利尻昆布の魅力とおすすめレシピ

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利尻島に住んでいた主婦が伝える「利尻島観光」入門の決定版!利尻島へ行く予定の方も旅行先を迷っている方も、これを読めば利尻観光が楽しみになる・行きたくなる!

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから

 

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このページから第3章。第3章では利尻島の名産の一つである「利尻昆布」をご紹介。これを読むことで、利尻昆布の魅力や美味しさを引き出す方法がわかっていただけると思います。

まずこのページでは「利尻昆布の魅力」「調理方法」を解説していきます。

 

利尻昆布の魅力

▲利尻昆布

 

利尻昆布の説明に入る前に「昆布」について少し解説をしておきます。

昆布は、葉の厚み大きさで等級が決まります。

昆布の葉幅が広く肉厚のものから1等級→4等級となるそうですが、形や光沢などの要素も加わり等級が決められます。

また、昆布には「天然(天然で採れる昆布)」と「養殖(人工的に造られる昆布)」がありますが、天然物の1等級はその多くが京都の一流料亭で使用されるため市場にほとんど出回ることはありません。

 

 

このように一口に「昆布」と言ってもピンからキリまで様々あるのです。

そんな「昆布」の中でも「利尻昆布」はとても美味しく作られています。以下では利尻昆布が美味しくなる理由をお伝えしていきます。

これを読めば利尻昆布を食べる時により美味しく食べる事ができるでしょう。

 

美味しさの秘密

▲利尻昆布

 

利尻島近郊の海には日本海を北上する暖かい対馬海流が流れこんでいます。その暖流が、粘りととろみの強い昆布を育てているのです。

 

【著者に聞きました!】なぜ暖流がとろみの強い昆布を育てる?
Q. 利尻島の上を流れる暖かい対馬海流。その対馬海流が「粘りととろみの強い昆布」を育てるという事ですがなぜ暖流はそのような昆布を作るのでしょうか?

A. 猟師さんに教えてもらった話なので学術的にどうかまではわかりませんが、利尻島近郊には寒流も流れ込んでいて、そこに日本海からの暖流が流れこみ2つの海流が混ざり合うため、2つの海流の豊富な栄養素をしっかりとることができ、他の昆布よりも粘りやとろみが強くなるとのことです。

▼イメージ

 

また、利尻島の山である「利尻山」の山頂に降り注いだ雪や雨は20~30年かけて山の内部へ浸み込み、長い年月をかけてミネラルを蓄え湧き出し、海へと流れ出します。(山の内部にはミネラルの元となる成分があります)

このように利尻昆布が採れる海域の海水には豊富なミネラルが含まれているので、その海で育つ利尻昆布は当然ミネラルたっぷりで栄養豊富に育つというわけです。

 

 

採れる場所

 

「利尻昆布」という名称は品種名で、昆布のブランド名のようなものです。

実は利尻島以外に礼文島・稚内・オホーツク海沿岸で採れた昆布も「利尻昆布」と呼ばれています。

ただ同じ「利尻昆布」でも採れる海域によって個性があり、利尻島沿岸で採れたものはミネラル豊富で、甘みとコクが強く最高級の品質を誇ります。

 

 

希少性と「透明に澄んだ上品な出汁」「濃厚なのにクセがない風味豊かな味わい」という品質の高さが、利尻昆布の特徴・魅力であり『最高級』と言われる理由なのです。

 

利尻昆布の出汁

 

利尻昆布の良さを最高に引き出す使い方として、ここでは京都の料亭風の出汁(だし)のとり方を紹介します。

 

実際の京都の料亭では、業務用の大きな釜にたっぷりと水をはり、お湯の温度を60度以上にあげないようにしっかりと温度管理をして1時間程度で出汁をとります。

この手法だと、利尻昆布の風味を最大に引き出した上質な出汁ができあがるのですが、家庭で同じように行うのは難しいと思います。

 

そこで、自宅でカンタンにできる「水出し」という方法を紹介します。

じっくり時間をかけて漬けおく「水出し」なら、家庭でも京都の料亭風の出汁を再現することができるのです。

 

出汁のとり方

 

① お水を準備します。

京都のお水の硬度は平均で「42mg/l」程度といわれているので同程度の硬度のものが理想です。難しい場合は水道水を沸騰させ、しっかり冷ましたものを使いましょう。

 

▼42mg/lの水の例

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② タッパーなどの容器にお水と利尻昆布を入れ、冷蔵庫で一晩置く。

 

 

荒熱が取れたら密封容器に入れて、冷蔵庫で2~3日。

これで美しく澄んだ甘みのある昆布出汁が完成します。

すぐに使わない場合は、製氷皿などに入れて冷凍保存も可能。基本的に出汁は2週間を目安に使い切りましょう。

 

切り込みについて

 

昆布は切り込みを多く入れるほど、たくさんの出汁が出ますが同時にぬめりの原因となる「海藻の臭み(えぐみ)」も一緒に出ます。

このぬめりの中には、フコイダンやアルギン酸という身体に良い成分がたっぷり含まれているので、多少の海藻臭さがあっても気にならない調理法の場合や、急いで出汁を作りたい時には切り込みを多めに入れるのが良いということですね。

 

特に利尻昆布は他の昆布に比べて繊維質が固いので、濃厚な出汁をとるのに時間や手間がかかります。

急いで出汁をとりたい時には、切り目を多めに入れてみましょう。

 

 

出汁をとった後の利尻昆布おすすめレシピ2選

1 佃煮

 

利尻昆布は厚みがあって硬いので、出汁をとった後の昆布も佃煮にして美味しく食べることができます。

・出汁をとった昆布を食べやすい大きさに切ります。

・鍋に昆布10グラムが隠れる程度のお水をいれます。

・酒・しょうゆ・みりん・砂糖を各大さじ2の目安で、弱火でコトコト煮詰めます。

☆少量のお酢を加えると早く柔らかくなります。調味料はお好みで調整してみてください。

 

2 昆布チップス

 

しっかりと水分をとってから、4~5センチくらいの食べやすい大きさに切って、軽く揚げるだけ。

油はオリーブオイルを使うとヘルシー。

揚げたての昆布に、白ゴマや塩・砂糖などをお好みでからめて完成。

パリパリの身体に良くてとっても美味しいおやつができあがります。

 

おすすめ利尻昆布通販

 

利尻でとれた「利尻昆布」であればどこでも大きな差はないと思います。(利尻以外でとれた「利尻昆布」もあるので)

 

島で直販をしているところで私が知っているのは

 

「利尻こんぶ生産者直売所」(こちらがわりと有名です)

公式サイト:http://www.rishirikonbu.com/

「利尻昆布商 マル光利尻」

公式サイト:https://maruko-rishiri.com/?pid=80571042

「利尻漁業共同組合」でも電話注文が可能です。

公式サイト:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ske/osazu/oz06gok/gok064.htm

 

その他、直販はありませんが地元で有名な畑宮商店というお土産屋さんの利尻昆布が複数のサイトでオンライン購入できます。

畑宮商店取り扱いサイトの例:http://shojiki-genteisha.aispr.jp/ic/hatamiya

 

 

使ってわかる利尻昆布の魅力

 

このページでは利尻昆布の魅力とレシピについてお話してきましたが、利尻昆布の本当の魅力を伝えるのには百の言葉を並べるよりも一度、上質の利尻昆布を使ってみて味わっていただくのが一番だと思います。

 

面倒でも、一手間をかけて丁寧に出汁をとってみてください。

その出汁を使ったお吸いもの、本当に感動します。

胃腸に優しく栄養が豊富。本当に美味しいものを口にすると気持ちまで安らぎます。

利尻昆布の魅力をぜひ、堪能してみてください。

 

 

次のページでは利尻島の名産である利尻昆布を干すアルバイトをご紹介。知ればさらに利尻島・利尻昆布について興味が湧くはずです。

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利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編①】

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第4章ではおすすめの観光スポット15選を紹介。とても楽しめるものばかりですので是非利尻島へ行った際は足を運んでいただければと思います。このページから2ページにわたり「体験」できるおすすめ観光スポットをご紹介します。

 

利尻島のおすすめ観光スポット15選 【体験編】

▼体験編で紹介する施設の場所と料金表

名称 施設 料金
ウニの秘密を知るガイドツアー ウニ種苗生産センター 無料
利尻昆布お土産づくり体験 神居海岸パーク 1500円
海藻押し葉クラフト体験 利尻 島の駅 1100円
利尻十六景スタンプラリー 海の駅or島の駅 200円
利尻町立博物館 利尻町立博物館 200円

 

11 ウニの秘密を知るガイドツアー

(出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「ウニ種苗生産センター」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形種富町102

営業時間 10:00~(1日1回):通年
所用時間 約30分
料金 無料
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/291/

 

近年スタートした利尻島の新しい体験企画。

利尻島では「育てる漁業」として、ウニの中でも最高級とされる『エゾバフンウニ』の養殖にも力を入れているのですが、その拠点となっているのが「ウニ種苗生産センター」(地元では「ウニセンター」と呼ばれています)。

 

 

ちなみにこのセンターは2018年に利尻島を訪問された天皇・皇后両陛下が見学された事でも有名になりました。

 

▼天皇・皇后両陛下

 

施設の中には大きな水槽がズラリと並び、利尻のウニの主食である利尻昆布にはエゾバフンウニの赤ちゃん(稚ウニ(ちうに))がたくさん張り付いています。

 

徹底した温度管理の下ですくすくと成長し、2cmになった時点で近海へと放流されます。

 

 

ガイドツアーではウニの秘密を学んだり、稚ウニをはじめとした利尻の海にいるナマコやヒトデなどの生き物を見て楽しむことができます。

 

▼ナマコ

▼ヒトデ

by User:K.lee CC 表示 2.5

 

直径2cm以下の小さなエゾバフンウニは、ミニチュアのようで本当に可愛らしいです。

 

ウニが採れる地域はたくさんありますが、ウニの赤ちゃんを至近距離で見て楽しめる施設はそう多くはないと思います。

ウニの一生についても教えてもらえるので知識が増えることもおすすめのポイントです。

 

12 利尻昆布お土産づくり体験

▲利尻昆布お土産づくり体験の様子 (出典:りしぷら

~基本情報~

場所 「神居海岸パーク」

〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字神居149-2

営業時間 9:00/10:00/11:00/13:00/14:00/15:00(開始時間が決まっています)

6月~10月

所用時間 約30分
料金 1500円
公式HP https://www.rishiri-plus.jp/shima-taiken/239/

 

例年6月~9月までウニ採り体験を行っている「神居海岸パーク」の施設内で、利尻昆布を使ってお土産を作る体験ができます。所要時間は30分~40分程度で、体験料金は1500円。

 

▼神居海岸パーク

(出典:りしぷら

 

この「昆布お土産づくり体験」は本州を中心としたパッケージツアーのオプションにも含まれているので、ハイシーズンには団体の予約がかなり入っています。

そのため実際に体験を受ける場合は、事前に予約状況を確認することをおすすめします。

 

体験では、はじめに利尻昆布への理解を深めるための短いお話があり、続いて1本の長い利尻昆布から3種類のお土産をつくる工程に入ります。

この体験でつくるのはどのようなお土産なのか、具体的に1つ1つ説明していきますね。

 

① 花折昆布(はなおりこんぶ)


▲花折昆布のイメージ

 

「花折昆布」とは昆布の形状のことで、昆布の根元と耳(昆布の両サイドのひだひだの部分)をカットして、綺麗に折りたたんだものです。

 

体験では実際にハサミを使って昆布の耳を切り、花折昆布を入れる透明な袋の大きさに合わせて3つ折にします。

利尻らしい風景写真の裏に、昆布の使い方が書かれた紙を同封し真空パックにします。

「市販品」かと間違えるくらいにきちんとした作品が出来上がります!

 

② おしゃぶり昆布

▲おしゃぶり昆布の例

 

「花折昆布」を作る際、昆布の長さを揃えるため余った部分をカットしています。

その余りの昆布を、食べやすい大きさにカットしたものが「おしゃぶり昆布」です。

 

体験では昆布の切り方は特に指定されず、お願いされるのは「りしりん」の袋に入る大きさにしてもらうことだけ。

イカやタコなどの海の生物やトランプのマークなど、自由にカットします。お互いどんなものを作っているか見せ合ったりして、かなり盛りあがります。

 

▼カットする様子

(出典:りしぷら

 

利尻町のマスコットキャラクターである「りしりん」の可愛い袋に入れて、真空パック。

 

▼左の緑色のキャラクターが「りしりん」

(出典:りしぷら

 

とにかく可愛い「りしりん」の袋は、利尻以外では手に入りません。

 

③ 昆布だしパック

▲だしパックのイメージ

 

「だしパック」作りでは、「花折昆布」作成時に切り落とした「みみ」の部分を使います。

細かく切り過ぎるとだしが出過ぎてしまうので、1~2㎝くらいが目安です。切った昆布の耳を市販のお茶パックに入れて「だしパック」の完成。

透明な袋に入れ真空パックにします。

 

 

最後に「りしりん」の可愛い袋に、お土産3点を入れて終了。子供からシニアの方まで、幅広い世代に喜ばれる体験となっています。

 

▼左から「おしゃぶり昆布」「花折昆布」「昆布だしパック」

(出典:りしぷら

 

私は神居海岸パークの体験スタッフだったので実際に「昆布お土産づくり体験」の講師の経験もあるのですが、体験中には本当にたくさんの笑顔に出会うことができました。

 

利尻を訪ねることがあれば、ぜひ試して頂きたい、おすすめの体験のひとつです。

 

次のページでもおすすめ体験観光スポットをご紹介していきます。どれもとても楽しい観光となると思いますので是非。

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著者:そらゆか

旅が好きで日本一周を夢見る主婦ライター。「あなたのために、私のために。」をモットーに、読んでくれた方の心に足跡を残す文章作りを目指しています。学びが好きで、オールジャンルの記事作成が可能。夫の転勤により3年間利尻島で生活。夢の浮島とよばれる自然の美しさと、島の人々の優しさに触れ、利尻島のとりこに。元住民の視点で、島の楽しみ方やその魅力をたっぷりとお届けします。お問い合わせはこちらから