『バス釣り初心者入門』目次へ (全15ページ)
初心者がバス釣りをはじめるにあたって「何から学んで良いのかわからない」という方が多いのではないでしょうか。
このWebonはバス釣り(バスフィッシング)初心者が、バス釣りの迫力と醍醐味などの魅力を知り、自ら1人でフィールド(釣り場)に足を運んでいただくことを目的として作成されております。
まずはこのページ「バス釣り初心者の基礎知識」を読んでいただければ、バス釣りに対する知識がゼロの初心者の方でも、「バス釣りとはどのようなものか」がわかると思います。
魚がどこにいるのかを考え、試行錯誤の結果、見事に釣り上げることができた時の爽快感・感動・ゲーム性を実際に皆さんに体感していただきたい!そんな思いでいっぱいですので是非こちらで学んでいただければと思います!
目次
バス釣りの目的
▲ブラックバス
バス釣りとは、淡水魚(=海にいる魚ではなく河川や湖にいる魚)である「ブラックバス」という魚を釣ることを指します。
バス釣りの目的は、魚を釣って食べることではなく「魚を釣ること自体を楽しむこと」です。基本的に釣ったブラックバスは食べません。
▼4つの画像で掴む、バス釣りのイメージ
バス釣りの醍醐味
このバス釣りの楽しさは、ルアーという様々な形を施した疑似餌(ぎじえ:餌を真似たもの。ルアーなど)にフィッシュイーター(小魚を主食とする大型魚)であるブラックバスがエサと勘違いして勢いよく食らいつき、壮絶なファイトを味わえる所です!
今まで釣りをしていない素人の方も、一度行えばその迫力に魅了されてハマる方も多くいます。
▼ブラックバスが疑似餌に勢いよく食らいついている様子
また、ブラックバスという魚は、季節によって居場所や好むエサが変わります。
そのため「様々な疑似餌を使い、ブラックバスが潜んでいる場所を考えながら釣りをする」といったゲーム性もバス釣りの魅力の1つなんです。
さて、そんなバス釣りの醍醐味を味わうにはどうしたらよいのでしょうか。
バス釣りは奥の深い世界ですので、上達しようと思えば覚えることはたくさんありますが、実際にこの醍醐味を体験するために初心者がまず覚えなければいけないことは実はそんなに多くないのです。
初心者が身につけるべき最低限のこと
初心者が1人でバス釣りに行けるようになるために、身につけるべきバス釣りの知識は下記の4つです。
①バス釣りの基礎知識(バス釣りとは何か/釣り方の基本)
・・・バス釣りの概要や醍醐味を理解すると実際に釣りに行きたくなるかと思います。釣り方の基本を知ることで、この後の項目の解説が理解しやすくなります。
②バス釣りができる場所
・・・目的がわかったら行く場所を知りましょう。釣り場所について知ることで、実際のバス釣りをやるイメージがわくかと思います。
③最低限必要な道具
・・・場所の次は道具について知りましょう。道具は釣り方の知識があった方が理解しやすくなるので、釣り方の基本はしっかりとおさせておきましょう。
④釣り方のコツ
・・・行く場所と道具について理解できたら、後は実際に釣るための知識です。釣れるようになるための「コツ」を覚えましょう。
これらたった4つのことをマスターすれば、「1人でバス釣りに行くことができる」のです。
①~④の項目について、下記でもう少し詳しく解説いたします。
① バス釣りの基礎知識/釣り方の基本
まず最初にバス釣りを始めるにあたり「釣り方の基本」を知っておく必要があります。釣りを初めてされる方は、釣り方の要点を押さえ、どのようなものであるかという事をイメージしておいてください。
釣り方の基本については初心者の方が覚えるべきことは5つです。
ここでは学ぶべきことの簡単な概要をお伝えいたします。先に詳しく知りたい方は、次のページの「釣り方の基本」ページをご覧くださいませ。
釣り方の基本1 道具の準備
まずは道具の準備です。バス釣りでは本物のエサの代わりに「ルアー」という疑似餌を使います。このルアーを針先にセットする方法を覚える必要があります。
釣り方の基本2 ロッド(釣り竿)の投げ方
ブラックバスを釣るためには、狙ったところにロッドの先についたルアーを投げる必要があります。基本のフォームをマスターすることで、狙ったところに投げることができるようになることでしょう。
釣り方の基本3 魚が食いついた時に判断する方法
ルアーが着水してから、糸を動かしたり引っ張るなどの何らかのアクションを加えると、魚が疑似餌を本物のエサと勘違いして食いついてきます。 これを「アタリ」と言います。「アタリ」がどのような感覚かがわかれば、ルアーに食いついているにも関わらず逃してしまうということを極力避けられるようになることでしょう。
釣り方の基本4 魚が食いついた時にすること
魚が食いついたとわかったら、ロッド(釣り竿)を立てて針を魚の口に刺さないといけません。後は、ライン(糸)を巻いて魚を取り込むのみです。
釣り方の基本5 釣った後にすること
釣った後はメジャーで魚のサイズを測り、お気に入りのポーズを決めて思い出の1枚を撮影したりします。そして早急に水の中に戻してあげましょう。
以上の5つが釣り方の基本となります。それぞれ詳しく知れば、初心者脱出に近づくことでしょう。
② 釣れる場所
釣り方の基本を理解したら、釣れる場所について知っていきましょう。
バス釣りができる場所は4種類あります。
「野池」「河川」「湖沼」「管理釣り場」です。下記にそれぞれの特徴と初心者はどこから行くべきなのかということを解説します。
場所 | 特徴 | おすすめの人 |
野池 | 俗にいう貯め池。場所を選ばず気軽にルアーを投げれる。 | 手軽に時間のない方でも行けるのが魅力。初心者にもおすすめ。 |
河川 | 釣る場所を絞るのが難しいが、釣れれば大物の可能性! | 川バス特有の強い引きと高いゲーム性を求める中級者におすすめ。 |
湖沼(こしょう:湖や沼) | ボート釣りなど普段とは違った釣り体験ができる。レジャースポットとしても楽しめる! | 水深があって、目に見えないところにも注目しないと釣れない。考える釣りの醍醐味を味わいたい方(上級者)におすすめ。 |
管理釣り場 | 人工的に作られた釣り場。最も釣れやすい。 | 初心者でも容易に釣ることができる。デートスポットとしてもおすすめ。 |
野池
特徴
俗にいう貯め池と呼ばれる池で、初心者向けの釣り場です。
河川、湖沼などと比較すると釣り場の大きさが狭く魚の生息密度が濃いです。そのため、岸のどこからルアーを投げても比較的簡単に釣る事ができます。
どういう目的の人が行くべき?
割といたるところに存在するフィールドで、手軽に時間のない方でも訪れることができるのが魅力。遠くの釣り場に足を運べない方にもってこいの釣り場です。
河川
特徴
広大なフィールド(釣り場)で、釣れる場所を見極めるのが難しい反面、河の流れの中で育っているので引きの強いバスがいる傾向があります。
釣れれば大物と川バスの強い引きを堪能できる中級者向けのフィールド。
どういう目的の人が行くべき?
流れのない止水域での釣りにはもの足らず、川バス特有の強い引きと高いゲーム性を求める中級者アングラー(魚を釣る人)にお勧めの釣り場。
湖沼
特徴
湖沼(こしょう:湖や沼のこと)雄大な景色と大自然のコントラスト、ボート釣りなど普段とは違った釣りを堪能できます。広いフィールドを数日時間を掛けて廻れるなど、旅行もかねて訪れることのできるレジャースポット。
どういう目的の人が行くべき?
多くの湖や湖沼は水深があり、バスの付いているポイントも様々。目に見えるポイントばかりでなく、地形変化を考察しながら考える釣りの醍醐味を味わいたい方にお勧めするバス釣りを代表するフィールド。
管理釣り場
特徴
料金を支払って、その対価として魚を確実に釣るためのフィールド。人工的に作られた障害物や地形変化など、ブラックバスが確実に居るポイントをくまなく攻略できる言わずと知れた「釣り堀」。
また、多くのバス釣り管理釣り場は道具の貸し出しを行っています。
ただ、ルアーに関しては、なくしてしまったり、好みの問題もありますので、現状は貸し出しを行っていないところが大半です。つまり、ロッドとリール(もちろんラインも)のみの貸し出しとなっています。
どういう目的の人が行くべき?
容易に魚を釣ることができる数少ない場所で、ルアー釣りの醍醐味や雰囲気を初めて味わいたい初心者の方に向けた釣り場です。カップルでのデートスポットとしてもおすすめ。
初心者はまずはどこに行けばいい?
初心者にとって「ブラックバスが釣れる場所」の選択は、とても重要な要素となりますが、全く今までに釣り経験のない方などの場合は、やはりブラックバスが釣れる「管理釣り場」にまず足を運び、バス釣りがどのようなものであるのかという事を身体で感じてみる必要があるかと思います。
▼管理釣り場
そして実際に魚に触ってみて、釣りをすることの楽しさや迫力を肌で感じ、次に本当にネイテイブなフィールド(=自然にある釣り場、要するに管理釣り場以外の場所)にチャレンジするといった流れが良いのではないでしょうか。
もちろん、フィールドによっては、魚影が濃く(=魚の数が多い)、初心者でも簡単に釣れてしまうネイテイブフィールドも数多くあります。
そのような所では、思う存分釣りが楽しめますので、あえて管理釣り場に足を運ぶ必要はありません。
野池に関しては、田んぼへ水を引く溜池であることが多いため、田園地帯や山奥など比較的広範囲に見つけることができます。
湖沼に関しては、大きな湖ですので、霞ケ浦や北浦、河口湖、琵琶湖、芦ノ湖をイメージしていただければと思います。
河川は、街中に流れている一級河川と呼ばれるもの、大きな湖から流れ出る流出河川です。ゆくゆくは海へ注ぎ込む荒川や多摩川、江戸川、利根川などにブラックバスが生息しています。
地方では、入間川や小貝川、その他その河川から分岐する小さな小川のようなところにも生息していたりします。
調べ方としては、TwitterなどのSNSから情報を得たり、ブラックバス雑誌などにポイントが掲載されていたりします。詳しいポイントまで調べる時は、グーグルマップを使うとより詳細に調べることができます。
▼ブラックバス雑誌の例(画像クリックで商品詳細へ)
釣り場によっては、それぞれに違った要素がありますので、要は初心者の方がどんなバス釣りを楽しみたいのかといったところで選択が変わってくるかと思います。
ですが、あえて順序を付けるとすれば、まず始めに「管理釣り場」でバス釣りを初体験し、次に「野池」で実際に釣ってみる、そして応用編である河川での川バス釣りにチャレンジ、もしくは広大な敷地の湖沼でバス釣りの奥深さを体験してみるのような感じの流れがベストではないかと思います。
ちなみに「野池」であれば比較的簡単に魚を触ることができます。
③ 道具
場所の次は、道具について学んでいきましょう。
初心者が最低限必要な道具は「ロッド(釣り竿)」「リール(回収機)」「ルアー(疑似餌)」「ライン(釣り糸)」の4種類です。
ロッド
ロッドとは「釣り竿」のことです。
狙う魚やフィールドによっては、魚の大きさも違えばフィールドの広さも異なるため、同じロッドを使ってしまうと多くの不具合が生じてしまうので、ロッドはシチュエーションに応じて使い分ける必要があります。
極端な例ですが、海でマグロのような大きな魚を狙うのに、フナや鯉を釣るための柔らかめの竿では全く役に立ちませんよね…。
初めてチャレンジされる方は、なるべくなら長期間使用できる万能タイプがおすすめ。
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リール
「リール」は釣り糸を回収するための「回収機」です。釣り道具の心臓部とも言える重要なアイテムです。リールは大きく分けると「スピニングリール」と「ベイトリール」の2種類。
初心者の方には糸が絡まりにくい「スピニングリール」がおすすめ。5000円くらいから十分な性能のものが販売されています。
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ルアー
ルアーは「疑似餌」のこと。要するに偽物のエサのことで、実際に食べることはできません。使うルアーの種類によって魚の食いつき方が変わってきます。
ブラックバスの趣味嗜好を読んでどのようなルアーを使うか考えるのも、バス釣りの魅力のひとつ。
最初は安価なもので十分。できるだけ自然の虫や甲殻類に似せたものがおすすめ。
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ライン
「ライン」は釣り糸」のことです。大きく分けると「ナイロンライン」「フロロライン」「PEライン」の3種類があります。
これらのラインは引っ張った時の切れにくさ、すり減りにくさ、伸縮性などが違い、状況に合わせて適切に使い分ける必要があります。
初心者は万能性に優れてコストパフォーマンスに優れる「ナイロンライン」がおすすめです。
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道具一覧
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名称 | 相場(初心者~中級者の初級向け) | 特徴と選び方 |
ロッド | 8000~12000円前後/本 | 釣り竿。初めてチャレンジされる方は、なるべくなら長期間使用できる万能タイプがおすすめ |
リール | 5000~10000円前後/個 | 釣り糸を回収するための回収機。5000円くらいから十分な性能のものが販売されています。 |
ルアー | ソフトルアー:700~800円前後/袋(1袋6~7本入り) ハードルアー:800~1000円前後/個 |
ブラックバスを釣るための疑似餌。最初は安価なもので十分。できるだけ自然の虫や甲殻類に似せたものがおすすめ。 |
ライン(釣り糸) | フロロカーボンライン1300~1600円前後/巻(1巻き100メートル巻きが基本) | 最初はナイロンラインでもOK。フロロラインなら感度も抜群で、耐久性があり、初心者でも容易に扱える。 |
初心者が道具を揃えるのに必要な予算とポイント
バス釣りを始める際の予算は、道具を一式そろえるのにおおよそ2万円前後見ておけばよいかと思います。
(内訳)ロッド10000円程度+リール5000円程度+ルアー3000円程度+ライン1500円程度=19500円程度。
釣り道具を一式揃えるには、おおよそ初心者の方であれば、安価なものでかつバーサタイル(どんな状況でも使える万能タイプ)に使えるものが最もお勧めです。
ロッドですと下は8000円~10000円くらいのもの、上を見たら50000円位のものまで価格はピンキリです。おすすめは、やはり10000円~12000円位のものが初心者にも扱いやすく、耐久性もあって長く使えるのでおすすめです。
リールに関しては、これもやはり10000円前後の物がよいのですが、初めて試しにやってみるから安いものでよいというのであれば、5000円位のものでも十分に楽しめます。
価格の違いは、機能面で高度なものであったり、リール本体の構造、材質の違いから差異が生じてきます。
ルアーについては柔らかい素材でできている「ソフトベイト」であれば、1袋7~8本入りで700円前後、プラグと呼ばれる木材を使った「ハードベイト」と呼ばれるルアーであれば安いもので1つ900円位が相場です。
ルアーの種類は莫大な数がございますので、購入するたびに予算が掛かってしまいます。最初は良く釣れ、コスパの良いソフトルアーを数袋購入しておけば、なんとか1匹くらいなら釣れると思います。
ハードルアーは高いし、根掛かり(水の中の障害物に引っかかる事)などでロストする(失ってしまう)確率が高いのであえて持っておく必要はないでしょう。
ラインは程度のいいものほど長く使え、釣果に最も影響する道具ですので、高価なものほど購入しがいがあると思います。
道具の予算目安でいうと以上のような感じです。
その他にも現在では、「お手軽ファミリーブラックバス釣りセット」の様なものがあり、これですと針からライン、リール、ルアー、ロッドまで入ってトータル5000円前後位で販売されています。
しかし、お子様向けの要素が強いものです。お子様や女性など「とりあえず道具は一番安いものでよい」と考えている初心者の方以外はあまりお勧めできるものではありません。
これから長く真剣にバス釣りにチャレンジしてみよう!という方には、あまり向かないかもしれません。
▼「とりあえず道具は一番安いものでよい」と考えている初心者の方おすすめのバス釣りセットの例
(5)ブラックバス釣り 入門 セット /ロッド/ ビギナー向け/初心者/ルアーセット/ワーム/ブラックバス/釣り竿/釣具/バスフィッシング/バスロッド/スピニング |
その他必要な道具
その他には、細かな道具を入れる「タックルボックス」ですとか、ラインをカットするハサミ、針を魚の口から外す際に使う「プライヤー」なんかが必要になってきます。
しかし、これらのアイテムはサブアイテム的要素が強いので、一緒に釣りに行った友人などから借りることもできますので、特に持っていなくても大丈夫です。
1人で行く際は、ハサミだけは持っておいた方がよいですね。あとは、大事なものでソフトルアーをリグる(仕掛けを作る)際のシンカー(オモリ)とハリが必要になってきますね。
これらは、200円~300円くらいで買える安価なものばかりなので、忘れずに購入しておく必要がありますね。
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服装について
服装に関しては特にこだわる必要はないかと思いますが、できれば動きやすいもの、汚れてもいいものなどの軽装を意識すればよいかと思います。
▼服装の例
フィールド(釣り場)は自然が相手なので、夏場などは日焼け対策を意識した長袖などの着用が良いです。
また、虫刺されなども注意して半袖を着る場合は、虫よけスプレーなども持参する必要があります。
ズボンに関しては、フィールドが整備してあるところ以外はヘビの出現も予測されるので長ズボン着用がベストです。
④ 釣り方のコツ
釣り方にはコツがあります。
実はブラックバスを釣るためにはコツがあり、そのコツを身体で理解していないと釣れないことが多々あります。
少なくとも最初に以下の3つの点だけは知っておいてください。
1.アタリを見極める
ルアーを巻いていると根掛かり(=釣り針やルアーが障害物に引っかかること)なのか「魚のアタリ」なのかが判断できないことがあります。
通常、魚からの反応は、「コンッ!」というアタリであったり、「コツッ!」という手元に伝わるはっきりとしたものが多いですが、中には「ジワー」と来るような、一見すると何かに引っかかったような重みのある反応が得られることがあります。
初心者の方ですと、大概このような場合に根掛かりと間違えてすぐにルアーを回収しようと巻いてしまうことが多いのですが、実はこれが魚の「アタリ」であったりすることがあり、チャンスをみすみす逃す結果となっていることがあります。
「魚のアタリ」というものが理解できるようになるまでは、焦らず、何かの違和感を感じたら、一呼吸おいてからアクションを起こすようにしましょう。
2.ストラクチャーギリギリに攻める
ブラックバスの個体種や季節、温度変化によって障害物スレスレにルアーを通さないとなかなかヒットまで持ち込めないことがあります。
多くの魚は少なくとも障害物の際30センチから50センチ以内にタイトに付いている(=障害物の際にピッタリと魚がくっ付いている)ことを頭に入れ、攻めるように意識してみてください。
3.ブラックバスの適水温を知る
ブラックバスという魚は、おおむね水温15℃くらいが一番の適水温と言われています。
それ以上やそれ以下になると釣れないことはないですが、活性が上がったり下がったりして釣りにくくなってしまいます。
適水温をはかるなどして、フィールドのコンデイションを知り、条件がそろわなければ釣り場を変えてみるなどの工夫をしてみてください。
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【著者に聞きました!】初心者の疑問
以上のことをしっかりと学べばフィールド(釣り場)に足を運ぶことができるようになることでしょう。
ただ、実際に始めようと思った時にはいくつか気になる点が出てくると思います。ここからは初心者の方が気になるであろう疑問について解説いたします。
Q. 初心者は1人でも行ける?経験者と一緒の方がいい?
A. 1人で行くことは可能です。
もちろんお子様や女性の方など、釣りというものに全く今まで触れたことのない方であれば、初めて釣りをする際は、ベテランのアングラー(釣り人)と同行するに越したことはないです。
このベテランと同行するメリットというのは、魚のアタリの取り方や、ロッドの動かし方、ルアーの操作方法、仕掛け(リグ)の作り方や糸の結び方など細部にわたって指導してもらえる所にあります。
当然、釣り方の細かい部分も教えてもらえますので、初めて1人でフィールドに出かけ、ルアーを投げるより何倍も魚が釣れる確率は高くなります。
何回かバス釣りをやられたことのある初心者の方であれば、1人でも釣りができるかも知れませんが、全くの初心者の方になりますと、フィールドでの落水(水に落ちてしまう)などの危険も伴いますので、できれば最初は経験者の方について釣り場を訪れるのがよいかと思います。
慣れて魚が釣れるようになって来たら、1人で釣行するのが良いかと思います。
▼ガイドサービス実施団体の例
(引用:https://wfg.jp/)
主に、琵琶湖・霞ケ浦・河口湖・檜原湖などで行っていますが、バスボートに一緒にのって指導するサービスなので、料金が何万も掛かります。
どうしても真剣にバス釣りを学びたいという初心者であれば、このようなサービスは「SNS」や「個人のホームページ」で見つけることができますので、利用してみるのも1つの方法と言えます。
後はやはりSNS上で釣りのサークルのようなものを見つけて参加してみるか、知り合いのベテランに同行してみるのがよいかと思います。
Q. 釣れるまでどのくらい待つ?どのくらい釣れる?
A. ブラックバス釣りは、基本的には一般的な釣りのように、エサを沈めてウキを目印に待つ といった「待ちの釣り」ではなく、「攻めの釣り」が基本になります。
なので「待つ」という時間的観念はあまり浸透していないのですが、あえて申し上げれば釣れない時は1日中全く釣れないことも多くあります。
初心者の方であれば「管理釣り場」へ行く以外に、普通の釣り場では1匹釣るのも至難の業かもしれません。
プロでも冬場などでは、1匹も釣れないことがあります。
ちなみに、初心者で0~1匹、中級者で2~3匹、上級者で4~5匹くらいが平均釣果(釣れる数)となります。ボートフィッシング(=湖などの場所でボートの上から釣りをすること)ですとプラス1~2匹くらい多く釣れます。
私くらいの中級者レベルでおおむね1日2~3本(夏場)釣れればいい方だと思います。それだけに釣れた時の喜びもまたひとしおと言えるかもしれません。この辺りが疑似餌ゲームと本物のエサで狙う釣りとの違いでもあります。
Q. 1日に何時間くらいいるの?何時に行くの?
A. 1日にフィールドにいる時間は、私なんかの場合は朝6時くらいから夕方5時くらいまで居たりします。腕に自信のない方は、できるだけ早朝に狙うのがおすすめです。
管理釣り場なんかですと、場所によっては「午前コース」「午後コース」に分かれていたりします。
Q. 予算はどれくらい必要?
最初にバス釣りを始めるにあたり必要な予算は、釣り道具を一式そろえるのに必要な予算と、実際に釣りに行った際に掛かる1日の予算に分けることができます。
道具は初心者の方ですと、前述した通り
ロッド10000円程度+リール5000円程度+ルアー3000円程度+ライン1500円程度
=19500円程度
がよいかと思います。
当日の予算は、私なんかは車で移動しますので、昼食代も含めておおよそ1~2万円くらいの予算で見ています。
電車での移動ですと、もう少し掛かる方もいるかもしれませんね。あまりお金を使いたくないという方であれば、1万円くらいでも十分であると思います。
管理釣り場に行く場合は、入漁料が入りますのでもう少し掛かると思います。
当日のかかる予算は基本的に以上のものくらいでしかかかりません。
▼管理釣り場料金相場
人数 | 1日券 | 半日券 | タックル(道具)レンタル料 |
1名利用時 | 4000~4500円 | 3000~3500円 | 1000~1500円 |
※お子様や女性、障害者などフィールドによっては割引対象あり
Q. 釣った後はどうすればいいの?食べる場合もあるの?
A. 釣った後は、キャッチ→サイズをはかる→写真を撮る→リリースするの一連の流れになります。
リリースは「優しく」が基本です。ブラックバスは食用として日本にやってきたという説もあり、昔は食べる人もいたようですが、現在では琵琶湖周辺の地域を除いて、ほとんど釣って食べる人はいないと思います。
バス釣りのTwitterなどでは、一部釣って食べている人を見たことはあります。じつは、私も過去に食べたことはありますが臭みが強く、お世辞にも美味しいとはいいがたい魚です。調理の仕方によっては、美味しく召し上がることもできるのかもしれませんが…。(笑)
Q. 1日の楽しみのピークはどこ?写真は撮る?
A. バス釣りは、なるべくサイズの大きなものを釣ることに価値があると言えますので、私は写真に撮って置いたりします。1日のピークは、やはり釣れた瞬間でしょうか!
釣り場での人工的なピークという意味ですと、日中のアングラー(釣り人)の多い時間帯と言えます。
覚えておきたい!「シーズナルパターン」
ここまで基礎的な内容を紹介してまいりましたが、ここでは少し応用的な内容である「シーズナルパターン」について解説します。
シーズナルパターンはバス釣りで覚えておかなければならない重要事項なのですが、初心者の方はまだ覚えることが多いので後回しにしてもよい内容かもしれません。
ただやはり、数回バス釣りへ行けば注目する要素になってくると思いますし、どんなものかを知っておけばバス釣りの見方が変わってくると思いますので、是非知っておいていただきたいです。
シーズナルパターンとは
前述しましたが、ブラックバスという魚は季節によって居場所や好むエサが変わります。その傾向に合わせ様々な疑似餌を使い、潜んでいる場所を考えながら釣りをすることを「シーズナルパターン」と呼ばれます。
このシーズナルパターンを先読みして、居場所を突き止めた時の爽快感と引きの強さには、バス釣りの奥深さがあり、バス釣りが多くの釣り人に愛される理由でもあるのです。
シーズナルパターンを読む!季節によるブラックバスの狙い方の違い
ブラックバスは春は産卵期にあたります。ブラックバスは産卵期になると比較的水深の浅い場所にいることが多く、丸々と太ったコンディションの良い魚が期待できます。
水通しがよく、なおかつ酸素量の多い所、エサとなる小魚が多いところなどが狙い目です。
夏になると水温も上がり、活性が下がって(=ブラックバスがあまり餌にくいつかない状態)涼しい所に移動し始めます。
木陰や障害物の奥など、直射日光が当たらない物陰に隠れてしまうので、奥の奥を狙うのが肝となります。
また、夏場は野池という限られた狭いフィールドでは、アオコなどが発生し、ブラックバスの活性に大きく影響します。
photo by Σ64 CC 表示-継承 3.0
「アオコ」とは、夏場などの水温上昇期に、水面上に発生する「藻」の一種です。
これが大発生することにより、水中の溶存酸素量が大きく低下し、バスが生息しづらくなるなど、活性が下がる要因として知られているものでございます。つまりアオコが増えることにより、バスの活性が大きく下がるのです。
夏は風通しの良い流れ込みなど、少しでも酸素量の多い場所を見つけて狙うようにします。
秋になると水温も少しづつ下がり始め、広範囲に魚が散り始めます。
ポイントを絞り切れず、魚を探すのも難しくなりますが、1度釣れれば連続して釣れるのが秋の特徴です。あきらめずに広範囲を探る様に心掛けましょう。
最後に冬の釣りですが、厳寒期のブラックバスは、暖かい場所を好みほとんど動きません。
目の前を通過する物だけに反応しますので、ゆっくりとした動きのルアーで、暖かい水の流れる温排水エリアなどを見つけて攻めるようにしてください
季節 | ブラックバスの動き | 狙う場所 |
春 | 産卵期にあたるため、比較的水深の浅い場所にブラックバスがいることが多い | 水通しがよく、なおかつ酸素量の多い所、エサとなる小魚が多いところ |
夏 | 涼しいところに移動しはじめる。 | 木陰や障害物の奥など、直射日光が当たらない物陰に隠れてしまうので、奥の奥を狙うのが肝 |
秋 | 広範囲に魚が散る | ポイントが絞れず魚を探すのが難しくなる。あきらめず広範囲を探る |
冬 | 暖か場所を好み、ほとんど動かない | 暖かい水野流れる温排水エリアなどを見つけて攻める。 |
まとめ
以上のことをマスターすれば、初心者の方でもバス釣りの釣り方を理解でき、容易に1人でも釣り場に行くことができる様になります。
このWebonを読むことで「基礎知識」「場所」「最低限必要な道具」「コツ」についてさらに理解を深めていきましょう。
次のページでは「釣り方の基本」についてもう少し深く掘り下げていきます。具体的に何をするのか、学んでいきましょう。
『バス釣り初心者入門』目次へ (全15ページ)
はじめに
第1章 基礎
第2章 釣り場
第3章 道具
第4章 コツ
著者:お魚店長
バス釣り歴15年。幼少の頃からバス釣りを始め、現在まで魅了され続ける中年バサー。釣りの楽しさや魅力を少しでも多くの方に知ってもらおうと様々な記事を執筆中。お問い合わせはこちらから