。

音楽や芸術の塊なのに「美しすぎるものを汚す」という美学を貫く、自分に正直な常田さん。素朴ながらも多面性のある井口理さん。音楽以外も独自のノリでマイペースな勢喜さん。

King Gnuの4人には「真面目でシャイで笑顔が素敵」という共通点はあるものの、音楽スタイルのように人柄は多様です。そんな個性的なメンバーをまとめる役割、一家の大黒柱のような存在がしっかり者の新井さん。

同い年でお互い20歳の頃に知り合い、King Gnuのなかでは最もつき合いの長い勢喜さんからは音楽性はもちろん「論理的な話し方」にも絶大な信頼をおかれ、“新井先生”と呼ばれることもあり、ファンのあいだでも愛称として親しまれています。

 

② 勢喜さんと感覚が似ている

 

2018年の大みそか、仕事がオフだからと映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観に行ったら鉢合わせたり、ゲーム機プレイステーション4(PS4)をたまたま同じ日に買ったり、勢喜さんとは音楽以外でも感覚が似ているとか。

井口さんのグダグダになりがちなライブMCをサポートするのも、ルームシェア仲間の新井さん。

2人が一緒に住むようになった理由は「利害の一致」。井口さんが学生寮から出るタイミングと、新井さんが住み込んでいた師匠宅から出るタイミングがたまたま重なったそうです。

 

③ 熱い音楽魂を秘めた紳士

 

King Gnuのなかでは優しい紳士という立ち位置の新井さん。

井口さんいわく「寡黙でマッチョ」。

新井さんご自身も腹筋がゴリゴリに割れている細マッチョと認められていて、意外にもコンプレックスだそうです。

 

ベースプレイヤーになることしか考えず、高校3年間は牛丼チェーンの松屋でバイトしていたという真面目ぶり。モンハン(モンスターハンター)の連れ猫(オトモアイルー)を“おまる”と名づけるほか、ご親戚のお子様をかわいがるご様子はとってもお茶目です。

ただKing Gnuのライブの打ち上げでカラオケに行かれたとき、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)の『リライト』を5~6回も歌われたり、

▼ASIAN KUNG-FU GENERATION『リライト』

 

高校時代ホワイトデーに「きのこの山」の傘の部分をあえてかじって巨大に作り直し、プレゼントした女の子に引かれたり……。

今なら「きのこの山」の手作りキットがあるのですが、どうやらまだ発売される前、革命前夜の出来事だったようです。

さらに新井さんは通称「音フェチ動画」と呼ばれる「ASMR(自律感覚絶頂反応)動画」をアップする“ASMRist”を真似して、バイノーラルマイクを活用した低音のささやきボイスをラジオで披露されたこともありました。

▼ASMR=バイノーラル録音=ステレオ録音方式の一種|参考「ASMR 50+ Triggers」

 

ごくごくまれに紳士らしからぬ面が表に出ることもある新井さんですが、優しくお茶目なことに変わりはなく、音楽およびベースに関しては非常にストイック。

優れた音楽が正当に評価されることを誰よりも強く願うほど、熱い音楽魂を秘めていらっしゃいます。

そんな新井さんの音楽性についても深掘りしていきましょう。

『King Gnu入門【メンバーと軌跡編】』目次へ  (全16ページ)

 

 

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著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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King Gnu新井和輝の紹介③ 【高井息吹と眠る星座】

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この章では3ページにわたってKing Gnuのベース担当の新井和輝(あらい かずき)さんという人物を【人間性】【音楽性】【高井息吹と眠る星座】に分けて紹介します。

このページでは新井さんがKing Gnu以外で所属するバンド「高井息吹と眠る星座」についてお伝えします。

 

新井さんは「高井息吹と眠る星座」のメンバー

 

新井さんはジャムセッション(即興演奏)シーンのベースプレイヤーとしての活動もずっと続けられていて、King Gnuのほかに「高井息吹と眠る星座」のバンドメンバーでもあり、様々なアーティストのサポートもしていらっしゃいます。

▼高井息吹と眠る星座『水中』 

 

2016年3月にEveから改名された高井息吹(たかい いぶき)さんは、国立音楽大学出身のシンガーソングライター。ピアノも演奏されます。

▼高井息吹さん

 

地元がご近所という新井さんいわく「Eveちゃん(高井息吹さん)の家は(オルガンが鳴り響く)教会」。

新井さんが大学1年生の頃に、お兄様のトランペット奏者・高井天音(たかい あまね)さんを介して妹の高井息吹さんと出会われたそうです。

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著者:渡辺和歌

1970年生まれ。音楽を愛して40年。中学時代は『ベストヒットUSA』を欠かさずチェック。当時の洋楽ヒット曲をラジオから録音しお気に入りのカセットテープを作成。ビートルズのアルバムは全て揃え『イエロー・サブマリン』などのビートルズ映画上映会にも欠かさず参加。中森明菜さんのファンで歌詞を耳コピして書き起こしていた。中島みゆき、中森明菜、尾崎豊、サカナクション、大島保克、元ちとせにも傾倒。King Gnuを聴いて生き方が変わるほどの感銘を受ける。現在はラジオやテレビ出演、SNSやライブなどでチェックしKing Gnuを追いかけている。

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『King Gnu入門【メンバーと軌跡編】』目次へ  (全16ページ)

 

この章では3ページにわたってKing Gnuのベース担当の新井和輝(あらい かずき)さんという人物を【人間性】【音楽性】【高井息吹と眠る星座】に分けて紹介します。

このページでは新井さんの音楽性についてお伝えします。

 

新井さんの音楽遍歴・使用楽器一覧

 

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#Kinggnu

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名前 新井和輝(あらい かずき)
担当 ベース/シンセベース/コントラバス/コーラス
生年月日 1992年10月29日
音楽遍歴 ASIAN KUNG-FU GENERATION/RADWIMPS/ストレイテナー/ELLEGARDEN/ザ・バンド・アパート/ディアンジェロ/エリカ・バドゥ/ジャミロクワイ/アレステッド・ ディベロップメント/2パック/ロバート・グラスパー/ロバート・グラスパー・エクスペリメント(デリック・ホッジ)/サンダーキャット/ケンドリック・ラマー/RHファクター/レタス/ジェイムス・ブレイク/フランク・オーシャン/ベッカ・スティーヴンス・バンド/ビリー・アイリッシュ/アンダーソン・パーク/高井息吹/君島大空/ものんくる/大橋トリオ/さかいゆう/はっぴいえんど/邦楽ロック~90年代ネオソウル~ヒップホップ~ブラックミュージック~ゴスペル~ジャズ
使用楽器 ・ベース:Fender American Elite Jazz Bass V(色:Natural)
・ベース:BLACK CLOUD Black Smoker BETA-5 Act King Gnu新井モデル
・エフェクターボード:YOUSAYSOUNDS
・シンセベース:Moog Sub Phatty

 

新井さんの使用楽器

 

新井和輝(あらい かずき)さんがKing Gnuで愛用されているのは、おもにフェンダーの“ジャズベース”とブラッククラウドの“ブラックスモーカー”という5弦ベース。一般的な4弦ベースより1弦多いので、そのぶん低い音が出せます。

▼使用楽器「Fender American Elite Jazz Bass V(色:Natural)」

 

YOUSAYSOUNDSというブランドでエフェクターボードを組んでもらっていて、フィルターとオクターバーを使うことが多いそうです。

【コラム】音楽用語解説!

・エフェクター:楽器などに音響効果を与える装置
・エフェクターボード:複数のエフェクターを入れるケース
・フィルター:特定の周波数をカットまたはブースト(増幅)させるエフェクター
・オクターバー:オクターブ上下の音を発生させるエフェクター

 

時にはモーグの“サブファッティ”というシンセベース(シンセサイザーの一種)で重低音のグルーヴの渦に巻き込み、コントラバス(ウッドベース)も演奏されます。

▼モーグ「サブファッティ」

 

新井さんの音楽遍歴

 

高校で軽音楽部に所属し、当初はアジカンやRADWIMPSなどのコピーバンドをしながら、ストレイテナーELLEGARDEN(エルレガーデン)、“バンアパ”ことザ・バンド・アパートなどの邦楽ロックを聴いていたという新井さん。

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90年代J-POPヒット曲おすすめ20選 【男性ボーカル編②】

Webon紹介目次著者

あなたにとっての“あの頃”はいつですか?著者にとってアツかった時代「90年代」のJ-popヒット曲を生粋の邦楽ファンの著者が分析します!読めば“あの曲”を聴きたくなる事間違いナシ!!

90年代J-popヒット曲入門 ~音楽で振り返る90年代!~(全11ページ)はこちらから!

著者 シン アキコ

30代前半女性。邦楽ファン歴25年。70年代、80年代、90年代の邦楽を愛しています。「歌詞」「曲が生まれた背景」「当時の流行との関連性」などを分析することが好き。

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『90年代J-popヒット曲入門』目次へ  (全11ページ)

 

前ページに引き続き90年代J-POPのおすすめの名曲【男性ボーカル編】を紹介いたします。

 

⑥ 言えないよ(郷ひろみ) ~バラード3部作!カラオケブームを彩った名曲~

リリース年月 1994年5月1日
オリコン 週間27位
収録アルバム 「THE GREATEST HITS OF HIROMI GO VOL.2 -Ballads-」
 TBS系ドラマ「お見合いの達人」主題歌。フジテレビ系バラエイティ「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」エンディングテーマ。オリコン100位以内には39週もランクされ、郷ひろみの最高記録となる。

 

90年代の売上トップ50にこそ入っていないものの、90年代のカラオケブームを彩り、多くの人に歌われた名曲です。

郷ひろみが1992年~1995年の間にリリースした「僕がどんなに君を好きか、君は知らない(1993)」「言えないよ(1994)」「逢いたくてしかたがない(1995)」はバラード3部作と言われています。

90年代は郷ひろみや長渕剛、松田聖子など80年代やその前から活躍していた歌手も、全盛期ほどではないにしろ、いくつものヒット曲を発表し、チャートに名を連ねていた時代でした。

 

「言えないよ」はラブソングの帝王(私がそう呼んでいるだけ)康珍化作詞の名曲。

康珍化作のラブソングといえば他にも「悲しい色やね~OSAKA BAY BLUES(上田正樹)」「全部だきしめて(KinKi Kids)」「君だけに(少年隊)」「桃色吐息(高橋真梨子)」などが有名。

一方で「ギザギザハートの子守歌(チェッカーズ)」「渚のはいから人魚(小泉今日子)」などキャッチーでコミカルな歌詞も多数手がけています。

30代という、男性が最も魅力をまとうと言っても過言ではない時期。その時期の郷ひろみが歌い上げたバラード3部作のうちの1曲「言えないよ」。

 

言えないよ 好きだなんて 誰よりもきみが近すぎて

引用:郷ひろみ「言えないよ」作詞作曲 康珍化、都志見隆

 

そんな「言えない」想いを歌う。

大切な存在であるからこそ簡単には言えない気持ち。それでももう打ち明けずにはいられない、今にもあふれそうな感情を歌詞にも、歌声にも感じます。

郷ひろみがなぜこれほど長く女性ファンに愛されているのか、この曲を聴いて以降わかるようになりました。

ぜひ一度は聴いていただきたい、珠玉のバラードです。

▼「言えないよ」収録アルバム(リンク先で試聴可能)

 

⑦ もう恋なんてしない(槇原敬之) ~20年以上経っても共感され続ける究極の失恋ソング~

リリース年月 1992年5月25日
オリコン 週間2位/1992年度年間7位
収録アルバム 「君は僕の宝物」
「10.Y.O.~THE ANNIVERSARY COLLECTION~」
「EARLY 7 ALBUMS」
 日本テレビ系ドラマ「子供が寝たあとで」の主題歌。売上総数約140万枚でミリオン達成。

 

発売から20年以上経ったいまも、共感され続ける究極の失恋ソング。

槇原敬之の歌詞の魅力は“具体性”にあります。

 

紅茶のありかがわからない、いつもより眺めがいい左…

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

「君」がいなくなった喪失感を、具体的なエピソードをもって語ることで「いない」という世界にリスナーをぐっとひきつけます。

 

もし君に1つだけ 強がりを言えるのなら
もう恋なんてしないなんて 言わないよ 絶対

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

1番ではこう歌っている主人公。「もう恋なんてしないなんて言わない」のは、強がりだといいます。しかし2番以降、彼は身の回りを片付け前に進もうとし始める。

 

こんなにいっぱいの君のぬけがら集めて
ムダなものに囲まれて 暮らすのも幸せと知った

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

強がりなんてもうかけらもない、情けないほどに正直な、寂しさや喪失感を抱える男。そして終盤には彼女のことを心配できるまでに落ち着いた心、自分自身もちゃんと次の恋に進もうという決心が見て取れます。

 

本当に 本当に 君が大好きだったから
もう恋なんてしないなんて 言わないよ 絶対

引用:槇原敬之「もう恋なんてしない」作詞作曲 槇原敬之

 

「もう恋なんてしないなんて言わない」理由が、曲のはじめと終わりでは異なることにお気づきでしょうか。

強がりで言っているのではなく、恋っていいものだったから、それを君が教えてくれたから、だからもう恋なんてしないなんて言わない。

失恋ソングでありながら、最後には前向きな気持ちを残す。恋を失った人ならだれもが共感できる。誰もが求めたい言葉を歌う、まさに名曲です。

もし「もう恋なんてしない」とふさぎ込み、悲しみに暮れる曲であったなら、ここまでのヒットはなかったのではないでしょうか。

▼「もう恋なんてしない」(期間限定無料聴き放題有)

 

⑧ 田園(玉置浩二) ~本人主演のドラマ主題歌、苦しみの底で作った名曲~

リリース年月 1996年7月21日
オリコン 週間2位/1996年度年間25位
収録アルバム 「CAFE JAPAN」
「田園 KOJI TAMAKI BEST」
 フジテレビ系木曜劇場「コーチ」主題歌。ソロでは初のオリコントップ3入りを果たし、92万枚を売り上げる最大のヒット曲となる。

 

「田園」のPV(玉置浩二が麦わら帽子をかぶってギターを弾いている)は印象的でした。

ランキングが入れ替わりやすい現在と異なりロングセラー(飽きられない、徐々に人気が出る)であったため、歌番組のランキングで何度も何度も目にしました。

 

玉置浩二の歌唱力は天性のもの。

「曲は毎日作れる」という、身体中が音楽でできているような人。

歌うように話し、話すように歌う。彼の歌は、満員のホールにおいても“たった一人”に届くような、そんな歌だと思います。

彼が苦しみの底にいたときに作ったというこの「田園」。

 

生きていくんだ それでいいんだ ビルに飲み込まれ 街にはじかれて
それでもこの手を離さないで
僕がいるんだ みんないるんだ
愛はここにある 君はどこへも行けない

引用:玉置浩二「田園」作詞 玉置浩二・須藤晃 作曲 玉置浩二

 

何度も繰り返される「生きていくんだ それでいいんだ」という強い言葉。誰かを励ましているようであり、自分に言い聞かせているようでもあります。

そして彼がこの曲においてもっとも伝えたかったことがまさに「生きていくんだ それでいいんだ」であるといつか話していました。

 

私は個人的に、熱く励ますような曲や言葉はあまり好みません。「生きろ」だとか「がんばれ」だとか、うすっぺらい言葉を簡単に言われるのも好きではない。

ただ、玉置浩二の曲には、彼の抱える弱さや葛藤を感じます。先ほど述べたように、彼が自分自身に言い聞かせているような言葉。

でも「田園」を歌う彼はいつも笑顔です。「生きていくんだ それでいいんだ」と決めた彼が、少年のような顔でギターを鳴らし、楽しそうに歌う姿は、どんな言葉にも変えられない勇気であり希望。

あとは聴いてください。

玉置浩二の曲は私がごちゃごちゃと語るよりも一聴にしかず。

▼「田園」(期間限定無料聴き放題有)

 

【コラム】玉置浩二は最も生で歌声を聴きたいアーティスト

「玉置浩二」は私が、いま最も生でその歌声を聴きたいアーティストです。 近年になってその歌唱力が再評価されはじめていますが、表現力に優れとてつもなく歌がうまい人だと思います。

個人的な話になりますが、近年、ある程度年齢を重ねたアーティストは「見たいと思ったときに見ておく」と決めており(西城秀樹さんの急逝でそう思いました)、玉置浩二も還暦ということで「今最も見ておきたい人」(見逃すと後悔する人)と思っております。

 

⑨ BELOVED(GLAY) ~GLAYの時代のはじまりを告げた青春ソング~

リリース年月 1996年8月7日
オリコン 週間3位/1996年度年間31位
収録アルバム 「BELOVED」
「BEAT out!」
「-Ballad Best Singles- WHITE ROAD」
 TBS系ドラマ「ひと夏のプロポーズ」主題歌。GLAY初のドラマ主題歌。80万枚を超える大ヒット。

 

90年代後半はGLAYの時代であったといっても過言ではありません。

そんなGLAYの時代のはじまりを告げたのが「BELOVED」この曲ではないかと思っております。

 

全員がソングライターであるGLAYですが、90年代発表のシングル曲はリーダーであるTAKUROによるもの。

「グロリアス(1996)」「BELOVED(1996)」「SOUL LOVE(1998)」を、私はGLAY青春三部作と勝手に銘打っています。

 

やがて来るそれぞれの交差点を 迷いの中 立ち止まるけど
それでも人はまた歩き出す

引用:GLAY「BELOVED」作詞作曲 TAKURO

 

やけに青くさい、どこか堅さのある歌詞が少しむずがゆく、それがとんでもなく魅力的。

歌詞だけを見れば70年代フォークにも通ずるような、友情やイノセンス、青春の葛藤、岐路、離別、一途な愛…TAKUROの言葉を借りれば「忘れていた大切な何か」が綴られています。

ゴリゴリのロックテイスト曲でも、どこかマジメで正しいTAKURO節。

私は好きです。

そして彼がつづった美しいメロディに、HISASHIが尖りのあるリフ(繰り返し演奏される印象的なフレーズ)を乗せ、ロックンローラーJIROのベースが主張する。イントロやアウトロ(楽曲の終わり部分)まで口ずさめるような、印象深いリフの数々もGLAYの魅力です。

TERUの声の魅力は…語るまでもありませんよね。

 

当時のシングル曲はとくに正統派ロックではなかったかもしれないし、ボップスに分類する人もいると思います。しかし、ここまでくればもはや「GLAY」というジャンルと言えるでしょう。

なお「SOUL LOVE」を聴くときはぜひMVを見ていただきたいです。さらにGLAYを好きになること間違いなしです。

▼GLAY「SOUL LOVE」MV

 

【コラム】正統派ロックとGLAY

正統派ロックをざっくりと説明するならば、

◆エレクトリックギター、ベース、ドラムで構成
◆反社会的、反倫理的側面をもつ。あるいはそういったメッセージをかかげる

一方当時のGLAYのシングル曲は

◆美しいビジュアルにこだわる(いわば“ビジュアル系”と見なされていた)
◆かといってゴリゴリのビジュアル系には走らない独自のスタイル
◆日本語主体、柔和で詩的な歌詞(女性を“あなた”と表現するのも珍しい)
◆リズムギターにはときにアコースティックギターを使用
◆メロ〜分かりやすいサビ、という、むしろポップスといえる曲構成

ロックテイストを持ちつつも正統派ロックとはどこか一線を画すオンリーワンのバンドであったと思います。

 

⑩ ever free(hide with Spread Beaver) ~hideが遺した繊細な世界~

リリース年月 1998年5月27日
オリコン 週間1位/1998年6月度1位/1998年度年間23位
収録アルバム 「Ja,Zoo」
「hide BEST 〜PSYCHOMMUNITY〜」
「hide SINGLES 〜Junk Story〜」
「We Love hide 〜The Best in The World〜」
 hideが生前に完成させていた最後のシングル。CX系「ごごいち」のオープニングテーマ。

 

98年5月に33歳という若さで急逝したX JAPANのギタリストのhide。

彼はもともと楽しみの一環として、バンド時代からソロ活動を行っていました。

97年12月31日のラストライブをもってX JAPANは解散。

翌年1月1日から本格始動したソロプロジェクト「hide with Spread Beaver」で、彼は音楽を発信し続けました。これからの予定も「秒刻みで決まっている」と嬉しそうに話していたhide。

没後、予定通りに発売された「ピンクスパイダー」「ever free」。

私はこの「ever free」が大好きです。

「ROCKET DIVE」には「若いうちは失敗をおそれずにどんどん世界へ飛び出していこう」

▼「ROCKET DIVE」MV

 

「ピンクスパイダー」には「飛び出した世の中はそんなに甘くはない」

▼「ピンクスパイダー」MV

 

「ever free」には「それでも人生は何度だってやり直せる、可能性を信じて生きていこう」というメッセージが込められているそう。

hideの曲には、彼の人間らしい弱さと、ほんの少しの切なさと、寄り添うような優しさを感じます。派手な風貌で、自由に暴れまわっていたhide。

その優しい人柄は多くの人が知るところでした。

彼が紡ぎ、遺した繊細な世界は、誰にも汚されないものとして、これからも残っていくと思います。

 

デタラメと呼ばれた君の夢の 続きはまだ胸の中で震えてる

引用:hide with Spread Beaver「ever free」作詞作曲 hide

 

hideが描いていたデタラメな夢、もっともっと見せてほしかったですね。

 

以上、90年代J-POPヒット曲おすすめ20選【男性ボーカル編】でした。

続いては【女性ボーカル編】です。

 

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目次著者

著者 シン アキコ

30代前半女性。邦楽ファン歴25年。70年代、80年代、90年代の邦楽を愛しています。「歌詞」「曲が生まれた背景」「当時の流行との関連性」などを分析することが好き。

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