『角松敏生』入門 ~こだわり抜かれたサンウンドの世界~はこちらから!
第1章 角松敏生の歴史
第2章 角松敏生の魅力
第3章 角松敏生の楽曲
著者:しあ
40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。
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角松敏生サウンドの特徴
角松さんのサウンドの特徴といえば、なんといってもキラキラとしたおしゃれなサウンドが思い浮かぶと思います。
もちろん、長いキャリアの中でアコースティックサウンドや民族楽器にこだわったりと、アルバムごとに様々なチャレンジがあり、必ずしもすべてのアルバムがそういったキラキラとした印象ではありません。
ですが、やはり角松サウンドというのは、どのアルバムにもその片鱗が感じられ、「あ~角松さんっぽいなあ~」と思ってしまうのです。
’80年代に角松さんは、シティポップの代表として音楽界では一目置かれていたと思います。
シティポップとは一言で言うと「都会的で洗練された音楽」、というものになると思います。
AOR(Adult-oriented Rock)と呼ばれることも。
▼シティポップの一例
’80年代の角松さんは、テレビ番組に出ることはなくライブを主体として活動していた事もあり、ヒット曲は特にありません。
でも、その音楽性の高さは音楽業界からは一目置かれ、また根強いファンが多くいました。
もちろん、私もその一人。
’80年代のシティポップ
▲山下達郎氏
角松さんも敬愛する「はっぴいえんど」「ティンパンアレー」といったグループが’70年代に活躍し、その流れから大瀧詠一氏、山下達郎氏が人気に。
▼はっぴぃえんどの代表曲「風をあつめて」。ボーカルは大滝詠一氏。
▼ティン・パン・アレーの曲。アルバム「キャラメル・ママ」では山下達郎氏がレコーディングに参加している。
大瀧詠一氏、山下達郎氏、この二人の活躍は音楽界に影響を与え、彼らをリスペクトするアーティスト、ミュージシャンはとても多いです。
特に山下達郎氏の音創りは緻密で「音創りの職人」と言われ、シティポップを代表するアーティストに。
’80年代にはこの系譜を受けて、たくさんのアーティストが活躍。
もちろん角松さんもその一人で、自身が敬愛する山下達郎氏の「フォロワー」と呼ばれたことも。
なんとなくサウンドや声質などが似ていることから、双方のファンがお互いを良く思わない…なんてこともあったりしたようですが…。
’80年代に活躍したアーティストは角松さんの他には、杉山清貴&オメガトライブ、稲垣潤一さん、安全地帯、杉真理さん、南佳孝さん、山本達彦さんなどが活躍し、夏、海、夜の街を舞台に、素敵な音楽で聴く人を楽しませました。
▼1982年10月リリース。稲垣潤一氏の最初のヒット曲。
▼1983年1月にリリース。安全地帯。翌年の年間チャートで2位を獲得。
角松敏生サウンドの魅力
角松さんのサウンドはとにかくカッコいい!
イントロから心を掴まれるものが多く、メロディ、アレンジ、コーラス全てがとても完成されていて、聴いていてとても心地良いのです。
ベースラインのカッコよさ、
ブラスアレンジの秀逸さ、
都会的で洗練されたそのサウンド、
これらは角松さんのルックスとも相まって「シティポップの貴公子」と称されたことも頷けます。
初めて角松さんの音楽を聴いた時は、「こんなにカッコいい音楽があるのか~!」と、とても感動したのです。
そして、歌詞の素晴らしさ。
都会的でおしゃれな大人の恋愛の歌詞が多く、私よりも年上の大人な世界にとても憧れを感じました。
角松さんの歌詞、音楽の特徴として「風景が見える」というのがあります。
歌を聴いていると、風景、情景がありありと浮かんできます。
これって他のアーティストにはなかなかない事だと思うのです。
そういった素晴らしい世界観を創り上げている角松さんだからこそ、多くの人の琴線に触れるのだと思います。
’84年、角松サウンドの変化
’84年に初めてニューヨークでレコーディングを行い
「ニューヨークとの出会いがなければ今の自分はなかった」
と言う角松さん。
’84年頃からは、ダンスミュージックへの傾倒が深く、
曲もダンスナンバーが多い印象。
バラードもAOR(シティポップ)を彷彿とさせるとてもメロウなものが多く、サウンドとその歌声に酔いしれます。
1986年リリースのアルバム「TOUCH AND GO」では日本レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞しています。
▼アルバム「TOUCH AND GO」。下記はCDで1994年に再発売されたもの(画像クリックで商品詳細へ)
12インチシングルのリリースを精力的に行っていたことも。
普通のシングルよりも長時間、高音質で録音できるこの12インチシングルでリリースされた
「DO YOU WANNA DANCE 」
「GIRL IN THE BOX 」
「初恋」
「She’s My Lady」
などはとてもカッコよく、今聴いても全然色あせていません。
また、「Special Edition For “Kadomatsu De Oma”」はファンの間でも大人気に。
12インチシングル、カセットテープでしか販売されておらずCD化していないので、中古レコード店、ネットで一時期はとても高値がついていました。
オークションサイトやフリマサイトに出品されていることも多く、一時期よりは手ごろな価格にはなっています。
こういった角松さんのこだわりにこだわり抜いたサウンドは「今の私を形成した」と言っても過言ではなく、角松サウンドが体にとてもすり込まれています。
こういった「角松サウンド」というものが、自分の中の琴線に触れるものの基準になっているので、何か他の音楽をパッと聴いた時に
「あっ角松っぽい」と、一瞬で引き込まれたりします。
それほど、角松敏生のサウンドはとても耳に、心に残るものなのです。
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はじめに
第1章 角松敏生の歴史
第2章 角松敏生の魅力
第3章 角松敏生の楽曲
著者:しあ
40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。
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