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この章ではバス釣りができる4つの場所「野池」「河川」「湖沼」「管理釣り場」の解説を4ページにわたって行います。
前のページでは「河川」についてご紹介いたしましたが、このページでは「湖沼(こしょう)」について解説いたします。
湖沼とは
「湖沼(こしょう)」とは、読んで字のごとく「湖」と「沼」のことです。
湖沼の釣りでは「ボート釣り」など普段とは違った釣りを堪能することができます。
ボート釣りについて詳しくは後述しますが、ボートだと歩くよりも広範囲に移動ができブラックバスがいるポイントのすぐ近くに行くことができます。そのため、ボート釣りの方が釣れる確率も高いのです。
また、これまで紹介してきた釣り場「野池」や「河川」は比較的平地にあるため、田園風景(田畑が広がっている閑静な風景)だったのに対して、湖沼では雄大な景色と大自然のコントラストを楽しむことができます。
雄大な景色を眺めながらの釣りってとても気持ちがよく、日頃の疲れを癒してくれるんです!景色が素晴らしい有名なところで言えば、富士五湖(山梨県)をはじめ、琵琶湖(滋賀県)・霞ヶ浦(茨城県)などがあります。
▼琵琶湖
これらの湖は広いフィールド(釣り場)を数日時間を掛けて廻れるなど、旅行もかねて訪れることのできるレジャースポットです。
多くの湖や湖沼は水深があり、バスの付いている(居る)ポイントも様々。目に見えるポイントばかりでなく、地形の変化を考察しながら「考える釣り」の醍醐味を味わいたい方にお勧めできるバス釣りを代表するフィールドなのです。
▼【参考】代表的な釣り場所の特徴
場所 | 特徴 | どういう人向け? |
野池 | 俗にいう貯め池。場所を選ばず気軽にルアーを投げれる。 | 手軽に時間のない方でも行けるのが魅力。初心者にもおすすめ。 |
河川 | 釣る場所を絞るのが難しいが、釣れれば大物の可能性! | 川バス特有の強い引きと高いゲーム性を求める中級者におすすめ |
湖沼 | ボート釣りなど普段とは違った釣り体験ができる。レジャースポットとしても楽しめる! | 水深があって、目に見えないところにも注目しないと釣れない。考える釣りの醍醐味を味わいたい方におすすめ。 |
管理釣り場 | 人工的に作られた釣り場。最も釣れやすい。 | 初心者でも容易に釣ることができる。デートスポットとしてもおすすめ |
湖沼の釣りスタイル
日本各地には沢山の湖がありますが、多くの場所にブラックバスが生息しているのをご存知でしょうか。
山上湖(=標高が高い場所にある湖)やダム湖(ダムに水が蓄えられて形成される湖)といった湖に生息する魚は、魚体も大きく、時に60センチを超える「ランカーサイズ」と呼ばれるモンスターまで釣れてしまうことがあります。
バス釣りでは、岸から釣りをする「オカッパリスタイル」とボートに乗って湖面を移動する「ボートスタイル」という2つのフィッシングスタイルがあります。
私が湖で釣りをする際には、「ボートスタイル」をよく多用します。
▼オカッパリスタイル:岸から釣る
▼ボートスタイル:ボートに乗って釣る
湖沼以外の場所でもボートを使用することも不可能ではありませんが、「河川」などは流れがあり危険なのであまりお勧めはできません。
やはりボートでの釣りは湖沼で行うのがおすすめなのです。
オカッパリとボートスタイルの違い
なぜ私がボートスタイルを多用するかを説明します。
広大な湖では、歩いて釣りをするよりも広範囲を移動でき、かつブラックバスがいるポイントのすぐ近くまで行けるボートスタイルの方がはるかに効率がいいんです。
また、オカッパリスタイルでは決して行くことのできない限られたポイントを攻略できるのも、ボート釣りならではの魅力と言えます。
そして何といっても、「ボートスタイルの方が釣れる確率が高い」というのが、初心者の方におすすめする一番の理由なんです!
もちろん、オカッパリもボートスタイルも「釣れない時は釣れない」のであしからず。
それぞれにメリットやデメリットがあり、状況によって使い分ければ、釣果も倍増すると言えるでしょう。
以下にその一例をご紹介しますので、もしも湖や沼に行かれる機会があれば、是非参考にされてみてください。
フィッシングスタイル | メリット | デメリット |
オカッパリ | 気軽に釣りができ、歩いて楽に動ける。また、トイレなどの急な用事にも即座に対応が可能。 | ボートスタイルに比べ、疲労度が高い。よいポイントを選ばなければ、なかなか魚に巡り会えないなど。 |
ボートスタイル | 他人が滅多に近づかない1級ポイントにも容易に入れる。初心者でも比較的簡単に釣れる。 | オカッパリに比べ、コストがかかる。トイレなどの急な用事に困る。 |
ボートの違い
先程は、初心者の方にはボートスタイルがおすすめだとお伝えしましたが、ボートスタイルで使用するボートには「手漕ぎボート」「アルミボート」があります。
下記では「手漕ぎボート」「アルミボート」の特徴や違いなどについてお伝えします。
手漕ぎボート
バス釣りの「究極のスタイル」とも呼べるボートスタイルですが、初めてチャレンジされる方は、貸しボート屋さんから出船できる「手漕ぎボート」を利用するのがおすすめ。
コストも安価で手軽に利用でき、船もラクラク自在に操ることができます。
あくまでも手漕ぎのため、離れたポイントまでは移動できませんが、それでも多くのポイントを廻ることができ、1日中有意義にバスフィッシングを楽しむことができますよ!
ボートの操船に自信のある方は2人乗りでも構いませんが、1人増えると重くなり漕ぐのが大変です。
最初の内は1人1台ずつ借りて無理をせず、近場のポイントから廻るようにするといいと思います。
ボートに乗れば、手軽にポイントを見つけることができるのでおすすめですよ!
▼湖などのレンタル手漕ぎボート料金相場
タイプ | 1日レンタル料金相場(遊漁料込み) | 特徴 |
1名乗船時 | 3000円前後 | 立つなどの行為はバランスが崩れるので避ける必要があり。 |
2名乗船時 | 4000~4500円 | 2名乗船時はバランスが取りにくいため、移動の際は注意が必要。 |
※釣り場によっては若干の変動あり
アルミボート
▲湖を激走するアルミボートの写真
ボートスタイルの魅力は、はっきり言って短時間に多くのポイントを廻れ、「効率よくお魚に出会える」。そんなイメージですね。
特に広大な湖では、徒歩でのオカッパリには限界があるため、このスタイルが活躍します。
初心者の方はお目に掛かる機会が少ないかもしれませんが、ボートスタイルでの究極の形と言えば、何といってもアルミボートを使ったバスフィッシング!
手漕ぎボートと違って、ハンドコン(=ハンドコントロールできるエレキモーター)やフットコン(=フットコントロールできるエレキモーター)といったエレキモーターが搭載され、瞬時に移動できるばかりか、一定の場所で止まって釣りができる優れもの。
操縦も比較的容易で、このアルミボートで湖上に繰り出せば、たちまちバスフィッシングの世界が変わるでしょう!
参考までにエレキモーター付きのレンタルボートを利用した場合の金額や狙えるポイントなどを表にまとめてみましたので、釣行(ちょうこう:釣りに行くこと)の際にご一読いただければ幸いです。
現在では、免許不要艇(操作するのに免許が不要な船)などのボートもたくさん用意されていて、気軽にエレキの操船が楽しめますよ。機会があれば1度、利用してみてくださいね!
▼レンタルボート+エレキ装備品価格相場
操船タイプ | 通常ボートレンタル料金(1日) | ハンドエレキセット | フットエレキセット | 湖での狙えるポイント |
1人乗り | 3000円前後 | 約3000円 | 約4000円 | 桟橋・ウイード・ブッシュ・オダなど |
2人乗り | 4000~4500円 | 約3000円 | 約4000円 | 橋脚・立木・水門・流れ込み・岩場・馬の瀬・アシ際など |
※上記、アルミボートのレンタル料金ではなく、通常のボート屋さんでレンタルできるボートの金額相場です。一般にエレキモーターがセットされているアルミボートというのは、多くのボート屋さんでレンタルすることができませんが、代わりにアルミボートではない普通の手漕ぎボートにエレキエンジンを積んだものがレンタルできます。その為料金は例えばハンドエレキエンジンを積んだ1人乗りボートであれば3000円前後+約3000円=約6000円、となります。
エレキエンジンを積まずに、手漕ぎボートで釣りをする場合は、12フィートや14フィートといった大きめのボートも利用することができます。
他にも諸々の条件がありますが、概ねレンタルボート屋さんで借りれる免許不要艇というものであれば、資格を持たずとも釣りが楽しめます。
湖沼の代表的なスポット
代表的な湖沼を紹介いたします。是非、実際に足を運んでみてください。
都道府県 | 湖沼の名称 |
茨城県 | 霞ヶ浦、北浦 |
福島県 | 檜原湖 |
山梨県 | 西湖、精進湖、山中湖 |
神奈川県 | 相模湖、津久井湖、芦ノ湖 |
千葉県 | 亀山ダム、高滝湖 |
滋賀県 | 琵琶湖 |
奈良県 | 池原ダム |
香川県 | 府中湖 |
次のページでは、初心者が最も釣ることが容易な場所である「管理釣り場」についてお伝えします。
『バス釣り初心者入門』目次へ (全15ページ)
はじめに
第1章 基礎
第2章 釣り場
第3章 道具
第4章 コツ
著者:お魚店長
バス釣り歴15年。幼少の頃からバス釣りを始め、現在まで魅了され続ける中年バサー。釣りの楽しさや魅力を少しでも多くの方に知ってもらおうと様々な記事を執筆中。お問い合わせはこちらから