『角松敏生』入門 ~こだわり抜かれたサンウンドの世界~はこちらから!
第1章 角松敏生の歴史
第2章 角松敏生の魅力
第3章 角松敏生の楽曲
著者:しあ
40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。
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角松さんの近年の活動として、リメイクアルバムの制作に積極的、という事があります。このページでは角松さんのリメイクアルバムを紹介いたします。
私は、アーティストの方がリメイクアルバムを出す理由についてはよくわかっていませんでした。
しかし、角松さんのリメイクアルバムへの思いを知ったり、「角松敏生入門」著者のしあ氏の「リメイク前のアルバムを聴いた後に、リメイク後のアルバムを聴くとギターの上達や、アレンジの違いなどよく分かる」などの話を伺い、リメイクアルバムならではの楽しみがあることを知りました。
角松敏生さんを通して「リメイクアルバム」ならでは音楽体験をしてみるのもよいのではないでしょうか。
目次
リメイクアルバム一覧
リメイク/リリース年 | リメイク前/リリース年 | 聴く方法 |
REBIRTH 1~re-make best~/2012年 | 1993年以前のアルバムを選曲してリメイク | ・CDアルバム |
SEA BREEZE 2016/2016年 | Sea Breeze/1981年 | ・CDアルバム ・amazon(MP3)(試聴可) ・レコチョク(試聴可) |
SEA IS A LADY 2017/2017年 | SEA IS A LADY/1987年 | ・CDアルバム ・amazon(MP3)(試聴可) ・レコチョク(試聴可) |
Breath From The Season 2018〜Tribute to Tokyo Ensemble Lab〜/2018年 | Breath from the Season/1987年 ※ビッグバンド「TOKYO ENSEMBLE LAB」の角松プロデュース作品 |
・CDアルバム ・amazon(MP3)(試聴可) ・レコチョク(試聴可) |
※聴く方法は「CD」「Amazon Music」「レコチョク」などを独自調査し可能な方法を掲載しております。
REBIRTH 1 ~re-make best~(2012)
▲アルバム「REBIRTH 1 ~re-make best~」
アルバム「REBIRTH 1 ~re-make best~」は、デビュー30周年の作品で、1993年の活動凍結以前のアルバムから、角松さんが選曲した10曲をリメイクで収録したもの。
凍結後にリリースされたベストアルバム「1981-1987」で何曲かをリテイクして収録していましたが、いつかまた過去の曲を今のスキルで収録したいと思っていたそう。
「悔いのあった古いナンバーを、今のスキルで演奏して華を持たせてあげたかった。悔いというのは具体的には、歌、シンガーとしてのスキル。自分で自分の歌を認められない状態が1991年リリースの「ALL IS VANITY」ぐらいまで続いた。当時まとめきれなかったものに対して、もう一度さかのぼってやってあげる、決着をつける、そんなアルバム。」
と語っています。
「DO YOU WANNA DANCE」「Tokyo Tower」「Girl in the Box 」「No End Summer」など人気曲がずらり。
アレンジが違っているのでオリジナルとは違った雰囲気のものも。
「Tokyo Tower」はスローテンポなのでまた違った印象。
全曲、角松さんのボーカルスキルが高いのでとてもカッコよく仕上がっています。
アルバムジャケットも赤いハイヒールの女性と車で、’80年代風。
SEA BREEZE 2016(2016)
アルバム「SEA BREEZE 2016」は、デビュー35周年の作品。
アナログのマルチテープをデジタルにアーカイブし(=要するにテープに録音してたものをデジタル情報として記録しなおしたということ)、演奏は当時そのままに、角松さんの歌やコーラスをリテイクしたアルバム。
「SEA BREEZE」はデビューアルバムなので、やはり自分のボーカルスキルの低さを感じ、やり直したいとの思いがあったそう。
確かにまだ幼さの残る角松さんの声、本人はスキルが低いと言いますがそれはそれでとても素敵。
でも、現在の角松さんのスキルで歌い直されたこのアルバムは、
ボーカルスキルの高さ、
圧倒的な声量、
声の伸び、
美しさが際立っていて素晴らしいと思います。
音源をデジタル化しているので、とても音質が上がってきれいな仕上がり。
▼試聴可能
SEA IS A LADY 2017(2017)
オリジナルの1987年リリースのアルバム「SEA IS A LADY」は、当時とても人気が高く、角松さんのギタープレイにも多くの称賛がありましたが、やはり本人としては、納得していない部分もあり「今のギタープレイで聴かせたい」との思いから制作された様子。
「過去の自分に落とし前をつける」
と語っていました。
アレンジやフレーズが所々変わっていたりしているので、オリジナルと聴き比べるのも楽しい。
やはりこちらも、角松さんのギタースキルが上がっていることが感じられます。
「オリジナル版を超える作品になったと思うし、セールスも好調でオーディエンスも元作品とは別作品として楽しんでくれたので良かった。」
と角松さん。
新曲として「Evening Skyline」が収録されていますが、アルバムの世界観を壊さない素晴らしい仕上がり。
シャカタクへのオマージュソング(=ある曲に敬意を表して似せて作った曲)として作られた作品なので、 美しいピアノがとても印象的で心地いい。
▼代表曲「Night Birds」
▼試聴可
Breath From The Season 2018~Tribute to Tokyo Ensemble Lab~(2018)
▲Breath From The Season 2018~Tribute to Tokyo Ensemble Lab~
トランペット奏者の数原晋氏がリーダーを務めるビッグバンド「TOKYO ENSEMBLE LAB」の1987年にリリースされたアルバム「Breath From The Season」は角松さんがプロデュースしました。
今回のアルバムは、角松さん自身の曲を、ビッグバンドと共にジャズ、スウィング風にアレンジしたリメイクアルバム。
「自分自身はジャズは好きだけど、ジャズなんかやれる身分じゃないと思っていて。でも、大阪のアロージャズオーケストラというビッグバンドがあって、以前からコラボしませんか、というお誘いを再三受けていて…。一度ライブをやらせてもらったらすごく楽しくて、自分の中でできる、と思って。」
と角松さん。
「SHIBUYA」「Can’t You See」「AIRPORT LADY」他、人気曲がジャズ、スイング風に生まれ変わっているのは斬新でおしゃれな雰囲気となっています。
▼試聴可
角松さんがリメイクアルバムを出す理由
角松さんがリメイクアルバムをリリースするのには、自身の次へのステップの意味合いもあるようです。
「角松敏生や音楽そのものから離れていた40代~50代のファンがまた戻ってきている、そういった人たちとの間をもっと詰めて自分の次作につなげたい。
リメイクアルバムを通して、改めて角松敏生を認識してもらい、そしてその人たちを連れて自分のやりたいことに引き連れて行きたい。
自分がただやりたい!と思う事だけじゃダメなので、角松ブランドに対する信頼感を維持しつつ、次に自分のトライアルにつなげていきたいんです。」
との事。
この角松さんの気持ちよくわかります。
もしかすると昔の角松さんだと、ただ自分の想いで突っ走っていたところもあるかもしれませんが、今は周りをよく見ながら、次の自分のステップアップをうかがっている感じがします。
おわりに
このWebonでは、角松さんについて、いろいろとご紹介しました。
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、角松さんは知る人ぞ知る、音楽界の宝ともいえる存在。
一度、角松さんの作品に触れればその良さがわかり、もっともっと知りたくなるはずです。
自身のオリジナルアルバム、インストゥルメンタルアルバム、リメイクアルバム、プロデュース作品…などなど、数ある作品と共に角松敏生を知ってもらえれば…好きになってもらえれば…と思います。
きっと自分の音楽観、世界観が広がることと思います。
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はじめに
第1章 角松敏生の歴史
第2章 角松敏生の魅力
第3章 角松敏生の楽曲
著者:しあ
40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。
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