利尻島・昆布干しバイトの魅力 【概要編】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

『利尻島観光入門』はこちらから!

著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

 

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第3章では利尻島の利尻昆布の魅力をお伝えしています。このページから2ページに渡り、利尻島のリゾートバイトである「昆布干しバイト」の魅力について紹介していきます。

知れば利尻島の昆布の見方も変わり、より利尻島観光を楽しめると思います。

 

▲昆布干しの様子 (出典:りしぷら

~利尻島「昆布干しバイト」基本情報~

賃金 ① 昆布干しおよび回収作業:時給1000円~1600円

② 昆布の製品作り:時給800円

年齢 18歳以上の男女 (高校生不可) 大学生歓迎
労働時間  晴天日:○昆布干し(天日乾燥)作業(4:00頃から7:00頃まで)○回収作業(14:00頃から16:00頃まで)○その他昆布作業全般 雨天日:○製品作り作業(8:00頃より17:00頃まで)

※天候などにより労働時間の変更や作業ができない日があります。

休日 4週4休 ※不定休(応募時に説明いたします)

(引用:2018年度利尻町役場サイトより) ※4週4休=4週間に4回休み

※応募は役場・インターネットサイト・自主サイトなど複数あり。詳しくは下で解説しています。

 

昆布干しバイトの概要

 

利尻島の夏のリゾートバイトの1つが「昆布干し」アルバイト。

アルバイトのできる期間は、例年6月~8月頃。バイト期間中は猟師さんの家に住み込みで働くのが一般的です。

6月に入るとウニ漁と昆布漁が解禁になり、島がもっとも忙しい季節を迎えます。(利尻島はウニと昆布が名産。利尻のウニについては第2章で解説しています。現在のページは第3章。)

6月からは観光シーズンにもなるので、とにかく島中で働き手が不足します。文字通り”猫の手も借りたい”くらい。

 

 

当然、島の人間だけでは足りないので「滞在型のアルバイト」という形で、北海道内外問わず募集をします。

 

募集の方法は複数あり

1 利尻町役場サイトにて募集

2 リゾートバイトを扱う派遣会社のサイトにて募集

3 個人のサイトで募集

このいずれかのルートがほとんどです。

中には利尻島に親族・友人・知人がいて直接声をかけられるケースもあるようです。

 

だいたい春頃からぽつぽつと各サイトに募集が掲載されはじめるので(利尻町役場サイトは例年5月上旬)興味がある方は、春先になったら早めにチェックしておくことをおすすめします。

 

利尻町役場サイト http://www.town.rishiri.hokkaido.jp/rishiri/1070.htm
派遣会社サイトの例 https://www.rizoba.com/area/hokkaido/rishiri/
個人サイトの例 http://rishirinow.com/kombuhosi/

 

実際、シーズン中の始めから終わりまで働くつもりで来島しても昆布バイトのキツさや住み込み生活が合わずにリタイアするケースもあります。

そのため実際にはシーズン通して人手は足りないのですが、シーズン途中でバイトを追加募集するというケースはほとんどないようです。

 

なぜ追加募集しないかと言えば、募集にはコストも手間もかかるので残日数を考えても正式な募集をかける方がムダになることが挙げられます。

またシーズン後半になると早くその年のノルマを達成した猟師さんやその家のアルバイトさんがヘルプに入ってくれるから、という理由もあるそうです。

 

昆布干しバイトの魅力

▲昆布干しの様子 (出典:りしぷら

 

猟師さんによって昆布漁の規模には大小があるのですが、大量に昆布漁を行う猟師さんの家では大量のアルバイトが雇われるので本当に色々な人と知り合うことができます。

 

全国のリゾバ(リゾートバイト)巡りをしている人、

日本一周中の資金稼ぎの人、

島暮らしを検討している人、

夏休みを利用してきた学生、

毎年常連の元気なおじいちゃん達・・・

など、全国各地から様々な目的で、年齢の性別も関係なくたくさんの人が働いています。

 

 

夫が利尻島に転勤になって最初に驚いたことは、慣例として「昆布干しバイト」が夫の仕事としてセットになっていたこと。(夫の会社は役場と連携の強い企業です)

つまり会社が強制する公的な「副業」なのです。

会社が社員へこのような事をさせるのは、島の基幹産業のひとつであり人手がいつも不足している「利尻昆布干しバイト」を「地域貢献活動」の一環としているからだそうです。

 

夫の勤める会社は北海道内に20以上の事業所があるのですが、転勤にもれなく「昆布干しバイト」がついているのはもちろん利尻だけ。

同じような転勤組である警察官、学校や病院の先生も「昆布干しバイト」が当たり前。

 

【著者に聞きました!】転勤族の皆さんは強制で昆布干しバイト?
Q. 利尻島へ転勤した方は皆さん強制で昆布干しバイトをおこなうのでしょうか?

A. 夫の会社では「強制」でしたが、他業種の方は「任意」かもしれません。ただ病院の先生や学校の先生何人かに聞いたところみなさん「暗黙の了解で手伝うことが決まってるんだよね~」という回答でした。

ただ転勤族の例外として、北海道庁の出先機関の職員さんだけは以前は同様に昆布干しバイトがセットになっていたものの「副業禁止」の引き締めが強くなった数年前からは行っていないようです。

 

夫の会社の場合、入れ替わりで転勤した人が行っていた雇い主の家にそのまま引継ぎで入るパターンでした。

 

そんなわけで、昆布干しバイトは先ほど述べた様々な目的を持つリゾートバイトさんに加え

雇い主である猟師さん家族、

その親戚や友人知人、

ご近所の方などの地元民、

転勤族の期間限定島民、

で構成されているので色々な立場の人とふれあって知識や見聞を広げる絶好の機会ともいえるのです。

 

 

採用までの流れ

 

昆布干しのバイトは、募集元である利尻町役場や派遣会社の応募要項にそってWeb上での応募や、写真付履歴書の送付からスタートするのが一般的です。

ただ、昆布干しバイトは他のアルバイトに比べ特殊な仕事でもあるのでまずは電話で問い合わせて条件をしっかり確認の上、応募することをおすすめします。

どのようなところが特殊かと言えば、例えば利尻町役場の昆布干しバイト募集の場合「現地採用」という扱いで利尻島までの交通費は自己負担です。

特に遠方からの応募の場合、交通費が自己負担なので、このようにいざ島に来てすぐに「話が違う」となると大問題ですよね。

 

 

採用までの流れは、例えば利尻町役場の募集の場合、必要書類送付後に担当者と電話で面談をして「そのまま採用」となるケースが多いそう。

担当者の方は親切丁寧に色々教えてくれますので、この時点で不安な点はどんどん質問しちゃいましょう。

 

 

とにかく人手が足りないので、応募期間内であれば、よほど条件が合わない方以外は、採用のハードルは高くないとのこと。

島では若くて元気な働き手は大歓迎。

「我こそは」と思う方、ぜひぜひご応募ください。

 

 

次のページでは「昆布干しバイトの実践編」を解説。元島民のリアルな情報をお楽しみに!

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利尻島のウニの魅力③ 【ウニ採り体験】

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第2章では3ページにわたり利尻島の名産である「ウニ」についてご紹介しています。ウニの魅力を知ることで、より美味しく食べてもらえると思います。

 

「利尻島に住んだのだから観光に携わる仕事がしたい」と考え、私はウニ採り体験のスタッフとして、2シーズン勤務しました。

その経験から得たウニ採り体験の魅力をこのページではお伝えしていきます。

 

ウニ採り体験の魅力

~ウニ採り体験の基本情報~

場所 神居海岸パーク(〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2)
料金 1000円
営業時期:時間 6月1日~9月末:受付9時~16時
所要時間 30分

▲神居海岸パークの体験船

 

利尻町の沓形地区(くつがたちく)の「神居海岸(かむいかいがん)パーク」では6月1日~9月末までの間、毎日ウニ採りの体験ができます。

受付時間は9時~16時まで、期間内は無休で営業。体験料は1000円です。

 

▼神居海岸パーク

(出典:りしぷら

 

予約は必須ではないのですが、6月~8月までは本州や台湾からの団体予約が殺到するので空き状況の確認も含めて事前に電話を入れておくとスムーズです。

 

ただ、体験の所要時間はおおよそ30分程度なので、混んでいても時間をずらせばほとんどの場合は体験できます。

 

▼ウニ採り体験の様子

(出典:りしぷら

 

施設内の売店で食事をしたり、散歩や他の体験をして過ごすなど、楽しみながら待つこともできます。

 

ウニを割って食べる「ウニむき体験」は隣の礼文島などでも行っていますが、臨場感たっぷりのウニ採りを体験できるのは「利尻島ならでは」といったところ。

 

 

天候が悪く、海が荒れている場合などは船の上でウニを採る体験は中止となりますが状況に応じて室内で「ウニむき体験」を行うなど、柔軟な対応ができるので安心です。

 

▼利尻島公式HP(ウニ採り体験ページ)

https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/240/

▼神居海岸パーク公式HP

http://kankou-k.wixsite.com/kamui-kaigan-park

 

知っておきたいウニの豆知識

 

私たちが普段食べているのは、ウニのどの部分か知っていますか?

実は、あの美味しいウニは「生殖巣(精巣や卵巣)」なのです。

 

また、ウニの性別は外見では見分けられず生殖巣の色で判断します。

メスの方が濃いオレンジ色で、味も濃厚です。好みはありますが、一般的にはメスの方がより美味しいとされています

 

 

ウニ採り体験の様子

 

ウニ採り体験では地元の猟師さんと同じ手法でウニ採りをします。

施設内の海には3隻の和船が固定されており、その船に乗り「箱メガネ」と呼ばれる大きな水中メガネで海底を覗きます。

 

▼固定された3隻の和船

(出典:りしぷら

▼箱メガネの例

 

船は安全性を重視してコンクリートの遊歩道につなげていますが、波のある日には想像以上に大きく揺れるので固定した船であっても軽い船酔いのような状態になります。油断は禁物です。

 

天気の良い日には、裸眼でも海底がはっきりと見えるほど透明度は高いのですが、箱メガネを使うとより一層視界がクリアに。

海の中にはウニの他に磯ツブや小さい魚や磯ガニなどもいて、家族連れのお客様にもとても喜ばれています。

 

▼磯ツブ(ツブ貝)

photo by Jun OHWADA

▼磯ガニ

photo by self CC 表示-継承 3.0

 

ターゲットにするウニを決めたら「タモ」と呼ばれる網でウニをすくい採ります。

目の前に見えているので一見簡単そうなのになかなかすくえないのです。

 

▼タモでウニをすくおうとする様子

(出典:りしぷら

▼タモ網の例

 

実はウニには「管足(かんそく)」と呼ばれる伸縮する細い器官があります。その管足で移動し、岩場などに停止するときは、先端が吸盤となってしっかりと張り付いています。

なので意外と抵抗があるのです。

 

 

コツとしては「引き剥がす」ようにすくいとるのがおすすめ。

 

利尻島に来る観光ツアーは、シニア世代の方が多いのですがみなさんけっこう本気モードで大きなウニをすくおうと頑張ってくださるので、とても微笑ましかったです。

 

ウニむき体験

 

無事にウニがとれたら、次は殻を割って中のウニを取り出す「ウニむき」を体験します。

 

まずはじめに、「サイカツキ」という道具をつかってウニを半分に割ります。

 

▼うに割り器(利尻島では「サカイツキ」と呼ばれる)

▼サカイツキでウニを半分に割る様子

(出典:りしぷら

 

私が体験スタッフとして接客をした時に印象深かったのが、この瞬間のお客さんの表情です。

ウニの中には、ウニの身(生殖巣)以外にウニの食べた海草かすや内臓が入っていてけっこう見た目が汚いのです。

なので、きれいな身(生殖巣)だけが入っていると思っていたお客様は一瞬「あれ?」という表情をみせます。

「思ったよりグロいですよね?」と聞くと大いにうなずかれました。

 

次に、ヘラを殻のカーブにそってスライドさせて、中に入っているものをいったん全てざるにあけます。

ざるを海水の入った桶の中でサラサラとさらして、ウニだけを取り除いて皿にあけたら完成!

 

 

そのまま食べることもできますし、売店に100円で売っているしゃり玉(ご飯にのりが巻かれたもの)を買ってウニ軍艦で食べることもできます。

 

▼実際にウニ採り体験で食べられるウニ軍艦

 

採りたてだけに海水の塩気はありますが、ウニ本来の甘さがふわーっと口に広がり、本当に美味しいのです。

自分ですくったものなので、喜びもひとしお。

利尻のきれいな空と海、バックには美しい利尻富士。

その中で食べるウニはまた格別です。

 

▼利尻富士(利尻山)

 

体験スタッフとして働いていた間、本当に、年齢問わずたくさんのお客様の笑顔に出会うことができました。

島に行かれる予定の方は、ぜひ体験してみてください。

 

「利尻に来て良かった」という言葉。生粋の島民ではないけれど本当に嬉しく、楽しいお仕事をさせてもらって感謝しています。

 

以上、利尻島のウニの魅力をご紹介した第2章でした。次のページから第3章。第3章では利尻の名産「利尻昆布」をご紹介します。

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利尻島観光の基本情報

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このページから第1章。元島民ならではのエピソードを交えて、利尻の基本的な情報や定番の観光地を紹介していきたいと思います。

 

利尻島の基本情報

面積 約182㎢ (東京都:約2188㎢)
人口(平成30年10月末) 4,563人 (東京都:約927万人)
名産 昆布・ウニ
最高峰 利尻山(別名:利尻富士)
主なアクセス 稚内からフェリー(約1時間40分)

札幌から飛行機(約50分)

東京から飛行機(約1時間55分)など

▼利尻富士(利尻山)

▼利尻昆布

(出典:りしぷら

▼利尻島のウニ

 

利尻島は北海道北部の稚内市から、北西約52kmに位置する円形の島。

「利尻」という地名は、アイヌ語で「高い島」を意味する「リイ・シリ」から名づけられました。

 

利尻町と利尻富士町という2つの自治体で構成。

島の人口は4,563人(平成30年10月末。利尻町HP「統計情報」より)

島の大部分は「利尻礼文サロベツ国立公園」に指定され、風光明媚(ふうこうめいび:自然の景色が清らかで美しく、すばらしく眺めのよいこと)な利尻山(別名:利尻富士)を中心とした豊かな自然が織り成す美しい景観から『夢の浮島』とも呼ばれています。

 

利尻礼文サロベツ国立公園

「利尻礼文サロベツ国立公園」は、山岳、お花畑、海食崖、湿原、海岸砂丘など変化に富んだ景観を誇る日本最北の国立公園。

公園全体の約7割が原生的な自然状態であり、全域に渡って風が強い。「礼文島桃岩付近一帯の野生植物」「利尻島のチシマザクラ自生地」「稚内海岸砂丘林」「レブンアツモリソウ群生地」が北海道の天然記念物にも指定されている。

▼利尻山(別名「利尻富士」)

以下のリンクで利尻礼文サロベツ国立公園の様子が見られます。(環境省公式HPより)

サロベツ原野:http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php?camera_no=78

サロベツ湿原:http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php?camera_no=119

(出典:環境省公式HP

 

利尻山を取り巻く形で集落(島民が住む場所)があるので、ほぼ全ての家から海と山の両方の景色が楽しめます。

 

 

夜になればこぼれ落ちてくるような満天の星空を心ゆくまで堪能できるのも利尻島の魅力のひとつなのです。

 

利尻島へのアクセス

▲利尻島のフェリー

 

ここでは利尻島へのアクセス方法として

1 フェリー

2 飛行機

の2種類に分け、実体験に基づきご紹介していきます。

※以下の情報はあくまで著者の実体験の為、時期や年度によって異なる場合があります。

 

1 フェリー

▲実際のフェリーターミナルの様子

 

フェリーは稚内~利尻を結び、所要時間は約1時間40分。(春と秋には礼文島を経由する便も1便あり)

夏は1日3便、冬は1日2便が運航されています。

礼文島~利尻島を結ぶ便も1便~最大4便/日で運航しています。

(時刻表参考:http://www.heartlandferry.jp/timetable/

 

 

私が島に住んでいたころフェリーはかなりの回数・頻度で利用したので、感想や特徴をいくつかあげていきます。

 

観光シーズン

 

最大550名まで収容可能なフェリーですが、観光シーズンになるとまさに「すし詰め状態」となります。

座席確保の戦いに敗れると通路や外のデッキにて過ごすはめに。

逆に冬はほぼ島民しか利用しないため、ガラガラ。

ひどいときには数人の時もあり、同じ船とは思えない変貌ぶりに最初はびっくりしたことも。

 

冬は欠航率が高くなる

 

波の高さが致命傷となるのがフェリー。

冬は波高の時化(しけ)の日が多く、フェリーが連日欠航するのは日常の光景です。

そのため島民が旅行や仕事で移動する場合、週間天気予報や気圧配置などを見て日程を調整することもよくあります。

日程変更ができないときは、運航するかしないかのまさに神頼みのような感じになります。

 

島民割引

 

島民は町役場が発行する所定の用紙に必要事項を書き、切符を購入するときに提出すると割引を受けられるのが嬉しいです。

 

2 飛行機

 

北海道エアシステム(HAC)・・・丘珠(おかだま)空港発着。1日1往復で座席数36席。

全日空(ANA)・・・新千歳空港発着。1日1往復で座席数126席。

いずれも利尻空港~各空港間の所要時間は、約50分です。

 

 

飛行機は悪天候に強い

 

島民は何かあれば札幌に行くことが多いです。

飛行機なら所要時間が約50分と短く、島民の割引が手厚くなったこともあり、より手軽に利用できるようになりました。

 

意外だったのが、冬はフェリーより飛行機の方が運行する可能性が高いこと。

空港の状況次第では別の場所に着陸するという前提の「条件付き運航」という名目で「フェリーが欠航になっても、飛行機は飛ぶ」ということも1度や2度ではなかったです。

 

 

 

利尻島の暮らし

▲利尻島の夕陽

 

病院

 

島の病院には基本的に内科と外科しかないため、重篤(じゅうとく)な病気や専門性の高い症状などには対応できません。

島で対応できない症状の場合、稚内や札幌の病院まで行かなければならないため、飛行機やフェリーで受診や通院をするのが当たり前の光景でした。

 

ショッピング

 

島には北海道を代表するコンビニ「セイコーマート」が3軒もあります。

あとは大手ドラッグストアと、大手ホームセンターがメインのショッピングエリアです。

行くところが限られているので移動した先々で同じ人に会ってお互いに笑ってしまうことも。

 

▼セイコーマートの例

photo by regvn Some rights reserved

 

買いだめ必須

 

災害時にスーパーやコンビニから食材がなくなることがありますよね?

あの光景は島では全然珍しくないのです。

フェリーが欠航すると食材が入ってこなくなるので、悪天候が続くことがわかるとあっという間にコンビニからパンなどの食材が消えます。

特にフェリー欠航の多い冬場の食料の買いだめは必須。

 

口が悪いが温かい

 

利尻には島特有の訛りがあります。

特に高齢の方はかなり訛りが強いので正直、何を言われているのかわからなかったこと数知れず。

猟師さんが多いので口調も荒く言葉も悪い人も。

でも文句を言いながら面倒を見てくれたり、そっと魚を置いていってくれたり、さりげなく温かくて優しい。

利尻はそんな人々が住んでいる島なのです。

 

以上、利尻島の基本情報でした。次のページからは第2章。3ページに渡って利尻島のウニの魅力をご紹介します。

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目次著者

著者:そらゆか

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利尻島観光入門 ~住んでいたからこそわかる「本当の利尻島」~

著者:そらゆか

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北海道にある島「利尻島」。利尻島には利尻富士・利尻昆布・ウニなどの名産が沢山あります。

利尻島へ行く予定のある方も、まだ行ったことが無い方も、既に利尻島が大好き方も。利尻島が大好きな著者が紹介する「利尻島の魅力」を知って利尻島へ行ってみましょう!何倍も楽しめるはずです!

 

はじめに

まずは著者が実際に利尻島へ訪れた時の気持ち、そして住んでみた結果どうだったのかを読んでみてください。利尻島への想いが綴られています。

住んでいたからこそわかる「本当の利尻島」

 

第1章 利尻島観光の基本

利尻島の観光についての基礎知識です!行く前には最低限知っておくといい情報から行ってみたくなる利尻島民のあるあるまでを紹介!

利尻島観光の基本情報

 

第2章 利尻島のウニの魅力

利尻島と言えばウニ!元利尻島民だからこそ語る事ができるウニの魅力と観光で楽しめる「ウニ採り体験」について紹介します。

利尻島のウニの魅力 【おすすめウニレシピ3選】

利尻島のウニの魅力② 【ウニの種類と漁・値段】

利尻島のウニの魅力③ 【ウニ採り体験】

 

第3章 利尻昆布の魅力

利尻島と言えば「利尻昆布」!利尻島へ行った際は食べてみたい利尻昆布の魅力と、利尻島のリゾートバイト「昆布干しバイト」についてご紹介!

利尻昆布の魅力とおすすめレシピ

利尻島・昆布干しバイトの魅力 【概要編】

利尻島・昆布干しバイトの魅力 【実践編】

 

第4章 利尻島のおすすめ観光スポット15選

利尻島観光なら是非訪れてみたいおすすめ観光スポットを元利尻島民の著者が紹介!是非読んで利尻島観光の予定を立ててください!

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【岬編】

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【沼編】

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【そのほか定番編】

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編①】

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編②】

 

住んでいたからこそわかる「本当の利尻島」

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利尻島基本情報

面積 約182㎢ (東京都:約2188㎢)
人口(平成30年10月末) 4,563人 (東京都:約927万人)
名産 昆布・ウニ
最高峰 利尻山(別名:利尻富士)
主なアクセス 稚内からフェリー(約1時間40分)

札幌から飛行機(約50分)

東京から飛行機(約1時間55分)など

▼利尻町公式PR動画

▼利尻富士(利尻山)

▼利尻昆布

(出典:りしぷら

▼利尻島のウニ

 

はじめに

 

みなさんは、北海道の北部にある島「利尻島」を知っていますか。

 

「利尻島」と聞いて「利尻昆布」や「ウニ」をイメージしますか?山に登る方なら、利尻富士(利尻山)の印象が強いかもしれません。

利尻島という名前は知っていても、島の場所はわからない・・という方も多いのではないでしょうか。

 

私は夫の仕事の関係で、つい最近まで利尻島に住んでいました。

それまでは同じ北海道の中でも大きな市に住んでいたのですが、利尻行きの辞令がおりた夜、ショックで号泣したことをよく覚えています。

 

というのも以前、利尻島へ旅行をした時に道中は全て雨、良くてもどんよりと暗い曇天。移動のフェリーは行きも帰りも大揺れで酔いまくりでひどい目にあったからです。

 

観光がメインの小さな島なので、天気が悪いと食事以外することが何もなくただ部屋で時間をつぶしただけの旅でした。

その時の悪い印象がずっと残っていました。

さらに利尻島をネットで調べても、実際に生活している人のリアルな情報は見つからず、友人も知人もいない。

次から次へと不安が押し寄せて最後まで前向きにはなれませんでした。

 

そうして迎えた利尻島民になる日。

絶望的な気持ちでフェリーを降りた私を迎えてくれたのは、遠くまで澄み渡る青空と、まだ雪の残る利尻山が描く一枚の絵のような美しい風景。

 

▼晴天の利尻富士

 

人生で2回目の利尻島は、青空で迎えてくれた。

 

「ああ、私はきっと、この島を好きになる。」

 

直感でそう思いました。

根拠は何もない。

でも、この美しい自然が私を支えてくれる、と。

 

そして3年、私の利尻島での生活にはたくさんの出来事がありました。

辛いことがあったときには、島の人々の温かさや美しい風景が何度も何度も私を助けてくれました。

 

この転勤がなかったら、私の利尻島への印象は一生良くないままだったでしょう。

でも縁があって、良さを知って、好きになった。

 

利尻島との縁は「物事の本当の魅力は表面だけではわからない」ということを教えてくれました。

これは、人生のあらゆることにも通じる学びだったと思っています。

 

本当の魅力を知った今だからこそ、島の魅力を伝えたい

 

離れた今もなお、目を閉じると利尻島での楽しい記憶で胸がいっぱいになるほど、私にとっては大切な島です。

 

だからこそ、利尻島のことをもっともっと多くの方に知ってほしい。

 

そんな気持ちをこめて、島に住んでいたからこその視点で、利尻島の魅力をひとつひとつ丁寧にお伝えしていきたいと思っています。

 

例えば利尻島といえば昆布やウニが有名なので、ネットで検索すると、値段や旬の時期・種類などは調べられますね。

 

でも、ウニの「値段の決まる仕組み」や「具体的な価格」について書かれている記事はほとんどないと思います。なぜなら実際に住んでいるか、関係者でなければわからないからですね。

でも、私なら具体的に書くことができるのです。

 

ちなみに、ウニの値段はその日の取れ高に対して1キロ単位の入札で決まります。

つまり、取れ高が少ない時は高くなり取れ高が多い時は安くなります。その為、昨日1キロ9,500円だったものが次の日16,000円になる、ということも、全然珍しくありません。

 

 

このような仕組みについては、利尻のウニについて解説している第2章で解説します。

利尻のウニについて先に知りたい方は第2章へ!(現在「はじめに」) 利尻のウニについて先に知りたい方は第2章へ!(現在「はじめに」)

 

このようなアプローチの仕方で、リアルな利尻島についてお伝えしていきます。

少しでも興味を持っていただけたら、本当に嬉しいです。

 

次のページから第1章。第1章では利尻島観光の基本情報についてご紹介していきます。まずは利尻島について、どのような島なのかを解説します。

『利尻島観光入門』目次へ  (全13ページ)

 

 

目次著者

著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから