メカゴジラの裏話・撮影秘話② 【平成(vs)シリーズ】

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特撮怪獣はゴジラだけではありません。ゴジラに登場するモスラやキングギドラ、そして海外で誕生した特撮怪獣まで。怪獣たちの裏話・撮影秘話を知る事で特撮を何倍も楽しむことができるのです!

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著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

お問い合わせはこちらから

Twitter(山田)@yamada_chahan

 

 

 

 

メカゴジラの裏話・撮影秘話 【平成(vs)シリーズ】

 

ゴジラの「昭和シリーズ」(昭和に放映されたゴジラ映画)で初登場したメカゴジラ。

子供受けしそうな見た目やギミック(仕掛け)で人気を集めたのでしょう。「平成(vs)シリーズ」でも登場し、ゴジラと死闘を繰り広げます。

 

vsシリーズとは
1984年公開の「ゴジラ」から始まる平成に多くが制作されたゴジラシリーズ。「ゴジラvs○○」などのように怪獣同士が戦う作品が多いので「vsシリーズ」とも呼ばれる。

▼vsシリーズのメカゴジラ

photo by Hunini 映画「ゴジラVSメカゴジラ」に登場するスーパーメカゴジラ。2014年8月31日 あべのハルカス美術館で開催された「大ゴジラ特撮展」撮影可能ブースにて。CC 表示-継承 4.0

ゴジラ「平成(vs)シリーズ」のゴジラの裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑~ゴジラ編~」で!(このページは「特撮裏話図鑑2~その他怪獣編~」) ゴジラ「平成(vs)シリーズ」のゴジラの裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑~ゴジラ編~」で!(このページは「特撮裏話図鑑2~その他怪獣編~」)

 

前のページで紹介した「昭和シリーズ」のメカゴジラの要素を引き継ぎつつ、進歩した技術で新たな要素も追加されました。

今回はそんな「平成(vs)シリーズ」に登場するメカゴジラの撮影秘話や裏話を紹介します。

 

▼メカゴジラが登場するゴジラ「平成(vs)シリーズ」一覧

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’93 ゴジラvsメカゴジラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

表に記載無しの場合は取り扱い無し

別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラvsメカゴジラ


基本情報

作品名 ゴジラvsメカゴジラ
発表年 1993年
上映時間 108分
監督 大河原孝夫 (本編)川北紘一 (特撮)
出演 高嶋政宏
備考 ゴジラ20作目(平成シリーズ5作目)。ゴジラ生誕40周年記念作品。

~あらすじ~

ゴジラに対抗するべく、人間が「メカゴジラ」を完成させる。そんな中ある島で卵が発見される。卵を持ち出そうとした人間に怪獣「ラドン」が襲い掛かる。その卵が孵化すると中から出てきたのはベビーゴジラ。ベビーゴジラを求めてランドとゴジラが日本へ上陸。それをメカゴジラで迎え撃つが・・・

▼メカゴジラ

▼ラドン

 

 

「vsシリーズ」でメカゴジラが登場した『ゴジラvsメカゴジラ』は、ゴジラシリーズ40周年記念作品です。

昭和シリーズのメカゴジラ初登場作品の『ゴジラメカゴジラ』が20周年記念作品だったので、何か縁を感じますね。

 

『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)と『ゴジラメカゴジラ』(1974)は別作品

▼ゴジラ対メカゴジラ(画像クリックでDVD詳細へ)

 

実はこの作品、元々制作される予定はありませんでした。

この時期に制作されていたハリウッド版ゴジラの制作が遅れていたため、急遽国内で制作。40周年記念作品の今作ですが、実は穴埋め的な扱いだったのです。

 

ハリウッド版ゴジラ「GODZZILA」(1998)

▼GODZZILA(画像クリックでDVD詳細へ)

ハリウッド版「GODZILLA」の裏話・撮影秘話は特撮裏話図鑑~ゴジラ編~で! ハリウッド版「GODZILLA」の裏話・撮影秘話は特撮裏話図鑑~ゴジラ編~で!

 

とはいえ、制作陣の気合いは半端なものではなく、「平成(vs)シリーズ」作品の中では最高の火薬使用量を誇っています。

劇中では1体のみのメカゴジラですが、プロットの段階(構成の段階)では7体が合体するロボットの予定でした。

7体合体のまま制作されていても面白いものになったのではないでしょうか。

 

映画に登場とまではいかなくても、フィギュアなどでその姿を見てみたいものですね。

7体合体から3体合体にするという話し合いもあったようですが、劇中では戦闘機「ガルーダ」との合体のみ。

 

▼ガルーダ(メカゴジラの背中に合体する)

 

ガルーダとの合体時は「スーパーメカゴジラ」と呼ばれています。

 

▼スーパーメカゴジラ

 

「昭和シリーズ」のメカゴジラに比べると、曲線が多く丸みがあるのが特徴です。

スーツは1着しか制作されなかったため、傷がつかないよう控えめな演技をしていました。

 

▼昭和シリーズのメカゴジラ

photo by Bandai Namco Entertainment Europe CC 表示 3.0

▼平成(vs)シリーズのメカゴジラ

photo by Hunini 映画「ゴジラVSメカゴジラ」に登場するスーパーメカゴジラ。2014年8月31日 あべのハルカス美術館で開催された「大ゴジラ特撮展」撮影可能ブースにて。CC 表示-継承 4.0

 

「昭和シリーズ」同様に体色は銀色ですが、赤色や緑色にするという案もあったようです。

赤色や緑色のメカゴジラでも迫力があったのではないでしょうか。

 

体色が銀色で確定し、スーツが制作されましたが、完成スーツは反射が映り込みがありました。技術が進歩してもその部分の改良は難しかったのでしょう。

スタッフが徹夜でスーツを汚し、反射や映り込みを防いだようです。スーツへの傷だけでなく、反射や映り込みへの注意と、スタッフの苦労が伝わりますね。

 

ガルーダの裏話・撮影秘話

▼ガルーダ(メカゴジラの背中に合体する)

 

メカゴジラを「スーパーメカゴジラ」にするために合体する戦闘機の「ガルーダ」についても紹介します。

今作には「ラドン」も登場するため、企画当初ガルーダはメカラドンという位置づけだったようですが、劇中ではラドンのように怪獣要素があるわけでなくメカゴジラに合体するだけに留まりました。

 

▼ラドン

 

『ゴジラvsメカゴジラ』には「7体合体」や「メカラドン」など企画段階でボツになったものの、興味がわく案がたくさんあります。

いつか何かの形で日の目を見る機会が来ると良いですよね。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’93 ゴジラvsメカゴジラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

 

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著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

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メカゴジラの裏話・撮影秘話① 【昭和シリーズ】

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特撮怪獣はゴジラだけではありません。ゴジラに登場するモスラやキングギドラ、そして海外で誕生した特撮怪獣まで。怪獣たちの裏話・撮影秘話を知る事で特撮を何倍も楽しむことができるのです!

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メカゴジラの裏話・撮影秘話 【昭和シリーズ】

▼メカゴジラ

 

「ゴジラシリーズ」には様々な怪獣が登場しますが、その中でも何作品にも登場する怪獣はライバル怪獣と呼ばれ、高い人気を誇ります。

ライバル怪獣として「モスラ」や「キングギドラ」が有名ですが、この2体だけではありません。

「メカゴジラ」もライバル怪獣の1体で、全ての年代のシリーズで登場しています。

今回は「昭和シリーズ」に登場するメカゴジラの撮影秘話や裏話を紹介します。

 

昭和シリーズとは
1954年に公開された初代「ゴジラ」から始まるゴジラの特撮映画で昭和に上映された映画シリーズ。

▼昭和シリーズのメカゴジラ

photo by Bandai Namco Entertainment Europe CC 表示 3.0

ゴジラ「昭和シリーズ」のゴジラの裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑~ゴジラ編~」で!(このページは「特撮裏話図鑑2~その他怪獣編~」) ゴジラ「昭和シリーズ」のゴジラの裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑~ゴジラ編~」で!(このページは「特撮裏話図鑑2~その他怪獣編~」)

 

▼メカゴジラが登場するゴジラ「昭和シリーズ」一覧

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’74 ゴジラ対メカゴジラ AP(別料)・TT(別料)・TDdTV(別料)・楽天(別料)
’75 メカゴジラの逆襲 AP(別料)・TT(別料)・TDdTV(別料)・楽天(別料)

表に記載無しの場合は取り扱い無し

別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラ対メカゴジラ・メカゴジラの逆襲

基本情報

作品名 ゴジラ対メカゴジラ
発表年 1974年
上映時間 84分
監督 福田純(本編)中野昭慶(特撮)
出演 大門正明
備考 ゴジラ14作目。沖縄が舞台。

~あらすじ~

富士山の噴火により飛び出した岩石からゴジラが出現する。ゴジラの仲間であるはずのアンギラスがそのゴジラによって倒されてしまうと、さらにもう一体のゴジラが出現する。そこで岩石から出現したゴジラが「メカゴジラ」である事がわかり戦闘を開始。さらに沖縄の怪獣「キングシーサー」も出現してしまう・・・

 

基本情報

作品名 メカゴジラの逆襲
発表年 1975年
上映時間 83分
監督 本多猪四郎(本編)中野昭慶(特撮)
出演 佐々木勝彦
備考 ゴジラ15作目。昭和シリーズ最終作

~あらすじ~

前作「ゴジラ対メカゴジラ」の1年後が舞台。ある時、海に突然怪獣「チタノザウルス」が出現し人間を襲う。チタノザウルスはその後上陸し都市を破壊する上にメカゴジラⅡまでも出現してしまう。2体に対抗するべく人間のヒーローとなったゴジラが闘うが・・・

▼チタノザウルス

 

ゴジラ「昭和シリーズ」では、『ゴジラ対メカゴジラ』『メカゴジラの逆襲』の2作品に登場しています。

メカゴジラはゴジラを倒すため(人間に敵対するゴジラもいる)に開発されたロボット怪獣で、ゴジラシリーズの中では珍しく人工的に作られた怪獣です。

他の怪獣は放射能によって誕生していたり宇宙からやって来たりしています。

 

実は東宝怪獣の中には、メカゴジラよりも前に作られた「ロボット怪獣」が存在します。それが『キングコングの逆襲』に登場した「メカニコング」です。

▼キングコングの逆襲

▼メカニコング


 

『ゴジラ対メカゴジラ』はゴジラシリーズ20周年ということで、メカニコングに類似した怪獣を登場させようという考えからメカゴジラが誕生しました。

▼メカゴジラ

 

ロボット怪獣ということで、生物のような曲線ではなく、機械のような直線的なデザインが特徴的です。

企画段階で出された様々な意見を統合し、関節部分は西洋甲冑風に、全身が武器になるようなデザインになりました。

▼西洋甲冑

 

顔のデザインは般若をイメージしています。般若をイメージした顔はメカゴジラだけでなく、「ジェットジャガー」にも活かされています。

 

ジェットジャガー
映画「ゴジラ対メガロ」(1973)に出てくるロボット。

▼ジェットジャガー


▼ゴジラ対メガロ(画像クリックでDVD詳細へ)

 

メカゴジラは一見すると機械的で怖い印象を受けますが、豚鼻のような鼻が親しみやすさを作り出しています。

 

スーツの裏話

photo by Bandai Namco Entertainment Europe CC 表示 3.0

メカゴジラのスーツの色は白銀ですが、一部虹色に光って見えることもあります。

実は最初からこの色だったわけではありません。

スーツが出来上がった当初は銀一色で、スミ入れ(輪郭線を描く事)が施されていました。しかし、撮影段階でライトの光が反射してしまうことが判明し、劇中の白銀色になりました。

 

スーツアクター(スーツの中に入る人)が動きやすいように肩や腹部は蛇腹(じゃばら)状になっており、スーツは上下で分割させることが可能です。

スーツの素材はお風呂用マットに使われているポリエチレンマット、目の部分は自動車のランプを使用。お風呂マットと自動車のランプと聞くと、無機質なロボットに対して親近感がわきますね。

 

▼お風呂マット

▼自動車のランプ

 

スーツアクターはメカゴジラの歩行に歌舞伎の所作を取り入れたそうです。「シン・ゴジラ」では狂言の要素が取り入れられていました。昔から伝統文化を取り入れていたんですね。

 

「シン・ゴジラ」の裏話・撮影秘話は特撮裏話図鑑~ゴジラ編~で!

 

『ゴジラ対メカゴジラ』ではそのような作りでしたが『メカゴジラの逆襲』ではスーツが改造され、銀一色にスミ入れが施されたスーツとなりました。

ポリエチレンマットを素材としていた前回と違い、ラテックスゴムが素材として使用され、質感がより柔らかくなりました。

▼ラテックスゴムが使用されたマスク。柔らかい。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’74 ゴジラ対メカゴジラ AP(別料)・TT(別料)・TDdTV(別料)・楽天(別料)
’75 メカゴジラの逆襲 AP(別料)・TT(別料)・TDdTV(別料)・楽天(別料)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

 

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著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

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