落語初心者入門はこちらから!
第1章 基礎知識
第2章 おすすめ古典落語
第3章 鑑賞方法
自宅での落語鑑賞方法① 【アプリ・ストリーミング・CDなど】
自宅での落語鑑賞方法② 【おすすめの落語が題材の映画・ドラマ3選】
第4章 おすすめ落語名人
著者:ミドケン
落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから
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落語の一番の醍醐味は、寄席などでプロの落語家の高座(落語の公演)を観ることです。
この第3章では【基礎知識】【東京のおすすめスポット】【おすすめ落語家】と3ページにわたって寄席の鑑賞方法をお伝えしております。
このページでは東京都内のおすすめ落語スポットを紹介しますので、ぜひ足を運んで生の落語を楽しんでみてください!
落語定席
1年365日、毎日落語を聴くことができる演芸場のことを「落語定席(らくごじょうせき)」と言います。
東京には定席が4つしかありません。
以下に東京の4つの定席である「浅草演芸ホール」「鈴本演芸場」「新宿末廣亭」「池袋演芸場」を紹介します。
演芸場ごとに演目や出演する演者の違いは、ほとんどありません。
私は明確な使い分けは特になく、その時の気分であったりその演芸場の近くに行ったついでに行く、といった感じです。
浅草演芸ホール
東京オリンピックが開催された昭和39(1964)年に「浅草フランス座」を増築してつくられた演芸場です。
東京にある寄席の中で国内外の観光客が最もたくさん訪れ、活気のある寄席で連日賑わっています。
売店では、弁当や飲み物、お菓子などを販売しており飲食しながら落語を楽しむこともできます。(お酒を飲むのもOKです)
浅草演芸ホールや落語芸術協会のオリジナルグッズや、人気番組『笑点』のグッズも販売しているので、記念にそれらのグッズを買ってみるのも楽しいと思います。
また、浅草園芸ホールは初心者におすすめの演芸場です。
浅草という場所柄、最も古き良き演芸場の雰囲気を味わうことができます。街全体も楽しい雰囲気ですので初心者の方も気軽に足を運びやすいと思います。
詳細(料金・時間・場所)
演芸場 | 浅草演芸ホール |
料金 | 大人:2800円(3000円) 学生:2300円(2500円) 子供(4歳以上):1500円(1500円) ※()は特別興行の価格。また、団体割引もございます。以下の料金は夜割18:00~、19:00~ 大人:2300円、1800円 学生:1800円、1500円 子供:1300円、1300円 |
公演時間 | 昼の部:11時40分~16時30分 夜の部:16時40分~21時00分 |
定休日 | 年中無休 |
公式ホームーページ | http://www.asakusaengei.com/ticket/#ticket1 |
電話番号 | 03-3841-6545 |
所在地 | ・東京都台東区浅草1-43-12 (六区ブロードウエイ 商店街中央) ・浅草駅から徒歩5分 |
飲食 | 可能(アルコールもOK) |
鈴本演芸場
photo by User:Kentin CC 表示-継承 3.0
鈴本演芸場は、東京の落語定席で最も歴史のある演芸場で、母体となった「軍談席本牧亭」という講釈場が誕生したのが安政4年(1857)です。
開席160年以上という伝統ある演芸場は独自の雰囲気を醸し出しており、そこで聴く落語は何とも言えない極上の味わいがあります。
詳細(料金・時間・場所)
演芸場 | 鈴本演芸場 |
料金 | 一般:2800円 学生:2500円(中学生以上、24歳まで・要学生証提示) 子供:1500円(未就学児はご入場不可、小学生のみ) |
公演時間 | 昼の部:12時開場、12時30分開演~16時30分終演 夜の部:17時開場、17時30分開演~20時40分終演 ※昼夜完全入替制 |
定休日 | 12月29日~31日 |
公式ホームページ | http://www.rakugo.or.jp/annai.html |
電話番号 | 03-3834-5906 |
所在地 | ・東京都台東区上野2-7-12 ・JR御徒町駅北口より徒歩5分/JR上野不忍口より徒歩10分 |
飲食 | 可能(アルコールもOK) |
新宿末廣亭
居酒屋やバーが軒を連ねる新宿三丁目に佇む江戸情緒たっぷりの建築物。それが新宿末廣亭です。
1897年に創業した「堀江亭」を1910年に浪曲師・末広亭清風が買い取って「末廣亭」と改名したのが始まりです。
当時は明治通りに面した繁華街にありましたが戦争で焼失し、昭和21年に現在の場所に再建されました。末廣亭は現存する最古の木造建築の寄席でもあります。
毎週土曜の夜に開催されている若手の落語家による「深夜寄席」も人気です。通常の興行の木戸銭(入場料)は3,000円ですが、こちらは1,000円という手ごろな価格で落語を楽しむことができます。
仕事帰りにふらりと訪れてみるのも良し、寄席が終わったあとに飲みに行くのも良し。いろいろな楽しみ方ができる演芸場です。友達と行くにはおすすめです。
詳細(料金・時間・場所)
演芸場 | 新宿末広亭(新宿末廣亭) |
料金 | 一般:3000円 シニア(65歳~):2700円 学生:2500円 小学生:2200円 友の会会員:2500円 平日一般三十名以上:2700円 |
公演時間 | 昼の部:12:00~16:30 夜の部:17:00~21:00 入場可能時間:11:00~19:45 |
定休日 | 12月30日、31日 |
公式ホームページ | http://www.suehirotei.com/guide.html |
電話番号 | 03-3351-2974 |
所在地 | ・東京都新宿区新宿3丁目6 ・地下鉄丸ノ内線・新宿線新宿三丁目駅より徒歩1分 |
飲食 | 可能(アルコールNG) |
池袋演芸場
1951年創業の池袋演芸場。1990年から改築による約3年の休業を挟んで、1993年から再開。
会場が地下に移されたことによって唯一地下にある定席になりました。
また、全て桟敷席(ざじきせき:一段高く作られた板の間の席)でしたが、改装により椅子席に生まれ変わりました。
池袋演芸場は他の定席と比べて木戸銭の安さが特徴です。
▼料金比較表(特別料金や割引き除く)
演芸場 | 料金 |
池袋演芸場 | 一般:2500円 学生:2000円 子供:1500円 |
浅草演芸ホール | 大人:2800円 学生:2300円 子供:1500円 |
鈴本演芸場 | 一般:2800円 学生:2500円 子供:1500円 |
新宿末広亭 | 一般:3000円 学生:2500円 小学生:2200円 |
また、浴衣&着物割引、学生服割引、シルバー割引などの各種割引もあります。
演者の持ち時間が長いことも池袋演芸場の大きな特徴です。出演者を絞ることでひとりひとりの持ち時間を長く設定しているそうです。
好きな落語家の噺をたっぷり聴きたいという人にはぴったりの寄席です。
詳細(料金・時間・場所)
演芸場 | 池袋演芸場 |
料金 | ●1日~20日 一般:2500円 学生:2000円 子供:1500円 <特別割引> ○浴衣&着物割引:2000円 ○学生服割引(中学生・高校生対象):1500円 ○シルバー割引:65歳以上2000円(証明書提示) ○親子割引:子供料金が1000円になる。●21日~30日 ・昼の部 一般/学生:2000円 子供:1500円 ・夜の部 日毎に料金が変わる ○親子割引:子供料金が1000円になる |
公演時間 | ・上席(1日~10日) 昼の部:12時開場/12時30分開演 夜の部:17時開演/終演20時30分 ※特別興行を除き、昼夜入替えなし ・中席(11日~20日) 昼の部:12時開場/12時30分開演 夜の部:17時開演/終演20時30分 ※特別興行を除き、昼夜入替えなし ・下席(21日~30日) 昼の部:13時30分開場/14時開演 夜の部:17時30分開場/18時開演/20時30分終演 ※昼夜入替えあり |
定休日 | 12月29日~31日 |
公式ホームページ | http://www.ike-en.com/index2.html |
電話番号 | 03-3971-4545 |
所在地 | ・JR池袋駅西口から徒歩3分 |
飲食 | 可能(アルコールNG) |
筆者に聴きました!演芸場の疑問
デートで寄席を使うのはあり?
Q. デートで寄席を使うのはありでしょうか?また、もし行くとしたら付き合う前の方がおすすめでしょうか?
A. デートで寄席はありだと思います。タイミングも付き合う前でも後でもかまいません。
ただ気をつけたいのが「演目や演者によって初心者にはわかりにくい場合がある」ということです。
対処法の1つとしては林家たい平(はやしや たいへい)さんや柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)さんなど、初心者にもわかりやすい落語をやっている人の独演会(落語会)に行くという手があります。
▼林家たい平さん
もう1つの対処法はある程度演目の知識を頭に入れてから行くという楽しみ方です。
あるいは古典落語ではなく「新作落語」を演じる落語家の落語会に行くのもありです。新作落語ならコントを観ている感で知識なしで楽しめ、とてもわかりやすいです。
特に落語初心者同士のカップルであれば新作落語を観に行くのはおすすめです。
おすすめの席は?
Q. それぞれの演芸場でおすすめの席位置はありますでしょうか?また、前・真ん中・後ろで違いはあるのでしょうか?前の方の席だと笑わなかったら落語家さんからいじられそうな気がするのですが・・・。
A. それぞれの演芸場のおすすめの席位置というのはありませんが、共通しているのは、前のほうの席であればより落語家の息遣いを感じられるのでおすすめです。
細かい表情も見やすいです。ただ前の席だといじられる可能性はありますので、それが嫌な人は避けたほうがいいでしょう(ほとんどいじられることはないですが)。
笑う笑わないというのは個人の自由なので、どの席であっても違いはありません。
初心者におすすめの落語スポット3選
仕事帰りや用事のついでにふらっと立ち寄りやすいおすすめの落語スポットを紹介します。
1 らくごカフェ
古本街として有名な神田神保町にある、神田古書センターの5階に位置するのが「らくごカフェ」です。
日中はカフェとして営業していますが、夜は落語会が開催されています。
出演者はベテランから若手落語家まで多彩。
客席が約50席と小じんまりした作りなので、落語家との距離が近く、その臨場感がクセになりますよ!
名称 | らくごカフェ |
料金 | ・1200円~2500円程度(落語のチケット) ・コーヒー500円 |
時間 | ・月曜~土曜日の11時~18時はカフェタイム |
定休日 | ホームページ要確認 |
公式ホームページ | https://rakugocafe.exblog.jp/ |
問い合わせ | メール:rakugocafe@hotmail.co.jp 電話:03-6268-9818 |
所在地 | ・東京都千代田区神田神保町2-3 神田古書センター 5F ・都営三田線・都営新宿線・半蔵門線神保町駅A6出口より徒歩1分 |
1月9日 「季刊はるかぜ」 当日券あります: 1月9日・水曜日は本年最初の落語会、「季刊はるかぜ」が開催されます。偉大なる五代目春風亭柳朝師の孫弟子の精鋭が神保町に集結。 本日は、一左さんが「代書屋」、正太郎さんが「夢金」、一蔵さんが「鮑のし」、… https://t.co/YfN1Cp5IMS
— らくごカフェbot (@rakugocafe) 2019年1月8日
2 渋谷らくご
(引用元:渋谷らくご公式ホームページ)
「渋谷らくご」は、渋谷区にある映画館・ユーロスペース内にあるライブホールの「ユーロライブ」で開催されている落語会です。
初心者でも気軽に立ち寄れる落語会を目指し、お笑い芸人のサンキュータツオさんを運営者として起用して、2014年11月にスタートしました。
渋谷という場所柄もあり、客層は女子率が高いので、女性でも気軽に落語を観に行ける落語新スポットです。
名称 | 渋谷らくご |
料金 | 1000円~2500円程度 |
時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
公式ホームページ | http://eurolive.jp/shibuya-rakugo/ |
電話番号 | 0120-240-540 |
所在地 | ・渋谷区円山町1-5 KINOHAUS ・渋谷駅より徒歩約10分 |
▼レビュー公開
「看よ看よ臘月尽く」【「渋谷らくご」隅田川馬石(ばせき)師匠を聴く会
12月15日(土)14:00~16:00
柳家わさび 柳亭小痴楽 玉川太福 隅田川馬石 #シブラク】https://t.co/yKpNeungfH文:月夜乃うさぎさん@tukiusagisann pic.twitter.com/Xv0dFV8PgC
— 渋谷らくご 新春1/11~15@ユーロライブ (@shiburaku) 2018年12月26日
3 そらまち亭
(引用:そらまち亭公式ホームページ)
スカイツリーのお膝元・東京ソラマチの7階にある、美味しい料理と楽しい落語が楽しめる居酒屋です。
店内に設置された高座で、ねぎし三平堂(初代・林家三平が遺した品々を展示している資料館)プロデュースの落語や漫才などの演芸を楽しむことができます。
どの席からも演芸が観られるようにテレビモニターが設置されているので、お酒や料理と一緒に、まるでスポーツバーのように演芸を楽しめます。
名称 | そらまち亭 |
料金 | 1000円~5000円 |
時間 | 営業時間/11:00-23:00 寄席スケジュール/18:30~(約30分間) |
定休日 | 年中無休 |
公式ホームページ | http://solamachitei.jp/ |
電話番号 | 03-5809-7047 |
所在地 | ・東京都墨田区押上1-1-2 東京スカイツリータウン ソラマチ7F ・東武スカイツリーライン とうきょうスカイツリー駅すぐ |
昨日は東洋館からのそらまち亭からの浅草演芸ホール(笑)。演芸ホールは代演とはいえ、東洋館も演芸ホールもヒザ。こういうのも珍しい(笑)。体調は万全とは言えませんが、何とか乗り切れたし、寄席で新しいネタも披露出来たし、今日は良しということで。 pic.twitter.com/LZn065WVPB
— マグナム小林 (@mag76k) 2018年6月25日
以上、東京都内の落語が365日観られる寄席と初心者おすすめスポットでした。
次のページではおすすめの落語家を紹介します。どの落語家さんを観るか迷った時に是非、参考にしてみてください。
『落語初心者入門』目次へ (全23ページ)
【落語作品が数多く聴ける。無料体験あり】
著者:ミドケン
落語が大好きなフリーライター。10年程前に落語にはまって以来、ほぼ毎日落語を聴いている。お問い合わせはこちらから