【時そば】あらすじや見所など落語ファン歴10年が解説!

 

落語の演目(お話)は上演回数の少ない珍しい古典落語を含めると、およそ500種類ほどと考えられています。

その中でも代表的な演目のひとつとして挙げられるのが「時そば」です。噺の中に出てくる「今、何時(なんどき)だい?」は有名なフレーズです。

このページでは落語の「時そば」のあらすじや、知らばさらに楽しめる知識、どの落語家の時そばがおすすめかなどを徹底解説いたします。

 

※このページは10年前に落語にはまって以来ほぼ毎日落語を聴いているミドケン氏による『落語初心者入門』の内容をWebon編集部がまとめたものです。

▼『落語初心者入門』(全23ページ)

 

あらすじ

 

天秤棒をかついで歩くそば屋を、ある男が呼び止める。

 

▼天秤棒をかつぐ人

 

男はそばを注文。男は、割り箸・どんぶり・つゆ・麺、とにかく何でもかんでも褒めまくりながらそばを食べる。

男は食べ終わり、勘定を支払う時になって

「細かい銭で払う。手の上に銭を置くから手を出してくれ」

と言い、一枚一枚銭を店主の手の上に置いていく。

「十六文だったね。ひー、ふー、みー、よー、いつ、むー、なな、やー」

と8まで数えたタイミングでそば屋の店主に「今何時だい?」と尋ねる。

「9時」と店主が答えると、9を飛ばして「とお、じゅういち、じゅうに・・・」と数えはじめて勘定をごまかす。

 

 

その様子を陰からこっそり見ていた男がいた。

翌晩、男は小銭を用意し、昨晩見たの男の真似をしようとそばを食べに出かける。

昨晩の男のと同じように振る舞おうとするが、どうにもうまくいかない。

そして勘定を支払う段になって・・・。

 

–ネタバレ–

 

男「じゃあいいかい、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やっつ、いまなんどきだい?」

そば屋「へえ、四刻(よっつ)で」

男「いつつ、むっつ、ななつ、やっつ・・・」

 

–ネタバレ終わり–

 

みどころ・より楽しむための知識

 

「時そば」は上方落語の「時うどん」が東京に移植されてできた噺で、内容はほぼ同じです。

落語家さんが「扇子を箸に見立てて蕎麦をすする」というリアルな描写はみどころです。

 

【編集部コラム】「時そば」をより楽しむための豆知識

「時そば」は「刻そば」「時蕎麦」と書かれる時もあります。

「時そば」は江戸時代を舞台に描かれている噺です。当時は長屋(ながや)と呼ばれる集合住宅にひとり暮らしをしている男性がたくさんおりそば屋さんは繁盛していたそうです。

また、落語は同じ噺でも江戸(東京)と上方(関西)ではタイトルや噺の内容が少し違うケースがあります。噺のタイトルが江戸では「時そば」で上方では「時うどん」になります。「時そば」はタイトルが違うだけでなく、江戸の場合だとある男が勘定をごまかしてそれを見ていた他の人が真似して失敗するという流れになり、上方の場合だと兄貴分が勘定をうまくごまかしたのを見て弟分が真似して失敗するという流れになります。

【落語作家なかむら治彦氏コラム】江戸時代のお金事情と時そば

江戸時代のお金は金貨(両・分・朱)・銀貨(匁=もんめ)・銭貨(貫・文)の3種類の通貨が並行して利用されました。金貨は主に位の高い武士、銀貨は主に位の低い武士と商家、銭貨は主に庶民が利用していて、相互の換金は町の両替屋が行いました。

落語ではよく一獲千金を狙うストーリーが多く出てきますが、そこで使われるのはたいてい金貨(両)です。富くじが当たる『富久』も、高価なみかんを買う『千両みかん』も、登場人物の身分に関わらずすべて金貨です。恐らく昔は民間的にも「大金=金貨」だったのでしょう。

その一方では、庶民が主役の『時そば』はちゃんと一杯16文、つまり銭貨でした。

※こちらの解説は落語作家なかむら治彦氏の『読んで楽しい落語の演目と知識』の下記のページから引用。

 

おすすめ落語家

 

以下では、「時そば」を聴く上でおすすめの落語家さんを紹介いたします。

 

五代目 柳家小さん

名前 五代目 柳家小さん(ごだいめ やなぎや こさん)
本名 小林 盛夫(こばやし もりお)
生年月日 1915年(大正4年)1月2日/没年2002年

 

柳家小さんさんは昭和を代表する落語名人の1人であり落語会初の人間国宝です。

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小さんさんは「禁酒番屋(きんしゅばんや)」「長屋の花見」など、滑稽噺(面白おかしい演目)を得意とする落語家でした。

その巧みなしぐさや表情の豊かさはまさに一級品で、普通に喋っているだけでも笑ってしまいそうになる独特の雰囲気を持っています。

特に蕎麦をすする動作は落語界随一ともいわれていました。

小さんさんが蕎麦屋に入るとお客さんから「実際にはどんなふうに食べるんだ」と注目されるため食べずらかったというようなこともあったようですが、それほどの名人芸であったということでしょう。

その芸を味わうなら、やはり小さんさんが寄席の定番ネタとしていた「時そば」はおすすめです。

 

▼小さんさんの「時そば」収録CD:昭和の名人 古典落語名演集 五代目柳家小さん 十二

 

柳家小さんさんについては「落語初心者入門」で解説! 柳家小さんさんについては「落語初心者入門」で解説!

 

柳屋小三治

名前 十代目 柳家小三治(やなぎやこさんじ)
生年月日 1939年(昭和14年)12月17日

 

五代目柳家子さんさんの弟子である十代目柳家小三治さんの「時そば」もおすすめです。

小三治さんは存命する唯一の人間国宝の落語家であり「最後の名人」とも称されています。飄々とした表情でぶっきら棒にしゃべる語り口や、芸に厳しい姿勢などもあり「孤高の落語家」とも呼ばれています。

ぜひ、柳家小三治さんの「時そば」も聴いていただきたいです。

 

▼落語名人会(37)~柳家小三治13 初天神/時そば(CD)

 

柳家小三治さんについては「落語初心者入門」で解説! 柳家小三治さんについては「落語初心者入門」で解説!

 

時そばを聴く方法

 

「時そば」を聴くには、以上でおすすめしたCDを購入して聴く方法もありますが、音声の配信サービスを利用するという方法もあります。

以下では「時そば」が聴けるサービスを紹介いたします。

 

audible

 

audibleでは「時そば」を聴くことができます。

audibleはベストセラー小説からビジネス書、英字新聞まで、20以上の豊富なジャンルを音声で聴ける定額制サービスで、落語作品も数多く収録しています。人間国宝・五代目柳家小さん(やなぎや こさん)さんも収録。名だたるレジェンドたちの演目が手軽に聴けます。

 

▼audible公式サイト(プロナレーターの朗読配信サービス。無料お試し有)

 

Spotify

 

Spotifyでも「時そば」を聴くことができます。

「Spotify」は音楽ストリーミング配信サービスですが、落語のコンテンツも充実しているのでおすすめです。

立川志らく(たてかわ しらく)、春風亭一之輔(しゅんぷうてい いちのすけ)、三遊亭白鳥(さんゆうてい はくちょう)、など、今をときめく落語家のラインナップが豊富なのが特徴です。

 

Spotifi公式サイト (音楽ストリーミングサービス。無料。(有料版有))

 

以上「時そば」の紹介でした。その他落語の定番演目についてさらに詳しく知りたい方は下記のページをご覧くださいませ。

 

また『読んで楽しい落語の演目と知識』では落語の演目の中から、あなたの好みにピッタリと合った落語演目をご紹介いたします。

 

▼『読んで楽しい落語の演目と知識』(全10ページ)

 

さらに「落語のマクラって何?」「どこで落語は観れるの?」など基礎から落語を学びたい方は『落語初心者入門』をぜひご覧くださいませ。

 

▼『落語初心者入門』(全23ページ)


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与太郎とは ~落語の定番キャラ!魅力と登場する演目を紹介!~

 

落語の演目(お話)は上演回数の少ない珍しい古典落語を含めると、およそ500種類ほどと考えられています。

そんな落語の演目には何度も登場するお決まりのキャラクターというものが存在ます。中でも「与太郎」は落語の中で最も代表的な登場人物です。

「与太郎」のキャラクターの魅力を知れば、より落語が楽しめるでしょう。

 

※このページは落語作家なかむら治彦氏による『読んで楽しい落語の演目と知識』の内容をWebon編集部がまとめたものです。

▼『読んで楽しい落語の演目と知識』(全10ページ)

 

与太郎とは

 

落語の世界から生まれた最も有名なキャラクターといえば、与太郎です。

与太郎はちょっとおバカであまり物事は考えない性格ながら、たまに鋭い指摘をして周囲の者を驚かせるという、子供がそのまま成人したようなキャラです。

落語の設定では、世話焼きな親戚のおじさんが与太郎に仕事を紹介する場面から始まることが多めです。

 

【編集部コラム】与太郎

与太郎は代表的な落語の登場人物。間抜けでマイペースな性格をしている。一人称は「あたい」で現在でいうとニートのような存在で語られる事が多い。噺によっては女房がいることもある。落語には、口を半開きの状態でゆっくりとしゃべると間抜けな感じに聴こえるという技術があり「与太郎口調」と呼ばれる。

 

与太郎の魅力

 

与太郎というキャラは江戸の昔から「おバカ」として落語界全体が作り上げた共有財産です。

落語の中ではヘンなことを言ったりヘンな行動をしたりする「愚か者」という業務上の役割が任されていますが、数百年の時代を経て、人格が少し変貌していったのではないか、と思います。

親戚のおじさんをちょっと大人びたシニカルな視線で評したり、いきなり核心をついたりするのは、長い落語の歴史の中で、きっと与太郎に愛着を持った落語家さんが「こんなことを与太郎に言わせたい」とか考えて、ストーリーに盛り込んだのだと思います。

今の落語ファンの方々の中には、

「与太郎って有名人に例えたら〇〇かな?」

というキャスティング遊びをなさる方がおられます。落語のキャラクターにより親しんでもらう、わかりやすく想像してもらうには、最適の遊びでしょう。

 

与太郎が登場する落語演目12選

 

以下では与太郎が登場する演目を

「親戚のおじさんが与太郎にお仕事を紹介しうる場面から始まる演目」

「与太郎が主役・準主役として活躍する演目」

「脇役やちょい役で登場する演目」

の3つのジャンルに分けて紹介いたします。

 

親戚のおじさんが与太郎にお仕事を紹介しうる場面から始まる演目

 

まずは世話焼きな親戚のおじさんが与太郎に仕事を紹介する場面から始まる演目を4つご紹介します。

 

1.かぼちゃ屋

~あらすじ~

20歳になってもろくに仕事もしない与太郎。面倒を見てくれているおじさんが見かねて与太郎にかぼちゃを売りに行かせる。元値を教え、そこに「上を見て売れ(売値をいくらか足して売れ)」と言われた与太郎であったが「上を見て売れ」の意味が分からず・・・

~概要~

人情噺『唐茄子屋政談』はまったく別の話。(「唐茄子」はかぼちゃの異称)

【著者談】『かぼちゃ屋』はここがポイント!

展開のわかりやすいシンプルな構成で、与太郎の性格が最もわかりやすい落語です。おじさんとのやりとりの中で口にする与太郎のへらず口が素敵です。

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落語のすゝめ・・・落語専門ストリーミングサービス。月額648円。

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2.道具屋

~あらすじ~

20歳になっても働かない与太郎を見かねたおじさんが道具屋をやってみないかとすすめる。しかし何をやらせても上手くいかない与太郎はとことんお客さんに逃げられてしまう・・・

~概要~

小咄(短編話)を集めたオムニバス形式の話。その為寄席などでは途中で切り上げる事も多い。

【著者談】『道具屋』はここがポイント!

これもシンプルですが、笑えるポイントの数ではこれがトップ。露天の古道具屋が舞台なのでいろいろな品物が出てきて、その品物の数だけ笑いがあります。

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3.孝行糖

~あらすじ~

与太郎が親孝行をしていると奉行(武士の役職)から褒賞金をもらう。周りの人たちがそれを元手に商売を始めろと与太郎に勧める。親孝行した事から生じた商売「孝行糖」という飴を売ればいい、と勧めそれが飛ぶように売れるが・・・

~概要~

関西(上方)と江戸(東京)では周りの人が商売を始めろと勧める理由が異なる。上方では「上手くやれそうだから」、江戸では「褒賞金など若い人はすぐに使ってしまうのでもったいないから」。

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4.厄払い

~あらすじ~

いい年をして働かない与太郎を心配したおじさんが大晦日に近所の家々を回って「厄払い」を行い稼いでこいと告げる。早速厄払いの方法と文句をおじさんが与太郎に教えるがちっとも練習をせず与太郎は出かけていった・・・

~概要~

おじさんが与太郎に教える厄払いの文句は関西(上方)と東京(江戸)では多少異なる。東京の方が装飾されている。

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与太郎が主役・準主役として活躍する演目

 

この項目では、以上の演目以外で与太郎が主役・準主役として活躍する落語演目を3つご紹介します。

父親が与太郎に「おじさんの家に出掛けて新築の家をほめて小遣いをもらって来い」とすすめる『牛ほめ(うしほめ)』。

与太郎は『大工調べ』の大工のように最初から仕事に就いていたり、『錦の袈裟(にしきのけさ)』のように所帯持ちだったりすることもあります。

 

5.牛ほめ

~あらすじ~

何をやらせても上手くいかない与太郎を見かねた父親。父親の兄が新築を建てたという事で与太郎を行かせて家を褒めさせようとする。兄貴は家を褒めたらお金をくれるぞと与太郎に言うと与太郎もその気に。しかし与太郎は父親の教える褒め言葉を上手く言えない・・・

~概要~

元々『池田の牛ほめ』という上方(関西)の落語演目だったのが江戸に伝わった。別題『普請ほめ』。

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6.大工調べ

~あらすじ~

大工をしている与太郎であったが家賃が払えなくなり大家さんに仕事道具を取り上げられる。困った与太郎は大工の棟梁に一緒に返してもらいに大家さんのところへ行く。結局喧嘩になってしまうのだが与太郎が言う大家さんの悪口はとんちんかんで・・・

~概要~

前半と後半に分かれており、前半だけで切り上げるパターンもある。

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7.錦の袈裟

~あらすじ~

隣町に住んでいる仲の悪い若者たちが遊廓(ゆうがく)で大きく遊び「こんな真似は隣町のやつらにはできない」と言っていた、と町の若い衆が聞いてくる。そこで町の若い衆たちは質屋で10枚の錦(にしき:高価な布)を買い、それでふんどしを作って遊廓で遊んで隣町のやつらを見返そう、という話になるが11人で行くことになるので与太郎の分の錦が足りなくなる。そこで与太郎は和尚に錦の袈裟(けさ)を借りに行くが・・・

~概要~

戦時中には性的描写のある演目とされ、国により禁止されていた。別題に『金襴の袈裟(きんらんのけさ)』『錦の下帯(にしきのしたおび)』『ちん輪(ちんわ)』。

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与太郎が脇役・ちょい役で登場する演目

 

今挙げた7つの演目はすべて与太郎が主役・準主役として活躍する落語ですが、脇役やチョイ役で登場する『長屋の花見』『寄合酒』『芋俵(いもだわら)』『佃祭(つくだまつり)』などもあります。

 

8.長屋の花見

~あらすじ~

お金の無い連中が花見をしようと思い立つ。いざ花見に来てみるとお金持ちの連中がいて、彼らとの落差に消沈する。そこで喧嘩をしているふりをしてお金持ちを追っ払い、その隙に食べ物や酒を奪う策略を考え付くが、喧嘩のフリのつもりが本当に喧嘩になってしまう・・・

~概要~

上方落語では「貧乏花見」という名前の演目。短縮して演じられたり、オチ(サゲ)がいくつかあったりする。

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9.寄合酒

~あらすじ~

ある男がみんなで集まってお酒を飲もうと思いつく。しかし金がないので集まったそれぞれに酒の肴を持ち寄ってもらって宴会を開こうとする。しかし皆料理が苦手な男ばかりで持ち寄ったものがとんでもないものばかりになってしまう・・・

~概要~

寄合酒は「ん廻し(別名:運廻し)」という演目の前半部分。後半部分は「田楽喰い」という演目。

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10.芋俵

~あらすじ~

とある2人の盗賊が芋俵(いもを入れる俵)の中に入り、通りがかったお店に預け、夜になったら芋俵から出てお店のカギを内側から開けて盗みに入ろうという計画を立てる。そこで芋俵に入る人間を探したところ与太郎に白羽の矢があたる・・・

~概要~

上方(関西)落語では『芋屁』と呼ばれる。

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11.佃祭

~あらすじ~

とある旦那が佃島の祭りに行く。妻に必ず今日中に帰ると告げるが、最終の船に乗ろうとしたところ女に袖を引かれて乗り損ねる。聞けばその女は昔金が無くて思い詰めていたところへ旦那に5両をもらって生き延びた女だと言う・・・

~概要~

中国の逸話がモデルとなった噺。「情けは人の為ならず」が主題となっている。与太郎は最後に登場する。

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以上「与太郎」の紹介でした。与太郎以外の落語に登場するキャラクターについてさらに詳しく知りたい方は下記のページをご覧くださいませ。

 

また『読んで楽しい落語の演目と知識』では落語の演目の中から、あなたの好みにピッタリと合った落語演目をご紹介いたします。

 

▼『読んで楽しい落語の演目と知識』(全10ページ)

 

さらに「落語のマクラって何?」「どこで落語は観れるの?」など基礎から落語を学びたい方は『落語初心者入門』をぜひご覧くださいませ。

 

▼『落語初心者入門』(全23ページ)

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ドラマチックな落語!おすすめ演目14選

Webon紹介目次著者
落語の演目数は数えきれないほど。そんな落語をいざ聴こうと思っても何を聴いたらいいかわからない・・・そんなあなたに好みにピッタリと合った落語演目をご紹介!落語を聴く上で知っておくといい知識も大公開!読めば落語にハマる事間違い無し!!

『読んで楽しい落語の演目と知識 ~人気の演目から泣ける演目まで~』はこちらから!

著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

お問い合わせはこちらから

 

『落語の演目と知識』目次へ  (全10ページ)

 

何かの折にたまたま聴いた落語にものすごく感銘を受けて、友達に「あの落語よかったー、感動したー」と吹聴したり、SNSやブログで感想を書いたりする人は結構います。

その際、笑いの多い落語はあまりその対象になりません。爆笑した落語を「よかったー」と絶賛する人より、感動的な落語の方がストレートに「よかったー」と絶賛できるようです。

どういうことかと言いますと、笑いは人それぞれ好みが違うため、可笑しさの感情を共有しづらい面があるのです。その点、感動の要素はほとんど個人差がありませんから、人と気持ちを共有しやすいわけです。

このページでは、心の機微や心理面が絡むいさかいなど、登場人物の内面描写に優れたドラマチックな落語の数々を項目別に紹介していきましょう。

 

親子・肉親の感動ドラマ演目

 

落語における感動のシチュエーションとしてまず筆頭に挙げたいのが、親子、兄弟姉妹、祖父祖母など、肉親同士の家族愛が描かれた作品です。

 

親子愛がテーマの落語で代表的なのが『子別れ』(別題『子は鎹』)でしょう。

離縁して父母が離れ離れになった子供とその父親が偶然再会し、その子供の橋渡しによって夫婦が再会し、よりを戻すというストーリーです。

父と子、母と子、それぞれの間に互いを思う心が別れた後も強く残っている描写が劇的です。

このストーリーの前段として、父親が葬式の帰りに吉原へ出かけるくだりと、それが原因で夫婦喧嘩になり母親が子供を連れて家を出るくだりの落語があります。前者は『子別れ・上』(別題『強飯=こわめしの女郎買い』)、後者は『子別れ・中』、さらに前述した部分は『子別れ・下』と通常は呼ばれています。

 

1.子別れ

~あらすじ~

あるところに仕事の腕はいいが酒と女が好きな夫がいた。ある日我慢できなくなった妻は子供を連れて家を出ていってしまう・・・

~概要~

別題『子は鎹』『強飯の女郎買い』など。よく知られる落語演目。

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こうしたストレートなまでの親子愛を描いた落語は、古典・新作を問わずあります。

火事が好きで自ら町火消しの人足になった後継ぎ息子を勘当した父親が、近所で起きた火事をキッカケに、全身刺青だらけになった息子と再会する『火事息子』。

 

2.火事息子

~あらすじ~

とあるお店の若旦那は子供の頃から「火事」が好きだった。しかしそれのせいで父親から勘当されてしまう。そんな若旦那が大人になり消防の仕事に就いていたある日父親の店の近所で火事が起きる・・・

~概要~

江戸(東京)の落語演目。

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昔は年に二日しか無かった商家の奉公人の休日、しっかり成長して帰ってきた息子の姿に父親が涙する『藪入り』。

 

3.藪入り

~あらすじ~

とある店に奉公しに行っていた(働きに行っていた)息子の帰りを両親が待っている。父親は息子にご馳走を振舞ってやりたい。そこへ息子が帰ってくる。身長が伸びて立派に育った息子を見て両親は感激する・・・

~概要~

元々滑稽噺だった『お釜さま』という噺が改作された『鼠の懸賞』を変えて作られた噺。

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留置所に入るつもりで無銭飲食をした男が、優しい屋台のラーメン屋夫婦に気に入られ、次第にお互い親子同様の感情を抱く仲になるという『ラーメン屋』。

 

4.ラーメン屋

~あらすじ~

とある老夫婦がやるラーメン屋。そこへ男が入ってきてラーメンを食べる。食べ終えるころに男は「もう金がない。だから俺を無銭飲食で警察に連れて行ってくれ。牢屋の中は食べるものも寝る場所もある」と言う・・・

~概要~

「昭和の爆笑王」と呼ばれた柳家金語楼が、有崎勉のペンネームで書いた新作落語。

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両親が自殺して身寄りを無くした幼い姉弟を引き取る貧しい八百屋が登場する『人情八百屋』など、泣きの要素が強い演目が多めです。

 

5.人情八百屋

~あらすじ~

とある商人が商いをしていると母子がナスを買いに来る。聞けば夫が寝込んでいて生活が苦しいと。商人はその日の売上と弁当を渡す。その後もその母子を機にかけていた商人。ある日その母子が自殺したと耳にする・・・

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次に、兄弟を扱った落語として、『妾馬(めかうま)』と『鼠穴(ねずみあな)』を紹介しましょう。

『妾馬』は、妹のお鶴が大名の側室になった長屋の八五郎が、妹の男子出生を祝いに屋敷へ挨拶に出向き、殿様と酒を酌み交わすうちに気に入られて家来に取り立てられるというストーリーで、『八五郎出世』という別題もあります。

八五郎が慣れない屋敷でオロオロする前半部分は笑いもたっぷりありますが、後半になると、荒っぽい八五郎が酔うにつれて母親の嘆きを吐露するなど、ホロリとさせられるような人情味のある展開が続きます。

 

6.妾馬

~あらすじ~

妹のお鶴が大名の側室になった長屋の八五郎が、妹の男子出生を祝いに屋敷へ挨拶に出向く。殿様と酒を酌み交わすうちに気に入られて家来に取り立てられる・・・

~概要~

別題『八五郎出世』

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一方の『鼠穴』は『妾馬』とはまったく逆で、仲が悪い男兄弟の話。

江戸で成功した兄を追って弟が金を借りに来たが突き放され、意地を見せて成功したことで仲直りしたかに見えたものの、弟の店が火事で焼けてしまったことで再び兄弟仲に亀裂が走って…という、山あり谷ありの人生を描いた激しいストーリー。

中盤以降はさらにハラハラドキドキの要素が増して、一層引き込まれます。

 

7.鼠穴

~あらすじ~

江戸で成功した兄を追って弟が金を借りに来たが突き放され、意地を見せて成功した。仲直りをしかけたが、弟の店が火事で焼けてしまったことで再び兄弟仲に亀裂が走ってしまう・・・

~概要~

七代目 立川談志氏が得意とした演目。

▼七代目 立川談志

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そしてもう一作、肉親もので紹介したいのが、祖父と孫のとある夏の情景を描いた新作落語『孫、帰る』です。

演じているのは数々の話題の新作落語を世に出した柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)師匠ですが、この作品は喬太郎師匠ではなく落語作家・山崎雛子さんによる作品です。

喬太郎師匠の持ちネタの中でも特に泣きの要素が強い人間ドラマで、ライブで演じると客席からすすり泣く声があちこちから聞こえてくるほどです。

内容はここではこれ以上書けませんが、CDやDVDにも収録されていますので、是非一度聴いてみてください。

 

8.孫、帰る

~あらすじ~

とある男の子が夏休みに祖父の家に遊びに行く。祖父を探してみるとタンスの上で寝ている。猫がタンスの上で寝ていたので涼しいのかと思い、そこで寝ていたという・・・

~概要~

落語作家・山崎雛子が作った新作落語。

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夫婦の感動ドラマ演目

 

夫婦愛がテーマの落語として最も有名なのが、暮れによく高座にかかる『芝浜』でしょう。

酒好きで仕事をしない魚屋の亭主を女房がなだめすかして市場に行かせると、亭主が大金の入った財布を拾って帰宅。

こんな大金があると仕事をしないから…と、女房は「財布は夢だった」と亭主に思い込ませて働かせ、三年後の大晦日に一部始終を告白するという話。

登場人物は亭主と女房の二人だけですが、演者によってはディテールをみっちり描写して40分以上かけた迫真の高座を繰り広げます。

 

9.芝浜

~あらすじ~

とある魚屋、腕はいいが酒飲み。酒が原因で仕事で失敗ばかりしていた。そんなある時大金の入った財布を拾う。あろうことかその金で飲み明かしてしまう。泥酔して帰り夜が明けると妻が「金も無いのにそんなに飲んで」と言う。そこで拾った財布のことを言うと「どこにそんな財布あるんだい?」と言われる。あったはずの財布がなくなっている・・・

~概要~

人情噺(感動する落語演目)の定番中の定番。

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『芝浜』以外では、7歳年上の女房が働かない亭主に腹を立てつつ内心は愛しているという『厩火事(うまやかじ)』

亭主が女房に「もしおまえが死んだ後、私が再婚したら化けて出てこい」と告げる『三年目』などが有名です。

先に紹介した『子別れ』も、夫婦が題材の落語の一つです。

 

10.厩火事

~あらすじ~

理容師の亭主を持つ妻。亭主は遊んでばかりいるので口喧嘩が絶えない。妻はそんな亭主のことを仲人に相談しに行った。すると仲人は孔子の話をして亭主を試してみてはどうかと言う・・・

~概要~

別題『厩焼けたり』。「厩火事」は孔子の故事からついた演目名。

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11.三年目

~あらすじ~

とても仲のいい夫婦がいた。しかし妻が病弱で床に伏せってしまう。そこで妻は「私が死んだらあなたは再婚するのでしょうね」と言う。夫はそんなことはあり得ないとしながらも「もし再婚しそうになったら幽霊として出ておいで」と言う・・・

~概要~

上方(関西)では『茶漬幽霊(ちゃづけゆうれい)』と呼ばれる演目。

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さらにもう一作、寄席でよく演じられる夫婦ネタの短い落語『代り目』を加えましょう。

亭主が酔っ払って帰宅して女房をいろいろと困らせる、全編コメディタッチの演目なのですが、ラストで亭主が「こうして偉そうに言ってはいるけど、陰では『すまねえ』と手を合わせてるんだよ…」と涙ぐむ懺悔のシーンが感動的で、聴く人の心を鷲づかみにします。

寄席ではかなり頻繁にかかるネタですので、寄席で聴ける確率は高いでしょう。

 

12.代り目

~あらすじ~

とある亭主が酔っ払って帰ってくる。酔った亭主に困る妻。しかし亭主は「寝酒を出せ」とわがままな事を言う。妻が仕方なく酒の肴を買いに出ているうちに家の前を通りかかったうどん屋が酔った亭主につかまってしまう・・・

~概要~

『替り目』とも書かれる。五代目古今亭志ん生が人情味のある展開に改めたという。

五代目 古今亭志ん生は「落語初心者入門」で紹介! 五代目 古今亭志ん生は「落語初心者入門」で紹介!

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主従や師弟の感動ドラマ演目

 

今と昔を比べますと、上司と部下(主従)のあり方はかなり変わりました。現代は部下が上司に直接パワハラを宣告するケースもあり、立場がだいぶ対等に近づきつつあるようです。

しかし古典落語の舞台となる時代は、雇い主の使用人への命令は絶対でした。その分「よそからお預かりしている子だから」と親身になって一切合切の面倒を見る一面もありました。

血のつながっていない他人同士でありながら、総合的には今と比較にならないほど関係が密接なのでした。

 

 

そうした雇い主と使用人の関係を如実に表している落語が『百年目』です。

主人公である大店の番頭は、今で言う中間管理職。仕事に対して厳しく、目下の使用人に嫌われていますが、実は内緒で売り上げをごまかして芸者遊びをしていました。

しかしこれが店の主人にばれてしまい、眠れない夜を過ごしていた所へ、主人から呼び出されます。この時、主人が番頭を諭す説教の言葉が『百年目』の聴き所。

例え話あり、皮肉あり、しかし最終的には番頭を思う心が滲み出ていて、心が動かされる内容です。

 

13.百年目

~あらすじ~

主人公である大店の番頭は、今で言う中間管理職。仕事に対して厳しく、目下の使用人に嫌われていますが、実は内緒で売り上げをごまかして芸者遊びをしていた・・・

~概要~

元々は上方(関西)の演目と言われる。

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続いてもう一作、師弟の落語『浜野矩随(はまののりゆき)』を紹介しましょう。江戸中期に活躍した実在の職人・浜野矩随がモデルであり主役の落語です。

名人と呼ばれた父の跡を継いで腰元彫り(刀に付ける装飾品)の二代目職人になった矩随(のりゆき)でしたが、腕前がまるで上達せず、父の代からの常連にも見限られてしまいます。

ある日、そんな矩随が一念発起する衝撃的な出来事があり、それを契機に矩随も名工と呼ばれるようになるという話です。

この噺は、ただの師弟ではなく親子の職人なのですね。近年テレビで二世タレントが苦労話をしているシーンをたまに見かけますが、いつの時代も二世は私たち一般人からは想像もつかない苦労を背負わされるようです。

 

14.浜野矩随

~あらすじ~

名人と呼ばれた父の跡を継いで腰元彫り(刀に付ける装飾品)の二代目職人になった矩随(のりゆき)だったが、腕前がまるで上達せず、父の代からの常連にも見限られてしまう・・・

~概要~

この落語のモデル浜野矩随は実在した職人。

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肉親・夫婦・主従・師弟以外にも、様々な立場や職業の中の人間関係が落語になっていて、それぞれのジャンルに名作落語は存在します。

しかし残念ながら、とても全部は書き切れません。まずはここに挙げた落語を何本か聴いてみていただければと思います。

 

ベストシチュエーション

 

では最後に、これら感動系の落語を聴くにあたって、ベストのシチュエーションをお教えしましょう。

ここで取り上げた落語の多くは、「人情噺(にんじょうばなし)」に類型されます。寄席や落語会では、おもにトリ(一番最後の出番)に登場する、その興行の主役の落語家さんが演じるものばかりです。

ここでは落語家の誰々さんという個人のおすすめはありません。

トリの落語家さんが演じる、キャリアと技術を備えた一流の話芸を、寄席や落語会でじかに味わってみてください。

 

東京で寄席が鑑賞できるスポットは「落語初心者入門」で紹介! 東京で寄席が鑑賞できるスポットは「落語初心者入門」で紹介!

 

以上、泣けるドラマチック落語演目を紹介しました。

次のページでは落語が題材となったドラマ・映画・舞台を紹介します。観ればもっと落語を深く知る事ができるでしょう。

『落語の演目と知識』目次へ  (全10ページ)



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目次著者

著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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落語が題材になったドラマ・映画・舞台

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落語の演目数は数えきれないほど。そんな落語をいざ聴こうと思っても何を聴いたらいいかわからない・・・そんなあなたに好みにピッタリと合った落語演目をご紹介!落語を聴く上で知っておくといい知識も大公開!読めば落語にハマる事間違い無し!!

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本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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落語が題材になった作品

 

2005年にTBSで放送されたドラマ『タイガー&ドラゴン』は、新しい時代の落語ファン層を開拓したと言っても過言ではありません。

宮藤官九郎さんの脚本、長瀬智也さんと岡田准一さんのW主演など、若年層にアピールする顔触れを揃えた上、落語界のイメージを塗り替えるような奇抜なストーリーが、それまで落語と縁の無かった視聴者と従来の落語ファンの両方で話題になったのでした。

 

タイガー&ドラゴン

笑いを忘れてしまったヤクザ(長瀬智也)がある日、落語家(西田敏行)の高座に感動し落語を習う、というストーリー。そんな中、かつて天才と言われ現在廃業してしまっている落語家(岡田准一)と出会う。

 

振り返れば、21世紀に入った当初の落語界は、新世代の若手(春風亭昇太師匠・柳家喬太郎師匠・林家たい平師匠・立川談春師匠 など)がライブシーンで人気を集め始めた一方で、看板クラスの大御所(古今亭志ん朝師匠(2001年没)・五代目 柳家小さん師匠(2002年没)など)が次々と他界し、残った人たちが変革の岐路に立たされていた時期でした。

 

そのタイミングに合わせたように放送開始した『タイガー&ドラゴン』が呼び水となって、ちょっと前までマニアの領域と捉えられていた落語がマスコミで急速に脚光を浴びだしたのです。

そして2005年以降、映画・ドラマ・演劇・テレビ番組企画・漫画などでの落語関連作品数は急増。

それに伴う落語ファン層の拡大は、寄席・落語会への動員増加やCD・DVD・関連出版物の売り上げ増など、落語界に好影響を及ぼす現象へとつながったのでした。

こうして増えた新規の落語ファンは、きっと寄席で落語を聴いて、「あっ、この落語、あのドラマで見たことがある!」と思ったでしょう。

つまり新しいファンの中では、落語でなくドラマの方が「定番」なわけです。そんな人には「是非本当の落語の方も好きになってね!」と願いたい所です。

前置きが長くなりましたが、ここでは過去に映画やドラマなどになった落語の数々をまとめておさらいしてゆきます。

 

落語が題材になった映画4選

 

始めに、ストーリーやモチーフに落語が使われた主な映画を紹介しましょう。

 

1 幕末太陽傳

発表年 1957年
主演 フランキー堺
描かれる落語 『居残り佐平次』『品川心中』など
あらすじ とある遊廓で豪遊した佐平次。しかしお金が無いと若い衆に打ち明ける。そこで佐平次は「居残り」と称して長居する事にする・・・
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最初は川島雄三監督の『幕末太陽傳』(1957年)。

日本映画史上でも名作の一つに数えられるこの作品で描かれるのは、名作落語『居残り佐平次』にも登場する、病を抱えながらも品川遊廓の中で自由に生きる男・佐平次です。

本作ではそれ以外にも『品川心中』や『お見立て』など数々の落語の名シーンが織り込まれており、落語ファンにとってはたまらない作品です。

 

2 の・ようなもの

発表年 1981年
主演 伊藤克信
描かれる落語 『黄金餅』『居酒屋』など
あらすじ とある東京下町に住む落語家が23歳の誕生日にソープランドへ行く。そこで出会った相手の女性と独特な関係になる・・・
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その24年後の1981年には、森田芳光監督がデビュー作『の・ようなもの』を発表しました。

落語界で生活する若手落語家の青春群像劇で、当時の若い落語ファン層に大きな影響を与えました。

劇中では『黄金餅』の道中付け(長い道のりを歩く行程をテンポよく語るくだり)を元にした、足立区堀切~浅草を歩く名場面があります。ちなみに『の・ようなもの』というタイトルは、『居酒屋』で小僧がお品書きを説明する口上「つゆ・はしら・たら・こぶ・あんこうのようなもの…」から取ったものです。

 

3 の・ようなもの のようなもの

発表年 2015年
主演 松山ケンイチ
描かれる落語 『二十四孝』『出目金』
あらすじ 舞台は東京。30歳でサラリーマンを辞めて落語家になった主人公。しかし落語の腕前はさっぱりで、師匠にもダメ出しされてばかり。そんな日々を過ごしているある時、師匠にどこかへ行ってしまった兄弟子を探してこいと言われる・・・
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『の・ようなもの』で助監督を務めた杉山泰一監督が、2011年に他界した森田監督の跡を受けて製作したのが、続編『の・ようなもの のようなもの』(2015年)です。

本作の劇中では、前作にも登場した『二十四孝』や新作『出目金』などが効果的に使用されます。

 

4 しゃべれども しゃべれども

発表年 2007年
主演 国分太一
描かれる落語 『茶の湯』『火焔太鼓』など
あらすじ 主人公は東京の下町に住み古典落語を愛する、二つ目の落語家・今昔亭三つ葉(国分太一)。落語家として伸び悩んでいた彼のもとに「落語を習いたい」「話し方を教えてもらいたい」という3人がやって来る・・・
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そして2007年には、佐藤多佳子さんの原作小説もヒットした『しゃべれども しゃべれども』が平山秀幸監督によって映画化され、多くの映画賞を受賞する好評を得ました。

若手落語家の等身大の生活ぶりが清々しく描かれた本作の中では『茶の湯』『火焔太鼓』などを演じるシーンが登場します。

また『タイガー&ドラゴン』の長瀬さんと同じTOKIOの国分太一さんが主演したことでも話題になりました。

 

 

以上の4作品は落語映画としていずれも評価が高く、未見の人にはおすすめの作品ばかりです。

紹介した落語がどのように演じられるかにも注目しつつ、是非ご覧ください。

その他にも、桂文枝(かつら ぶんし)師匠の『ゴルフ夜明け前』(松林宗恵監督・1987年)や立川志の輔(たてかわ しのすけ)師匠の『歓喜の歌』(松岡錠司監督・2008年)などのように、新作落語をそのまま原作として映画化した作品もあります。

 

▼ゴルフ夜明け前

▼歓喜の歌

 

また、2002年に製作され、世界の数々の短編アニメ映画賞を獲得した山村浩二監督の『頭山』も、同題の落語が原作の隠れた名作です。

 

▼頭山

 

落語が題材のドラマ4選

 

次に、落語が題材として使われたドラマです。

連続物のドラマは1シリーズ内に登場する落語の数も多いので、ここでは特にフィーチャーされた演目に重点を置いて紹介します。

 

1 昭和元禄落語心中

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発表年 2018年
主演 岡田将生
描かれる落語 『野ざらし』『死神』など
あらすじ 弟子を取らない事で有名な落語の名人とその周りの人物の人間模様が描かれた物語
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まずは、近年最も幅広い支持を得た落語ドラマ『昭和元禄落語心中』から。

原作の雲田はるこさんの漫画も、2010年雑誌連載開始の時点で既に注目されていましたが、2016年および2017年のアニメ放映、さらに2018年NHK総合でのドラマ放送が開始して、評価が頂点に達しました。

漫画は連載中からいくつもの漫画賞を受賞、2019年の「第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」では、有楽亭八雲役の岡田将生さんが主演男優賞、有楽亭助六役の山崎育三郎さんが助演男優賞をそれぞれ受賞と、ストーリーも演技も優れた作品であったことを立証しました。

ドラマ版『昭和元禄落語心中』でとりわけ印象的に描かれた落語は、助六から娘の小夏に伝承された『野ざらし』と、八雲が燃える寄席の中で鬼気迫る形相で演じた『死神』でした。

劇中では他にも『寿限無』『たちきり』『品川心中』『錦の袈裟』などいろいろ落語のシーンがありましたが、『野ざらし』と『死神』が演じられる2つのシーンは、ハイクオリティなドラマに相応しい好演でした。

 

『昭和元禄落語心中』に限らず、NHK総合は近年、落語と関わりの深いドラマをたびたび放映しています。

朝の連続テレビ小説では2017年の『わろてんか』と2007年の『ちりとてちん』、そして2019年の大河ドラマ『いだてん』ではビートたけしさん扮する古今亭志ん生が毎回登場してドラマの案内役を担当しています。

 

2 わろてんか

発表年 2017年
主演 葵わかな
描かれる落語 『時うどん』『崇徳院』など
あらすじ 芸能事務所・吉本興業がモデルとなった物語。多くの漫才師や落語家が登場する。
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『わろてんか』の劇中では『時うどん』『崇徳院』『死神』の3席が、出演俳優の本職さながらの演技でたっぷり演じられました。

 

3 ちりとてちん

発表年 2007年
主演 貫地谷しほり
描かれる落語 『愛宕山』など
あらすじ 無口で地味な主人公が大阪へ行き、落語家と出会う。そこから落語の道を進んでいく物語。
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一方『ちりとてちん』では、毎週1本ペースでいろいろな落語が寸劇調で紹介された他、大看板・徒然亭草若の『愛宕山』がドラマのキーワードとしてたびたび登場。

そして弟子の女流落語家・徒然亭若狭が『愛宕山』を演じて高座を引退するというラストでした。

 

4 いだてん

発表年 2019年
主演 中村勘九郎 他
描かれる落語 『富久』『付き馬』など
あらすじ 1959年の東京。東京オリンピックの前年の日本が描かれ、古今亭志ん生の若い頃も描かれる。
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『いだてん』は『タイガー&ドラゴン』と同じ宮藤官九郎さんの脚本で、開始3ヵ月の間に『富久』『付き馬』『鰍沢』『芝浜』『たらちね』などの落語が演じられました。

もっともドラマの主人公はあくまでオリンピック関係者の金栗四三と田畑政治ですから、今後果たして落語はどれくらい脚光を浴びるのでしょう?

※「いだてん」は2019年4月現在、NHKにて放映中

 

落語が題材の舞台

 

続いて、落語が題材になっている舞台の紹介です。

実は落語がお芝居になることはずっと昔からあって、歌舞伎では『芝浜革財布(芝浜)』や『文七元結』など人気演目もあります。

また相撲を扱った落語『幸助餅』は、大阪の松竹新喜劇で古くから上演されています。

 

1 宝塚歌劇団「RAKUGO MUSICAL ANOTHER WORLD」

発表年 2018年
主演 宝塚歌劇団
描かれる落語 『地獄八景亡者戯』『朝友』『死ぬなら今』
あらすじ 大阪の若旦那がある日目覚めるとそこは「あの世」。「この世」「あの世」を行き来しながら描かれる物語。
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チケットぴあ

 

近年の落語ブームの影響か、2018年にはなんとあの宝塚歌劇団でも、落語がモチーフの舞台公演を行いました。タイトルは「RAKUGO MUSICAL ANOTHER WORLD」。

死後の世界を舞台にした落語『地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)』『朝友』『死ぬなら今』の3演目を元にした愛と冒険の物語という内容でした。

 

2 うわの空・藤志郎一座「TOKYOてやんでぃ」

発表年 2000年
主演 西村晋弥 他
描かれる落語 『悲しみにてやんでぃ』
あらすじ 落語家の「前座」の青年の物語。
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新作落語では、春風亭昇太師匠が若手時代に作った青春落語『悲しみにてやんでぃ』が「うわの空・藤志郎一座」によって2000年に舞台化、たびたび再演されました。

それだけではなく、2013年には神田裕司監督によって映画にもなっています(映画化に際しタイトルを『TOKYOてやんでぃ』と改題)。

 

それ以外にも、大劇場の商業演劇からライブシアターの小劇団まで、原作が落語という舞台はいろいろあります。

出演者の数や舞台装置は真逆ですが、どこか相性がよいのかもしれません。

 

作品をより楽しむ為に

 

最後に、映画やドラマになった落語を聴くにあたって、ベストのシチュエーションをお教えしましょう。

まず問題になるのは、映画やドラマに感動した後に確認として落語を聴くべきか、あるいは予習として落語を聴いておくべきか、ということでしょう。

厳密に考えれば、予習した方が落語のディテールが分かって舞台の楽しみは倍増するでしょう。ただエンタメ作品を楽しむにあたっては、あまり頭にいろいろ詰め込むよりも、まずは何も仕入れず手ぶらで観覧する方がよい気がします。

そうしてお芝居を存分に楽しんだ後、CDやネット動画で題材になった落語を確認するという手順が妥当かもしれません。

その方がお芝居も落語も両方楽しめるはずです。できれば、落語を聴いた後、もう一度お芝居を見返して復習するというのがベストでしょう。

 

※このページの参考
不完全版落語芸能人リスト(なかむら記念館 落語別館)
なかむら治彦note【落語好きの諸般の事情】#07 玉石混交?落語映画問題
同・#10 2005年以降の「落語映画」問題・増補改訂版

 

以上、なかむら氏による『読んで楽しい落語の演目と知識 ~人気の演目から泣ける演目まで~』でした!

是非落語を聴いて、落語にハマっていただければと思います!また、興味がある方は寄席を観に行きましょう!このWebonをお読みいただいた方は必ず楽しめるはずです!!

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著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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落語を楽しむ為の基礎知識

 

伝統芸能の世界は「定番」の宝庫です。

「定番」という言葉には、「お決まり」とか「お馴染み」といったニュアンスも含まれます。

安定感が抜群で、長年親しまれ、斬新さは無い代わりに様式美を備えた物を「定番」と呼びます。日本古来の伝統芸能はいずれもそれに該当すると考えてよいでしょう。

そのうちの一つである古典落語には、現代では使わない古い言い回しや、昔そのままの呼称がよく出てきます。

例えば江戸の歓楽街の代名詞・吉原を、落語の登場人物たちは「なか」と呼びます。

一説には吉原一帯が堀で囲まれていて大門という出入口からしか入れず、「大門の中」が「なか」と略されたと言われますが、これなど解説が無ければ何のことかさっぱり分かりません。

古い言葉を古いまましゃべることは、普通に考えれば観客に優しい演出ではありません。しかし落語では、古い言葉をまじえながらも、会話の流れや状況描写によって言葉の前後を補い、意味を想像させます。

これは「想像のエンタテインメント」である落語ならではの強みでしょう。

逆に言えば、やたら説明を重ねることで崩れてしまう様式美が、落語という話芸にはあるということです。

 

このページでは、そんな江戸時代の情緒をストーリーで存分に感じる為の基礎知識と、それらの知識が出てくる落語演目の数々を、項目別に分けて紹介していきましょう。

 

武士と落語

 

江戸時代の落語に登場するお決まりの設定は、ちょんまげに着物姿の登場人物と、この時代特有の「士農工商」という身分制度です。

 

▼登場人物のイメージ

 

そして士農工商の一番上が武士階級です。

 

 

落語における武士の人間性は必ずしもステレオタイプではなく、個性に溢れています。

例えば

粗忽の使者』(そこつのししゃ)に登場する地武太治部右衛門(じぶた じぶえもん)は、よそのお屋敷に使者として出たものの、口上(話すこと)を忘れてしまう粗忽者(そこつもの:そそっかしい人)ですし、

松曳き』(まつひき)の殿様と家老は揃ってあわて者と来ています。

また『井戸の茶碗』では、浪人(仕事を失った武士)に身を落としながらも実直さは変わらない初老の武士が、その実直さのあまり騒動を大きくしてしまいます。

 

1.粗忽の使者

~あらすじ~

あるところに地武太治部右衛門という粗忽者(そそっかしい人)の侍がいた。この侍、殿様もそそっかしさが面白いと目をかけられていた。そんなある日殿様の親戚筋が地武太治部右衛門を寄こしてほしいと頼む・・・

~概要~

別題『尻ひねり』

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2.松曳き

~あらすじ~

粗忽者しか住んでいない武家屋敷があった。ある日その屋敷の殿様が庭の松の木を移動させたいと言い出す。そこで植木屋を呼んでくるが・・・

~概要~

別題『粗忽大名』『主従の粗忽』

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3.井戸の茶碗

~あらすじ~

あるところに屑屋(廃品回収業者)の清兵衛という男がいた。街で商売をしていると上品な女性から声をかけられる。かけられたまま路地に入っていくとその女性の父親だという浪人(仕事を失った武士)が立っていた・・・

~概要~

別名『茶碗屋敷』。元の話は講談のものと言われる。

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また一方で落語の武士は、身分を笠に着て庶民にいばり散らす悪役にもなります。

たがや』では人混みの中を馬で無理やり通過しようとして町人と喧嘩になり、

巌流島』では狭い渡し舟の中でトラブルを起こして船頭や同乗者を困らせます。

このタイプの武士は、たいてい町人にやられてしまう結末をたどります。

 

4.たがや

~あらすじ~

ある花火大会の日。両国にある橋は人で大賑わいだった。そんな中を、急いだ侍が通ろうと人をかき分けて進んでいる。そこへたが屋(たが=桶にはめる竹の輪)も橋の反対から通ろうとした。すると・・・

~概要~

江戸時代から演じられていると言われる噺。

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5.巌流島

~あらすじ~

とある船着き場。町民でいっぱいの舟が出そうになるころ、一人の侍が飛び乗ってきた。「邪魔だ。川へ落ちそうなら落ちてしまえ」と悪態をついている中、船が出た・・・

~概要~

『岸柳島』(がんりゅうじま)とも書く。

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そうかと思うと、『柳田格之進』(やなぎだ かくのしん)に出てくる貧しい浪人(仕事を失った武士)・柳田格之進は、商家の番頭から大金を盗んだとの嫌疑を向けられる侮辱を受けながら、グッと抑える心の葛藤を見せます。

 

6.柳田格之進

~あらすじ~

とある武士「柳田格之進」は正直者だった。正直すぎるあまり仕事を失い、さらに妻を亡くし、娘と貧乏暮らしをするがそれでも正直で良い人柄は変わらない・・・

~概要~

古今亭志ん生・志ん朝 親子が得意としていた。

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どの武士がベストかは聴く人の好みで変わると思いますが、ストーリーの面白さで言えば『7.井戸の茶碗』のハッピーエンドな感じがおすすめでしょう。

真面目な武士の性格に困惑する屑屋(=紙くずなどを売買する商人)の立ち回りと、徐々にスケールアップしていく展開がこの物語の聴き所です。

 

珍しい仕事と落語

 

大名や武士は現代で言う政治家や公務員のような存在ですが、それ以外にも、古典落語には江戸時代ならではの多種多様な職種が登場します。

当時の空気を感じさせる職業としては、遊廓の花魁(おいらん)、たいこ持ち、習い事の稽古屋、呉服屋、質屋、大工、左官、髪結い、駕籠屋(かごや)、船頭、馬方、僧侶、相撲取り、等々まだまだあります。

いろいろな落語に出てくる長屋(江戸時代の集合住宅)のお婆さんがたいてい生業にしている糊屋(ご飯粒から洗濯用の糊を作って売る)もそうした仕事の一つでしょう。

同じく落語のメインキャラクターである泥棒は、現代の報道に従うと「無職」かもしれません。

中には泥棒以上に怪しい商売も出てきて、『あくび指南』の「あくびを教える師匠」とか、『睨み返し』の「借金取りを怖い顔で撃退する」なんて仕事、落語以外では考えられませんね。

 

7.あくび指南

~あらすじ~

八五郎は友人の熊五郎と道でばったり出会う。聞けば熊五郎は習い事に行く途中だと言う。一緒に来ないかと言われる八五郎だが熊五郎が今まで習い事で事件をさんざん起こしてきたことを考えると行く気になれない・・・

~概要~

別題『あくびの稽古』。

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8.睨み返し

~あらすじ~

とある大晦日。昔の大晦日は1年間の支払いの日だ。長屋に住む八五郎の元へツケを支払ってもらおうと薪屋が飛び込んできた。しかし支払う金がない・・・

~概要~

大晦日の噺で、寄席では年末に演じられることも多い。

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一方、江戸時代に無くてはならなかった職業に、担ぎの商人があります。

昔の小売業者のほとんどは店舗を持たず、天秤棒の前後に売り物の荷を下げて、売り声を挙げながら町内を担いで回るという移動販売を主流にしていました。

振り売りとか棒手振り(ぼてふり)とも呼ばれました。

 

 

担ぎの商人が登場する落語のうち、名作と言われる落語が『唐茄子屋政談』(とうなすや せいだん)です。

遊び人の若旦那が勘当され、心身ともボロボロになっていた所を親戚のおじさんに助けられ、そのおじさんの指導で唐茄子(かぼちゃ)を一生懸命売り歩いたことで、更生を認められて勘当が解かれるという話です。

商売のリアルな難しさを道楽者の若旦那が肌で感じるくだりは、きっと現代人でも共感できることでしょう。

 

9.唐茄子屋政談

~あらすじ~

とある道楽男が家族から勘当され、友人からも見放されてしまい自殺を図る。そこへ男の叔父が通りかかり思いとどまらせる。叔父はさらに食事まで振舞ってやり、男は「改心する。叔父の言う事は何でも聞く」と言う・・・

~概要~

別題『唐茄子屋』。唐茄子=かぼちゃ

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旅と落語

 

江戸時代が舞台の古典落語で描かれている生活様式の中で、特に現代との差が激しいジャンルと言えば、旅の様式と、お金の単位かもしれません。

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当時の旅の様式は十返舎一九(じっぺんしゃ いっく)の『東海道中膝栗毛』などでも描かれているように、陸路の移動手段で徒歩か駕籠(かご)か馬ぐらいのシンプルなものでした。

 

東海道中膝栗毛

十返舎一九によって書かれた滑稽話集。主人公は弥次郎兵衛と喜多八で現代でも「弥次喜多」などの愛称でアニメや漫画のキャラクターなどとして登場する。

▼十返舎一九

 

水路(海路)は船があったとはいえ大半が荷物の輸送用でしたし、空路は当然ありません。

そんなシンプルな旅ですから、落語に登場する旅模様も極めてのんびりしていました。

中でも上方落語(関西の落語)の『三十石』は、京都の伏見から淀川を三十石船に乗って大阪にたどり着く、その行程に起きた事を淡々と紀行エッセイのように綴った内容です。

クライマックスに船頭が朗々と唄い上げる舟唄には、旅の情緒すら感じます。東京では落語家・三遊亭円生師匠(故人)らが十八番にして、『三十石』の叙情性を東京でも広めました。

 

10.三十石

~あらすじ~

京都から大阪に下る三十石船と船町の情景を、それぞれオムニバス調で描く・・・

~概要~

上方(関西)の落語演目。別題『三十石夢乃通路』。

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その他では、友達二人で歩く『二人旅』、馬が出てくる『三人旅』、旅先の宿屋が舞台となる『宿屋の仇討ち』(別題『宿屋仇』)などが有名な旅ネタです。

 

11.二人旅

~あらすじ~

二人で気ままに旅をしている。一人が腹が空いたのでご飯にしたいと言い出す。しかしもう一人はしたくないのか謎かけを始めて気をそらす・・・

~概要~

謎かけが沢山散りばめられた落語。

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12.三人旅

~あらすじ~

とある男がひょんなことからお金が儲かった。喜んでいると父親から「その金を貯めこもうってんなら江戸っ子として恥ずかしい。勘当するぞ」と脅された。どのように使おうか悩んでいると・・・

~概要~

長編落語。

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13.宿屋の仇討ち

~あらすじ~

とある侍が大阪の宿に泊まった。聞けば昨晩の宿ではいびきやいちゃいちゃする声でよく眠れなかったと言う。そして泊まった晩、隣で伊勢神宮のお参りから帰ってくる途中で泊っている喜六・清八・源兵衛が隣の部屋でどんちゃん騒ぎを始めてしまう・・・

~概要~

別題『宿屋仇』『日本橋宿屋仇』『庚申待(こうしんまち)』。いくつかバリエーションのある噺。

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お金と落語

 

そしてもう一つ、江戸時代のお金の単位につきましては、とてもややこしいので要点だけ説明します。

江戸時代のお金は金貨(両・分・朱)・銀貨(匁=もんめ)・銭貨(貫・文)の3種類の通貨が並行して利用されました。

金貨は主に位の高い武士、銀貨は主に位の低い武士と商家、銭貨は主に庶民が利用していて、相互の換金は町の両替屋が行いました。

落語ではよく一獲千金を狙うストーリーが多く出てきますが、そこで使われるのはたいてい金貨(両)です。

富くじが当たる『富久』も、高価なみかんを買う『千両みかん』も、登場人物の身分に関わらずすべて金貨です。恐らく昔は民間的にも「大金=金貨」だったのでしょう。

 

14.富久

~あらすじ~

ある時、幇間(ほうかん:お座敷などで場を盛り上げる芸人)が仕事を失ってしまいお金に困っていた。すると知人が家に訪ねてきた。その手には1枚の宝くじを持っていた。その宝くじをなけなしのお金で幇間が買う事に・・・

~概要~

初代 三遊亭圓朝が作ったと言われる演目。

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15.千両みかん

~あらすじ~

とある呉服屋の若旦那が重病で床に伏せった。医者曰く「胸につかえた何かを取り出さなければ治らない」と。そこで皆で問いただす事に。若旦那ついに「みかんが欲しい・・・」と言う・・・

~概要~

元の話は笑話本「鹿の子餅」の一幕。上方(関西)と江戸(東京)では演出が異なる。

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その一方では、庶民が主役の『時そば』はちゃんと一杯16文、つまり銭貨でした。

落語を楽しく聴くにあたってはそのへんの事情はあまり深く詮索しない方が気楽かもしれません。

 

16.時そば

~あらすじ~

とある男がそば屋の屋台を呼び止めた。1杯いただくと言った後、その男はそば屋の看板から割りばし、器などを褒めちぎる。気を良くした店主、そばをその男に振舞う。さらにそば、つゆをその男は矢継ぎ早に褒め、いざお勘定になった時・・・

~概要~

『刻そば』『時蕎麦』と書かれる時もある。上方(関西)では『時うどん』という演目名。多くの落語家が演じる人気演目。

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お金の関わる落語としては、『宿屋の富』(別題『高津の富』)をおすすめしておきましょう。

主人公の男がなけなしの金で買った富くじが千両の大当たりで、それを知った時の演技と心の動揺が実に面白く描かれています。

 

17.宿屋の富

~あらすじ~

とある宿に一人の男がやってきた。この男、金がありすぎて困ってしまうと言っている。宿屋の主人は男の言う事をすっかり信じて「凄い人だなぁ」と感心。そして宿屋の主人は「お金があるなら副業でやっている宝くじでも買ってくれないか」と男に頼む・・・

~概要~

別題『高津の富(こうづのとみ)』。元々は上方(関西)の落語演目。

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ちなみに、明治になるとお金の単位は円・銭・厘に統一されます。もし「この落語の舞台は江戸か明治か」と悩んだ時は、お金の単位に注意して聴いてみてください。

 

今回紹介した落語を聴くベストシチュエーション

 

最後に、江戸情緒漂う定番の名作落語を聴くにあたって、ベストのシチュエーションをお教えしましょう。

江戸の情景を言葉だけで思い浮かべるのは、なかなか至難の業です。聴く側の想像力ももちろんですが、演者の方にもかなりの技量を要します。

従って、もしライブでそうした名演高座に遭遇できたとしたら、あなたは確率的にもかなりラッキーだったと考えてよいと思います。

そんな奇跡の高座に巡り合うまで通い続けるのは大変だ、という人には、かつて名人と称された落語家さんたちのCDを聴くことをおすすめします。

ここでおすすめに挙げた演目では、三遊亭円生(さんゆうてい えんしょう)師匠、古今亭志ん朝(ここんてい しんちょう)師匠、五代目 柳家小さん(やなぎや こさん)師匠(いずれも故人)などのCDが多数出ていますので、探して聴いてみてください。

 

▼三遊亭円生

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▼古今亭志ん朝

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▼五代目 柳家小さん

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※参考

大江戸ものしり図鑑』(花咲一男監修・主婦と生活社)

 

次のページでは落語でよく登場するキャラクターについて解説。知ればもっと落語を楽しめるはずです。

『落語の演目と知識』目次へ  (全10ページ)



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目次著者

著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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落語の味わい方の一つに、純粋にストーリーの展開だけを楽しむ方法があります。

形式は読み聞かせや朗読と似ていますが、落語では、しゃべりながら顔を左右に振ってキャラクターを演じ分けたり(この動作を「上下(かみしも)を振る」と言います)、少しだけ仕草を加えたりして、ちょっとだけ演技も加えます。

朗読と一人芝居の中間といった所でしょうか。

 

 

演者の口から大量に発し続けられる言葉と、ほんの少しの演技をもとに情景を思い浮かべて、ストーリー展開に一喜一憂するというスタイルは、エンタテインメントの少なかった江戸時代に庶民が娯楽を求めて寄席に集った頃から続く、落語本来の楽しみ方なのでしょう。

このページでは数ある落語の中から、短編小説のような卓越したストーリーを持つ、ハラハラドキドキ系の落語をいくつかの項目に分けて紹介してまいりましょう。

 

おすすめ怪談噺

 

ハラハラドキドキ系落語の中で最もお馴染みなのは、怪談噺(かいだんばなし)です。

最近はテレビや市民ホールなどで一年中「怖い話」を聴けるようになりましたが、昔はもっぱら夏の寄席の風物詩でした。また歌舞伎や講談の方でも怪談は不動の人気ジャンルです。

「近代落語の始祖」と呼ばれた三遊亭円朝(さんゆうてい えんちょう)が、江戸末期から明治初期にかけて『牡丹燈籠(ぼたんどうろう)』を始めとする数々の長編怪談噺を発表したのが、落語における怪談噺のスタートです。

この時誕生した円朝の怪談は、現代でも多くの落語家さんに語り継がれています。

 

「近代落語の始祖」三遊亭円朝

円朝は三味線や太鼓などを使う歌舞伎を真似た「芝居噺(しばいばなし)」で人気となりましたが、明治時代になると政府により寄席での演劇などの行為は禁止になりました。

そこで円朝は道具を使う噺を弟子に譲り、現在のような「扇子1本を使う喋り」を中心とした「素噺(すばなし)」というスタイルを確立しそれまでの落語の常識を変えてしまいました。この素噺が現在の落語の元になっているので三遊亭円朝は「近代落語の祖」と呼ばれています。

▼初代 三遊亭円朝

 

その円朝作品の一つが、金に困った男と死神が出会う落語『死神』(海外作品の翻案によるアレンジ)です。

ロウソクを人の寿命に例えた不気味なクライマックスと、男のロウソクが消えるラストシーンの余韻が恐ろしさを際立たせています。

 

1.牡丹燈籠

~あらすじ~

とある内気な美男子がいた。家から出ず本ばかり読んでいたがある日、知り合いの誘いで「美人を見に行こう」と誘われある家に訪れる。そこでとても美人なお露と出会う。すると二人はお互いに一目ぼれ。「また会いに来てくれなければ死んでしまう」とお露に言われた美男子・・・

~概要~

「四谷怪談」「皿屋敷」と並び日本の三大怪談として知られる。長編の噺とそれらを短くまとめた短編噺がある。

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2.死神

~あらすじ~

あるところに失敗が続いてお金が尽きてしまい自殺をしようとしている男がいた。そこへ自らを「死神」と称する老人が現れる・・・

~概要~

初代 三遊亭圓朝がグリム童話を翻訳して作られた噺と言われる。

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幽霊や妖怪が出てくる落語はとても種類が多く、すべては紹介しきれません。

中にはコミカルな演目もありますが、『死神』に匹敵する「和製ホラー」の代表的演目として、『もう半分』『一眼国』『仔猫』『藁人形』などをお勧めしておきます。

 

3.もう半分

~あらすじ~

とある夫婦が営むお酒を飲めるお店に老人が毎日訪れる。毎日その老人は1合の半分を注文し、飲み干すと「もう半分」と言って1合の半分を注文して飲む・・・

~概要~

初代 三遊亭圓朝作の怪談噺。

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4.一眼国

~あらすじ~

諸国を歩いて巡っている男がある日香具師(屋台のテキや)の家に泊まった。その香具師は珍しい人間を捕まえて見世物小屋を開こうと思っていたので旅の道中で珍しい人間を見なかったか、と聞く・・・

~概要~

江戸(東京)の落語。

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5.仔猫

~あらすじ~

顔があまり良くないお鍋という女中が船場(大阪の商業地区)に働きに来る。顔は悪いが仕事はできるし、良い人だとお店で人気者になる。しかしある日誰かが「お鍋には怪しいところがある」と言い出す・・・

~概要~

桂枝雀の持ちネタとしても有名。

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6.藁人形

~あらすじ~

ある娘がぐれて家を飛び出す。男と駆け落ちするが、しばらくして故郷に帰ると両親は死んでいた。どうしようもなく、女郎になり苦しい日々を過ごす・・・

~概要~

オチ(サゲ)は諺から来ている。

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江戸の裁判劇を描いた演目

 

ハラハラドキドキ系の落語で、怪談噺と同じくらい現代人にも馴染みのあるものと言えば、奉行所が舞台の「お裁き物」と呼ばれる落語でしょう。

奉行所の造作や様式は、テレビの時代劇などで時々登場しますからご存知の人も多いと思います。

 

 

ストーリーの方も、事件に巻き込まれた被害者が奉行所に訴え出て、人情味のあるお奉行様に白黒をつけてもらうという、明快で分かりやすい展開です。

聴き終えた後も爽快感が得られるため、落語初心者でハラハラドキドキしたい人にはうってつけです。

代表的演目には、『三方一両損』『帯久(おびきゅう)』『大工調べ』『小間物屋政談』『鹿政談』『てれすこ』『五貫裁き』(別題『一文惜しみ』)等々あります。

この中でお勧めの落語を選ぶならば、面白さでは大岡越前の有名な逸話が登場する『三方一両損』、ハラハラドキドキ度では勧善懲悪のモデルパターンのような『帯久』が一聴の価値ありです。

 

7.三方一両損

~あらすじ~

とある左官職人が金の入った財布を拾う。財布には持ち主が分かるものが入っており財布を返しに行くが元の持ち主は江戸っ子で「一度は無くなったと思ったもの。受け取れない」と言う。しかし拾った左官職人も江戸っ子、「俺も受け取れない」として奉行所の裁判沙汰になる・・・

~概要~

奉行の大岡越前が登場する。

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8.帯久

~あらすじ~

ある呉服屋の主人、とても温厚な人柄に加えてお店も繁盛していた。それとは対照的に近くの呉服屋の主人、性格に難がありお店も流行っていなかった。そんな時はやっていなお店の主人が流行っているお店の主人にお金を借りに行く・・・

~概要~

大岡越前が裁く「大岡政談」と呼ばれる演目の一つ。

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他にも、お裁きによる事件解決シーンは出てきませんが、『佐々木政談』(別題『佐々木裁き』)『天狗裁き』『次の御用日』『松山鏡』などの演目にもお白洲(江戸時代に奉行所が置かれた場所)の場面が登場します。

それほどかつては「お裁き物」がポピュラーなジャンルだったのです。

ちなみに、タイトルに「政談」または「裁き」と付くのがお裁き物の目安ですが、『唐茄子屋政談』は現在お白洲のシーン(奉行所のシーン)がカットされていますのであらかじめご注意を。

 

9.佐々木政談

~あらすじ~

名奉行として知られる佐々木信濃守が民衆の生活を見ようと街を歩いていた。すると子供達が奉行ごっこをしている。しかもそのうちの1人が佐々木信濃守を名乗って遊んでいる・・・

~概要~

佐々木信濃守は1850年頃に活躍した奉行。上方(関西)で演じられる時にはオチ(サゲ)が変わる。

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10.天狗裁き

~あらすじ~

ある日寝ていた八五郎は妻に起こされる。妻に「どんな夢を見ていたんだい?」と問われるが「夢など見ていない」と言う。そこから喧嘩になってしまう・・・

~概要~

元々上方(関西)の演目。途中まで『羽団扇』という演目と展開が同じ。

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11.次の御用日

~あらすじ~

とあるお店の丁稚(使用人)が食事をしていると主人の娘のお供で出かけてほしいと頼まれる。しぶしぶ食事を中断しお供をして歩いていると前から大男が歩いてくる・・・

~概要~

別題『しゃっくり政談』『しゃっくり裁判』。

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12.松山鏡

~あらすじ~

両親が死んでから18年間墓参りを欠かしたことが無い男・正助がお上の目にとまって褒美をもらえることになった。しかし欲の無い正助は何もいらない、父親の顔を一目でいいから見るだけでいい、と言う・・・

~概要~

元の話は、古代インドの説話集から。

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13.唐茄子屋政談

~あらすじ~

とある道楽男が家族から勘当され、友人からも見放されてしまい自殺を図る。そこへ男の叔父が通りかかり思いとどまらせる。叔父はさらに食事まで振舞ってやり、男は「改心する。叔父の言う事は何でも聞く」と言う・・・

~概要~

別題『唐茄子屋』。唐茄子=かぼちゃ

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おすすめサスペンス演目

 

古典落語というと「長屋で会話するだけのノンキな話でしょ?」と先入観で考える人がいるかもしれませんが、どうしてどうして。

そのまま映画のプロット(ストーリー)に使えそうなサスペンス味を帯びた落語だってあるのです。

もっとも落語には映像がありませんから、スケールが大きくなるかどうかは聴く人の想像力次第なのですが。

そんなサスペンス落語には、アクション・犯罪・ホラーなど、いくつかのバリエーションがあります。

 

アクションものでは、豪雪の中を火縄銃で狙われながら逃走する途中、崖から激流に転落するクライマックスが大迫力の『鰍沢』(かじかざわ)

たいこ持ちが金欲しさに番傘をパラシュート代わりにして飛び降り、さらに崖の下からとある方法を使って瞬時に戻る大技を見せる『愛宕山』(あたごやま)

鷺(さぎ)の群れと一緒に大阪上空を飛び回り、四天王寺の屋根から降りられなくなって大騒動になる『鷺とり』(さぎとり)

田舎の医者が山中で大蛇に呑まれる『夏の医者』などが有名です。

ちなみに『鰍沢』は前述の三遊亭円朝が考案した作品です。

 

14.鰍沢

~あらすじ~

とある旅人が大雪に見舞われてしまいある一軒の家へたどり着く。そこには美人な女性がいて酒を振舞われる。聞けば女性は元々遊廓の出身で主人は漁師だと言う・・・

~概要~

成立には諸説ある。元々は江戸(東京)で演じられていた演目。

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15.愛宕山

~あらすじ~

とある二人の幇間(ほうかん:お座敷などで場を盛り上げる芸人)がいた。主人がある日ピクニックに行こうと言い、舞妓などと一緒に愛宕山(あたごやま)まで出かけた・・・

~概要~

元々は上方(関西)の落語。

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16.鷺とり

~あらすじ~

ご隠居さんが働かない道楽男へ説教をしようとしている。しかし仕事のことを聞いてもはぐらかしてばかり・・・

~概要~

別題『雁釣り』(かりつり)『雁とり』。後半の展開が異なる演目に『商売根問』というものがある。

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17.夏の医者

~あらすじ~

とある農夫が夏の暑い日に倒れてしまう。困った農夫の息子がお見舞いに来ていた叔父に医者の場所を聞く。医者は山を越えた隣の村にいるという・・・

~概要~

上方(関西)で完成して江戸(東京)に持ち込まれた演目。

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犯罪サスペンスものでは、主人公の平兵衛が誤って殺害してしまった村の庄屋の亡骸を使って、証拠隠滅と金稼ぎをしてしまう『算段の平兵衛』

吉原で遊んだ男が店の付き馬(代金の取立人)をまこうとして知恵を絞る『付き馬』が代表例です。

 

18.算段の平兵衛

~あらすじ~

とある村の年老いた男がお花という妾を囲っていた。しかし妻にバレてしまい別れる事に。そこでお花のことを思って「算段の平兵衛」と呼ばれる人間関係の仲裁などを生業にしている男へ嫁がせる・・・

~概要~

3代目 桂米朝が復刻した演目。

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19.付き馬

~あらすじ~

とある男が吉原の前に立っている。吉原で働く男性従業員が見かけて声をかけたところ「この店に貸した金を集金に来たのだが明日まで待ってくれと言われてしまって困っている」と言う・・・

~概要~

別題『付け馬(つけうま)』『早桶屋(はやおけや)』

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そしてホラーサスペンスものでは、ばくち打ちの男に飼われた猫が、殺された主人の復讐をする『猫定』

ひょんなことから肩に武蔵坊弁慶の人面疽(じんめんそ)ができた男が、次第に弁慶に体の自由を奪われてゆく『こぶ弁慶』などがあります。

ここに挙げたものは、どれを取っても聴き応えたっぷりの名作落語ばかりですが、個人的には、サスペンスの中に笑いが随所に盛り込まれた『16.鷺とり』がおすすめです。

 

20.猫定

~あらすじ~

とある魚屋。しかし大の博打好きだった。ある日居酒屋で一杯やっていると2階で音がする。博打でも行われているのかと店主に聞くと「泥棒猫がいるので縛って転がしている」と言う・・・

~概要~

舞台は東京の噺。

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21.こぶ弁慶

~あらすじ~

伊勢神宮のお参りから帰った喜六と清八が大阪へ帰る途中に宿へ泊る事になった。そこの宿で番頭をからかったりしながらもお酒を飲んでいると突然「化け物が出た」と飛び込んできた男がいた・・・

~概要~

別題『大津の宿瘤弁慶』。喜六と清八は上方(関西)落語の主要キャラクター

喜六と清八については第1章で紹介!(現在第3章) 喜六と清八については第1章で紹介!(現在第3章)

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おすすめドンデン返し演目

 

さてお次は、先ほどのサスペンス系落語ほどダイナミックな場面転換こそ無いものの、ストーリーのドンデン返しやミステリアスな展開が見事な名作落語の数々ご紹介します。

まず『はてなの茶碗』(別題『茶金』)。一攫千金を狙いたい油屋の男が、京都一の古道具屋に売った安物の茶碗がとんでもなく高価な品になる話。この高くなっていく過程が一番の聴き所です。江戸時代の京都というのがヒントになるかも…。

 

22.はてなの茶碗

~あらすじ~

ある油屋の男が茶屋で休憩をしていると評判のいい茶道具店の男がある茶碗を「はてな?」という目で見ており、買わずに帰っていった。油屋の男はその茶碗をさぞかし良い茶碗なのだろうと思い2両で購入する・・・

~概要~

江戸(東京)では『茶金』の題で知られる。

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続いて『蒟蒻問答』。江戸から上州(今の群馬県)に来た遊び人の男が、地元の蒟蒻屋の六兵衛の世話で寺の僧侶になり、そこで諸国行脚(しょこくあんぎゃ:諸国を歩いて回ること)の僧と禅問答をするはめになる話。クライマックスは言葉でなく身振り手振りになりますので、映像かライブでお楽しみあれ。

 

23.蒟蒻問答

~あらすじ~

江戸から上州(今の群馬県)に来た遊び人の男が、地元の蒟蒻屋の六兵衛の世話で寺の僧侶になり、そこで諸国行脚(しょこくあんぎゃ:諸国を歩いて回ること)の僧と禅問答をするはめに・・・

~概要~

2代目 林屋正蔵が作った演目と言われる。

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次が『大山詣り』。長屋の一行で登山をした帰りの宿で暴れた熊さんが、罰として頭をツルツルに剃られた腹いせに、一行にとんでもない仕返しを挙行する話。まるで最近のテレビのドッキリ番組みたいなラストが待ち構えています。

 

24.大山詣り

~あらすじ~

長屋の一行で登山をした帰りの宿で暴れた熊さんが、罰として頭をツルツルに剃られた腹いせに、一行にとんでもない仕返しを挙行する・・・

~概要~

元の話は狂言の演目。

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そして『盃の殿様』。廓噺(くるわばなし=色街の落語)は人間ドラマの宝庫とも言えますが、その中でも格別に異質な、吉原通いにはまる殿様の話です。

登場人物のキャラクターの濃さもありますが、実際に殿様が行列を組んで吉原に通うなんてことはありえませんから、ドラマはまったく予想もつかない展開に進んでゆきます。個人的には一番のおすすめです。

 

25.盃の殿様

~あらすじ~

子供の頃から甘やかされて育った殿様。運動不足、精神的にもあまりいい状態でなくなった。しかし薬も苦いので飲みたくない、という有様。そんなある時ひょんなことから一度も行った事のない吉原に興味を持つ・・・

~概要~

六代目三遊亭円生が十八番にした演目。

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他にも、気になるキーワードを見つけたら是非一度聴いてみてください。

 

ベストシチュエーション

 

最後に、ハラハラドキドキ系ストーリーの落語を聴くにあたって、ベストのシチュエーションをお教えしましょう。

山あり谷ありの展開をじっくり聴き入りたいという人には、市販のCDやDVDをおすすめします。まずはタイトルで検索して、過去の名人の高座をじっくり堪能しましょう。

故人の落語家さんの中では、三遊亭円生(さんゆうてい えんしょう)師匠、立川談志(たてかわ だんし)師匠、桂米朝(かつら べいちょう)師匠など、状況描写が抜群に優れた名人たちで聴いてみてください。

 

▼三遊亭円生

▼立川談志

▼桂米朝

 

またその一方では、こうしたストーリーの激しい落語を、寄席や落語会などのライブ口演で聴けた時の感動と快感は、何者にも替えがたいものがあります。

まさしく一生ものの記憶になると言っても過言ではありません。

先ほどの『盃の殿様』ではありませんが、生の落語にやみつきになる落語ファンというのは、そうした一期一会の感動経験を何度も何度も積み重ねた結果なのです。

もちろんライブですから、100%の確率で名演に出会える訳ではありません。

しかし、寄席や落語会の集客動員が年々増加しているということは、現在こうしたやみつき人口が増加している証拠でもあるのです。

 

以上、ハラハラドキドキさせるストーリー展開の落語演目でした。

次のページでは涙を流す人も続出するドラマチックな落語演目を紹介します。

『落語の演目と知識』目次へ  (全10ページ)



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著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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落語で恋愛!?感動する演目24選

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たとえ落語を聴いた経験が無い人でも、好きなドラマの1本や2本は必ずあることでしょう。

そんな人は落語を「耳で感じて、頭の中で映像を想像するドラマ」と捉えてみてください。グッと親近感が出てくるはずです。

落語にもドラマと同様、いろいろなストーリーが存在します。

このページでは、男女の「恋愛」を扱った落語の数々を、いくつかの項目に分けて紹介してまいりましょう。

 

若い二人の恋模様が描かれた演目

 

古典落語の舞台となる江戸や明治の頃、男女の恋愛は今ほどオープンでなくて、恋する異性のことを考えて一人思い悩む若者も多かったようです。

その結果、ノイローゼ状態から鬱に陥り寝込んでしまうことを、昔は「恋わずらい」と呼びました。

落語で恋わずらいがストーリーの発端となる代表的なお話が『崇徳院』(すとくいん)です。

大店の若旦那が花見の名所で出会った娘に一目惚れして、その娘が短冊に百人一首の崇徳院の歌の上の句だけ書いて若旦那に渡すことから始まる、ドラマチックな内容です。

 

1.崇徳院

~概要~

元々は上方(関西)の落語。後に東京でも演じられるようになった。

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この他、恋わずらいが出てくる落語に『紺屋高尾』(こうやたかお)『幾代餅』(いくよもち)『胆潰し』『宇治の柴舟』などがあります。

 

2.紺屋高尾

~あらすじ~

とある紺屋(染物屋)の職人。26歳になっても遊び一つ知らず真面目に仕事をする好青年。しかしある日寝込んでしまう。親方が調べたところ「恋わずらい」だということがわかる。しかも相手は高尾太夫(遊廓の最高位の女性)だと言う・・・

~概要~

浪曲(三味線とともに語られる芸)でも演じられる演目。

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3.幾代餅

~あらすじと概要~

『紺屋高尾』との違いは、主人公の久蔵の勤め先とラストに開店する店の業種だけで、基本的には同じ内容の落語。『紺屋高尾』を演じる一門と『幾代餅』を演じる一門という具合に、落語家の系統によって分かれる。

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4.胆潰し

~あらすじ~

とある男が病気で伏せっている友人の家に見舞いに行く。聞けば「恋わずらい」だと言う。相手は呉服屋の娘・・・

~概要~

「肝をつぶす」とは大きく驚く、という意味。

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5.宇治の柴舟

~あらすじ~

とある男が病に伏せっている。薬も効かず、医者が言うには「胸に何かが詰まっている」と。気心知れた仲の友人が聞き出すとやはり「恋わずらい」。その相手は掛け軸に描かれている女だと言う・・・

~概要~

上方(関西)でよく演じられる演目。

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その他にこうした若い男女の恋愛がテーマの落語を探すと以下の3つの演目が有名です。

 

6.宮戸川

~あらすじ~

ある日、半七が将棋を友人と指していて遅くなってしまい家から閉め出しをくらう。そこへカルタを友人と遊んでいて同様に家から閉め出しをくらったお花とばったり出会う・・・

~概要~

宮戸川は現在の隅田川の浅草周辺の流域と言われる。別題『お花半七馴れ初め』『お花半七』。

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7.花見小僧

~あらすじ~

とある店の娘が年頃になったので店の主人が婿を迎えようとするが娘は一向に応じない。そんな時、店の者と娘ができている、という噂を聞く・・・

~概要~

『おせつ徳三郎』という噺の前半部分。

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8.お若伊之助

~あらすじ~

とあるおかみさんの美人な1人娘が一中節(いっちゅうぶし:浄瑠璃の一つ)を習いたいと言い出す。習う事になったのはいいが教えにくる者が伊之助という26歳の男。まだ18歳の娘がおかみさんは心配になる・・・

~概要~

別題『因果塚由来』。

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一方では、奉公に入ったばかりの娘めがけて商家の男連中が夜這いをたくらむ『引っ越しの夢』(別題『口入屋』)や、村一番のマドンナに男が夜這いを仕掛ける『お玉牛』(おたまうし)なんて落語演目もありますが、いずれも失敗に終わるのが落語らしい所です。

 

9.引っ越しの夢

~あらすじ~

とあるお店に口入屋(職業紹介所)から美女が女中として訪れる。今までお店は間違いがあってはいけないと美女を断っていたのだが番頭の差し金で美女が来るようにしておいたのだった・・・

~概要~

上方(関西)では『口入屋』(くちいれや)という演目名で呼ばれる。

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10.お玉牛

~あらすじ~

堀越村の男たちが集まって美女の女中、お玉のことを話している。そこへ乱暴者の源太がやってきて、今お玉に会って来たと言う・・・

~概要~

別題『堀越村のお玉牛(ほりこしむらのおたまうし)』『堀越村(ほりこしむら)』。

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夫婦を描いた落語

 

落語では若者の恋愛ドラマだけでなく、幅広い年代の恋愛模様が描かれています。

既に紹介した『宮戸川』が10代の若い恋愛ならば、

20代の婚礼の夜を描いたのが『たらちね』、

蜜月の空気感漂う若夫婦を描いたのが『目薬』、

臨月(妊娠後期)の女房が出てくるのが『町内の若い衆』、

倦怠期の夫婦が出てくるのが『堪忍袋』、

女房が亭主を尻に敷く熟年夫婦を描いたのが『鮑のし』…と続きます。

そしてさらに、お互い年を重ねた老夫婦が登場するのも、最初に紹介した『宮戸川』なのです。

若い二人を見ながら自分たちの若き日を思い出す場面では、笑いの中に人生の深さを感じられると思います。

 

11.たらちね

~あらすじ~

独り身の八五郎の元へ大家さんが縁談を持ちかける。聞けば器量良しの若い女だがいかんせん話し方が丁寧すぎて何を言っているか分からないらしい。いざ八五郎が会ってみて、挨拶をされたがちんぷんかんぷんで・・・

~概要~

『垂乳女』と書いて『たらちね』と読む。『たらちめ』とも。上方では『延陽伯』というタイトルで呼ばれる。

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12.目薬

~あらすじ~

ある職人が目の病になって仕事ができず食うに困る事に。そんなある日妻が薬屋に行って目薬を買ってくる。しかし説明書の字が読めず・・・

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13.町内の若い衆

~あらすじ~

とある職人の男が親方の家に行ったが親方はおらず、親方の妻だけがいる。親方の妻と話すがとても良い女性。職人は自分の妻と比べて情けなく感じてしまう・・・

~概要~

元々は1690年の笑話本にあった噺だが噺が原話から変わっていない珍しい落語演目とされている。

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14.堪忍袋

~あらすじ~

ある喧嘩の絶えない夫婦を見かねた大家さんが中国に伝わる故事を言い聞かせる。その故事では喧嘩をしそうになった男が「水がめ」に向かって叫びたい事を叫ぶ、というもの。そこで夫婦は嫌な事があると「袋」に向かって相手の悪いところを叫んだ。すると気持ちが爽快になる・・・

~概要~

喜劇脚本家の益田太郎冠者氏が作った新作落語。

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15.鮑のし

~あらすじ~

おめでたい男、甚兵衛(関西では喜六)がお腹を空かして帰り嫁さんに言うと「ご飯が食べたければお金を50銭借りてこい」と言われる。何とか借りて帰ると、その金で鯛を買い大家さんにプレゼントをして1円をお返しでもらってこい、と嫁さんに言われる。しかし甚兵衛が50銭で買えたのは鮑(アワビ)だけだった・・・

~概要~

別題『鮑貝(あわびがい)』『祝いのし』。オチ(サゲ)にはいくつかのバリエーションがある。

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年代だけではありません。

酒に溺れる亭主を女房の尽力で更生させる『芝浜』

江戸時代、生活に困った夫婦が「蹴転(けころ)」という最下級の女郎屋を始める『お直し』

一度別れた夫婦が子供をキッカケによりを戻す『子別れ』(別題『子は鎹』)

など、様々なシチュエーションの夫婦愛を、落語では扱っているのです。

これらもおすすめですので一度聴いていただければと思います。

 

16.芝浜

~あらすじ~

とある魚屋、腕はいいが酒飲み。酒が原因で仕事で失敗ばかりしていた。そんなある時大金の入った財布を拾う。あろうことかその金で飲み明かしてしまう。泥酔して帰り夜が明けると妻が「金も無いのにそんなに飲んで」と言う。そこで拾った財布のことを言うと「どこにそんな財布あるんだい?」と言われる。あったはずの財布がなくなっている・・・

~概要~

人情噺(感動する落語演目)の定番中の定番。

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17.お直し

~あらすじ~

年をとった花魁と若い客引きが恋に落ちる。しかし遊郭で同業者の恋はご法度。そこで花魁は引退し二人は無事に夫婦生活を始める・・・

~概要~

元々あまり誰もやっていなかった演目だが五代目 古今亭志ん生(ここんてい しんしょう)が復活させた演目。

▼五代目 古今亭志ん生

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18.子別れ

~あらすじ~

あるところに仕事の腕はいいが酒と女が好きな夫がいた。ある日我慢できなくなった妻は子供を連れて家を出ていってしまう・・・

~概要~

別題『子は鎹』『強飯の女郎買い』など。よく知られる落語演目。

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傾城(けいせい)の恋を描いた落語

※傾城(けいせい)・・・かつては美人のことをこう呼んだ。落語では花魁(おいらん)・遊女のこと。

 

落語で男女の関係がテーマとなるもう一つの舞台が、遊廓やお茶屋が並ぶ色街(いろまち)。今風に言うと歓楽街(かんらくがい)です。

呼び方は廓(くるわ)・遊里・遊び場・岡場所など演目によっていろいろです。

「傾城の恋はまことの恋ならで 金持ってこいが本の恋なり」

(訳:遊廓の”恋”は本当の”恋”ではなく、お金を持って”来い”が本当の意味である)

と狂歌にもあるように、本来は大人が疑似恋愛を楽しむ場所なのですが、色欲と金銭欲が渦巻く世界だけに、これまた様々な人間ドラマの溜まり場になっています。

 

こうした場が舞台の落語は「廓噺(くるわばなし)」と呼ばれ、名作も目白押しなのですが、その中から現代にも通じるドラマ性を含んだ演目ということで、先ほども名前の出た『紺屋高尾』を筆頭に、『たちきり』(別題『立ち切れ線香』)、『三枚起請』(さんまいきしょう)、『文違い』、『品川心中』の5作品をおすすめしておきましょう。

いずれも比較的演者の多いポピュラーな演目ですので、どんな恋愛が繰り広げられているか、試しに聴いてみてください。

 

 

19.たちきり

~あらすじ~

とある真面目な男が花街へ行く。そこにいた芸者に惚れてしまい、働いていたお店のお金にまで手を付けてしまう。困った親族や番頭たちがその芸者に会わせなくするよう企てる・・・

~概要~

別題『立ち切れ線香』『たちぎれ』など。元々上方(関西)の落語。

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20.三枚起請

~あらすじ~

とある遊び人の男が友人に、ある花魁(おいらん)から「遊女を辞めたら貴方と結婚する」という起請文(きしょうもん=誓約書)をもらったと自慢する。しかしその自慢された友人も、同じ花魁から同様の起請文をもらっていた・・・

~概要~

元々は上方(関西)の落語演目が江戸に持ち込まれた。

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21.文違い

~あらすじ~

とある女郎が「父親に20両貸してくれとせがまれて困っている」と客に金をねだる。しかしその客は20両も持ち合わせていない。すると他の客に「母親に20両貸してくれとせがまれて困っている」と金をねだる・・・

~概要~

江戸(東京)で多く演じられる演目。

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22.品川心中

~あらすじ~

品川で働くある女郎が金が無くて馬鹿にされるのを嫌がり死ぬことを決意する。しかし一人で死ぬのは嫌なのでなじみ客のうちのぼーっとしているある男を選び死のうとする・・・

~概要~

品川の遊廓が舞台の噺。オチ(サゲ)にはいくつかのバリエーションがある。

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こんな恋愛シチュエーションも…

 

恋愛をテーマにした落語は、まだまだあります。とはいえ全部挙げていくといつまでたっても終わりませんので、ここではジャンルと演目名だけ列挙します。

名前だけでも覚えて、何かの折に聴いてみてください。

 

・【伴侶の死】がテーマの落語

『三年目』『短命』『樟脳玉』『反魂香』(別題『高尾』)など

・【愛人・妾】がテーマの落語

『三軒長屋』『星野屋』『権助提灯』『権助魚』など

・【ジェラシー】がテーマの落語

『夢の酒』『悋気の独楽』『悋気の火の玉』『汲み立て』など

・【浮気・間男】がテーマの落語

『庖丁』『紙入れ』『風呂敷』『つづら』『駒長』など

 

名作恋愛落語【新作】

 

ここまでにご紹介したのは、すべて江戸や明治が舞台の古典落語です。

 

現代が舞台の新作落語の場合、感動ドラマよりもコメディ色が強くなる傾向が強いため、昭和期に生まれた落語で恋愛ドラマ仕立ての作品はほとんど存在しませんでした。

しかし平成期に入り、落語界全体で新作の創作が盛んになりだしてからは、恋愛ドラマばりに叙情的で感動を招く落語が何本も生まれたのです。

 

平成期の新作落語創作

三遊亭円丈・春風亭昇太・柳家喬太郎・三遊亭白鳥・林家彦いち・立川志の輔・桂三枝(六代目桂文枝)・笑福亭仁智などにより新作落語が平成で多く作られ、ブームになった。現在もその下の世代も含めて新作落語の創作は盛んに行われている。

 

中でも柳家喬太郎師匠が作った『純情日記横浜篇』は、同じバイト先で働く女性をデートに誘えない男性の切ない恋愛模様が描かれた傑作です。

 

▼柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)

 

23.純情日記横浜篇

~あらすじ~

同じバイト先で働く女性をデートに誘えない男性の切ない恋愛模様・・・

~概要~

既に作者の喬太郎師匠から何人もの後輩落語家に口伝され、早くも古典化しつつある。

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同じく喬太郎師匠の、年老いた男が昔好きだったハワイ在住の女性に会いに行く『ハワイの雪』も、名作の誉れ高い感動ストーリーです。

 

24.ハワイの雪

~あらすじ~

年老いた男が昔好きだったハワイ在住の女性に会いに行く・・・

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ベストシチュエーション

 

最後に、恋愛ドラマの落語を聴くにあたって、ベストのシチュエーションをお教えしましょう。

恋愛にまつわる落語は、できれば等身大のストーリー楽しみたいものです。自分の年齢と近い登場人物が出てくる落語なら、より一層共感できるはずですから。

特に夫婦の落語の場合、ご自身の年代とリンクする落語から聴くことをお勧めします。もし結婚間もない二人がうっかり倦怠期夫婦の落語など聴いたりしたら、どんよりした気分になりかねません。

 

そしてもう一点。ドラマ性のあるしっとりとした内容の落語は、なるべく音響の整った会場でじっくり腰を据えて聴きたいものです。

具体的には東京で言えば有楽町の「よみうりホール」、池袋の「東京芸術劇場」、虎ノ門の「ニッショーホール」、小さい所では中野の「なかの芸能小劇場」とか、要は演劇舞台をやる会場ですね。他にも都内および近郊では、数多くのホールが落語公演に使用されています。

逆に音響が整っていない会場というのは、地方の体育館とか、文化会館の和室とか、飲食店など、本来演劇をやる場ではない場所のことです。

 

東京のおすすめ寄席スポットは別Webon『落語初心者入門』で紹介しています! 東京のおすすめ寄席スポットは別Webon『落語初心者入門』で紹介しています!

 

ホールでの落語会は事前に演目のタイトルが発表されることが多いので、チケット販売サイトなどを検索すれば見つかる可能性が高いでしょう。できれば2枚購入して、落語デートに使ってみるとよいかもしれません。

 

▼チケット販売サイトの例

チケットぴあ

 

若い二人のデートならば演者さんは達者なベテラン落語家さんよりも、若手~中堅の落語家さんの若々しい声で聴いた方が、より共感できて強く印象に残る気がします。

もちろんベテラン落語家さんの話芸にもベテランならではの技術と妙味がありますけどね。

 

以上、恋愛が題材になっている落語を紹介しました。

次のページでは聴いているだけでハラハラドキドキする落語を紹介していきます。

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著者:なかむら治彦

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落語で笑おう!おすすめ演目26選 【あるある編】

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「笑いとは感情の共有である」という分析があります。

そんな理屈っぽい表現をしなくても、今なら「あるあるネタ」と言えば伝わりますね。

落語には様々な笑いの要素がありますが、その中で最も生活感があって、ふと家族や友人の行動を頭に思い浮かべて笑ってしまうのが「あるある」の笑いです。

 

このページでは、数ある滑稽噺(こっけいばなし=笑いの要素が強い落語)の中から「あるある」の要素を含んだ落語の数々を紹介していきましょう。

落語の中に「あるある」を見つけて笑いたい人におすすめです。

 

お酒と食べ物の「あるある」が登場する落語

 

落語における「あるある」ネタの代表といえば、お酒や食べ物が出てくる演目でしょう。

美味しそうにお酒を飲んだり何かを食べたりする時のちょっとした仕草を、落語家さんは上手に取り入れて笑いを作り出します。

お酒の出てくる落語は数え切れないほどあって、以下に紹介する代表的な演目『親子酒』『一人酒盛』『猫の災難』『試し酒』などでは、いずれも次第に酔っ払ってゆく登場人物の演技が見せ場になっています。

呂律が回らず、視線も定まらず、しまいには言葉遣いまで変化していき…という、誰もが見たことのあるリアルな酔っ払いの姿を演じて、笑いを提供するのです。

 

1.親子酒

~あらすじ~

あるところに酒が大好きで、酒癖が悪い親子がいた。ある日息子に向かって父親が「二人で共に酒をやめよう」と申し出た。禁酒を始めた親子だったがある日、父が我慢できず酒を飲んでしまう・・・

~概要~

十代目桂文治が得意とした。

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2.一人酒盛

~あらすじ~

友達の熊五郎に呼ばれた留さん。熊五郎が言うには「いい酒をもらったが一人で飲むにはもったいない。留さんと一緒に飲みたいんだ。」と。いい気になった留さん。熊五郎が指示する準備をしてあげる。しかしいっこうに熊五郎は留さんに「飲め」と言ってこない・・・

~概要~

酒を飲もうと言った熊五郎が引っ越しをしたばかりという設定で演じる人もいる。

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3.猫の災難

~あらすじ~

隣人が猫のお見舞いにもらった鯛の頭と尻尾を持っている。それを見た男が「くれ」と言いもらった。男はこれを肴にして酒が欲しいな、と考えていたところへ兄貴が「酒でも飲まねえか」と訪ねてくる・・・

~概要~

江戸(東京)と上方(関西)でオチ(サゲ)が異なる。江戸では猫は実際には登場しない(猫のお見舞い、という隣人のセリフの中だけ)。

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4.試し酒

~あらすじ~

ある店の主人が下人(主人に仕えている人)を連れて他の店に良い酒を持ってきた。そこで「うちの下人は5升もの大量の酒が飲める」と言い放つ。すると「本当かい?じゃあ今本当かどうかここで飲んでみろ。飲めなかったらお前の負けだ」と賭けをすることになり下人は困ってしまう。なぜなら・・・

~概要~

落語の速記者(落語家の話す落語を記録する人)で研究家の今村信雄(いまむら のぶお)氏が昭和初期に作った新作落語で、原話は中国の小ばなし。現在では古典落語のような扱いになっている。

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お酒と同様、食べ物の出てくる落語も「あるある」の宝庫です。

食べる仕草が見せ場の落語演目を6つご紹介します。

 

5.うどん屋

~あらすじ~

とあるうどん屋の屋台に酔っ払いが近づいてくる。しかしこの酔っ払い、世間話ばかりでなかなかうどんを頼もうとしない・・・

~概要~

元々は上方(関西)で『風邪うどん』として演じられていたものが江戸(東京)でうどん屋として演じられるようになった。

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6.ぜんざい公社

~あらすじ~

とある男が「ぜんざい公社」という存在を知る。ぜんざいを食べる為にぜんざい公社に出向くが食べる前に書類の提出や健康診断を求められてなかなかぜんざいにありつけない・・・

~概要~

三代目 桂文三(かつら ぶんざ)師匠の「改良ぜんざい」が元となる新作落語。かつてタバコを売っていた公共企業体(国などが出資した企業)である「日本専売公社」をもじった演目。

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7.時そば

~あらすじ~

とある男がそば屋の屋台を呼び止めた。1杯いただくと言った後、その男はそば屋の看板から割りばし、器などを褒めちぎる。気を良くした店主、そばをその男に振舞う。さらにそば、つゆをその男は矢継ぎ早に褒め、いざお勘定になった時・・・

~概要~

『刻そば』『時蕎麦』と書かれる時もある。上方(関西)では『時うどん』という演目名。多くの落語家が演じる人気演目。

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8.ふぐ鍋

~あらすじ~

とある男の家に調子のいい男が訪ねて来た。男は幇間にふぐ鍋を一緒に食べようと勧める。しかしふぐには毒があるのでビビッて二人とも食べられない。そこへ乞食が登場し、二人は毒見をさせようとするが・・・

~概要~

別題『ふぐ汁』。

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9.二番煎じ

~あらすじ~

とある冬、火の番(江戸時代に夜警などをしていた役職)が休みなので町の旦那たちが代わりに防火の夜回りをすることになった。しかし寒いので火の用心の木を懐の中で打ったりして適当に行っている。そして雑談が始まってしまいとうとう一人が酒を持ち出す・・・

~概要~

元々は上方(関西)の演目で後に江戸(東京)へ伝わった。

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10.初天神

~あらすじ~

とある男が参拝に行こうとすると妻に「息子も連れてって」と頼まれる。しぶしぶ連れていくことになるが「物をねだるなよ」と言ってある息子は天神で様々なものをねだる。うるさいので男は息子に飴を買ってやる・・・

~概要~

噺にはいくつかのバリエーションがある。息子の性格や団子が出てきたり出てこなかったり演じる落語家によって大きく異なる。

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11.饅頭怖い

~あらすじ~

街の男たちが集まって自分たちの「怖いもの」の話をしている。クモが怖い、お化けが怖い、などと言っているがその中で一人だけ「まんじゅうが怖い」と言う男がいた・・・

~概要~

広く世間に知られる人気の演目。若手の練習噺としても用いられるが、持ちネタにする名人落語家も多い。

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昔、昭和の名人・八代目桂文楽師匠が『明烏(あけがらす)』という落語の中で甘納豆を食べる仕草をすると、あまりにリアルで美味しそうだったため寄席の売店の甘納豆が完売になったという逸話があるそうです。

これなど究極の「あるある」かもしれません。

 

12.明烏(あけがらす)

~あらすじ~

道楽を全く知らない堅物の息子を心配した父親。知り合いの遊び人二人に息子を遊郭(女性が男性をもてなすお店)へ連れていってくれと頼む。堅物ゆえに遊郭を恐れる息子を二人が参拝だと騙してまんまと遊郭へ連れ込むが・・・

~概要~

八代目 桂文楽(かつら ぶんらく)の得意ネタとして有名。

▼八代目 桂文楽

By 朝日新聞社 – 『アサヒグラフ』 1949年1月12日号, パブリック・ドメイン, Link

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日常生活の「あるある」が登場する落語

 

飲食に限らず、私たちの日常生活のすべてを笑いの対象にするのが落語です。

「日常生活のあるある」というのは、つまり市井(しせい:人が集まっているところ)のどこにでもある光景を描写した落語という意味で、言い換えればノンジャンルということでもあります。

「これぞ落語」というポピュラーでスタンダードな演目が多いと思いますので、落語を基礎中の基礎から知っていきたい人にはおすすめでしょう。

 

13.小言念仏

~あらすじ~

主人公の老人が仏前で念仏を唱える。その念仏の合間に「小言」を挟む。ついには妻に念仏の合間に頼み事をしだす・・・

~概要~

ストーリーがあるわけではなく様々な念仏の様子を演じる演目。落語家は扇子で台や床を叩き、木魚(もくぎょ:念仏の際に叩く木製の道具)に見立てながら演じる。

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14.強情灸

~あらすじ~

ある男が唸っている。聞けば今しがた「かなり熱いお灸を据える」と有名な店でお灸を据えてきてもらったらしい。でもその男によれば我慢したとのこと。さらにみんなからスゴイと言われて有頂天になったと言う・・・

~概要~

元々は上方(関西)の「やいと丁稚」という演目から江戸に伝わった噺。

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上記2つの演目を聴いていただくと「落語では些細な事柄さえ笑いにする」という事がわかると思います。

以下では日常の風景のあるあるを笑いに変えている落語を6つ紹介します。

 

15.動物園

~あらすじ~

朝が弱くて力仕事もできない非力な男がいて、仕事が続かず困っていた。そこへその男にぴったりな仕事が舞い込む。朝も遅くていい、人との関わりもない、力仕事もない仕事。喜んで飛びついたがその仕事は・・・

~概要~

古典落語。別題『動物園の虎』『虎の見世物』『ライオン』『ライオンの見世物』。元々は海外で広く伝わるジョークで日本人でなくとも楽しめるので落語家が外国で口演したりすることもある演目。

【著者談】『動物園』はここがポイント!

この落語では虎が檻の中をうろうろする様子を両腕だけで表現する仕草があり、客席からは「動物園の虎の動きにそっくり!」と賞賛の拍手が起きます。

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16.相撲場風景

~あらすじ~

とある相撲部屋。その日の相撲場は観客で満員。賑わった相撲場だが観客は隣の人の握り飯を食べてしまったり、寝ていたり・・・

~概要~

上方(関西)の落語。元々『子ほり角力』という演目の前半部分が独立した演目。別題『角力場風景』。

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17.夜店風景

~あらすじ~

とある縁日。夜店がたくさん出ている。その中に「お化け屋敷」という見世物小屋があり、若い男女が一緒に入る。そんなお化け屋敷に入ってもらおうとする客引きも大変で・・・

~概要~

この噺の後半部分が『がまの油』という演目。

※『がまの油』は前のページで紹介!

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18.浮世風呂

~あらすじ~

銭湯の中の人間模様。女湯と男湯では話す時間も内容も異なる・・・

~概要~

元々は「浮世風呂」という滑稽本(可笑しい噺を書いた本)が落語になった。

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19.くやみ

~あらすじ~

ボーッとした男が、世話になった旦那が亡くなったと聞いて告別式にやって来るが、そこへやたらと両棒ののろけ話が好きな男が現れて・・・

~概要~

昔のお弔い(葬式・告別式)の風景を描いた落語。

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20.三十石

~あらすじ~

京都から大阪に下る三十石船と船町の情景を、それぞれオムニバス調で描く・・・

~概要~

上方(関西)の落語演目。別題『三十石夢乃通路』。

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人間関係の「あるある」が登場する落語

 

落語のソフトな笑いが日常の行動や風景を描いて「あるある」を見つけることだとすれば、登場人物がぶつかり合って生まれる心理の描写に対して「そんなことあるよねー」と共感して笑うのは落語のハードな笑いと呼べるかもしれません。

 

【コラム】ソフトな笑いとハードな笑い

日常生活のちょっとした「あるある」というのは、脳内にある自分の過去の見聞・行動記憶の確認で、それらは表層記憶(つまりソフト)にあたります。

対して人間関係の「あるある」というのは、喜怒哀楽の感情が絡みます。脳のより根幹に近い心情的な記憶(つまりハード部分)を思い出し、「この感情、あるある」と共感して湧き出る笑いです。

以前さまぁ~ず(お笑いコンビ)が持ちネタにしていた「悲しいダジャレ」のネタの一つで、

「死んだあの人の形見の椅子に、すわっていーっすか?」

というのがありました。

「椅子」と「いーっす」のダジャレ部分が表層記憶の確認で「ソフト」、これに「死んだあの人の形見の」が付くことで頭に浮かぶ世界がガラリと変わる、これがすなわち心情の確認で「ハード」ということです。

本文ではこうした理屈は省いて、「人間関係のあるある」とごく簡単に表現しました。

人間ドラマが好きな人や、ドキュメンタリー番組が好きな人などは、笑いよりもそういった人間の機微にスポットを当てて進行する筋立ての落語を導入部にしますと、はまるかもしれません。

 

人間関係の「あるある」を楽しめる落語演目を6つ紹介します。

 

21.笠碁

~あらすじ~

とある囲碁好きな二人。ある日囲碁の勝負をしようとするが片方が「今日は『待った(=相手に一度やり直してもらう事)』なしだ」と言う。相手も「わかった。なしだ」と言って勝負をするのだがすぐに片方が「今の手、戻してくれねえか」と言い出してしまい、挙句喧嘩になってしまう・・・

~概要~

元々は上方(関西)の演目だったのが江戸(東京)に伝えられた。笑える要素もあるが人情要素も強い噺。

【著者談】『笠碁』はここがポイント!

幼馴染みが下手の横好き同士で囲碁をしている最中、「待った」をキッカケに細かい言い合いが始まって喧嘩別れするものの、最後はやはり幼馴染みらしい解決手段を見つけるお話です。おじさんしか出てこないのにストーリーがドラマチックで、聴き終えた後とてもいい気持ちになれます。

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22.締め込み

~あらすじ~

とある家に泥棒が入り込む。衣服を泥棒が風呂敷に詰めていると表から主人が帰ってくる。泥棒は慌てて床下に隠れた。主人が風呂敷に包まれた妻の衣服を見て「あいつは不倫をしようと服を包んでいた」と勘違い。妻が帰ってきて風呂敷を見て「あの人は不倫をしようと私の服を相手に渡そうとしていた」と勘違い・・・

~概要~

上方(関西)と江戸(東京)で後半部分のあらすじが異なる。上方では『盗人の仲裁』という演目名で演じられる。

【著者談】『締め込み』はここがポイント!

「夫婦喧嘩って他愛もないことから始まって、こういう発展の仕方をするよねー」という喧嘩あるあるです。

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23.堪忍袋

~あらすじ~

ある喧嘩の絶えない夫婦を見かねた大家さんが中国に伝わる故事を言い聞かせる。その故事では喧嘩をしそうになった男が「水がめ」に向かって叫びたい事を叫ぶ、というもの。そこで夫婦は嫌な事があると「袋」に向かって相手の悪いところを叫んだ。すると気持ちが爽快になる・・・

~概要~

喜劇脚本家の益田太郎冠者氏が作った新作落語。

【著者談】『堪忍袋』はここがポイント!

この演目も喧嘩あるあるなのですが、中で登場するストレス解決策が現代でも通用しそうな内容です。ただし突然やりっ放しの状態で落語が終わるため、聴き終えた時の気持ちは不安感に満ち、『笠碁』とは正反対です。

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24.意地くらべ

~あらすじ~

とある強情者が地主に金を借りに行く。なかなか地主は首を縦に振らないがとにかく強情者なのでそこを動かない。地主が金を借りたい理由を尋ねると「とある強情者から金を借りた」と強情者は言う。「『都合のいい時に返してくれ』と言われたが、俺は今日までに返したい」。地主は結局金を貸す。強情者が以前金を貸してくれた金を返しに行くと「お前はまだ都合が良くないだろう」と断られてしまう・・・

~概要~

劇作家の岡鬼太郎氏が作った新作落語。

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25.京の茶漬け

~あらすじ~

京都では客に帰ってほしい時「茶漬けでもどうですか」と言う、という話をある男が聞きつける。そこで実際に言われたら食べられるのではないかと企み、ある家に長居しようとする・・・

~概要~

上方(関西)落語の演目。

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26.長短

~あらすじ~

気の長い男と気の短い男がいる。二人は仲良しだが、お互い極端すぎる・・・

~概要~

元々は中国の話で、それが改作された古典落語。

【著者談】『長短』はここがポイント!

この落語演目は、短気な男(動作が極端に速い)と気の長い男(動作が極端にのろい)の二人がやりとりするだけの内容なのですが、その中に仕草の「あるある」と人間の機微の「あるある」が存分に盛り込まれた、楽しい落語です。

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あるある系落語を聴くベストシチュエーション

 

最後に、「あるある」系落語を聴くにあたっての、ベストシチュエーションをお教えしましょう。

やはり「あるある」に付き物の仕草をじっくり堪能するためにも、まずはDVDで高座映像を見てみることがオススメです。

 

高座

落語を演じる場所の事を指す。客席よりも一段高くなっている事から「高座」と呼ばれている。

 

演者では、仕草の名手と言われた五代目 柳家小さん(やなぎや こさん)師匠(故人)がオススメで、得意ネタの『うどん屋』『試し酒』『猫の災難』はいずれも絶品です。

また、小さん門下の落語家さんは仕草が上手な人が多いと定評です。

 

▼五代目 柳家小さん

小さん門下の落語家さんの例

柳家小三治(やなぎや こさんじ)師匠、柳亭市馬(りゅうてい いちば)師匠、柳家さん喬(やなぎや さんきょう)師匠、孫弟子の柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)師匠、入船亭扇辰(いりふねてい せんたつ)師匠など。

 

上方(関西)では、日本舞踊が得意だった三代目 桂春団治(かつら はるだんじ)師匠(故人)の仕草がきれいでした。

 

▼三代目 桂春団治(左)

 

六代目 笑福亭松鶴(しょうふくてい しょかく)師匠(故人)のお酒の落語も絶品でしたが、残念ながら映像が少ししか残っていません。

 

▼六代目 笑福亭松鶴(右)

 

名人の映像で落語を知った後は、ライブの落語に出掛けて自分なりの「仕草名人」を探してみるのもいいかもしれませんね。

 

以上、とにかく笑える落語【あるある編】でした。

次のページから第3章。第3章では笑える落語以外の様々なジャンルの落語をご紹介していきます。まずは恋愛を題材にした落語を紹介していきます。

『落語の演目と知識』目次へ  (全10ページ)



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目次著者

著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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落語を楽しむ為の基礎知識

 

落語はドラマや映画と違って、聴いている一人一人の頭の中に浮かぶ登場人物の顔や姿がすべて違います。

聴く人それぞれの想像力の中で、落語のキャラクターは自由にイメージされ、動き回り、活躍して、愛着のある存在に育つのです。

これもまた落語ならではの楽しみ方の一つで、かつ最大の特徴ともいえます。

このページでは、笑える面白キャラクターが登場する落語演目の数々を、滑稽噺(こっけいばなし=笑いの要素が強い落語)を中心に紹介していきましょう。

 

【コラム】キャラクターが出てくる落語演目の楽しみ方

テレビの連続ドラマを見ていて、主人公のキャラクターが活躍すると、自然と心理的に肩入れしてしまうことがあります。主人公ががっかりしたら自分も一緒にがっかりし、主人公が激怒したら自分も一緒になって憤慨するというような。

キャラクターが登場する落語はそれと同じことを、画面が無い分、聴く者一人一人の頭の中で顔から衣装まですべての画を想像し、舞台も風景も想像して、画面割りまで想像しながらストーリーを聴き進めます。

このような「想像上のエンタテインメント」をキャラクターが出てくる落語では楽しめます。

 

与太郎

 

落語の世界から生まれた最も有名なキャラクターといえば、与太郎です。

与太郎はちょっとおバカであまり物事は考えない性格ながら、たまに鋭い指摘をして周囲の者を驚かせるという、子供がそのまま成人したようなキャラです。

落語の設定では、世話焼きな親戚のおじさんが与太郎に仕事を紹介する場面から始まることが多めです。

 

【編集部コラム】与太郎

与太郎は代表的な落語の登場人物。間抜けでマイペースな性格をしている。一人称は「あたい」で現在でいうとニートのような存在で語られる事が多い。噺によっては女房がいることもある。落語には、口を半開きの状態でゆっくりとしゃべると間抜けな感じに聴こえるという技術があり「与太郎口調」と呼ばれる。

 

与太郎の魅力

 

与太郎というキャラは江戸の昔から「おバカ」として落語界全体が作り上げた共有財産です。

落語の中ではヘンなことを言ったりヘンな行動をしたりする「愚か者」という業務上の役割が任されていますが、数百年の時代を経て、人格が少し変貌していったのではないか、と思います。

親戚のおじさんをちょっと大人びたシニカルな視線で評したり、いきなり核心をついたりするのは、長い落語の歴史の中で、きっと与太郎に愛着を持った落語家さんが「こんなことを与太郎に言わせたい」とか考えて、ストーリーに盛り込んだのだと思います。

今の落語ファンの方々の中には、

「与太郎って有名人に例えたら〇〇かな?」

というキャスティング遊びをなさる方がおられます。落語のキャラクターにより親しんでもらう、わかりやすく想像してもらうには、最適の遊びでしょう。

 

与太郎が登場する落語演目

 

まずは世話焼きな親戚のおじさんが与太郎に仕事を紹介する場面から始まる演目を4つご紹介します。

 

1.かぼちゃ屋

~あらすじ~

20歳になってもろくに仕事もしない与太郎。面倒を見てくれているおじさんが見かねて与太郎にかぼちゃを売りに行かせる。元値を教え、そこに「上を見て売れ(売値をいくらか足して売れ)」と言われた与太郎であったが「上を見て売れ」の意味が分からず・・・

~概要~

人情噺『唐茄子屋政談』はまったく別の話。

【著者談】『かぼちゃ屋』はここがポイント!

展開のわかりやすいシンプルな構成で、与太郎の性格が最もわかりやすい落語です。おじさんとのやりとりの中で口にする与太郎のへらず口が素敵です。

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2.道具屋

~あらすじ~

20歳になっても働かない与太郎を見かねたおじさんが道具屋をやってみないかとすすめる。しかし何をやらせても上手くいかない与太郎はとことんお客さんに逃げられてしまう・・・

~概要~

小咄(短編話)を集めたオムニバス形式の話。その為寄席などでは途中で切り上げる事も多い。

【著者談】『道具屋』はここがポイント!

これもシンプルですが、笑えるポイントの数ではこれがトップ。露天の古道具屋が舞台なのでいろいろな品物が出てきて、その品物の数だけ笑いがあります。

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3.孝行糖

~あらすじ~

与太郎が親孝行をしていると奉行(武士の役職)から褒賞金をもらう。周りの人たちがそれを元手に商売を始めろと与太郎に勧める。親孝行した事から生じた商売「孝行糖」という飴を売ればいい、と勧めそれが飛ぶように売れるが・・・

~概要~

関西(上方)と江戸(東京)では周りの人が商売を始めろと勧める理由が異なる。上方では「上手くやれそうだから」、江戸では「褒賞金など若い人はすぐに使ってしまうのでもったいないから」。

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4.厄払い

~あらすじ~

いい年をして働かない与太郎を心配したおじさんが大晦日に近所の家々を回って「厄払い」を行い稼いでこいと告げる。早速厄払いの方法と文句をおじさんが与太郎に教えるがちっとも練習をせず与太郎は出かけていった・・・

~概要~

おじさんが与太郎に教える厄払いの文句は関西(上方)と東京(江戸)では多少異なる。東京の方が装飾されている。

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その他に与太郎が登場する落語演目を3つご紹介します。

父親が与太郎に「おじさんの家に出掛けて新築の家をほめて小遣いをもらって来い」とすすめる『牛ほめ(うしほめ)』、

『大工調べ』の大工のように最初から仕事に就いていたり、

『錦の袈裟(にしきのけさ)』のように所帯持ちだったりすることもあります。

 

5.牛ほめ

~あらすじ~

何をやらせても上手くいかない与太郎を見かねた父親。父親の兄が新築を建てたという事で与太郎を行かせて家を褒めさせようとする。兄貴は家を褒めたらお金をくれるぞと与太郎に言うと与太郎もその気に。しかし与太郎は父親の教える褒め言葉を上手く言えない・・・

~概要~

元々『池田の牛ほめ』という上方(関西)の落語演目だったのが江戸に伝わった。別題『普請ほめ』。

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6.大工調べ

~あらすじ~

大工をしている与太郎であったが家賃が払えなくなり大家さんに仕事道具を取り上げられる。困った与太郎は大工の棟梁に一緒に返してもらいに大家さんのところへ行く。結局喧嘩になってしまうのだが与太郎が言う大家さんの悪口はとんちんかんで・・・

~概要~

前半と後半に分かれており、前半だけで切り上げるパターンもある。

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7.錦の袈裟

~あらすじ~

隣町に住んでいる仲の悪い若者たちが遊廓(ゆうがく)で大きく遊び「こんな真似は隣町のやつらにはできない」と言っていた、と町の若い衆が聞いてくる。そこで町の若い衆たちは質屋で10枚の錦(にしき:高価な布)を買い、それでふんどしを作って遊廓で遊んで隣町のやつらを見返そう、という話になるが11人で行くことになるので与太郎の分の錦が足りなくなる。そこで与太郎は和尚に錦の袈裟(けさ)を借りに行くが・・・

~概要~

戦時中には性的描写のある演目とされ、国により禁止されていた。別題に『金襴の袈裟(きんらんのけさ)』『錦の下帯(にしきのしたおび)』『ちん輪(ちんわ)』。

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今挙げた7つの演目はすべて与太郎が主役・準主役として活躍する落語ですが、脇役やチョイ役で登場する『長屋の花見』『寄合酒』『芋俵(いもだわら)』『佃祭(つくだまつり)』などもあります。

 

8.長屋の花見

~あらすじ~

お金の無い連中が花見をしようと思い立つ。いざ花見に来てみるとお金持ちの連中がいて、彼らとの落差に消沈する。そこで喧嘩をしているふりをしてお金持ちを追っ払い、その隙に食べ物や酒を奪う策略を考え付くが、喧嘩のフリのつもりが本当に喧嘩になってしまう・・・

~概要~

上方落語では「貧乏花見」という名前の演目。短縮して演じられたり、オチ(サゲ)がいくつかあったりする。

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9.寄合酒

~あらすじ~

ある男がみんなで集まってお酒を飲もうと思いつく。しかし金がないので集まったそれぞれに酒の肴を持ち寄ってもらって宴会を開こうとする。しかし皆料理が苦手な男ばかりで持ち寄ったものがとんでもないものばかりになってしまう・・・

~概要~

寄合酒は「ん廻し(別名:運廻し)」という演目の前半部分。後半部分は「田楽喰い」という演目。

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10.芋俵

~あらすじ~

とある2人の盗賊が芋俵(いもを入れる俵)の中に入り、通りがかったお店に預け、夜になったら芋俵から出てお店のカギを内側から開けて盗みに入ろうという計画を立てる。そこで芋俵に入る人間を探したところ与太郎に白羽の矢があたる・・・

~概要~

上方(関西)落語では『芋屁』と呼ばれる。

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11.佃祭

~あらすじ~

とある旦那が佃島の祭りに行く。妻に必ず今日中に帰ると告げるが、最終の船に乗ろうとしたところ女に袖を引かれて乗り損ねる。聞けばその女は昔金が無くて思い詰めていたところへ旦那に5両をもらって生き延びた女だと言う・・・

~概要~

中国の逸話がモデルとなった噺。「情けは人の為ならず」が主題となっている。与太郎は最後に登場する。

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喜六と清八

 

与太郎のおバカキャラは、いわば落語界全体の共通財産ですが、登場するのは江戸落語(東京の落語)限定で、上方落語(関西の落語)には登場しません。

 

上方落語と江戸落語

落語は「上方落語」「江戸落語」で分けることができ、両者は「言葉遣い」や「演出」などが違う。例えば同じ内容の演目でもタイトルが違ったりする。

▼江戸と上方の違い一覧

江戸落語 上方落語
発祥地 江戸 関西(上方)
階級制度 見習い→前座→二つ目→真打ち なし
言葉 江戸弁 関西弁
道具 扇子・手ぬぐい 扇子・手ぬぐい・見台・ひざ隠し・小拍子
噺の演出の特徴 特になし ハメモノが入る演目が多い
江戸落語と上方落語について詳しくは「落語初心者入門」で! 江戸落語と上方落語について詳しくは「落語初心者入門」で!

 

代わりに「喜六(きろく)」と「清八(せいはち)」というコンビがいて、喜六がボケ役、清八がツッコミ役を務めるのが上方スタイルです。

 

上方落語の喜六と清八は、東京の与太郎よりもさらにもう少し業務的で、よりリアルな大阪の庶民です。

喜六は何かと言うと人を笑わせたがるイチビリ(目立ちたがり)で、清八はそのたしなめ役。この2種類の人格をわかりやすく例えたのが、漫才におけるボケとツッコミです。

したがって、喜六と清八の魅力はそのままリアル大阪人の面白味と相通じます。キャラクター(人間性)だけで言いますと、ボケとツッコミという構成上の業務をこなす役割のイメージが強く、与太郎ほどの際立った個性や面白味はありません。

 

与太郎や喜六・清八以外にも、複数の落語に掛け持ちで登場するキャラというのは枚挙にいとまがありません。以下で6つご紹介します。

 

メインキャストが登場する落語演目

 

お人よしの「甚兵衛」さん⇒『鮑のし(あわびのし)』『火焔太鼓(かえんだいこ)』など

 

12.鮑のし

~あらすじ~

おめでたい男、甚兵衛(関西では喜六)がお腹を空かして帰り嫁さんに言うと「ご飯が食べたければお金を50銭借りてこい」と言われる。何とか借りて帰ると、その金で鯛を買い大家さんにプレゼントをして1円をお返しでもらってこい、と嫁さんに言われる。しかし甚兵衛が50銭で買えたのは鮑(アワビ)だけだった・・・

~概要~

別題『鮑貝(あわびがい)』『祝いのし』。オチ(サゲ)にはいくつかのバリエーションがある。

【著者談】『鮑のし』はここがポイント!

お人よしで恐妻家の甚兵衛さんが、口うるさい周囲の人たちからいろいろな挨拶やら喧嘩口上やらを教示されます。腹ペコなのに。その「困り」が笑いになっています。

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13.火焔太鼓

~あらすじ~

商売下手の道具屋甚兵衛がある日古い太鼓を仕入れてくる。しっかり者の妻から「どうせ売れない」と嫌味を言われるが、一人の侍が買いたいと申し出てくる・・・

~概要~

五代目 古今亭志ん生(ここんてい しんしょう)が膨らませて新たに作ったとも言われる古典落語の演目。

▼五代目 古今亭志ん生

五代目 古今亭志ん生は「落語初心者入門」で詳しく紹介! 五代目 古今亭志ん生は「落語初心者入門」で詳しく紹介!

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説教好きの「大家さん」⇒『一目上がり』『長屋の花見』(既出)など

 

14.一目上がり

~あらすじ~

長屋に住む職人が掛け軸の絵の横に書かれた字を見ていた。すると隠居が「あれは賛(さん)だ。お前も大家のところへ行き掛け軸を見て『良い賛ですね』の一言でも言ってこい」と言われる。そこで職人が大家さんの家に行ったが掛け軸に絵がなく文字しかない・・・

~概要~

別題『七福神(しちふくじん)』『軸ほめ(じくほめ)』。

【著者談】『一目上がり』はここがポイント!

長屋を舞台にした「長屋噺」の代表作の一つ。掛け軸に書かれた絵や字の呼称がすべて違っていて、一目上がりになっているのがこの演目のミソ。

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物知りの「ご隠居さん」⇒『やかん』など

 

15.やかん

~あらすじ~

何でも知っていると言うご隠居さんが八五郎を馬鹿にした。頭に来た八五郎は様々な物の名前の由来を聞いて鼻を明かしてやろうと試みるがご隠居さんは何でもあっさり答えてしまう・・・

~概要~

前半部分だけを『魚根問(さかなねどい)』とする場合もある。

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「糊屋の婆さん」⇒『たらちね』など

 

16.たらちね

~あらすじ~

独り身の八五郎の元へ大家さんが縁談を持ちかける。聞けば器量良しの若い女だがいかんせん話し方が丁寧すぎて何を言っているか分からないらしい。いざ八五郎が会ってみて、挨拶をされたがちんぷんかんぷんで・・・

~概要~

演目名は『垂乳女』と書いてたらちねと読む。糊屋の婆さんはちょい役で登場。関西ではこの噺の後日談として『つる女』という演目がある。

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長屋の八っつぁんと熊さん⇒多数・・・

 

これらのキャラクターがいます。

これらの落語(同じキャラが登場する落語)はほんの一例です。

キャラとは別に、落語の演目は主人公の職種や特徴で類別されることが多く、

泥棒・若旦那・殿様・僧侶・たいこ持ち(幇間:ほうかん)などの職業、

粗忽者・ケチ・乱暴者などの性格、

さらに動物(狐・狸など)・幽霊・天狗、

など様々なジャンルに分かれます。

あなたが興味のあるジャンルにターゲットを絞り、そこから聴き始めるのも一つの手段かもしれません。

 

【著者に聞きました】なぜ同じキャラが出てくる?

Q. なぜ古典落語では作者が違っても同じキャラが出てくるのでしょうか?

A. 江戸時代に生まれた古典落語は、歌舞伎やシェークスピアのように個人の著作が代々伝わっているわけでなく、数百数千もの落語家さんが年月をかけ、少しずつ工夫を織り交ぜて作り上げられたものです。先ほど『与太郎というキャラは江戸の昔から「おバカ」として落語界全体が作り上げられた共有財産』と書いたように落語界が年月をかけてキャラクターを作っていったのです。

 

唯一無二のキャラが登場する落語

 

落語は数多くのジャンルに分かれますが、中には、同じキャラが他の落語には登場しない唯一無二の演目というのもあります。

以下にそのような演目を古典落語と新作落語に分けてご紹介していきます。

まずは古典落語の代表例から。

 

17.元犬

~あらすじ~

ご隠居さんが白い犬に「白犬は人間に近く、信心すれば来世には人間に生まれ変われる」という俗信(迷信)を話した。そこで白い犬は寺院で「今生(今世)のうちに人間になりたい」と願う。するとみるみるうちに人間の見た目になっていった・・・

~概要~

『白犬は人間に近い』という俗信をもとにした落語。

【著者談】『元犬』はここがポイント!

犬が神社に願掛けの末に人間になるというSFチックな落語です。人間になった後の行動で、随所に犬っぽさが残ってしまうのが可愛く、また笑い所でもあります。

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18.弥次郎

~あらすじ~

ホラ話が得意な弥次郎がご隠居さんに話をし始める。「北海道で武者修行に行ってきました。北海道はあまりにも寒いので『おはよう』の挨拶まで凍っちまう。さらに火事が凍ってしまったんだが、物珍しいという事で本州まで火事を運んで行こうと思ったんだが火事が途中で溶けてしまって・・・」

~概要~

上方(関西)の演目名は『鉄砲勇助』。バリエーションがいくつもあり、どこでさげるか(終わらすか)は様々。

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19.天災

~あらすじ~

短気な男がいて、見かねた隠居が心学者の紅羅坊名丸(べにらぼうなまる)先生を男に紹介して短気を直してもらおうとする。先生が「短気は損気」などの格言を言ってもなかなか感心することがない・・・

~概要~

紅羅坊名丸先生が伝える格言と男が聞き覚える格言の間違いにはバリエーションがある。

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20.鉄拐(てっかい)

~あらすじ~

舞台は中国の上海。毎年決まった時期に芸人を呼ぶ「上海屋」。しかしとうとう目新しい芸人さんがいなくなってしまった。そこで上海屋の店主が「どこかで探してこい」と番頭に命じた。番頭は『鉄拐(てっかい)』という名前の仙人を連れてくる。その芸は「息を吐くと自分の分身を出現させる」というものだった・・・

~概要~

中国が舞台の珍しい落語演目。内容がほぼ変わらず昔から伝わっている。

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続いて新作落語ですが新作落語は古典落語よりも世界観が大幅に広がるため、さらにキャラの種類が多岐にわたります。

 

21.鯛

~あらすじ~

とある生け簀の中。20年生け簀にいるという鯛が処世術などを説く・・・

~概要~

桂文枝師匠の新作落語。絵本にもなっている。

▼桂文枝

 By Ogiyoshisan投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link

▼鯛(絵本)

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22.ぐつぐつ

~あらすじ~

とあるおでん屋台。ぐつぐつと煮られているおでん達が会話を始める・・・

~概要~

柳家小ゑん(やなぎや こえん)師匠の新作落語。2時間で創作されたと言われる。

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23.母恋いくらげ(ははこいくらげ)

~あらすじ~

とある海にくらげの親子がいた。その日はくらげの子が大海原へデビューする日。しかし悪天候によりくらげの子が陸の水たまりへ投げ出されてしまう・・・

~概要~

柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)師匠の新作落語。絵本にもなった。

▼柳家喬太郎

▼母恋いくらげ(絵本)

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おすすめ落語家

 

最後に、面白キャラクター系落語を聴くにあたっての、おすすめ落語家さんをお教えしましょう。

キャラクター系落語を聴くとしたらオススメは上方落語の桂枝雀(かつら しじゃく)師匠です。

 

▼桂枝雀

 

枝雀師匠は生前、『代書屋』という演目の中で「松本留五郎(まつもと とめごろう)」という強烈なキャラクターを生み出しました。

 

▼桂枝雀の代書屋を聴く

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現役落語家では、人間国宝・柳家小三治(やなぎや こさんじ)師匠が演じるキャラクターの存在感が秀逸です。

 

▼柳家小三治

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その他、順不同で紹介しますと、立川志の輔師匠、三遊亭円楽師匠、柳亭市馬師匠、古今亭菊之丞師匠、春風亭一之輔師匠、瀧川鯉昇師匠、三遊亭遊雀師匠、桂文珍師匠、桂ざこば師匠などがおすすめです。

おすすめしている理由としてはいずれも、人物描写が卓越していることで定評のある落語家さんだからです。

 

できればCDや動画で終わらず、ライブの落語ではどのように演じられるかを確認するためにも、寄席や落語会にも出掛けてみてください。

きっと違う種類の感動が生まれるはずですから。

 

以上、落語を100倍楽しむ為の基礎知識でした。次のページから第2章。第2章ではとにかく笑える、爆笑落語(滑稽噺)をたくさん紹介していきます。

『落語の演目と知識』目次へ  (全10ページ)



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目次著者

著者:なかむら治彦

本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。現在、隔月パズル雑誌『漢字道』(イード)で落語4コマを連載中。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。

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本業は4コマ漫画家兼イラストレーター。学生時代から筋金入りの落語ファン。1998年「第1回新作落語大賞」に落語脚本を投稿し、大賞を受賞。その後は「尾張家はじめ」のペンネームで落語作家兼ライターを副業に。著書は『落語まんが寄席』(新星出版社)他。お問い合わせはこちらから

 

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はじめに

落語の脚本も手掛ける落語ファンの著者。「最初に聴く落語」について語ります・・・

はじめに ~落語の入口は百人百様~

 

第1章 落語の定番

まずは定番の落語、そして知っておくと落語をもっと楽しめる基礎知識をご紹介。皆が知っているあのギャグフレーズも落語から誕生していた!?

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第2章 とにかく笑える落語演目集

落語と言えば「笑い」。でも笑える落語と言っても数は膨大で、さらにジャンルも様々。著者が厳選するあなたにピッタリの爆笑落語・滑稽噺を聴いてみましょう!

落語で笑おう!おすすめ演目29選 【爆笑編】

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第3章 色んなジャンルの落語演目集

落語は笑えるもの。でもそれだけではありません!デートで聴くのに良さそうな「恋愛」がテーマの落語やハラハラドキドキする落語、そして泣けるドラマチックな落語まで!おすすめ演目をご覧ください!

落語で恋愛!?感動する演目24選

ハラハラする落語!おすすめ演目25選

ドラマチックな落語!おすすめ演目14選

 

第4章 落語をもっと楽しむ

ブームとなりつつある落語。落語がテーマになっている映画・ドラマ・舞台は数知れず。なんとあの宝塚歌劇団まで落語をテーマに演じているのです。

落語が題材になった映画・ドラマ・舞台

 

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