90年代ジャニーズの魅力を伝えたい理由

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ジャニーズファン歴25年で『なぜ90年代J-POPはあんなにアツかったのか?』の著者であるシン氏が90年代ジャニーズという存在を紐解く!「少年隊」「光GENJI」が築いたジャニーズの礎とは?「SMAP」「V6」「TOKIO」「KinKi Kids」の軌跡とおすすめ楽曲をジャニーズと共に青春を過ごしてきた筆者視点で語る!

『90年代ジャニーズ入門~ファン歴25年が語る~』(全15ページ)はこちらから!

著者:シン アキコ

30代前半女性。ジャニーズファン歴25年。70年代、80年代、90年代の邦楽を愛している。著書『なぜ90年代J-POPはあんなにアツかったのか?: J-POP愛して25年の著者がヒット曲を徹底分析 (Webonブックス) 』

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90年代ジャニーズの魅力を伝えたい理由

 

私には2つの疑問があります。

なぜ日本には「ジャニーズファン」ということが恥ずかしいことであるような、隠すべきことであるような風潮があるのでしょうか。

あれだけのヒット曲を持ち、ミリオンセラーを売り上げ、社会現象までも巻き起こしたジャニーズが、なぜひとつの音楽ジャンルとして認められていないのでしょうか。

かくいう私も、ジャニーズファンであることを公にしてこなかった一人です。

 

あくまで個人的見解ではありますが、世間の風潮ではジャニーズファンに対して偏見を持っている方もいると思います。

「ジャニーズファン=顔ファン、イケメン好きという偏見」
「音楽番組の番協にみる黄色い声援=歌を聴いていない、マナーがないという偏見(番協はあくまで「協力」であり、タレントのパフォーマンスを盛り上げるため、事務所の指示のもと行うもの。事前に集合し、振り付けや合いの手、声援の練習を行います)」
「世間的には『ジャニーズは音楽じゃない』という認識がある」

このようなイメージから、なかなかジャニーズファンであると公にできない方も少なくないはずです。

 

私も「好きな音楽は?」と問われたとき「ジャニーズ」だとか「光GENJI」だとか「KinKi Kids」だと答えることはありませんでした。

しかし、ふと思ったのです。本当に、ふと。

ジャニーズファンであることの、なにが恥ずかしいのだろうかと。

ジャニーズはカッコイイ。顔だけじゃない。音楽も、パフォーマンスも、すべてカッコイイ。だから好き。それの何が悪い。何が恥ずかしいのだろうかと。

「ジャニーズを見つけた自分を誇れないことのほうが恥ずかしい」

そう気付いたとき、ジャニーズの素晴らしさを伝えたい、分かり合いたい、そういった衝動に駆られました。

そしてライターとして、音楽を愛する者として、ジャニーズの音楽の魅力をぜひ伝えたいと思ったのです。

なかでも80~90年代はジャニーズが著しく活躍、そして飛躍を果たした「黄金時代」と呼べるでしょう。

そして、90年代は私が青春を過ごした時期であり、リアルタイムで彼らの活躍を目の当たりにしてきました。

そこで今回は、音楽的な視点を交えつつ90年代ジャニーズの魅力をひも解いていきます。「ジャニーズ」という文化や楽曲の魅力を知れば、ジャニーズをもっと好きになることでしょう。

 

まずおさえるべきは「デビュー曲」

 

誰もが知るジャニーズのヒット曲、知る人ぞ知る隠れた名曲、ジャニーズの音楽の裏にはたくさんの著名な作家の存在があります。

とくにそれぞれのデビュー曲は、ジャニーズを知るにはまずおさえるべき彼らの象徴的存在です。

思い出してみてください。

もちろん過去の映像でもかまいません。

 

きっと誰の想い出にも「仮面舞踏会」でバック転を決める少年隊、

ローラースケートで「STAR RIGHT」を舞い踊る光GENJI、

カメラににらみをきかせ「DAYBREAK」を鳴らす男闘呼組の姿があることでしょう。

 

音楽番組氷河期にデビューしたSMAPの「Can’t Stop!! -LOVING-」はどうでしょう。

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国民的スターに登り詰めたSMAPの野心とプロ根性は彼らの魅力であり、恵まれなかった不遇のデビューもいつしか伝説に変えてしまいました。

本格派のバンドスタイルでデビューしたTOKIOの「LOVE YOU ONLY」はフジテレビ系アニメ「ツヨシしっかりしなさい」の主題歌にも起用され、老若男女問わず愛されるTOKIOに相応しいキャッチーな曲。

いわゆる「バレーボールデビュー」の先駆けとなったV6の顔ぶれには、当時のジャニーズファンはみな驚いたはず。

※バレーボールデビュー…「ワールドカップバレー」のスペシャルサポーターとしてジャニーズの新グループが結成され、デビュー曲が大会テーマソングになるという流れはジャニーズファンにおいて四年に一度のおきまりとなっていた時期がありました。

流行していたユーロビートに乗せたダンサブルな「MUSIC FOR THE PEOPLE」は、今も変わらぬダンスとアクロバットでファンを楽しませてくれる彼らの代名詞といえます。

当時、日本中の女の子が恋をしたKinKi Kidsのデビューは、約5年ものあいだ今か今かと待ちわびたもの。

そして山下達郎&松本隆による名曲「硝子の少年」と『A album』の同時発売という異例の形で期待に応えました。

彼らは現在に至るまでシングルチャート初登場1位のギネス記録を更新し続け、「あのころの女の子たち」はずっと彼らを見つめ続けています。

 

このWebonではそれぞれのデビュー曲についてもご紹介していきます。

また各グループの色…ファンタジック、等身大、アクロバティック、アーティスティック…彼ら自身の輝きを最大限に際立たせる曲、コレオ、演出。それらを作り上げた影の存在についても触れていきたいと思います。

 

ジャニーズには歴史、美学、ロマンがある

 

ジャニーズは、世界にたったひとつ日本にしかない文化です。

「ジャニー喜多川」という若き青年が見た夢を、同じくショービジネスを志す若者たちが未来へと繋いでいく。

そこには歴史があり、美学があり、ロマンがある。

ジャニーズの世界で生きることを決めた少年たちは、レッスンに舞台にコンサートにと、日々エンターテインメント道をまい進していきます。

 

普通の男の子としての青春はそこにはないでしょう。

でも、ジャニーズだからこそ見える景色がきっとあるのだと思いますし、そうであってほしいと願うファン心もあります。

彼らの青春が、光り輝く照明とペンライトの波で彩られますようにと。誰よりも幸せな景色がその目に映りますようにと願っています。

 

そして私はいくつになっても、彼らを輝かせるペンライトのひとつでありたい。

これまでの人生で、さまざまなジャニーズグループのコンサートを鑑賞しました。

どれをとっても忘れることのない、私の青春をたしかに輝かせてくれるものです。

彼らが歌い、踊り、駆けまわり、笑って泣いた。

私は、彼らの名を呼び、胸をときめかせ、笑って泣いた。

それが私の、私たちの青春でした。おこがましくはあるけれど、彼らと私たちの宝物のような青春。

そんな時間が、季節が、彼らにとっても生涯すばらしい記憶でありますようにと願っています。

ところどころ、想い出話の蛇足があるかもしれませんがどうぞ温かい目でお付き合いください。

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