山下達郎の歴史① 【デビュー~1980年代前半】

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山下達郎さんは『クリスマス・イブ』で有名なミュージシャン。達郎さんはテレビに出演しないため、動く姿を観れるのはライブだけ。チケットは入手困難であり「音の職人」と称される達郎さんのライブは「極上の音楽空間」。

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著者:しあ

40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP、K-POP、洋楽、演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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この章では【デビュー~1980年代前半】【1980年代後半~現在】という2ページにわたって山下達郎さんの歴史についてお伝えします。

このページでは【デビュー~1980年代前半】の活動についてお伝えします。

 

年表

▼このページで紹介する出来事

年月 出来事
1972年 アルバム「ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY」を制作。
1973年 シュガー・ベイブ結成
1975年4月 アルバム「SONGS」
1976年 シュガー・ベイブ解散
1976年3月 アルバム「ナイアガラ・トライアングル」
1976年12月 ソロ・デビュー
1979年 アルバム「MOONGLOW」
1980年5月 シングル「RIDE ON TIME」。CMソングで話題。
1980年12月 アカペラアルバム「ON THE STREET CORNER」
1982年2月 アルバム「FOR YOU」
1983年6月 アルバム「MELODIES」
1984年6月 サウンドトラック「BIG WAVE」

 

山下達郎の歴史【デビュー~1980年代前半】

【1975年】デビュー

 

達郎さんは1972年にアマチュアバンドの友人とアルバム『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』を制作しました。

このアルバム制作をきっかけに、現在シンガーソングライターとして活躍する大貫妙子(おおぬき たえこ)さんらと知り合い1973年に「シュガー・ベイブ」を結成します。

 

▼大貫妙子さん

▼大貫さんの曲

 

『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』を聴いた、当時シンガーソングライターとして人気を博していた故・大瀧詠一(おおたき えいいち)氏と出逢い、達郎さんは「はっぴいえんど」の解散ライブでバックコーラスを務めます。

 

▼大瀧詠一氏

 

ちなみに「はっぴぃえんど」とは、細野晴臣氏、大瀧詠一氏、松本隆氏、鈴木茂氏で結成されたバンドで「日本のロックの原点」とも称されるバンドです。多くのアーティスト、ミュージシャンに影響を与えたと言われています。

 

▼はっぴぃえんどの代表曲『風をあつめて』

▼細野晴臣氏


By YMOHosono2008(wide).jpg: JJ Hall from Peckham Rye, London, UKderivative work: Solid State Survivor (talk) – YMOHosono2008(wide).jpg, CC 表示 2.0, Link 

▼松本隆氏

▼鈴木茂

 

1975年に「シュガー・ベイブ」は、大瀧詠一氏のナイアガラレーベル(レコード会社)からシングル『DOWN TOWN』アルバム『SONGS』でデビューしますが1年で解散します。

 

▼アルバム「SONGS」1975年4月(画像クリックで商品詳細へ。試聴可能)

 

【1976年】ソロデビュー

 

シュガー・ベイブ解散後、達郎さんは大瀧詠一氏、伊藤銀次氏との『ナイアガラ・トライアングル』の制作を行います。

 

伊藤銀次

1950年生まれのミュージシャン。フジテレビお昼の番組「笑っていいとも」の『ウキウキWatching』の作曲した。

 

▼『ナイアガラ・トライアングル」1976年3月(画像クリックで商品詳細へ。試聴可能)

 

そして1976年に達郎さんはアルバム『CIRCUS TOWN』をリリースしてソロデビューします。

 

▼デビューアルバム『CIRCUS TOWN』1976年12月(画像クリックで商品詳細へ)

 

このあたりの活動は、私は幼稚園ぐらいの時なのでリアルタイムでその活動を把握はしておりません。

ただ、自分が高校生の頃に音楽を好きになり、好きなアーティスト達がこの頃の話をするのを聞いて「音楽界において(はっぴぃえんど・シュガーベイブは)とても影響を与えた人たちだったんだな~」と思いました。

「はっぴぃえんどは言葉の選び方、音への日本語の、のせ方がすごい」

「シュガーベイブはキラキラとしたポップな音楽が衝撃的で、すっごくかっこよかった!日本のポップスの原点」

「シュガー・ベイブはフォークソングとは違う、おしゃれな輝きがあった」

などと今でも、嬉々としてこの頃の事を語るアーティストがたくさんいますので、日本の音楽の歴史を切り開いた人物、バンドだったのだな~と思います。

 

【1986年~】数多くのアルバムリリース

 

ソロデビューアルバム『CIRCUS TOWN』リリース後は、コンスタントにアルバムを発表し、人気を博していきます。

 

▼デビューから1980年代前半にリリースされたアルバム

作数 タイトル リリース年月 ジャンル
1 CIRCUS TOWN 1976年12月 スタジオアルバム
2 SPACY 1977年5月 スタジオアルバム
3 IT’S A POPPIN’ TIME 1978年5月 ライブアルバム
4 GO AHEAD! 1978年12月 スタジオアルバム
5 MOONGLOW 1979年10月 スタジオアルバム
6 COME ALONG 1980年3月 コンピレーションアルバム
7 RIDE ON TIME 1980年9月 スタジオアルバム
8 ON THE STREET CORNER 1980年12月 アカペラアルバム
9 FOR YOU 1982年1月 スタジオアルバム
10 GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA 1982年7月 ベストアルバム
12 MELODIES 1983年6月 スタジオアルバム
13 BIG WAVE 1984年6月 サウンドトラック

スタジオアルバム・・・スタジオで制作されたアルバム
ライブアルバム・・・生演奏を録音したアルバム
コンピレーションアルバム・・・既に発表された音源を再編集したアルバム。

 

1979年リリースのアルバム『MOONGLOW』は日本レコード大賞のベストアルバム賞を受賞。

 

▼4作目スタジオアルバム『MOONGLOW』1979年10月(画像クリックで商品詳細へ)

 

【1980年】『RIDE ON TIME』がヒット

 

1980年5月リリースのシングル『RIDE ON TIME』はマクセル(電池やCDなどの販売会社)のカセットテープのCMソングとなり話題になりました。このシングルCDは50万枚を売り上げるヒット曲となりました。

アルバム『RIDE ON TIME』も大ヒット。この曲のヒットにより達郎さんの存在が広く世間に認知されました。

 

▼マクセルのカセットテープ

▼5作目スタジオアルバム「RIDE ON TIME」1980年9月(画像クリックで商品詳細へ)

 

この頃の私は小学生でCMの記憶はありません。ただ後にこのCMを見て、すごくカッコいいと思いました!

長髪の達郎さんが手をピストルにして「バーン!」と打つ姿はインパクトがあります。マクセルのキャッチコピーの「いい音しか残れない」も、達郎さんのイメージとぴったり。

 

▼CMのイメージ

 

【コラム】マクセルのカセットテープ

私は1984年ぐらいから音楽に興味を持ち始めるのですが、色んなカセットテープメーカーの中ではマクセルがNO.1だと思っていました。CMのコピー通りに本当に音がいいから大好きで、好きなミュージシャンのアルバムは必ずマクセルで録っていました。

 

1980年12月には、後にシリーズ化される一人アカペラアルバム『ON THE STREET CORNER』がリリースされます。

 

▼1作目のアカペラアルバム『ON THE STREET CORNER』1980年12月(画像クリックで商品詳細へ。試聴可能)

 

1980年代前半にはアルバム『FOR YOU』『MELODIES』がヒット。

 

▼6作目スタジオアルバム『FOR YOU』1982年1月(画像クリックで商品詳細へ)

 7作目スタジオアルバム『MELODIES』1983年6月(画像クリックで商品詳細へ)

 

映画『BIG WAVE』のサウンドトラックを手がけるなど、精力的に活動し人気を不動のものにしていきます。

 

▼「BIG WAVE」のサウンドトラック。1984年6月(画像クリックで商品詳細へ)

 

筆者と山下達郎の出会い

 

ここまでは達郎さんのデビューから1980年代前半までの歴史をお伝えしてきました。

ちなみに、私が初めて山下達郎の名前を知ったのが中学1年の時(1982年)でした。当時大人気だったアイドル近藤真彦さん(マッチ)のシングル『ハイティーン・ブギ』を達郎さんが作曲したことがきっかけです。

 

▼1982年リリース。シングル「ハイティーン・ブギ」

「マッチの新曲は山下達郎作曲!」と、とても話題になっていたのを覚えています。マッチ主演映画『ハイティーン・ブギ』の主題歌でもあり、映画、シングル共に大ヒットしました。

確か、当時マッチが好きなアルバムとして、矢沢永吉さんと達郎さんのアルバムを挙げていて、その頃は「山下達郎ってすごい人なんだ~」ぐらいにしか思っていませんでした。

 

矢沢永吉

1972年~1975年に活動した「キャロル」のボーカル。同バンドは現在のロックシーンに大きな影響を及ぼし、「伝説のバンド」と称されている。1973年に発売された『ファンキー・モンキー・ベイビー』は当時のロックバンドとしては異例のヒットである30万枚を売り上げ、日本のロックの地位を確立した。

 

同時期に達郎さんのシングル『あまく危険な香り』がヒット。

同名ドラマの主題歌で、とてもアダルトな雰囲気のその曲を聴いて子供ながらに「素敵だな~」と思っていました。

 

次のページでは、達郎さんの1980年代半ば以降の活動についてご紹介します。

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40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP、K-POP、洋楽、演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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角松敏生サウンドの魅力

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角松敏生氏をご存知ですか?洗練されたサウンドを今もなお創り続けるシンガーソングライターです。高校一年生から角松氏を追いかける著者が角松敏生氏の魅力に迫ります!

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著者:しあ

40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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角松敏生サウンドの特徴

 

角松さんのサウンドの特徴といえば、なんといってもキラキラとしたおしゃれなサウンドが思い浮かぶと思います。

もちろん、長いキャリアの中でアコースティックサウンドや民族楽器にこだわったりと、アルバムごとに様々なチャレンジがあり、必ずしもすべてのアルバムがそういったキラキラとした印象ではありません。

ですが、やはり角松サウンドというのは、どのアルバムにもその片鱗が感じられ、「あ~角松さんっぽいなあ~」と思ってしまうのです。

 

「アコースティックサウンド」「民族楽器」のアルバムについて
角松さんのアルバム「Fankacoustics」(2004)では角松流ファンクとアコースティックの融合がテーマになっている。また、アルバム「INCARNATIO」(2002)では民族楽器が使われており、日本の文化を表現したこのアルバムは賛否両論を巻き起こした。

 

’80年代に角松さんは、シティポップの代表として音楽界では一目置かれていたと思います。

シティポップとは一言で言うと「都会的で洗練された音楽」、というものになると思います。

AOR(Adult-oriented Rock)と呼ばれることも。

 

なぜ「AOR(Adult-oriented Rock)」と呼ばれる?
AORは70年代後半頃にアメリカから日本に伝わってきた音楽のジャンルであり、「大人のロック」とも呼ばれている。シティポップとAORは音楽のテイストが似ており、シティポップは「和製AOR」とも呼ばれる。

▼シティポップの一例

 

’80年代の角松さんは、テレビ番組に出ることはなくライブを主体として活動していた事もあり、ヒット曲は特にありません。

でも、その音楽性の高さは音楽業界からは一目置かれ、また根強いファンが多くいました。

もちろん、私もその一人。

 

’80年代のシティポップ

▲山下達郎氏

角松さんも敬愛する「はっぴいえんど」「ティンパンアレー」といったグループが’70年代に活躍し、その流れから大瀧詠一氏、山下達郎氏が人気に。

 

▼はっぴぃえんどの代表曲「風をあつめて」。ボーカルは大滝詠一氏。

▼ティン・パン・アレーの曲。アルバム「キャラメル・ママ」では山下達郎氏がレコーディングに参加している。

 

大瀧詠一氏、山下達郎氏、この二人の活躍は音楽界に影響を与え、彼らをリスペクトするアーティスト、ミュージシャンはとても多いです。

 

特に山下達郎氏の音創りは緻密で「音創りの職人」と言われ、シティポップを代表するアーティストに。

’80年代にはこの系譜を受けて、たくさんのアーティストが活躍。

 

 

もちろん角松さんもその一人で、自身が敬愛する山下達郎氏の「フォロワー」と呼ばれたことも。

なんとなくサウンドや声質などが似ていることから、双方のファンがお互いを良く思わない…なんてこともあったりしたようですが…。

 

’80年代に活躍したアーティストは角松さんの他には、杉山清貴&オメガトライブ、稲垣潤一さん、安全地帯、杉真理さん、南佳孝さん、山本達彦さんなどが活躍し、夏、海、夜の街を舞台に、素敵な音楽で聴く人を楽しませました。

 

▼1982年10月リリース。稲垣潤一氏の最初のヒット曲。

▼1983年1月にリリース。安全地帯。翌年の年間チャートで2位を獲得。

 

角松敏生サウンドの魅力

 

角松さんのサウンドはとにかくカッコいい!

イントロから心を掴まれるものが多く、メロディ、アレンジ、コーラス全てがとても完成されていて、聴いていてとても心地良いのです。

 

ベースラインのカッコよさ、

ブラスアレンジの秀逸さ、

都会的で洗練されたそのサウンド、

これらは角松さんのルックスとも相まって「シティポップの貴公子」と称されたことも頷けます。

 

ブラスアレンジ
金管楽器の音のアレンジのこと。金管楽器は唇の振動で音を鳴らす楽器で、トランペットやトロンボーンが代表的。

 

初めて角松さんの音楽を聴いた時は、「こんなにカッコいい音楽があるのか~!」と、とても感動したのです。

 

そして、歌詞の素晴らしさ。

都会的でおしゃれな大人の恋愛の歌詞が多く、私よりも年上の大人な世界にとても憧れを感じました。

角松さんの歌詞、音楽の特徴として「風景が見える」というのがあります。

 

歌を聴いていると、風景、情景がありありと浮かんできます。

これって他のアーティストにはなかなかない事だと思うのです。

 

そういった素晴らしい世界観を創り上げている角松さんだからこそ、多くの人の琴線に触れるのだと思います。

 

’84年、角松サウンドの変化

 

’84年に初めてニューヨークでレコーディングを行い

「ニューヨークとの出会いがなければ今の自分はなかった」

と言う角松さん。

 

’84年頃からは、ダンスミュージックへの傾倒が深く、

曲もダンスナンバーが多い印象。

 

バラードもAOR(シティポップ)を彷彿とさせるとてもメロウなものが多く、サウンドとその歌声に酔いしれます。

 

メロウ
豊かだ、美しい、円熟したというような意味

 

1986年リリースのアルバム「TOUCH AND GO」では日本レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞しています。

 

▼アルバム「TOUCH AND GO」。下記はCDで1994年に再発売されたもの(画像クリックで商品詳細へ)

 

12インチシングルのリリースを精力的に行っていたことも。

普通のシングルよりも長時間、高音質で録音できるこの12インチシングルでリリースされた

「DO YOU WANNA DANCE 」

「GIRL IN THE BOX 」

「初恋」

「She’s My Lady」

などはとてもカッコよく、今聴いても全然色あせていません。

 

また、「Special Edition For “Kadomatsu De Oma”」はファンの間でも大人気に。

 

12インチシングル、カセットテープでしか販売されておらずCD化していないので、中古レコード店、ネットで一時期はとても高値がついていました。

オークションサイトやフリマサイトに出品されていることも多く、一時期よりは手ごろな価格にはなっています。

 

 

 

 

こういった角松さんのこだわりにこだわり抜いたサウンドは「今の私を形成した」と言っても過言ではなく、角松サウンドが体にとてもすり込まれています。

こういった「角松サウンド」というものが、自分の中の琴線に触れるものの基準になっているので、何か他の音楽をパッと聴いた時に

「あっ角松っぽい」と、一瞬で引き込まれたりします。

それほど、角松敏生のサウンドはとても耳に、心に残るものなのです。

 

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40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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