是非見てほしいマカオのレトロ×モダンなおすすめスポット

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マカオはカジノ・世界遺産のイメージが強くありますがそれ以外にも魅力はたくさんあります。本当のマカオを知る事ができる観光ツアーを体験してみません?マカオ在住10年、旅行のプロ・ツアーガイドをしている著者がお届けします!

読むマカオ観光ツアー ~在住10年、旅行のプロが伝えるマカオ~(全10ページ)はこちらから!

著者:越宮椿

マカオ在住10年のツアーガイドです。現地で知り合ったマカオ市民と国際結婚し、1児の子育てをしながらゆるく働いています。ギラギラしているようで実はのどかな、安全で清潔な観光都市マカオの魅力を、旅行のプロがごく個人的な視点からご紹介します。もしお気に召しましたら、ぜひ実際にマカオへ遊びに来てください。

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時間が止まったようなレトロな古い建物と、新しい建物の対比もマカオの魅力です。有名な観光地である、世界遺産の歴史的建造物は西洋も東洋も趣があり美しいです。

また人々の暮らすローカルエリアの住宅は、内装はリフォームしても外壁は古いものが多く、どこか寂しい佇まいに哀愁を感じます。

 

一方2000年代から建設が始まった大型カジノはピカピカで、見る者の心をワクワクさせてくれます。中でもマカオ半島の「グランドリスボア」と歴史的建築物の古い建物の対比は見事です。

 

グランドリスボア

マカオにある世界最大のカジノリゾート。マカオを象徴するような施設で、2008年に建築されたリゾート内の新しいホテル「グランドリスボア」は蓮の花をイメージして作られた。

▼グランドリスボア

 By Kroisenbrunner投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link

 

マカオのレトロフューチャーな街並み

こういったマカオならではの独特な街並みは、退廃と発展、歴史と進歩など、見るものに相反する感情をもたらします。

これはマカオが「歴史市街地区」という古い世界遺産の街並みを守りながら、カジノで急成長を遂げていることに理由があります。古い部分を残しながらも開発がどんどん進んでいるマカオは、古さと新しさのコントラストが面白い場所です。

レトロフューチャーなマカオの街並みは、マカオの人々の生活の有様を端的に物語っているようで魅力的です。以下ではグランドリスボアを中心に、ぜひ見てほしい、絵になるマカオの魅力を紹介していきます。

 

▼マカオの地域図

 

1 世界遺産×現代マカオの象徴

 

誰もが必ず訪れるマカオの世界遺産から見える「グランドリスボア」は、歴史ある建物とのちぐはぐな感じがマカオの急成長を物語っています。

聖ポール天主堂跡のあたりからは、グランドリスボアがよく見えます。その裏手にある伝統的な寺院であるナーチャ廟、旧城壁の方へ回ってみると、歴史的建造物と異形のカジノホテルが一度に視界に入り、大変面白い構図となります。

 

▼旧城壁から見るグランドリスボア

 

写真の好きな方は、旧城壁の壁の向こうから撮影するのがおすすめです。壁がフレームのような役割を果たし、印象的な写真が取れます。

聖ポール天主堂跡の隣、小高い丘の上にあるモンテの砦はかつての要塞(ようさい:攻撃を防ぐために作られた建物)でした。

 

▼モンテの砦

by William Some rights reserved

 

砦の頂上は開けた回廊になっており、ここからは中国までよく見えます。

マカオは数百年に渡る大規模な埋め立てを行なってきましたが、元々は海岸線がすぐそばにあった大変小さな土地ですから、海からの敵に対応できるようこの砦には大砲が配備されていました。

 

▼13世紀頃のマカオ半島

(出典:マカオ政府文化局© 澳門特別行政區政府文化局 版權所有)

 

ホテルを臨む方向には大砲台のレプリカが数台並べてあり、グランドリスボアを狙うように大砲が設置されています。

遠い昔活躍したであろう大砲と現代のマカオを象徴するカジノホテルの共演は壮観です。

 

▼グランドリスボアを狙う大砲

by Robert Lowe 

 

2 リアルな住宅街×光り輝く異形の建物

マカオ市民が昔から暮らす住宅には、人々の生活が息づいています。マカオは地震がないため古い建物が多く、時に廃墟マニアでなくともときめくような街並みに出会います。

建物自体は古いですが、実際は内装をリフォームしており中は案外きれいということが多いです。

 

ナショナルジオグラフィック(自然・歴史・文化などの記事を掲載する雑誌)の写真コンテストに投稿された作品が話題を呼んだのが、細い道の左右に並んだマンションの間から見える「グランドリスボア」という構図の写真です。

カジノホテルの奇抜な形と住宅地のレトロさのコントラストが、まるでSFのような雰囲気です。夜景も見ごたえがありますよ。

 

▼マンションの間から見えるグランドリスボア

▼見る事ができる場所「東望洋新街」

 

聖ポール天主堂跡から徒歩10分強のこの通りは、「ロイヤルホテル」のすぐ近くにあります。写真が話題になって以来、ここで撮影している人を見る機会が増えました。

ここは細い道ですが、車が結構通ります。背中側から車が来ますので、写真を撮る際にはくれぐれも注意が必要です。

 

3 質屋×サイバーパンク

 

マカオのカジノの近くには質屋があります。

現金の持ち込みが制限されているため、手持ちの現金がなくなったギャンブル好きが、金目のものを質に入れてまた勝負に挑むからだと言われています。

 

マカオの現金持ち込み額

マカオでは12万パタカ(約170~180万円)以上の現金持ち込みが禁止されている。また、持ち出しも12万パタカ以上の場合は申告が必要となっている。

 

そんな質屋のレトロな看板は、夜になるとライトアップされます。

猥雑でドキドキするような妖しい光に照らされた街並みは、攻殻機動隊やブレードランナーの世界のような雰囲気です。

 

▼攻殻機動隊

 

中でも「リスボアホテル」の近くには質屋が密集していて、看板の光に誘われて小さなお店の並んだ路地に入ると、異次元に迷い込んだような趣があります。

 

 

以上、おすすめのレトロ×モダンの魅力的なスポットでした。次のページから第2章。第2章では街並み以外のマカオの魅力をお伝えします。

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マカオ在住10年のツアーガイドです。現地で知り合ったマカオ市民と国際結婚し、1児の子育てをしながらゆるく働いています。ギラギラしているようで実はのどかな、安全で清潔な観光都市マカオの魅力を、旅行のプロがごく個人的な視点からご紹介します。もしお気に召しましたら、ぜひ実際にマカオへ遊びに来てください。

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