利尻島・昆布干しバイトの魅力 【実践編】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

 

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第3章では利尻島の利尻昆布の魅力をお伝えしています。このページでは利尻島のリゾートバイトである「昆布干しバイト」の魅力、具体的にどのような事をするのかについて紹介しています。

知れば利尻島の昆布の見方も変わり、より利尻島観光を楽しめると思います。

 

利尻昆布の種類

▲利尻昆布

 

前のページでも解説しましたが昆布干しのアルバイトは、6月~9月の間で行われます。

昆布を干す作業自体は同じなのですが、利尻昆布には「養殖」と「天然」があり、それぞれの昆布漁のスタートする『時期』と漁の開始『時間』が違うのです。

 

【編集部コラム】養殖と天然で時期をずらす理由
養殖をする場所のイメージが生簀(いけす)のような場所をイメージされていて、時期が一緒でも問題が無いのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし「養殖」と言っても昆布の養殖は生け簀(いけす)のような場所ではなく海でします。そして採った昆布を干す場所も必要です。

さらに以下で解説するような天然と養殖の取れ高や価格変動率の違いによって時期をずらす事で漁師さんたちは経済的安定などを得られるようにしているのです。

 

「天然昆布」は利尻昆布の中でも最も高値となる稼ぎ頭ですが、自然のものなのでその年によって採れる量に変動がありハイリスクハイリターンでもあります。

そこで、安定性のある「養殖昆布」の人気が高まりました。

養殖昆布は天然昆布より価格は下がるといっても、利尻昆布自体が高級品なので稼げることに変わりはありません。

養殖昆布の場合は『採れる量が安定する』という、心理的にも経済的にもメリットがあります。

 

 

このような理由から天然昆布と養殖昆布を併用している猟師さんも多く「天然」と「養殖」を採る時期が重複しないように逆算して「養殖昆布」の種付けを行っています。

その為「養殖」は6月~7月「天然」は7月中旬~9月ごろというのが収穫の目安ですが、条件が揃った日でなければ昆布漁はできません。

時化(しけ)や悪天候が続くとその分遅れが出ます。

 

 

「養殖昆布」は50mまたは100mのロープに種付けして育てるのですが、その年に採る量をロープの本数でそれぞれ設定し、その本数を採り終えるまでは終われません。

 

そのため「養殖」が終わらないうちに「天然昆布漁」が始まってしまい、重複する年もよくあります。

 

採る時期が重複することをふまえて「養殖」は早朝3時頃、「天然」は5時頃が漁の開始時間となるのでバイトもその時間からスタートします。

 

 

「養殖」と「天然」を掛け持ちでやって、がっちりと稼ぐバイトさんもたくさんいますよ。

 

昆布干しバイトってどんなことをするの?

▲昆布干しの様子

 

養殖昆布でも天然昆布でも、開始時間こそ違いますが、昆布を干すまでの流れはほぼ同じです。

 

【昆布を干す】

①猟師の親方が船に昆布をのせて船着場に戻ってくるので、昆布をトラックに積み込み。

 

 

②トラックで昆布を干し場に運び、手作業で1本1本昆布の表に太陽があたるようにして並べて干し、風で飛ばないようにネットをかけて終了。

 

▼干されている昆布

 

③ここで食事になります。その家によって違いますが、手作りのお弁当が多くウニのおにぎりやオードブルのような豪華なおかずを用意してくれる家もあるようです。

 

【昆布を取り込む】

①15時ごろから(天気が崩れそうな場合は臨機応変に)干した昆布を回収し、親方の家の倉庫へ運んで終了。

 

 

大抵のバイトでは「干して、天日で完全に乾かして取り込む」までがワンセットですね。

 

船からトラックへ昆布を積み込む作業は基本的に男性がやります。

手伝う人の数によってもどこからの作業を手伝うのかは変わります。

 

水をたっぷり含んだ昆布はかなりの重さがあり、昆布を干す作業は何往復も歩いたり、中腰の姿勢も多くあります。

その為個人差もありますが、慣れないうちはキツイ作業だと思います。

 

それでも身体中がびしょびしょになるくらい汗をかいて、澄み切った青空と美しい利尻富士の元で食べるご飯の美味しさは、言葉にできないほど。

夏の利尻でしか味わうことのできない風景贅沢な経験なのです。

 

▼利尻山と利尻昆布

 

 

住み込みバイトの場合、昆布干し~取り込みの他に「倉庫内で昆布の体裁を整えて、製品化する」という仕事をする場合もあります。

 

時給・条件

 

利尻町で募集をしている条件をみてみましょう。(引用:利尻町役場サイト

 

◆年齢

18歳以上の男女 (高校生不可) 大学生歓迎

◆賃金

① 昆布干しおよび回収作業 :時給1000円~1600円

② 昆布の製品作り     :時給800円

◆労働時間

晴天日

○昆布干し(天日乾燥)作業(4:00頃から7:00頃まで)

○回収作業(14:00頃から16:00頃まで)

○その他昆布作業全般

雨天日

○製品作り作業(8:00頃より17:00頃まで)

※天候などにより労働時間の変更や作業ができない日があります。

◆休日

4週4休 ※不定休(応募時に説明いたします)

※4週4休とは「4週間に4回休み」という事

 

と書かれています。

基本的に親方の自宅に住み込みになるので、家賃や光熱費はかかりませんし三食もバッチリついているのでとにかく稼ぎたい人にはぴったり

 

上記の例では利尻町が募集をしていますが役場は窓口の役割で、実際に雇い主になるのは配属される猟師の家の親方です。

※リゾートバイトサイトや自主サイトでの募集もあります。詳しくは前のページで紹介しています。

 

 

どの家に配属されるかで印象は変わると思いますが、猟師さんにとっては利尻まで来てくれた大切な働き手です。

地元の猟師さんは口調は少々荒いのですが、面倒見の良い人が多いのできっと楽しい時間を過ごすことができると思います。

 

 

以上、簡単に利尻昆布や昆布干しのアルバイトについてまとめてみましたが、利尻島のリゾートバイトの良さはまだまだ語り尽くせません。

利尻島の夏の風景は極上です。

そして、観光だけではわからない島民の温かさがあります。

昆布干しバイトならその2つを身を持って知ることができます。

その経験はきっと人生を豊かにしてくれるよ、と元島民の私は伝えたいのです。

 

以上、第3章「利尻昆布の魅力」でした。次のページからは第4章。第4章では利尻島のおすすめ観光スポット15選をご紹介。自然の景色から誰でも楽しめる体験スポットまで。是非利尻島を楽しんでいただければと思います。

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利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編①】

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第4章ではおすすめの観光スポット15選を紹介。とても楽しめるものばかりですので是非利尻島へ行った際は足を運んでいただければと思います。このページから2ページにわたり「体験」できるおすすめ観光スポットをご紹介します。

 

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編】

▼体験編で紹介する施設の場所と料金表

名称 施設 料金
ウニの秘密を知るガイドツアー ウニ種苗生産センター 無料
利尻昆布お土産づくり体験 神居海岸パーク 1500円
海藻押し葉クラフト体験 利尻 島の駅 1100円
利尻十六景スタンプラリー 海の駅or島の駅 200円
利尻町立博物館 利尻町立博物館 200円

 

11 ウニの秘密を知るガイドツアー

(出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「ウニ種苗生産センター」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形種富町102

営業時間 10:00~(1日1回):通年
所用時間 約30分
料金 無料
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/291/

 

近年スタートした利尻島の新しい体験企画。

利尻島では「育てる漁業」として、ウニの中でも最高級とされる『エゾバフンウニ』の養殖にも力を入れているのですが、その拠点となっているのが「ウニ種苗生産センター」(地元では「ウニセンター」と呼ばれています)。

 

 

ちなみにこのセンターは2018年に利尻島を訪問された天皇・皇后両陛下が見学された事でも有名になりました。

 

▼天皇・皇后両陛下

 

施設の中には大きな水槽がズラリと並び、利尻のウニの主食である利尻昆布にはエゾバフンウニの赤ちゃん(稚ウニ(ちうに))がたくさん張り付いています。

 

徹底した温度管理の下ですくすくと成長し、2cmになった時点で近海へと放流されます。

 

 

ガイドツアーではウニの秘密を学んだり、稚ウニをはじめとした利尻の海にいるナマコやヒトデなどの生き物を見て楽しむことができます。

 

▼ナマコ

▼ヒトデ

by User:K.lee CC 表示 2.5

 

直径2cm以下の小さなエゾバフンウニは、ミニチュアのようで本当に可愛らしいです。

 

ウニが採れる地域はたくさんありますが、ウニの赤ちゃんを至近距離で見て楽しめる施設はそう多くはないと思います。

ウニの一生についても教えてもらえるので知識が増えることもおすすめのポイントです。

 

12 利尻昆布お土産づくり体験

▲利尻昆布お土産づくり体験の様子 (出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「神居海岸パーク」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2

営業時間 9:00/10:00/11:00/13:00/14:00/15:00(開始時間が決まっています)

6月~10月

所用時間 約30分
料金 1500円
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/239/

 

例年6月~9月までウニ採り体験を行っている「神居海岸パーク」の施設内で、利尻昆布を使ってお土産を作る体験ができます。所要時間は30分~40分程度で、体験料金は1500円。

 

▼神居海岸パーク

(出典:りしぷら

 

この「昆布お土産づくり体験」は本州を中心としたパッケージツアーのオプションにも含まれているので、ハイシーズンには団体の予約がかなり入っています。

そのため実際に体験を受ける場合は、事前に予約状況を確認することをおすすめします。

 

体験では、はじめに利尻昆布への理解を深めるための短いお話があり、続いて1本の長い利尻昆布から3種類のお土産をつくる工程に入ります。

この体験でつくるのはどのようなお土産なのか、具体的に1つ1つ説明していきますね。

 

① 花折昆布(はなおりこんぶ)


▲花折昆布のイメージ

 

「花折昆布」とは昆布の形状のことで、昆布の根元と耳(昆布の両サイドのひだひだの部分)をカットして、綺麗に折りたたんだものです。

 

体験では実際にハサミを使って昆布の耳を切り、花折昆布を入れる透明な袋の大きさに合わせて3つ折にします。

利尻らしい風景写真の裏に、昆布の使い方が書かれた紙を同封し真空パックにします。

「市販品」かと間違えるくらいにきちんとした作品が出来上がります!

 

② おしゃぶり昆布

▲おしゃぶり昆布の例

 

「花折昆布」を作る際、昆布の長さを揃えるため余った部分をカットしています。

その余りの昆布を、食べやすい大きさにカットしたものが「おしゃぶり昆布」です。

 

体験では昆布の切り方は特に指定されず、お願いされるのは「りしりん」の袋に入る大きさにしてもらうことだけ。

イカやタコなどの海の生物やトランプのマークなど、自由にカットします。お互いどんなものを作っているか見せ合ったりして、かなり盛りあがります。

 

▼カットする様子

(出典:りしぷら

 

利尻町のマスコットキャラクターである「りしりん」の可愛い袋に入れて、真空パック。

 

▼左の緑色のキャラクターが「りしりん」

(出典:りしぷら

 

とにかく可愛い「りしりん」の袋は、利尻以外では手に入りません。

 

③ 昆布だしパック

▲だしパックのイメージ

 

「だしパック」作りでは、「花折昆布」作成時に切り落とした「みみ」の部分を使います。

細かく切り過ぎるとだしが出過ぎてしまうので、1~2㎝くらいが目安です。切った昆布の耳を市販のお茶パックに入れて「だしパック」の完成。

透明な袋に入れ真空パックにします。

 

 

最後に「りしりん」の可愛い袋に、お土産3点を入れて終了。子供からシニアの方まで、幅広い世代に喜ばれる体験となっています。

 

▼左から「おしゃぶり昆布」「花折昆布」「昆布だしパック」

(出典:りしぷら

 

私は神居海岸パークの体験スタッフだったので実際に「昆布お土産づくり体験」の講師の経験もあるのですが、体験中には本当にたくさんの笑顔に出会うことができました。

 

利尻を訪ねることがあれば、ぜひ試して頂きたい、おすすめの体験のひとつです。

 

次のページでもおすすめ体験観光スポットをご紹介していきます。どれもとても楽しい観光となると思いますので是非。

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利尻島のウニの魅力③ 【ウニ採り体験】

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第2章では3ページにわたり利尻島の名産である「ウニ」についてご紹介しています。ウニの魅力を知ることで、より美味しく食べてもらえると思います。

 

「利尻島に住んだのだから観光に携わる仕事がしたい」と考え、私はウニ採り体験のスタッフとして、2シーズン勤務しました。

その経験から得たウニ採り体験の魅力をこのページではお伝えしていきます。

 

ウニ採り体験の魅力

~ウニ採り体験の基本情報~

場所 神居海岸パーク(〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2)
料金 1000円
営業時期:時間 6月1日~9月末:受付9時~16時
所要時間 30分

▲神居海岸パークの体験船

 

利尻町の沓形地区(くつがたちく)の「神居海岸(かむいかいがん)パーク」では6月1日~9月末までの間、毎日ウニ採りの体験ができます。

受付時間は9時~16時まで、期間内は無休で営業。体験料は1000円です。

 

▼神居海岸パーク

(出典:りしぷら

 

予約は必須ではないのですが、6月~8月までは本州や台湾からの団体予約が殺到するので空き状況の確認も含めて事前に電話を入れておくとスムーズです。

 

ただ、体験の所要時間はおおよそ30分程度なので、混んでいても時間をずらせばほとんどの場合は体験できます。

 

▼ウニ採り体験の様子

(出典:りしぷら

 

施設内の売店で食事をしたり、散歩や他の体験をして過ごすなど、楽しみながら待つこともできます。

 

ウニを割って食べる「ウニむき体験」は隣の礼文島などでも行っていますが、臨場感たっぷりのウニ採りを体験できるのは「利尻島ならでは」といったところ。

 

 

天候が悪く、海が荒れている場合などは船の上でウニを採る体験は中止となりますが状況に応じて室内で「ウニむき体験」を行うなど、柔軟な対応ができるので安心です。

 

▼利尻島公式HP(ウニ採り体験ページ)

https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/240/

▼神居海岸パーク公式HP

http://kankou-k.wixsite.com/kamui-kaigan-park

 

知っておきたいウニの豆知識

 

私たちが普段食べているのは、ウニのどの部分か知っていますか?

実は、あの美味しいウニは「生殖巣(精巣や卵巣)」なのです。

 

また、ウニの性別は外見では見分けられず生殖巣の色で判断します。

メスの方が濃いオレンジ色で、味も濃厚です。好みはありますが、一般的にはメスの方がより美味しいとされています

 

 

ウニ採り体験の様子

 

ウニ採り体験では地元の猟師さんと同じ手法でウニ採りをします。

施設内の海には3隻の和船が固定されており、その船に乗り「箱メガネ」と呼ばれる大きな水中メガネで海底を覗きます。

 

▼固定された3隻の和船

(出典:りしぷら

▼箱メガネの例

 

船は安全性を重視してコンクリートの遊歩道につなげていますが、波のある日には想像以上に大きく揺れるので固定した船であっても軽い船酔いのような状態になります。油断は禁物です。

 

天気の良い日には、裸眼でも海底がはっきりと見えるほど透明度は高いのですが、箱メガネを使うとより一層視界がクリアに。

海の中にはウニの他に磯ツブや小さい魚や磯ガニなどもいて、家族連れのお客様にもとても喜ばれています。

 

▼磯ツブ(ツブ貝)

photo by Jun OHWADA

▼磯ガニ

photo by self CC 表示-継承 3.0

 

ターゲットにするウニを決めたら「タモ」と呼ばれる網でウニをすくい採ります。

目の前に見えているので一見簡単そうなのになかなかすくえないのです。

 

▼タモでウニをすくおうとする様子

(出典:りしぷら

▼タモ網の例

 

実はウニには「管足(かんそく)」と呼ばれる伸縮する細い器官があります。その管足で移動し、岩場などに停止するときは、先端が吸盤となってしっかりと張り付いています。

なので意外と抵抗があるのです。

 

 

コツとしては「引き剥がす」ようにすくいとるのがおすすめ。

 

利尻島に来る観光ツアーは、シニア世代の方が多いのですがみなさんけっこう本気モードで大きなウニをすくおうと頑張ってくださるので、とても微笑ましかったです。

 

ウニむき体験

 

無事にウニがとれたら、次は殻を割って中のウニを取り出す「ウニむき」を体験します。

 

まずはじめに、「サイカツキ」という道具をつかってウニを半分に割ります。

 

▼うに割り器(利尻島では「サカイツキ」と呼ばれる)

▼サカイツキでウニを半分に割る様子

(出典:りしぷら

 

私が体験スタッフとして接客をした時に印象深かったのが、この瞬間のお客さんの表情です。

ウニの中には、ウニの身(生殖巣)以外にウニの食べた海草かすや内臓が入っていてけっこう見た目が汚いのです。

なので、きれいな身(生殖巣)だけが入っていると思っていたお客様は一瞬「あれ?」という表情をみせます。

「思ったよりグロいですよね?」と聞くと大いにうなずかれました。

 

次に、ヘラを殻のカーブにそってスライドさせて、中に入っているものをいったん全てざるにあけます。

ざるを海水の入った桶の中でサラサラとさらして、ウニだけを取り除いて皿にあけたら完成!

 

 

そのまま食べることもできますし、売店に100円で売っているしゃり玉(ご飯にのりが巻かれたもの)を買ってウニ軍艦で食べることもできます。

 

▼実際にウニ採り体験で食べられるウニ軍艦

 

採りたてだけに海水の塩気はありますが、ウニ本来の甘さがふわーっと口に広がり、本当に美味しいのです。

自分ですくったものなので、喜びもひとしお。

利尻のきれいな空と海、バックには美しい利尻富士。

その中で食べるウニはまた格別です。

 

▼利尻富士(利尻山)

 

体験スタッフとして働いていた間、本当に、年齢問わずたくさんのお客様の笑顔に出会うことができました。

島に行かれる予定の方は、ぜひ体験してみてください。

 

「利尻に来て良かった」という言葉。生粋の島民ではないけれど本当に嬉しく、楽しいお仕事をさせてもらって感謝しています。

 

以上、利尻島のウニの魅力をご紹介した第2章でした。次のページから第3章。第3章では利尻の名産「利尻昆布」をご紹介します。

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利尻島のウニの魅力② 【ウニの種類と漁・値段】

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第2章では3ページにわたり利尻島の名産である「ウニ」について紹介しています。ウニの魅力を知ることで、より美味しく食べてもらえると思います。

 

利尻島のウニの種類

 

利尻島で採れる「ウニ」は2種類。それぞれ違った美味しさと、特徴があります。

 

1 キタムラサキウニ

▲キタムラサキウニ

 

キタムラサキウニは濃い紫色のトゲのあるウニで、通称「ノナ」と呼ばれています。

味はすっきりとした甘さが特徴で、ウニ丼やウニ軍艦・ウニの瓶詰め・塩水ウニ(塩水に漬けられた生ウニ)など。

 

▼ウニ丼の例

▼ウニ軍艦

▼ウニの瓶詰め

▼塩水ウニ

 

安くはないけれど少し奮発すれば手が届くのが、この「キタムラサキウニ」です。

 

2 エゾバフンウニ

▲エゾバフンウニ

 

キタムラサキウニが「ノナ」と呼ばれるのに対し、エゾバフンウニは島では「ガンゼ」または「ウニ」と呼ばれています。

先ほどご紹介したキタムラサキウニも、もちろんウニなのですが島ではなぜかエゾバフンウニのことだけを「ウニ」呼ぶのです。そのため、最初の頃はよく混乱していました。

 

名前の由来は、コロンとした見た目が「馬糞(ばふん)」に似ていることから。

エゾバフンウニは鮮やかなオレンジ色をしていて、とろけるような食感とコクのある濃厚な味わいが特徴。

味も価格も最高級で、高嶺の花といったところ。

 

種類 価格
キタムラサキウニ 奮発すれば手が届く スッキリとした甘さ
エゾバフンウニ 高嶺の花 濃厚な味わい

 

どちらのウニも旬は6月~8月

9月頃から産卵期に入るので「ウニの中身」が溶け始めて、最終的にはスカスカになります。

ウニは中身がなくなっても、殻が無事であれば生きています。そのまま越冬し、少しずつ栄養を蓄えてふっくらと美味しく育ちます。

 

ウニ漁の方法

 

利尻島のウニ漁は、「磯舟」と呼ばれる1人乗りの小さな舟に乗って行います。

▼漁に使われる磯舟

 

足で櫂(かい=オール)を操りながら移動し、口にくわえた箱メガネ(大きいサイズの水中めがね)で海底を覗き、「タモ」と呼ばれる長い網でウニをすくい上げるという昔ながらの漁法です。

 

▼櫂(オール)の例

photo by Alan Some rights reserved

▼箱メガネの例

▼タモ網の例

 

ウニ漁の解禁は例年6月以降で、自然保護のためその後3ヶ月程度のわずかな期間しか認められていません。

しかも漁ができる時間は1日1時間~2時間程度、時化(しけ)などで波が高いときは漁ができません。

 

 

1つの磯船を使って「ノナ(キタムラサキウニ)」「ウニ(エゾバフンウニ)」「昆布」の3つの漁を行います。

そのためどの漁ができるのかは当日の朝の地区ごとの「漁業組合」によって決定されます。そしてどの漁を何時から何時まで行ってよいのか、色別の旗や放送で知らせる仕組みとなっています。

「どの漁をするかをどのような基準で決めるのか」については、色々な複合要因があるようです。

天気、波、全体的な採れ高、価格の総合要因に、そのエリアの組合の理事などの判断がプラスされて決まるそうです。

 

漁業組合
漁業者によって組織された組合。地域ごとに組成されており、水産業の生産力増進を目的に様々な事業や取り決めが行われる。

 

ウニの値段の決まる仕組み

 

その日に採れたウニは、殻を半分に割って内臓をキレイに取り出す「ウニむき」の作業を経て漁業組合に出荷されます。

 

▼ウニむき後のウニ

 

そして漁獲高(ウニの取れ高)や需給によって「浜値」と呼ばれる1キロ当たりの値段が決定される仕組みになっています。

 

 

利尻島には「鴛泊(おしどまり:利尻島のフェリーターミナルのある玄関口の港)」などの4つの地区に漁業組合があります。

その日、どの漁を行うのかはそれぞれの組合で判断されるので、1つの地区だけが「ノナ(キタムラサキウニ)」で、あとは「ガンゼ(エゾバフンウニ)」や「昆布」というパターンもあり一律ではありません。

 

 

立地上島の半分が晴天で反対側は雨だったり、島の一部は穏やかな波でも他は大荒れということも当たり前にあるので、全部の地区で漁が行われる日もあれば、1つの地区だけでしか漁が行われない、という日も珍しいことではないのです。

 

そういった色々な理由から、漁獲高は日によって大きく変動します。

それに伴って「浜値」もジェットコースターのように上下するのです。

例えば、爆弾低気圧などが利尻島へ来てしまい数日ウニ漁が出来なかった後は、1週間前と比べて1キロ当たり1万円近く違うこともあってびっくりしたものです。

 

 

このようにウニ漁は天候に左右されますし先ほども述べた通り、さらにウニは漁ができる期間も時間も制限があります。

しかも、ウニを採ってから組合に出すまでの工程は、全て手作業でとても手間がかかります。

だからこそ希少で価値があるのですね。

 

 

利尻島に住んでいた頃に猟師さんと触れ合う機会をもつことができ、ウニ漁を目の前で見たり、ウニむきを体験しました。

決められた時間で、たくさんのウニを採るためにいかに高度な技術が必要か、そして形を崩さずにすばやくウニを取り出すのがどれだけ大変かを知りました。

 

だからこそ余計に「ウニ」のありがたみを感じますし、その美味しさは間違いありません。

たくさんの人に利尻島で新鮮な「ウニ」を食べてほしい。そう願わずにはいられないのです。

 

【著者に聞きました!】利尻島のウニの値段
Q. 一般的にも高いとされているウニ。値段が上下するという利尻島のウニはだいたいどのくらいの値段なのでしょうか?

A. 島で食べる場合、生ウニだけをその場で食べるという販売方式の店はありません。基本的には「ウニ丼」として食べます。価格は時価となりますが、島のどこで食べてもほぼ一律です。

キタムラサキウニ(ノナ)だけの丼で4000~4500円、バフンウニと半々で4500~5000円程度です。中にはウニ丼4500円と固定して、その日の時価にあわせてウニの量を加減するタイプの店もありますが、価格については「どの店でも大差がない」と言われました。

フェリーターミナル内の「丸善食堂」の「うにめし丼」は生ウニではなく蒸しウニといくらがのった丼で、ウニの量は多くはないのですが、価格が1200円でお得感はあると思います。

全国ご当地どんぶり選手権で2年連続グランプリで、殿堂入りしています。

(「丸善食堂」の自社販売ではないのですが、通販でも購入できるようですhttps://store.shopping.yahoo.co.jp/risirifujiya/unimesi.html

またウニ漁のシーズンであれば、島内のいくつかのお土産店で生ウニを塩水につけたものをグラム単位でケースにいれて販売していますが価格は時価なので、目安もわかりません。

ウニ丼やうにめしの価格の目安は書いたとおりですが、お土産用としてケースにいれた塩水ウニのグラム数や金額についての詳細はわかりません。

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次のページでは利尻島でできる「ウニ採り体験」についてご紹介。是非ウニ採り体験を通してウニについて深く知っていただければと思います。

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

利尻島のウニの魅力 【おすすめウニレシピ3選】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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このページから第2章。3ページにわたり利尻島の名産である「ウニ」についてご紹介していきます。読めばもっとウニを美味しく食べられるはずです。

 

利尻島のウニの魅力とおすすめウニレシピ

(出典:りしぷら

 

「ウニは好きですか?」こう聞かれたときに、みなさんはなんと答えるでしょうか。

 

3年前の私の答えは

「嫌いです。一生食べなくてもいい。何が美味しいのか全然わからない」

でした。

そして、今ならこう答えます。

「利尻のウニは大好きです」と。

 

このページでは私のウニ嫌いを変えた、利尻のウニの魅力についてご紹介したいと思います。

 

利尻島のウニの魅力

▲利尻島でとれたウニ

 

ウニの味は、ウニが何を食べて成長したかで決まります。

「美味しいものを食べた分だけ、ウニは大きくなり味も良くなる」というシンプルな図式ですね。

 

 

利尻山の内部に浸透した雪や雨は、長い年月をかけてミネラルを豊富に蓄えた
湧水となり、島周辺の海に流れ込みます。(山の地中の成分がミネラルの元になっています)

そのため他の海域に比べてもミネラルの含有量が多いのです。

 

ミネラル
5大栄養素のひとつとして数えられ、人間にとって重要な栄養素。カルシウム、鉄、マグネシウムもミネラルの一種。ミネラルが不足すると病気につながる可能性があると言われている。

 

その海で育った利尻昆布なので、当然カルシウムやカリウムなどのミネラルがたっぷりなのです。

 

▼利尻昆布

(出典:りしぷら

 

他にも利尻昆布には各種ビタミンや食物繊維、ヨウ素、フコイダンなども豊富に含まれていて、栄養の宝庫。

 

フコイダン
昆布やワカメに含まれるぬめり成分。「抗がん作用」「コレステロール低下作用」「血圧低下作用」「抗ウイルス作用」などがあると言われている。

 

そんな栄養たっぷりの「利尻昆布」を利尻のウニは食べて成長しています。だから利尻島のウニは、甘みと旨みがたっぷりつまった極上の味になるのです。

 

 

ウニの食感やクセが苦手だった私ですが、利尻島に来てはじめて新鮮なウニを口にしてその甘さとまろやかさにノックアウトされました。

「ウニってこんなに美味しかったんだなー」と、感動すら覚えるほど。

その魅力に完全敗北でした。

 

 

利尻島民はウニを食べまくれる?

 

島への転勤が決まった時、周りから「ウニがいっぱい食べられるね。良かったね。」と、よく言われました。

その頃の私はまだウニ嫌いだったので嬉しくなかったのですが、一般的には「島民=ウニがたくさん食べられる」というイメージがあると思います。

 

ところが、実際にはそうではありません。

島民であっても他の方と同様にその日に決められた価格(市場に出る価格)で購入しなければいけません。

もちろん漁師さんの関係者であれば多少の恩恵はあるかもしれませんが、高値で販売される商品なのでそうそう気軽に食べられるわけではないのです。

 

 

地元民の絶品おすすめウニ料理レシピ3選

▲利尻島の海岸

 

1 ウニのお味噌汁

 

ウニでお味噌汁を作ると聞いたとき最初に思ったのは

「えー、もったいない。」

でした。

せっかくのウニの美味しさが薄れてしまう、と思ったんですね。でも実際に食べてみると美味しいのです。

 

お味噌汁だけではなく、お吸い物にしても美味しくいただけます。作り方は簡単。

① 利尻昆布でしっかりダシをとり

② 長ネギとウニをいれます。

野菜はアクセント程度なので玉ねぎやニラでも良いと思います。

 

③ あとは塩やしょうゆで味を整えてお吸い物にするか、ウニの風味を逃がさない程度にほんのり味噌を加えお味噌汁にするかお好みで。

 

 

利尻昆布から出る美味しいダシに、ウニの甘みと風味が加わった、何とも贅沢な一品なのです。

 

利尻昆布については第3章で紹介!(現在第2章) 利尻昆布については第3章で紹介!(現在第2章)

 

2 ウニの炊き込みご飯

 

ウニの風味がしっかりとしみこんだ絶品ご飯です。

米1合に対し利尻昆布でとったダシ汁180cc、しょうゆ(薄口がおすすめ)・酒、大匙(おおさじ)各1杯を目安に、お好みで味を整え炊飯器で炊くだけ。

ウニは通常売ってる瓶詰めのウニが30グラム~40グラムなので、そのくらい入れれば十分風味がでます。

もちろん多ければ多いほど風味たっぷりですが、何といってもお高いので!

 

 

ご飯が炊き上がり炊飯器のふたを開けた瞬間ふわーっと良い香りがたちこめ、幸せな気持ちになれます。

香りから美味しくて、食べると風味と甘みがあってやさしくて美味しい。

それが「ウニの炊き込みご飯」なのです。

 

3 ウニの天ぷら

 

ウニの天ぷらに蒸しウニではなく、生ウニを使うと聞いて最初はびっくりしたのですが、全然大丈夫でした。(「生の状態だと衣がつきにくく溶けやすいのではないか」と思い、驚きました)

生ウニを海苔で巻いて、衣をつけてさっと揚げるだけ。

 

 

お好みで塩やわさび醤油をつけても良いのですが、私はそのまま食べていました。

揚げたウニは旨みが凝縮するので、それだけで立派な味付けになります。揚げたては絶品中の絶品。

一度食べたら忘れられない、極上の味なのです。

 

 

利尻島のウニを使った地元民のレシピは、ウニ本来の甘みや旨みを壊すことなく、その美味しさをさらに引き出す魅力的なものばかりでした。

ぜひ一度お試しを。

 

【編集部コラム】利尻島のウニが食べたい!

利尻島以外で「利尻島のウニを食べたい」と思った場合、利尻島の自社サイトで通販をやっているお店は無いそうです。(著者調べ)

20グラム2000円などで通販サイト(楽天など)にて売っていますのでそちらで体験するのももちろん一つの手です。

取れたて鮮度抜群の生うにを一晩熟成させました!北海道利尻町★米田商店 利尻島産一夜漬純粒うに / キタムラサキウニ

ただしやはり採れたてのウニは格別の味だそうなのでウニを食べたい方は是非利尻島へ足を運んでいただければと思います!!

 

次のページでは利尻島で採れるウニの種類や値段の決まり方について解説!知ればもっとウニをより美味しく食べてもらえると思います!

 

 

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利尻島のおすすめ観光スポット15選 【岬編】

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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このページから第4章。第4章では5ページにわたり利尻島のおすすめ観光スポットを紹介していきます。

 

島でおすすめの観光のひとつが個々の違った魅力を持つ岬や展望台から、海と山の絶妙なコントラストや美しい夕映えの眺望を楽しむこと。

「利尻山」や日本海は時間帯や見る場所によって心に残るたくさんの表情を魅せてくれます。

 

1 利尻のスタート『ペシ岬』

▲ペシ岬

 

稚内からのフェリーが到着する島の玄関口、鴛泊港(おしどまりこう)。

そんな利尻の旅がスタートする地点にあるのが「ペシ岬」です。

 

 

ペシ岬は別名「灯台岬」と呼ばれる高さ93mの岩山で、頂上には白い灯台と日本海から利尻山までを360度見渡すことができる展望台があります。

 

(出典:りしぷら

 

ペシ岬の頂上へ向かう道は

・途中から急傾斜で、ごろごろした岩場を進む最短ルート

・若干距離は伸びるものの、緩やかな傾斜で負担の少ないルート

に分岐するので無理のない選択がおすすめ。

普段運動不足の方にはどちらもそれなりにハードですので、歩きやすい靴と少しの気合をもって臨みましょう。

 

「ペシ岬」は利尻島有数のサンライズスポットです。

また、登る時間を選べるのなら暮れなずむ夕日の幻想的な光景を堪能して頂きたいと心から思います。

 

▼ペシ岬と夕日

 

2 白い恋人の丘『沼浦展望台』

 ▲白い恋人の丘(沼浦展望台)  (出典:りしぷら

 

島の南側、鬼脇(おにわき)地区にあるのが「沼浦展望台(ぬまうらてんぼうだい)」。

北海道銘菓「白い恋人」のパッケージに描かれている「利尻山」の稜線(りょうせん:峰から峰へと続く線)は、この展望台から見る角度に一番近いということから、「白い恋人の丘」と名づけられました。

 

▼白い恋人

 

ここでプロポーズをしたカップルには、鴛泊フェリーターミナル内の観光案内所にてその旨を伝えると「プロポーズ証明証」を発行してくれます。

ただし、受取りにはこの沼浦展望台で撮った写真が必要なのでプロポーズ成功の喜びに浮かれ、写真の撮り忘れがないようくれぐれもご注意を。

 

また、この沼浦展望台は島の写真スポットである「利尻十六景」のひとつでもあります。

 

(出典:りしぷら

 

「利尻山」と「オタトマリ沼」(次のページで紹介します)、「白い恋人の丘」の看板をバランス良く一枚の写真におさめることで、一味違った光景を楽しめます。

 

(改編前画像出典:りしぷら

 

3 絶好の写真スポット『仙法志御崎公園』

▲仙法志御崎公園 (出典:りしぷら

 

「仙法志御崎公園(せんほうしみさきこうえん)」は、利尻島最南端の岬にあります。

火山である「利尻山」が噴火した際に流れ出した奇形の岩が数多く見られ、ゴツゴツとした岩壁を形成。

海の深い青と荒々しい岩壁との相乗効果により、力強い「利尻山」の一面をみることができる絶好のスポット。

 

 

海の透明度が高いことを利用した「自然磯観察場」では利尻昆布やウニを真近で見ることができるので、はじめて見る人にとっては感動もひとしお。

 

(出典:りしぷら

▼利尻のウニ

 

公園内や広い駐車場付近には昆布を中心としたお土産店がいくつかあり、島では定番の人気観光エリアのひとつです。

 

裏の楽しみ方として、駐車場での地元のパン屋さんによるパンの移動販売があります。

種類は多くないものの、試食できるので安心して購入できます。不定期の出店ですが、観光シーズンには出店頻度が増えるので、見つけたら覗いてみてくださいね。

 

仙法志御崎公園から見える利尻山

photo by Travel-Picture Some rights reserved 

 

4 観光の万能選手『沓形岬公園』

▲沓形岬公園 (出典:りしぷら

 

「沓形岬公園(くつがたみさきこうえん)」は観光ホテルや飲食店の多い、沓形地区にある岬です。

晴れた日には、隣島の礼文島までを見渡すことができる人気の観光地です。利尻町出身の作詞家・時雨音羽の詩碑があり、歌詞にある一節から島民からは「どんと岬」とも呼ばれています。

 

時雨音羽(1899-1990)
利尻島出身の作詞家。「君恋し」「浪花小唄」というヒット曲を作詞した他、歌舞伎座の脚本なども手掛けた。

 

園内にはキャンプ場やビジターセンターも併設。

花の季節を迎えると、クロユリ・エゾカンゾウ・ハマナスなどの海岸植物が咲き誇り、その美しさや可憐さで、楽しませてくれます。

 

▼クロユリ

photo by Eco190 CC 表示-継承 3.0

▼エゾカンゾウ(エゾゼンテイカ)

photo by Miya.m CC 表示-継承 3.0

▼ハマナス

photo by Qwert1234 CC 表示-継承 3.0

 

沓形港にはクルーズ船も寄港するのでタイミングがあえば「ぱしふぃっくびいなす(日本クルーズ客船のクルーズ船)」や「にっぽん丸(商船三井客船のクルーズ船)」などの豪華客船を、大迫力の至近距離でみることも可能。

 

▼ぱしふぃっくびいなす

photo by 掬茶 CC 表示-継承 4.0

▼にっぽん丸

photo by Ootahara CC0

 

公園付近には、3つの特許をもつ新感覚のアイス「愛す利尻山」を販売している売店・お土産店・大きなレストランなどがあり、景観良し・散策良し・食も良しと多種多様に楽しめるバランスのとれたスポットとなっています。

 

愛す利尻山
北利ん道(きたりんどう)というお店が提供する利尻島唯一のご当地アイス。

お店独自の製法で乾燥させて味を凝縮させた「ウニ」と「バニラアイス」の絶妙な旨さ、そして「昆布」のパリパリ感が絶妙な旨さと人気のアイス。天然昆布を使った通称「根っこスプーン」を使って食べるそう。

 

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次のページはおすすめ観光スポット【沼編】。もちろん沼と言っても素敵な場所ばかり。自然を是非体験しに行ってください。

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住んでいたからこそわかる「本当の利尻島」

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利尻島基本情報

面積 約182㎢ (東京都:約2188㎢)
人口(平成30年10月末) 4,563人 (東京都:約927万人)
名産 昆布・ウニ
最高峰 利尻山(別名:利尻富士)
主なアクセス 稚内からフェリー(約1時間40分)

札幌から飛行機(約50分)

東京から飛行機(約1時間55分)など

▼利尻町公式PR動画

▼利尻富士(利尻山)

▼利尻昆布

(出典:りしぷら

▼利尻島のウニ

 

はじめに

 

みなさんは、北海道の北部にある島「利尻島」を知っていますか。

 

「利尻島」と聞いて「利尻昆布」や「ウニ」をイメージしますか?山に登る方なら、利尻富士(利尻山)の印象が強いかもしれません。

利尻島という名前は知っていても、島の場所はわからない・・という方も多いのではないでしょうか。

 

私は夫の仕事の関係で、つい最近まで利尻島に住んでいました。

それまでは同じ北海道の中でも大きな市に住んでいたのですが、利尻行きの辞令がおりた夜、ショックで号泣したことをよく覚えています。

 

というのも以前、利尻島へ旅行をした時に道中は全て雨、良くてもどんよりと暗い曇天。移動のフェリーは行きも帰りも大揺れで酔いまくりでひどい目にあったからです。

 

観光がメインの小さな島なので、天気が悪いと食事以外することが何もなくただ部屋で時間をつぶしただけの旅でした。

その時の悪い印象がずっと残っていました。

さらに利尻島をネットで調べても、実際に生活している人のリアルな情報は見つからず、友人も知人もいない。

次から次へと不安が押し寄せて最後まで前向きにはなれませんでした。

 

そうして迎えた利尻島民になる日。

絶望的な気持ちでフェリーを降りた私を迎えてくれたのは、遠くまで澄み渡る青空と、まだ雪の残る利尻山が描く一枚の絵のような美しい風景。

 

▼晴天の利尻富士

 

人生で2回目の利尻島は、青空で迎えてくれた。

 

「ああ、私はきっと、この島を好きになる。」

 

直感でそう思いました。

根拠は何もない。

でも、この美しい自然が私を支えてくれる、と。

 

そして3年、私の利尻島での生活にはたくさんの出来事がありました。

辛いことがあったときには、島の人々の温かさや美しい風景が何度も何度も私を助けてくれました。

 

この転勤がなかったら、私の利尻島への印象は一生良くないままだったでしょう。

でも縁があって、良さを知って、好きになった。

 

利尻島との縁は「物事の本当の魅力は表面だけではわからない」ということを教えてくれました。

これは、人生のあらゆることにも通じる学びだったと思っています。

 

本当の魅力を知った今だからこそ、島の魅力を伝えたい

 

離れた今もなお、目を閉じると利尻島での楽しい記憶で胸がいっぱいになるほど、私にとっては大切な島です。

 

だからこそ、利尻島のことをもっともっと多くの方に知ってほしい。

 

そんな気持ちをこめて、島に住んでいたからこその視点で、利尻島の魅力をひとつひとつ丁寧にお伝えしていきたいと思っています。

 

例えば利尻島といえば昆布やウニが有名なので、ネットで検索すると、値段や旬の時期・種類などは調べられますね。

 

でも、ウニの「値段の決まる仕組み」や「具体的な価格」について書かれている記事はほとんどないと思います。なぜなら実際に住んでいるか、関係者でなければわからないからですね。

でも、私なら具体的に書くことができるのです。

 

ちなみに、ウニの値段はその日の取れ高に対して1キロ単位の入札で決まります。

つまり、取れ高が少ない時は高くなり取れ高が多い時は安くなります。その為、昨日1キロ9,500円だったものが次の日16,000円になる、ということも、全然珍しくありません。

 

 

このような仕組みについては、利尻のウニについて解説している第2章で解説します。

利尻のウニについて先に知りたい方は第2章へ!(現在「はじめに」) 利尻のウニについて先に知りたい方は第2章へ!(現在「はじめに」)

 

このようなアプローチの仕方で、リアルな利尻島についてお伝えしていきます。

少しでも興味を持っていただけたら、本当に嬉しいです。

 

次のページから第1章。第1章では利尻島観光の基本情報についてご紹介していきます。まずは利尻島について、どのような島なのかを解説します。

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