角松敏生の歴史② 90年代・凍結

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角松敏生氏をご存知ですか?洗練されたサウンドを今もなお創り続けるシンガーソングライターです。高校一年生から角松氏を追いかける著者が角松敏生氏の魅力に迫ります!

『角松敏生』入門 ~こだわり抜かれたサンウンドの世界~はこちらから!

著者:しあ

40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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このページでは角松敏生氏の90年代、凍結までの活動を解説します。この時期は2枚のインストアルバムと、内省的な歌詞のアルバムを3枚リリースします。そして、凍結に至るまでの流れを解説します。

 

 

▼このページで解説する時代

 

角松敏生の歴史 90年代・凍結

 

年表

年月 出来事
1985年5月 アルバム「GOLD DIGGER」
1987年7月 インスト「SEA IS A LADY」
1988年2月 中山美穂「You’re My Only Shinin’ Star」
1989年9月 8作目アルバム(内省的歌詞)
1990年7月 インスト「Legacy of You」
1991年7月 9作目アルバム(内省的歌詞)
1992年7月 10作目アルバム(内省的歌詞)
1993年1月 活動凍結

 

【1987年~1990年】2枚のインストアルバム

 

1987年にリリースしたインストゥルメンタル(インスト)アルバム「SEA IS A LADY」が好評で、2枚目のインストアルバム「LEGACY OF YOU」を1990年にリリースします。

 

▼「SEA IS A LADY」1987年7月リリース(画像クリックで商品詳細へ)

▼「Legacy of You」1990年7月リリース(画像クリックで商品詳細へ)

 

角松さんの歌詞の特徴として「ほとんどのものがノンフィクション」と言われています。

「自分の思ったことしか書けない、身を削って創る」

と言う角松さん。

彼の性格として、自分に正直にしか生きられない、嘘がつけない、というものがあると思うのです。

歌詞を読むと、その時の角松さんの心情が見て取れるよう。

なので、歌詞の多くに出てくる女性は、誰かしらをイメージして創られていると思います。

 

この2枚のインストアルバムの曲のタイトルには、サブタイトルとして女性の名前がつけられています。

歌詞で表現する代わりに、名前を付けることで気持ちを込めているのでしょうか。

 

▼「SEA IS A LADY」タイトル一覧(太字は編集により)

1 WAY TO THE SHORE“ERI”
2 SEA LINE“RIE”
3 NIGHT SIGHT OF PORT ISLAND“MIDORI”(NIGHT FLIGHT OF DC-10)
4 SEA SONG“NAOMI”
5 SUNSET OF MICRO BEACH“SATOKO”
6 OSHI-TAO-SHITAI“KAORI ASO”(MEMORIES OF DUSSELDORF)
7 52ND STREET“AKIKO”
8 THE BASS BATTLE“CHAKO”
9 MID SUMMER DRIVIN“REIKO”
10 LOVIN’ YOU“SAWAKO”
11 SEA SONG (REPRISE)
12 JUNE BRIDE (Instrumental) ※LP未収録

 

▼「Legacy of You」タイトル一覧

1 Premonition of Summer (KIYOMI)|Suma (MIDORI)
2 飛翔 (SAYURI)
3 At Canal St Club (MISAKO)
4 流氷 (YURIKO)
5 Mystical Night Love (CHISATO’S Dream)
6 Tsugaru (KEIKO)
7 Stress by ストレス (CHISATO M.)
8 Twilight River (YUKARI)
9 Daylight of Alamoana (YUKO)
10 NH-CA’s Struttin (Crossing at Airport) (SANAE)
11 Parasail (at Ramada Beach) (REIKO)
12 SATO

 

【1990年代】内生的な歌詞のアルバム3作

 

2018年現在、角松さんは2008年に再婚し、女の子が一人います。

 

実は、角松さんは1987年ごろに一度結婚しています。

そして奥様とは別にもう一人の愛する女性がいました。

この事については、当時のファンクラブの会報に角松さんからのメッセージが載っていました。

過去のことであり、今現在、家庭を持ち幸せそうな角松さんなので詳しくは触れませんが、この女性との事が1980年代後半から凍結までの角松さんの音楽の多くを占め、とても内省的な歌詞になってきています。

 

【内生的な歌詞の時期の3アルバム】

▼8作目アルバム「REASONS FOR THOUSAND LOVERS」1989年9月(画像クリックで商品詳細へ)

▼9作目アルバム「ALL IS VANITY」(9作目)1991年7月(画像クリックで商品詳細へ)

▼10作目アルバム「あるがままに」1992年7月(画像クリックで商品詳細へ)


1992年リリースの活動凍結前の最後のアルバム「あるがままに」は、とても個人的なアルバムと位置付けられており、ある一人の女性に捧げるものとなっています。

ブックレットの最後にはこう記されています。

「if my music cannot change your mind, Music does no longer make sense to me.(私の音楽があなたの心を変えることができないならば、私にとって音楽はもはや意味をなさない)」

角松さんは愛する女性から、「あなたの音楽は私にとって何の意味もなかった」と言われたそう。

 

「一人の女性のために創られた」ということなのでアルバムの歌詞も、ブックレットの言葉からも切々と想いが感じられます。

私は、このアルバムを聴いてこれほどまでに自分の身を削って音楽を創るのか・・・というとても心が震えました。

 

私は、このアルバムの中の「あるがままに」という曲が大好きで、部屋にこの歌詞をずっと飾っていました。

 

 

【1993年】無期限活動休止 ~凍結~

 

1993年1月27日、日本武道館でのライブを最後に活動を凍結、無期限の活動休止とします。

「凍結」という表現になったのは、活動休止でもなく引退でもなくいつまで休止か本人もわからないことが理由だと思います。

 

二人の女性との別離、中でも奥様ではなかった女性との別離が、とても角松さんの心に影を落とした事が原因の一つであるということを角松さんの作品から見て取れました。

ですが、音楽業界への絶望や自身の活動、パフォーマンスの行き詰まりなども理由にあげており、いくつかの要因が重なって「凍結」となったようです。

 

このファイナルライブはビデオ化され、私も購入して見ました。

ファイナルライブというとても悲しく寂しいことを除けば、角松さんのライブパフォーマンスはとても素晴らしくカッコいいものでした。

ファンの多くは、これが最後ということで集まっており、それぞれの中の角松さんとの想い出に涙を流す人の姿も・・・。

 

▼FINAL CONCERT TOUR Vol.1 [VHS](画像クリックで商品詳細へ)

 

ライブ終盤、角松さんのMCの最中、男性ファンが

「ガタガタ言ってねえで続けりゃあいいんだよ!」

と声を飛ばしました。

角松さんは、怒って目の前のスピーカーを蹴っ飛ばします。

「今、こう言った人は何かを辞めたことがない人だと思います。」と。

 

ファイナルライブなのにファンと喧嘩・・・。

その男性もよっぽど角松さんの凍結が悲しかったのだと思います。

角松さんも

「こんな風にいきなり辞めるということは、ファンのことを考えていないとさんざん言われた」

と語っています。

 

辞めたくて、辞めるのではなく、続けられなかった・・・という状態だったのでしょうか。

それでも、「最後ぐらいみんなでキチっと一つにまとまろうよ。ねっ」と笑顔でファンへ語りかけます。

 

男性ファンが(同じ人物か不明)「やりたくなったらまたやればいいよ」と。

「ま、そういうこったな」と角松さん。

 

角松さんもファンも涙、涙で、ファイナルライブの幕は下りたのでした。

 

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40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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ギタリスト角松敏生を堪能できるインストアルバム

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角松敏生のインストアルバム/手掛けたサウンドトラック一覧

 

▼インストアルバム

アルバム 聴く方法
SEA IS A LADY CDアルバム
SEA IS A LADY 2017 CDアルバム
amazon(MP3)(試聴可)
レコチョク(試聴可)
Legacy of You CDアルバム

※聴く方法は「CD」「Amazon Music」「レコチョク」などを独自調査し可能な方法を掲載しております。

 

▼サウンドトラック

アルバム 聴く方法
映画「白い船」オリジナル・サウンドトラック CDアルバム
「ミラクルバナナ」オリジナル・サウンドトラック CDアルバム

※聴く方法は「CD」「Amazon Music」「レコチョク」などを独自調査し可能な方法を掲載しております。

 

ギタリスト角松敏生を堪能できるインストアルバム

 

角松さんは今までに2枚のインストゥルメンタル(インスト)アルバムをリリースしています。

1987年「SEA IS A LADY」

1990年「LEGACY OF YOU」

の2枚です。

そして2017年には「SEA IS A LADY 2017」として1987年リリースの「SEA IS A LADY」をリメイクしたアルバムをリリースしています。

 

インストアルバムは、角松さんのギタリストとしての魅力がたっぷり詰まり、彼のギタープレイが堪能できる作品です。

もちろん角松さんのギターだけでなく、豪華ミュージシャンによる珠玉のプレイも聴きどころたっぷり。

それぞれの楽曲のサブタイトルに女性の名前がつけられていることも特徴。

このページでは、インストアルバムについて詳しくご紹介します。

 

ギタリスト「角松敏生」が与えたフュージョン界への影響
1980年代前半にフュージョンブームが起こりましたが、1980年代後半はブームが停滞気味でした。ですが、角松さんがインストアルバムをリリースすることにより大きな話題を呼び、角松ファンはもちろん、普段フュージョンを聴かない層にもフュージョンへの門戸が広がったと言われているのです。こちらについては下記のページ(第2章2ページ目)で詳しく解説!

 

SEA IS A LADY (1987)


▲「SEA IS A LADY」1987年7月(画像クリックで商品詳細へ)

 

夏、海をイメージしたさわやかなジャケットから連想される通り、とても清々しく爽快感のあるナンバーが、夏のドライブ、お出かけにぴったり。

とにかく聴いていて心地よい。

私は、角松さんのギターが本当に大好きでこのアルバムを聴いて、ギタリスト角松敏生に魅了されました。

 

角松さんのギターの音がとても好き。

弾くフレーズが好き。

 

心地よいメロディーを巧みに奏でる、彼のメロディーメーカーとしてのセンスが素晴らしい。

角松敏生のギターに興味がある、という人には絶対に聴いてほしいアルバム。

 

SEA IS A LADYの収録曲3選

1 「SEA LINE」

 

角松敏生を代表する曲でもある、SEA LINE」。

シングルとしてもリリースされたこの曲は当時話題となりました。

豪華なブラスアレンジと共に、角松さんの奏でるギターがとても心地よい。

 

2 「MID SUMMER DIRIVIN’」

 

「MID SUMMER DIRIVIN’」は私が角松さんのインストの中でも1、2を争う大好きな曲。

タイトル通り、夏のドライブにぴったりの疾走感あふれるナンバー。

とにかくカッコいい!気分が上がる曲!

いつかこの曲を生で聴きたくて…

10数年前、角松さんがこの曲を演奏する姿を見た時には、念願が叶って本当に感動しました。

 

3 「SUNSET OF MICRO BEACH」

 

「SUNSET OF MICRO BEACH」はアコースティックギターの響きがとても優しく暖かい大好きな曲。

角松さんが、大切な人と過ごしたであろうMICRO BEACH の風景が浮かぶよう。

 

マイクロビーチ
サイパンを代表するビーチ。

▼マイクロビーチ


photo by Luke,Ma

 

「SEA IS A LADY」はリメイク版とどちらから聴いた方が良い?

 

1987年にリリースされた「SEA IS A LADY」は2017年にはリメイク版として「SEA IS A LADY 2017」が発売されています。

最初に聴いて欲しいのは1987年リリースの「SEA IS A LADY」です。

これがあった上でのリメイクであり、またリメイク前のアルバムは今聴いても素晴らしく色褪せていないので、こちらを聴いた後にリメイクを聴くとギターの上達や、アレンジの違いなどよく分かると思います。

 

▼「SEA IS A LADY」1987年リリース(1994年CD再発売)


▼「SEA IS A LADY 2017」(リンク先で試聴可)

 

「SEA IS A LADY」タイトル一覧

 

アルバムのサブタイトルには女性の名前がついているのも特徴です。(太字は編集部によるもの)

1 WAY TO THE SHORE“ERI”
2 SEA LINE“RIE”
3 NIGHT SIGHT OF PORT ISLAND“MIDORI”(NIGHT FLIGHT OF DC-10)
4 SEA SONG“NAOMI”
5 SUNSET OF MICRO BEACH“SATOKO”
6 OSHI-TAO-SHITAI“KAORI ASO”(MEMORIES OF DUSSELDORF)
7 52ND STREET“AKIKO”
8 THE BASS BATTLE“CHAKO”
9 MID SUMMER DRIVIN“REIKO”
10 LOVIN’ YOU“SAWAKO”
11 SEA SONG (REPRISE)
12 JUNE BRIDE (Instrumental) ※LP未収録

 

LEGACY OF YOU(1990)


▲「Legacy of You」1990年7月(画像クリックで商品詳細へ)

 

2枚目のインストアルバムということで、角松さんのギターもさらに冴えわたっています。

角松さん曰く、「SEA IS A LADY」は自身のギターを未熟と感じ、2017年にリメイクしていますが、本作はその必要はないとのこと。

 

Legacy of Youの収録曲4選

 

1 「NH-CA’s Struttin(Crossing at Airport)」

 

この曲はアルバムの中で1、2を争う私の大好きな曲。

 

終盤にギターを弾き倒しているところ、

女性のコーラス部分、

その後のピアノのソロ、

全てがカッコいい!

 

この曲も10数年前に生で聴くことができ、あまりのカッコよさにライブ後はずっとこの曲を聴いていました。

ライブでは、女性コーラスの部分を角松さんが歌ったのですが、それもカッコよかったです。

 

2 「Twilight River」

 

「Twilight River」は黄昏時の美しい川が目に浮かぶよう。

角松さんのインストは、ギターはもちろん、サックスやコーラスもとても魅力的なのですが、こちらの曲もそれがふんだんに使われていて心地いい。

 

3 「At Canal St Club」

 

アコースティックギターがとてもきれいな曲。

エレキギターのイメージが強い角松さんですが、アコギの角松さんもとても素敵。

 

4 「Tsugaru」

 

津軽三味線とのコラボのこの曲は必聴です。

とにかくすさまじい。

津軽三味線とギターの融合、二つの音が重なり合うさまは圧巻。

角松さんのサウンドクリエーターとしての素晴らしさを感じます。

 

「Legacy of You」タイトル一覧

 

アルバムのサブタイトルに女性の名前がついているのも特徴です。(太字は編集によるもの)

1 Premonition of Summer (KIYOMI)|Suma (MIDORI)
2 飛翔 (SAYURI)
3 At Canal St Club (MISAKO)
4 流氷 (YURIKO)
5 Mystical Night Love (CHISATO’S Dream)
6 Tsugaru (KEIKO)
7 Stress by ストレス (CHISATO M.)
8 Twilight River (YUKARI)
9 Daylight of Alamoana (YUKO)
10 NH-CA’s Struttin (Crossing at Airport) (SANAE)
11 Parasail (at Ramada Beach) (REIKO)
12 SATO

 


▲「Legacy of You」(画像クリックで商品詳細へ)

 

角松敏生が手掛けたサウンドトラック

 

角松さんは映画のサウンドトラックも2枚手がけています。

最初の作品は「白い船」のサントラ。


▲映画「白い船」オリジナルサウンドトラック(画像クリックで商品詳細へ)

 

映画「白い船」は実話を元に島根を舞台にした、子供たちと白い船の交流を描いた作品なので、サントラもとても優しく暖かくヒーリングミュージックとしてもおすすめ。

 

▼映画「白い船」(画像クリックで商品詳細へ)

 

もう1つの作品は、映画「ミラクルバナナ」のサウンドトラック。

 ▲「ミラクルバナナ」オリジナルサウンドトラック(画像クリックで商品詳細へ)

 

「ミラクルバナナ」は山本耕史さん出演の、ハイチ共和国に赴任した大使館派遣員が、貧困のためノートのための紙がないという現地の子供たちのためにバナナから紙を作ろうと奔走するストーリー。

カリブ海に浮かぶ島ハイチが舞台なので、音楽も南米風なところもあり、角松さんの覆面バンド「AGHARTA」の香りも感じられ、BGMとしても楽しめます。

 

▼ハイチ


photo by Lee Cannon Some rights reserved

▼映画「ミラクルバナナ」(画像クリックで商品詳細へ)

 

歌だけではなく、角松さんのギタープレイと共にインストやサントラも楽しんでほしいと思います。

 

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ギタリスト角松敏生の魅力

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40代後半女性。音楽が大好きでJ-POP K-POP 洋楽 演歌歌謡曲とさまざまな音楽を聴いています。ライブが大好きで今まで行ったライブは数百本。全部チケットの半券をとっているのでとても大切な想い出です。音楽はとても生活を豊かにしてくれるもの。私の好きなアーティストの魅力を知っていただければ、と思います。

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ギタリスト角松敏生

 

角松さんは、シンガーであるとともにギタリストでもあります。

1987年に「SEA IS A LADY」

1990年に「LEGACY OF YOU」

という2枚のインストゥルメンタル(インスト)アルバムをリリースしており、ギタリストとしての評価がとても高いです。

 

▼「SEA IS A LADY」1987年7月リリース(画像クリックで商品詳細へ)

▼「Legacy of You」1990年7月リリース(画像クリックで商品詳細へ)

フュージョン界に大きな影響を及ぼす

 

この2枚のインストアルバムは角松さんがギタリストとしてフュージョン界に大きな影響を及ぼす事となります。

1980年代前半に、ザ・スクエア(現T-SQUARE)、カシオペアなどのフュージョンブームが起こりましたが、1980年代後半には少しそのブームも停滞気味ではありました。

 

カシオペア
フュージョンとは音楽のジャンルで電子楽器を使用したジャズのようなもの。カシオペアは1979年に日本でデビュー。アルバム「THNDER LIVE」をきっかけに日本のみならず海外にも活動を広げる。ザ・スクエアも同時期に活躍する。

▼アルバム「THNDER LIVE」(画像クリックで商品詳細)

 

そんなフュージョンブームが停滞気味の中、シンガーソングライターの角松さんがインストアルバムをリリースするとの事で、大きな話題となりました。

この頃は、フュージョンやインストを聴くファン層と、歌物を聴くファン層とには割と隔たりがあったように思います。

 

ですが、角松さんがインストアルバムをリリースすることにより大きな話題を呼び、角松ファンはもちろん、普段フュージョンを聴かない層にもフュージョンへの門戸を広げることとなったと思います。

実際にアルバムはセールスも高く音楽業界でも高評価、インストツアーも大盛況で角松さんのギタリストとしての認知度もとても高まりました。

 

私もこの「SEA IS A LADY」をきっかけに、インストだったり、フュージョンの世界に改めて興味を持つようになりました。

中学生の時に、ザ・スクエアの「ADVENTURES」というアルバムが大ヒットしました。

 

▼アルバム「ADVENTURES」1984年1月リリース(画像クリックで商品詳細へ)

 

ブラスバンド部だった友達が、ザ・スクエアの大ファンで、私もカセットにダビングしてもらったこのアルバムが大好きでよく聴いていました。

高校生になると、ザ・スクエアからは少し離れてしまった私ですが、角松さんのインストアルバムをきっかけに、ザ・スクエアやカシオペアなどをまた聴くようになったので、角松さんのフュージョン界への貢献は大きいのでは、と思います。

 

ギタリスト角松敏生の魅力

 

角松さんの弾くギターはとにかくカッコいい!

技術的なことはよくわかりませんが、やはりとても上手い!と思います。

私は、角松さんの弾くカッティングが大好きです。

 

カッティングとは
ギターのテクニックで、弦を抑えて音を出さないような状態にして弦を弾いたりするなどして、歯切れよく演奏する手法。

 

とても小気味よく、心地よく、聴いていてとても気持ちいいのです。

もちろん、ギターソロもカッコいい!

 

凍結前の武道館FINAL LIVEでの「After 5 Crash」のカッティングからのギターソロの流れはカッコよすぎて…。

弾く姿もとにかくカッコいい。

角松さんが語るには、

「自分のギターはプロフェッショナルではないけれど、故・浅野祥之さん、梶原順さんなど同じギタリストから見ると、とてもうらやましく思えるギタリスト」

なのだそう。

浅野さんや梶原さん曰く

「プロのギタリストとは求められるフレーズを弾かなければならないけど、角松は自分の好きなフレーズを弾いてるだけでカッコいいんだからそれでいいんだ」

との事。

 

なので、角松さんのギターはプロのギタリストとしては、完成していないかもしれないけど、プロのギタリストから見た場合に、とてもカッコよく見えるうらやましい存在なのだそう。

私が思うに、角松さんのギターの向こうには風景が見えるようなのです。

角松さんの歌の歌詞は、風景、情景がとても感じられますが、インストも同様にそれが感じ取れるので、彼のギターはとても心に響くのだと思います。

 

テクニック的なことを考えれば、角松さんよりも上手いギタリストはたくさんいるでしょう。

でも、私からすれば角松さんのギターは「なんか好き」なんです。

 

多分、人でも、物でも、何かを好きになるのには理由は明確になくて、

「なんか好き」

「なんか気になる」

だと思うのです。

 

角松さんのギターも、テクニックだとか実際にどれほど上手いのかはよくわからないけれど、すごく好きなんです。

素人の私から見ればもちろん十分上手いと思いますが。

 

高校生の頃から、いろんなアーティスト、バンドを好きで聴いてきた私が、初めてギタープレイに引き込まれたのが角松さんです。

「SEA IS A LADY」のギターはとにかく素晴らしくカッコよくて、シンガーとしてではなく、ギタリスト角松敏生を認識しました。

ですから、私の中では、角松さんはシンガーソングライターであり、ギタリストでもあります。

 

シンガーとしてもギタリストとしても活躍するアーティスト


▲スターダスト・レビュー。右から二番目が根本要氏

 

ギターを持って歌うアーティストはたくさんいますが、私の中でシンガーとしてもギタリストとしても認識している、という点では、角松さんとスターダスト・レビューの根本要さんだけです。

 

根本要のギタリストとしての魅力は、別Webonである「スターダスト・レビュー入門」にて解説!

 

お二人は同じ1981年デビューなんですが、要さんのレギュラーテレビ番組に角松さんがゲスト出演した際に

「角松は何やっても俺たちと違ってカッコいいんだよな~。俺たちみたいに泥臭くなくておしゃれなんだ(笑)」

と要さんは話していました。

 

確かに…角松さんはギターの弾き方も、歌い方も意図してはいないのでしょうが、とにかくカッコいいです。

 

歌だけではなく、ギタリスト角松敏生にも注目してほしいと思います。

 

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