関ジャニ∞とは|アイドルの域を出た高い音楽性

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「関ジャニ∞の音楽はすごいのか…?」関ジャニ∞はアイドルでありながらプロのミュージシャンや音楽ファンが認めるロックバンドなのです。関ジャニ∞ファンのaya氏が音楽性の魅力を紹介♪

『ファンが語る!関ジャニ∞音楽入門 ~知ってほしい!音楽性の魅力~』はこちらから!

著者:aya

関ジャニ∞と音楽が大好きな20代フリーライター。橙eighter。関ジャニ∞のCD・ライブDVDは発売されるたび全形態揃え、音楽雑誌なども必ずチェックしています。関ジャニ∞の初の海外公演には台湾まで一人で足を運ぶ。

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※編集部注:本コンテンツは錦戸亮さんが脱退を発表する以前の2019年8月頃に作成されたものです。本コンテンツは「関ジャニ∞の名前は知っているけど詳しくは知らない」というような初心者の方に向けて書かれています。「関ジャニ∞の音楽って実際すごいの・・・?」と疑問に思っている方のイメージが変わるきっかけになれば幸いです!

 

関ジャニ∞基本情報

グループ名 関ジャニ∞(かんじゃにえいと)
メンバー ・横山裕(1981年5月9日)パーカッション、トランペット
・村上信五(1982年1月26日)キーボード
・丸山隆平(1983年11月26日)ベース
・安田章大(1984年9月11日)ギター
・錦戸亮(1984年11月3日)ボーカル、ギター
・大倉忠義(1985年5月16日)ドラム
旧メンバー ・渋谷すばる(1981年9月22日)メインボーカル、ハーモニカ、リズムギター
・内博貴(1986年9月10日)ボーカル
デビュー 2004年9月22日シングル「浪花いろは節」で全国デビュー
メンバーが全員関西、近畿地方出身。2002年12月、関西ジャニーズJr.として出演していた関西テレビ系「J3KANSAI」で旧メンバーを含む8人編成で結成し、ジャニーズJr.内グループとして活動開始。2019年現在の公式ファンクラブの会員数は62万人を超え、ジャニーズの中では嵐に次いで2番目に多い。メンバーの大倉忠義が出演したTBS系ドラマ「GM〜踊れドクター」でシングル「LIFE〜目の前の向こうへ〜」が初のドラマ主題歌となる。その後もメンバーが出演するドラマや映画などで多数のシングル曲が主題歌となる。CDデビュー前の2002年の活動開始から現在まで毎年ライヴを行っており、2007年には初のドームコンサートや47都道府県ライヴを行っている。2019年夏に開催予定のライヴツアーで通算観客動員数が約1000万人を突破予定。2012年の第63回NHK紅白歌合戦に初出場してから2018年の第69回NHK紅白歌合戦まで毎年出場している。

 

ロック魂を持ったアイドル

皆さんは関ジャニ∞に対してどんなイメージを思い浮かべますか?

関ジャニ∞はアイドルであり、世間では「お笑い系アイドル・にぎやかし担当」というイメージが強い彼らですが、実は音楽に対しての熱意がとても強くバンド演奏や歌が魅力的なグループです。

関ジャニ∞は「アイドルっぽくない」と表現されることがありますが、彼ら自身はアイドルであることに誇りを持ってバンド演奏をしているように思えます。

それどころか「アイドル舐めるな。俺らがアイドルのイメージを変えてやる」という気迫すら感じられます。

 

初めて関ジャニ∞の演奏を見た時のことを今でも鮮明に思い出せます。

世間的な印象である「アイドルとしてのジャニーズ」のイメージとは異なり、一瞬で関ジャニ∞の魅力に引き込まれました。

また、ステージで楽器をかき鳴らし、汗だくで歌う姿は、バラエティ番組で見かける「お笑い系アイドル関ジャニ∞」とは全く違うものでした。

そこに立っているのはスーパーアイドルでありながら、熱いロック魂を持った「バンドマン関ジャニ∞」でした。

 

2018年4月15日、メインボーカルを担当していた渋谷すばるさんが事務所の退所を発表し、同年7月8日を持って関ジャニ∞としての活動を終了しました。

▼渋谷すばるさん

6人体制になってからも決して立ち止まらず、現在も彼らは作り出す音楽をファンに届けてくれています。

関ジャニ∞は私にとって、最高で最強のアイドルグループであり唯一無二のロックバンドです。

 

プロのミュージシャンもリスペクト!音楽に対するひたむきさ

 

関ジャニ∞は世間的に見ると「アイドル」としての印象が強いと思います。

また世間で言うところの「アイドル」は「音楽」に対してそこまで熱心なイメージがない、という方も多いかと思います。

関ジャニ∞はアイドルですが、メンバーは全員が音楽に対して真正面から向き合っています。

デビュー前から楽器を触っていたメンバーは、プロのミュージシャンもリスペクトするほどの腕前を持っているのに、世間にはまだまだその凄さが伝わっていないように感じます。

 

関ジャニ∞をリスペクトするミュージシャンの例

高橋優/ポルノグラフィティ/東京スカパラダイスオーケストラ/DREAMS COME TRUE中村正人/蔦谷好位置/レキシ/WANIMA/OKAMOTO’S等

 

歌唱においても、1人1人の声は個性があるのに、全員で歌うと混ざりが良く、コーラスも美しいと定評があります。

現在放送している「関ジャム完全燃SHOW」では、毎週アーティストとのジャムセッションを披露しており、毎回SNSのトレンドに上がるほど盛り上がりを見せています。

また、関ジャニ∞はアイドルであるにも関わらずライブは女性だけでなく、男性や音楽ファンが多いのも特徴です。

 

楽曲の魅力

関ジャニ∞の楽曲は一聴して好きになれるキャッチーさと、ずっと好きでいられる奥深さを兼ね備えています。

Jポップやロックはもちろん、演歌・歌謡曲・ラップ・ジャズ・EDMアレンジまで、幅広いジャンルの楽曲が揃っていて、どんな音楽ジャンルが好きな人でもハマる一曲にきっと出会えます。

▼幅広いジャンルの曲例

音楽のジャンル 曲名(一例) 曲の特徴 テイストが近い楽曲例
ジャズ Street Blues ジャズ風の演奏と美しいコーラスをたっぷり堪能できる楽曲。それぞれの声の魅力が最大限に発揮されるパート割りとなっている。 渇いた花・浮世踊リビト・君の歌を歌う
EDM ノスタルジア Major Lazerの『Cold Water』っぽいUS仕様のダンスポップをイメージして作られた。レゲエのリズムと、ゆったりしたテンポが特徴的。 Masterpiece・バッキバキ体操 第一・Sorry Sorry love
歌謡曲 大阪レイニーブルース 歌謡曲風なのにヒップホップの要素も感じる斬新なアレンジ。哀愁のある曲に彼らの武器である大阪弁の歌詞がマッチしていて、ムードのある大人の失恋ソングとなっている。 二人の涙雨・誰より君が好きだから・8年者・あなたへ・乱れ咲けロマンス

 

楽曲の歌詞には関ジャニ∞らしさが溢れています。

「泥だらけ」「這いつくばって」など男くさい表現が多く、楽曲を聞いているうちに、いつの間にか彼らの人間性を好きになっています。

また、恋愛ソングは片思いしている男性やヘタレで残念な主人公の歌詞が多く、大人気のアイドルなのにどこか親近感が湧いてきます。

メンバー自身が作詞・作曲・編曲を担当することも多く、それぞれの個性が爆発した素晴らしい楽曲ばかりです。

 

音楽で勝負するためにバンド形態のシングルを発売

関ジャニ∞が全員でバンド演奏を始めたのは2010年のことです。

当時の関ジャニ∞は今ほどではありませんがすでに人気のグループでした。

しかし、メンバーはデビューからずっと大阪にまつわる楽曲やお笑いイメージの強い楽曲ばかりということに悔しさを感じていたそうです。

故郷である大阪に頼らずで自分たちを表現したい。

そう考えたメンバー自らレコード会社に掛け合い(レコード会社に実際に掛け合ったのは錦戸亮さんです。)音楽で勝負するためにバンド形態のシングルを「LIFE~目の前の向こうへ~」を発売しました。

 

ある程度売れてから新しいことに挑戦するのは、不安や恐怖もあったと思います。

それでも現状に満足せず新しい形を見せた彼らに、音楽に対する思いとアイドルとしてのプロ意識を感じます。

それから約9年が経ち、関ジャニ∞はプロのミュージシャンや音楽ファンも認めるロックバンドとなりました。

やらされるのではなく自分たちで切り開いていく。

常に前のめりで音楽に向き合う姿は清々しく、見ていてとても気持ちが良いです。

 

渋谷すばるさんが抜けた今、6人は新・関ジャニ∞として新たな道を歩んでいます。

ここまで有名になっても「まだまだ終わらないから」、「始まるんじゃない 始めるんだぜ」と歌い、前進し続ける彼らを、私はこれからも全力で応援したいと思っています。

このコンテンツではそんな関ジャニ∞のバンド・ミュージシャンとしての魅力をお伝えしていきます。

関ジャニ∞の「音楽」という側面に少しでも興味を持っていただければ幸いです。

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【横山裕・渋谷すばる・村上信五】の好きな音楽・好きなアーティスト

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関ジャニ∞の音楽のルーツとは?

 

どんなアーティストでも必ず音楽のルーツがあります。アーティストが制作する楽曲は、多かれ少なかれ他人の影響を受けているものだと思います。

関ジャニ∞の場合はメンバー全員の音楽性が影響し合ってグループの音楽へと繋がっています。

この章では、各メンバーがどんな音楽を好んで聴いているのか【横山裕・渋谷すばる・村上信五】【丸山隆平・安田章大】【錦戸亮・大倉忠義】の3ページに分けて厳選して紹介します。

そしてその音楽がメンバーやグループの音楽性にどのように影響しているのかを、筆者の個人的な見解も合わせてお伝えします。メンバーの好きな音楽を知ることで、関ジャニ∞の楽曲をより楽しめるようになると思いますのでぜひご覧ください。

このページでは横山裕くん、渋谷すばるくん、村上信五くんの好きな音楽をご紹介します。

渋谷すばるくんは既に関ジャニ∞を脱退しておりますが、近年の関ジャニ∞の「音楽性」を知る上で必要かと思い、渋谷すばるくんについても言及させていただきます。

また、この章は音楽番組love music・関ジャム完全燃Show・メンバー出演ラジオ・雑誌・メンバーの公式ブログなどの情報を参考にしております。(一部抜粋)

メンバーのそれぞれの好きな音楽は、とても深く一口では語ることができません。

関ジャニ∞をこれから聴き始める方が、より深くメンバーの音楽性について知っていくきっかけになれば幸いでございます。

 

【横山裕】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
Mr.Children・RADWIMPS・BUMP OF CHICKEN・ケツメイシ・RIP SLYME・Dragon Ash・アニメソング

▼2017年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD とんねるず『がじゃいも』 丸山「ガラガラヘビとかもあったな」
影響を受けた曲 影山ヒロノブ『CHA-LA HEAD-CHA-LA』 安田 「横山くんはアニソンが好きなんですよ。」
丸山「でもあれ入ってないよな?パーマン。パーマンをよくカラオケで歌わはるってこと、MCとかでも歌わされてた。」
安田「多分パーマン入ってないの、かっこつけましたね。」
MC「本当はミスチルのところパーマンですか?」
丸山「ちょっと色気だしてきよった(笑)」
※愛あるいじりです(笑)
Mr.children『Tomorrow never knows』
クリスタルキング『愛をとりもどせ!!』
その他番組で紹介された曲
Red Hot Chili Peppers『By the Way』(2006ラジオ聞くジャニ∞)/RIP SLYME『ブロウ』(2006ラジオ聞くジャニ∞)/RADWIMPS『最大公約数』(2007ラジオ聞くジャニ∞)/BUMP OF CHICKEN『かさぶたぶたぶ』ラジオ聞くジャニ∞)/RADWIMPS『ふたりごと』(2014ライブ関ジャニズムMC)/Mr.children『Simple』(2015テレビ サワコの朝)/Mr.children『HERO』(2015関ジャム 好きな恋愛の曲の歌詞を発表)/ケツメイシ『東京』 (2016関ジャム 昔を思い出す曲)

 

横山くんは好きな音楽ははっきりしていて、気に入ったアーティストをずっと聞き続ける印象です。

メンバー全員ミスチル好きですが、横山くんは特に色々なところでミスチル好きを公言しています。

曲と一緒に、聴いていた当時の思い出話をよくしていて、横山くんにとってはミスチル=青春なんだろうな…と感じております。

ジャニーズに入ったころから聴いていて、楽曲から歌詞の書き方に影響を受けたと語っています。

 

また、実は邦ロックバンドが好きなのに、テレビではあまりそういった発言をしないような気がします。

横山くんのソロ曲はポップなアレンジが多いのですが『413man』という曲はバンドサウンド寄りです。

ロック以外は、ケツメイシ・RIP SLYMEなどのHIPHOP系や、ラップ系の曲を好んで聴かれています。

ソロ曲『WONDER BOY』『Fantastic Music』『トリックスター』はラップっぽい曲となっていて、好きな音楽に影響を受けているのかもしれません。

【ソロ曲『トリックスター』を公式サイトで試聴

 

彼はいい意味で、子供のような感性をずっと忘れず持っていて、それが彼の書く詞や楽曲にも現れている気がします。

ライブで盛り上がる『エイトレンジャー』を発案したのも横山くんですが、アニソン好きであることも少なからず影響しているのかもしれません。

【作詞を担当した『ハダカ』を公式サイトで試聴

 

【渋谷すばる】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
THE BLUE HEARTS・Hi-STANDARD・THE HIGH-LOWS・ザ・クロマニヨンズ

▼2017年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD EAST END×YURI
『DA.YO.NE』
丸山「当時のトレンドのイメージ。すばるくんもHIPHOPぽい格好してた。」
影響を受けた曲 THE BLUE HEARTS
『少年の詩』
安田くん「やっぱりかぁ」丸山くん「もろやもんな」
※渋谷すばるくんも関ジャムに選曲。
RCサクセション
『スローバラード』
丸山「でもすばるのスローバラードもたまんないですよ」
安全地帯
『君がいないから』
丸山「すばるの君がいないからもいいんですよ!モロそれをカバーしたってことや!」
その他番組で紹介された曲
RIZE『Dream Catcher』(2005聞くジャニ∞)/Kiroro『長い間』(2006聞くジャニ∞)/The Beatles『Yesterday』(2006聞くジャニ∞)/椎名林檎『ここでキスして』(関ジャム2016 この歌のここを聞いてくれ)/YEN TOWN BAND『Swallowtail Butterfly~あいのうた~』(2015 The COVERS)/Hi-STANDARD『My First Kiss』(スバラシ)/ザ・クロマニヨンズ『ナンバーワン野郎』(スバラシ)/フジファブリック『若者のすべて』(スバラシ)/欧陽菲菲 『ラヴイズオーヴァー 』(スパラジ)/Billy Joel 『Piano Man』(スバラシ)/Oasis 『Gas Panic! 』(スバラシ)/The Beatles 『Girl』(スバラシ)/ Cocco 『Rainnig』(スバラシ))/森山直太朗『夏の終わり』(2018 Mステ)

 

すばるくんは、甲本ヒロトさんがボーカルを務める「THE BLUE HEARTS 」「HIGH-LOWS」「ザ・クロマニヨンズ」の大ファンと公言しており、様々な場面で甲本ヒロトさんへのリスペクトが伺えます。

甲本ヒロトさんのバンドの曲はブルースハーブ(ハーモニカ)を取り入れた楽曲が多くあります。すばるくんも関ジャニ∞の楽曲にブルースハープを取り入れたりしています。また甲本ヒロトさんのように魂を絞り出すような体全体を使った歌い方をされたりと大きな影響を受けています。

THE BLUE HEARTSの『少年の詩』については複数のメディアで紹介しており、関ジャムでは「歌詞がずっと自分の中にある言葉で助けられている。」と語っていました。

2012年に放送された「ザ少年倶楽部 プレミアム」では、憧れのザ・クロマニヨンズと『ナンバーワン野郎』をセッションをしたことも。

緊張しながら精いっぱい歌う姿が印象的でした。

 

また、ラジオ番組「関ジャニ∞ 渋谷すばるのスバラジ」での選曲はロックだけでなく歌謡曲やバラード、洋楽まで幅広く流していた印象です。

すばるくんは関ジャニ∞としても『生きろ』『韻踏ィニティ』『9号車2番A席』『コーヒーブレイク』『ハダカ』など様々なテイストの楽曲を制作されています。

2015年関ジャニ∞時代にリリースしたソロアルバム『歌』では、自身が影響を受けた楽曲(『スローバラード』『君がいないか』など全8曲)をカバーしました。

すばるくんはどんな音楽を聴いても、根本にはロックへの熱い思いを持っているのだろうなとたびたび感じることがあります。

また甲本ヒロトさんがボーカルのバンドは一発撮り音源をそのままCDにするなど、ライブ感にこだわった音楽を作っていると言われます。

そんなこともあり、すばるくんもあえて一発撮りレコーディングを行うことも。熱い歌詞や音作りへのこだわりはリスペクトするアーティストの影響が大きいのかもしれません。

【カバーアルバム『歌』を公式サイトで試聴

【制作楽曲『生きろ』を公式サイトで試聴

 

【村上信五】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
Mr.Children・坂本龍一・マイケルジャクソン・久保田利伸・ケツメイシ

▼2017年の『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD Mr.Children
『シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~』
コメントはなし。ミスチルは他番組でもたびたび挙げており、関ジャニの他のメンバーも良く好きと語っている。
影響を受けた曲 X JAPAN
『Forever Love』
安田「ちょっとまって村上くんX-JAPANか?(笑)ピアノかな?」丸山「でも一回ライブ行ったから。ネタちゃうん(笑)」
TM NETWORK
『Get Wild』
丸山「そうなん?」安田「俺村上くんが1番知らんわ」と二人とも意外そうなリアクション。
DREAMS COME TRUE『やさしいキスをして』 コメントなし。2013年に放送されたカヴァコラTVでは八代亜紀さんが歌をカバーし、村上くんがピアノで伴奏を務めた。

 

その他番組で紹介された曲
坂本隆一『Merry ChristmasMr.Lawrence 』(2004ラジオ聞くジャニ 夜中に一人で聞きたい曲)QUEEN『We Will Rock You』(2005聞くジャニ∞ アツい曲)/久保田利伸『AHHHHH!』(2005聞くジャニ∞ 魂の歌)/aiko 『花火』(2006聞くジャニ∞)R.kelly 『 Same Girl duet with Usher』(2006聞くジャニ∞)/TOKIO『雨傘』(2008聞くジャニ∞)/Earth Wind & Fire 『September 』(2009聞くジャニ∞) テレサテン『時の流れに身をまかせ』(2015関ジャム 好きな恋愛の曲の歌詞)/Mr.Children『君が好き』(2016関ジャム 告白するとき勇気付けられるラブソング)/ケツメイシ『東京』(2019関ジャム)大江千里『Rain』(2019関ジャム)

 

Love musicの選曲を見てみると、影響を受けた曲はどれもピアノやキーボードの音色が美しい楽曲です。

メンバーの丸山くん、安田くんにはネタだと思われていたようで、テレビを多少考慮した選曲になっている可能性もありますが、TM NETWORKの『Get Wild』は番組出演前に関ジャムで小室哲哉さんとセッションしています。

 

村上くんは楽器を始める前からラジオで坂本龍一さんの曲をたびたび流していたことがあり、もともとピアノの音色が好きなのだと思います。

普段聴いている音楽に注目すると楽器を始める際に村上さんがピアノ担当になったのもうなずけますし、彼はロックなギターよりスタイリッシュに鍵盤を弾く姿が似合います。

また、好んで聞いている音楽はブラックミュージック系が多いです。そのため村上くんは日本のR&Bの先駆者である久保田利伸さんの曲をたびたびラジオで流していました。

そして縁があって、久保田さんにソロ曲『王様クリニックbyTAKATSU-KING』を提供してもらったことがあります。【『王様クリニックbyTAKATSU-KING』を公式サイトで試聴

 

久保田さんは村上くんについて「R&Bシンガーの特徴である後ろにややリズムをためる歌い方をしているのがとてもかっこいい」と絶賛していました!

本人は無意識にやっていることだそうなので、普段聴いている歌手の歌い方が染みついているのかもしれません。

村上くんのソロ曲のレパートリーにダンスが生えるR&B調の楽曲が多いのも特徴です。【ソロ曲『One’s shadow』を公式サイトで試聴

グループの曲ではファンク調の曲でのフェイクパートや、HIPHOP調のパートでラップを担当することもあり、他メンバーが持っていない個性が生きています。

 

次のページでは丸山隆平くん、安田章大くんの好きな音楽と好きなアーティストをご紹介いたします。

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関ジャニ∞と音楽が大好きな20代フリーライター。橙eighter。関ジャニ∞のCD・ライブDVDは発売されるたび全形態揃え、音楽雑誌なども必ずチェックしています。関ジャニ∞の初の海外公演には台湾まで一人で足を運ぶ。

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【丸山隆平・安田章大】の好きな音楽・好きなアーティスト

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この章では、各メンバーが具体的にどんな音楽を好んで聞いているのかを厳選して【横山裕・渋谷すばる・村上信五】【丸山隆平・安田章大】【錦戸亮・大倉忠義】の3ページに分けて紹介します。

このページでは丸山隆平くん、安田章大くんの好きな音楽と好きなアーティストをご紹介します。

メンバーのそれぞれの好きな音楽は、とても深く一口では語ることができません。

関ジャニ∞をこれから聴き始める方が、より深くメンバーの音楽性について知っていくきっかけになれば幸いでございます。

※この章は音楽番組love music・関ジャム完全燃Show・メンバー出演ラジオ・雑誌・メンバーの公式ブログなどの情報をまとめています。(一部抜粋)

 

【丸山隆平】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
東京事変・OKAMOTO’S・ゲスの極み乙女・Mr.Children・ゆず・スガシカオ

▼2017年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD KinKi Kids『硝子の少年』 当時爆発的人気であこがれていた。初めて共演した先輩がKinkiさんだった。
影響を受けた曲 東京事変『群青日和』 はじめ(東京事変のボーカルが)椎名林檎ちゃんだって知らなかった。深夜にMVを見て次の日の朝起きてすぐにCDショップに行って買った。
Mr.Children
『ランニングハイ』
丸山「青春やなこの世代の。先が見えなくって、モヤモヤしてた時にこの曲に助けられたんですよね。カラオケでこれ歌ったら、いまだに歌うんですよね。」
ゆず『夏色』(安田くんもセレクト) 安田「ギターを始めたきっかけでもある。ゆずさんは選びきれないくらい聞きまくってた。丸(丸山くん)と2人で梅田駅の歩道橋で路上ライブしてた。」

▼2018年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
憧れているアーティスト ・亀田誠二さん
・OKAMOTO’S
ハマ・オカモトさん
すごく目指す音というか、あのお2人の音が出せるようになったら、自分なりに解釈して出せたらなって思うひとつの目標ですかね。
最近気になるアーティスト 女王蜂『金星』 これ歌えるようになりたいと思った楽曲で、サビの途中でオクターブ上がったりとか平気でするんですよ。飛び抜けた異色感というか。魅力的なアーティストだと思います。
ずっと聴き続けている曲 東京事変『心』 この曲はよりそれぞれの楽器全部が聴こえるんですよね。緻密なパズルが組み合わさってんねんなっていう。こっちをメロウな気持ちにさせてくれる、鳥肌もんの一曲。
その他番組で紹介された曲
東京スカパラダイスオーケストラ『美しく燃える森』(2004聞くジャニ∞)/YEN TOWN BAND『Swallowtail Butterfly~あいのうた』(2005聞くジャニ∞)/東京事変『ダイナマイト』(200聞くジャニ∞)(2005聞くジャニ∞)/スガシカオ『バクダン・ジュース』(2006聞くジャニ∞)/エレファントカシマシ『俺たちの明日』(2008聞くジャニ∞)/椎名林檎『 真夜中は純潔』(2008聞くジャニ∞)/加山雄三『君といつまでも』(2009テレビ)/東京事変『勝ち戦』(2013ラジオレコメン)/The Fox『Ylvis 』(2013ラジオレコメン)
岡崎体育『Don’t you甲冑』(2017ラジオ)/渋谷すばる『Words』(2017CD特典)/ GREENDAY『Longview』(2017ラジオベーシストバー)/Henriette Coulouvrat『Miam Miam Goody Goody』(2019ラジオベーシストバー)

 

丸山くんはとにかく東京事変が大好きで、ベーシストの亀田誠二(東京事変の元メンバー)さんをリスペクトしています。

亀田誠治さんのベースはとてもメロディアスで聞き取りやすいと思います。

その影響か丸山くんのベースも聞き取りやすく、メロディアスなフレーズが魅力です。

関ジャムでは『ハネウマライダー』FNS歌謡祭では『やさしさで溢れるように』など、亀田さんが手がけたベースが難しい楽曲も完璧にカバーしていました。

また、2015年にはMステで共演したOKAMOTO’Sに一目ぼれし、丸山くんから提供曲の依頼をして『勝手にしやがれ』という楽曲が生まれました。

【『勝手にしやがれ』を公式サイトで試聴

 

ベーシスト・ハマオカモトさんとも交流があり、一度スラップ奏法を教えてもらってから大きな影響を受けています。

また、スガシカオさんも大ファンと公言しています。丸山くんが書いた歌詞を見ると、あえて歌詞にカタカナ表記を使うなど影響されている部分が垣間見えるように思います。

丸山くんの選曲を見る限り、個性があり、「異色」と言われるようなアーティストを好んで聞いているのかなと思います。

他にはないアーティストのカリスマ性や一回聞いたら忘れられないインパクトみたいなものに惹かれている印象です。

直接関係しているかは分かりませんが、丸山くんの制作楽曲は基本ひと癖ある作品ばかりです。

特に『ふわふわポムポム』は一度聴いたら忘れられない呪いにかけられます(笑)

【『ふわふわポムポム』を公式サイトで試聴

そういった楽曲作りは好きな音楽の影響を受けていて、自分も印象的な作品を作るよう意識しているのかもしれません。

 

【安田章大】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
ゆず・高橋優・WANIMA・ケツメイシ・Mr.Children・GOING STEADY・Dragon Ash・AI

▼2017年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD 安室奈美恵『CAN YOU CELEBRATE?』 当時小学校高学年やった。今でもジャケットを覚えている
影響を受けた曲 GOING STEADY 『STAND BY ME』 B-DASHさん、Hi-STANDARDさんとかといっしょにいたのがGOING STEADYさんで大人になっても俺らは変わらねぇぞ!って魂がいつまでも消えないのが大好き。
Mr.Children『言わせてみてぇもんだ』 丸山くんも影響を受けたと挙げていた『ランニングハイ』のコメントにうなずく。
ゆず『夏色』 ギターを始めたきっかけでもある。ゆずさんは選びきれないくらい聞きまくってた。丸(丸山くん)と2人で梅田駅の歩道橋で路上ライブしてた。

▼2018年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
憧れているアーティスト WAANIMA『KO-SHIN(コーシン)君』 ギターを弾いている表情がすごい好きで、楽しそうに弾いてて悪ガキのような表情から、音楽を楽しんでやってるんだってすごく感じる
最近気になるアーティスト WANIMA『ともに』 言葉数が多くて羅列されているのに届く。それってボーカル力でもあると思うし、作り方にもあると思うし、言葉をどこにはめ込むかってセンスも絶対あると思う。
ずっと聴き続けている曲 欧陽菲菲『ラヴ・イズ・オーヴァー』 歌詞の意味も、何があったのって沼に入ったら抜け出せんくなってしまって。過去にいろんな恋愛をしてきてこの歌詞がどんどん染みて来る。最後のフェイクの部分に言えなかった言葉が、きっと僕あると思っていて。
その他番組で紹介された曲
AI『LIFE』(2005ラジオ聞くジャニ∞ )/湘南乃風『晴伝説』(2005ラジオ聞くジャニ∞特別な歌)/HY『あなた』(2006ラジオ聞くジャニ∞ 惚れそうな歌)/ケツメイシ『トモダチ』(2006ラジオ聞くジャニ∞)/BEGIN『島人ぬ宝』(2006ラジオ聞くジャニ∞)/GOING STEADY『もしも君が泣くならば』(2007ラジオ聞くジャニ∞)/モンゴル800 『星の数 月の数』(2008ラジオ聞くジャニ∞)/斎藤和義『I LOVE ME』(2009ラジオ聞くジャニ∞)/植村花菜『トイレの神様』(2013スバラシ)/YUI『feel my soul』(2014Mステ)/Dragon Ash『繋がりサンセット』(関ジャム2016))/BES『Teaer』(関ジャム2016)

 

安田くんはデビュー当時から、意識して色々な音楽(主にバンドサウンド)を聴いていると語っています。

J-POPから洋楽まで、幅広くその時々でハマっている曲や好きな音楽を聴いている印象です。

ゆずさんに影響されてアコギを始めたと公言しており、安田くんのソロ曲は『アイライロ』や『わたし鏡』などアコギが使われている楽曲がたくさんあります。

CDやDVDの特典映像では楽曲制作をギター1本で行っている姿が見られます。

地方ロケやライブでホテルに泊まる際もずっとギターを抱えているそう。

 

安田くんは自分の曲だけでなくメンバーとのユニット曲やグループのための楽曲をたくさん制作しています。

楽曲のテイストはロック、ポップからテクノまで様々。制作楽曲の幅の広さは色々な音楽に触れてきたからこそだと思います。

また、グループの楽曲はラップ詞が含まれていることが多く、デビュー当初から聴いているHIPHOPの影響を多少なりとも受けているのかもしれません。

2017年のメトロックでライブを見てからWANIMAさんにドはまりしたそうで、最近の安田くんは音楽だけでなく、ファッション等もかなり影響を受けています。

6人体制になって初めてのシングル『ここに』はWANIMAさんからの提供曲で、安田くんはもちろん、メンバーも心境を代弁してくれていると絶賛していました。

安田くんはWANIMAさんのファンというだけでなくアーティストとしての目線でも注目しているようです。

 

【WANIMAが楽曲提供した『ここに』を公式サイトで試聴

【ソロ曲『わたしの鏡』を公式サイトで試聴

 

次のページでは錦戸亮くん、大倉忠義くんの好きな音楽と好きなアーティストをご紹介いたします。

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著者:aya

関ジャニ∞と音楽が大好きな20代フリーライター。橙eighter。関ジャニ∞のCD・ライブDVDは発売されるたび全形態揃え、音楽雑誌なども必ずチェックしています。関ジャニ∞の初の海外公演には台湾まで一人で足を運ぶ。

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この章では、各メンバーが具体的にどんな音楽を好んで聞いているのかを厳選して【横山裕・渋谷すばる・村上信五】【丸山隆平・安田章大】【錦戸亮・大倉忠義】の3ページに分けて紹介します。

このページでは錦戸亮くん、大倉忠義くんの好きな音楽と好きなアーティストをご紹介します。

メンバーのそれぞれの好きな音楽は、とても深く一口では語ることができません。

関ジャニ∞をこれから聴き始める方が、より深くメンバーの音楽性について知っていくきっかけになれば幸いでございます。

※この章は音楽番組love music・関ジャム完全燃Show・メンバー出演ラジオ・雑誌・メンバーの公式ブログなどの情報をまとめています。(一部抜粋)

※編集部注:本コンテンツは錦戸亮さんが脱退を発表する以前の2019年8月頃に書かれた記事となっております。本コンテンツは「関ジャニ∞の名前は知っているけど詳しくは知らない」というような初心者の方に向けて書かれています。「関ジャニ∞の音楽って実際すごいの・・・?」と疑問に思っている方のイメージが変わるきっかけになれば幸いです!

 

【錦戸亮】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
斎藤和義・レキシ・サカナクション・Mr.Children・Red Hot Chili Peppers・フラワーカンパニーズ

▼2017年の『lovemusic』の番組の内容から引用。番組内では「初めて買ったCDと影響を受けた音楽を紹介するコーナーがあった。

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD スピッツ
『涙がキラリ☆』
安田「亮くんゴリゴリのやつ聴いてるかなと思った。」丸山「洋楽のイメージあったけどふんわりした曲やね。」
影響を受けた曲 レキシ『狩りから稲作へ』 丸山「この前も(レキシさんの)ライブ行ってたよね、亮ちゃん」
斎藤和義『I Love Me』 安田「和義さんも影響受けてるんやろなぁ。」
SUPER BUTTER DOG『サヨナラCOLOR』 コメントは無し。SUPER BUTTER DOGはリスペクトしているレキシさんがキーボーディストとして在籍していた。
その他番組で紹介した曲
Green Day『American idiot』(2006聞くジャニ∞)/Red Hot Chili Peppers『Under The Bridge』(2006聞くジャニ∞)/斎藤和義『歌うたいのバラッド』(2007聞くジャニ∞)/上田正樹『悲しい色やね』(2008聞くジャニ∞)/フラワーカンパニーズ『この胸の中だけ』(2009テレビ めざにゅ~)/TOKIO『リリック』(2016関ジャム この歌のココを聴いてくれ)/DREAMS COME TRUE『大阪lover』(2016関ジャム 異性に歌われたらドキドキする曲)/クレイジーケンバンド『ガールフレンド』(2016関ジャム この歌のココを聴いてくれ)/サカナクション『夜の踊り子』(2018関ジャムセッション曲の選定)

 

錦戸くんはデビュー当時から斎藤和義さんをとても尊敬しており、メディアでも度々「かっこいい」「憧れる」と語っています。

2009年にはプライベートで斎藤和義さんとお酒を飲みに行ったことをきっかけに、斉藤和義さんから『パズル』という曲をグループに提供してもらったことがあります。【『パズル』を公式サイトで試聴

他にも、レキシさんやサカナクションさんにハマっているそうで、レキシさんには2015年に『侍唄』を提供してもらっています。【侍唄を公式サイトで試聴

 

錦戸くんは尊敬するアーティストのことを深く知り、ライブへ足を運び、アーティストさん本人と積極的に交流しています。

自分で楽曲制作する際も、好きな音楽を関ジャニ∞の曲に取り入れているなという印象があります。

例えば、錦戸くんが作詞作曲を手掛ける『Traffic』『Tokyoholic』『Your WURLITZER』などのがっつりロックな曲は、好きな音楽の影響を大分受けているように感じます。

また、彼の書く歌詞はダブルミーニングやおしゃれな比喩を使った表現をする特徴があります。

そういった表現は彼が元から持っていたセンスだけでなく、聞いてきた音楽やアーティストに影響されながら培ってきたものなのかなと思います。

もちろんロックだけでなく、最近ではディスコっぽいサウンドの『all need is rough』を制作されていたりと、より楽曲の幅を広げています。

『all need is rough』の少しファンクっぽい音作りはレキシさんから影響されている部分があるのかもしれません。

 

【コラム】錦戸くんの歌詞のおしゃれな比喩やダブルミーニングの例

錦戸くんが作詞した楽曲の一部を紹介します。『バナナジュース』では主人公の男性をバナナ、片思いしている女性をミルク、恋のライバルの男性を「珈琲」「紅茶」「抹茶」「苺」に例えています。『Your WURLITZER』も比喩を用いています。「WURLITZER」はジュークボックスの名称ですので、タイトルは『君たちのJUKE BOX』という意味になります。ジュークボックスとは、レコードを自動演奏できる装置のことで、コインを入れると音楽を楽しめます。様々な曲でその日の気分に寄り添ってくれる関ジャニ∞の音楽をジュークボックスに例えています。『9号車2番A席』の中に出てくる「明日へと続く 僕らのひかり 明日へと続く 僕らののぞみ」という歌詞は新幹線の「こだま・のぞみ・ひかり」が「僕らの光・僕らの望み」とダブルミーニングになっています。

 

【大倉忠義】の好きな音楽

特に好きなアーティスト
尾崎豊・浜田省吾・RIZE・安室奈美恵・宇多田ヒカル・Mr.Children

▼2017年『lovemusic』の番組の内容から引用

アーティスト/曲名 番組内でのコメント
初めて買ったCD 安室奈美恵『CAN YOU CELEBRATE?』 番組にゲストとして出演していた安田くんと被る。安田「メンバーと被るって恥ずかしい(笑)」
影響を受けた曲 尾崎豊『卒業』 安田「大倉大好きやなぁ尾崎さん!楽屋でも歌いまくってますよ!」
丸山「ギターで弾き語ってるもんな」
浜田省吾『もうひとつの土曜日』 安田「これお父さんの影響って言ってたな」
丸山「親父の影響は絶対あるよね」
RIZE『Why I’m Me』 安田「あ~、もうRIZEは絶対そうやなぁ」
その他番組で紹介された曲
尾崎豊『15の夜』(2005聞くジャニ∞純白な曲)コブクロ『ここにしか咲かない花』(2006聞くジャニ∞)/夏川りみ『涙そうそう』(2006聞くジャニ∞)/ Red Hot Chili Peppers 『BY THE WAY』(2007聞くジャニ∞)/サザンオールスターズ『希望の轍 』(2013ラジオ)/Mr.Children『Over 』(2015関ジャム 好きなラブソングの歌詞)/宇多田ヒカル『真夏の通り雨』(ラジオ大倉くんと高橋くん)/サザンオールスターズ『SEA SIDE WOMAN BLUES』( 2016関ジャム降られたときに慰めてくれるラブソング)/Mr.Children『終わりなき旅』(2016関ジャム 頑張ろうと思わせてくれる曲)/RIZE『カミナリ』(2016関ジャムセッション)

 

大倉くんは尾崎豊さんが大好きだそうで、お父様の影響もあり子供の頃から良く聞いていたのだとか。

ラジオ番組「オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん」ではいろいろな曲をかけており、特にいいなと言っているのは「歌詞」が素敵な曲が多い気がします。

尾崎豊さんから直接影響しているかは分かりませんが、大倉くんの制作楽曲はどれもメッセージ性やストーリー性のある詞を書かれている印象があります。

 

また、以前「バラードとピアノの音が好き」と語っていたことがあり、スローテンポで心にしみるような楽曲をよく聞かれています。

大倉くんのソロ曲『まもりたい』『きっと幸せが君を待ってる』はしっとりしたバラード調で大倉くんが持つ低音が美しい声とマッチしています。

【『きっと幸せが君を待ってる』を公式サイトで試聴

 

バラードと全く毛色が異なるRIZEを知ったきっかけはすばるくんの紹介だそう。

バンドを始めたばかりのころファンになり、今でもRIZEのドラムのあっくん(金子 ノブアキ)をリスペクトしています。

好きすぎてたびたびメディアで愛を語っており、ドラムはあっくんが以前使用していた「オレンジ・カウンティ」を使用していたことも。(公式スコアに記載されています。)

その他に好きなドラマーは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミスと語っています。

大倉くんは「音楽に浸りたいときにバラード」「テンションを挙げたいときはロック」と聴き分けているのかもしれません。

【ソロ曲『no-no-no』を公式サイトで試聴

 

メンバーの音楽的ルーツがグループの音楽に繋がっている

 

メンバーはそれぞれ、「ライブに行くレベルの好きなアーティスト」たちからは音楽の影響を受けているように思います。

自身での制作楽曲はもちろん、アーティストからの提供楽曲などもメンバーが希望して依頼することが多いです。そのため、メンバーの音楽の好みが顕著にグループの音楽にも反映されます。

また、誰かが好きなアーティストをメンバーにおすすめして、いつの間にかグループ内で流行っていることもあり、グループの音楽性からもメンバーの仲の良さを感じることがあります。

メンバーの好きな楽曲を掘り下げていくのも、新しい音楽に出会うきっかけとなり面白いですよ!

 

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関ジャニ∞の楽曲を支える音楽クリエイター② 【アゲハスプリングス編】

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アゲハスプリングス音楽クリエイターとその作品

 

この章では関ジャニ∞の楽曲を制作する音楽クリエイターとその楽曲の魅力を2ページにわたってご紹介したいと思います!

このページでは関ジャニ∞の楽曲に深くかかわっているアゲハスプリングス所属の音楽クリエイターを何名かご紹介します。

「アゲハスプリングス(agehasprings)」は「音楽制作とプロデューサーのマネジメントを主とした日本のクリエイティブカンパニー」です。agehasprings公式サイトより引用))

 

① 大西省吾さん

▲写真右 

名前 大西省吾(おおにし しょうご)
職業 音楽クリエイター
所属 agehasprings
サイト ブログ

▼携わった作品

曲名 担当
ローリング・コースター 編曲
413man 作詞/作曲/編曲
ひとつのうた 作詞/作曲/編曲
雪をください 編曲
マイナス100度の恋 コダマックスと共編曲
LIFE〜目の前の向こうへ〜 編曲
Baby Baby ROCK’A’TRENCHと共編曲
TOPOP 編曲
きっと幸せがキミを待ってる 編曲
って!!!!!!! 編曲
365日家族 編曲
9号車2A 錦戸亮と共編曲
Eightopop!!!!!!! 編曲
I to U 編曲
Fly High ROCK’A’TRENCHと共編曲
パンぱんだ 編曲
愛でした。 編曲
乱れ咲けロマンス 編曲
あおっぱな 編曲
クルトン 編曲
へそ曲がり 編曲
ここにしかない景色 編曲
TAKOYAKI in my heart 編曲
狩仮 作曲/編曲
ひびき 編曲
オモイダマ 編曲
言ったじゃないか 編曲
三十路少年 編曲
編曲
CANDY MY LOVE 編曲
スペアキー 編曲
ナントカナルサ 編曲
バナナジュース 編曲
渇いた花 佐藤真吾と共編曲
Heavenly Psycho (2015 ver.) 錦戸亮と共編曲
噂のオトコマエイト! 編曲
なぐりガキBEAT 編曲
夢への帰り道 編曲
S.E.V.E.N 転び E.I.G.H.T 起き 編曲
タカラモノ 編曲
Crystal 編曲

 

センスの塊!名曲を手掛けるマルチなアレンジャー

 

大西省吾さんは楽曲制作だけでなく、『関ジャム 完全燃SHOW』やライブのサポートミュージシャンとしても関ジャニ∞の音楽を支えています。

特にライブではバンドマスター(バンドの中心)を務めるなど音楽の中心的な存在です。

楽曲制作では主に編曲を手掛けることが多く、シングル・アルバム曲問わずたくさんの作品を生み出してきました。

アレンジャーでありギタリストでもあるため、バンドサウンドのアレンジを得意とされているようです。

一言で言うと「センスの塊」です。

 

バンド曲として代表的な『LIFE〜目の前の向こうへ〜』やライブで盛り上がる『言ったじゃないか』ファンに人気の楽曲『ローリング・コースター』も大西さん編曲です。

もちろんバンドサウンドだけではなく『マイナス100度の恋』や『雪をください』のようなバラード曲、『クルトン』『TAKOYAKI in my heart』のようにポップな楽曲まで手掛けています。

メンバー作詞作曲・大西さん編曲という作品も多く、メンバーと近い距離で音楽を作っているのではないかなと思います。

 

【『ローリング・コースター』が収録されたアルバム『puzzle』を公式サイトで試聴

【『LIFE〜目の前の向こうへ』が収録されたアルバム『8UPPERS』を公式サイトで試聴

 

② 野間康介さん

 

名前 野間康介(のま こうすけ)
職業 ミュージシャン/作曲家/編曲家/キーボーディスト
所属 agehasprings
サイト 公式プロフィール,Twitter

▼携わった作品

曲名 担当
cinematic 編曲
T.W.L 編曲
マイホーム 編曲
涙の答え 編曲
クジラとペンギン 作曲・編曲
パノラマ 編曲
Black of night 柳野裕孝と編曲
エネルギー 作詞・作曲・編曲
ローリング・コースター 作曲
アイライロ 編曲
モノグラム 作曲・共編曲 編曲は小佐井彰史と共同
宇宙に行ったライオン 藤森真一と共編曲・ピアノ
スケアクロウ 編曲
夕闇トレイン 作曲・編曲
北風ブルース 編曲
All is well 編曲
アイスクリーム 編曲
WASABI 編曲
バリンタン 編曲

 

 

エモーショナルな曲を手掛ける名アレンジャー

 

野間康介さんは、関ジャニ∞の楽曲では主にアレンジをされている音楽クリエイター。

関ジャニ∞の楽曲の中でも人気が高い名曲を生み出しているうちの1人です。

シングル曲は関ジャニ∞らしいポップな『T.W.L』から感動的なバラード『涙の答え』まで幅広く手掛けています。

キーボーディストということが関係しているのか『クジラとペンギン』『エネルギー』『北風ブルース』などピアノが美しいアレンジの曲が魅力です。

また、『ローリング・コースター』『宇宙に行ったライオン』『夕闇トレイン』などバンドサウンドの曲で、独特な音の使い方をされていて、心を揺さぶられるアレンジが魅力です。

野間さんは安田くんや錦戸くんが作詞・作曲した楽曲も数多くアレンジしています。

メンバーの持つイメージを形にできて、信頼されているアレンジャーなのかなと思っています。

【『宇宙に行ったライオン』が収録されたアルバム『FIGHT』を公式サイトで試聴

【『夕闇トレイン』『All is well』が収録されたアルバム『JUKE BOX』を公式サイトで試聴

 

③ 田中秀典さん

名前 田中秀典(たなか ひでのり)
職業 作詞家/作曲家/ポップ歌手
所属 agehasprings
サイト 公式プロフィール,Twitter

▼携わった作品

曲名 担当
ローリング・コースター 作詞(作曲:野間康介)(編曲:大西省吾)
ブリュレ 作詞/作曲
クジラとペンギン 作詞(作曲:野間康介)
WASABI 作詞/作曲
モノグラム 作詞(作曲:野間康介)
パンばんだ 作曲
夕闇トレイン 作詞(作曲:野間康介)
冬恋 作詞/作曲
ノスタルジア 作詞 (作曲:蔦谷好位置)

 

隠れた名曲の作詞を手掛ける音楽クリエイター

 

田中秀典さんは関ジャニ∞の楽曲では作詞と作曲をされている音楽クリエイターです。

手がけているのは現段階でカップリング・アルバムの曲のみですが、下手したらシングルよりもファン人気が高いのではと思うくらいの素晴らしい曲を生み出している方です。

特に作詞は比喩の表現や、ファンタジーな世界観、美しい日本語の表現が魅力です。

漢字や英語で表記出来る言葉を、あえてカタカナやひらがなで書くのも特徴です。

 

▼比喩が秀逸な楽曲

曲名 秀逸な比喩の例
ブリュレ 「甘いカラ破って その中にある柔かいのを ひとさじ分けて欲しい」(引用:関ジャニ∞『ブリュレ』作詞 田中秀典)
クジラとペンギン 「途方もない旅の果て 僕ら出逢ってしまった 結ばれない恋だけど ずっと愛してる」(引用:関ジャニ∞『クジラとペンギン』作詞 田中秀典)
WASABI 「ツンと後引く 涙目の恋模様」「ジンとしびれて 突き抜ける恋をしよう」(引用:関ジャニ∞『WASABI』作詞 田中秀典)
ローリング・コースター 「思い込んでUp↑ Down↓他でもない 僕にとってスウィートなお相手 それってもしや君ですか? まさに心はローリング・コースター」(引用:関ジャニ∞『ローリング・コースター』作詞 田中秀典)

▼表現が美しい楽曲の例

曲名 美しい表現の例
モノグラム 「Ah… 散らばったジェリービーンズ 泣かないで 僕と踊ろうか ここで今 Fly… 夢見るジェットで 箒星に乗れ たくさん笑ってね tonigh」(引用:関ジャニ∞『モノグラム』作詞 田中秀典)
夕闇トレイン 「夕闇が君を連れ去って行くよ 甘い約束を残したまま 大切なモノを僕らは知っていたのに」(引用:関ジャニ∞『夕闇トレイン』作詞 田中秀典)
ノスタルジア 「遠い日の星祭り はしゃいで寝転んだ河川敷 天球儀をまわしては 僕らは宇宙(そら)と話していた」(引用:関ジャニ∞『ノスタルジア』作詞 田中秀典)

 

曲の世界観を壊さずにメッセージを伝える天才だと思います。

田中秀典さんの歌詞が素晴らしいのはもちろん、他の音楽クリエイターと組んだ楽曲は名曲ばかりです。

 

【『クジラとペンギン』を公式サイトで試聴
【『WASABI』が収録されたアルバム『関ジャニ∞の元気が出るCD!!』を公式サイトで試聴
【『ノスタルジア』が収録されたアルバム『ジャム』を公式サイトで試聴

 

アゲハスプリングスのタッグは最強

 

上記でご紹介した田中秀典さんが作詞されている楽曲の中でも特に素晴らしい、『クジラとペンギン』『モノグラム』『夕闇トレイン』は野間康介さん作曲です。

ファン人気の高い『ローリング・コースター』は野間康介さん作曲、大西省吾さん編曲です。

さらに、『ノスタルジア』は関ジャムによく出演してらっしゃる蔦谷好位置さん作曲/編曲です。

アゲハスプリングスのクリエイターさんがタッグを組むととんでもないことになります…!

しかも名曲なのにカップリング曲が多く世間に知られていません。

もっといろいろな人に知られていてもいいのに…といつも思います!

 

この章でご紹介したのはほんの一部の方で、関ジャニ∞の楽曲にはまだまだたくさんの方が関わっています。

関ジャニ∞に興味のある方はもちろん、興味がなくても音楽は好きという方はぜひCDのクレジットを見ながら聴いてみて欲しいです!

『関ジャニ∞音楽入門』目次へ  (全23ページ)

 

目次著者

著者:aya

関ジャニ∞と音楽が大好きな20代フリーライター。橙eighter。関ジャニ∞のCD・ライブDVDは発売されるたび全形態揃え、音楽雑誌なども必ずチェックしています。関ジャニ∞の初の海外公演には台湾まで一人で足を運ぶ。

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関ジャニ∞の楽曲を支える音楽クリエイター① 【代表的な方々編】

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「関ジャニ∞の音楽はすごいのか…?」関ジャニ∞はアイドルでありながらプロのミュージシャンや音楽ファンが認めるロックバンドなのです。関ジャニ∞ファンのaya氏が音楽性の魅力を紹介♪

『ファンが語る!関ジャニ∞音楽入門 ~知ってほしい!音楽性の魅力~』はこちらから!

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関ジャニ∞と音楽が大好きな20代フリーライター。橙eighter。関ジャニ∞のCD・ライブDVDは発売されるたび全形態揃え、音楽雑誌なども必ずチェックしています。関ジャニ∞の初の海外公演には台湾まで一人で足を運ぶ。

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関ジャニ∞の音楽は幅広い

 

関ジャニ∞の楽曲は「音楽クリエイターの制作楽曲」「アーティストの提供曲」「メンバーの制作楽曲」の3つに分けることができます。

一つの方法だけでなく、関ジャニ∞は様々な方法で楽曲を制作していることが、楽曲の幅広さと奥深さに繋がっているのだと思います。

 

この章では関ジャニ∞の楽曲を制作する音楽クリエイターとその楽曲の魅力を2ページにわたってご紹介したいと思います!

興味がある楽曲を見つけたらぜひ聴いてみてください。

※多くの楽曲・人気の高い楽曲の制作に携わっている方の中から厳選しています。(アーティストとしてデビューされている方でも、今回はクリエイターとしてご紹介しています。)

 

関ジャニ∞の音楽を支える音楽クリエイターとその作品

① 馬飼野康二さん

名前 馬飼野 康二(まかいの こうじ)
職業 作曲家/キーボディスト

▼携わった作品

曲名 担当
浪花いろは節 作曲(作詞:MASA
大阪レイニーブルース 作曲(作詞:MASA
桜援歌 作曲(作詞:MASA
無限大 作曲(作詞:MASA
SAKAおばちゃんROCK 作曲(作詞:久保田洋司・関ジャニ∞)
関風ファイティング 作曲(作詞:MASA
プロ∞ペラ 作曲(作詞:MASA
サムライブルース 作曲(作詞:MASA
愛に向かって 作曲(作詞:MASA
無責任ヒーロー 作曲(作詞:上中丈弥)
悲しい恋 作曲(作詞:MASA
太陽の子供 作曲(作詞:MASA
咲いて生きよ 作曲(作詞:ma-saya

 

関ジャニ∞のデビューを支えた天才ヒットメーカー

 

馬飼野康二さんはジャニーズのヒット曲を多数生み出している天才作曲家です。

ジャニーズグループのデビュー曲(または有名曲)には度々この方が関わっています。

馬飼野康二さんが携わった作品例

近藤真彦『スニーカーぶる~す』/SMAP『オリジナルスマイル』/嵐『A・RA・SHI』/KinKi Kidsの『愛されるより 愛したい』NEWS『NEWSニッポン』/Hey! Say! JUMP『Ultra Music Power』

 

ジャニーズに興味がなくても一度は耳にしたことがある曲ばかり!

関ジャニ∞への提供曲は歌謡曲テイストの作品が多く、ほとんどがMASAさんという作詞家と組んで作られています。

特にデビュー曲の『浪花いろは節』から5thシングル『関風ファイティング』までは多くの楽曲に携わり、アルバム曲では隠れた名曲も手掛け、初期の音楽を支えていました。

また、関ジャニ∞の代表曲の1つである「無責任ヒーロー」も馬飼野康二さん作曲!

作詞は次の項目でもご紹介するイナズマ戦隊の上中丈弥さんという最強タッグで作られました。

【『大阪レイニーブルース』を公式サイトで試聴
【『無責任ヒーロー』を公式サイトで試聴

 

② 上中丈弥さん(THE イナズマ戦隊)

名前 上中丈弥(うえなか じょうや)
職業 ミュージシャン/クリエイター
所属バンド THE イナズマ戦隊
サイト 公式サイト:http://www.inazumasentai.com/
Twitter:https://twitter.com/jyouya

▼携わった作品

曲名 担当
強情にGO! 作詞 (作曲:久保裕行 編曲:白井良明)
地元の王様 作詞
ズッコケ男道 作詞(編曲:白井良明)
ゴリゴリ 作詞 (作曲:久保裕行 編曲:白井良明)
イッツ マイ ソウル 作詞
無責任ヒーロー 作詞(編曲:白井良明)
ギガマジメ我ファイト 作詞

 

関ジャニ∞の代表曲を手掛けたミージシャン

 

上中丈弥さんはロックバンド・THE イナズマ戦隊のボーカルを務めるミュージシャンです。関ジャニ∞の代表曲を生み出した方ですが、普段はバンドメインで活動されています。

▼無責任ヒーローに言及した上中さんのtweet

 

上中丈弥さんは関ジャニ∞の曲でも認知度が高い『ズッコケ男道』や『無責任ヒーロー』など、ブレイクに繋がった楽曲をたくさん手がけています。

【『ズッコケ男道』を公式サイトで試聴
【『無責任ヒーロー』を公式サイトで試聴

『ズッコケ男道』は、演歌レーベルからポップスレーベルに移動して始めてリリースしたシングルで、これをきっかけに明るくて元気な関ジャニ∞というイメージが世間に広まったように思います。

また、『ズッコケ男道』のすぐ後にリリースし、イメージの確立にもつながったシングル『イッツマイソウル』も上中さんが作詞されています。

他には『ゴリゴリ』『強情にGO!』など、男らしくて泥臭い歌詞が多いのも魅力です。

世間での「関ジャニ∞らしい」イメージを作ったのはこの方といっても過言ではないと思います!

 

③ TAKESHIさん


By 西沢健一投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link 

名前 TAKESHI(たけし)
職業 ミュージシャン/作詞家/作曲家
所属 ビィー・ウィン

▼携わった作品(一部)

曲名 担当
my store〜可能性を秘めた男たち〜 作曲
Cannonball 作詞
キング オブ 男! 作曲
朝焼けの太陽 作詞/作曲
ロイヤルミルクストーリー 作詞
へそ曲がり 作詞/作曲
おんぼろStory 作詞/作曲
Merry Go Round 作詞/作曲
ツブサニコイ 作詞
七色パラメータ 作詞
Baby Moonlight 作詞/作曲/編曲
はにかみオブリガード 作詞
イエローパンジーストリート 作詞/作曲/編曲
ほろりメロディー 作詞/作曲/編曲
Jackhammer 作詞/作曲/編曲
浮世踊リビト 作詞/作曲/編曲
君の歌をうたう 作詞/作曲/編曲
急☆上☆Show!! 作詞/作曲/編曲
情熱PARTY 作詞/作曲/編曲
fuka-fuka Love the Earth 作詞/作曲
Dive 作詞
口笛の向こう 作詞/作曲/編曲
Cool magic city 作詞
OPEN YOUR EYES 作詞
Heavenly Psycho 作詞
青い空 編曲
o’clock 編曲
明日 編曲
マーメイド 作詞
All of me for you 作詞
レクイエム ̄宇宙の記憶 作詞

 

デビュー前からライブを支えたミュージシャン

 

TAKESHIさんも馬飼野康二さんと同じくジャニーズに多くの楽曲提供をされています。

TOKIOの『花唄』、嵐の『言葉より大切なもの』をはじめとした名曲を手掛け、関ジャニ∞には特にたくさんの楽曲を制作されています。

関ジャニ∞はデビュー前の下積み時代にたくさんライブをしていたことがあり、その当時から多くの楽曲を手掛けていたのがTAKESHIさんです。下積み時代に歌われていた『マーメイド』『Dive』など、CD化しないのがもったいないくらい素晴らしい楽曲も多いです。

シングル曲はファン人気の高い『イエローパンジーストリート』や『ツブサニコイ』『へそ曲がり』『キング オブ 男!』などの楽曲に関わっています。【『イエローパンジーストリート』を公式サイトで試聴

 

また、カップリングにもかかわらず根強い人気の『Cool magic city』や『Heavenly Psycho』。

Heavenly Psycho』のアンサーソングである『おんぼろStory』もTAKESHIさん作詞。

関ジャニ∞が歌うからこそ胸にグッとくるような、彼らの魅力を引き出した歌詞が魅力です。

ご自身は作詞・作曲・編曲の中でも作詞を重要視しているそうで、インタビューでは「関ジャニ∞にこれからも書いて行きたい」と答えられています。

今後も名曲を生み出してくれるのではないかと期待しています。

【『Heavenly Psycho2015 ver)』を公式サイトで試聴

 

【コラム】TAKESHIさんの関ジャニ∞の魅力を引き出した歌詞の例

関ジャニ∞の魅力の一つは、最初からスターではなかったところだと思います。TAKESHIさんは下積み時代の関ジャニ∞の苦労や努力を歌詞にしてくれています。

例えば『Heavenly Psycho』では同期が次々とデビューしていく中、自分たちは売れず辛い思いをした経験や、仲間と共に夢を見て歩んでいく姿が描かれています。

『おんぼろStory』は『Heavenly Psycho』のアンサーソングで、デビューから8周年経った2012年にリリースされました。おんぼろで決して綺麗ではないけれど「根性は最強」なところが描かれている素敵な歌詞です。「図々しいくらいに夢にしがみついてた」彼らの「目指した”未来”が”今”になり」、「最強の Story」になったというかっこいい歌詞です。

 

④ GAKUさん


▲写真右がGAKUさん 

名前 GAKU(がく)
職業 ミュージシャン/作曲家/作詞家/編曲家
所属バンド シンガーソングライター集団UNISTのギターボーカル
サイト UNISTプロフィール

▼携わった作品(一部)

曲名 担当
Water Drop 作詞 (UNIST)
ER 作詞/作曲 (UNIST)
花であれ 作詞/作曲/編曲(GAKU)
Dear Summer!! 作詞/作曲/編曲(GAKU)
ココロ空モヨウ 作詞/作曲 (UNIST)
夢列車 作詞/作曲(GAKU)
ER2 作詞/作曲(GAKU)
CloveR 作詞/作曲(GAKU)
ふたつ手と手 作詞/作曲(GAKU)
EJ☆コースター 作詞/作曲(GAKU)
前向きスクリーム! 作詞 作曲 (GAKU)

 

映画主題化や隠れ名曲まで手がけるクリエイター

 

GAKUさんは、UNISTというグループのギターボーカルとしても活動されているシンガーソングライターです。

UNISTとして2012年にデビューされる前から楽曲制作されており、提供作品はほとんどが関ジャニ∞に向けてのものです。

シングル曲は可愛らしいポップな『CloveR』、さわやかなバンド曲の『ココロ空モヨウ』、ライブで盛り上がる『前向きスクリーム!』など、様々なテイストの楽曲を提供しています。

また、関ジャニ∞の主演映画「エイトレンジャー」の主題歌『ER』や『ER2』も手掛けられています。

エイトレンジャーのコントっぽいイメージを一新した、疾走感あるメロディとカッコいい歌詞が魅力です。

さらに、『ふたつ手と手』『花であれ』『夢列車』など心が温まる隠れた名曲もGAKUさんの提供です。

ちなみに『花であれ』と『ER』はメンバーの安田くんが入院した際、病室でよく聞いていたのだそう!

たくさんある関ジャニ∞の曲からメンバーが選んで聞くほど素晴らしい楽曲ということですね。

【『ER』を公式サイトで試聴
【『花であれ』を公式サイトで試聴

 

⑤ 葉山拓亮さん

名前 葉山拓亮(はやま ひろあき)
職業 ミュージシャン/ソングライター/音楽プロデューサー
所属バンド 音楽ユニットTourbillon
サイト 公式サイト,Twitter

▼携わった作品

曲名 担当
Brilliant Blue 作詞/作曲/編曲
蒼写真 作詞/作曲/編曲
Train in the rain 作詞/作曲/編曲
Fight for the Eight 作詞/作曲/編曲
ルラリラ 作詞/作曲/編曲
北風ブルース 作詞/作曲 (編曲:野間康介)
Winter Love Song 作詞/作曲 (編曲:久米康嵩)

 

エイトのギャップを引き出す名プロデューサー

 

葉山拓亮さんはソロ活動しているミュージシャンであり、河村隆一さんにも楽曲提供している名プロデューサーです。

関ジャニ∞に提供している曲は、哀愁漂う切なげな曲や、ストーリー性があり感動する曲が多いという特徴があります。

例えば『Train in the rain』は聴けば聴くほど切なくなりますし、『蒼写真』は青春を思い出す感動的な歌詞とメロディが魅力です。

【『蒼写真』を公式サイトで試聴

 

また『Winter Love Song』は、幸せな男女の関係を壮大な曲に乗せた、超王道ラブソングとなっています。関ジャニ∞は冬のラブソングがとても多いのですが、個人的にはその中でもトップレベルで大好きな曲です。

【『Winter Love Song』を公式サイトで試聴

 

さらに『Brilliant Blue』『ルラリラ』『Fight for the Eight』などクールでカッコいい楽曲まで手がけています。

私の解釈ですが、葉山さんの作品はあえてグループのパブリックイメージとは異なる楽曲を作り、シングル曲にはない関ジャニ∞の魅力を引き出している、というイメージです。

 

⑥ SHIKATAさん

名前 SHIKATA(しかた)
職業 シンガーソングライター/作詞家/作曲家
サイト 公式サイト,Twitter

▼携わった作品(一部)

曲名 担当
Sorry Sorry love 作詞/作曲/編曲
フローズンマルガリータ 作詞/作曲/編曲
Masterpiece 作詞/作曲/編曲
アダムとイヴ 作詞/作曲/編曲
韻踏ィニティ 作曲
The Light 作詞/作曲/編曲
パノラマ 作詞/作曲/編曲
Steal your love 作詞/作曲/編曲
Street Blues 作詞/作曲

 

期待を裏切らないダンス曲が魅力のクリエイター

 

SHIKATAさんは安室奈美恵さんや三代目J Soul Brothers、西野カナさんなど有名アーティストにも楽曲提供しているシンガーソングライターです。

残念ながら2018年に大麻所持で捕まってしまいましたが…楽曲はどれも素晴らしいものばかり。

EDM調のアレンジやジャニーズらしいダンス曲が多く、どの曲も独特の世界観が魅力です。

Sorry Sorry love』『Masterpiece』『フローズンマルガリータ』は王道のダンス曲となっていてライブでとても盛り上がります。

ダンス曲以外で特におすすめなのが『Street Blues』です。シングル『応答セヨ』のカップリング曲なのですが、ジャジーなアレンジと大人っぽい歌詞が新鮮で個人的に大好きすぎる曲です。

【『Sorry Sorry love』を公式サイトで試聴
【『Street Blues』を公式サイトで試聴

 

【コラム】SHIKATAさんの楽曲の世界観

SHIKATAさんは曲ごとに強烈なインパクトと確立された世界観があるイメージです。また、バンドサウンドよりもどちらかというと打ち込み系の楽曲が多めです。

『フローズンマルガリータ』は「スパニッシュな世界観」の楽曲です。Bonita=美しい人、amore=私の愛しい人、Magico=魔法使いなど、スペイン語やイタリア語が歌詞に盛り込まれています。情熱的であるがままの男心が描かれており、ライブでは楽曲の雰囲気に合わせたフラメンコ風のダンスが披露されました。
タイトルは度数の強いカクテルの名前から引用されており、強いお酒=強い愛を表現したそうです。

『Sorry Sorry love』は「EDMの失恋ソング」です。まだ関ジャニ∞がやったことが無い曲を作りたかったそうで、当時はとても新鮮だったEDMの曲となっています。ブログでは、照明をバキバキにしてライブで踊る姿をイメージして作った、と語られています。がっつりダンス曲でノリノリなのに、歌詞は情けない男性像の失恋が描かれているギャップも素敵です。

 

ここまで関ジャニ∞の楽曲制作に携わる音楽クリエイターとその楽曲をご紹介してきました。

次のページでは関ジャニ∞の楽曲に深くかかわっているアゲハスプリングス所属の音楽クリエイターをご紹介します。

 

『関ジャニ∞音楽入門』目次へ  (全23ページ)

 

目次著者

著者:aya

関ジャニ∞と音楽が大好きな20代フリーライター。橙eighter。関ジャニ∞のCD・ライブDVDは発売されるたび全形態揃え、音楽雑誌なども必ずチェックしています。関ジャニ∞の初の海外公演には台湾まで一人で足を運ぶ。

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JAGATARA入門 ~ヘビを食いちぎる!?1980年代を駆け抜けた伝説のバンド~

はじめに

伝説のバンド「JAGATARA」はボーカルの江戸アケミによる蛇を食いちぎるなどの過激なパフォーマンスが注目されました。精神疾患を患い36歳でこの世を去った江戸アケミの音楽に向き合う様は「真面目に生きることは壮絶である」ということをまざまざと見せつけられる思いです。

このWebonではJAGATARAの軌跡と共に作品を紹介していきます。江戸アケミの生き様や作品の魅力を是非知っていただきたいです。

JAGATARAとは

第1章 活動休止までの軌跡

「自分で自分をカミソリで切りつける」など過激なライヴ・パフォーマンスが話題になったJAGATARA。名盤「南蛮渡来」の作品紹介や、江戸アケミが精神疾患が発症した経緯などをお伝えします。

軌跡① 【ヘビを食いちぎる過激パフォーマンス】
軌跡② 【江戸アケミ精神疾患の発症】

第2章 復帰後の軌跡

江戸アケミは奇跡の復帰を果たします。アルバム「裸の王様」は薬漬けでまだひどい状態とは感じられない切れ味鋭いボーカル。江戸アケミの死、そしてその後のJAGATARAについてもお伝えします。

軌跡③ 【江戸アケミの復帰】
軌跡④ 【江戸アケミの死】

 

著者 積 緋露雪

1964年生まれ。音楽雑誌「CDで~た」の執筆・編集・企画を担当。ライター歴20年以上。小説『審問官』シリーズ出版。
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JAGATARAの軌跡④ 【江戸アケミの死】

Webon紹介目次著者
鶏やヘビを食いちぎるなどの過激なパフォーマンスで注目を浴びたJAGATARA。精神疾患を患いながらも奇跡の復帰を遂げた江戸アケミ。そして死まで。1980年代を駆け抜けた伝説のバンドの軌跡をお伝えします!

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著者 積 緋露雪

1964年生まれ。音楽雑誌「CDで~た」の執筆・編集・企画を担当。ライター歴20年以上。小説『審問官』シリーズ出版。

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前ページでは江戸アケミの復帰後の軌跡についてお伝えしました。

このページでは、メジャーデビュー、江戸アケミの死、死後リリースされたアルバム「おあそび」などについてお伝えします。

 

▼このページで紹介する出来事

年月 出来事
1988年4月 アルバム「それから」でメジャーデビュー
1989年12月 アルバム「ごくつぶし」(江戸アケミ生前最後のアルバム)
1990年1月 江戸アケミ死亡
1990年7月 アルバム「おあそび」
全体年表はこちら(クリックorタップで開く)
年月 出来事
1979年 最初のギグ
1980年 過激なパフォーマンスに走る
1982年5月 デビューアルバム「南蛮渡来」
1983年5月 シングル「家族百景」
1983年 スタジオ制作
1983年11月頃~ 江戸アケミ精神疾患発症・JAGATARA活動休止
1985年9月 「アースビート伝説85」江戸アケミ出演(復帰の第一歩)
1987年3月 アルバム「裸の王様」リリース
1987年12月 アルバム「ニセ予言者ども」
1988年4月 アルバム「それから」でメジャーデビュー
1989年12月 アルバム「ごくつぶし」(江戸アケミ生前最後のアルバム)
1990年1月 江戸アケミ死亡
1990年7月 アルバム「おあそび」

 

【1988年4月】メジャー・デビューに対する複雑な思い

 

JAGATARAは1988年、アルバム「それから」でメジャー・デビューを飾りました。

しかし、江戸アケミはメジャー・デビューすることに関してディレンマを抱えることになったのです。

そもそも江戸アケミはメジャーのレコード会社を信用しておらず、毛嫌いしていました。

それは、メジャーで活動すると色々と制約を受けてしまい、自分たちの活動が自由にできなくなってしまうという理由からです。

それでもメジャー・デビューすることを決断した江戸アケミは再び、情緒不安定な状態になり、なかなかメジャー・デビューすることを決断してしまったことを受け入れられなかったのでした。

 

【コラム】なぜメジャーデビューを決断した?

これは推測でしかありませんが、江戸アケミにもメジャーに対する憧れのようなものがあり、それには抗えなかったのだと思います。例えば、それは有名になりたいなどといった欲です。江戸アケミもやはり普通に出世欲がある人間だったのだと思います。

 

江戸アケミはメンバーに対して何度も何度もなぜメジャー・デビューするのかということを問いただし、また、自問自答しては答えを見いだせないまま、心は乱れるばかりだったのです。

最終的に江戸アケミは答えを求めることをやめて、メジャー・デビューしたことに関する複雑な思いに蓋をしました。

しかし、「それから」制作の頃からJAGATARAのメンバー間の関係にも微妙なずれが生まれ始めました。

それは音楽性の違いであったり、意思疎通の小さな齟齬であったり、原因は様々です。

 

「それから」はどんなアルバム?


▲アルバム「それから」

 

「それから」を聴いた第一印象は、なんだか倦み疲れているという印象なのです。

「裸の王様」「ニセ予言者ども」、そしてJAGATARAがサントラを担当した映画「ロビンソンの庭」での颯爽とはつらつとしたJAGATARAの音楽はもう「それから」には存在していないのです。

確かにいえることは「それから」でJAGATARAは何かが根本的に変わってしまったということです。

 

微妙な揺れを見せるアフロビートに、なんだか今にも壊れそうな危うさを覚えてしまう「TABOO SYNDROME」では、江戸アケミの日常生活が赤裸々に歌われています。

メジャー・デビューするに当たり非常に神経質になっていた江戸アケミの日常生活は、精神疾患が再び悪化したのではないかと思わせるような奇行が目立つようになりました。

例えば“くそをつかんでうろつき”などの奇行が日常茶飯事であったようです。

このナンバーで江戸アケミは気分が落ち込んでしょうがないということを訴えているのです。

この原因がメジャー・デビューにあったのですから、「それから」はなんとも皮肉なアルバムなのです。

跳ねるに思いっきり跳ねていない感のあるファンク・ビートが、それでもうねり回る「GODFATHER」は、どうして皮肉なアルバムに聴こえてしまうのかを考えたとき、もしかすると「GODFATHER」で何か新しいことがやりたかったのかもしれません。

ギターのリフが繰り返す中、江戸アケミはこのナンバーで“音楽演劇”を行っているのです。

歌うところは歌を歌っているのですが、映画の「ゴッドファーザー」にかけてのものなのか、それに似たような物語が台詞のやりとりで進んでゆくのです。

江戸アケミはこのナンバーでついに歌を超越し、ミュージカルとは全く異質の“音楽演劇”を、つまりそれは現代版義太夫を創出したといえるのです。

ホーン・セクションが華やかなR&Bナンバーに仕上がっている「BLACK JOKE」まで聴き進んでゆくと、「それから」の第一印象の倦み疲れた印象にも慣れ、江戸アケミのヴォーカルにやっと以前にあった力強さが宿り始め、聴かせるのです。

「CASH CARD」は、英国のプログレッシヴ・ロックの大御所、ピンク・フロイドの「マネー」を彷彿とさせる音楽世界を展開しています。

▼ピンク・フロイド「マネー」

 

キャッシュ・カードが持つ便利さに潜む落とし穴を江戸アケミは、皮肉たっぷりに歌い上げています。

EBBYが作曲し、江戸アケミが詞を書いた「つながった世界」は、打ち込みを取り入れた楽曲でリズムは非常に複雑な構成をしています。

▼EBBY(JAGATARAのギター)

 

中でも“今が最高だと転がっていこうぜ”と歌う箇所で江戸アケミは、ビートに乗った悦楽のようなものを感じていたかもしれないと思わせるほど、ビートとヴォーカルが渾然一体となって押し寄せてくるのです。

「ある平凡な男の一日」は、スチール・パン(ドラム缶から作られた打楽器)の音色がとても印象的なカリブ海の音楽を思わせるナンバー。平凡な男が、もらったばかりの給料をすべて使い果たし、それでも“俺の女房”は許してくれるとのろけを歌にしたものです。

JAGATARAとしては面白い試みのナンバーです。

そして、これも名曲の誉れ高い「中産階級ハーレム-故ジョン・レノンと全フォーク・ミュージシャンに捧ぐ-」では、生ギターで江戸アケミが弾き語りをしていて、中産階級においてのなんとも居心地の悪さを胸底から吐き出すように歌い上げています。

最後の息を吐ききってホーンが事切れた後に江戸アケミが“だいじょうぶマイフレンド”と叫ぶところは秀逸です。

 

【コラム】どういった点が秀逸?

江戸アケミにまだ精神疾患の症状があり「中産階級ハーレム~」ではかなりシリアスな内容の絶望的な内容の歌を歌っているのですが、エンディングで“頭をからっぽにするんだ”と何度も叫んでいます。そのあまりにも病的に聞こえてしまうことに対するカタルシスとして江戸アケミが最後に“だいじょうぶマイフレンド”と叫ぶのです。これで、聴くものも江戸アケミは大丈夫だとほっと一息つけるのです。この効果は絶大です。

 

ラスト・ナンバーの「ヘイ・セイ!(元年のドッジボール)」はスカ・ナンバーで、江戸アケミの口癖だったという“お前はお前のロックンロールをやれ”という歌詞が含まれていて、メジャー・デビューを果たした自身に対する皮肉を歌っているようでもあります。

このナンバーはあまり注目されませんが、意外と江戸アケミの当時の本音が詰まったナンバーといえ、最後はJAGATARAらしくハチャメチャなカオス状態で終わりを迎えます。

 

【1989年12月】生前最後のアルバム「ごくつぶし」リリース


▲アルバム「ごくつぶし」

 

1989年12月、江戸アケミ生前の最後のアルバム「ごくつぶし」がリリースされます。

 

「ごくつぶし」はどんなアルバム?

 

この「ごくつぶし」は江戸アケミの36年という人生の集大成にふさわしい力作となっています。

まず、23分以上もの大作「SUPER STAR ?」はラテン・ビートを軸に、様々に変化を遂げるナンバーです。

これは「それから」の「GODFATHER」で切り開いた“音楽演劇”と呼ぶしかない物語を語り尽くすように歌う、つまり、ファンキーなラテン・ビートの現代版義太夫を江戸アケミは思う存分このナンバーで繰り広げています。

物語はオカマのジョニーの甦生の壮大な物語で、あるいはそれは江戸アケミが自分の死を予感していたとしか思えない内容なのです。

 

「BIG DOOR」も18分あまりに及ぶ、これまた大作です。

このナンバーはフリー・ジャズかインプロヴィゼーション(即興演奏)かクラシックの現代音楽に通じるものがあり、ここに江戸アケミの“狂気”が閉じ込められています。

すでにこの頃、江戸アケミはヘトヘトに精神的に疲れ果てて、再び精神疾患の症状が顕著に表れ始めていた時期で、都会の中を白いライオンが蠢くという内容の詞は、実際に江戸アケミがそのようなことを体験した事実が書かれています。

演奏はもうハチャメチャでありながら、奏者の息はぴったりと合っているという奇妙なナンバーでもあります。

 

「MUSIC MUSIC」では江戸アケミはひたすらロックというものを問うています。

サウンドはJAGATARAの初期のパンキッシュな要素が見られる上に、オーソドックスなロック・サウンドで構成されています。

“俺にはロックなんかいらない”と歌う江戸アケミの胸中は相当複雑なものを抱え込んでいたように思います。

 

【1990年1月】江戸アケミの死

 

1990年1月27日、江戸アケミが自宅浴槽で溺死しているのを発見されます。

享年36です。

それが江戸アケミの限界だったのかもしれません。

それまでの江戸アケミは、肉体は充実していくのに精神的にはヘトヘトで、死の直前、江戸アケミはJAGATARAをやめると言い残して亡くなりました。

JAGATARAそのものが空中分解寸前だったのです。

メンバーの目指す方向の違いや音楽に求めることの違いなど、様々なことが重なってのことでした。

そんなときの江戸アケミの突然の死でした。

 

【1990年7月】アルバム「おあそび」リリース

 

レコード会社との契約上、JAGATARAはもう一枚アルバムをリリースしなければなりませんでした。

そこでOTOが中心となり「それから」と「ごくつぶし」の音源を元に、南アフリカのメマハラティーニ&マホテラ・クイーンズなど海外のミュージシャンが参加し、JAGATARAの音楽の本質をさらけ出して見せたアルバムが「おあそび」です。

▼アルバム「おあそび」

ただし「そらそれ」だけは江戸アケミが生前にレコーディングした最後のナンバーで、アフリカの土着音楽のビートに楽しそうに乗る江戸アケミのヴォーカルは、新たな何かを見出したかのようで、その死が惜しまれてなりません。

 

その後も相次ぐメンバーの死

 

江戸アケミの死後、JAGATARAのメンバー2人が相次いで亡くなります。

1992年4月8日、JAGATARAの最初期からのメンバー、渡辺正巳(ベース)が急性肺炎のために亡くなります。享年38です。

同年12月9日、JAGATARAで異彩を放つサックスを吹いていた篠田昌已が心筋梗塞で亡くなります。享年34です。

JAGATARAの中でも特に江戸アケミに近しかった2人が相次いで亡くなりました。

ここに何か人生の綾を見てしまうのですが、それにしても2人とも若すぎます。

 

JAGATARAは現在進行系

 

その他のJAGATARAのメンバーはそれぞれ今もJAGATARAを背負って音楽活動などをしています。

それはJAGATARAを伝説のバンドにせずに、いつまでも現在進行形のバンドにしておきたいからに他なりません。

JAGATARAは江戸アケミという稀有な才能の周りに才能ある人たちが集った“運動体”であり、また、JAGATARAはデビュー・アルバム「南蛮渡来」から「ごくつぶし」へと音楽的に一気に駆け上ってしまった感があり、太く短く、そして大きく輝いたバンドで、JAGATARAのメンバーだった人たちの心の中では今もJAGATARAは伝説のバンドとして過去のバンドではなく、現在も現役のバンドとして存在し続けているのです。

▼2019年6月に開設されたJAGATARA公式Twitter


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著者 積 緋露雪

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JAGATARAの軌跡③  【江戸アケミの復帰】

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鶏やヘビを食いちぎるなどの過激なパフォーマンスで注目を浴びたJAGATARA。精神疾患を患いながらも奇跡の復帰を遂げた江戸アケミ。そして死まで。1980年代を駆け抜けた伝説のバンドの軌跡をお伝えします!

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前ページでは江戸アケミの精神疾患が発症するまでの軌跡を振り返ってまりました。

このページでは、江戸アケミの復帰の第一歩となるコンサート「アースビート伝説85」への出演から、アルバム「ニセ予言者ども」のリリースまでの軌跡を振り返ってまいりましょう。

 

▼このページで紹介する出来事

年月 出来事
1985年9月 「アースビート伝説85」江戸アケミ出演(復帰の第一歩)
1987年3月 アルバム「裸の王様」リリース
1987年12月 アルバム「ニセ予言者ども」
全体年表はこちら(クリックorタップで開く)
年月 出来事
1979年 最初のギグ
1980年 過激なパフォーマンスに走る
1982年5月 デビューアルバム「南蛮渡来」
1983年5月 シングル「家族百景」
1983年 スタジオ制作
1983年11月頃~ 江戸アケミ精神疾患発症・JAGATARA活動休止
1985年9月 「アースビート伝説85」江戸アケミ出演(復帰の第一歩)
1987年3月 アルバム「裸の王様」リリース
1987年12月 アルバム「ニセ予言者ども」
1988年4月 アルバム「それから」でメジャーデビュー
1989年12月 アルバム「ごくつぶし」(江戸アケミ生前最後のアルバム)
1990年1月 江戸アケミ死亡
1990年7月 アルバム「おあそび」

 

【1983年~1985年】江戸アケミ活動休止中のJAGATARA

 

江戸アケミは発病後に入院しましたが、それでも外出許可がもらえた時などはライヴに出演していたりもしていました。

しかし、故郷の高知県に帰郷した江戸アケミは前述の通り四万十川をぼうっと眺めるのを日課にして、回復をじっと待っていたのです。

その間、江戸アケミ以外のメンバーはどうしていたかというと、江戸アケミの復帰を我慢強く待ちながらも、それぞれ演奏の技術を向上させようとセッションを重ねたり、または自身のバンドを作るなどして音楽活動を継続していました。

この江戸アケミの活動休止期間というのは、JAGATARAというバンドの形が、それまで江戸アケミという強烈な個性の渦に各メンバーが丸ごと呑み込まれた形でのバンド形式から、各メンバーが力をつけることで、各メンバーが小さいながらもしっかりと渦を巻きながら江戸アケミの強烈な渦に丸ごと呑み込まれることなく各自が自存しながらも連動する“共同体”へと次第にバンドの形式が変化してゆく過程でもあったのです。

つまり江戸アケミ以外のメンバーもJAGATARAが活動休止していた時間にそれぞれ実力をつけ、また自分を見つめ直す時間が持てたことにより、各メンバーにもまた江戸アケミの強烈な個性と対峙できる“個性”が備わったのです。

こうして江戸アケミ不在のJAGATARAは活動休止という窮地の時間の中、江戸アケミ以外の各メンバーはたくましく成長を遂げたのでした。

 

【1985年】「アースビート伝説85」で江戸アケミ復帰の第一歩を飾る

 

江戸アケミが精神疾患を発症してから約3年経った1985年9月15日。

東京都・日比谷野音で世界各国の音楽が集結したコンサート「アースビート伝説85」が雨降る中、決行されました。

このコンサートに江戸アケミは高知県から駆けつけ、久しぶりにJAGATARAとして出演することになったのです。

これはギターのOTOらが江戸アケミの復帰を切望したから奇跡的に実現したといっても過言ではありません。

江戸アケミはというと、薬のせいでろれつが回らずにしゃべられないにもかかわらず、演奏が始まるとむっくりと何かが江戸アケミの内部で目覚めたかのように身体は踊り出し力強い歌声を発するのでした。

症状的に厳しい状態であったにも関わらず、復帰できたことは奇跡に近いものがあります。

このコンサートにはJAGATARAの外に、八丈太鼓(日本)、ハムザ・エル・ディン(スーダン)、フランシス・シルヴァ(ブラジル)、ネパール民族舞踏団(ネパール)、フールズ(日本)、後に芥川賞を受賞することになる町田康氏が「町田町蔵」名義で率いた町田町蔵+人民オリンピックショー(日本)などバラエティに富んだ出演者が出演しました。なお、町田町蔵と江戸アケミはセッションをする間柄でした。

この「アースビート伝説85」で江戸アケミは復帰への第一歩を踏み出したのです。

 

【1987年1月】江戸アケミが再上京しアルバム「裸の王様」完成


▲アルバム「裸の王様」(画像クリックで商品詳細へ)

 

この頃、江戸アケミはOTOの言うことだけは聞いたそうです。

そのOTOの強い勧めもあって江戸アケミは病気は根治していないにもかかわらず、再上京します。

当時の江戸アケミは薬のせいでぼうっとし、ろれつがよく回らない状態なのでしたが、ひとたび歌になると病気を発症する以前よりもなお一層ビートに乗り、歌う姿は神々しく見えていたそうです。

JAGATARAのメンバーはこの頃、衣装をそろえ、JAGATARAが変わったことを強く印象づけるのでした。

そして1987年1月にアルバム「裸の王様」が完成します。

 

「裸の王様」はどんなアルバム?

 

アフロビート全開でどこか切なさが漂うアルバム・タイトル曲「裸の王様」で幕を開けるアルバム「裸の王様」。江戸アケミが薬漬けでまだ、ひどい状態だとは微塵も感じられないほど溌剌と切れ味鋭いヴォーカルが収録されています。

またサックスが一際光る演奏を聴かせていています。

なるほど、JAGATARAの各メンバーは演奏力をかなり上げたと思われます。

各メンバーが演奏力を上げると自然と江戸アケミに意見が言えるようになり、実際に、JAGATARAの各メンバーはかなり議論を重ねて音作りなどをしていたそうです。

新たに加わったYukarie(ユカリ)の女声コーラスがとてもよい味を出している「岬でまつわ」もアフロビートが効いたナンバーで、うねるビートに全身全霊で乗る江戸アケミのヴォーカルは聴き応え十分です。

ギターが光る「ジャンキー・ティーチャー」もアフロビート・ナンバーです。

とはいえ、ここはJAGATARAです。JAGATARAの音楽は一筋縄ではいかず単にアフロビートをそのまま取り入れることはなく、アイデア満載なのです。

基本のビートはアフロビートなのですがビートに乗った江戸アケミは破天荒ともいえるように暴れ回ります。

また、例えばフランク・ザッパのようにハチャメチャなのです。

それでいて、カオスには陥らず、江戸アケミがその強烈な個性で、曲をギリギリの線でなんとかまとめてしまうのです。その豪腕ぶりに凄みがあります。

「ジャンキー・ティーチャー」はかなりユニークなナンバーといえ、途中、“危ないね 危ないね 危ないね”と不安を煽るようなサウンドがあるかと思えば、エンディングでは江戸アケミがジャンキー・ティーチャー(聴いている人を指している)に対して“この中にたったひとつだけ正解がある”などとがなり立て、挑発します。

最後は哀愁漂い名曲と言われているレゲエ・ナンバーの「もうがまんできない」です。

“ちょっとのひずみならがまん次第でなんとかやれる”と歌う江戸アケミは最後は“心の持ちようさ”とかなり深刻に歌い上げ、この言葉が胸に突き刺さるのです。

 

【1987年12月】アルバム「ニセ予言者ども」リリース


▲アルバム「ニセ予言者ども」

 

1987年12月にはアルバム「ニセ予言者ども」をリリースします。

 

「ニセ予言者ども」はどんなアルバム?

 

ファンク・ビートが跳ね暴れる「少年少女」「みちくさ」で、江戸アケミはビートに全身全霊で乗っているのです。

「少年少女」では夢や未来ある少年少女の現実からの解放を歌い上げ、

「みちくさ」ではホーン・セクションが花を添えながら、“時は流れ 人はまた去る”と歌っては“おまえの考えひとつで どうにでもなるさ”と江戸アケミ自身にいい聞かせるように歌っています。

江戸アケミの精神疾患でJAGATARAが活動休止せざるを得なかったことを指して「みちくさ」といっているのか、“やりたいことがたくさん残ってる”と叫ぶ江戸アケミは活動再開したことに対してやる気満々といった気概が伝わってきます。

しかし一方で、それは江戸アケミの遺言にも聞こえるのです。

 

これまた、ファンク・ビートが跳ね回る「ゴーグル、それをしろ」でも江戸アケミは全身全霊でビートに乗っています。

現実が幻想という化け物に取り憑かれているのでそれを避けるために“ゴーグル”をしろと江戸アケミは訴えているのです。

“俺は何でも見てきた 魂の抜け殻になった奴らを”と歌うところなど、グサリと心に突き刺さる強烈な印象を残すナンバーが「ゴーグル、それをしろ」です。

 

最後は哀愁を帯びたアフロビート・ナンバーで名曲といわれている「都市生活者の夜」です。

“昨日は事実 今日は存在 明日は希望”という歌詞がとても印象に残るこのナンバーで、江戸アケミは都市生活者が否応なく帯びてしまう存在の哀しみを実によく表現していて、深く深く歌詞が心に染み入る名曲と呼ばれるにふさわしいナンバーが「都市生活者の夜」なのです。

 

【コラム】「ニセ予言者ども」が傑出したアルバムである理由

このアルバムでの江戸アケミは弾けるファンク・ビートに日本人離れしたリズム感で乗り、また収録されたナンバーの歌詞が、心に突き刺さるものであったり、じんわりと心に染み入るものであったり。その歌詞が激しい江戸アケミのヴォーカルとは裏腹にまだ、精神疾患が根治していなかった江戸アケミの「存在の哀しみ」が滲み出たナンバーばかりなのです。

「やりたいことがいっぱい残ってる」といった「魂の叫び」を上げもしています。また、バンド演奏もこのアルバムではほどよい緊張感の中、引き締まった演奏で、心にビンビンと響くのです。JAGATARAの「顔」であったファンク・ビートがこのアルバムは傑出してよく、また、アフロビート(ジャズやファンクの要素を下地としたアフリカ音楽)も取り入れてのナンバーの哀愁など、JAGATARAのこれからを決定したアルバムと言っても過言ではありません。

 

さて、このページでは江戸アケミ復帰後のJAGATARAの軌跡を振り返ってまいりました。次のページではJAGATARAのメジャーデビューから、江戸アケミの死後リリースされた「おあそび」などについてお伝えします。

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著者 積 緋露雪

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JAGATARAの軌跡② 【江戸アケミ精神疾患の発症】

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鶏やヘビを食いちぎるなどの過激なパフォーマンスで注目を浴びたJAGATARA。精神疾患を患いながらも奇跡の復帰を遂げた江戸アケミ。そして死まで。1980年代を駆け抜けた伝説のバンドの軌跡をお伝えします!

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前ページでは名盤「南蛮渡来」のリリースまでの活動を振り返ってまいりました。

このページではシングル「家族百景」リリースから、江戸アケミの精神疾患の発症の経緯などをお伝えします。

▼このページで紹介する出来事

年月 出来事
1983年5月 シングル「家族百景」
1983年 スタジオ制作
1983年11月頃~ 江戸アケミ精神疾患発症・JAGATARA活動休止
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年月 出来事
1979年 最初のギグ
1980年 過激なパフォーマンスに走る
1982年5月 デビューアルバム「南蛮渡来」
1983年5月 シングル「家族百景」
1983年 スタジオ制作
1983年11月頃~ 江戸アケミ精神疾患発症・JAGATARA活動休止
1985年9月 「アースビート伝説85」江戸アケミ出演(復帰の第一歩)
1987年3月 アルバム「裸の王様」リリース
1987年12月 アルバム「ニセ予言者ども」
1988年4月 アルバム「それから」でメジャーデビュー
1989年12月 アルバム「ごくつぶし」(江戸アケミ生前最後のアルバム)
1990年1月 江戸アケミ死亡
1990年7月 アルバム「おあそび」

 

【1983年5月】「家族百景」リリース

 

デビュー・アルバム「南蛮渡来」は評判が評判を呼んで、自主制作した3000枚は完売しました。

1983年になり暗黒大陸じゃがたらはEP12インチ・シングル「家族百景」をリリースします。

▼シングル「家族百景」(画像クリックで商品詳細へ)

そして、江戸アケミは「南蛮渡来」完売で得られた収入約300万円で自前の録音スタジオ制作に着手します。スタジオ制作の目的は自前のレコード製作を考えている人に使ってもらうためでした。

江戸アケミはこの時もしかするとメジャー・デビューの芽すらないバンド連中との“連帯”を志向していたのかもしれません。

本当のところは分かりませんが、江戸アケミは自分のために録音スタジオの制作に着手したのではないことだけは確かです。”自分のためより、他人のため”に生きていたような人物が江戸アケミなのです。

それに加えて江戸アケミにはレゲエを生み出した国であるジャマイカに対する羨望があったようです。

江戸アケミはレゲエそのものに嫉妬するほどにレゲエを愛していたと思われます。

「レゲエ」はバラック(粗末な家屋)みたいなスタジオで制作されているにもかかわらず、“世界的な音楽”になりました。一方、日本はというと、やれ機材がどうしたなど体裁ばかりにこだわっていてレゲエの足下にも及ばない、という忸怩たる思いが江戸アケミの胸の内にあったのは想像に難くありません。

 

スタジオ制作に取りかかる

 

江戸アケミは1983年、東京都渋谷区・松見坂にあったとあるビルの屋上で自前の録音スタジオ制作に取りかかります。

江戸アケミ自身が工事を行うという本当の手作りのスタジオだったのです。

ただし、機材は当時としては最新式でかなりのものが揃っていました。

完成するとそのスタジオは「じゃがたらスタジオ」と命名されました。

通称“じゃがスタ”と呼ばれたそのスタジオは“とがった音”ではなく“暖かい音”でレコード製作ができるスタジオとして次第に知られてゆきます。

江戸アケミは生真面目だった一方で色々な人から慕われる“親分肌”なところがあって、“じゃがスタ”には江戸アケミを慕った人たちが集まる場所になっていきました。

そうなると普通であれば“族”と呼ばれる集団へとなるがお決まりのコースだったのですが、“じゃがスタ”に集った人たちは最後までほんわかとした集まりだったそうです。

 

【1983年11月頃】江戸アケミ精神疾患の発症

 

1983年といえば、江戸アケミが突然に精神疾患を発症した年でもあります。

江戸アケミが発症した精神疾患は現在の統合失調症といわれています。

 

それは突然やってきました。

JAGATARAがそのとき関西から北陸へのツアーへ出発した直後のことでした。

「南蛮渡来」の成功やラジオ出演で全国のライヴ・ハウスから声がかかっていたのは想像に難くありません。

メンバーの証言などから江戸アケミの様子に異変が現れ始めたのは1983年10月30日のことだったようです。

それでも神戸での11月1日、2日のライヴ・ハウスでのライヴは無事に終えたそうです。

 

しかし、問題は11月3日の京都の精華大学の学園祭でのライヴです。

その前段にJAGATARAのメンバーの京都の宿舎には多くのジャンキーが出入りしていたそうです。

それが、江戸アケミには悪い意味で衝撃だったようです。

色々な人の江戸アケミ像はというと、江戸アケミは何をおいてもまず、自分よりも先に相手のことを考えて行動する人だったそうです。

ジャンキーに出くわしてしまった江戸アケミは非があるのは相手ではなく自分にあると、はなから思い込んで、それでなくとも生真面目な江戸アケミはジャンキーの悪しき生態に当てられたのだと思われます。

多分、ジャンキーの生態が江戸アケミには理解不能で、それでもとことん考えないと気が済まない江戸アケミは、倒錯してしまったのかもしれません。

つまり、ジャンキーの生態が“普通”でおかしいのは江戸アケミ自身だと。

 

【コラム】江戸アケミとドラッグの関係性

江戸アケミはドラッグを全否定していました。しかし、実際にドラッグに溺れた人たちを目の当たりにして、それはもしかしたならば、江戸アケミは自分の音楽がそうさせてしまったのではないかと自虐的と思えるほど自省してしまっていたのです。そのときの江戸アケミの落ち込みようは大変ひどかったと想像されます。これは江戸アケミのルーツにクリスチャンということが関係していると言われています。“ジャンキーを救えなかったのは自分の罪”と江戸アケミは考えていたようです。

 

その宿舎を出て精華大学へ向かう車中、江戸アケミは「UFOが出るぞ」などと変なことを口走り始めます。

そして、ツアーの同行者の一人がある不気味な池を右手に通り過ぎたときに“自殺する人が多い池”という趣旨の言葉をつぶやきます。

精華大学に着くと、2台の車でJAGATARAのメンバーは移動していたのですが、1台が30分くらい遅れて精華大学に到着しました。

それに対して怒った江戸アケミは“5時間待っていたんだぞ”という風に怒鳴り散らし、それを見たメンバーは呆気にとられたといいます。

 

いよいよ精華大学でのライヴが始まります。

集まった学生たちは踊り出したそうです。

そのせいなのか、江戸アケミはライヴ途中、突然歌うのをやめてしまいます。

そのときの様子は、もう江戸アケミは完全に“イっちゃっていて”、目は虚ろで、ただ首を左右にゆっくりと振っていたそうです。

 

ライヴはそこで中止になりメンバーたちは楽屋に戻ったのですが、江戸アケミは、放心状態で“じゃがたらをやめる”と言い残し、楽屋を去ったとのこと。

メンバーの多くがこのとき江戸アケミは発病していたと振り返っています。

 

この後、江戸アケミは都内の病院に入院し、その後、退院し、故郷の高知県に帰郷して療養します。

JAGATARAの活動は休止に追い込まれます。

江戸アケミは故郷にいて四万十川をぼうっと眺めているのを日課にしていたそうです。

江戸アケミは退院したからといって精神疾患が根治したわけではありませんでした。

大量の薬を毎日飲んでいたといわれています。

残されたメンバーは、それでも江戸アケミが復帰するときを辛抱強く待っていました。

 

さて、このページでは江戸アケミの精神疾患が発症するまでの軌跡について振り返ってまいりました。次のページでは、江戸アケミが復帰に至った経緯などについてお伝えします。

『JAGATARA入門』目次へ  (全5ページ)

 

目次著者

著者 積 緋露雪

1964年生まれ。音楽雑誌「CDで~た」の執筆・編集・企画を担当。ライター歴20年以上。小説『審問官』シリーズ出版。

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