【初心者向け】ビックエアの楽しみ方解説!注目選手紹介!

 

このページでは初心者の方が「ビッグエア」の大会観戦をする際にもっと楽しむ事ができるような知識や観方を掘り下げて紹介していきます。

※このページはスノーボードインストラクターの風祭氏「スノーボード『大会観戦』『動画鑑賞』入門」の内容をWebon編集部がまとめたものです。

 

▼他の大会についても詳しく知りたい方は「スノーボード『大会観戦』『動画鑑賞』入門」をご覧くださいませ。(全10ページ)

 

ビッグエアの楽しみ方

ビッグエアとは

▲ビッグエアの大会

種目名 ビッグエア(ストレートジャンプ/ワンメイク)
同時滑走人数 1人
形式 採点

 

ビッグエアはキッカー(ジャンプ台)での演技を競う競技です。「ビッグエア」は2018年の平昌オリンピックから正式種目に加わり、そのジャンプの大きさや迫力ある滑りで話題を集めました。

ビッグエアは別名「ストレートジャンプ」や「ワンメイク」と呼ばれる場合もあります。ビッグエアは一発のキッカー(ジャンプ台での演技)で勝負をします。

 

▼ビッグエア:ジャンプ台で演技する様子

 

「技を競い合う」という競技の特性上、出場する選手はスロープスタイルと同じ選手ばかりなのでスロープスタイルをある程度観ていればビッグエアも楽しめると思います。

 

 

ビッグエアの魅力

1 大技やユニークな技が観られる

 

キッカー(ジャンプ台)のサイズはスロープスタイルよりも若干大きいサイズを使用します。

 

▼スロープスタイルのコースの例(スロープスタイルも滑りによる技を競う競技。BOXやレールというアイテムも使われる。詳しくはこちら


photo by Sport Communities – FlickrBEO 2008 Slopestyle act 06 CC 表示-継承 2.0

 

極端にサイズが変わるわけではありませんが、スピード調整など余計なことに気を配らずジャンプだけに集中することができるので、スロープスタイルよりも大技やユニークな技が出やすいのが魅力です。

 

 

2 大きなジャンプ

 

ビッグエアで使われるキッカーのサイズは、特に決まりがないので大会によって異なります。

世界トップ選手が繰り出す大きなジャンプはまさしく圧巻で誰もが興奮するでしょう。

 

ちなみに大会ではないのですが、スノーボードの世界記録で57mの飛距離を飛んだという記録があります。(下のYouTubeでは22:55のシーン)

Standard Films製作の「Paradox」というビデオに映像が収録されていて、まさしく圧巻です。

▼Paradoxの公式動画

 

▼以上の事を踏まえてもう一度ビッグエアの大会を観てみよう!

 

ビッグエアの技

 

ビックエアのジャンプで行われる技は基本的にはハーフパイプの技と同じですので、詳しくはハーフパイプのページを参考にしてください。

 

 

ただ、ハーフパイプよりもキッカーを使っているビッグエアの方が大きなジャンプをしやすいので、さらに高レベルのトリック(技)が繰り出されています。

ハーフパイプでは、ダブルコーク1440(縦2回転、横4回転のジャンプ技)が最高難易度とされていますが、キッカーではトリプルコーク1620(縦3回転、横4回転半)が標準的で、これまで最大でクワッドコーク1920(縦4回転、横5回転半)までメイク(達成)されています。

 

▼クワッドコークの例(動画はクワッドコーク1800)

 

知っておきたい!ビッグエアの注目選手!

 

以下では、ビッグエアの注目選手を紹介します。

ちなみにビッグエアは「スロープスタイル」という競技と似ています。そのためビッグエアの選手は「スロープスタイル」にも出場し活躍しています。

 

 

セバスチャン・トータント(Sebastien Toutant)

 

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▲セバスチャン・トータント選手のビッグエア

出身国 カナダ
生年月日 1992年11月9日
主な受賞歴 2018平昌五輪金メダル(ビッグエア)
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平昌オリンピックビッグエアで金メダルを獲得したカナダ代表の選手です。

長年第一線で活躍してきた選手で、平昌オリンピックの金メダルも取るべくして取ったと言われる実力者で、これからも目が離せない選手です。

 

この選手の注目ポイント! この選手の注目ポイント!

セバスチャン・トータント選手は、バックサイドロデオ(簡単に言えば後ろ向きの縦回転)というジャンプの技を得意としています。

 

角野友基(かどの ゆうき)

 

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▲角野友基選手のビッグエア

出身国 日本
生年月日 1996年5月18日
主な受賞歴 2016X Games金メダル(スロープスタイル)
SNS Twitter/Instagram/Facebook

 

日本人のスロープスタイル・ビッグエア競技選手の中では頭一つ抜き出ている世界トップレベルの選手です。

X-GAMESやUS OPENといった大きな世界大会で金メダルを獲得しています。

2018年の平昌オリンピックには出場しませんでしたが、2014年のソチオリンピックの日本代表でした。現在も世界の第一線で活躍しています。

平昌オリンピックに出場していたらメダル候補に挙げられていたでしょう。

 

この選手の注目ポイント! この選手の注目ポイント!

角野友基選手は、ジャンプが魅力的な選手です。安定感あるジャンプは非常に綺麗で見入ってしまいます。

 

ジェイミー・アンダーソン

photo by Wintersportsfan CC 表示-継承 3.0

▲ジェイミー・アンダーソン選手のビッグエア

出身国 アメリカ
生年月日 1990年9月13日
主な受賞歴 2014ソチ五輪金メダル・2018平昌五輪金メダル(スロープスタイル)
SNS Twitter/Instagram/Facebook

 

ソチと平昌オリンピックの女子スロープスタイルで、2大会連続の金メダルを獲得したアメリカ代表の選手です。

2007年以降、X-GAMESなどのあらゆる大会でも常に表彰台に上がっています。

女子のスロープスタイル・ビッグエアの選手としては圧倒的な実力を持っていて、世界ナンバーワンと言って間違いないでしょう。

 

この選手の注目ポイント! この選手の注目ポイント!

ジェイミー・アンダーソンは男勝りの力強い滑りが特徴的です。ジャンプの高さや着地の安定感などは抜群で非常に格好いいです。

 

鬼塚雅(おにつか みやび)

 

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▲鬼塚雅選手のビッグエア

出身国 日本
生年月日 1998年10月12日
主な受賞歴 2015世界選手権金メダル・2017世界選手権銅メダル(スロープスタイル)
SNS Twitter/Instagram/Facebook

 

日本の女子スロープスタイル・ビッグエア選手として、今最も注目を集めている選手です。

世界トップレベルで活躍し、まだ20歳と若くこれからの選手ですので、ジェイミー・アンダーソンから世界のトップを奪える可能性があると期待されています。

 

この選手の注目ポイント! この選手の注目ポイント!

鬼塚雅選手はジャンプが魅力の選手です。大きなジャンプで繰り出す高難易度のトリックはとても格好いいです。

 

以上、ビッグエアについて掘り下げて解説をしました!これだけの知識があれば、より大会を楽しむことができるはずです!

 

▼他の大会も詳しく知りたい方は「スノーボード『大会観戦』『動画鑑賞』入門」をご覧くださいませ。(全10ページ)

 

「スノーボード『大会鑑賞』『動画鑑賞』入門」目次著者

著者:風祭健

北海道出身、北海道在住のアラサーのスノーボーダーです。小学生の頃に地元のスキー場で、格好良く滑るスノーボーダーに憧れてスノーボードを始め、かれこれスノーボーダー歴は約20年になります。学校を卒業してから一度は会社員になるも、週末だけのサンデーボーダーでは満足できなくなり転職。JSBAスノーボードC級インストラクターの資格を取得。それ以後、冬に仕事のない農家や土木関係の仕事をし、冬はインストラクターとして山に籠もる生活を送っています。夏場はスケートボードとサーフィンも始めてしまい、趣味も人生も横滑りばかりです。お問い合わせはこちらから

スノーボードのプロが使っている道具

Webon紹介目次著者
スノーボードの道具の正しい知識を持てば、寒くないし、痛くないし、簡単に上達できるようになるのです。「進化の変遷」「道具の選び方」など、スノーボードの道具について一から学んでみてはいかがでしょうか。

風祭健氏によるスノーボード初心者『道具の選び方』入門はこちらから

著者:風祭健

北海道出身、北海道在住のアラサーのスノーボーダーです。小学生の頃に地元のスキー場で、格好良く滑るスノーボーダーに憧れてスノーボードを始め、かれこれスノーボーダー歴は約20年になります。学校を卒業してから一度は会社員になるも、週末だけのサンデーボーダーでは満足できなくなり転職。JSBAスノーボードC級インストラクターの資格を取得。それ以後、冬に仕事のない農家や土木関係の仕事をし、冬はインストラクターとして山に籠もる生活を送っています。夏場はスケートボードとサーフィンも始めてしまい、趣味も人生も横滑りばかりです。お問い合わせはこちらから

 

 

 

スポーツをしていたら、やはりプロの選手達に憧れはありますよね。

スノーボードを上達させる一番の方法は、上手い人の滑りを真似することです。

プロの滑りに憧れることは、上達にも役立つんですね。また、道具から真似しちゃうのも 良い方法だと思います。

プロスノーボーダー達は一体どんな道具を使っているのでしょうか!

 

プロが使っているのは来期モデル

 

メーカーと契約しているプロスノーボーダーの役割は、メーカーをPRすることと、新しい道具の開発です。

来季に発売される板を使ってその道具をPRしながら、道具の性能の調整などをします。

プロの滑りを見て購入する道具の選択に役立てるのも良いと思います。

 

プロスノーボーダーの道具を紹介!

代表的なスノーボーダーの道具を紹介します。

中には市販されているものと硬さなどの仕様を変えている特注品を使っている場合もあるようですが、基本は市販されているものと同じものを使用しています。

 

男子

セバスチャン・トータント ~平昌オリンピック金メダリスト~

photo by LetarteanOwn work

出身国 カナダ
生年月日 1992年11月9日
身長 170cm
主な受賞歴 2018平昌五輪金メダル(ビッグエア)

 

平昌オリンピックで、スノーボードビッグエアの金メダリストです。

 

ビッグエア(Big Air)とは

オリンピック種目の一つ。急斜面を滑走しそのまま踏み切り坂から飛び出しジャンプ技を繰り出して審査員に採点される点数を競う。

<ビッグエアの様子>

 

20メートル近くもジャンプしながらのトリプルコークは圧巻でしたね。

 

トリプルコークとは
コークとは斜め方向のスピンが含まれている技を意味します。斜め方向に3回転にすることをトリプルコークという。

 

セバスチャン・トータント選手は「NITRO」というメーカーがスポンサーになっているので、全て「NITRO」の道具を使っています。

ハイスピードに対応しながら、技もしやすいよう硬めのツインチップキャンバーボードと、ミディアムフレックス(中間の硬さ)のバインディングを使用しています。

 

使用ブーツについては不明でした。

パーク(ジャンプ台やレールなどが設置されたコース)をメインに滑る人は参考にしたいセットアップです。

 

セバスチャン・トータント選手の使っている板はこれ!

NITRO TEAM

 

セバスチャン・トータント選手の使っているバインディングはこれ!

NITRO TEAM

 

平野歩夢 ~オリンピック銀メダル獲得の日本人~

 

▲平野歩夢のハーフパイプ

出身国 日本
生年月日 1998年11月29日
身長 165cm
主な受賞歴 2014ソチ五輪銀メダル・2018平昌五輪銀メダル(どちらもハーフパイプ)

 

オリンピックで2大会連続の銀メダルと獲得した選手です。

日本人なら知っている人も多いと思います。

ハーフパイプ競技の選手は、硬い道具を使う人が多いです。

しかし、平野選手は比較的柔らかめのセッティングを好んでいるようです。

ハーフパイプとカービングターンに最適なセットアップです。初心者にはあまりおすすめはしません。

 

ハーフパイプとは
ハーフパイプは下の画像のような雪面を半円筒上のにしたコースで、ジャンプやスピンという板を回転させる技を競う競技のことです。


photo by BC Living

カービングターンとは

(写真:カービングターンをしている様子)

カービングターンとは板のエッジ(板の周囲についている金属部分)を使って滑り、雪面に一本の線を描くように滑るターンのことです。略して「カービング」とも呼びます。

 

ちなみ平野選手が使用している「BURTON Custom」という板は、世界一売れている板らしいです。

 

平野歩夢選手の使っている板はこれ!

BURTON Custom

 

平野歩夢選手の使っているバインディングはこれ!

BURTON MALAVITA

 

平野歩夢選手の使っているブーツはこれ!

BURTON RULER

 

トラビス・ライス ~世界一の呼び声高いスノーボーダー~

photo by NuitNoireOwn work

出身国 アメリカ
生年月日 1982年10月9日
主な受賞歴 X Games(スノーボードの大会の一つ)2002金メダル(スロープスタイル)2009金メダル(ビッグエア)

 

トラビス・ライスは、世界一の呼び声も高い超一流スノーボーダーです。

大会にはほとんど出ませんが、映像の世界で活躍しているプロスノーボーダーです。

桁違いのビッグジャンプと、崖のような急斜面も簡単に滑り降りる技術はまさしく世界一でしょう。

板、ブーツ、バインディング、全てに自分の名前が付いたシグネチャーモデル(名前を冠したモデル)が発売されていることからも人気の高さが伺えます。

オールラウンドに使えるセットアップですので、どなたにもおすすめのセットアップですが、硬めのキャンバーボードですのである程度滑れる人にこそおすすめです。

 

トラビス・ライス選手の使っている板はこれ!

LIBTECH T.RICE PRO HP

 

トラビス・ライス選手の使っているバインディングはこれ!

UNION T.RICE

 

トラビス・ライス選手の使っているブーツはこれ!

DC TRAVIS RICE

 

スコット・スティーブンス ~技のスペシャリスト~

出身国 カナダ
身長 177.8cm

 

スコット・スティーブンスはジブトリック(レールやBOXなどの人工物を滑ること)や、グラウンドトリック(ゲレンデでジャンプやスピントリック)のスペシャリストです。

彼の滑りを見たことがない人は、YouTubeにもアップされているので一度は見てほしいです。

 

▼スコット・スティーブンス選手の技

 

常識を覆すような動きの数々は、憧れること間違いなしですし、「スノーボードってけっこう簡単なのかも」と勘違いさせてくれます。

非常に柔らかくて動きやすい道具を使用していますので、初心者にもおすすめのセットアップとなっています。

 

スコット・スティーブンス選手の使っている板はこれ!

CAPiTA SCOTT STEVENS PRO

 

スコット・スティーブンス選手の使っているバインディングはこれ!

UNION CONTACT

 

スコット・スティーブンス選手の使っているブーツはこれ!

Thirtytwo SCOTT STEVENS

 

女子

ケリー・クラーク ~女子スノーボーダーのカリスマ~

<ケリー・クラーク選手>

photo by John LemieuxFlickr: US Snowboarding Grand Prix Half Pipe @ Mammoth Mountain Ca

出身国 アメリカ
生年月日 1983年7月26日
主な受賞歴 2002ソルトレーク五輪金メダル(ハーフパイプ)

 

ケリー・クラークはオリンピックで3個のメダルと、X GAMES(スノーボードの大会の一つ)では10個のメダルを獲得した女子スノーボーダーのカリスマです。

2002年のソルトレークオリンピックで金メダルを獲得しながら、未だに現役で活躍しています。

ハーフパイプの選手ですので、かなりハードな道具を使用しています。

彼女の道具はハーフパイプやカービングターンをやりたい人にはおすすめです

 

ケリー・クラーク選手の使っている板はこれ!

BURTON FEELGOOD

 

ケリー・クラーク選手の使っているバインディングはこれ!

BURTON Lexa EST

 

ケリー・クラーク選手の使っているブーツはこれ!

BURTON SUPREME

 

藤森由香 ~美人スノーボーダー~

(藤森由香氏公式twitterより)

出身国 日本
生年月日 1986年6月11日
身長 160cm
最高世界ランク 7位

 

平昌オリンピックでも活躍した美人スノーボーダーの藤森由香選手です。

豪快でとても格好いいジャンプを決めて、板を脱いだらあの可愛さですから思わず憧れてしまった人も多いのではないでしょうか。

ビッグエアとスロープスタイルの選手ですので、ツインチップの板を使用しています。

 

ジャンプやトリックをしたい人におすすめのセッティングです。

 

藤森由香選手の使っている板はこれ!

<板:BURTON TALENT SCOUT>


 

藤森由香選手の使っているバインディングはこれ!

BURTON Escapade EST


 

藤森由香選手の使っているブーツはこれ!

BURTON Supreme


 

 

 

目次著者

著者:風祭健

北海道出身、北海道在住のアラサーのスノーボーダーです。小学生の頃に地元のスキー場で、格好良く滑るスノーボーダーに憧れてスノーボードを始め、かれこれスノーボーダー歴は約20年になります。学校を卒業してから一度は会社員になるも、週末だけのサンデーボーダーでは満足できなくなり転職。JSBAスノーボードC級インストラクターの資格を取得。それ以後、冬に仕事のない農家や土木関係の仕事をし、冬はインストラクターとして山に籠もる生活を送っています。夏場はスケートボードとサーフィンも始めてしまい、趣味も人生も横滑りばかりです。お問い合わせはこちらから

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