忍者村と一般企業への就職で迷っていたという筆者・シータ氏。そんなシータ氏が送る忍者から学ぶコミニュケーション力シリーズ!日本の人気者、忍者が実は現代のビジネスマン、特に営業マンに使えるマインドや術を使っていた!?仕事を頑張るあなたも、忍者が好きなあなたも必読のWebonです!!
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はじめに
第1章 忍者マインドで営業成功
第2章 忍術で営業成功
第3章 忍者を見習って営業成功!
著者:シータ
全国忍術大会出場歴有り。忍者好きながらも忍者の如く生きるため周囲には隠して生きる。だが、忍術や忍者に関することを知ってもらいたいという欲をおさえられず、ライターに扮している。普段は人の話を聴くことが多い。
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相術で営業成功!
忍者は、家屋や城に忍び込む術を身に着けているが、最も重要な忍び込み先がある。
それは、人の心の中である。
人の心の中に忍び込み、その人が秘匿していることを聴きだす。そのようにして人の心を自由に操って意のままにするのである。
そのためには相手の内面を察知し、的確に捉えなければならない。
忍術のひとつに相術というものがある。
これは相手のことを読む術である。
まず、顔相や体格から人柄や性格を推定する。続いて、言葉や所作から出自や身分を割り出す。
これらは先代からの教えや書物に書かれている各地の方言や、相の分類などの知識を日ごろから学んでおくことで、読み取れるようになる。相の分類とは、手相や心理学などである。
これらの相術により、相手と距離を縮め、仲を深める(あくまでフリ)きっかけにする。人は自分のことを理解してくれる相手に対して親近感を抱く。
営業においても、相手のニーズをつかみ取るには、相手がどのような文化の中に居るのかを知る方がよい。生活の中に需要はあるからだ。
心相を読め
商談を進めるのに相手との距離を縮めることが大事なのは言うまでもない。
顔などの外に表れている相を読み取った次は「心相」である。
三大忍術伝書と呼ばれる正忍記には「是は人を賢くして、己はうつけとなる理をいへり。仮初にも出すまじきは、おのれは利口と申伝へるなり」と書かれている。
これは、「人をもちあげて自分はうつけ者(愚か者)となりなさい」ということ。
そして、相手に理のある事を言わせて、感心すれば相手はいい気分になり自慢話を始める。
その時に相手が秘密にしていることの兆しが見つかる。
その兆しを逃さずにたたみかけて質問していけば相手は弱くなる。そして重要な情報が出てくる。
これは感情を利用し、口車に乗せて相手を操るという「五車の術」のひとつである。その中でも上記のような「喜び」を利用している術を「喜車の術」という。
このように相手の感情を利用するためには、相手の性格や感受性の偏りを読み取らなければならない。この性格や感受性の偏りを「心相」という。
心相を的確につかむには、己の心相にも偏りがあることを自覚し把握しておかなければならない。
自分の性格を知り、相手の性格を知ることで相手の心の中に侵入できるのである。
五車の術で営業成功!
営業において重要な場面は、「交渉」であろう。
交渉の場に相手を乗らせるには、基本的に自分が相手よりも優位に立っていなければならない。しかし、優位で無い場合も多々あろう。
そんな時に用いるのが五車の術になる。力や立場で不利な者が、精神的優位に立って交渉する為の術なのである。
五車の術は、先ほどの人間の「喜」以外に、「怒」「哀」「楽」「恐」の5つの感情を利用する。
・喜車の術・・・相手をおだて心理的な隙を作る。
・怒車の術・・・相手を怒らせ冷静さを失わせる。
・哀車の術・・・相手の同情を誘う。
※急患のふり、道に迷ったふり、乞食のふりをするなど
・楽車の術・・・相手を羨ましがらせて戦意を無くさせる。物を買い与えて買収する。
※敵が敵の君主を裏切りたくなるほど、報酬をもらっているところを見せつけたり話術で信じこませるなど
・恐車の術・・・相手の恐怖心をあおったり、驚かせたりして戦意を無くさせる。
読み取った相手の心相に合わせて使い分け、相手の本心や情報を引き出す。
まず相手の本当のニーズをつかむ。そして自社の商品やサービスを使うことが、相手にとって「快」「楽」「不快からの回避」「不安解消」につながるよう話をすすめれば、きっと商談は成立するであろう。まさに五車の術のように。
忍者は古来から日本に存在する「交渉人」でもあるのだ。
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