忍者村と一般企業への就職で迷っていたという筆者・シータ氏。そんなシータ氏が送る忍者から学ぶコミニュケーション力シリーズ!日本の人気者、忍者が実は現代のビジネスマン、特に営業マンに使えるマインドや術を使っていた!?仕事を頑張るあなたも、忍者が好きなあなたも必読のWebonです!!
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はじめに
第1章 忍者マインドで営業成功
第2章 忍術で営業成功
第3章 忍者を見習って営業成功!
著者:シータ
全国忍術大会出場歴有り。忍者好きながらも忍者の如く生きるため周囲には隠して生きる。だが、忍術や忍者に関することを知ってもらいたいという欲をおさえられず、ライターに扮している。普段は人の話を聴くことが多い。
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忍者的「信頼」で営業成功
「忍者のイメージと『信頼』という言葉は少しそぐわない」と思う方もいるかもしれない。影や闇、といったイメージがあるからだ。
しかし、忍者にとって「信頼」はとても重要だ。
忍者が任務を行うのは仕えている主君のためである。
主君と忍者の主従関係には信頼が不可欠だ。
主君と忍者は互いに優秀でなければ戦には勝てないと理解している。そのため、日常的に意見を交わし合うことで戦友としてのパートナーシップを高めていた。
疑い合う関係では物事が進まないのは今昔の人間であっても変わりはない。
使い捨てにする主君に仕えたいとは忍者も思わないし、賢い主君であるればあるほど、信頼のおける忍者を使わなければ戦に勝つことはままならないことを、重々承知していた。
また、忍者集団内でも中から裏切り者が出ないように信頼関係を日頃から作っておかなければならなかった。
さらに、味方忍者に紛れ込んだ敵のスパイ忍者を発見するためにも、味方同士の信頼関係が重要になる。
ただ、忍者が持っている秘密の情報を狙うものは多く、自分以上にやり手な忍者が身の回りに潜んでいる可能性は常にある。そのため、忍者は半信半疑の姿勢を常にとることにしている。
半信半疑の姿勢はとるものの、「疑」の方を相手から見られないように様々な工夫をしていた。
その工夫とは言葉遣い、態度、所作など、体の外に表れる事象全てを意識することだった。
そのようにして「疑」を持ちながらも味方ではない者に対してでさえ「信頼」を生み出すことができるところに忍者のすごさがある。
忍者が敵陣地に乗り込んで、情報を人から引き出すとき、相手に安心感を与え相手と自分の間に信頼を生まなければ、質の高い情報は手にいれられない。
そのため、忍者は相手の性格を読み取る術(相術)を身につけていた。
※具体的な術名については第2章で紹介。
また、庶民や敵に近づき怪しまれず情報を引き出すため、芸者などに変装をした。その変装した者の姿になりきるために、芸事をマスターし言葉使いも徹底していた。
時として、奇術(現代でいうマジックや手品)を見せ、庶民の注目を集め魅了した。これは教祖のような立場になることで、自分の言うことの信憑性を高めるのに役立ったり、庶民に紛れた敵の者を反応の違いなどから探り当てたりするのに効果的となる。
また、自分の言うことを信じさせ話題を広め、庶民の間や敵内にちょっとした混乱を生じさせもした。広める話題は“敵国の城主に関するデマ”“「敵方が侵入してきた」などのデマ”が多かったという。
その状況から浮き彫りになる重要な情報を集めるという方法をとった。
忍者はこのように多くのコミュニケーションの取り方を会得し、体現し、「信頼」を生み出して任務を遂行していた。
これらの行為を実践し成功させるためには、日々の勉学や鍛練が必要だ。
信頼を生み出すということは簡単なことではない。
営業でも「信頼」の鍛錬を
これは、営業でも同じだ。
営業相手にとっては商談の成立とは「貴重な資金を出すこと」なのだから、判断は慎重になるだろう。
販売内容の信憑性・効果…など、あらゆる検討をするだろう。「大事な情報漏洩につながらないか」ということも考えるだろう。
そういった懸念事項をクリアし、営業先からの信頼が得られなければ、商談は進展しないし、成立もしない。
さらに「パートナーとして継続的に付き合っていきたいか」という長期的な信頼を得ることができるかも問われている。
忍者の鍛練同様に、信頼を得るためにできることは事前に行っておくことを忘れてはならない。
例えば、営業に行く前に相手のことを知る。情報を集める。相手の求めているものは何かを研究する。営業中の相手からのメッセージを受けとるためのコミュニケーションについて学ぶ。などである。
また、営業本番で、自分の気持ちが乗らない場合であっても、信頼を生み出す技術を持っておくことで「できる営業マン」に近づくだろう。
必ずしも成功率100%ではないが、「努力すると得られる信頼」により成功率が上がるのも事実だ。
最近では、社外の社員と交流し、情報収集することで新しい販路を見つけたり開発へとつなげるというスタイルもある。
この関係も、相手が「自社にとって不利益にならない」という信頼を抱いていないと進展しない。
忍者にとっても、営業にとっても、「信頼」とは任務を果すために必要不可欠な要素なのである。
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