ノワール文学とは② 【ノワール文学の発生】
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ノワール文学(小説)を知っている方も知らない方も。「ノワール文学とは」から「おすすめノワール作品」までをご紹介。読めばノワール作品に興味が出る事間違い無し。
國谷正明氏による『ノワール文学(ノワール小説)入門』はこちらから
はじめに
第1章 ノワール文学とは
第2章 各国のノワール文学
第3章 ノワール小説傑作選
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第4章 ポップカルチャーに潜むノワール
『ノワール文学入門』目次へ (全16ページ)
ノワール文学の発生
前のページ「ノワール文学とは <ノワール文学の定義>」で述べたように、ノワールという呼称はフランス語で黒を意味する「Noir」に由来し、そのルーツはアメリカのハードボイルド小説に遡ります。
このページでは、「ハードボイルド小説」がなぜ「ノワール小説」と呼ばれるに至ったのか、その経緯をご説明していきます。
ハードボイルド小説はヨーロッパへ
本国アメリカでハードボイルド小説の人気に火がつくと、その熱波はヨーロッパにも広がりました。
それは第二次世界大戦に揺れるフランスも例外ではなく、耳聡い(みみざとい・情報を聞きつけるのが早い)一部のミステリファンがハードボイルド小説の魅力に取り憑かれていきます。
そのうちのひとりが、後にノワール文学勃興(ぼっこう:盛んになる事)の立役者となるフランス人のマルセル・デュアメルです。