3代目ゴジラの裏話・撮影秘話 【ゴジラ(1984)・ゴジラvsビオランテ】

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特撮は子供の頃に誰もが一度は目にしたことがあると思います。ですが大人になってからも充分楽しめる映画なのです。裏話や撮影秘話を知る事でより作品を楽しむことができるのです!

「特撮をもっと楽しむための裏話図鑑 ~ゴジラ~編」はこちらから!

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

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Twitter(山田)@yamada_chahan

 

 

 

 

3代目ゴジラは16作目の『ゴジラ』と17作目の『ゴジラvsビオランテ』に登場しました。ちなみに16作目『ゴジラ』から22作目『ゴジラvsデストロイア』は「平成シリーズ」や「vsシリーズ」と呼ばれています。

3代目ゴジラの登場はわずか2作品ですが、新しいゴジラ像や平成シリーズ・vsシリーズの基盤として重要な存在です。

今回はそんな「3代目ゴジラ」について紹介していきます。

 

▼ゴジラ「平成シリーズ」一覧(薄いオレンジ背景が今回紹介する作品)

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’84 ゴジラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’89 ゴジラvsビオランテ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’91 ゴジラvsキングギドラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’92 ゴジラvsモスラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’93 ゴジラvsメカゴジラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’94 ゴジラvsスペースゴジラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)
’95 ゴジラvsデストロイア AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

表に記載無しの場合は取り扱い無し

別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラ(84ゴジ)

基本情報

作品名 ゴジラ
発表年 1984年
上映時間 89分
監督 橋本幸治(本編)中野昭慶(特撮)
出演 小林桂樹
備考 ゴジラ17作目(平成シリーズ1作目)。ゴジラ生誕30周年記念映画。

~あらすじ~

ソ連の潜水艦が何物かによって撃沈する。ソ連はアメリカの仕業だと考えるがほどなくしてゴジラが出現。潜水艦を撃沈したのもゴジラであったことがわかる。日本に上陸したゴジラに為すすべがない日本。アメリカとソ連は核爆弾を新宿にいるゴジラへ投下しようとする・・・

 

1984年に公開されたため、この『ゴジラ』のゴジラは通称「84ゴジ」と呼ばれています。

原点回帰を目指したため他の怪獣は登場せず、ゴジラの立場を「人類の味方」から「人類の敵」へと変更しています。

※1954年から公開された「昭和シリーズ」では途中からゴジラは地球の為に他の怪獣と戦う「人類の味方」となっています。詳しくは第1章昭和シリーズ編で(このページは第2章)

 

昭和シリーズでは身長50メートル体重2万トンだったゴジラですが、今作では身長80メートル体重5万トンです。

昭和シリーズに比べ、時代の流れとともにビルなどの建物が大きくなったことにより、ゴジラも巨大化しています。

 

 

84ゴジの造形(見た目)は初代ゴジラの怖いイメージを意識したものとなっています。

犬歯が目立ち、目つきが悪く、口元ががっちりしているのが特徴です。4本の足の指や耳なども初代ゴジラ以来です。(「逆ゴジ(ゴジラの逆襲:シリーズ2作目)」以降の足の指は3本でした。)

 

▼84ゴジ

▼初代ゴジラ

 

84ゴジの1番の特徴は「サイボットゴジラ」の存在でしょう。サイボットゴジラとは全長4.8メートルのサイボーグロボットで、ゴジラの細かい表情をつけるために使用されました。

つまりスーツだけではなくロボットもゴジラの演技に使用された、という事です。

84ゴジは接写によって表情が確認できるシーン以外は常に上を向いており、目の焦点が合っていないため不気味です。

また、84ゴジの造形を手掛けた人物が、ウルトラマンに出てくる怪獣のアーストロンの造形も担当していたため、2体ともどこか顔の作りが似ています。

 

▼アーストロン

 

今作かから平成シリーズ(vsシリーズ)終了まで、ゴジラのスーツアクターを薩摩剣八郎が担当しています。

 

薩摩剣八郎(1947-)

日本のスーツアクター。ゴジラの平成シリーズのゴジラスーツアクターを務めた他、昭和シリーズの「ゴジラvsへドラ」のへドラ役や北朝鮮の特撮映画「プルガサリ」でプルガサリ役を務めた。

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「プルガサリ」の裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑2」で紹介!(このページは特撮裏話図鑑1) 「プルガサリ」の裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑2」で紹介!(このページは特撮裏話図鑑1)

 

残念なことにサイボットゴジラは今作以降出番がありません。

サイボットゴジラによってスーツではなくロボットで演じられるようになるなど「特撮の歴史が変わっていたかもしれない」と考えると、その存在が悔やまれます。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’84 ゴジラ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

ゴジラvsビオランテ(ビオゴジ)

基本情報

作品名 ゴジラvsビオランテ
発表年 1989年
上映時間 105分
監督 大森一樹(本編)川北紘一(特撮)
出演 三田村邦彦
備考 ゴジラ18作目(平成シリーズ2作目)。前作「ゴジラ」の続編。

~あらすじ~

1985年のゴジラ襲撃後、ゴジラの体を回収した後に「ゴジラ細胞」というものが研究される。ある登場人物がそのゴジラ細胞を利用してバラを救おうとした結果そのバラが怪獣「ビオランテ」となってしまう。そんな中でゴジラまでも復活し、ビオランテ・ゴジラ・人間による壮絶なバトルが繰り広げられる・・・

▼ビオランテ

 

この作品のゴジラは通称「ビオゴジ」と呼ばれています。

平成シリーズ(vsシリーズ)のゴジラの造形のベースになっているのがこのビオゴジで、先ほど紹介した前作「ゴジラ」の型を一部流用してスーツが制作されています。

 

頭が小さく、目には虹彩が加えられ、黒目が強調されています。

下半身はこれまで以上にずっしりとし、84ゴジよりも背ビレが大きいです。

 

▼84ゴジ

▼ビオゴジ

 

特徴の1つとしてビオゴジは歯が2列になっています。これは原案を担当した人物が元歯科医だったため、その意見を取り入れたことでこの形となりました。

スーツはビオゴジも2つ作成されました。海用のスーツは84ゴジのスーツの片方を改造して制作されています。

また、ゴジラの表情をつけるためにメカニカルモデル(機械で動くモデル)も作成されました。

これまで擬人化傾向にあったゴジラですが、ビオゴジ以降は獣に近くなっています。

今ではゴジラの定番シーンの1つとも言える「水中を泳ぐシーン」というものがありますが、初めて水中を泳いだのがビオゴジです。

また、全身から放つ体内放射を初めて使用したのもビオゴジが初となります。

 

ゴジラといえばビオゴジ以降のvsシリーズのゴジラの造形を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。メディアでの露出が1番多いのはvsシリーズのゴジラですもんね。

私が1番好きなゴジラの造形はvsシリーズのゴジラです。

生物らしさや怪獣王らしい力強さが1番あるのではないかと思います。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
'89 ゴジラvsビオランテ AP(別料400円)・TT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

まとめ

 

今回は「3代目ゴジラ」について紹介しました。

昭和シリーズの終了から新しいゴジラの始まりとし実験的な要素のある1987年版『ゴジラ』。

vsシリーズの始まりとして設定や造形の基盤を作った『ゴジラvsビオランテ』。

たった2作品の登場ながら「3代目ゴジラ」今後の方向性を決めるための役割を担いました。

今後登場する「4代目ゴジラ」につながるものも多いため、覚えておくとよりゴジラを楽しめるでしょう。

 

 

 

目次著者

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

お問い合わせはこちらから

Twitter(山田)@yamada_chahan