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この章(第4章)では4ページにわたって、筆者が実際に昆虫採集をおこなった様子を写真の数々と共にレポートしています。
昆虫採集レポートの締めくくりは、夜の虫採りです。
と言っても、夜間に昆虫採集をおこなうのではなく、昼の間に仕掛けた罠を翌朝に回収して夜行性の昆虫を採集したいと思います。
昆虫採集には「ノムラホイホイ」という罠を使います。ご参考になれば幸いです。
夜行性の昆虫を採集
今回、仕掛けた罠はこちら――
――人呼んで「ノムラホイホイ」です。
ノムラホイホイとは、甲虫研究者の野村周平氏が考案した昆虫採集のためのトラップで、2Lサイズのペットボトルを細工して作成します。
詳しい作り方と使用例はハネカクシ談話会のホームページに記載がありますので、興味のある方は調べてみてください。
参考リンク:ハネカクシ談話会ホームページ
ノムラホイホイは非常に汎用性(はんようせい)が高いトラップで、中に入れる餌を変えることであらゆる昆虫の採集に応用することができます。
今回は夏の昆虫採集の定番カブトムシとクワガタムシを狙い、バナナを餌に使用します。
本当はバナナに焼酎やドライイースト等を加えて本格的なトラップを仕掛けたいところですが、今回は道中のコンビニで購入したバナナをそのまま投入するというシンプルなスタイルを敢行しました。
果たして、バナナだけでカブトムシやクワガタムシは捕まえられるのでしょうか。
2日目の昆虫採集レポートを終えたその流れで、近くの雑木林に分け入ります。
しかし、このあたりは針葉樹(しんようじゅ)が多く、なかなか広葉樹林(こうようじゅりん)が見当たらない。
▼広葉樹
▼針葉樹
ようやく見つけた目ぼしいスポットにノムラホイホイを設置します。
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中にはバナナ1本を皮ごと投入しました。
3つ用意したノムラホイホイのうち2本は雑木林に、残りの1本は近所の住宅街にある公園に設置しました。
駄目で元々ですが、池があって緑も豊かなので意外にありなんじゃないかと期待をこめつつ、その日は帰途につきました。
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そして翌日。
早朝4:30に起き、かるく支度をして家を出ます。
まずは近所の公園から。
果たして取れているんでしょうか。
ノムラホイホイを確認してみます。
結果はノーヒット。
そこには傷んだバナナがあるばかりでした。
まあ駄目で元々だと気を取り直して、昨日の雑木林に向かいます。
まずは1箇所目。結果は――
――またもやノーヒット。
先ほどとの違いといえば、傷んだバナナにアリがたかっていることくらい。
今回は失敗だ。やっぱりバナナだけじゃ駄目なのか?
それ以前に設置場所の問題か?
などと考えながら、最後のトラップの中身を確認します。
中を覗くと、やはり何もいない……もはや写真を撮ることさえ忘れています。
諦めて回収したトラップを持参した袋にしまおうとしたとき、ふと黒っぽいなにかがバナナの隙間から顔を出しました。
――いた!
かかっていたのは2匹のコクワガタでした。
どちらも雄ですが、コクワガタにしてもかなり小ぶり……。
大成功とは言い難い結果ですが、目標としていたクワガタムシを捕まえることができたので、まあ及第点といったところでしょうか。
なんの加工もしていないバナナを放り込んで一晩放置するだけでもクワガタムシを採取することができるのですから、やはりノムラホイホイは優れたトラップなのだと思います。
このたびは3回にわたる昆虫採集のなかで、カエルや魚を含む23種の生き物を捕まえることができました。
散歩がてらの虫採りでこれだけの生き物を観察できるのですから、本腰を入れて昆虫採集に挑めば相当数の生き物を捕まえられるはずです。
拙いレポートですが、昆虫採集の楽しさの一端をみなさまにお伝えすることができれば幸いです。
このWebonでは、昆虫の魅力についてお伝えしてきました。次のページでは、最終ページの「番外編」として昆虫好きの筆者でさえ生理的な嫌悪感をおぼえてしまうような、いい意味で気持ち悪い虫たちをご紹介していきます。
よりディープな昆虫の世界を覗きたい方はご覧くださいませ。
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はじめに
第1章 季節から見つける
第2章 フィールドから見つける
第3章 特徴から見つける
第4章 実際に見つけに行く
番外編
著者:國谷正明
北関東在住の1児のパパ。フリーランスのライターとして、ゲームのシナリオや小説の執筆、記事作成を中心に活動しています。「ノワール文学」「エキゾチックアニマル」「東映実録映画」などのコンテンツ作成も手掛ける。お問い合わせはこちらから
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