ロートレックに起きた1878年の悲劇

 

 

▼ロートレック

 

1878年の偶然の悲劇

 

ロートレックを話題にするにあたって、彼の身体的ハンディキャップは避けて通れないトピックスです。

第一の事故は、1878年5月30日(ロートレックが9歳の時)に、ロートレックが生まれた場所でもあるボスク館で左脚を骨折してしまいました。

ロートレックが家族と一緒に居間で過ごしている時に起こった出来事でした。これは、ロートレックが座っている椅子の下に置いてあったほうきの柄に、彼が足を引っかけてしまったために椅子から転げ落ちてしまったことによる事故でした。

不運なことに事故はさらに続きます。

1879年の夏に、フランスのコミューン(自治体)であるルルドの近くにある「バレージュ」という温泉地で過ごしている時のことでした。

 

コミューン

フランスの自治体の最小単位。日本では市町村にあたる。

 

このバレージュの源泉は、負傷者の治療にも使われていたため、ロートレックも前年に骨折した左脚を癒しに訪れていました。

ロートレックは、まだ痛みが癒えない片足を引きずりながら母親のアデールの腕につかまって歩いている時に、およそ1mの深さの乾いた川床へ落ちてしまい、反対の右脚を骨折してしまいました。

二度にわたりロートレックを襲った災難に対して、両親はあらゆる手段で治療を試みましたが、結果的に脚の成長は完全に止まってしまいました。

 

 

事故後

 

10歳を過ぎた少年が転んだだけで骨折して成長が止まってしまうほど、虚弱である理由には様々な病名や憶測が飛び交いました。しかし、結果的に原因ははっきりとしませんでした。

もしも骨のもろさが遺伝的なことと関係するのであれば、ロートレックの先祖が何度も近親婚を繰り返してきたことは無関係とは言い切れないでしょう。

この続けざまに起こった2つの事故のために、ロートレックは大自然の中を駆け回る自由を失いました。

ロートレックはいつも脚の痛みに苦しみ、事故が起きたのは自分が不注意なせいだと思い込み、それ以外の理由を探そうとしませんでした。

次第に父親のアルフォンスからも「期待外れな息子」として見切られてしまい、父子関係に溝ができてしまいました。ですが、母親のアデールだけは最後までロートレックを愛し、決して彼を見放さずに支援し続けました。

※ロートレックと両親について詳しくは前のページで解説!

 

 

ロートレックは、生涯にわたって脚の長さが平均的な成人男性に比べて短かった男性です。

記録によると、ロートレックが18歳の時の身長は153㎝ほどだったそうです(日本の喜劇俳優である池乃めだか氏は150㎝で、ロートレックとほぼ同じです。)。

 

▼池乃めだか氏

By Ogiyoshisan投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link

 

また、1850年からロートレックが生きた時代のフランス人男性の平均身長は約165㎝です。(現在の平均は175㎝)(参照http://englishbulletin.adapt.it/wp-content/uploads/2014/10/oecd_2_10_2014.pdf)

 

 

身長の高さだけを聞くと過剰に低すぎるとは思わないでしょう。

画家のパブロ・ピカソも身長は163㎝と高身長ではなく、ロートレックと10㎝ほどしか差はありませんでした。

 

パブロ・ピカソ

1881年にスペインで生まれ、フランスで活躍した画家。

 

おそらく、ロートレックの身体全体のバランスを見た時に、脚だけが上半身と比べて異常に短く見えてしまうため、目立ったのでしょう。

 

パリでのロートレック

 

しかし、一人でパリに出てきたロートレックは、周りから差別的な扱いを受けていたかと言えば、そうではありませんでした。

殊(こと)に、パリのモンマルトル(パリにあった芸術家の街。現在はパリと併合)周辺ではロートレックは「紳士」として扱われていました。

 

 

娼婦上がりの女性たちが、ブルジョアや貴族たちをののしったりあざけったりするのをショーとして商売していたキャバレー「ル・ミルリトン」では、店に入る客は茶化されたり、ヤジを飛ばされたりしながら店に出迎えられる習わしだったそうですが、ロートレックに対しては違ったそうです。

 

貴族たちをののしったりするショー

ロートレックがモンマルトルで過ごし始めた頃には、カフェやキャバレー、ダンスホールが続々とできていました。そのような店では、社会の最下層民としてとらえられていた娼婦あがりの踊り子たちが、富裕層に向けてショーをしていました。

ロートレックの友人、ブリュアンの経営する「ル・ミルリトン」では、最下層民である娼婦や浮浪者といった、弱者たちの貧しい辛さや人生の苦しみなどを露骨な言葉で歌ったり、富裕層たちをからかったりしていました。

そして、それを客の富裕層たちは楽しんでいたそうです(平たく言うと、見世物小屋のような感じです。)。当時、店の看板には「ののしられたい者はミルリトンへ」とキャッチコピーが掲げられていたようです。

 

ロートレックだけ丁重に出迎えられた理由には、ロートレックが名家の出身であるからというよりも、画家であることで周りから一目置かれていたようです。

加えて、ロートレックは重々しく振る舞うような陰鬱な性格ではなく、むしろ仮装をして人を楽しませるなど、社交的でひょうきんな人柄でした。

 

▼仮装するロートレック

 

ロートレックは夜ごとバーやカフェに出かけて店の片隅に座り、ショーに出るスターやそこで過ごす人々と交流するだけではなく、鋭い観察力で彼女らや彼らをスケッチブックに描き写していました。

ロートレックはどれだけ娼婦や酒から抜け出せなくなっても、絵を描くことだけは終生止めませんでした。

 

▼ロートレックの作品『ムーラン・ルージュの舞踏会』(1890年)

 

【著者に聞きました!】悲劇とロートレック

 

Q.(Webon編集部) ここで語られているような悲劇によってロートレックは有名な画家になったのでしょうか?それともこのような悲劇が無くても有名な画家になっていたのでしょうか?HARUKA氏はどのように考えますか?

A.(HARUKA) ロートレックの友人ポール・ルクレルク氏の回想録によりますと、ロートレックは生前「もしも自分が人並みの身体だったら、絵を描く代わりに狩猟でもしただろう」とよく語っていたそうです。

身体にハンディがあることを忘れさせるくらい社交的で陽気な性格のロートレックは、スポーツが大好きで競馬や競輪、サーカスも良く観に行っていたそうです。ただポールが察するに、他の誰もができるようなことを自分にはできないことを密かに苦しんでいたようでした。

私の想像では、ロートレックは身体が丈夫で脚のケガもなければ、青年の頃からパリへ出てくることももかしたらなかったのではないかと感じます。アクティブな性格のロートレックは、絵は趣味程度にとどめて大学へ進学し、他の何か違った職業に就いていたかもしれないと考えます。

※ポール・ルクレルク:作家・詩人。ロートレックも表紙を手がけた当時の雑誌「ルヴュ・ブランシュ」の創刊者でもあり、ロートレック親しい友人の一人です。

 

以上、ロートレックに起きた1878年の悲劇でした。

次のページから第2章。第2章ではロートレックの作品について解説をしていきます。

Next

 

フランス画家 ロートレック入門

 

はじめに

はじめに ~ロートレックという37年間の人生~

 

第1章 フランス画家・ロートレックとは

ロートレックが生きた時代

ロートレックの生い立ち

ロートレックと家族

ロートレックに起きた1878年の悲劇

 

第2章 ロートレックの魅力と作品

パリでの生活

画家としての活躍

ロートレックと日本

ロートレックと酒場と娼婦

同時代の画家

 

第3章 ロートレックに触れるには

トゥールーズ・ロートレック美術館

ロートレックを題材とした映画

ロートレックを題材とした書籍

世界の絶景111選【春編】

Webon紹介目次著者
世界の絶景を見れば癒される事間違い無し!今度の休日は初心者でも行きやすい絶景を見に出かけてみませんか?

「初心者も行ける!『世界の絶景』集」はこちらから!

著者:ポムポムリラコアラ

趣味が高じてフリーライターとして活躍中の、旅行おたくです。絶景スポットや歴史に彩られた観光地巡りが大好き!写真集などで色々な絶景に触れる、癒しの妄想旅行を楽しむのも日常茶飯事。ストレス社会のちょっとしたオアシスのような存在になれたら幸いです。お茶でも飲みながらカフェ気分で、癒しのひとときをどうぞ。

 

『世界の絶景111選』目次へ  (全12ページ)

 

第2章では、

】【】【】【

の四季に分けて「この季節に行きたい!」という絶景スポットをご紹介します。

誰でも知っている絶景スポットから、ここは行くべきという絶景スポットも組み込んでみました。是非お楽しみください!

 

春に行きたい世界の絶景

 

春といえば「一斉に咲き乱れる花々」や「そよそよと吹きわたる穏やかな春の風」を想像する方もいらっしゃると思います。

日本の春といえば、儚く美しい季節を連想しますよね。

それに対して世界です。

「春に行きたい世界の絶景」といえば、どのようなものがあるのかをご紹介したいと思います。

 

数ある絶景スポットの中から、特に綺麗に咲き誇る花々を見られる場所を中心に、初心者にもおすすめできる春におすすめの絶景スポットを10選んでみました。

 

1 【フランス】『春のパリ』は断然おしゃれで可憐!

 

パリといえば、セーヌ川を中心に、ルーブル美術館やシャンゼリゼ通り、凱旋門やエッフェル塔などおしゃれなスポットでいっぱいの街。

春のパリは、やっと長く暗い冬が明けて何もかもが生まれ変わったように特別の輝きを放つ時期です。

王道の観光地だけに、初心者にもピッタリ。

 

<テュイルリー庭園>

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tuileries-Roue.jpg)

 

この時期のパリは何を見ても、美しく感じられます。通りをそぞろ歩きすれば、水仙やチューリップ、ライラックやバラなど、カラフルな花々が咲き誇っています。

公園や小さな通りを歩けば、アーモンドの花の甘い香りが漂います。

お弁当やワインをもって、ピクニックにでかけてみてはいかがでしょう。

レンタサイクルでパリの風を切って走るのも◎。

 

<リュクサンブール公園>

 

パリの街歩きでの楽しみのひとつ、オープンカフェで春の訪れを体感するのもお忘れなく!

有名なカフェでは、ル・セレクトやラ・クポール、ドゥ・マゴなどがあります。

 

<ドゥ・マゴ>

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Lesdeuxmagots.jpg)

 

映画『アメリ』のように、パリジャンになった気分で、春のパリを存分に楽しみませんか?

<映画「アメリ」>

 

 

おすすめビューポイント

バンセンヌの森にあるパリ花公園内のアーティスティックな小道には、3,000種ものバラが植えられ、お散歩をするのも最高のご褒美です。また、オブジェが点在するリュクサンブール公園は、りんごや梨の花が枝いっぱいに咲いた果樹園もステキ!

アクセス

成田や羽田、関空などから、パリ・シャルルドゴール空港まで約12時間半。空港からパリ市内へは、RER(郊外鉄道)で北駅まで約25分。

URL: https://www.paris.fr/

 

2 【スイス】壮大なレマン湖と世界遺産のワイン畑の絶景『ラヴォー地区ワイン街道』

(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:View_from_the_Lavaux.jpg)

 

ローザンヌとモントルーの間にある、1000年もの時を超えて栽培されるぶどう畑が広がる丘陵地帯。

ここで獲れるぶどうは品質が良く、おいしいワインが生産されていることで有名です。春は、ぶどう畑の緑が美しく特におすすめの時期。鉄道で簡単に訪れることができるので、初心者にもおすすめです。

スイス最大のレマン湖と世界一美しいといわれるぶどう畑、雄大なアルプスの白い山脈は、言葉を失うほどの絶景です。

 

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Vineyards.jpg)

 

シェーブルからサン・サフォランまで、ゆっくりと下り坂を歩いていると、石畳や古い教会など更に美しい風景が広がります。

観光者用のミニトレインが走っており、車窓から絶景を見ながらの旅も楽しめます。また、遊覧船に乗って湖から見る、ぶどう畑もかなりの美しさです。

 

(出典:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ファイル:Lavauxexpress4761h.JPG)

 

おすすめビューポイント

ワイン街道と呼ばれる、全長33kmのハイキングロード。絶景を望みながらのハイキングは、最高の思い出になるはず。また、ここで作られるワインは8銘柄あるので、ワイナリー巡りでワインの試飲をするのもいいかも。白ワインのおいしさには定評があります!

アクセス

ジュネーブからヴヴェイまで、国鉄の急行で約1時間。ヴヴェイからシェーブルまでローカル列車で、約8分。

URL: https://www.myswitzerland.com/ja/unesco-lavaux.html

 

 

3 【イタリア】アルプスの麓に佇む風光明媚な湖!『春のコモ湖』

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Comomeer0001.jpg?uselang=ja)

 

セレブたちの避暑地として有名なコモ湖は、電車の終点にありアクセスがよく初心者の観光にもおすすめです。

ローマ皇帝やヨーロッパの富豪たち、ハリウッドスターのジョージ・クルーニー氏の別荘もあるので、探しながらお散歩をしてみるのも楽しみのひとつ。

 

<ジョージ・クルーニー>

 

高級別荘にある、冬の間に凍り付いていた水を勢いよく吹き飛ばす噴水の美しさも、素晴らしい彫刻や柱廊も、見ることができるかも。

 

 

また、湖畔の町バレンナの湖畔レストランで春の恵みを堪能し、優しい春風に頬をなでられながら美しい湖と周辺の絶景を眺めるのもコモ湖の魅力です。

「石畳の街」ベッラージオ(ベッラージョ)でレストランやショップを巡りながらおしゃれ気分に浸るのも、コモ湖の女子旅の醍醐味。

 

<ベッラージオとコモ湖>

(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Lac_de_Côme_-_Bellagio.jpg)

 

特に、45月にかけて「藤棚テラスホテル・フローレンス」で、食事を楽しみながら、美しい藤の花の香りに癒されるのもいいものですね。

 

<藤棚テラスホテル・フローレンス」公式サイト:http://www.hotelflorencebellagio.it/>

 

<藤棚テラスホテル・フローレンスの詳細は「検索」ボタンをタップorクリック!>



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おすすめビューポイント

特におすすめなのは、フェリーに乗っての観光です。川岸の高級別荘の美しい建物と庭で満開に咲き誇る花々の美しさは見る価値ありです。

アクセス

ミラノ・ノルド・カドルナ駅からコモ・ノルド・ラーゴ駅まで電車で約1時間。

 

4 【トルコ】チューリップに彩られるカラフルタウン!『春のイスタンブール』

 

チューリップといえば、オランダをイメージする人が多いと思いますが、実はトルコが原産国(最終加工地)で国花なんです。

4月はカラフルなチューリップがあらゆるところで咲き誇り、一年で一番魅力的な時。入り組んだ路地を歩いていると、まるで万華鏡を覗いているよう。

トルコのイスタンブールはアクセスも良くツアーも多いので、初心者旅におすすめです。

 

 

チューリップ祭りやイスタンブール国際映画祭など、さまざまなイベントが開催される、34月が一番のシーズン。

 

 

街中が華やかになり、フォトジェニックなスポットも街中に溢れています。トルコの観光名所のアヤソフィアとチューリップのコラボは、インスタ映えすること間違いなしですよ♪

 

photo by Daxis

 

おすすめビューポイント

エミルガン公園(チューリップ公園)は訪れる価値あり。チューリップ祭りの最中は、約190種、約280万本のチューリップが会場を埋め尽くします。チューリップでできた白鳥も、人気のフォトスポットです。

アクセス

成田国際空港からアタテュルク国際空港まで、約12時間半。空港から市内まで、空港シャトルバスで約40分です。

URL: https://www.eccolecco.it/turismo-lago-di-como/

 

 

5 【オランダ】オランダ屈指の春の絶景スポット『キューケンホフ公園』

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:NL-keukenhof-10.jpg)

 

春のオランダ旅行に行ったら絶対に外せない観光スポットが、春に期間限定(3月上旬~5月中旬)でオープンする世界最大のフラワーパークです。

首都アムステルダムのスキポール空港からも至便な距離にあり、時期さえ合えば初心者にもおすすめです。

 

 

東京ドームが8個も入る32ヘクタールの敷地内には、チューリップを中心に水仙やヒヤシンス、アイリス等、約700万株の球根花が咲き誇っています。

一年に一回約40kmもの道のりを華やかに染めあげる花パレードは見たいもの。

 

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Keukenhof,_view_to_the_windmill.jpg)

 

園内には4つのパビリオンがあり、花の展示会も開催されています。約15kmの遊歩道沿いにある、花畑はもちろんですが、花々のディスプレイも見物です。

レンタル自転車で巡るのもいいですが、無音で走るウィスパーボートに乗って、チューリップの絨毯の絶景を写真に収めるのも◎。

 

<ウィスパーボート>

photo by Guilhem Vellut 

 

おすすめビューポイント

公園の東端には、チューリップ畑に囲まれたかわいらしい風車があります。オランダらしい、チューリップと風車のコラボ写真を撮ることができます。かつて、お城だったため園内にはお城まであります。

アクセス

スキポール空港からKeukenhof Express858番)バスに乗って約30分。

URL: https://www.holland.com/jp/tourism/plan-your-holiday/events/keukenhof-jp.htm

 

6 【カナダ】ガーデンシティと呼ばれる街にある植物園『ブッチャート・ガーデン』

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Sunken_Garden_(145591219).jpg)

 

港に面した美しい街として有名な、バンクーバー島ビクトリアにある観光名所です。

 

 

一年を通してさまざまな花を見ることができますが、チューリップやスイセンなど何万もの球根花や八重桜などの木々たちが芽吹く春が一番おすすめです。

 

photo by i2n2

 

6つのエリアに分かれており、サンクン・ガーデンをはじめイタリア庭園、日本庭園、ローズ・ガーデンなど見どころも豊富です。

サンクン・ガーデンの一番奥にある噴水、ロス・ファウンテンもステキ。

 

▼ロス・ファウンテン

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Butchart_Gardens_Fountain_-_panoramio.jpg)

 

噴水は夏と秋はライティングされて更に綺麗ですが、春は残念ながら行われていません。

カナダに来たら見て見たい、トーテムポールと記念撮影もできちゃいます。

花々たちを堪能した後は、カフェで優雅にアフタヌーンティを味わってみてはいかがでしょう。英国植民地時代の雰囲気を味わえておすすめです。

 

photo by i2n2

 

おすすめビューポイント

マウンドと呼ばれる展望スポットがおすすめのビューポイント。ここからは、園内随一のサンクン・ガーデンに咲き誇る花々を見下ろすことができます。時期が良ければ、満開の桜や色とりどりのチューリップのコラボも見られますよ。また、展望台に行くまでには、チューリップが咲いておりとっても綺麗です。

アクセス

ビクトリアのダウンタウンからは#75のバスで約1時間。専用バスの「CVS Sightseeing」もおすすめです。フェリーターミナルからは#81で行けます。

URL:http://jp-keepexploring.canada.travel/things-to-do/exp/victorias-butchart-gardens#/?galleryItemId=200009399

 

7 【日本】日本の春を味わうならココ!『新倉山浅間公園』

photo by  Tak H.

 

「これぞ日本の春!」という、絶景を見るなら「新倉山浅間公園」がおすすめです。

ここは、富士山のビュースポットとして有名で、春になると桜が咲き誇り、忠霊塔(五重塔)と、3点セットの絶景フォトを撮れることでも有名です。

特に晴れた日には、青空も絶景を後押ししてくれますよ。

398段の階段を上らなくてはいけませんが、これぞ日本という絶景を見れば疲れなんて吹っ飛びます。

 

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Chureito_Pagoda.jpg)

 

実は、桜の木が園内に650本もあり、桜まつりではライトアップが行われます。夜桜と街の夜景のコラボは幻想的です。

標高800mの高台にあり、桜の花が咲くのも遅いので、ちょっと遅れ気味のお花見もできます。麓にある新倉山富士浅間神社の参道にある桜も見事です。

 

おすすめビューポイント

園内の展望デッキからは、富士山と桜と忠霊塔(五重塔)の3点セットの写真を撮影ができます。日本人はもちろん、外国人写真愛好家も最高のショットを狙っています。

アクセス

富士急行線下吉田駅から、徒歩で約15分。

URL:https://www.yamanashikankou.jp/fujiyoshida/event/arakurayamasenngenkouen_sakura_fes.html

 

 

8 【韓国】春の旅行なら『済州島』は外せません

(出典:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ファイル:KOCIS_Jeju_Island_(5983282510).jpg)

 

東洋のハワイと呼ばれる済州(チェジュ)島は、リゾートアイランドとして有名です。

夏がおすすめなのはもちろんですが期間が短い春もおすすめなんですよ。

しかも、成田や関空をはじめ、中部や福岡からも直行便が出ているという便利さ。もちろん初心者の方にもおすすめです。

 

(出典:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ファイル:KOCIS_Jeju_Island_(5983275370).jpg)

 

世界自然遺産や映画やドラマのロケ地などを観光するのもいいですが、春にどうしても見ていただきたい絶景が島内の「菜の花」。

満開になると黄色い絨毯が広がっているようです。

菜の花が一番のおすすめですが、桜も見応えがあります。

 

photo by Republic of Korea

 

また、毎年4月には「済州菜の花大祭り」が行われており、一面黄色の菜の花畑に色を添えます。

期間中は、さまざまな撮影スポットも設置されるので、フォトジェニックな写真も撮り放題ですよ。

 

photo by Republic of Korea

 

おすすめビューポイント

数あるビューポイントの中でも、おすすめは東海岸エリアにある「ソプジコジ」です。断崖絶壁の上に咲き誇る黄色い菜の花と、青い海と黒い石塀のコラボは、心が洗われるほどの美しさです。

アクセス

成田から直行便で約2時間40分。

URL: http://ijto.or.kr/japanese/

 

 

9 【オーストリア】「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台も春は必見!『ミラベル庭園』

 

「春に行きたい世界の観光スポット」で、必ずベスト10に入る庭園。

この美しい景観は、映画『サウンド・オブ・ミュージック』にも使われており、親しみやすく初心者にもおすすめです。

 

<サウンド・オブ・ミュージック(画像クリックでDVD詳細へ)>

 

バロック建築の象徴とされる宮殿と幾何学模様の庭園のコラボは格別です。春に可憐に咲き誇る花々が織りなす庭園風景は見逃せません。

おすすめシーズンは56月頃。「ミラベル=美しい眺め」という、名前を象徴するような絶景の庭園を見ることができます。

 

photo by  Marco Sacchi

 

たくさんの花々が植えられ、手入れの行き届いた庭園は現在も市長邸として使われています。

そんな壮麗な宮殿や「地、水、空気、火」を4つの彫像で表現したペガサスの噴水とのコラボ写真は、SNSでも“いいね~”連発間違いなし。

 

photo by Avanova

 

1606 年にザルツブルグ大司教が愛人のために建てた、ロマンティックな宮殿の内部も必見。

1700年にバロック建築家、ヨハン・ルーカス・フォン・ヒルデブランドによって再建されていますが、「大理石の間」などロマンティックな美しさは健在です。

 

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Salzburgo,_palacio_Mirabell,_jardín2..JPG?uselang=de)

 

コンサートも開かれているので、時間が合えばモーツアルトの世界を感じてみては?

 

おすすめビューポイント

庭園内はほどよい広さで、初心者が歩くのにピッタリ。ギリシア神話の神々の彫刻や、石造の野外ステージも見る価値あり。ペガサスの泉はもちろん、映画で『ドレミの歌』が歌われた階段は、格好の撮影スポットです。

アクセス

日本からウィーンやフランクフルトを経由して、ザルツブルクへ。ザルツブルク中央駅から車で約5分。

URL: https://www.salzburg.info/de/salzburg

 

 

10 【ルーマニア】ヨーロッパ最大の三角州の春は見事!『ドナウ・デルタ』

 

ヨーロッパで二番目の長さを誇るドナウ川の9本の支流が分岐してできるヨーロッパ最大のデルタ(三角州)。

 

<ドナウ川>

 

ルーマニアドブロジャとウクライナオデッサ州に位置する3,446㎢のデルタには、昔から人の手が入らず自然のままの姿を残しています。

鳥たちの生息地としても有名で、特に春先にバードウォッチングで見る、ペリカン、ハクチョウ、ウミウ、カモなどの野鳥の群れは、心も踊る素晴らしいパノラマを作り出しています。

 

(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pelicani_din_Delta_Dunarii.PNG)

 

また、ブッポウソウやハチクイ、ヤツガシラやセアカモズなど、ヨーロッパにしか生息していない固有の鳥たちも見ることができます。

広がる湿地帯には、絶景ファンを魅了する独特の景観が広がっています。

 

 

生い茂る柳の林や無数の植物たちが小さな運河を覆っており、4月頃になると飛来した鳥たちが、葦原の間や入り江に巣を作る光景は感動ものです。

初心者におすすめの時期は、雨季が終わって過ごしやすい5月。

 

 

おすすめビューポイント

特に、45月に飛来する、白ペリカンの群れは見物。ペリカンの群生地としては、ヨーロッパでは唯一とか。この野生の楽園には、鳥の他にも、カワウソやヤマネコなどの野生動物や魚たちも生息しています。

アクセス

ブカレストからトゥルチャまで特急列車で、約6時間半。その後は船で向かいます。本数が少なくアクセスが難しい面も。初心者の方は、ツアー参加がおすすめです。

URL: http://www.ddbra.ro/

 

番外編 【チェコ】まるで緑の絨毯!チェコの大自然が織りなす絶景『モラヴィアの大草原』

 

もうひとつどうしても、ご紹介したい絶景スポットをひとつ。

チェコの首都「プラハの街並み」の絶景は有名ですが、緑の海のような絶景が秘境地として注目されています。

この絶景を見た人は「緑の絨毯」とか「自然の大海原」と称し、絶賛しています。

 

photo by denisbin

 

電車で行く場合は、近郊で一泊が必要ですが、プラハからのツアーで行けば日帰りも可能です。見どころが点在しているので、初心者の方はツアー参加がおすすめです。

新緑の美しい絶景を望むなら46月。黄金色の絶景を望むなら、710月の秋がおすすめ。

 

<黄金色>

photo by Michael Kůr

 

ワイナリー観光がセットになったツアーもあります。おすすめは、やっぱり新緑のころ。まるで、海が波打つような他ではなかなか見られない絶景が広がっています。

もし、観光するならレンタカーで行くところを決めて、レンタサイクルで巡るのがおすすめです。

美しい景色は、1ヶ所ではないので、自分の好きな景色を探しながら散策するのが、モラヴィアの大草原観光の面白さかも。

 

おすすめビューポイント

高台のストラージョヴィツェから見下ろす景色がおすすめです。有名な撮影スポットは、小さな教会がある地点。小さな教会を入れて写真を撮ってくださいね。

アクセス

プラハから絶景の拠点となるキヨフ駅まで、電車で約4時間。キヨフ駅からは数kmなので、レンタサイクルで行くのも◎。初心者の方は、絶景ポイントに連れて行ってくれる、ツアーがおすすめです。

 

 

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目次著者

著者:ポムポムリラコアラ

趣味が高じてフリーライターとして活躍中の、旅行おたくです。絶景スポットや歴史に彩られた観光地巡りが大好き!写真集などで色々な絶景に触れる、癒しの妄想旅行を楽しむのも日常茶飯事。ストレス社会のちょっとしたオアシスのような存在になれたら幸いです。お茶でも飲みながらカフェ気分で、癒しのひとときをどうぞ。