このページではミルクグラスの定番「ファイヤーキング ジェダイ」について分かりやすく解説をします。基礎的なことから、ジェダイがなぜ多く流通しているかなどについても解説します。
※このページはミルクグラス収集歴10年以上の大柴あまね氏による『ミルクグラス入門』の内容をWebon編集部がまとめたものです。
▼「ミルクグラス入門」(全14ページ)
ファイヤーキング ジェダイとは
▲ファイヤーキング ジェダイ Dハンドルマグ
そもそもミルクグラスって何?
「ファイヤーキング ジェダイ」はミルクグラスの一種です。
ミルクグラスは1950年頃のアメリカで誕生したヴィンテージ食器です。乳白色が練り込まれたガラスである「ミルクグラス」を使用した食器のことを指します。「ミルクガラス」とも呼ばれます。
美しく可愛らしいミルク色のガラス食器は、アメリカの一般家庭だけでなく、数多くの飲食店で親しまれてきました。その波ははるか遠くの日本にも。そして現代ではヴィンテージ食器として収集家や愛好家に長く愛されています。
ファイヤーキング ジェダイとは
「ファイヤーキング ジェダイ」は「ファイヤーキング」というブランドのジェダイ(翡翠色)カラーの商品です。
「ファイヤーキング」はミルクグラスの製造販売を行うアンカーホッキング社の代名詞と言われるほど広く知れ渡っているブランドのミルクグラス。そんなファイヤーキングの中でも「ジェダイ」は代表的存在です。
なぜジェダイのマグカップをよく目にする?
ミルクグラスを探すと、緑色(正確には「翡翠色」)のマグカップをよく目にすると思います。
これはミルクグラスが誕生した間もない頃のアメリカでファイヤーキングのJADITE(ジェダイ=翡翠色)が大人気となったため多く生産され、ミルクグラスと言えばこの色になりました。
さらにあまりに人気だっためファイヤーキングというブランドだけでなく、他社も真似し「Jad-ite」や「Jade-ite」と微妙に名前を変えて販売された結果、似た色のものがたくさん出回ることとなったのです。
ファイヤーキングは当時のアメリカでも大人気でしたが、現代の日本人が特にとても好きで、日本ではこれに偏って流通しています。
そのため日本人が買ってくれるからという理由でバイヤーもたくさん仕入れています。現地のアメリカではもう無くなってきており、そのほとんどを日本人コレクターが所有しているという話をバイヤーさんから聞きました。
ファイヤーキング ジェダイが復活?
このファイヤーキングは1986年に製造が終了するまで大量生産され続け、レストランやカフェをはじめ家庭用食器としてもとても愛されていました。
アンカーホッキング社が製造を終了してからも中古品として世の中に出回り、現在ではヴィンテージ食器の代表として愛され続けています。
このアンカーホッキング社は現在でもたくさんのガラス製品を製造しているガラス会社なのですが、近年では「ファイヤーキングジャパン」として復活し、耐熱皿や所ジョージさんをはじめとした有名タレントのカップも販売しています。
▼ファイヤーキングジャパン公式HP
引用:https://fireking-japan.com/
ファイヤーキングの主な購入場所
ファイヤーキング専門店は全国にありますので、初めてならまず専門店から行ってみましょう。レアなものもありますが初めてでも手に取りやすい価格の商品も揃えられています。
おすすめは東京都杉並区高円寺にある「DEALERSHIP(ディーラーシップ)」です。常時2500個もの品ぞろえで、お気に入りの一品がきっと見つかります。
▼DEALERSHIPの店舗情報
店名 | DEALERSHIP |
営業時間 | 12:00-20:00 |
定休日 | 無休 |
公式ホームページ | http://www.dealer-ship.com/ |
場所 | 東京都杉並区高円寺南3-45-18-2F (JR 高円寺駅 南口より徒歩5分) |
ファイヤーキング ジェダイ Dハンドルマグの相場
状態 | 相場 |
Mint(未使用品) | 2万円前後 |
Excellent(使用感が少なく大変キレイ) | 1万円~1万5千円程度 |
Very good(使用感あり) | 6000円~1万円程度 |
Good(使用感はかなりあり) | 3000円~5000円程度 |
※年代、傷の有無、箱の有無などでも大きく変わります。またイベントで購入すると若干安くなります。
[VINTAGE] FireKing(ファイヤーキング) ジェダイDハンドルマグ |
ジャネット・マッキーのジェダイとの違い
ガラス製造の長い歴史があるマッキー社とジャネット社。
マッキー社は1900年代に入りミルクグラス製造を開始。キッチンディナーウェア(家庭の食卓で使う食器類)を世に広めた功績はとても大きく、美しい食器だけでなく、多くのコレクターをも生み出したと言えるでしょう。
ジャネット社もライバル会社と競うようにミルクグラスを製造販売していました。
現在ではメジャーな色であるミルキーグリーンの「ジェダイ」は、実はこの時代のジャネット社が開発したのです。ジャネット社がジェダイを開発し、それをアンカーホッキング社が真似して作った「ファイヤーキングのジェダイ」が流行しました。
ジャネット・マッキーといえば、ジャネット社の時に製造されたジェダイカラーのミルクグラスです。現在人気のファイヤーキングのジェダイとはまた違い、白みの少し強い不透明感のある色が大きな特徴です。
以上「ファイヤーキング ジェダイ」の紹介でした。ミルクグラスについて詳しく知りたい方は「ミルクグラス入門」をご覧くださいませ。「基礎知識」「魅力」「歴史」「購入方法」などなどミルクグラスを体系的にゼロから学ぶことができます。
▼「ミルクグラス入門」(全14ページ)