モスラの裏話・撮影秘話③ 【ミレニアムシリーズ】

Webon紹介目次著者
特撮怪獣はゴジラだけではありません。ゴジラに登場するモスラやキングギドラ、そして海外で誕生した特撮怪獣まで。怪獣たちの裏話・撮影秘話を知る事で特撮を何倍も楽しむことができるのです!

「特撮をもっと楽しむための裏話図鑑 ~その他怪獣編~」はこちらから!

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

お問い合わせはこちらから

Twitter(山田)@yamada_chahan

 

 

 

モスラ「ミレニアムシリーズ」の裏話・撮影秘話

 

前ページまでで紹介してきました「昭和シリーズ」と「vsシリーズ」に続く「ミレニアムシリーズ」は国内ゴジラの最後のシリーズです。

 

ミレニアムシリーズとは

2000年から始まったゴジラの新シリーズ。「ゴジラ2000ミレニアム」をはじめとする作品がこのシリーズに当たる。

計6作品あるゴジラ「ミレニアムシリーズ」にモスラが登場するのは3作品のみ。

▼ゴジラ2000ミレニアム(画像クリックでDVD詳細へ)

 

このミレニアムシリーズにも人気怪獣であるモスラは何度か登場しています。

これまでの雰囲気を引き継ぐもの、これまでと全く違う風貌のものなど様々なモスラが登場し、どれも個性的です。

今回はそんな「ミレニアムシリーズ」に登場するモスラについての裏話や撮影秘話を紹介していきます。

 

▼モスラの登場する「ミレニアムシリーズ」一覧

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’01 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’03 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’04 ゴジラ FINAL WARS AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

表に記載無しの場合は取り扱い無し

別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃

基本情報

作品名 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
発表年 2001年
上映時間 105分
監督 金子修介(本編)神谷誠(特殊技術)
出演 新山千春
備考 ゴジラ25作目(ミレニアムシリーズ3作目)。ゴジラ1作目「ゴジラ(1954)」以降に怪獣は現れなかった設定。ガメラ3部作監督の金子氏が監督を務めた。

~あらすじ~

グアム島沖で巨大な背びれが目撃される。時を同じくして怪獣の糸にくるまれた人間の死体が発見され、人類は恐怖する。そうこうしているうちにゴジラが小笠原諸島、怪獣バラゴンが山梨、池田湖にモスラ、富士の樹海にキングギドラが現れる。バラゴンはゴジラに倒されるが人間が太刀打ちできるはずもなく、ゴジラ・モスラ・キングギドラ3体による決闘が始まる・・・

▼バラゴン

▼キングギドラ

 

ゴジラシリーズの中でも「ゴジラが白目」などという設定から異彩を放っている『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』ですが、その作風も相まってモスラの造形もゴジラシリーズの中でかなり異彩を放っています。

 

▼初代モスラ

▼今作のモスラ

これまではカタカナで「モスラ」と表記されていましたが、今作では名前が「最珠羅」へと表記が変更されています。

それまで通り守護神という立場は変わらず、「護国三聖獣」の1体とされ、国を守る怪獣です。

 

護国三聖獣とは

古代から日本各地で伝来され、陸海空を司る三匹の怪獣「バラゴン」「キングギドラ」「モスラ」の事。

▼バラゴン

▼キングギドラ

 

幼虫の全長は30メートル、成虫は翼長(翼を広げた時の右翼から左翼を含めた長さ)75メートルと大きさは控えめです。幼虫のスーツは1996年版の幼虫の頭部を改造したものが使用されています。

 

モスラの大きさ
モスラの成虫は体長135メートル、翼長250メートルという設定の「昭和シリーズ」が歴代モスラの中で1番の大きさを誇る。

 

これまでのモスラには体毛があり、モチーフである蛾をイメージしやすい見た目をしていました。

しかし、今作の最珠羅は体毛がなく、一見すると蜂のような見た目が特徴です。

複眼(眼の部分)の色は紫色に変更され、白い羽毛がかろうじて確認できます。監督が女性的なイメージに近づけるために変更したポイントのようです。

▼蜂のような見た目のモスラ

 

今までのモスラとこれだけの違いがありますが、映画のイラストには「平成(vs)シリーズ」をイメージしたモスラが描かれています。

スポンサーリンク

ポスターに騙された観客も少なくはなかったでしょう。

▼ポスターのモスラ

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’01 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS

基本情報

作品名 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
発表年 2003年
上映時間 91分
監督 手塚昌明
出演 金子昇
備考 ゴジラ27作目(ミレニアムシリーズ5作目)。26作目「ゴジラ×メカゴジラ」の続編。

~あらすじ~

前作のゴジラ対機龍(メカゴジラ)の闘いから1年後、主人公の前に妖精「小美人」が出現する。小美人は機龍を海に返せ(機龍は海に沈んでいた初代ゴジラから作成されたメカゴジラ)と言うが対ゴジラの為に必要な機龍を主人公が海に返すよう求めても政府はそれを認めない。そうこうしているうちにゴジラが出現する。そこへモスラがやってきてゴジラに対抗するがモスラは劣勢になる。機龍を操作する主人公は機龍を出動させる・・・

 

今作に登場するモスラは幼虫が全長43メートルで双子のため2匹登場します。

成虫は翼長108メートルです。それでも初代モスラの半分以下ですからいかに初代モスラが大きかったか分かりますね。

※初代モスラの成虫は体長135メートル、翼長250メートル。

 

幼虫は2匹いたため、スタッフは「太郎」と「花子」の愛称で区別していたようです。

ちなみにオスは牙と尾の突起物が長く、顔の斑点が多いという特徴があります。メスは突起物が短く斑点が少ないです。注目して作品を観てみると面白いでしょう。

 

スーツは自走式(自分で動く用)・操演用(操って動かす用)・海用・ギニョール(≒パペット)で動かすための頭部と4種類が用意されました。

自走式の詳しいギミックは分かっていませんが、スタッフが操作せずにスーツが動くものを「自走式」とここでは呼んでいます。自分で勝手に動くロボットおもちゃを想像すると分かりやすいのではないでしょうか。

「操演用のスーツ」というのはスーツアクターが着ぐるみに入らず、ピアノ線などを使い、スタッフが外側から動かします。その名の通り、操って演じるスーツです。

 

この作品のモスラは初代モスラの子孫という設定のため、成虫は脚部以外は初代モスラを意識した造形になっています。

アメリカから取り寄せた毛皮が使用され、ふわふわとした見た目を取り戻しました。

 

▼今作のモスラ

 

実物の翼長は3.7メートルとなかなかの大きさを誇っています。

より自然で力強い羽ばたきに見せるため、上下からピアノ線で操演(アクターが入らずに動かす)を行い、羽ばたきに合わせて内部のおもりが調整されるという方法がとられています。

残念ながら、おもりの場所や調整方法は明らかにされていません。完成度の高い羽ばたき方ですから、研究が重ねられたのでしょう。是非作中で確認してみていただければと思います。

特撮文化の発展のためにいつの日かその方法が明かされると良いですね。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’03 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラ FINAL WARS

基本情報

作品名 ゴジラ FINAL WARS
発表年 2004年
上映時間 125分
監督 北村龍平
出演 松岡昌宏 (TOKIO)
備考 ゴジラ28作目(ミレニアムシリーズ6作目)。ゴジラ生誕50周年記念作品。

~あらすじ~

遠い未来の地球。人類同士の戦争により怪獣が復活する。何とか人類は復活したゴジラを南極にて氷の中に閉じ込める事に成功した。それから20年、突如大量の怪獣が再度復活する。それと時を同じくして東京にUFOが出現する。中から出てきた宇宙人は地球の味方かと思われたが、実は怪獣を復活させたのはその宇宙人で、地球征服を企んでいたのだった・・・

 

今作に登場する成虫は翼長216メートルと大きさは初代モスラに次いで歴代2番目の大きさです。(初代は翼長250メートル)

スーツは先に紹介した『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』のスーツの頭部の毛並みを変更したものを使用しています。

「ミレニアムシリーズ」および国内ゴジラシリーズの集大成であるため、羽ばたいた時のしなりはモスラの完成形と言えるでしょう。

2018年現在でモスラがゴジラシリーズに登場した最後の作品です。

ちなみに2019年公開予定のハリウッド版ゴジラにもモスラが登場する予定とされていますので是非劇場へ足を運んでいただければと思います。

 

▼2019年公開予定のハリウッド版ゴジラ予告編

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’04 ゴジラ FINAL WARS AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

 

 

目次著者

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

お問い合わせはこちらから

Twitter(山田)@yamada_chahan