テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップの判断】

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ポーカーの一種、「テキサスホールデム」は海外では多くの大会が開かれる大人気ゲーム。そんなテキサスホールデムをルール・確率・戦略…と初心者の方でも簡単に理解できるよう解説します。読めば海外プレイヤーとも対等に渡り合えるようになる!?

「テキサスホールデム入門 ~魅力的な投資ゲーム~」はこちらから!

はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

番外編 専門用語集

テキサスホールデム専門用語集

著者:國谷正明

テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)

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第3章ではオンラインゲームなどで海外のプレイヤーと対等に勝負ができるようテキサスホールデムの「戦略」について

ポジション】【プリフロップ】【コンティニュエーションベット】【フロップ以降】【プレイスタイル

のページに分けて解説しています。

このページでは、テキサスホールデムの世界で既に常識となっている【プリフロップ】時の基本的な戦略をご紹介していきます。

 

プリフロップの戦略

 

まずは、プリフロップにおける基本戦略についてです。

 

プリフロップとは

プリフロップは、ビッグブラインドとスモールブラインドがブラインドを支払った後に、2枚ずつ手札が配られ、プレイヤー全員がアクションを終えるまでのラウンドです。

 

ゲームに参加して2枚の手札が配られたとき、最初に考えなければいけないことは、その手札がプレイ可能であるかどうかです。

 

判断の前提

 

ただし、2枚の手札を見てプレイ可能かどうかを判断する上で前提として頭に入れておくべきことがあります。

それは

「ポジション」「テーブルにいる人数」「持っているチップの額」が判断基準を変える

という事です。

 

 

ポジションによってプレイできる手札の強さが異なることは前のページ「テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】」でお伝えしたとおりです。

テーブルの人数によって大きく左右される理由は、単純に後ろでアクションするプレイヤーの人数が異なることがその根拠です。

後ろでアクションする人数が多ければ強い役を完成させてくる可能性のあるプレイヤーが増えることになるので人数が多ければ自分はより強い役を作らなければなりません。

 

また、スタック(=手持ちのチップ)が極端に少なければ自分がどんなに弱い手札でもゲームに参加することがオッズ(=ポットオッズ)に合ってしまうような状況も考えられます。

たとえば、ポット(全員の賭け金の合計)が$2,000で自分のスタック(手持ちのチップ)が$100しかないとき、オッズ(=ポットオッズ)は2,100:100=21:1であるため、それ以上の20:1程度(20回に1回勝てる)の勝率を持つハンド(自分の手札とコミュニティーカード)以上であればベットすることが数学的に正しいプレイとなります。

ただし20:1程度(20回に1回勝てる)の勝率はかなり低いので、結果「弱いハンドでもベットすることが数学的に正しいプレイ」になってしまう、という事です。

このように、ポット(全員の賭け金の合計)に対してスタック(手持ちのチップ)が少なければ少ないほど、弱いハンドでもオッズに合う(=ベットすべきという判断をしなければならない)ようになります。

 

オッズ(ポットオッズ)
オッズ(ポットオッズ)とは、「ポットの大きさとそのポットを得るために必要な投資額の比率」のことです。要するに「いくら払って、いくら返ってくるか」ということの比率と言えます。この比率と自分の手札の勝率を鑑みて「勝負するかどうかの判断」をするのです。

ちなみに自分の手札の勝利確率は「アウツ」というものを利用して求めます。オッズやアウツ・勝利確率の詳しい計算方法は、第2章で解説しています!(現在第3章)

 

プリフロップの判断方法

 

ゲームに参加できるハンド(手札)であるかどうかを判断する具体例として、フルリングのゲーム(チップが無くなってもお金を払えばチップを買える形式のゲーム)でアンダーザガン(アクションを開始する最初のプレイヤー)のポジションにいる時を考えてみます。

 

 

著者の経験や海外のポーカー掲示板の書き込みを踏まえると、本Webon第2章の「テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】」で解説したスターティングハンド表のグループ0~1、すなわち「AKs以上のハンドであればアンダーザガンのポジションではプレイ可能」であるという意見が一般的です。

 

▼スターティングハンド表

※○○sは柄が揃っていることをを意味しています。つまりAKsならA♠K♠など。

※T=10

グループ 組み合わせ
グループ0 AA、KK
グループ1 QQ、JJ、AKs
グループ2 AQs、TT、AK、AJs、KQs、99
グループ3 ATs、AQ、KJs、88、KTs、QJs
グループ4 A9s、AJ、QTs、KQ、77、JTs
グループ5 A8s、K9s、AT、A5s、A7s
グループ6 KJ、66、T9s、A4s、Q9s
グループ7 J9s、QJ、A6s、55、A3s、K8s、KT
グループ8 98s、T8s、K7s、A2s
グループ9 87s、QT、Q8s、44、A9、J8s、76s、JT

<自分がアンダーザガンのポジションの時は薄い黄色の手札であれば「勝負OK」というのが一般的>

 

もちろんプレミアムペア(AA~QQの同じ数字が手札にある状態)でなければゲームに参加しない堅実なプレイスタイルのプレイヤーもいれば、弱い手札でも強気なベットをするようなアグレッシブなプレイヤーもいるため、一概に言い切れるものではありません。

▼プレミアムペアの例

      

 

テキサスホールデムではプリフロップの平均的な参加率はおよそ20%(つまり多くのプレイヤーは5回に1回しかゲームに参加しない。4回はフォールド(降りる)する)である、とされておりますのでまずは5回中1回を目安にゲームに参加してみると良いでしょう。

チップやお金が無くなるなどでゲームを脱落する人が増えて、ゲームに参加する人数が少なくなるにつれてプレイできる勝負できる手札の範囲も広くなっていきますのでその時はゲームに参加する手札の基準を緩めていってもいいかもしれません。

これは

「人数が多いとその分強い手札を持っている人が相対的に増えるが、人数が減れば相対的に強いカードを持っているプレイヤーも減っている可能性が高い」と言える

からです。

以上の事を参考にポジションや状況に応じた自分なりの基準を探ってみてください。

そして実際に判断を行うと同時にやっておくべきなのは以下で解説する「フロップ以降の想定」です。

 

フロップ以降の想定

 

そのハンド(手札)でゲームに参加することをプリフロップ(2枚の手札が配られた段階のターン)で決めたら、次にフロップ(3枚のコミュニティーカードが配られた段階のターン)以降にどのようなアクションをするかを想定します。

 

フロップ
3枚のコミュニティカードが公開されてから、前のラウンドでフォールドしなかったプレイヤー全員がアクションを終えるまでのターン。

 

逆にいえば、フロップ(3枚のコミュニティーカードが配られた段階のターン)以降のアクションが想定できないハンド(手札)であった場合はプレイするべきではありません(プリフロップで降りるべき)。

ですのでプリフロップでゲームに参加するかどうかの判断をする際にはこのフロップ以降の想定ができていなければいけません。

 

たとえば手札がA♢K♣だった場合、フロップでAかKがヒットするかストレートドロー(後1枚でストレートが完成という状態)となればベット(レイズ)。

 

※T=10

 

それ以外ではフォールドする。

と決めておくことで、フロップ以降のラウンドにおける損失を最小限に抑えることができます。

また、下記のような投機的ハンド(強くなる可能性のある手札)はフロップでヒットしなかった(想定したコミュニティーカードが来なかった)際にフォールド(降りる)することが容易であるため、初心者にも扱いやすいスターティングハンドであるといえます。

 

▼初心者にも扱いやすいスターティングハンドの例
スモールペア 手札に2~6で同じ数字が揃っている状態 例:2♡2♠、6♣6♡
スーティッド 同じ柄のカードが揃っている状態 例:3♡7♡、9♠5♠
コネクター 連続した数字のカードが揃っている状態 例:9♢8♣、3♡2♢

※数字の強さはA⇒K⇒Q・・・3⇒2

 

アクションの考え方

 

フロップ(3枚のコミュニティーカードが配られた段階のターン)以降のアクションが想定できたら、実際にプリフロップ(2枚の手札が配られた段階のターン)でアクションを行います。

 

標準的なオープンベット(ブラインド(SBとBBの強制ベット)以外にまだ誰もポットに参加していない時点おこなう初めてのベット)の額はビッグブラインドの3~5倍。

 

 

自分の前にリンパー(=リンプ(ブラインドに対するコール)しているプレイヤー)がいる場合には、リンパーひとりにつきビッグブラインドと同額をプラスしてベットします。

 

 

例えば、ブラインドがスモールブラインド$50、ビッグブラインド$100でその時点のポットが$150だったとき、オープンベットの標準額は$300~500ですが、前にリンパーが2人いるときにはそこに$200(BBの$100×2人)を上乗せします。

 

ビッグブラインドの3~5倍のベット額という大きさは、ビッグブラインドがフォールドするのに充分なオッズ(いくら払っていくら返ってくるかの比率。これが小さい(与えられる)と勝負しにくい。なぜなら「オッズが小さい」という事は投資に対するリターンがあまり大きくない事を示しているから)を与え、スモールブラインド・ビッグブラインドからチップを獲得する際の不要なリスクを抑えるという目的に基づいたものです。

 

テーブルの雰囲気を考慮しつつ、ビッグブラインドの3~5倍の範囲で基準となるベット額を定めたら、そのテーブルでゲームする限りはプロフリップ(2枚の手札が配られた段階のターン)時のハンド(手札)の強さによらずオープンベットは同じ額でベットし続けるようにしてください。

なぜなら、上手なプレイヤーであればそのわずかなベット額の差からあなたのハンド(手札)の強さを推測し、あなたのベッティングの癖を読み取ってしまうかもしれないからです。

 

 

ベット額にバリエーションをつける場合には、ハンドの強さにかかわらずランダムに変化させることで他のプレイヤーにハンドの強さを読まれにくくなります。

 

オープンベットの後、他プレイヤーがレイズ(賭け金を上乗せして賭ける)をしたときは、あなたのハンド(手札)の強さに応じてフォールド(降りる)するか、コール(前のプレイヤーと同額を賭ける)するか、リレイズ(さらに賭け金を上乗せして賭ける)するかを決定します。

可能であればレイズ額の許容範囲も含めて、レイズされた場合のアクションも事前に想定しておくようにしてください。

 

プリフロップ時の戦略【考え方の流れ】

状況 考えること 判断基準
① 手札が2枚配られた ゲームに参加できるハンド(手札)であるか考える。 スターティングハンドなどに照らし合わせる。
② 参加できそうな手札だったら フロップ以降のアクションを想定する。アクションが想定できない場合はフォールド(降りる)した方がよい。 手札に照らし合わせて「フロップでAかKがヒットがしなかったら降りる」など決める。
③ アクションを想定 適切な賭け額を決める。 テーブルの雰囲気を考慮しつつ、ビッグブラインドの3~5倍の範囲で基準となるベット額を定める。

 

まとめ

 

・プリフロップでは最初にそのハンド(手札)でゲームに参加できるかどうかを考える。

・平均的な参加率はおよそ20%(5回に1回参加)程度。

・次に、他プレイヤーの行動も含めてフロップ以降のアクションを想定する。

・フロップ以降のアクションを想定できないハンドはプレイしない。

・標準的なオープンベット額はビッグブラインドの3~5倍。

・前にリンパー(ビッグブラインド(BB)にコールしたプレイヤー)がいたら1人につきビッグブラインドのベットと同額を上乗せする。

・そのテーブルでゲームをしている限りはハンドの強さによってベット額を変化させない。

 

以上、プリフロップ時の戦略でした。

次のページではテキサスホールデムの一般的とも言えるフロップ(3枚のコミュニティーカードが公開された段階のターン)の戦略「コンティニュエーションベット」について解説をしていきます。

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著:國谷正明 価格:380円 Kindle Unlimitedで読み放題対応

目次著者
はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

番外編 専門用語集

テキサスホールデム専門用語集

著者:國谷正明

テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)

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著者:風祭健

北海道出身、北海道在住のアラサーのスノーボーダーです。小学生の頃に地元のスキー場で、格好良く滑るスノーボーダーに憧れてスノーボードを始め、かれこれスノーボーダー歴は約20年になります。学校を卒業してから一度は会社員になるも、週末だけのサンデーボーダーでは満足できなくなり転職。JSBAスノーボードC級インストラクターの資格を取得。それ以後、冬に仕事のない農家や土木関係の仕事をし、冬はインストラクターとして山に籠もる生活を送っています。夏場はスケートボードとサーフィンも始めてしまい、趣味も人生も横滑りばかりです。お問い合わせはこちらから

 

 

 

カービングターンとは

 

カービングターンとは板のエッジ(板の周囲についている金属部分)を使って滑り、雪面に一本の線を描くように滑るターンのことです。

略して「カービング」とも呼びます。

 


▲カービングターンをしている様子

 

カービングターンと言えば、スピードを競うレースなどの競技をイメージする方も多いかも知れません。

しかし、ターンの技術を競う「テクニカル選手権」という大会もあるくらい、ターン自体に魅了されている人達も多くいます。

 

カービングターンでは板をずらさないで、スピードを加速させるようにターンします。

圧雪車(雪をならして固める車)で綺麗に整備されたゲレンデを、猛スピードでターンを刻んでいく快感は、パウダースノー(粉状のさらさらの雪)のゲレンデを滑るのにも負けない気持ちよさがあります。

 

▼圧雪車の例

photo by JGSDF – 10式雪上車

 

パウダー好きも、パークというジャンプ台などがおいてある場所が好きな方も、カービングターンの経験があれば、一度その気持ちよさを感じたことがあるはずです。

 

そしてカービングターンは非常に道具の性能が重要になるジャンルでもあります

一番道具の違いが出るジャンルと言っても過言ではないはずです。

 

このページではカービングターンをするのに最適なブーツの選び方、そしておすすめのブーツを紹介していきます。

カービングは極めようと思えば、非常に奥が深い技術です。その奥深さが人気の一つの要因でもあります。

ブーツひとつでカービングのやりやすさは全く違います。

 

カービングに向いたブーツなら、思い切った挑戦もしやすいので上達にも繋がります。

カービングを極めていきたい人には、是非カービングに向いているブーツを使うことをおすすめします。

 

カービングターン向きブーツの選び方

 

カービングターンはとにかくスピードを出します。

これからカービングターンに挑戦したいと思っている方でも、カービングを覚えるためには、ある程度のスピードが必要になります。

ですので、そのスピードを出した時にも安定して滑れるサポート性能が必要になります

 

サポート性能
スノーボードブーツは履いて、足首を曲げようと思っても、硬くてほとんど曲げることができません。これこそが「サポート性能」です。

「足首が曲げられないと動きにくい」と思われるかもしれませんが、この曲げられない硬さ(=サポート性能)によって力は余すことなく板に伝わります。

柔らかくてサポート性能のないブーツは、力がほとんど逃げてしまうので、スノーボードをする上では逆に動きづらくなってしまうのです。

また高速のスピードを出してターンをする時などには、その分遠心力などの力が強くなってくるのでサポート性能が重要になります。

 

カービングターンに向いているブーツの特徴は下記の3つが挙げられます。

  • フィット感が優れる
  • フレックス硬め
  • レスポンス(反応)が良い

以上の3つの性能が優れたブーツがカービングには向いているのですが、下記ではこれらの性能を持ったブーツがなぜカービングターンに向いているのかを詳しく解説していきます。

 

カービング向きブーツの特徴1 フィット感が優れる

 

カービングに限らず、スノーボードのブーツはフィット感が一番大切です。

足が痛くなったり、かかとが浮いたりしない自分の足にピッタリ合ったものを、試着して選びましょう。

 

フィット感の大切さについてはこちらでも紹介!(別Webon)

 

特に高速のスピードを出した時にはシビアなボードコントロールが必要になります。

車や自転車で高速で走っている時に、少しだけハンドルを切ることを想像してください。繊細な操作が必要ですよね。

ですので、優れたインナーを使っているフィット感の優れたモデルがカービングには向いています。

 

カービング向きブーツの特徴2 フレックス硬め

 

ここでいうフレックスは、足首の曲げやすさの度合いを表しています。「硬め」というのは、「曲げづらい」ということです。

 

▼フレックス=ブーツの足首の硬さ

 

スピードを出した時のカービングは、遠心力などの強い外力がかかるので、ブーツが硬くないと滑りが不安定になってしまいます。

滑りが不安定だと恐怖感も感じてしまいますので、上達の妨げにもなります。

 

高速のスピードを出す上級者はもちろん、これからカービングを覚えていく初中級者にも硬めのブーツをおすすめします。

ただ、これからカービングを覚えようという人ならそこまで強い遠心力がかかる事は無いので、少し柔めのブーツを選択するのも良いと思います。

 

 

カービング向きブーツの特徴3 レスポンス(反応)が良い

 

足を動かした時に、板に力が素早く伝わるブーツがレスポンスの良いブーツです。

 

 

高速のスピードを出した時には、繊細なボードコントロールが必要になるので、スムーズなカービングをするためには、レスポンスの良いブーツが求められます。

ですが、フィット感が良い硬めのブーツなら、レスポンスも同時に良い事がほとんどなのであまり気にしなくても大丈夫です。

 

▼カービングターン向けブーツの特徴と理由

特徴 理由
フィット感が優れる 繊細なボードコントロール
フレックス硬め 滑りが安定
レスポンスが良い 繊細なボードコントロール

 

カービングターン向けおすすめブーツ3選

 

ここからはカービング向きブーツのおすすめを著者が厳選してご紹介!

どんなブーツにすればいいか分からない初心者の方も、迷われている方も、是非ご参考にしていただければと思います!

 

1 DEELUXE「EGDE TF」

 

DEELUXE(ディーレックス)というメーカーの「EGDE TF」というモデルです。

DEELUXEはスノーボードブーツ専門のメーカーです。

ブーツを専門で作っているだけに、優れたブーツをたくさん開発しています。

「EGDE TF」はDEELUXEのブーツの中で最も硬いブーツで、「VICIOUS」というモデルの後継モデルです。

プロスノーボーダーが「とにかく硬い」と言うほどですので、硬さによる高速時の安定感の良さは圧倒的なものがあります。

「サーモインナー」を採用したモデルですので、熱成形をすることで自分の足にピッタリの抜群のフィット感を得られます。

 

「サーモインナー」

ディーラックスの「サーモインナー」のブーツはインナーを特殊なオーブンで温めて、足に合わせてピッタリの型を成型することができるのです。どんな人が使っても完全なフィット感を得ることができます。

 

ソール(靴底)にはパーク(BOXやジャンプ台などのゲレンデを滑る)向けのブーツにも採用されている「スケートフレックスソール」というクッション性にとても優れ、足元が柔らかい上にしっかりとした安定感が特徴のソールを採用しているので、足裏感覚にも優れています。

 

足裏感覚とは
雪を足で踏んでいる感覚や、雪面の硬さや凹凸などを足の裏で感じる感覚のことなどを指します。

 

さらに、スネ部分が二重になった「ダブルタン」というレスポンスにも相当優れたシステムが採用されています。

まさしくカービング専用、というような性能を持っているので、カービングを極めたいという人には、まずおすすめするブーツです。

 

 

 

2 K2「THRAXIS」

 

K2というメーカーの「THRAXIS」というモデルのブーツです。

「THRAXIS」はK2のブーツのラインナップの中で最も硬いモデルですので、カービングに最適なサポート性能があります。

このブーツの最大の特徴は、インナーをBOAで締めるという「BOAコンダシステム」です。

 

▼BOAの仕組み

 

足首とかかとのホールド性が非常に高く、高速時の滑走中もかかとが浮くことがないので安心して滑ることができます。

 

さらに、このブーツには「トリプルBOA」というシステムが採用されています。

3つのBOAでブーツを締めるシステムの事で、1つはインナーで、残りの2つはアウターの足の甲と足のスネをそれぞれ別々に締め上げます。

 

 

これにより、例えば

「足の甲はしっかり締めながら、スネの部分は緩めにして足首を動かしやすいようにして滑る」

というような細かい調整が可能です。

カービングに最適な性能を持ったハイテクブーツですのでとてもおすすめです。

 

 

 

3 BURTON「ION」

 

BURTON(バートン)というメーカーの「ION」というモデルのブーツです。

「ION」はBURTONの中でも、最も人気のあるブーツの一つです。

硬めのブーツですが、今回紹介した他の2つと比べると柔めのフレックスを持っています。

そこまで硬くないフレックスですので、足首に自由さが欲しい人におすすめのモデルです。

 

また、カービングだけでなく、オールラウンドに使いたい人にもおすすめします。

フィット感の良さ、フレックス、レスポンスの良さなど、とにかく全体にバランスのとれた性能を持っています。

何をするにも非常に滑りやすいブーツですので、これからカービングを覚えたいという人にもおすすめできるブーツとなっています。

 

 

 

 

▼おすすめブーツの早見表

メーカー/名称 特徴 備考
DEELUXE「EGDE TF」 フレックス硬め・足裏感覚〇・レスポンス〇 サーモインナー搭載
K2「THRAXIS」 フレックス硬め・ホールド感〇 トリプルBOA搭載
BURTON「ION」 フレックス柔らかめ・バランス〇 オールラウンドにも向いている

 

 

 

カービング以外の滑り方のおすすめ道具を知りたい方は目次へ!

 

 

目次著者

第1章 滑り方6種類

スノーボードの滑り方6種類を知る!

第2章 滑り方別・道具の選び方

パーク編

スノーボードのパーク向け板の選び方!おすすめ3選!

スノーボードのパーク向けブーツの選び方!おすすめ3選!

パーク向け「板」「ブーツ」「ビンディング」おすすめ3点セット

グラウンドトリック(グラトリ)編

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グラトリ向け「板」「ブーツ」「ビンディング」おすすめ3点セット

カービングターン編

スノーボードのカービングターン向け板の選び方!おすすめ3選!

スノーボードのカービングターン向けブーツの選び方!おすすめ3選!

カービングターン向け「板」「ブーツ」「ビンディング」おすすめ3点セット

パウダー編

スノーボードのパウダー向けの板の選び方!おすすめ3選!

スノーボードのパウダー向けブーツの選び方!おすすめ3選!

パウダー向け「板」「ブーツ」「ビンディング」おすすめ3点セット

ハーフパイプ編

スノーボードのハーフパイプ向けの板の選び方!おすすめ3選!

スノーボードのハーフパイプ向けブーツの選び方!おすすめ3選!

ハーフパイプ向け「板」「ブーツ」「ビンディング」おすすめ3点セット

オールラウンド編

スノーボードのオールラウンドモデルの向けの板の選び方!おすすめ3選!

スノーボードのオールラウンド向けブーツの選び方!おすすめ3選!

オールラウンド向け「板」「ブーツ」「ビンディング」おすすめ3点セット

著者:風祭健

北海道出身、北海道在住のアラサーのスノーボーダーです。小学生の頃に地元のスキー場で、格好良く滑るスノーボーダーに憧れてスノーボードを始め、かれこれスノーボーダー歴は約20年になります。学校を卒業してから一度は会社員になるも、週末だけのサンデーボーダーでは満足できなくなり転職。JSBAスノーボードC級インストラクターの資格を取得。それ以後、冬に仕事のない農家や土木関係の仕事をし、冬はインストラクターとして山に籠もる生活を送っています。夏場はスケートボードとサーフィンも始めてしまい、趣味も人生も横滑りばかりです。お問い合わせはこちらから