人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

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エキゾチックアニマルはペットとしての歴史が浅く、人に馴れにくいからこその魅力があります。多数のエキゾチックアニマルを飼育してきた筆者が、種類・飼い方・会える場所などを紹介。

ペットとしての『エキゾチックアニマル』入門はこちらから

はじめに

エキゾチックアニマルとは

第1章 エキゾチックアニマルを深く知る

人類とペットの歴史 ~エキゾチックアニマルの魅力~

ペットを飼うなら知っておくべき心構え

エキゾチックアニマルを飼うなら知っておくべき心構え

第2章 代表的なエキゾチックアニマルの種類

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~哺乳類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~爬虫類 / 両棲類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~鳥類 / 魚類編~

代表的な飼えるエキゾチックアニマル  ~奇蟲編~

第3章 定番エキゾチックアニマルの飼い方

エキゾチックアニマルの飼い方 ~フクロモモンガ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ヒョウモントカゲモドキ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ベタ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~ダイオウサソリ / バンパイアクラブ編~

エキゾチックアニマルの飼い方 ~おすすめの飼育用品編~

第4章 エキゾチックアニマルを飼おう

エキゾチックアニマルに会いに行こう① ~動物園編~

エキゾチックアニマルに会いに行こう② ~アニマルカフェ編~

エキゾチックアニマルを飼おう① ~ペットショップ編~

エキゾチックアニマルを飼おう② ~即売会(即売イベント)編~

著者:國谷正明

北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
facebook(國谷) https://www.facebook.com/masaaki.kuniya.3344

『エキゾチックアニマル入門』目次へ  (全17ページ)

 

エキゾチックアニマルは、一般的なペットと違う魅力があります。人間とペットの歴史を知ると、他のペットとは違う特殊な魅力が見えてくると思います。

ここでは、人間とペットの歴史を解説するとともに、エキゾチックアニマルの魅力についてお伝えいたします。

 

犬と人間の歴史

 

人類は食糧や労働力を確保するため、古くから動物とともに暮らしてきました。

もっとも歴史の古い家畜(人間の生活に役立てるために飼育された動物)はイヌであると言われています。

現在のシリアにあたる地域の洞窟から約35,000年前のものと推測されるイエイヌ※の化石が出土しています。

 

▼シリアの場所

 

イエイヌとは
現在では犬と呼ばれている。オオカミから派生した突然変異種であり、「イエイヌ」が生まれたのは約13万5000年前に遡ると言われている。 

 

イヌはオオカミを家畜化した動物であり、生物学上はタイリクオオカミの亜種として分類されます。

 

▼タイリクオオカミ

photo by Liné1

 

イヌは人間の営みとともに、狩りに特化した「狩猟犬」や家畜の群れを管理する「牧羊犬」、戦闘に特化した「番犬」や「軍用犬」など、さまざまな品種が生み出されるに至りました。

 

▼狩猟犬の例

▼牧羊犬の例

 

品種改良は現在も盛んにおこなわれており、非公認のものも含めるとその数は700種以上にのぼります。

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ネコと人間の歴史

 

イヌと並ぶ代表的なペットであるネコも人類との関わりは古く、その起源は古代エジプトにまで遡ります。

イエネコ(飼いならされた猫)の原種※は、ヨーロッパヤマネコの亜種リビアヤマネコであるとされています。

 

▼リビアヤマネコ

photo by Sonelle

 

人類が農耕を営むようになるとヤマネコは穀物に群がるネズミを追って山野から集落へと狩りの場を移し、ネズミからの被害を防ぐ動物として重宝されるようになります。

長い年月をかけて人間の生活圏内で共生するうちに人馴れしやすい個体が選別され、イエネコへと派生するに至りました。

 

原種とは
原種は品種改良される前の種類を指す。品種改良は、その動物の性質の向上を目的とし人間が手を加えて動物を生み出すこと言う。目的は様々だが、よりかわいい動物を生み出すために品種改良が行われたりする。

 

その他の動物と人間の歴史

 

イヌやネコに次いでペットとして人気の高いウサギやハムスター、モルモット、フェレットといった動物も、野生種をもとに品種改良を施すことで人間の伴侶として好ましい性質を示すようになりました。

その他にも、ウシやブタ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ニワトリ、蚕などは原種から長い年月を経て人間に慣れ親しんだ家畜として、人類の文化に深く関わっているといえます。

 

エキゾチックアニマルならではの魅力

 

イヌやネコを含め、先述した動物はいずれも広義の家畜(人間の生活に役立てるために飼育された動物)に当てはまります。

前項でも述べたように、エキゾチックアニマルという言葉は「ちょっと珍しいペット」という意味合いで使われることが一般的ですが、

「家畜化されていない動物全般」

と言い換えることもできます。

 

ペットとしての歴史が浅いぶん

エキゾチックアニマルは家畜化されている動物と比べて飼育者や環境に適応しにくい

個体が多いのです。

 

そのため、もし飼うとすれば

「原産地の気候に合わせて温度や湿度を調整する」

「野生下で摂取している食物を再現するため場合によって虫などの生き餌を継続的に確保する」

「爪や牙による怪我を防ぐために革手袋を着用する」

など、動物種によってさまざまな工夫を凝らさなければなりません。

 

逆にいえば、家畜化されて本来の気質を大きく欠いている動物にはない野性的な魅力を備えているペットであるといえます。

 

エキゾチックアニマルの中にはイヌ・ネコ並に人馴れする動物種や個体も少なくありませんが、人間によく馴れるペットがほしいのか、自然下に近い動物の生態を観察したいのかということを、まずはじっくり考えてみると良いでしょう。

 

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著者:國谷正明
北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。趣味は作曲と爬虫類飼育。好きな作曲家はエリック・サティ。好きな映画監督は深作欣二。好きなアニメはスポンジボブ。好きな学問は民俗学。敬愛する作家はジム・トンプスン。いいにおいのする文章を書こうと日々苦心しています。お問い合わせはこちらから
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