利尻島・昆布干しバイトの魅力 【実践編】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

 

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第3章では利尻島の利尻昆布の魅力をお伝えしています。このページでは利尻島のリゾートバイトである「昆布干しバイト」の魅力、具体的にどのような事をするのかについて紹介しています。

知れば利尻島の昆布の見方も変わり、より利尻島観光を楽しめると思います。

 

利尻昆布の種類

▲利尻昆布

 

前のページでも解説しましたが昆布干しのアルバイトは、6月~9月の間で行われます。

昆布を干す作業自体は同じなのですが、利尻昆布には「養殖」と「天然」があり、それぞれの昆布漁のスタートする『時期』と漁の開始『時間』が違うのです。

 

【編集部コラム】養殖と天然で時期をずらす理由
養殖をする場所のイメージが生簀(いけす)のような場所をイメージされていて、時期が一緒でも問題が無いのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし「養殖」と言っても昆布の養殖は生け簀(いけす)のような場所ではなく海でします。そして採った昆布を干す場所も必要です。

さらに以下で解説するような天然と養殖の取れ高や価格変動率の違いによって時期をずらす事で漁師さんたちは経済的安定などを得られるようにしているのです。

 

「天然昆布」は利尻昆布の中でも最も高値となる稼ぎ頭ですが、自然のものなのでその年によって採れる量に変動がありハイリスクハイリターンでもあります。

そこで、安定性のある「養殖昆布」の人気が高まりました。

養殖昆布は天然昆布より価格は下がるといっても、利尻昆布自体が高級品なので稼げることに変わりはありません。

養殖昆布の場合は『採れる量が安定する』という、心理的にも経済的にもメリットがあります。

 

 

このような理由から天然昆布と養殖昆布を併用している猟師さんも多く「天然」と「養殖」を採る時期が重複しないように逆算して「養殖昆布」の種付けを行っています。

その為「養殖」は6月~7月「天然」は7月中旬~9月ごろというのが収穫の目安ですが、条件が揃った日でなければ昆布漁はできません。

時化(しけ)や悪天候が続くとその分遅れが出ます。

 

 

「養殖昆布」は50mまたは100mのロープに種付けして育てるのですが、その年に採る量をロープの本数でそれぞれ設定し、その本数を採り終えるまでは終われません。

 

そのため「養殖」が終わらないうちに「天然昆布漁」が始まってしまい、重複する年もよくあります。

 

採る時期が重複することをふまえて「養殖」は早朝3時頃、「天然」は5時頃が漁の開始時間となるのでバイトもその時間からスタートします。

 

 

「養殖」と「天然」を掛け持ちでやって、がっちりと稼ぐバイトさんもたくさんいますよ。

 

昆布干しバイトってどんなことをするの?

▲昆布干しの様子

 

養殖昆布でも天然昆布でも、開始時間こそ違いますが、昆布を干すまでの流れはほぼ同じです。

 

【昆布を干す】

①猟師の親方が船に昆布をのせて船着場に戻ってくるので、昆布をトラックに積み込み。

 

 

②トラックで昆布を干し場に運び、手作業で1本1本昆布の表に太陽があたるようにして並べて干し、風で飛ばないようにネットをかけて終了。

 

▼干されている昆布

 

③ここで食事になります。その家によって違いますが、手作りのお弁当が多くウニのおにぎりやオードブルのような豪華なおかずを用意してくれる家もあるようです。

 

【昆布を取り込む】

①15時ごろから(天気が崩れそうな場合は臨機応変に)干した昆布を回収し、親方の家の倉庫へ運んで終了。

 

 

大抵のバイトでは「干して、天日で完全に乾かして取り込む」までがワンセットですね。

 

船からトラックへ昆布を積み込む作業は基本的に男性がやります。

手伝う人の数によってもどこからの作業を手伝うのかは変わります。

 

水をたっぷり含んだ昆布はかなりの重さがあり、昆布を干す作業は何往復も歩いたり、中腰の姿勢も多くあります。

その為個人差もありますが、慣れないうちはキツイ作業だと思います。

 

それでも身体中がびしょびしょになるくらい汗をかいて、澄み切った青空と美しい利尻富士の元で食べるご飯の美味しさは、言葉にできないほど。

夏の利尻でしか味わうことのできない風景贅沢な経験なのです。

 

▼利尻山と利尻昆布

 

 

住み込みバイトの場合、昆布干し~取り込みの他に「倉庫内で昆布の体裁を整えて、製品化する」という仕事をする場合もあります。

 

時給・条件

 

利尻町で募集をしている条件をみてみましょう。(引用:利尻町役場サイト

 

◆年齢

18歳以上の男女 (高校生不可) 大学生歓迎

◆賃金

① 昆布干しおよび回収作業 :時給1000円~1600円

② 昆布の製品作り     :時給800円

◆労働時間

晴天日

○昆布干し(天日乾燥)作業(4:00頃から7:00頃まで)

○回収作業(14:00頃から16:00頃まで)

○その他昆布作業全般

雨天日

○製品作り作業(8:00頃より17:00頃まで)

※天候などにより労働時間の変更や作業ができない日があります。

◆休日

4週4休 ※不定休(応募時に説明いたします)

※4週4休とは「4週間に4回休み」という事

 

と書かれています。

基本的に親方の自宅に住み込みになるので、家賃や光熱費はかかりませんし三食もバッチリついているのでとにかく稼ぎたい人にはぴったり

 

上記の例では利尻町が募集をしていますが役場は窓口の役割で、実際に雇い主になるのは配属される猟師の家の親方です。

※リゾートバイトサイトや自主サイトでの募集もあります。詳しくは前のページで紹介しています。

 

 

どの家に配属されるかで印象は変わると思いますが、猟師さんにとっては利尻まで来てくれた大切な働き手です。

地元の猟師さんは口調は少々荒いのですが、面倒見の良い人が多いのできっと楽しい時間を過ごすことができると思います。

 

 

以上、簡単に利尻昆布や昆布干しのアルバイトについてまとめてみましたが、利尻島のリゾートバイトの良さはまだまだ語り尽くせません。

利尻島の夏の風景は極上です。

そして、観光だけではわからない島民の温かさがあります。

昆布干しバイトならその2つを身を持って知ることができます。

その経験はきっと人生を豊かにしてくれるよ、と元島民の私は伝えたいのです。

 

以上、第3章「利尻昆布の魅力」でした。次のページからは第4章。第4章では利尻島のおすすめ観光スポット15選をご紹介。自然の景色から誰でも楽しめる体験スポットまで。是非利尻島を楽しんでいただければと思います。

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利尻昆布の魅力とおすすめレシピ

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このページから第3章。第3章では利尻島の名産の一つである「利尻昆布」をご紹介。これを読むことで、利尻昆布の魅力や美味しさを引き出す方法がわかっていただけると思います。

まずこのページでは「利尻昆布の魅力」「調理方法」を解説していきます。

 

利尻昆布の魅力

▲利尻昆布

 

利尻昆布の説明に入る前に「昆布」について少し解説をしておきます。

昆布は、葉の厚み大きさで等級が決まります。

昆布の葉幅が広く肉厚のものから1等級→4等級となるそうですが、形や光沢などの要素も加わり等級が決められます。

また、昆布には「天然(天然で採れる昆布)」と「養殖(人工的に造られる昆布)」がありますが、天然物の1等級はその多くが京都の一流料亭で使用されるため市場にほとんど出回ることはありません。

 

 

このように一口に「昆布」と言ってもピンからキリまで様々あるのです。

そんな「昆布」の中でも「利尻昆布」はとても美味しく作られています。以下では利尻昆布が美味しくなる理由をお伝えしていきます。

これを読めば利尻昆布を食べる時により美味しく食べる事ができるでしょう。

 

美味しさの秘密

▲利尻昆布

 

利尻島近郊の海には日本海を北上する暖かい対馬海流が流れこんでいます。その暖流が、粘りととろみの強い昆布を育てているのです。

 

【著者に聞きました!】なぜ暖流がとろみの強い昆布を育てる?
Q. 利尻島の上を流れる暖かい対馬海流。その対馬海流が「粘りととろみの強い昆布」を育てるという事ですがなぜ暖流はそのような昆布を作るのでしょうか?

A. 猟師さんに教えてもらった話なので学術的にどうかまではわかりませんが、利尻島近郊には寒流も流れ込んでいて、そこに日本海からの暖流が流れこみ2つの海流が混ざり合うため、2つの海流の豊富な栄養素をしっかりとることができ、他の昆布よりも粘りやとろみが強くなるとのことです。

▼イメージ

 

また、利尻島の山である「利尻山」の山頂に降り注いだ雪や雨は20~30年かけて山の内部へ浸み込み、長い年月をかけてミネラルを蓄え湧き出し、海へと流れ出します。(山の内部にはミネラルの元となる成分があります)

このように利尻昆布が採れる海域の海水には豊富なミネラルが含まれているので、その海で育つ利尻昆布は当然ミネラルたっぷりで栄養豊富に育つというわけです。

 

 

採れる場所

 

「利尻昆布」という名称は品種名で、昆布のブランド名のようなものです。

実は利尻島以外に礼文島・稚内・オホーツク海沿岸で採れた昆布も「利尻昆布」と呼ばれています。

ただ同じ「利尻昆布」でも採れる海域によって個性があり、利尻島沿岸で採れたものはミネラル豊富で、甘みとコクが強く最高級の品質を誇ります。

 

 

希少性と「透明に澄んだ上品な出汁」「濃厚なのにクセがない風味豊かな味わい」という品質の高さが、利尻昆布の特徴・魅力であり『最高級』と言われる理由なのです。

 

利尻昆布の出汁

 

利尻昆布の良さを最高に引き出す使い方として、ここでは京都の料亭風の出汁(だし)のとり方を紹介します。

 

実際の京都の料亭では、業務用の大きな釜にたっぷりと水をはり、お湯の温度を60度以上にあげないようにしっかりと温度管理をして1時間程度で出汁をとります。

この手法だと、利尻昆布の風味を最大に引き出した上質な出汁ができあがるのですが、家庭で同じように行うのは難しいと思います。

 

そこで、自宅でカンタンにできる「水出し」という方法を紹介します。

じっくり時間をかけて漬けおく「水出し」なら、家庭でも京都の料亭風の出汁を再現することができるのです。

 

出汁のとり方

 

① お水を準備します。

京都のお水の硬度は平均で「42mg/l」程度といわれているので同程度の硬度のものが理想です。難しい場合は水道水を沸騰させ、しっかり冷ましたものを使いましょう。

 

▼42mg/lの水の例

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② タッパーなどの容器にお水と利尻昆布を入れ、冷蔵庫で一晩置く。

 

 

荒熱が取れたら密封容器に入れて、冷蔵庫で2~3日。

これで美しく澄んだ甘みのある昆布出汁が完成します。

すぐに使わない場合は、製氷皿などに入れて冷凍保存も可能。基本的に出汁は2週間を目安に使い切りましょう。

 

切り込みについて

 

昆布は切り込みを多く入れるほど、たくさんの出汁が出ますが同時にぬめりの原因となる「海藻の臭み(えぐみ)」も一緒に出ます。

このぬめりの中には、フコイダンやアルギン酸という身体に良い成分がたっぷり含まれているので、多少の海藻臭さがあっても気にならない調理法の場合や、急いで出汁を作りたい時には切り込みを多めに入れるのが良いということですね。

 

特に利尻昆布は他の昆布に比べて繊維質が固いので、濃厚な出汁をとるのに時間や手間がかかります。

急いで出汁をとりたい時には、切り目を多めに入れてみましょう。

 

 

出汁をとった後の利尻昆布おすすめレシピ2選

1 佃煮

 

利尻昆布は厚みがあって硬いので、出汁をとった後の昆布も佃煮にして美味しく食べることができます。

・出汁をとった昆布を食べやすい大きさに切ります。

・鍋に昆布10グラムが隠れる程度のお水をいれます。

・酒・しょうゆ・みりん・砂糖を各大さじ2の目安で、弱火でコトコト煮詰めます。

☆少量のお酢を加えると早く柔らかくなります。調味料はお好みで調整してみてください。

 

2 昆布チップス

 

しっかりと水分をとってから、4~5センチくらいの食べやすい大きさに切って、軽く揚げるだけ。

油はオリーブオイルを使うとヘルシー。

揚げたての昆布に、白ゴマや塩・砂糖などをお好みでからめて完成。

パリパリの身体に良くてとっても美味しいおやつができあがります。

 

おすすめ利尻昆布通販

 

利尻でとれた「利尻昆布」であればどこでも大きな差はないと思います。(利尻以外でとれた「利尻昆布」もあるので)

 

島で直販をしているところで私が知っているのは

 

「利尻こんぶ生産者直売所」(こちらがわりと有名です)

公式サイト:http://www.rishirikonbu.com/

「利尻昆布商 マル光利尻」

公式サイト:https://maruko-rishiri.com/?pid=80571042

「利尻漁業共同組合」でも電話注文が可能です。

公式サイト:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ske/osazu/oz06gok/gok064.htm

 

その他、直販はありませんが地元で有名な畑宮商店というお土産屋さんの利尻昆布が複数のサイトでオンライン購入できます。

畑宮商店取り扱いサイトの例:http://shojiki-genteisha.aispr.jp/ic/hatamiya

 

 

使ってわかる利尻昆布の魅力

 

このページでは利尻昆布の魅力とレシピについてお話してきましたが、利尻昆布の本当の魅力を伝えるのには百の言葉を並べるよりも一度、上質の利尻昆布を使ってみて味わっていただくのが一番だと思います。

 

面倒でも、一手間をかけて丁寧に出汁をとってみてください。

その出汁を使ったお吸いもの、本当に感動します。

胃腸に優しく栄養が豊富。本当に美味しいものを口にすると気持ちまで安らぎます。

利尻昆布の魅力をぜひ、堪能してみてください。

 

 

次のページでは利尻島の名産である利尻昆布を干すアルバイトをご紹介。知ればさらに利尻島・利尻昆布について興味が湧くはずです。

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利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編②】

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前のページに引き続き、第4章ではおすすめの観光スポット15選を紹介しています。とても楽しめるものばかりですので是非利尻島へ行った際は足を運んでいただければと思います。

 

利尻島のおすすめ観光スポット15選②

▼体験編で紹介する施設の場所と料金表(水色をこのページでは紹介)

名称 施設 料金
ウニの秘密を知るガイドツアー ウニ種苗生産センター 無料
利尻昆布お土産づくり体験 神居海岸パーク 1500円
海藻押し葉クラフト体験 利尻 島の駅 1100円
利尻十六景スタンプラリー 海の駅or島の駅 200円
利尻町立博物館 利尻町立博物館 200円

 

13 海藻押し葉クラフト体験

▲海藻押し葉クラフト体験の様子 (出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「利尻 島の駅」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字本町53-1

営業時間 9:00〜17:00(最終受付16:00)

5月~10月 無休 / 11月~4月 火曜定休

所用時間 20~30分
料金 1100円(中学生以下700円)
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/238/

 

「海藻押し葉クラフト体験」は、利尻町の古民家を利用した「島の駅」で行っています。

 

▼利尻 島の駅

 

地元のインストラクターが丁寧に教えてくれて、体験料金はワンドリンク付で1,100円(中学生以下700円)となっています。

 

利尻島の周辺には100種類以上ともいわれるたくさんの海藻が存在しています。

島のお母さんやNPOの方が、海岸に打ち上げられた海藻の塩を抜き、乾燥させたものを1枚1枚丁寧にパックに詰めてこの体験の素材として利用しています。

 

「海藻の押し葉」と「島に咲く花を使った押し花」を組み合わせ、オリジナルのしおりやハガキ・キーホルダーを作ります。

 

(出典:りしぷら

 

利尻島の豊かな自然を材料とした、世界に1つしかないオリジナルの作品作りは心だけではなく形に残る貴重な体験です。

 

施設内のカフェの「利尻湧水コーヒー」は島の湧水を使った絶品ですし、島の駅横のかつて昆布などを貯蔵していた石蔵を利用した入場無料のギャラリーでは、島にゆかりのある方々の作品が展示してあるのでこちらも一見の価値ありです。

 

▼施設内カフェの様子

 

14 利尻十六景スタンプラリー

~基本情報~

場所 「利尻 島の駅」(お問い合わせ先)

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字本町53-1

営業時間 9:00〜17:00(島の駅の営業時間)

スタンプラリーができる期間は5月~10月

所用時間 車で1~2時間程度(個人差があります)
料金 200円
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/1805/

【スタンプラリーのルート】

一景 沓形岬公園
二景 利尻町総合体育館「夢交流館」付近
三景 長浜大空沢 付近
四景 町立博物館駐車場 付近
五景 御崎公園 内
六景 南浜湿原 付近
七景 オタトマリ沼 付近
八景 沼浦展望台 付近
九景 石埼燈臺(いしざきとうだい) 付近
十景 大空沢橋 付近
十一景 野塚展望台・野塚岬駐車場 付近
十二景 姫沼売店 内
十三景 ペシ岬・会津藩士碑 付近
十四景 富士野園地 内
十五景 大磯駐輪場 付近
十六景 会津藩士の墓 付近

 

利尻山のビュースポット16か所で写真を撮りながらスタンプをコンプリートするので島巡りを2倍楽しめるのがこの「利尻十六景スタンプラリー」。

開催期間は5月~10月。

利尻富士町にある「海の駅」(鴛泊フェリーターミナル)または、利尻町の「島の駅」(先述)でスタンプラリーの台紙を購入して、スタートします。

 

▼「海の駅」(鴛泊フェリーターミナル)

 

1つ目のビュースポット&スタンプ台が設置されている「一景」は利尻町の『沓形岬公園』内にあるので順番に沿って島を回るのがおすすめ。

 

▼沓形岬公園

(出典:りしぷら

 

場所を変えても被写体は同じ利尻山なので「同じような写真になるのでは?」と思う方もいるかもしれないのですが、その答えはノーです。

 

利尻山は、周りの風景とのコントラストや稜線の変化によって力強かったり、繊細だったりと、まったく違う表情をみせてくれます。

 

▼異なる角度から見た利尻山

(出典:りしぷら

(出典:りしぷら

 

その変化を感じることも利尻島ならではのスタンプラリーの楽しみ方といえるでしょう。

 

 

利尻島は1周が約55kmで、車で走るとたった1時間で回れてしまう小さな島です。

だからこそ、スタンプラリーを最大限に活用し1つ1つの景観を丁寧に楽しんで欲しいのです。

 

【著者に聞きました!】スタンプラリーの所要時間
Q. 車で1時間あれば一周できてしまう利尻島。そんな利尻島を周る利尻山十六景のスタンプラリーは車だと所要時間はどのくらいなのでしょうか?

A. おっしゃられるように車で島をただ1周すると1時間くらいなので、スタンプラリーだけにしぼって16ヶ所探しながら回ると2時間くらいでしょうか。スランプラリーをしながらゆっくり他の観光地にも寄る場合は、半日くらいかと思います。

 

実はスタンプラリーの台紙には、ちょっとした面白い工夫があります。

点線に沿って折ると、山の形になって立てられるのです。素敵なアイデアですよね。

 

色々な楽しみ方ができる『利尻十六景スタンプラリー』。

多くの方にトライしてほしいな、と思っています。

 

15 利尻町立博物館

▲利尻町立博物館の様子 by 663highland CC 表示 2.5

~基本情報~

場所 「利尻町立博物館」

〒097-0311 北海道利尻郡利尻町仙法志字本町136

営業時間 9:00〜17:00(入館16:30まで)

5月1日〜11月30日:月曜日、祝日の翌日休み(7月〜8月無休)

冬期間(12月〜4月)は休館していますが、閲覧可能です。詳しくはお問合せください。

料金 小中学生100円、一般200円
公式HP http://www.town.rishiri.hokkaido.jp/rishiri/1140.htm

 

島巡りをするのなら「利尻町立博物館」もはずせないスポットの1つ。

利尻島の歴史や文化の他、漁業などの産業の変遷や当時の生活、草花や生物など島を知るための情報や展示がいっぱい。

 

ニシン漁で栄えた古き良き時代の『番屋(ばんや:消防、自警団の役割をしていた自身番の詰所)』を再現したコーナーでは、猟師のリアルな蝋人形の食事風景や方言たっぷりの会話を、見て聞いて楽しむことができます。

 

▼漁師の蝋人形

by 663highland CC 表示 2.5

 

決して派手な施設ではないのですが、利尻の自然や野鳥を楽しむ為に来島された方にとっては興味深い展示や情報が用意されています。

歴史や自然に関心がなくても再現コーナーの猟師の蝋人形はかなり精巧に作られていて一見の価値があるので、利尻を訪ねたのであればぜひ立ち寄ってみてください。

 

by 663highland CC 表示 2.5

 

利尻島の楽しみ方は人それぞれ

 

利尻島は誤解をおそれずにいうと「自然以外に何もない島」です。

でも、だからこそ自分なりの楽しみ方ができると言えます。

 

日本の百名山の1つ「利尻山」登山にチャレンジするも良し、

利尻にしかない草花を愛でるも良し、

手付かずの豊かな自然をカメラに収めるも良し、

島のグルメを楽しむも良し、

島ならではの体験にトライするのも良し、

何もせずゆったりと時間を過ごすのも良し。

島はフィッシング天国でもあるので、釣りを堪能するのも良しです。

 

もし縁あって利尻島を訪ねる機会があったとしても、そうそう何度も来ることはないと思います。

多くの方は人生で1度、多くても数回でしょう。

その貴重な機会だからこそ、訪ねる前に島のことを少しでも知って、実際に来島した暁には思う存分楽しんでもらえたらと願っています。

 

そして、楽しかった思い出を誰かに伝えて、リレーのようにその魅力が広がっていけばこれほど嬉しいことはありません。

 

たった3年の短い間ですが私の人生にかけがえのない思い出と友人をくれた利尻島への感謝をこめて、これからも島の魅力を発信していきたいと思っています。

 

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著者:そらゆか

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利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編①】

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第4章ではおすすめの観光スポット15選を紹介。とても楽しめるものばかりですので是非利尻島へ行った際は足を運んでいただければと思います。このページから2ページにわたり「体験」できるおすすめ観光スポットをご紹介します。

 

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編】

▼体験編で紹介する施設の場所と料金表

名称 施設 料金
ウニの秘密を知るガイドツアー ウニ種苗生産センター 無料
利尻昆布お土産づくり体験 神居海岸パーク 1500円
海藻押し葉クラフト体験 利尻 島の駅 1100円
利尻十六景スタンプラリー 海の駅or島の駅 200円
利尻町立博物館 利尻町立博物館 200円

 

11 ウニの秘密を知るガイドツアー

(出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「ウニ種苗生産センター」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形種富町102

営業時間 10:00~(1日1回):通年
所用時間 約30分
料金 無料
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/291/

 

近年スタートした利尻島の新しい体験企画。

利尻島では「育てる漁業」として、ウニの中でも最高級とされる『エゾバフンウニ』の養殖にも力を入れているのですが、その拠点となっているのが「ウニ種苗生産センター」(地元では「ウニセンター」と呼ばれています)。

 

 

ちなみにこのセンターは2018年に利尻島を訪問された天皇・皇后両陛下が見学された事でも有名になりました。

 

▼天皇・皇后両陛下

 

施設の中には大きな水槽がズラリと並び、利尻のウニの主食である利尻昆布にはエゾバフンウニの赤ちゃん(稚ウニ(ちうに))がたくさん張り付いています。

 

徹底した温度管理の下ですくすくと成長し、2cmになった時点で近海へと放流されます。

 

 

ガイドツアーではウニの秘密を学んだり、稚ウニをはじめとした利尻の海にいるナマコやヒトデなどの生き物を見て楽しむことができます。

 

▼ナマコ

▼ヒトデ

by User:K.lee CC 表示 2.5

 

直径2cm以下の小さなエゾバフンウニは、ミニチュアのようで本当に可愛らしいです。

 

ウニが採れる地域はたくさんありますが、ウニの赤ちゃんを至近距離で見て楽しめる施設はそう多くはないと思います。

ウニの一生についても教えてもらえるので知識が増えることもおすすめのポイントです。

 

12 利尻昆布お土産づくり体験

▲利尻昆布お土産づくり体験の様子 (出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「神居海岸パーク」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2

営業時間 9:00/10:00/11:00/13:00/14:00/15:00(開始時間が決まっています)

6月~10月

所用時間 約30分
料金 1500円
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/239/

 

例年6月~9月までウニ採り体験を行っている「神居海岸パーク」の施設内で、利尻昆布を使ってお土産を作る体験ができます。所要時間は30分~40分程度で、体験料金は1500円。

 

▼神居海岸パーク

(出典:りしぷら

 

この「昆布お土産づくり体験」は本州を中心としたパッケージツアーのオプションにも含まれているので、ハイシーズンには団体の予約がかなり入っています。

そのため実際に体験を受ける場合は、事前に予約状況を確認することをおすすめします。

 

体験では、はじめに利尻昆布への理解を深めるための短いお話があり、続いて1本の長い利尻昆布から3種類のお土産をつくる工程に入ります。

この体験でつくるのはどのようなお土産なのか、具体的に1つ1つ説明していきますね。

 

① 花折昆布(はなおりこんぶ)


▲花折昆布のイメージ

 

「花折昆布」とは昆布の形状のことで、昆布の根元と耳(昆布の両サイドのひだひだの部分)をカットして、綺麗に折りたたんだものです。

 

体験では実際にハサミを使って昆布の耳を切り、花折昆布を入れる透明な袋の大きさに合わせて3つ折にします。

利尻らしい風景写真の裏に、昆布の使い方が書かれた紙を同封し真空パックにします。

「市販品」かと間違えるくらいにきちんとした作品が出来上がります!

 

② おしゃぶり昆布

▲おしゃぶり昆布の例

 

「花折昆布」を作る際、昆布の長さを揃えるため余った部分をカットしています。

その余りの昆布を、食べやすい大きさにカットしたものが「おしゃぶり昆布」です。

 

体験では昆布の切り方は特に指定されず、お願いされるのは「りしりん」の袋に入る大きさにしてもらうことだけ。

イカやタコなどの海の生物やトランプのマークなど、自由にカットします。お互いどんなものを作っているか見せ合ったりして、かなり盛りあがります。

 

▼カットする様子

(出典:りしぷら

 

利尻町のマスコットキャラクターである「りしりん」の可愛い袋に入れて、真空パック。

 

▼左の緑色のキャラクターが「りしりん」

(出典:りしぷら

 

とにかく可愛い「りしりん」の袋は、利尻以外では手に入りません。

 

③ 昆布だしパック

▲だしパックのイメージ

 

「だしパック」作りでは、「花折昆布」作成時に切り落とした「みみ」の部分を使います。

細かく切り過ぎるとだしが出過ぎてしまうので、1~2㎝くらいが目安です。切った昆布の耳を市販のお茶パックに入れて「だしパック」の完成。

透明な袋に入れ真空パックにします。

 

 

最後に「りしりん」の可愛い袋に、お土産3点を入れて終了。子供からシニアの方まで、幅広い世代に喜ばれる体験となっています。

 

▼左から「おしゃぶり昆布」「花折昆布」「昆布だしパック」

(出典:りしぷら

 

私は神居海岸パークの体験スタッフだったので実際に「昆布お土産づくり体験」の講師の経験もあるのですが、体験中には本当にたくさんの笑顔に出会うことができました。

 

利尻を訪ねることがあれば、ぜひ試して頂きたい、おすすめの体験のひとつです。

 

次のページでもおすすめ体験観光スポットをご紹介していきます。どれもとても楽しい観光となると思いますので是非。

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

利尻島・昆布干しバイトの魅力 【概要編】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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第3章では利尻島の利尻昆布の魅力をお伝えしています。このページから2ページに渡り、利尻島のリゾートバイトである「昆布干しバイト」の魅力について紹介していきます。

知れば利尻島の昆布の見方も変わり、より利尻島観光を楽しめると思います。

 

▲昆布干しの様子 (出典:りしぷら

~利尻島「昆布干しバイト」基本情報~

賃金 ① 昆布干しおよび回収作業:時給1000円~1600円

② 昆布の製品作り:時給800円

年齢 18歳以上の男女 (高校生不可) 大学生歓迎
労働時間  晴天日:○昆布干し(天日乾燥)作業(4:00頃から7:00頃まで)○回収作業(14:00頃から16:00頃まで)○その他昆布作業全般 雨天日:○製品作り作業(8:00頃より17:00頃まで)

※天候などにより労働時間の変更や作業ができない日があります。

休日 4週4休 ※不定休(応募時に説明いたします)

(引用:2018年度利尻町役場サイトより) ※4週4休=4週間に4回休み

※応募は役場・インターネットサイト・自主サイトなど複数あり。詳しくは下で解説しています。

 

昆布干しバイトの概要

 

利尻島の夏のリゾートバイトの1つが「昆布干し」アルバイト。

アルバイトのできる期間は、例年6月~8月頃。バイト期間中は猟師さんの家に住み込みで働くのが一般的です。

6月に入るとウニ漁と昆布漁が解禁になり、島がもっとも忙しい季節を迎えます。(利尻島はウニと昆布が名産。利尻のウニについては第2章で解説しています。現在のページは第3章。)

6月からは観光シーズンにもなるので、とにかく島中で働き手が不足します。文字通り”猫の手も借りたい”くらい。

 

 

当然、島の人間だけでは足りないので「滞在型のアルバイト」という形で、北海道内外問わず募集をします。

 

募集の方法は複数あり

1 利尻町役場サイトにて募集

2 リゾートバイトを扱う派遣会社のサイトにて募集

3 個人のサイトで募集

このいずれかのルートがほとんどです。

中には利尻島に親族・友人・知人がいて直接声をかけられるケースもあるようです。

 

だいたい春頃からぽつぽつと各サイトに募集が掲載されはじめるので(利尻町役場サイトは例年5月上旬)興味がある方は、春先になったら早めにチェックしておくことをおすすめします。

 

利尻町役場サイト http://www.town.rishiri.hokkaido.jp/rishiri/1070.htm
派遣会社サイトの例 https://www.rizoba.com/area/hokkaido/rishiri/
個人サイトの例 http://rishirinow.com/kombuhosi/

 

実際、シーズン中の始めから終わりまで働くつもりで来島しても昆布バイトのキツさや住み込み生活が合わずにリタイアするケースもあります。

そのため実際にはシーズン通して人手は足りないのですが、シーズン途中でバイトを追加募集するというケースはほとんどないようです。

 

なぜ追加募集しないかと言えば、募集にはコストも手間もかかるので残日数を考えても正式な募集をかける方がムダになることが挙げられます。

またシーズン後半になると早くその年のノルマを達成した猟師さんやその家のアルバイトさんがヘルプに入ってくれるから、という理由もあるそうです。

 

昆布干しバイトの魅力

▲昆布干しの様子 (出典:りしぷら

 

猟師さんによって昆布漁の規模には大小があるのですが、大量に昆布漁を行う猟師さんの家では大量のアルバイトが雇われるので本当に色々な人と知り合うことができます。

 

全国のリゾバ(リゾートバイト)巡りをしている人、

日本一周中の資金稼ぎの人、

島暮らしを検討している人、

夏休みを利用してきた学生、

毎年常連の元気なおじいちゃん達・・・

など、全国各地から様々な目的で、年齢の性別も関係なくたくさんの人が働いています。

 

 

夫が利尻島に転勤になって最初に驚いたことは、慣例として「昆布干しバイト」が夫の仕事としてセットになっていたこと。(夫の会社は役場と連携の強い企業です)

つまり会社が強制する公的な「副業」なのです。

会社が社員へこのような事をさせるのは、島の基幹産業のひとつであり人手がいつも不足している「利尻昆布干しバイト」を「地域貢献活動」の一環としているからだそうです。

 

夫の勤める会社は北海道内に20以上の事業所があるのですが、転勤にもれなく「昆布干しバイト」がついているのはもちろん利尻だけ。

同じような転勤組である警察官、学校や病院の先生も「昆布干しバイト」が当たり前。

 

【著者に聞きました!】転勤族の皆さんは強制で昆布干しバイト?
Q. 利尻島へ転勤した方は皆さん強制で昆布干しバイトをおこなうのでしょうか?

A. 夫の会社では「強制」でしたが、他業種の方は「任意」かもしれません。ただ病院の先生や学校の先生何人かに聞いたところみなさん「暗黙の了解で手伝うことが決まってるんだよね~」という回答でした。

ただ転勤族の例外として、北海道庁の出先機関の職員さんだけは以前は同様に昆布干しバイトがセットになっていたものの「副業禁止」の引き締めが強くなった数年前からは行っていないようです。

 

夫の会社の場合、入れ替わりで転勤した人が行っていた雇い主の家にそのまま引継ぎで入るパターンでした。

 

そんなわけで、昆布干しバイトは先ほど述べた様々な目的を持つリゾートバイトさんに加え

雇い主である猟師さん家族、

その親戚や友人知人、

ご近所の方などの地元民、

転勤族の期間限定島民、

で構成されているので色々な立場の人とふれあって知識や見聞を広げる絶好の機会ともいえるのです。

 

 

採用までの流れ

 

昆布干しのバイトは、募集元である利尻町役場や派遣会社の応募要項にそってWeb上での応募や、写真付履歴書の送付からスタートするのが一般的です。

ただ、昆布干しバイトは他のアルバイトに比べ特殊な仕事でもあるのでまずは電話で問い合わせて条件をしっかり確認の上、応募することをおすすめします。

どのようなところが特殊かと言えば、例えば利尻町役場の昆布干しバイト募集の場合「現地採用」という扱いで利尻島までの交通費は自己負担です。

特に遠方からの応募の場合、交通費が自己負担なので、このようにいざ島に来てすぐに「話が違う」となると大問題ですよね。

 

 

採用までの流れは、例えば利尻町役場の募集の場合、必要書類送付後に担当者と電話で面談をして「そのまま採用」となるケースが多いそう。

担当者の方は親切丁寧に色々教えてくれますので、この時点で不安な点はどんどん質問しちゃいましょう。

 

 

とにかく人手が足りないので、応募期間内であれば、よほど条件が合わない方以外は、採用のハードルは高くないとのこと。

島では若くて元気な働き手は大歓迎。

「我こそは」と思う方、ぜひぜひご応募ください。

 

 

次のページでは「昆布干しバイトの実践編」を解説。元島民のリアルな情報をお楽しみに!

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

利尻島のウニの魅力③ 【ウニ採り体験】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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第2章では3ページにわたり利尻島の名産である「ウニ」についてご紹介しています。ウニの魅力を知ることで、より美味しく食べてもらえると思います。

 

「利尻島に住んだのだから観光に携わる仕事がしたい」と考え、私はウニ採り体験のスタッフとして、2シーズン勤務しました。

その経験から得たウニ採り体験の魅力をこのページではお伝えしていきます。

 

ウニ採り体験の魅力

~ウニ採り体験の基本情報~

場所 神居海岸パーク(〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2)
料金 1000円
営業時期:時間 6月1日~9月末:受付9時~16時
所要時間 30分

▲神居海岸パークの体験船

 

利尻町の沓形地区(くつがたちく)の「神居海岸(かむいかいがん)パーク」では6月1日~9月末までの間、毎日ウニ採りの体験ができます。

受付時間は9時~16時まで、期間内は無休で営業。体験料は1000円です。

 

▼神居海岸パーク

(出典:りしぷら

 

予約は必須ではないのですが、6月~8月までは本州や台湾からの団体予約が殺到するので空き状況の確認も含めて事前に電話を入れておくとスムーズです。

 

ただ、体験の所要時間はおおよそ30分程度なので、混んでいても時間をずらせばほとんどの場合は体験できます。

 

▼ウニ採り体験の様子

(出典:りしぷら

 

施設内の売店で食事をしたり、散歩や他の体験をして過ごすなど、楽しみながら待つこともできます。

 

ウニを割って食べる「ウニむき体験」は隣の礼文島などでも行っていますが、臨場感たっぷりのウニ採りを体験できるのは「利尻島ならでは」といったところ。

 

 

天候が悪く、海が荒れている場合などは船の上でウニを採る体験は中止となりますが状況に応じて室内で「ウニむき体験」を行うなど、柔軟な対応ができるので安心です。

 

▼利尻島公式HP(ウニ採り体験ページ)

https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/240/

▼神居海岸パーク公式HP

http://kankou-k.wixsite.com/kamui-kaigan-park

 

知っておきたいウニの豆知識

 

私たちが普段食べているのは、ウニのどの部分か知っていますか?

実は、あの美味しいウニは「生殖巣(精巣や卵巣)」なのです。

 

また、ウニの性別は外見では見分けられず生殖巣の色で判断します。

メスの方が濃いオレンジ色で、味も濃厚です。好みはありますが、一般的にはメスの方がより美味しいとされています

 

 

ウニ採り体験の様子

 

ウニ採り体験では地元の猟師さんと同じ手法でウニ採りをします。

施設内の海には3隻の和船が固定されており、その船に乗り「箱メガネ」と呼ばれる大きな水中メガネで海底を覗きます。

 

▼固定された3隻の和船

(出典:りしぷら

▼箱メガネの例

 

船は安全性を重視してコンクリートの遊歩道につなげていますが、波のある日には想像以上に大きく揺れるので固定した船であっても軽い船酔いのような状態になります。油断は禁物です。

 

天気の良い日には、裸眼でも海底がはっきりと見えるほど透明度は高いのですが、箱メガネを使うとより一層視界がクリアに。

海の中にはウニの他に磯ツブや小さい魚や磯ガニなどもいて、家族連れのお客様にもとても喜ばれています。

 

▼磯ツブ(ツブ貝)

photo by Jun OHWADA

▼磯ガニ

photo by self CC 表示-継承 3.0

 

ターゲットにするウニを決めたら「タモ」と呼ばれる網でウニをすくい採ります。

目の前に見えているので一見簡単そうなのになかなかすくえないのです。

 

▼タモでウニをすくおうとする様子

(出典:りしぷら

▼タモ網の例

 

実はウニには「管足(かんそく)」と呼ばれる伸縮する細い器官があります。その管足で移動し、岩場などに停止するときは、先端が吸盤となってしっかりと張り付いています。

なので意外と抵抗があるのです。

 

 

コツとしては「引き剥がす」ようにすくいとるのがおすすめ。

 

利尻島に来る観光ツアーは、シニア世代の方が多いのですがみなさんけっこう本気モードで大きなウニをすくおうと頑張ってくださるので、とても微笑ましかったです。

 

ウニむき体験

 

無事にウニがとれたら、次は殻を割って中のウニを取り出す「ウニむき」を体験します。

 

まずはじめに、「サイカツキ」という道具をつかってウニを半分に割ります。

 

▼うに割り器(利尻島では「サカイツキ」と呼ばれる)

▼サカイツキでウニを半分に割る様子

(出典:りしぷら

 

私が体験スタッフとして接客をした時に印象深かったのが、この瞬間のお客さんの表情です。

ウニの中には、ウニの身(生殖巣)以外にウニの食べた海草かすや内臓が入っていてけっこう見た目が汚いのです。

なので、きれいな身(生殖巣)だけが入っていると思っていたお客様は一瞬「あれ?」という表情をみせます。

「思ったよりグロいですよね?」と聞くと大いにうなずかれました。

 

次に、ヘラを殻のカーブにそってスライドさせて、中に入っているものをいったん全てざるにあけます。

ざるを海水の入った桶の中でサラサラとさらして、ウニだけを取り除いて皿にあけたら完成!

 

 

そのまま食べることもできますし、売店に100円で売っているしゃり玉(ご飯にのりが巻かれたもの)を買ってウニ軍艦で食べることもできます。

 

▼実際にウニ採り体験で食べられるウニ軍艦

 

採りたてだけに海水の塩気はありますが、ウニ本来の甘さがふわーっと口に広がり、本当に美味しいのです。

自分ですくったものなので、喜びもひとしお。

利尻のきれいな空と海、バックには美しい利尻富士。

その中で食べるウニはまた格別です。

 

▼利尻富士(利尻山)

 

体験スタッフとして働いていた間、本当に、年齢問わずたくさんのお客様の笑顔に出会うことができました。

島に行かれる予定の方は、ぜひ体験してみてください。

 

「利尻に来て良かった」という言葉。生粋の島民ではないけれど本当に嬉しく、楽しいお仕事をさせてもらって感謝しています。

 

以上、利尻島のウニの魅力をご紹介した第2章でした。次のページから第3章。第3章では利尻の名産「利尻昆布」をご紹介します。

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利尻島のウニの魅力② 【ウニの種類と漁・値段】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

 

『利尻島観光入門』目次へ  (全13ページ)

 

 

第2章では3ページにわたり利尻島の名産である「ウニ」について紹介しています。ウニの魅力を知ることで、より美味しく食べてもらえると思います。

 

利尻島のウニの種類

 

利尻島で採れる「ウニ」は2種類。それぞれ違った美味しさと、特徴があります。

 

1 キタムラサキウニ

▲キタムラサキウニ

 

キタムラサキウニは濃い紫色のトゲのあるウニで、通称「ノナ」と呼ばれています。

味はすっきりとした甘さが特徴で、ウニ丼やウニ軍艦・ウニの瓶詰め・塩水ウニ(塩水に漬けられた生ウニ)など。

 

▼ウニ丼の例

▼ウニ軍艦

▼ウニの瓶詰め

▼塩水ウニ

 

安くはないけれど少し奮発すれば手が届くのが、この「キタムラサキウニ」です。

 

2 エゾバフンウニ

▲エゾバフンウニ

 

キタムラサキウニが「ノナ」と呼ばれるのに対し、エゾバフンウニは島では「ガンゼ」または「ウニ」と呼ばれています。

先ほどご紹介したキタムラサキウニも、もちろんウニなのですが島ではなぜかエゾバフンウニのことだけを「ウニ」呼ぶのです。そのため、最初の頃はよく混乱していました。

 

名前の由来は、コロンとした見た目が「馬糞(ばふん)」に似ていることから。

エゾバフンウニは鮮やかなオレンジ色をしていて、とろけるような食感とコクのある濃厚な味わいが特徴。

味も価格も最高級で、高嶺の花といったところ。

 

種類 価格
キタムラサキウニ 奮発すれば手が届く スッキリとした甘さ
エゾバフンウニ 高嶺の花 濃厚な味わい

 

どちらのウニも旬は6月~8月

9月頃から産卵期に入るので「ウニの中身」が溶け始めて、最終的にはスカスカになります。

ウニは中身がなくなっても、殻が無事であれば生きています。そのまま越冬し、少しずつ栄養を蓄えてふっくらと美味しく育ちます。

 

ウニ漁の方法

 

利尻島のウニ漁は、「磯舟」と呼ばれる1人乗りの小さな舟に乗って行います。

▼漁に使われる磯舟

 

足で櫂(かい=オール)を操りながら移動し、口にくわえた箱メガネ(大きいサイズの水中めがね)で海底を覗き、「タモ」と呼ばれる長い網でウニをすくい上げるという昔ながらの漁法です。

 

▼櫂(オール)の例

photo by Alan Some rights reserved

▼箱メガネの例

▼タモ網の例

 

ウニ漁の解禁は例年6月以降で、自然保護のためその後3ヶ月程度のわずかな期間しか認められていません。

しかも漁ができる時間は1日1時間~2時間程度、時化(しけ)などで波が高いときは漁ができません。

 

 

1つの磯船を使って「ノナ(キタムラサキウニ)」「ウニ(エゾバフンウニ)」「昆布」の3つの漁を行います。

そのためどの漁ができるのかは当日の朝の地区ごとの「漁業組合」によって決定されます。そしてどの漁を何時から何時まで行ってよいのか、色別の旗や放送で知らせる仕組みとなっています。

「どの漁をするかをどのような基準で決めるのか」については、色々な複合要因があるようです。

天気、波、全体的な採れ高、価格の総合要因に、そのエリアの組合の理事などの判断がプラスされて決まるそうです。

 

漁業組合
漁業者によって組織された組合。地域ごとに組成されており、水産業の生産力増進を目的に様々な事業や取り決めが行われる。

 

ウニの値段の決まる仕組み

 

その日に採れたウニは、殻を半分に割って内臓をキレイに取り出す「ウニむき」の作業を経て漁業組合に出荷されます。

 

▼ウニむき後のウニ

 

そして漁獲高(ウニの取れ高)や需給によって「浜値」と呼ばれる1キロ当たりの値段が決定される仕組みになっています。

 

 

利尻島には「鴛泊(おしどまり:利尻島のフェリーターミナルのある玄関口の港)」などの4つの地区に漁業組合があります。

その日、どの漁を行うのかはそれぞれの組合で判断されるので、1つの地区だけが「ノナ(キタムラサキウニ)」で、あとは「ガンゼ(エゾバフンウニ)」や「昆布」というパターンもあり一律ではありません。

 

 

立地上島の半分が晴天で反対側は雨だったり、島の一部は穏やかな波でも他は大荒れということも当たり前にあるので、全部の地区で漁が行われる日もあれば、1つの地区だけでしか漁が行われない、という日も珍しいことではないのです。

 

そういった色々な理由から、漁獲高は日によって大きく変動します。

それに伴って「浜値」もジェットコースターのように上下するのです。

例えば、爆弾低気圧などが利尻島へ来てしまい数日ウニ漁が出来なかった後は、1週間前と比べて1キロ当たり1万円近く違うこともあってびっくりしたものです。

 

 

このようにウニ漁は天候に左右されますし先ほども述べた通り、さらにウニは漁ができる期間も時間も制限があります。

しかも、ウニを採ってから組合に出すまでの工程は、全て手作業でとても手間がかかります。

だからこそ希少で価値があるのですね。

 

 

利尻島に住んでいた頃に猟師さんと触れ合う機会をもつことができ、ウニ漁を目の前で見たり、ウニむきを体験しました。

決められた時間で、たくさんのウニを採るためにいかに高度な技術が必要か、そして形を崩さずにすばやくウニを取り出すのがどれだけ大変かを知りました。

 

だからこそ余計に「ウニ」のありがたみを感じますし、その美味しさは間違いありません。

たくさんの人に利尻島で新鮮な「ウニ」を食べてほしい。そう願わずにはいられないのです。

 

【著者に聞きました!】利尻島のウニの値段
Q. 一般的にも高いとされているウニ。値段が上下するという利尻島のウニはだいたいどのくらいの値段なのでしょうか?

A. 島で食べる場合、生ウニだけをその場で食べるという販売方式の店はありません。基本的には「ウニ丼」として食べます。価格は時価となりますが、島のどこで食べてもほぼ一律です。

キタムラサキウニ(ノナ)だけの丼で4000~4500円、バフンウニと半々で4500~5000円程度です。中にはウニ丼4500円と固定して、その日の時価にあわせてウニの量を加減するタイプの店もありますが、価格については「どの店でも大差がない」と言われました。

フェリーターミナル内の「丸善食堂」の「うにめし丼」は生ウニではなく蒸しウニといくらがのった丼で、ウニの量は多くはないのですが、価格が1200円でお得感はあると思います。

全国ご当地どんぶり選手権で2年連続グランプリで、殿堂入りしています。

(「丸善食堂」の自社販売ではないのですが、通販でも購入できるようですhttps://store.shopping.yahoo.co.jp/risirifujiya/unimesi.html

またウニ漁のシーズンであれば、島内のいくつかのお土産店で生ウニを塩水につけたものをグラム単位でケースにいれて販売していますが価格は時価なので、目安もわかりません。

ウニ丼やうにめしの価格の目安は書いたとおりですが、お土産用としてケースにいれた塩水ウニのグラム数や金額についての詳細はわかりません。

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次のページでは利尻島でできる「ウニ採り体験」についてご紹介。是非ウニ採り体験を通してウニについて深く知っていただければと思います。

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利尻島のおすすめ観光スポット15選 【その他定番編】

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5ページにわたり利尻島のおすすめ観光スポットを紹介しています。

これまで利尻島の観光地を「岬」「沼」というジャンルでご紹介してきましたが島の見どころ・楽しみ方はまだまだあるのです。

もう少しだけ一緒に、利尻島の魅力を伝える旅を続けていきましょう。

 

8 自然の息吹を感じる『見返台園地』

▲見返展望台と利尻山

 

「見返台園地」は利尻富士登山の沓形ルート(くつがたるーと:利尻山登山のルートの一つ)を登った5合目にある展望台です。標高は約500m。

 

 

5合目に駐車場があり、そこで車を降りて100段の階段を登った先に展望台があります。

そのため、厳密には展望台は5合目より高い位置になるのですが、どの案内をみても「駐車場」も「展望台」も「5合目付近」となっています。

また、「階段」といっても急な山道を50mほど登っていくことになるのでそれなりにハードです。疲れて折れそうになる心を奮い立たせるのは階段に書かれた段数。

あとどれだけ登れば展望台なのか、明確になると自然に力が沸いてきます。

 

そうして登りきった先で待っているのは大パノラマ。

晴れた日には間近にせまった利尻富士と山麓の緑豊かな深い森を背に、眼下には沓形の町並みとどこまでも続く日本海。

そして隣の島「礼文島」まで見渡すことができ、広がりのある風景を心ゆくまで楽しめます。

 

▼見返台園地からの利尻山

(出典:りしぷら

▼見返台園地から沓形市街と日本海(礼文島は映っていません)

 

利尻島には約250種類の野鳥が確認されており、バードウォッチングを目的として来島される方も多いのです。

「見返台」では、コマドリやウグイスのさえずりが心を癒してくれます。

ここは山と海、鳥と花、あらゆる面から自然の息吹を堪能できる魅力のスポットのひとつなのです。

 

▼コマドリ

▼ウグイス

photo by M.Nishimura CC 表示-継承 3.0

 

9 「日本名水百選」の湧水『甘露泉水』

▲甘露泉水が湧く場所 (出典:りしぷら

 

利尻山登山の鴛泊ルート(おしどまりるーと)の入口にある北麓(ほくろく)野営場から登山道を約500mほど進むと、利尻島屈指の湧水「甘露泉水(かんろせんすい)」のスポットがあります。

登山客はここを逃すと頂上まで水の補給ができないため、ほとんどの登山客が利用する命の水なのです。

 

 

「甘露泉水」は、環境省選定の「名水百選」に選出された日本最北端の名水。

まろやかで甘い口あたりから「甘露泉水」という名がついたと言われています。

利尻山に降った雪や雨水が30年という長い期間をかけてろ過され、地表へと湧いてきた水なのでミネラルもたっぷり。

 

名水百選
環境省が選定する「国民の水質保全への認識を深め、併せて優良な水環境を積極的に保護すること等」を目的に全国100ヵ所の湧水や河川から選ばれた名水。昭和100選と平成100選の計200選があり、甘露泉水は昭和100選に選ばれている。

▼環境省名水百選公式HP

https://www.env.go.jp/water/meisui/

 

さらにこの「甘露泉水」の周囲は、林野庁などが選定する「森林浴の森100選」に選ばれている美しい森林です。耳を澄ますと、鳥やさえずりや湧水のせせらぎが耳に優しい癒しのスポットでもあります。

水温は、夏冬でほとんど変わらず5.5度。ひんやりとして、本当に美味しいお水です。

 

「甘露泉水」は「リシリア」という名前で市販されていますが、2Lサイズが2本で980円と高級品となっています。

それだけの付加価値があるという見方もありますが、利尻を訪れたならまずは「無料」でその美味しさを堪能してみて欲しいと思っています。

 

▼リシリア

若返りの水!(天然ケイ素入り)甘露泉水「リシリア」2000mlX6本(ミネラルウォーター)利尻島

 

島内には他にも「麗峰湧水(れいほうゆうすい)」「長寿の泉」などの湧水ポイントがあります。

 

特に利尻町の海岸沿い・道道108号線沿にある「麗峰湧水」は、屋根付き・蛇口付きで汲みやすく地元民・観光客問わず人気があります。

こちらはすっきりしたのど越しのお水で、また違った魅力があります。

 

photo by Travel-Picture Some rights reserved

 

ここまで湧水を紹介してきたのですが、実は島の一般家庭では気軽に湧水が飲めます。

島内の湧水は潤沢な水量を誇っているため、町では良好な水質を保ちながら飲料水として各家庭に供給しているのです。

毎日美味しいお水が飲めて幸せでした。

 

10 次世代のシンボル『利尻 島の駅 海藻の里・利尻』

▲利尻 島の駅 海藻の里・利尻

 

「利尻 島の駅 海藻の里・利尻」は地元のNPO法人が資源蘇生(しげんそせい)をテーマに運営している観光施設、通称「島の駅」。

海産物問屋「渡辺商店」の母屋と石蔵を改装した、レトロでお洒落な複合施設です。

 

 

利尻の海藻をつかった「海藻押し葉クラフト体験」や海藻クラフトアートの石蔵ギャラリー・オリジナル商品販売、さらにイベントやライブを定期的に開催もしており観光客から地元民までに幅広く愛されています。

 

特におすすめしたいのが併設の「カフェ自休自足 りしりに恋し店」。

 

▼カフェ自休自足 りしりに恋し店

 

札幌で人気の「カフェ自休自足」のフランチャイズ店舗として2018年5月にオープンしました。それまで駅にあったカフェの良さを残しつつ、さらにパワーアップしています。

地元利尻の昆布をはじめとした食材も取り入れ、見た目も味も楽しめるこだわりのランチを提供中です。

 

▼カフェ自休自足公式HPより

 

利尻島に、未来へ繋がる新しい風を届けてくれる、そんな希望の光が「島の駅」にはあるのです。

 

次のページではおすすめ観光スポット【体験編】をご紹介。体験できるスポットは家族でも若い人も楽しめます。是非足を運んでみてください。

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目次著者

著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【沼編】

Webon紹介目次著者
利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

 

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5ページにわたり利尻島のおすすめ観光スポットを紹介しています。

利尻を代表する観光地には、3つの大きな湖沼(こしょう:湖、沼、池の総称)があります。

いずれも雄大な利尻山をバックに時には神秘的に、時には壮大に、美しさの表情を次々に変えて私たちを魅了してくれるのです。

 

5 最高にして最強『オタトマリ沼』

▲オタトマリ沼 (出典:りしぷら

 

利尻島屈指の景勝地(けいしょうち:景色のよい場所)である「オタトマリ沼」は、もっとも多くの観光客でにぎわうスポットとなります。

2018年8月に天皇・皇后両陛下が利尻島を訪問された際メディアでも、この「オタトマリ沼」での映像が数多く流れたことから知名度は一気に高まりました。

 

 

オタトマリ沼は島の南東に位置し、周囲約1kmの利尻島最大の湖沼です。

アカエゾマツの原生林に囲まれたブルーの湖面の周囲には遊歩道があり、1周約20~30分程度。

秀峰「利尻山(別名:利尻富士)」と水辺にある季節の花々を楽しみながら、散策できます。

 

▼アカエゾマツ


photo by Inti-sol  CC 表示-継承 3.0

 

雲のない晴天で、湖面が穏やかであるという条件が揃えば絶景「逆さ富士」をみることができます。(逆さ富士=山が水面に上下逆さで映し出される様子)

可能性がもっとも高いのは早朝で、静寂の中残雪の残る「利尻山」が水面に映る光景は言葉を失うほどの感動があります。

 

▼逆さ富士が映るオタトマリ沼

(出典:りしぷら

 

「オタトマリ沼」では、食事やお土産を買うことができます。

「利尻富士町レストハウス」内には3つのテナントがあります。そこで売られている新鮮なホタテやウニ・ツブ焼きなどの極上の海産物、そして熊笹・ハマナスなどの珍しいこだわりのソフトクリームに大満足すること間違いなしです。

 

▼熊笹

photo by I, KENPEI CC 表示-継承 3.0

▼ハマナス

photo by Qwert1234 CC 表示-継承 3.0

 

☆利尻富士町公式の「利尻富士町レストハウス」紹介PDFはこちら

(出典:http://www.town.rishirifuji.hokkaido.jp/rishirifuji/secure/1674/honki_02.pdf

 

その向かいにある大きな売店「利尻亀一」では、選びきれないほどの豊富なお土産があります。

特に利尻昆布といかのふりかけ「利尻っ子」は、各メディアでも取り上げられた世代を問わず人気のお土産です。

 

▼利尻っ子

 

利尻っ子は利尻昆布・利尻産岩海苔・とろろ昆布・薄くスライスしたイカ・海老・ごまなどをブレンドした「生タイプ」のやわらかいふりかけです。

磯の香りと、昆布の旨みがありほんのり優しい甘さが特徴です。

 

現在は通販を行っていないため、利尻亀一でしか購入できません。

私の親族・友人に送った所大絶賛の嵐で、島にいる間は何度もリピ買いしたほどなのです。

 

6 利尻島の花畑「南浜湿原」の『メヌウショロ沼』

▲南浜湿原の「メヌウショロ沼」

 

道道108号線沿いにひっそりと佇む南浜湿原(みなみはましつげん)は駐車場も狭く、油断していると気がつかずに通り過ぎてしまうほど。

南浜湿原に「メヌウショロ沼」はあります。

南浜湿原は以前は知る人ぞ知る花と自然の穴場スポットでしたが、最近は観光バスのルートにも加わり団体客も訪れるようになってきました。

 

 

南浜湿原には入口付近の周囲約100mほどの「メヌウショロ沼」の外周を含む、全長約1kmの木道があります。

いくつかの分岐を経て植物の群生する奥地まで散策することができます。

 

ミズゴケの発達した島最大の湿原で、「低地にありながらの高層湿原」という国内にはあまり例を見ない学術的にも貴重な場所とのこと。

夏の草花が鮮やかに咲き誇る様と、低地ならではの冬の厳しさが同居するエリアとなっています。

 

低地にありながらの高層湿原
「高層湿原」とは低温かつ過湿で、塩類などの栄養が乏しい場所にできる湿原の事。通常、湿原は高山などにできる事が多いので南浜湿原のように低地で高層湿原ができるのは珍しい例となっている。

▼ミズゴケの一種

photo by Christian Fischer CC 表示-継承 3.0

 

ここでは高山植物と湿性植物が同時に見られその数は100種類以上。

春のミズバショウやキバナノアバナ、初夏にはエゾイソツツジ、ツルコケモモ、ワタスゲが色とりどりに咲き、夏から秋にかけてはタチギボウシやサワギキョウが見られます。

 

湿原内には、ミツバオウレン、カキツバタ、ミツガシワの群生地もあり、まさに島の花畑といったところ。

 

▼南浜湿原に生息する植物の例

▼南浜湿原には多くの植物が生息する

photo by houroumono 

 

7 神秘の人造湖『姫沼』

▲姫沼

 

利尻島北東部に位置する姫沼は、勾配14%という急坂を上った先にあり標高は約130m。

淡水魚(=海ではなく川や湖に棲む魚)の漁業奨励のために、1917年に堤防を建設。

「利尻山」の湧水をせき止め水位を上げ、3つの小沼をひとつにした人造湖(人工的に造られた湖)です。

 

▼姫沼が造られた時のイメージ

 

ちなみに「姫沼」の由来はヒメマスを放流したことから。

 

▼ヒメマス

 

湖の周囲には約800mの散策路があり約20分程度で回ることができます。

原生林に囲まれ、野鳥のさえずりを聞きながら、静かでゆったりと時間を過ごすのに最適です。

 

(出典:りしぷら

 

静寂の中、深い青をたたえる「姫沼」に映る「逆さ富士」はまさに絶景。神秘的なその光景は心を癒してくれます。

「姫沼」から見る「利尻山」の稜線はとても美しく、写真を撮るのには絶好のスポットなのです。

 

▼姫沼と利尻山

photo by houroumono

 

売店には、「姫沼」の四季折々の美しい風景や鳥・花などの写真やポストカードなどが販売されています。もし天候に恵まれなくても臨場感あふれる美しい「姫沼」の自然を写真という形で持ち帰ることができるので是非。

 

次のページは利尻島のおすすめ観光スポット【そのほか定番編】です。是非利尻島を楽しみ尽くしてください。

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

利尻島観光の基本情報

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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このページから第1章。元島民ならではのエピソードを交えて、利尻の基本的な情報や定番の観光地を紹介していきたいと思います。

 

利尻島の基本情報

面積 約182㎢ (東京都:約2188㎢)
人口(平成30年10月末) 4,563人 (東京都:約927万人)
名産 昆布・ウニ
最高峰 利尻山(別名:利尻富士)
主なアクセス 稚内からフェリー(約1時間40分)

札幌から飛行機(約50分)

東京から飛行機(約1時間55分)など

▼利尻富士(利尻山)

▼利尻昆布

(出典:りしぷら

▼利尻島のウニ

 

利尻島は北海道北部の稚内市から、北西約52kmに位置する円形の島。

「利尻」という地名は、アイヌ語で「高い島」を意味する「リイ・シリ」から名づけられました。

 

利尻町と利尻富士町という2つの自治体で構成。

島の人口は4,563人(平成30年10月末。利尻町HP「統計情報」より)

島の大部分は「利尻礼文サロベツ国立公園」に指定され、風光明媚(ふうこうめいび:自然の景色が清らかで美しく、すばらしく眺めのよいこと)な利尻山(別名:利尻富士)を中心とした豊かな自然が織り成す美しい景観から『夢の浮島』とも呼ばれています。

 

利尻礼文サロベツ国立公園

「利尻礼文サロベツ国立公園」は、山岳、お花畑、海食崖、湿原、海岸砂丘など変化に富んだ景観を誇る日本最北の国立公園。

公園全体の約7割が原生的な自然状態であり、全域に渡って風が強い。「礼文島桃岩付近一帯の野生植物」「利尻島のチシマザクラ自生地」「稚内海岸砂丘林」「レブンアツモリソウ群生地」が北海道の天然記念物にも指定されている。

▼利尻山(別名「利尻富士」)

以下のリンクで利尻礼文サロベツ国立公園の様子が見られます。(環境省公式HPより)

サロベツ原野:http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php?camera_no=78

サロベツ湿原:http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php?camera_no=119

(出典:環境省公式HP

 

利尻山を取り巻く形で集落(島民が住む場所)があるので、ほぼ全ての家から海と山の両方の景色が楽しめます。

 

 

夜になればこぼれ落ちてくるような満天の星空を心ゆくまで堪能できるのも利尻島の魅力のひとつなのです。

 

利尻島へのアクセス

▲利尻島のフェリー

 

ここでは利尻島へのアクセス方法として

1 フェリー

2 飛行機

の2種類に分け、実体験に基づきご紹介していきます。

※以下の情報はあくまで著者の実体験の為、時期や年度によって異なる場合があります。

 

1 フェリー

▲実際のフェリーターミナルの様子

 

フェリーは稚内~利尻を結び、所要時間は約1時間40分。(春と秋には礼文島を経由する便も1便あり)

夏は1日3便、冬は1日2便が運航されています。

礼文島~利尻島を結ぶ便も1便~最大4便/日で運航しています。

(時刻表参考:http://www.heartlandferry.jp/timetable/

 

 

私が島に住んでいたころフェリーはかなりの回数・頻度で利用したので、感想や特徴をいくつかあげていきます。

 

観光シーズン

 

最大550名まで収容可能なフェリーですが、観光シーズンになるとまさに「すし詰め状態」となります。

座席確保の戦いに敗れると通路や外のデッキにて過ごすはめに。

逆に冬はほぼ島民しか利用しないため、ガラガラ。

ひどいときには数人の時もあり、同じ船とは思えない変貌ぶりに最初はびっくりしたことも。

 

冬は欠航率が高くなる

 

波の高さが致命傷となるのがフェリー。

冬は波高の時化(しけ)の日が多く、フェリーが連日欠航するのは日常の光景です。

そのため島民が旅行や仕事で移動する場合、週間天気予報や気圧配置などを見て日程を調整することもよくあります。

日程変更ができないときは、運航するかしないかのまさに神頼みのような感じになります。

 

島民割引

 

島民は町役場が発行する所定の用紙に必要事項を書き、切符を購入するときに提出すると割引を受けられるのが嬉しいです。

 

2 飛行機

 

北海道エアシステム(HAC)・・・丘珠(おかだま)空港発着。1日1往復で座席数36席。

全日空(ANA)・・・新千歳空港発着。1日1往復で座席数126席。

いずれも利尻空港~各空港間の所要時間は、約50分です。

 

 

飛行機は悪天候に強い

 

島民は何かあれば札幌に行くことが多いです。

飛行機なら所要時間が約50分と短く、島民の割引が手厚くなったこともあり、より手軽に利用できるようになりました。

 

意外だったのが、冬はフェリーより飛行機の方が運行する可能性が高いこと。

空港の状況次第では別の場所に着陸するという前提の「条件付き運航」という名目で「フェリーが欠航になっても、飛行機は飛ぶ」ということも1度や2度ではなかったです。

 

 

 

利尻島の暮らし

▲利尻島の夕陽

 

病院

 

島の病院には基本的に内科と外科しかないため、重篤(じゅうとく)な病気や専門性の高い症状などには対応できません。

島で対応できない症状の場合、稚内や札幌の病院まで行かなければならないため、飛行機やフェリーで受診や通院をするのが当たり前の光景でした。

 

ショッピング

 

島には北海道を代表するコンビニ「セイコーマート」が3軒もあります。

あとは大手ドラッグストアと、大手ホームセンターがメインのショッピングエリアです。

行くところが限られているので移動した先々で同じ人に会ってお互いに笑ってしまうことも。

 

▼セイコーマートの例

photo by regvn Some rights reserved

 

買いだめ必須

 

災害時にスーパーやコンビニから食材がなくなることがありますよね?

あの光景は島では全然珍しくないのです。

フェリーが欠航すると食材が入ってこなくなるので、悪天候が続くことがわかるとあっという間にコンビニからパンなどの食材が消えます。

特にフェリー欠航の多い冬場の食料の買いだめは必須。

 

口が悪いが温かい

 

利尻には島特有の訛りがあります。

特に高齢の方はかなり訛りが強いので正直、何を言われているのかわからなかったこと数知れず。

猟師さんが多いので口調も荒く言葉も悪い人も。

でも文句を言いながら面倒を見てくれたり、そっと魚を置いていってくれたり、さりげなく温かくて優しい。

利尻はそんな人々が住んでいる島なのです。

 

以上、利尻島の基本情報でした。次のページからは第2章。3ページに渡って利尻島のウニの魅力をご紹介します。

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから