テキサスホールデムのルール② 【アクション】

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ポーカーの一種、「テキサスホールデム」は海外では多くの大会が開かれる大人気ゲーム。そんなテキサスホールデムをルール・確率・戦略…と初心者の方でも簡単に理解できるよう解説します。読めば海外プレイヤーとも対等に渡り合えるようになる!?

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はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

番外編 専門用語集

テキサスホールデム専門用語集

著者:國谷正明

テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)

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第1章では

ゲームの流れ】【アクション】【ポジション】【】【ゲーム形式

のページに分けてテキサスホールデムのルールを初心者の方にも分かりやすく解説をしています。

このページでは【アクション】について詳しく解説していきます。全くルールが分からない方でもこのページを読めばテキサスホールデムの【アクション】を理解する事ができます。

 

テキサスホールデムで、自分の順番が回ってきた時に取れる行動(アクション)は大きく分けて

1「降りる」(その回のゲームから抜ける)

2「賭ける」(チップを場に出す。ハイリスクハイリターン)

3「賭ける金額を上乗せする」(他の人より多くチップを場に出す。2よりハイリスクハイリターン)

4「賭けずに順番を回す」(様子を見る)

の4種類があります。

 

これらの行動は「アクション」や「ベッティングアクション」と呼ばれ、具体的には

「フォールド」「チェック」「コール」「ベット」「レイズ」「オールイン」

の6つがあります。

このページでは、それぞれのアクションの解説とアクションの持つ意味合いについて詳しくご説明していきます。

読めば自分が取るべきアクションを判断するのに役立つでしょう。

 

ベッティングアクション一覧

 

ベッティングアクション(アクション)の名称と意味、そしてそのアクションの持つ意味を示します。専門用語などはさらに下で解説しますのでここでは名称とその意味だけでも理解しておきましょう。

 

アクション名 行動 意味
フォールド(fold) ゲームを降りること。 弱気なアクション
チェック(Check) 賭けずに次のプレイヤーに順番をまわすこと。 弱気なアクション
コール(Call) 前のプレイヤーと同額のチップを賭けること。 弱気なアクション
ベット(Bet) ベッティングラウンドで最初にチップを賭けること。 強気なアクション
レイズ(Raise) 相手の賭けた金額を上回る金額を賭けること。 強気なアクション※「ベット」との違いは先に賭けたプレイヤーがいるかいないか。
オールイン(All-in) 持っているチップを全額ベットすること。 最も強気なアクション

 

1 フォールド

 

フォールドは自分の手札では勝つことができないと判断して、勝負から降りることを意味します。

つまりフォールドを選択した場合、そのゲームを途中抜けする事になります。

 

プリフロップ(手札が2枚配られて、まだコミュニティーカードが公開されていない状態)で「フォールド」する場合、ブラインド(強制的にチップを払う役割。つまりスモールブラインドかビッグブラインド)でなければチップを失わずに勝負から降りることができます。

 

 

ですが、すでに前のターンでチップを投資している場合(例えばプリフロップでベットし(賭け)て、フロップでフォールドする場合)、既に投資したチップは手元に戻ってくることはありません。

 

 

勝つことが難しいと判断したときや、数学的にプレイするのが正しくないと判断できるときには、速やかにフォールドすることで損失を最小限に抑えることができます。

 

ゲームに勝つか負けるかの判断基準を、数学的に算出する方法があります。第2章で詳しく解説しております。(現在第1章) ゲームに勝つか負けるかの判断基準を、数学的に算出する方法があります。第2章で詳しく解説しております。(現在第1章)
【編集部コラム】フォールドしない方がいい場合
基本的にはフォールドしない方がいい場合が、2つあります。

1つ目は「自分がビッグブラインドの時にコールで回ってきた時」です。

自分がビッグブラインドだった場合は、コールする際にチップを払う必要がありません。なぜなら既にブラインド(強制ベット)でチップを支払っているからです。そのため言ってしまえばタダで「コール」することができるのでフォールドして損失を抑えようとする意味が無いのです。(実際はこの場合は「コール」ではなく「チェック(賭けずに次のプレイヤーに順番を回すこと)」と言います)※チェックについてはすぐ下で解説します。

2つ目は「2ターン目以降で全員がチェックで自分まで回ってきた時」です。

※1ターン目は「チェック」ができません。なぜなら「チェック」は「誰もベットしなかった場合に取れるアクション」だからです。1ターン目ではスモールブラインドとビッグブラインドがチップを必ず支払うので「誰もベットしない」事はありません。

こちらも、追加でチップを払う必要がないので、フォールドする意味が無くチェックして様子見をするのがよいと言えるでしょう。

以上の場合は、チップを払わずに次のコミュニティーカードを見ることができるので、フォールドはしない方がよいと言えるでしょう。

 

2 チェック

 

チェックは「ベットせずに次のプレイヤーに順番をまわす」アクションです。ベットしているプレイヤーがテーブルにいないときに取ることのできるアクションとなっています。

 

チェックをすることができるのは下記の状況です。

「フロップ(3枚のコミュニティーカードが公開された段階のターン)以降で他のプレイヤーが誰もベットしていない時」

 

「プレイヤーがビッグブラインドのときプリフロップ(コミュニティーカードが公開されておらず2枚の手札が配られている段階のターン)においてビッグブラインドまでコールでまわってきたとき」

 

 

以上の時に「チェック」をすることができます。

 

チップを上乗せしない=ハンドの弱さを示すアクション として受け取られるため、

「あと1枚でフラッシュやストレートが完成する手札を持っていて、少ない投資で次のコミュニティカードを見たい場合」や

 

「強いハンドをわざと弱そうにプレイする行為」

 

以外でチェックすることは基本的に推奨されません。

 

3 コール

 

コールは「前のプレイヤーと同額のチップを賭ける」アクションです。

 

 

コールも先ほどの「チェック」と同様に弱さを示すアクションです。

 

コールの使い所としては、チェックの項目で示した例の

「あと1枚でフラッシュやストレートが完成する手札を持っていて、少ない投資で次のコミュニティカードを見たい場合」や

 

「強いハンドをわざと弱そうにプレイする行為」

 

の他、「負けたときの損失を小さく抑えたい場合」や

※レイズ・・・他のプレイヤーよりも大きな額を賭ける

 

「はじめにベットしたプレイヤーにリレイズさせる機会を奪うとき(ポジションがある場合)」

※リレイズ・・・レイズよりもさらに大きな額を賭ける事。ベット(最初に賭ける事)やレイズしたプレイヤーにコールで1周回ってきたらそのプレイヤーはレイズできず、次のターンへ以降する(次のコミュニティーカードが公開される)。

 

などが挙げられます。

 

4 ベット

 

ベットはベッティングラウンド(「プリフロップ」「フロップ」「ターン」「リバー」のターンの総称)において「初めてチップを賭ける」アクションを指します。

消極的なアクションである「チェック」や「コール」と異なり、ベットは自分が勝っていると思うときに利益を最大化することを目的に、ポット(全員の賭けた金額の合計。勝つと獲得できる)を大きく膨らませるべくおこないます。

 

 

初心者の方は知らなくて大丈夫ですが、「フィックスリミットホールデム」というルールの場合ではベットの上限額が固定されていますが、「ポットリミット」および「ノーリミットホールデム」といったベットの上限額が定められてないルールではベットする額が戦略上非常に大きな意味合いをもちます。

 

フィックスリミットホールデム、ポットリミット、ノーリミットなどゲームの種類について詳しくは同章(第1章)の後のページで! フィックスリミットホールデム、ポットリミット、ノーリミットなどゲームの種類について詳しくは同章(第1章)の後のページで!

 

5 レイズ

 

レイズは他のプレイヤーが既にベットしているとき「相手の賭けた金額を上回る金額を賭ける」アクションです。

先ほど紹介した「ベット」と似ているアクションですが、それまでそのターン中に誰も賭けていなくて賭ける金額を増やしたい場合は「ベット」。

既に誰かが賭けている場合に賭ける金額を上乗せする場合は「レイズ 」となります。

 

▼ベット

▼レイズ

 

レイズ額(上乗せする額)の微妙な違いはゲームの結果を大きく左右します。

たとえば、

あえて「小さなレイズ」では相手のコールもしくは相手にもレイズを促すことで、ポット(全員の賭けた金額の合計。勝つと獲得できる)を獲得したときの利益の最大化を図ることができます。

 

また、逆に「大きなレイズ」では、相手にコール(同額を賭ける)させるポットオッズ(勝利確率のようなもの。詳しくは第2章で解説)を与えずフォールド(降りる)させることができます。

つまり大きなレイズはあと1枚で「フラッシュ」や「ストレート」と言った強い役が完成する可能性があるプレイヤーと勝負せずとも勝利することを期待できるのです。

ポットオッズについては第2章で解説しています!(現在第1章) ポットオッズについては第2章で解説しています!(現在第1章)

 

原則として「ベット」または「レイズ」は、自分がポット(全員の賭けた金額の合計。勝つと獲得できる)を獲得することを前提におこなわれるアクションです。

自分の勝利を確信できないときには状況に応じて「コール」「チェック」「フォールド」を使いわけて、損失を最小限に抑えるよう努めてください。

 

6 オールイン

 

オールインは「持っているチップを全額ベットする」アクションを指します。

あまりにもチップを賭けすぎてしまい、弱い手札でも勝負した方がよい状態などの場合を除いて、手持ちのチップにある程度の大きさがある状態でのオールインは非常に強気なアクションとなります。

そのためプリフロップ(2枚の手札が配られた段階のターン)でオールインをしてその場のチップを手に入れることができることは珍しくありません。

 

 

勝負に負けた場合にはすべてのスタック(=手持ちのチップ)を失いますが、オールインする時点でポット(それまでに賭けられた金額の合計)の大きさがスタック(手持ちのチップ)と同額以上の場合、勝利すれば手持ちの金額を倍以上にすることも可能です。

 

 

ちなみに、前のプレイヤーがオールインした場合。

原則的には前のプレイヤーと同額かそれ以上のチップを賭けなければなりませんので、前のプレイヤーがオールインした金額よりも大きいスタック(手持ちチップ)を持っていれば、

「コール」(前のプレイヤーのオールインと同額)か、

「オールイン」(自分の全スタック)か、

「フォールド」(降りる)か、

という3通りの選択肢があります。

ただ、オールインした金額よりも小さいスタック(手持ちチップ)しかないときには「コール」はできません。なぜなら前のプレイヤーと同額のチップを賭ける事ができないためです。

そのため

その少ないスタックを「オールイン」するか、

もしくは「フォールド」するか、

しかありません。

 

 

サイドポット

 

スタック(手持ちチップ)の金額の大きさが異なる複数のプレイヤーがオールインした場合には「サイドポット」というものが発生します。

 

たとえば、スタックが$5,000のプレイヤーAと$2,500のプレイヤーBがともにオールインして、スタックが$10,000のプレイヤーCがコールしたとします。

 

 

その場合、それぞれから$2,500を集めた計$7,500のメインポットと、

残りのチップを集めた計$5,000のサイドポットに分けられます。

 

 

メインポットは全員に獲得権がありますが、自分のチップを投入していないプレイヤーBにサイドポットの獲得権はありません。

つまり、プレイヤーAとCが勝利した場合にはメインポット($7,500)とサイドポット($5,000)を合わせた$12,500を獲得しますが、プレイヤーBが勝利してもメインポットの$7,500しか獲得できず、サイドポットの$5,000はプレイヤーAとCに半分ずつ分配されます。

 

まとめ

 

以上がテキサスホールデムのアクション(ベッティングアクション)の解説とそのアクションの持つ意味でした。

おさらいとして上記に解説したアクションの意味や特徴、そしてポイントを以下に記してこのページを終わりといたします。

 

アクション名 行動 備考
フォールド(fold) ゲームを降りること。 弱気なアクション
チェック(Check) 賭けずに次のプレイヤーに順番をまわすこと。 弱気なアクション
コール(Call) 前のプレイヤーと同額のチップを賭けること。 弱気なアクション
ベット(Bet) ベッティングラウンドで最初にチップを賭けること。 強気なアクション
レイズ(Raise) 相手の賭けた金額を上回る金額を賭けること。 強気なアクション※「ベット」との違いは先に賭けたプレイヤーがいるかいないか。
オールイン(All-in) 持っているチップを全額ベットすること。 最も強気なアクション

 

・オールイン>レイズ=ベット>コール>チェック>フォールドの順で強気なアクションと見なされる。

・スタックの大きさが異なる複数人のプレイヤーがオールインすると「サイドポット」が発生する。

 

次のページではテキサスホールデムのプレイヤーのポジションの名称と役割について初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

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第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

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テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

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第1章では

ゲームの流れ】【アクション】【ポジション】【】【ゲーム形式

のページに分けてテキサスホールデムのルールを初心者の方にも分かりやすく解説をしています。

このページでは【ポジション】について詳しく解説していきます。全くルールが分からない方でもこのページを読めばテキサスホールデムの【ポジション】を理解する事ができます。

 

ポジションとは

 

テキサスホールデムは6~10人程度の人数でプレイするのが一般的です。

それぞれのプレイヤーには、「ポジション」が割り当てられ、ポジションごとの役割があります。

ただ、実際ポジションの役割は全員にあるわけではありませんので覚えるのは簡単です。役割の無いポジションについては名称すら覚える必要はありません(覚えなくてもプレイに支障はない)が覚えておくと後々便利なので「なんとなく知って」おくといいでしょう。

 

▼ポジションが与えられている様子

 

例えばポジションに課された役割で言えば、

『「スモールブラインド(SB)」「ビッグブラインド(BB)」の役割になったプレイヤーは手札が配られる前に、強制的にチップを徴収される』

というものがあります。

ポジションは固定ではなく、1ゲーム終了するごとに、ひとつずつ左にずれていきます。

ポジションによって、ゲームの中で有利不利があったりします。

それではまずはポジションにはどのようなものがあるのか、「ポジションの種類」について解説していきます。

 

ポジションの種類

▼ポジション名一覧とアクションを起こす順番

ポジション名 アクションを起こす順番
① スモールブラインド(SB) 1
② ビッグブラインド(BB) 2
③ アンダーザガン(UTG) 3
④ 呼び名なし 4
⑤ 呼び名なし 5
⑥ 呼び名なし 6
⑦ ハイジャック(HJ) 7
⑧ カットオフ(CO) 8
⑨ ボタン(BTN) 9

 

上記は9人でテキサスホールデムをプレイするときのアクション順をまとめたもので、

①②③をアーリーポジション(Early Position)、

④⑤⑥をミドルポジション(Middle Position)、

⑦⑧⑨をレイトポジション(Late Position)と呼びます。

 

ひとつ注意していただきたいのが、フロップ(3枚のコミュニティーカードが公開された段階のターン)以降のラウンドでは上の表どおりの順番でアクションを決定していきますが、プリフロップ(2枚の手札が配られた段階のターン)ではビッグブラインド(BB)とスモールブラインド(SB)のふたりは強制ベットをするため、アンダーザガン(UTG)のプレイヤーが実質的に最初のアクションをおこなうことになります。(下の表の灰色網掛け部分がプリフロップの順番になります)

 

ポジション名 フロップ以降の順番 プリフロップ時の順番
① スモールブラインド(SB) 1 8
② ビッグブラインド(BB) 2 9
③ アンダーザガン(UTG) 3 1
④ 呼び名なし 4 2
⑤ 呼び名なし 5 3
⑥ 呼び名なし 6 4
⑦ ハイジャック(HJ) 7 5
⑧ カットオフ(CO) 8 6
⑨ ボタン(BTN) 9 7

 

ポジションの決め方

 

続いてこれらのポジションの「決め方」を説明していきます。

ポジションは『ディーラーボタン』を基準に決定していきます。

『ディーラーボタン』というのは単なる目印の為に置かれるものですが、そのディーラーボタンを置いたポジションに座るプレイヤーは上の表で挙げた⑨「ボタン」の役割のプレイヤーと決まります。

 

▼ディーラーボタンの例(ディーラーボタンだとわかればどんなものでも可)

 

さて、その『ディーラーボタン』の置く位置はどのように決めるのでしょうか。

決め方はいくつかありますが、ポピュラーなのはディーラー(もしくはディーラー役のプレイヤー)がプレイヤー全員にカードを表向きに配っていき、「数字が一番大きいカードのプレイヤーの席が最初のディーラーボタンの場所」というものです。

数字が同じ大きさだった場合はマークの強さで決定します。スペード♠、ハート♥、ダイヤ♦、クラブ♣の順に強くなります。

 

▼ディーラーボタンの場所を決める様子

 

ディーラーボタンの場所が決まったらそこに座っているプレイヤーが『ボタン』のポジションとなります。

そしてボタンの左隣が『スモールブラインド(SB)』その左隣が『ビッグブラインド(BB)』その左隣が『アンダーザガン』となります。

 

 

ボタンの右隣が『カットオフ』その右隣が『ハイジャック』となります。それ以外のプレイヤーにポジション名はありません。

 

 

このようにしてポジションは決定します。

 

ポジションの役割

 

さて、各ポジションの決まり方はお分かりいただけたと思いますがそれぞれにはどのような役割があるのでしょうか。

実はそこまでポジションに課された「行うべきこと」というのは多くありません。あくまでもプレイする上で分かりやすく、円滑にゲームが運ばれるためのもの、という認識で初心者の方は大丈夫でしょう。

 

以下に9人でプレイした場合のポジション名と役割を一覧で示しましたのでこれだけ覚えておいていただければと思います。

 

▼ポジションの役割一覧

ポジション名 仕事
① スモールブラインド(SB) プリフロップでブラインド(強制ベット)を最初にする
② ビッグブラインド(BB) プリフロップでスモールブラインド(SB)の2倍のブラインド(強制ベット)をする
③ アンダーザガン(UTG) プリフロップで事実上最初にアクションを起こす
④ 呼び名なし 特になし
⑤ 呼び名なし 特になし
⑥ 呼び名なし 特になし
⑦ ハイジャック(HJ) 特になし
⑧ カットオフ(CO) 特になし
⑨ ボタン(BTN) 基本的に最後にアクションを起こす有利なポジション
(①②)③アーリーポジション 序盤にアクションを起こす(比較的不利)
④~⑥ミドルポジション 中盤にアクションを起こす
⑦~⑨レイトポジション 終盤にアクションを起こす(比較的有利)

※①②のSBとBBは「アーリーポジション」と言わない場合もあります。

 

以上、テキサスホールデムにおけるポジションの解説と役割でした。ゲームを正しく理解するためにも勝利に近づくためにもここまでは頭に入れておくといいでしょう。

次のページではテキサスホールデムの役(ハンドとも言います)を解説していきます。ゲームの流れを覚えたら必ず役は覚えなくてはならないので早めに覚えておきましょう。

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はじめに

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第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

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第1章ではテキサスホールデムのルールについてご説明いたしましたが、本章(第2章)ではテキサスホールデムをプレイする上で知っておくと勝利に近づける「確率」に関する基礎知識を

オッズ・アウツ】【スターティングハンド

というページに分けてお伝えしていきます。このページでは【オッズ・アウツ】について解説をします。

 

テキサスホールデムでは、運に恵まれた初心者が上級者に勝つこともありますが、長期的にみればより優れた技術をもったプレイヤーが勝つようにできています。

こちらのページでは『アウツ』『オッズ(ポットオッズ)』という考え方を用いて数学的に勝負するかどうか判断をするための、確率の求め方などをお伝えさせていただきます。

 

投資の判断

 

第1章「テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】」でお伝えした通りテキサスホールデムは「2枚の手札と5枚のコミュニティカードの計7枚のうちの5枚で役を作るゲーム」です。

コミュニティカードは最初、3枚公開されます。(3枚公開段階のターンを「フロップ」と言います)

 

※プリフロップ・・・手札が2枚配られた段階のターン

 

そこから4枚目(4枚目公開段階のターンを「ターン」と言います)、5枚目(4枚目公開段階のターンを「リバー」と言います)と順番にめくられていきます。

 

 

自分のハンド(作れる役)がどのような形になるかは最後のカードが公開される「リバー」の段階まで明らかになりません。

そのためチップを獲得するには、この「リバー」に至るまでに「プリフロップ(2枚の手札が配られるターン)」→「フロップ」→「ターン」という3回のターンでフォールド(降りる)以外のアクションをし続けてゲームに残っていなければなりません。

時には自分の手持ちチップの全額を投資する必要に迫られることもあります。

「次のコミュニティカードを見るためにチップを投資するだけの価値がその手札にあるか」

――その判断をくだす際に大いに役立つのが『アウツ』という概念を利用した確率論です。

 

アウツとは

 

『アウツ』とは一言で言えば「勝利するために必要なカードの残り枚数」です。

アウツを知ると勝利の確率(勝率)を求めることができます。勝率の求め方がわかると数学的に正しい判断をすることができるのです。

以上の説明だけでは『アウツ』のイメージが沸かないかと思いますので、一度具体的な例を用いてアウツの枚数、つまり勝率を求めてみましょう。

 

アウツの求め方

 

例えば、手札(ハンド)が「5♠4♠」

そして、最初にめくられているコミュニティカード3枚が「J♠6♠3♡」だった時です。

 

 

このハンドには「フラッシュ」と「ストレート」という役を完成させられる可能性があります。

※フラッシュ・・・5枚同じ柄のカードが揃う役 ストレート・・・「34567」などの5枚の連続した数字のカードが揃う役

 

なぜなら2枚の手札と3枚のコミュニティーカードで合わせて4枚の♠(スペード)が揃っていますから、フラッシュ(全て同じ柄の役)を完成させるためには次の4枚目のコミュニティーカードが公開される「ターン」か5枚目のコミュニティーカードが公開される「リバー」であと1枚の♠(スペード)が来ればOKです。

 

 

トランプは1つのスート(ハート・スペード・ダイヤ・クラブの柄の事)につき13枚のカードがあります。そのうちの4枚が既に出ていることから13-4=9枚の♠(スペード)カードを引くことができれば「フラッシュ」が完成することがわかります。

この9枚のスペードはフラッシュの「アウツ(勝利するために必要なカードの残り枚数)」です。

 

▼トランプの中にある残りの♠の枚数

※同じ柄のカードがあと1枚あればフラッシュが完成する手札(とコミュニティーカード)の状態のことを「フラッシュドロー」と言います。そのため「フラッシュのアウツ」=「フラッシュドローのアウツ」と言い換える事もできます。

 

また、手札に6543の数字が揃っていることから、ストレートを完成させるためにはもしくはのカードが必要です。

 

 

このように前後2つの数字のどちらかを引けばストレートが完成するハンド(手札とコミュニティーカード)のことを「オープンエンドストレートドロー」と呼び、

8754のように間のひとつの数字を引かなければストレートが完成しないハンド(手札とコミュニティーカード)は「ガットショットストレートドロー」と呼ばれます。

 

 

1つのデッキ(52枚の)には同じ数字のカードが4枚あるので(♥♠♦♣の4枚)、オープンエンドストレートドローには8枚のアウツがあることがわかります。

▼8枚のアウツ

 

先ほど示したようにフラッシュドロー(同じスートのカードをあと1枚引けばフラッシュが完成するハンドのこと)のアウツが9枚

オープンエンドストレートドロー(あと1枚の数字カード、しかも両端いずれかを引けばストレートが完成するハンドのこと)のアウツが8枚

ですが、オープンエンドフラッシュドロー(「フラッシュドロー」と「オープンエンドストレートドロー」が両立しているハンドのこと)の場合、両者のアウツの一部に重複しているカードがあるため、それらをディスリガード(無視)しなければなりません。

 

▼重複したアウツを無視

 

この例の場合では7♠と2♠をフラッシュドローのアウツからディスリガードします。

以上から、オープンエンドフラッシュドローには、9枚+8枚-2枚=15枚のアウツが存在することが求められます。

これにより「勝利するために必要なカードの残り枚数」(=アウツ)がわかりました。

アウツがわかれば勝率を導き出すことができます。

 

 

勝率の求め方

 

勝率を求める方法は

「デッキの枚数(トランプの総数は52枚)から手札(2枚)と場に出ているコミュニティカード(3~5枚)の枚数を引いた数でアウツを割る」

というものです。

▼勝率の求め方

※ここでは「勝率」としていますが厳密には「役が完成する確率」です。なぜなら役が完成しても相手にさらに強い役を作られてしまうと勝てないからです。

 

と言ってもなかなかイメージが沸かないかと思います。

実例で理解していきましょう。

 

先程に引き続き、手札が5♠4♠で最初に公開されているコミュニティカード3枚が、J♠6♠3♡だったときを例に解説していきます。

 

 

この場合のアウツは先ほど15枚と求めましたね。

 

 

そのため、上記の例を式にあてはめると

15(アウツの枚数)÷(52(トランプの総数)-2(手札)-3(コミュニティカード))=0.319=31.9%

つまりこの手札でフラッシュかストレートが完成する確率は31.9%だということがわかります。

(ちなみにですが少々難しい話をしますと「オッズ」で表すと2.1:1です。確率をオッズに直すには、1を確率で割り、その商から1を引いてください。つまり今回の場合1÷0.319-1=2.1倍=2.1:1となります。勝率を「オッズ」に直す事ができるとさらに下で解説しているポットオッズとの比較が容易になりますので頭の片隅に入れておきましょう。)

 

以上から、オープンエンドフラッシュドロー(フラッシュドローとオープンエンドストレートドローが両立しているハンドのこと)は勝率(フラッシュかストレートが完成する確率)31.9%なので、およそ3回に1回の割合でフラッシュもしくはストレートが完成するハンドであることがわかります。

 

▼3回に1回の割合でフラッシュもしくはストレートが完成するハンド

 

では、勝率を求めたところでこれをどう勝負するか判断の材料にするのでしょうか。以下で解説していきます。

 

オッズ(ポットオッズ)とは

 

数学的に正しい判断をくだすためには、勝率を求めるだけではまだ不充分です。

アウツを求めたら、次は『オッズ(ポットオッズ)』というものを計算します。

『ポットオッズ』とは、ポット(全員の賭け金の合計)の大きさとそのポットを得るために必要な投資額の比率のことです。

要するに「ポットオッズ=いくら払って、いくら返ってくるかということの比率」と言えます。

例えば、$600のポットでコール(=相手と同額のチップを賭けるアクション)するためには$100が必要、という場合があるとします。

$600のポットにコールで$100払う訳ですから、コールをした後のポットの合計は$600+$100=$700になります。

 

 

つまり、この場合は「ポットの$700を$100のコールで獲得できる可能性がある」ということになります。

これを『ポットオッズ』というものになおします。ポットオッズになおすと、何回のうち何回勝てば収支がプラスになるかがわかります。

ポットオッズは「いくら払って、いくら返ってくるかということの比率」なので「(600+100):100=700:100=7:1」になります。

 

 

つまり「オッズは7倍」となります。

※ポットオッズ=オッズです。またポットオッズ(オッズ)は「7:1」でも「7倍」でも同じ意味になります。

 

勝率(役が完成する確率)とポットオッズを求めたら、両者を照らし合わせてそのハンドをプレイし続けることが数学的に正しいかどうかを判断します。

 

勝率がポットオッズを上回っていればプレイし続けることが正しく、勝率がポットオッズを下回っていればプレイを続けるべきではありません。

 

▼今回の例の勝率とオッズ

 

具体的には、「オッズ(ポットオッズ)は7倍」でした。つまり7回に1回勝てば、収支がプラスマイナスゼロになり、7回に2回以上勝てるのであれば収支はプラスになるということになります。

そして、手札が5♠4♠でコミュニティカードが、J♠6♠3♡だった場合、勝率は31.9%でおよそ3回に1回勝てるという計算でした。

オッズ(ポットオッズ)が7倍(つまり7回に1回勝てば収支はプラマイゼロである状況)で、3回に1回も勝利することができるのですから、数学的に判断するとここは「コール」した方がよいということになるのです。

 

つまり今回の場合、勝率がポットオッズを大きく上回っているので、「プレイし続けることが数学的に正しい判断」であると言えるのです。

 

 

要は、勝率>ポットオッズならプレイし続けることが数学的に正しく、勝率<ポットオッズならプレイを続けるべきではないのです。

 

ちなみに、それまでのラウンド(ターン)で投資したチップはサンクコスト(=ポットを獲得しない限り取り返すことのできない費用)であるため、ポットオッズを求める際にはその時点で投資する費用のみを計算しますので注意してください。

 

 

【応用編】インプライドオッズ

 

上記の「アウツ」および「ポットオッズ」の求め方はあくまで基礎知識であり、より正確な判断をくだすためには、経験に基づいた推測によってさらに細かい計算をしなければなりません。

たとえば、引き続き同じ例(手札5♠4♠コミュニティカードJ♠6♠3♡)を取り説明すると、

 

 

フロップ(4枚目のコミュニティーカードがめくられた段階のターン)では他のプレイヤーが、自分より強いフラッシュやストレートを完成させている可能性があります。

つまりアウツ(役が完成するカード)を引いてフラッシュやストレートを完成させたからといって必ずしも勝っているとは言い切れないことがあります。

 

 

なので、予想される相手のハンドの強さに応じてアウツの範囲を狭めて考える必要があります。

また、ポットオッズ(オッズ)を求める際にはプレイヤーのポジションによって自分より後ろのポジションのプレイヤーのアクションを予測し、さらに正確な値を求めなければなりません。

 

▼ポジション

ポジションについては第1章で詳しく解説!(現在第2章) ポジションについては第1章で詳しく解説!(現在第2章)

 

このようにして求めたポットオッズを「インプライドオッズ(Implied Odds)」といいます。

初心者のうちはインプライドオッズを求めるのは難しいのでとりあえずそのようなものがあるという事を頭に入れておき、まずはアウツとポットオッズを正確に素早く計算できるようにすると良いでしょう。

 

オッズ一覧表

 

以下にアウツの枚数に応じたオッズの早見表を示します。この表を頭に入れておくと勝利に近づく事でしょう。

 

アウツの枚数 ターンでアウツがヒットする確率 リバーまでにアウツがヒットする確率
1 46:1 23:1
2(セット) 23:1 11:1
3 15:1 7:1
4(ガットショットドロー) 11:1 5:1
5 8:1 4:1
6 7:1 3:1
7 6:1 2.6:1
8(オープンエンドドロー) 5:1 2.2:1
9(フラッシュドロー) 4:1 1.9:1
10 3.7:1 1.6:1
11 3.3:1 1.4:1
12(ガットショットフラッシュドロー) 3:1 1.2:1
13 2.6:1 1.1:1
14 2.4:1 1:1
15(オープンエンドフラッシュドロー) 2.1:1 0.8:1
16 1.9:1 0.8:1
17 1.8:1 0.7:1
18 1.6:1 0.6:1
19 1.5:1 0.5:1
20 1.3:1 0.5:1

※セット・・・スリーカード

 

以上、テキサスホールデムの確率【オッズ・アウツ】でした。

次のページでは確率論に大きくかかわる【スターティングハンド】について解説をしていきます。

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はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

番外編 専門用語集

テキサスホールデム専門用語集

著者:國谷正明

テキサスホールデムのプレイ歴約4年。海外プレイヤーとのオンライン対戦を中心に洋書の教則本を読んで勉強。投資の要素が魅力の高度な知的ゲームであるテキサスホールデムの面白さを多くの人に伝えたいという思いがある。facebook(國谷)

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テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

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ポーカーの一種、「テキサスホールデム」は海外では多くの大会が開かれる大人気ゲーム。そんなテキサスホールデムをルール・確率・戦略…と初心者の方でも簡単に理解できるよう解説します。読めば海外プレイヤーとも対等に渡り合えるようになる!?

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はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

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第1章では

ゲームの流れ】【アクション】【ポジション】【】【ゲーム形式

のページに分けてテキサスホールデムのルールを初心者の方にも分かりやすく解説をしています。

このページでは【】について詳しく解説していきます。全くルールが分からない方でもこのページを読めばテキサスホールデムの【役】を理解する事ができます。

 

前のページ「テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】」で述べたように、ゲームが「ショーダウン」(全員の手札公開)まで進んだ場合、参加者の中でもっとも強い役を完成させたプレイヤーが勝者となり、全員がそれまで賭けた金額(ポット)を獲得します。

このページでは、そんな勝敗を決める「役の強さ」について詳しく解説していきます。

※テキサスホールデムポーカーでは「役」の事を「ハンド」と呼びます。どちらも同じ意味です。

 

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧 【強い順】

※Tは数字の「10」を表しています。 ※数字の強さはA⇒K⇒Q⇒・・・4⇒3⇒2の順番

役の名称
ロイヤルフラッシュ AKQJTの数字で構成されているストレートフラッシュ。 A♠K♠Q♠J♠T♠
ストレートフラッシュ 柄が同じで、数字が連続している。 8♠7♠6♠5♠4♠
フォーオブアカインド 同じ数字が4枚揃っている。 A♠A♡A♢A♣
フルハウス 3枚の同じ数字と一組のペア(2枚の同じ数字)が成立している。 A♠A♡A♢K♠K♣
フラッシュ 同じ柄が5枚揃っている。 J♠9♠8♠5♠2♠
ストレート 連続した数字のカードが5枚揃っている。 5♠4♢3♣2♡A♢
スリーオブアカインド 同じ数字が3枚揃っている。 A♠A♡A♢
ツーペア 2枚の同じ数字のペアが2組揃っている。 3♡3♢2♠2♣
ワンペア 2枚の同じ数字のペアが1組だけ揃っている。 2♠2♣
ハイカード なんの役も揃っていない状態。Aを含むハイカードがもっとも強く、K、Q、J、T、9、8……の順に弱くなっていく

 

ちなみにテキサスホールデムはでは、♠♡◇♣などの柄は強さに関係しません。同じ役であればまず数字の強さを比較します。

それでも勝負が決まらなかった場合には「引き分け」になり、最も強い役を完成させたプレイヤー同士でポット(全員が賭けた金額の合計)を山分け(「スプリットポット」と呼ばれます)となります。

 

1 ストレートフラッシュ/ロイヤルフラッシュ

例)A♠K♠Q♠J♠T♠、5♢4♢3♢2♢A♢など

 

5枚のカードの数字が連続しており、かつすべて同一のスート(=♠♡♢♣などの柄のこと)であるものをストレートフラッシュと呼びます。

また、ストレートフラッシュの中でも数字がAKJQTで構成されているものをロイヤルフラッシュ(Royal Flush)と呼びます。(日本では「ロイヤルストレートフラッシュ」とも呼ばれます)

※Tは数字の「10」のこと。

 

 

滅多にないことですが、ストレートフラッシュを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には「一番大きい数字がより高位のカード」であるプレイヤーの勝利となります。

たとえば、

【9♢8♢7♢6♢5♢】

【J♢T♢9♢8♢7♢】では、

より数字の大きなカードを含んでいる(J>9)後者が優位です。

 

2 フォーオブアカインド

例)A♠A♡A♢A♣K♢、2♠2♡2♢2♣3♠など

 

いわゆる「フォーカード」のことで、同じ数字が4枚揃っている状態を指します。

フォーオブアカインドを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には、より高位のカードをもっているプレイヤーの勝利となります。

たとえば、

【K♠K♡K♢K♣A♢】と

【K♠K♡K♢K♣J♢】では、

Jより強いカードであるAを含んでいる前者の方が優位です。

※数字の強さはA⇒K⇒Q⇒・・・4⇒3⇒2の順番

 

ちなみに、特定の役を作らないカードのことを「キッカー」と言います。(K♠K♡K♢K♣J♢であれば「J♢」がキッカー)

 

3 フルハウス

例)A♠A♡A♢K♠K♣、2♠2♡2♣3♡3♢など

 

3枚の同じ数字と1組のペアが完成している状態を指します。

フルハウスを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には、より高位のカードをもっているプレイヤーの勝利となります。

たとえば、

【J♠J♡J♢8♠8♣】と

【K♠K♡K♣8♠8♣】では、

より大きなカードを含んでいる(K>J)後者が優位です。

 

4 フラッシュ

例)J♠9♠8♠5♠2♠、K♢T♢6♢4♢3♢など

 

同じスート(柄)のカードが5枚揃っている状態を指します。

フラッシュを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には、より高位のカードをもっているプレイヤーの勝利となります。

たとえば、

【K♡Q♡J♡8♡4♡】と

【A♡J♡8♡4♡2♡】では、

Aを含んでいる後者が優位です。

 

5 ストレート

例)A♠K♡Q♢J♠T♢、5♠4♢3♣2♡A♢など

 

連続した数字のカードが5枚揃っている状態を指します。

ストレートを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には、連続する数字の中でもっとも大きなものがより高位のカードであるプレイヤーの勝利となります。

たとえば、

【6♣5♠4♡3♢2♣】と

【5♠4♡3♢2♣A♠】では、

より数字の大きなカードを含んでいる(6>5)前者が優位です。

 

6 スリーオブアカインド

例)A♠A♡A♢K♠Q♢、2♠2♢2♣4♡3♢など

 

いわゆる「スリーカード」のことで、同じ数字が3枚揃っている状態を指します。

スリーオブアカインドを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には、より高位のカードをもっているプレイヤーの勝利となります。

 

たとえば、

【K♠K♡K♢J♠T♡】と

【T♠T♡T♢A♠J♡】では

前者が強いです。(K>T)※T=10

 

また、

【K♠K♡K♢J♠6♡】と

【K♠K♡K♢A♠J♡】では、

特定の役を作らないカードを比べると前者が「J」で後者が「A」なので、より強いキッカー(特定の役を作らないカード)を含んでいる後者が優位です。

※数字の強さはA⇒K⇒Q⇒・・・4⇒3⇒2の順番

 

コミュニティカード(全員に公開されているカード)で完成しているペアに手札の1枚を加えたものをトリップス(Trips)。

ポケットペア(Pocket Pair =2枚の手札が同じ数字のカードである状態)にコミュニティカードの1枚を加えたものをセット(Set)。

と呼びわけることもあります。

 

 

7 ツーペア

例)A♠A♡K♠K♣Q♢、3♡3♢2♠2♣4♢など

 

2枚の同じ数字のペアが2組揃っている状態を指します。

ツーペアを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合には、より高位のペアを完成させたプレイヤーの勝利となります。

たとえば、

【Q♠Q♡J♠J♢T♢】と

【Q♠Q♡8♢8♣7♠】では

より大きなペアを完成させている前者(J>8)が優位です。

 

既に説明した通り、複数のプレイヤーがまったく同じツーペアを完成させている場合にはキッカー(特定の役を作らないカード)の強さで優劣が決定します。

さらにキッカーの数字の強さも同じであれば引き分けとなり「スプリットポット(Split-pot,=同じ強さの役を完成させたプレイヤー同士がポット(賭け金)を山分けすること)」となります。

 

8 ワンペア

例)A♡A♢K♠Q♡J♣、2♠2♣5♡4♢3♣など

 

2枚の同じ数字のペアが1組だけ揃っている状態を指します。

ワンペアを完成させたプレイヤーが2人以上いる場合にはより大きなペアを完成させたプレイヤーの勝利となり、同じペアを完成させている場合には、役になっていない他のカードの強さを比較して優劣が決定します。

 

9 ハイカード

例)A♠K♡Q♢J♣9♠、7♠6♢5♣4♡2♢など

 

なんの役も完成していない状態を指します。

Aを含むハイカードがもっとも強く、K、Q、J、T、9、8……の順に弱くなっていきます。

たとえば、

【A♠K♣Q♡T♢9♣】と

【A♠K♣J♢T♢9♣】では

3番目に強いカード(Q>J)がより大きな前者が優位です。

 

 

以上がテキサスホールデムにおける役(ハンド)の種類と強さです。

テキサスホールデムをプレイする上で絶対に欠かせない知識ですので、ぜひ覚えておいてください。

 

次のページではテキサスホールデムにおいて重要な「賭け金」のルール形式について解説していきます。いくつかの形式があるので知っておくと様々な場所でゲームを楽しむ事ができます。

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はじめに

テキサスホールデムとは

第1章 テキサスホールデムのルール

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

第2章 テキサスホールデムの確率

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

第4章 練習問題集

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

第5章 実際にプレイしてみよう

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

番外編 専門用語集

テキサスホールデム専門用語集

著者:國谷正明

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テキサスホールデム入門 ~魅力的な投資ゲーム~

著者:國谷正明

北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。『ノワール文学入門』『エキゾチックアニマル入門』などのコンテンツ作成も手掛ける。facebook(國谷)

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「テキサスホールデム」はポーカーの一種です。ポーカーは単なるギャンブルゲームではなく投資要素の強い魅力的なゲームだと著者は語ります。

このWebonを読めばテキサスホールデムの魅力を知れると共に海外のプレイヤーとも互角に戦える知識をつける事ができます。是非、テキサスホールデムの魅力的な世界へ足を踏み込んでいただければと思います!

 

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はじめに

テキサスホールデムは「投資ゲーム」です。アメリカでは金融業界でも注目されている投資要素としてのポーカー「テキサスホールデム」の魅力を解説します。

テキサスホールデムとは

 

第1章 テキサスホールデムのルール

まずはテキサスホールデムのルールを学びましょう。初心者の方にも分かりやすく解説をしておりますので誰でも簡単に学ぶ事ができるでしょう。

テキサスホールデムのルール 【ゲームの流れ】

テキサスホールデムのルール② 【アクション】

テキサスホールデムのルール③ 【ポジション】

テキサスホールデムの役(ハンド)一覧

テキサスホールデム3つのベットルールとゲーム形式

 

第2章 テキサスホールデムの確率

確率を知ればテキサスホールデムでどのようにプレイするのが良いかわかります。そして上達すればよりテキサスホールデムが楽しくなります。

テキサスホールデムの確率 【オッズ・アウツ】

テキサスホールデムの確率 【スターティングハンド】

 

第3章 テキサスホールデムの戦略

テキサスホールデムには定番戦略があります。海外のプレイヤーとも対等に渡り合えるようひとつずつ戦略を学んでいきましょう。

テキサスホールデムの戦略① 【ポジションの重要性】

テキサスホールデムの戦略② 【プリフロップ時の判断】

テキサスホールデムの戦略③ 【コンティニュエーションベット】

テキサスホールデムの戦略④ 【フロップ以降の5の戦術】

テキサスホールデムの戦略⑤ 【プレイスタイル】

 

第4章 練習問題集

第1章~第3章までで学んだ事をおさらいしましょう。体に脳にルール・戦略を沁みつけてさらに腕を磨きましょう。

テキサスホールデムが強くなる練習問題① 【ハンド・アクション・ポット編】

テキサスホールデムが強くなる練習問題② 【アウツ・オッズ・プロテクションベット編】

 

第5章 実際にプレイしてみよう

実際にテキサスホールデムをプレイしてみましょう。この章では著者がおすすめするアプリ3つとテキサスホールデム関連書籍、そして知人とプレイする時に持っておくといいおすすめ道具を紹介します。

テキサスホールデムポーカーおすすめアプリ3選

テキサスホールデムのおすすめ本と道具

 

番外編 専門用語集

テキサスホールデムポーカーに登場する専門用語を集めました。実際にプレイする中で、または学んでいく中で分からない用語があった際には覗いてみてください。当Webonに出てきていない用語も記載しています。

テキサスホールデム専門用語集