エキゾチックアニマルを飼うなら知っておきたい心構え

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エキゾチックアニマルはペットとしての歴史が浅く、人に馴れにくいからこその魅力があります。多数のエキゾチックアニマルを飼育してきた筆者が、種類・飼い方・会える場所などを紹介。

ペットとしての『エキゾチックアニマル』入門はこちらから

はじめに

エキゾチックアニマルとは

第1章 エキゾチックアニマルを深く知る

人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

ペットを飼うなら知っておくべき心構え

エキゾチックアニマルを飼うなら知っておくべき心構え

第2章 代表的なエキゾチックアニマルの種類

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~哺乳類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~爬虫類 / 両棲類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~鳥類 / 魚類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~奇蟲編~

第3章 定番エキゾチックアニマルの飼い方

エキゾチックアニマルの飼い方 ~フクロモモンガ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ヒョウモントカゲモドキ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ベタ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ダイオウサソリ / バンパイアクラブ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~おすすめの飼育用品編~

第4章 エキゾチックアニマルを飼おう

エキゾチックアニマルに会いに行こう① ~動物園編~

エキゾチックアニマルに会いに行こう② ~アニマルカフェ編~

エキゾチックアニマルを飼おう① ~ペットショップ編~

エキゾチックアニマルを飼おう② ~即売会(即売イベント)編~

著者:國谷正明

北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
facebook(國谷) https://www.facebook.com/masaaki.kuniya.3344

『エキゾチックアニマル入門』目次へ  (全17ページ)

 

エキゾチックアニマルを飼うなら知っておきたい心構えがあります。

下記に解説いたしましので、エキゾチックアニマルを飼うのであれば、ご一読いただきたく思います。

 

飼う前に動物病院を見つけておく

 

エキゾチックアニマルは飼育例が少ないため、適切な診察を受けられる動物病院の数は非常に限られています。

飼育をはじめる前にその動物種を診療できる動物病院を必ず見つけておくようにしてください。

購入したショップやブリーダーに尋ねてみても良いでしょう。同時に、夏場の高温や冬場の低温などを想定したうえで、動物病院までの移動手段や輸送手段についても考えておく必要があります。

 

ハンドリンクの重要性を知る


▲ハンドリングの一例

 

エキゾチックアニマル、特に爬虫類のハンドリング(人の手に慣れさせること)については賛否あります。

筆者としましては、いざというときに過剰なストレスを与えないためにも、生体に負担をかけない範囲で普段からハンドリングをおこなうべきだと考えています。
(あまりに小さいため動物病院での診察自体が困難な生体や、皮膚が弱く人間の体温の影響を受けやすい両棲類などは例外ですが)。

 

怪我や不調に気づくために情報収集を心がける

 

また野性味の強い生き物には怪我や不調を隠そうとする習性があり、飼育者が異変に気づいたときには既に手遅れだったということも珍しくありません。

病気や怪我を未然に防ぎ、すこしでも長い時間をともに過ごすためにも、日頃の観察と情報収集を常に心がけるようにしてください。

 

死んでしまった場合

 

そして飼育していた生体が死んでしまった場合ですが、死骸が保有している細菌が野生動物に感染するおそれがあるため、勝手に埋葬せずに、心苦しいかもしれませんが小さな動物であれば可燃ごみにだすなど、自治体のルールに従って処理をしてください。

ペット専用の葬祭業者に頼んで火葬したり、剥製にしても良いかもしれません。一部の例外的な状況や動物種を除いて、ペットは飼育者よりも先にその生涯を終えます。

 

病気になった場合や死んだ後のことも踏まえて、責任をもって飼育に臨みましょう。

 

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著者:國谷正明
北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
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ベタの飼い方 <必要なもの・餌・水槽・温度管理>

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はじめに

エキゾチックアニマルとは

第1章 エキゾチックアニマルを深く知る

人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

ペットを飼うなら知っておくべき心構え

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第2章 代表的なエキゾチックアニマルの種類

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~哺乳類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~爬虫類 / 両棲類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~鳥類 / 魚類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~奇蟲編~

第3章 定番エキゾチックアニマルの飼い方

エキゾチックアニマルの飼い方 ~フクロモモンガ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ヒョウモントカゲモドキ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ベタ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ダイオウサソリ / バンパイアクラブ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~おすすめの飼育用品編~

第4章 エキゾチックアニマルを飼おう

エキゾチックアニマルに会いに行こう① ~動物園編~

エキゾチックアニマルに会いに行こう② ~アニマルカフェ編~

エキゾチックアニマルを飼おう① ~ペットショップ編~

エキゾチックアニマルを飼おう② ~即売会(即売イベント)編~

著者:國谷正明

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「ベタ」はどんな動物?

 

ベタは「ラビリンス器官」という特殊な呼吸器官を備えています。

そのため、魚は基本的にエラ呼吸をしており水中でしか呼吸ができないのですが、ベタは水面に口を出し空気から直接酸素を取りこむことができるという特徴があります。

ラビリンス器官をもつ魚類を総称して「ラビリンス・フィッシュ」と呼び、ベタの他にグラミーやスネークヘッド(ライギョ)といったものがあります。

 

▼グラミー

 

▼スネークヘッド(ライギョ)

 

ショップ等でベタがコップなどの小さな容器で陳列されているのは、ラビリンス器官を備えているために水中の中に酸素が少ない環境でも生き延びられるという性質に拠ります。

 

ベタは別名「闘魚」とも呼ばれ、オス同士を一緒の水槽で飼うなどすると激しい争いを繰り広げる習性があります。

ベタの原産地であるタイでは賭けの対象として人々に親しまれており、より強い個体を作り出すため盛んに品種改良が行われてきました。

 

強い闘争心をもつ「プラカット」、半月のように尾びれが180度に展開する「ハーフムーン」、象の耳のように胸びれが発達した「ダンボ」、錦鯉のような体色をもつ「鯉ベタ」など、ひれの形状や体色によってさまざまな品種に分類されます。

 

▼強い闘争心を持つ「プラカット」

▼尾びれが180度展開する「ハーフムーン」

▼胸びれが発達した「ダンボ」

▼錦鯉のような体色「鯉ベタ」

 

全長およそ7cmと小柄で遊泳力も低く、大がかりな飼育設備を必要としないため、熱帯魚初心者にもおすすめのエキゾチックアニマルです。

 

▼ベタの全長:100円ライターの長さ(約7cm)

 

飼育下での寿命は3年前後とされています。

 

ベタの飼い方!必要なものについて

 

必要なもの一覧

 

・水槽
・飼育水
・フィルター
・床材
・保温器具
・水温計

 

ベタを飼うには以上のものが必要になります。下記では、それぞれの詳細について解説いたします。

 

コップでも飼育できるが水槽は必要なのか?


photo by brownpau

 

ベタはコップなどの小さな容器でも飼育することができ、実際にショップでも小さな容器に入れて陳列されている姿をよく目にしますが、小さな容器で飼育することは水質や温度の維持が難しいため、初心者の方には決してお勧めできません。

 

水量が大きければ大きいほど水質も変化しづらく、外気温の影響を受けにくいため一定の水温を維持しやすいというメリットがあります。

しかしベタは遊泳力が高くないため、あまりに多い水量では生体に負担をかけることにも繋がってしまいます。

 

そこでお勧めなのが、一辺が20~30cm程度の水槽です。

 

プラケースでも構いませんが、鑑賞のしやすさを考えると透明度の高いガラス水槽がもっとも適しているといえるでしょう。

また、生体が水面から飛び出してしまう可能性を考慮すると、しっかりと蓋をしておくか、水量を容器の半分程度に抑えるなどの工夫が必要です。

著者は以前25cmキューブ水槽で飼育していましたが、十分な水量であると感じました。

 

▼25cmキューブ水槽(画像クリックで商品詳細へ)

 

飼育水の選び方

 

次に飼育水ですが、野生下のベタは水の底に流木や落ち葉などが堆積した止水域に棲息しています。

 

止水域(しすいいき)とは
人間には水が流れないで止まっているように見える環境。実際にはゆっくり流れている。

 

落ち葉は長い時間をかけて土壌中の微生物に分解されることで腐植酸を生じ、池に溜まった水のphは弱酸性を示すようになります。

 

知っておきたい!『ph(ペーハー)』の大切さ
「ph」とは酸性やアルカリ性の程度を表す単位です。熱帯魚の適切な水質を管理する上で「ph」は重要な数値になってきます。なぜなら、熱帯魚の好む「ph」でないと、個体が体調を崩してしまったりするからです。

 

流木や枯葉から染み出した腐植酸やタンニンで茶色っぽく染まった弱酸性の水はブラックウォーターと呼ばれ、ベタの飼育にもっとも適した飼育水となります。

 

農薬が付着しているおそれのない落ち葉や流木、不織布などに包んだピートモス(苔の一種)を水に浸けておくといった方法の他、ブラックウォーターを作るための水質調整剤も市販されておりますので、お好みの方法で用意しておいてください。

もちろん、汲み置きや市販のカルキ抜き剤などで別途塩素を中和させる必要があります。

 

▼ビートモス(画像クリックで商品詳細へ)

 

▼ブラックウォーター(画像クリックで商品詳細へ)

 

水質を安定させるためにフィルターは必須ですが、先述したようにベタは流れのない止水域に棲息しているため、フィルターには水流を調整しやすいスポンジフィルターがお勧めです。

スポンジフィルターの濾過能力は決して高いとはいえませんが、単独飼育が前提であるベタにおいては十分な性能であるといえます。

水流はできるかぎり弱めた状態で使用してください。

 

▼ベタのフィルター(画像クリックで商品詳細へ)

 

床材について

 

「床材」とは
床材は、ケージ(生体を入れておく入れ物)の中に敷かれる材料のことです。床材が必要な理由には「防臭」「防音」「ケージの保護」「保温」「排泄物の処理」などが挙げられます。魚類も同様です。

<床材の一例:ハムスターを飼う際には、木材をおがくず状にしたウッドチップが床材に使われることが多い>

 

床材(底砂)もフィルターと同様に、水質を安定させるには欠かせないものです。

好みで選んでいただいて構いませんが、素材ごとに見た目や特性が異なり、種類によってはphを変化させるものもありますので注意してください。

余談ですが、著者はベタの色鮮やかさを際立たせる目的で真っ黒な砂利を使用していました。

 

▼真っ黒な砂利(画像クリックで商品詳細へ)

 

温度についての注意点

 

ベタの適温は26~28℃とされており、冬場の低温や夏場の高音には注意が必要です。

熱帯魚用の水中ヒーターでも構いませんが、ベタには隙間を好む習性があるため、ヒーターと壁面のあいだに挟まって出られなくなるといったトラブルが発生するおそれがあります。

 

水量が多すぎなければ爬虫類向けのパネルヒーターでも十分に対応できますが、夏場の高水温対策にエアコンが必須であることを考えると、一年を通してエアコンで室内ごと温度を管理することをお勧めします。

 

▼パネルヒーター(画像クリックで商品詳細へ)

 

ちなみに、気化熱で水温を下げる高水温対策のファンなども販売されていますが、水の蒸発が早くなってしまうため水量の少ないベタの飼育にはあまり向いていません。

 

より「ベタ」との生活を楽しむために必要なもの

 

飼育に必要なものは以上ですが、ベタの美しさを堪能するために鑑賞用のライトなどを用意すると良いでしょう。

浮草や水草をレイアウトする場合にも照明は必須となります。

 

▼アクアリウムライト(画像クリックで商品詳細へ)

 

餌の選び方

 

餌は専用の人工飼料を一日一回、食べ残しのない量を与えます。乾燥/冷凍の赤虫をよく好みますが、水を激しく汚してしまうので水換えの前日などを選んで与えると良いでしょう。

 

▼赤虫の例(画像クリックで商品詳細へ)

 

水換え時の注意点として、飼育水の温度とphに変化が生じないように気をつけてください。

 

▼ベタのエサ(画像クリックで商品詳細へ)

 

 

ベタは上手に飼えば手から直接餌を食べるほど人馴れする魚で、欧米ではペット・フィッシュとして高い人気を誇っています。

輪くぐりなどの芸を覚えさせている飼育者も少なくないようで、動画サイトで検索するとベタ馴れ状態の個体が数多く紹介されています。

 

熱帯魚なんて眺めているだけでペットとして物足りないんじゃないの?と考えている方にこそ是非飼ってみていただきたい、おすすめのエキゾチックアニマルです。

 

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著者:國谷正明
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ダイオウサソリ / バンパイアクラブの飼い方 <餌・ケージ・温度管理など>

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はじめに

エキゾチックアニマルとは

第1章 エキゾチックアニマルを深く知る

人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

ペットを飼うなら知っておくべき心構え

エキゾチックアニマルを飼うなら知っておくべき心構え

第2章 代表的なエキゾチックアニマルの種類

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~哺乳類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~爬虫類 / 両棲類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~鳥類 / 魚類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~奇蟲編~

第3章 定番エキゾチックアニマルの飼い方

エキゾチックアニマルの飼い方 ~フクロモモンガ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ヒョウモントカゲモドキ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ベタ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ダイオウサソリ / バンパイアクラブ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~おすすめの飼育用品編~

第4章 エキゾチックアニマルを飼おう

エキゾチックアニマルに会いに行こう① ~動物園編~

エキゾチックアニマルに会いに行こう② ~アニマルカフェ編~

エキゾチックアニマルを飼おう① ~ペットショップ編~

エキゾチックアニマルを飼おう② ~即売会(即売イベント)編~

著者:國谷正明

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「ダイオウサソリ」はどんなエキゾチックアニマル?


photo by Kevin Walsh

 

ダイオウという名のとおりサソリ目の最大種。全長およそ20cm、体重30g前後にも達します。

 

▼ダイオウサソリの全長:500mlペットボトルの高さ(約20cm)

 

サソリ目最大種という体格に加え、ダイオウサソリというネーミング、黒々とした体色など、厨二心を刺激する特徴をいくつも備えています。

 

凶悪そうな外見とは裏腹に性格は温和で毒性も弱いため、奇蟲飼育の入門種としてもおすすめの動物種です。

餌切れには強い反面、アフリカ大陸中西部の熱帯林に生息しているため乾燥に弱く、70%前後の高い湿度を維持する必要があります。

 

飼育下での寿命は10年前後とされています。

 

あらゆるペットに当てはまることですが、奇蟲や爬虫類は脱走させてしまった際に大きな騒ぎを引き起こす危険が高いので、隙間のないしっかりと蓋のできるケージを使用し、絶対に逃がすことのないよう細心の注意を払ってください。

 

※以下で解説するダイオウサソリ飼育方法は、多くの多湿系サソリやタランチュラに広く応用できるものです。しかし、動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員や飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

 

ダイオウサソリの飼い方

 

必要なもの一覧

 

・飼育ケージ
・床材
・隠れ家
・水皿
・保温器具
・温度計

 

ダイオウサソリを飼うには以上のものが必要になります。下記では、それぞれの詳細について解説いたします。

 

飼育ケージ

 

まずダイオウサソリを飼育する際のケージですが、ダイオウサソリは最大全長およそ20cmに達する大型種であるため、最低でも一辺30cmは欲しいところです。脱走を防ぐために必ずしっかりと蓋のできるものを用意してください。

爬虫類用のアクリルケースやガラスケージ、大きめのプラスチックケースなどがおすすめです。

 

▼爬虫類の飼育に特化したガラスケージ(画像クリックで商品詳細へ)

 

床材について

 

「床材」とは
床材は、ケージの中に敷かれる材料のことです。床材が必要な理由には「防臭」「防音」「ケージの保護」「保温」「排泄物の処理」などが挙げられます。

<床材の一例:ハムスターを飼う際には、木材をおがくず状にしたウッドチップが床材に使われることが多い>

 

次に床材ですが、野生下のダイオウサソリは多湿環境(湿度が高い環境)に棲息しているため、ピートモスやヤシガラ土、バーミキュライトなど保水性の高いものを使用してください。潜ることができるよう厚めに敷きます。

 

▼ピートモス(画像クリックで商品詳細へ)

▼ヤシガラ土(画像クリックで商品詳細へ)

▼バーミキュライト(画像クリックで商品詳細へ)

 

隠れ家

 

流木や爬虫類用のシェルターなど、全身がすっぽり隠れるくらいの大きさの隠れ家を用意してください。

 

▼爬虫類用シェルターの例

 

また、ダイオウサソリは意外なほどに水をよく飲みます。飲みやすいよう浅めの容器を用意してやると良いでしょう。

 

温度管理の注意点

 

ダイオウサソリの適温は30℃前後とされており、冬場には保温器具の設置が必須となります。

爬虫類向けのパネルヒーターをケージの1/3~半分程度となるように敷いて、温度勾配を作るようにしてください。

 

▼パネルヒーターの例

 

餌について

 

ダイオウサソリは肉食性です。コオロギやゴキブリなど餌用の昆虫やピンクマウスなどを1週から10日に1回程度の間隔で食べるだけの量を与えます。

 

▼コオロギの生き餌(画像クリックで商品詳細へ)

▼ピンクマウス(画像クリックで商品詳細へ)

 

上記の飼育方法は、多くの多湿系サソリやタランチュラに広く応用できるものですが、動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員や飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

 

「バンパイアクラブ」はどんなエキゾチックアニマル?

Purple Vampire Crabという英名のとおり、鮮やかな紫の体色と吸血鬼のような怪しい黄色い瞳が特徴的な動物種です。

全長およそ3cmと小型かつ陸棲傾向の強い淡水ガニであるため、小型のプラスチックケースでも十分に終生飼育が可能です。

 

▼バンパイアクラブの全長:500円玉の直径(約3cm)

 

食欲も旺盛で、ザリガニや熱帯魚用の人工飼料をはじめ、乾燥赤虫、小型の昆虫類など与えたものは貪欲に食べ尽くすので、温度管理にさえ気をつければ初心者の方でも飼育は難しくないでしょう。

水草や苔類も食べてしまうので、石組み(石を配置・構成)したシンプルなレイアウトで飼育することをお勧めします。

 

飼育下での寿命は3年前後とされています。

 

バンパイアクラブは10年以上ペットとして流通していたにもかかわらず、2015年になってようやく新種であることが判明したという経緯があります。

筆者もちょうどそのときにバンパイアクラブを飼育していたので、家にいるこの生き物がじつは新種だったのかと妙に感動したことを覚えています。

 

※以下で解説するバンパイアクラブの飼育方法は、多くのドワーフクラブ(小型の海外淡水ガニ)に広く応用できるものですが、動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員や飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

 

バンパイアクラブの飼い方

 

必要なもの一覧

 

・飼育ケージ
・飼育水
・床材
・隠れ家・保温器具

 

バンパイアクラブを飼うには以上のものが必要になります。下記では、それぞれの詳細について解説いたします。

 

ケージの選び方

 

まずバンパイアクラブを飼育する際のケージですが、障害物などを伝って脱走をするおそれがあるため、しっかりと蓋のできる容器を用意してください。

単独飼育であれば小型のプラスチックケースや一辺が15cm程度の水槽でも問題ありません。

ただし、容器が小さいほど水量が少なく水質も劣化しやすくなるため、水を張る場合にはある程度の大きさがあったほうが管理しやすいでしょう。

 

▼小型の水槽(画像クリックで商品詳細へ)

飼育水について

 

次に飼育水ですが、汲み置きするかカルキ抜き剤で塩素を中和した水道水を使用します。

水質にはそれほどうるさくありませんが、水を激しく汚すため小まめな換水を心がけるようにしてください。

 

▼カルキ抜き材(画像クリックで商品詳細へ)

 

水張りした容器に石や流木、砂利などで足場を設けたレイアウトで飼育することが一般的ですが、本種は陸棲(りくせい:陸地で生活する)傾向が強いため、水を張らずに大きめの水を入れる器を設置するといった方法でも飼育することができます。

 

その場合には充分な湿度を確保するために、ヤシガラ土やピートモス、ミズゴケなど保水性の高い床材を使用してください。

 

▼ピートモス(画像クリックで商品詳細へ)

▼ヤシガラ土(画像クリックで商品詳細へ)

 

水を張って飼育する場合には、熱帯魚飼育に用いられる砂利を薄く敷きます。全身が浸かるくらいの水深があれば問題ありません。

 

▼砂利(画像クリックで商品詳細へ)

 

隠れ家となるように、流木や石などを設置します。レイアウトと植物性の餌を兼ねてコケ類や半水性の植物を植えても良いでしょう。その場合には植物の性質に合わせて照明を設置するなどしてください。

 

温度管理の注意点

 

バンパイアクラブの適温は20~28℃とされており、冬場には保温器具の設置が必要となります。暖房の効いた部屋に設置するか、爬虫類向けのパネルヒーターなどを適宜設置してください。

 

▼パネルヒーター(画像クリックで商品詳細へ)

 

 

バンパイアクラブは与えたものはなんでも食べる大食漢です。

雑食性であるため、赤虫やイトミミズ、煮干といった動物性の餌と、落ち葉や野菜など植物性の餌をバランスよく与えるようにします。

ザリガニ用の人工飼料やカメの餌などにもよく食いつきます。

 

▼乾燥赤虫(画像クリックで商品詳細へ)

 

▼糸ミミズ(画像クリックで商品詳細へ)

▼ザリガニ用人工飼料(画像クリックで商品詳細へ)

 

 

上記の飼育方法は、多くのドワーフクラブに広く応用できるものですが、動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員や飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

 

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ヒョウモントカゲモドキの飼い方 <必要なもの・餌・ケージ・温度管理>

Webon紹介目次著者
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エキゾチックアニマルとは

第1章 エキゾチックアニマルを深く知る

人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

ペットを飼うなら知っておくべき心構え

エキゾチックアニマルを飼うなら知っておくべき心構え

第2章 代表的なエキゾチックアニマルの種類

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~哺乳類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~爬虫類 / 両棲類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~鳥類 / 魚類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~奇蟲編~

第3章 定番エキゾチックアニマルの飼い方

エキゾチックアニマルの飼い方 ~フクロモモンガ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ヒョウモントカゲモドキ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ベタ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ダイオウサソリ / バンパイアクラブ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~おすすめの飼育用品編~

第4章 エキゾチックアニマルを飼おう

エキゾチックアニマルに会いに行こう① ~動物園編~

エキゾチックアニマルに会いに行こう② ~アニマルカフェ編~

エキゾチックアニマルを飼おう① ~ペットショップ編~

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『エキゾチックアニマル入門』目次へ  (全17ページ)

 

※以下の飼育方法はヒョウモントカゲモドキ、並びに多くの地表棲(ちひょうせい:地上に住む)ヤモリに広く応用できるものです。しかし動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員さんや飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

 

ヒョウモントカゲモドキはどんな動物?

 

ヒョウモントカゲモドキはペットとしてもっともポピュラーな爬虫類で、世界中で盛んに飼育・繁殖がおこなわれています。

全長20cm前後と日本のヤモリと比べるとかなり大ぶりですが、壁面に張りつかず、物陰でじっとしていることが多いため、中型のプラスチックケースで十分に飼育することができます。

 

▼ヒョウモントカゲモドキの全長:500mlペットボトルの高さ(約20cm)

 

食性は昆虫食ですが、近年では人工飼料も発売されていますので、虫が苦手という方でも飼育は難しくありません。

温度管理もそれほどうるさくないので、エキゾチックアニマルの入門種としてもお勧めの爬虫類です。

 

飼育下での寿命は10~15年前後とされていますが、30年近く生きたという記録もあるそうです。

余談ですが、筆者が初めて飼育したエキゾチックアニマルもヒョウモントカゲモドキであり、お迎えから10年以上が経過した今でも元気にごはんをおねだりしています。

 

ヒョウモンカゲモドキの飼い方・必要なもの

 

必要なもの一覧

 

・飼育ケージ
・床材
・隠れ家
・水入れ
・保温器具
・温度計

 

ヒョウモンカゲモドキを飼うには以上のものが必要になります。下記では、それぞれの詳細について解説いたします。

 

ケージの選び方

 

まずヒョウモントカゲモドキを飼育する際のケージですが、それほど活発に動きまわる動物種ではありませんので、幅30cm×奥行20cm程度の爬虫類ケージもしくはプラケースがあれば十分です。

高さのないケージを使用する場合にはしっかりと蓋のできるものを用意してください。

 

▼爬虫類ケージ(画像クリックで商品詳細へ)

 

床材

 

「床材」とは
床材は、ケージの中に敷かれる材料のことです。床材が必要な理由には「防臭」「防音」「ケージの保護」「保温」「排泄物の処理」などが挙げられます。

<床材の一例:ハムスターを飼う際には、木材をおがくず状にしたウッドチップが床材に使われることが多い>

 

床材には砂やクルミ材、新聞紙、キッチンペーパーなどが一般的です。

クルミ材とはクルミを砂状に小さく砕いたもので、普通の砂と異なり誤って呑みこんでも安全に体内で分解・排出されるというものですが、お腹のなかで詰まってしまったという事例も皆無ではありません。

ですので、幼体時には砂やクルミ材の使用は避けておいた方が安全です。

 

▼クルミ材(画像クリックで商品詳細へ)

 

ちなみに筆者の場合は砂、キッチンペーパーを経てクルミ材に落ち着きました。

砂は「手入れの際に部屋のなかに砂が散らかる」、キッチンペーパーは「排泄物を処理するたびに全体を取り替えなければならない」ことに煩わしさを感じていましたが、クルミ材なら排泄物だけを取り除けばよい上に砂と比べて粒が大きいため散らかりにくく、両者の不満点を解決した床材であるといえます。

 

ウェットシェルターは実用的!

 

ヒョウモントカゲモドキは隠れ家があるとストレスが無く過ごせると言われます。

隠れ家は全身が隠れるものであれば何でも構いませんが、ウェットタイプのシェルターを用いることが一般的です。

ウェットタイプのシェルターとは、上部に水を貯めておくことのできる素焼きの隠れ家のことで、気化熱による冷却効果と高い湿度を維持することができるスグレモノです。

 

▼ウェットシェルター(画像クリックで商品詳細へ)

 

ひんやりと薄暗い湿った環境は野生下の隠れ家に近く、局所的に高い湿度を作ることはエンリッチメント(動物福祉から考える飼育される動物の幸せ)の観点から見ても有効であると考えられます。

 

また、冬場など空気が極端に乾燥している環境下で起きやすい脱皮不全を防ぐことができるなど、実用面でも高い効果が期待できます。

 

脱皮不全とは
ヒョウモンカゲモドキは古くなった皮膚脱ぎ去る「脱皮」という行為を行う。その時に、脱皮がうまくできないことを脱皮不全と言う。脱皮不全によって指が壊死してしまうことがあったりする。

 

一方で常に高湿度を維持しているためカビが生えやすく、こまめな手入れが必要です。

 

温度管理

 

ヒョウモントカゲモドキの適温は28~32℃とされており、エアコンなどで室内を一括で管理している場合を除いて、保温器具の設置は必須となります。

保温器具はパネルヒーターを用いることが一般的です。パネルヒーターとはその名のとおり薄いパネル状の保温器具のことで、ケージの底にあててケージ内の空気を暖められるというものです。

 

▼マルチパネルヒーター ビバリア(画像クリックで商品詳細へ)

 

お腹側から暖めることで生体の消化を促す効果があり、ヒョウモントカゲモドキに限らず爬虫類飼育に広く用いられています。

ケージ内に温度勾配を作るため、パネルヒーターはケージの1/3~半分程度となるように敷いてください。

 

 

ヒョウモントカゲモドキは完全な肉食性であるため、餌用の昆虫もしくはピンクマウスを与えます。

昆虫を与える場合には、栄養の偏りを抑えるためにカルシウムやビタミンなど専用のサプリメント剤をまぶしてから与えます。

 

▼専用サプリメントの例:ジェックス カルシウム(画像クリックで商品詳細へ)

▼専用サプリメントの例:ジェックス マルチビタミン(画像クリックで商品詳細へ)

「ミールワーム」を餌にする場合の注意点

 

特に餌としてミールワームを与える場合、ミールワームは栄養分が弱いため、給餌前(餌を与える前)にガットローディングを施しておく必要があります。

ガットローディングとは、生き餌に与える餌の質を上げることで生き餌自身の栄養素を高める方法を指します。ミールワームの場合には前述のサプリメントを数日前から餌として与えておくことで、ミールワームの内蔵に栄養素を蓄積させます。

「ガットローディング」に対して、生体に与える前に生き餌にサプリメント剤をまぶすことを「ダスティング」といいますので覚えておくといいでしょう。

 

▼ミルワーム(画像クリックで商品詳細へ)

 

また、野生の昆虫類は寄生虫や除草剤などの影響を受けているおそれがありますので、なるべく与えないようにしてください。

 

「ピンクマウス」を餌にする場合の注意点

 

ピンクマウスとは産まれたばかりのネズミの赤ちゃんのことで、ペットショップなどで主に冷凍した状態で売られています。

冷凍マウスを与える場合には、湯煎で芯までしっかりと解凍できたことを確かめてから与えてください。

また、ピンクマウスは栄養価が高く、単食で与え続けると肥満になってしまう危険性があるため、おやつとして昆虫食の合間に与えるか、充分な給餌間隔をおいて与えるなどの工夫が必要です。

 

▼ピンクマウス>(画像クリックで商品詳細へ)

 

餌用の昆虫やピンクマウスに抵抗があるという方には、各社から販売されている専用の人工飼料がお勧めです。

 

▼人工飼料の例:ヒカリ (Hikari) レオパゲル(画像クリックで商品詳細へ)

個体によっては人口飼料では餌付かない(食べない)場合もありますので、ショップで確認して人工飼料に餌付いている個体を購入するように気をつけてください。

給餌は幼体なら週に2回程度、成体であれば1週から10日に1回程度の間隔で食べるだけの量を与えます。

 

 

上記の飼育方法は、多くの地表棲(ちひょうせい:地上に住む)ヤモリに広く応用できるものですが、動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員や飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

また、昼行性のヤモリやトカゲ、カメ類の場合には別途紫外線ライトが必要になります。

 

▼爬虫類用の紫外線ライト例(画像クリックで商品詳細へ)

 

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著者:國谷正明
北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
facebook(國谷) https://www.facebook.com/masaaki.kuniya.3344
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フクロモモンガの飼い方 <必要なもの・餌・床材・巣箱>

Webon紹介目次著者
エキゾチックアニマルはペットとしての歴史が浅く、人に馴れにくいからこその魅力があります。多数のエキゾチックアニマルを飼育してきた筆者が、種類・飼い方・会える場所などを紹介。

ペットとしての『エキゾチックアニマル』入門はこちらから

はじめに

エキゾチックアニマルとは

第1章 エキゾチックアニマルを深く知る

人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

ペットを飼うなら知っておくべき心構え

エキゾチックアニマルを飼うなら知っておくべき心構え

第2章 代表的なエキゾチックアニマルの種類

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~哺乳類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~爬虫類 / 両棲類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~鳥類 / 魚類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~奇蟲編~

第3章 定番エキゾチックアニマルの飼い方

エキゾチックアニマルの飼い方 ~フクロモモンガ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ヒョウモントカゲモドキ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ベタ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ダイオウサソリ / バンパイアクラブ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~おすすめの飼育用品編~

第4章 エキゾチックアニマルを飼おう

エキゾチックアニマルに会いに行こう① ~動物園編~

エキゾチックアニマルに会いに行こう② ~アニマルカフェ編~

エキゾチックアニマルを飼おう① ~ペットショップ編~

エキゾチックアニマルを飼おう② ~即売会(即売イベント)編~

著者:國谷正明

北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
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前項では、エキゾチックアニマルのなかでもペットとして人気が高く流通量も多いポピュラーな動物種を、哺乳類や爬虫類など分類別にご紹介させていただきました。

この項では、エキゾチックアニマルを実際に飼ってみたいと考えている方に向けて、飼い方と飼育上の注意点を詳しくご紹介していきます。

 

フクロモモンガはどんな動物?

 

フクロモモンガは、有袋類です。有袋類は育児嚢(いくじのう)よ呼ばれるお腹の袋で子育てを行うのが特徴です。

 

▼有袋類である「カンガルー」が育児嚢(お腹の袋)で子育てする様子

 

フクロモモンガのようにペットとして飼育することのできる有袋類は非常に珍しく、繁殖に成功すれば育児嚢で子育てをする姿を観察することもできます。

 

全長およそ20cm、体重150g前後と非常に小柄で、飼育する際にもそれほど大きなスペースを必要としません。

 

▼フクロモモンガの全長:500mlペットボトルの高さ(約20cm)

 

昆虫類や果実を好んで捕食(ほしょく:つかまえて食べる)する雑食性ですが、ペットフード会社各社から専用の人工飼料が発売されるなど、エキゾチックアニマルのなかでは飼育しやすい部類であるといえます。

 

雑食性とは
動物性の食物、植物性の食物両方を摂取する性質があること

 

とはいえ、人に懐くかどうかは個体差が大きく、たとえ馴れにくい個体であったとしても終生飼育(生命を終えるまで飼うこと)する覚悟と責任感が必要となります。

野生下の寿命は5年前後とされていますが、飼育下では10年前後生きる個体も珍しくありません。

 

フクロモモンガの飼い方・必要なもの

必要なもの一覧

・飼育ケージ
・床材
・餌皿
・水差し・隠れ家
・止まり木
・保温器具
・温度計

 

フクロモモンガを飼うには以上のものが必要になります。下記では、それぞれの詳細について解説いたします。

 

フクロウモモンガのケージの選び方

 

まず飼育する際のケージですが、フクロモモンガは樹上棲(樹木の上に棲む)の傾向が強いため、ある程度の高さを確保できるケージを用意する必要があります。最低でも60cm前後の高さがあることが望ましいです。

 

▼フクロモモンガ用のケージの例(画像クリックで商品詳細)

 

小動物や小鳥向けのケージを用いることが一般的ですが、爬虫類向けのガラスケージを用いる場合もあります。

 

▼爬虫類向けのガラスケージの例(画像クリックで商品詳細)

 

小動物/小鳥向けの金網ケージは通気性が高くフクロモモンガ特有の体臭がこもりにくいというメリットがありますが、冬場の保温がしづらいというデメリットもあります。

 

エアコンで室温を一括管理する、専用の保温器具でケージ内を局所的に暖めるなど、飼育スタイル適したケージを選択してください。

また、フクロモモンガは運動量の多い生き物ですので、部屋に放して遊ばせる時間をとれないという方は、十分な運動量を確保できるだけの大きなケージを用意する必要があります。

 

床材について

 

「床材」とは
床材は、ケージの中に敷かれる材料のことです。床材が必要な理由には「防臭」「防音」「ケージの保護」「保温」「排泄物の処理」などが挙げられます。

<床材の一例:ハムスターを飼う際には、木材をおがくず状にしたウッドチップが床材に使われることが多い>

 

床材には牧草やおがくず、紙ペレット、新聞紙などを用いることが一般的です。

 

▼牧草(画像クリックで商品詳細へ)

▼おがくず(画像クリックで商品詳細へ)

▼紙のペレット(画像クリックで商品詳細へ)

それぞれに異なるメリットやデメリットがありますが、床材は飼育者の好みによるところが大きいため、まずはひととおりの床材を試してみることをお勧めします。

 

フクロモモンガには床材を巣の材料として隠れ家に運び入れる習性がありますので、飼育している個体の好みも考慮してください。

 

注意点として、針葉樹のおがくずは生体のアレルギー反応を誘発するおそれがあるため、必ず広葉樹のおがくずを用いるようにしてください。

また、小動物/小鳥向けのケージについている床用の金網は使わないので事前に取り外しておきます。

 

▼広葉樹のおがくず(画像クリックで商品詳細)

 

巣箱と温度管理について

 

フクロモモンガは夜行性の生き物であるため、昼間は暗い隠れ家のなかでじっとしています。専用の寝袋か小動物用の巣箱を必ず用意してください。

複数飼育の場合は、フクロモモンガの数だけ隠れ家を用意します。

 

▼フクロモモンガ用寝床(画像クリックで商品詳細)

 

▼フクロモモンガ用巣箱(画像クリックで商品詳細)

 

フクロモモンガは寒さに弱く、その適温は24~28℃とされているため、エアコンなどで室内を一括で管理するという場合を除いて冬場は保温器具の設置が必須となります。

小動物/小鳥向けの保温電球やパネルヒーターが一般的ですが、爬虫類向けのガラスケージを用いる場合には過熱を防ぐためサーモスタットとの併用をお勧めします。

 

▼パネルヒーター(画像クリックで商品詳細)

▼サーモスタット(画像クリックで商品詳細)

 

保温器具を設置する際には、生体が適温を選択できるようケージ内に温度勾配を作ると良いでしょう。

 

餌について

 

フクロモモンガは雑食性であるため、昆虫など動物性の餌と果物や野菜といった植物性の餌をバランスよく与える必要があります。

餌用の昆虫類や季節の果物/野菜類に加えて、フクロモモンガ用人工飼料やフェレットフード、蜜食鳥(みつしょくちょう:ローリーやロリキートなどの動物種)用人工飼料、ペット用ミルクなどを適宜活用して、日々バリエーション豊かな餌を与えるように努めてください。

 

▼フクロモモンガフード(画像クリックで商品詳細)

 

▼モモンガミルク(画像クリックで商品詳細)

 

 

ネギ類や果物の種子、野生の昆虫類など、病気を引き起こす危険性のある食べ物も複数存在していますので、与えて良いかわからないものは獣医やショップの店員などに相談してから与えるようにすると安心です。

 

餌の与え方

 

餌を与えるのは活動をはじめる夕方から夜にかけて一日一回、十分な量を与えます。

また人間と同じように、個体による好き嫌いや気分によって食べなくなることもありますので、普段から観察を怠らず飼育している生体の個性を的確に把握しておきましょう。

 

フクロモモンガに限らず、ペットとして歴史の浅いエキゾチックアニマルは周囲に弱みを見せまいと、多少の不調であれば何事もないかのように振舞う習性があります。

異変に気づいたときには既に手遅れだったということも少なくありませんので、常に最悪の事態を想定して観察する癖をつけておくと良いでしょう。

 

上記の飼育方法は、多くの雑食性哺乳類に広く応用できるものですが、動物種によって細かな相違点がありますので、購入する前にショップの店員や飼育本、インターネットなどで充分に情報収集をしてください。

 

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著者:國谷正明
北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
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