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日本酒の楽しみ方は美味しい日本酒を飲むだけではありません。
日本酒の魅力を知り日本酒を好きになった皆さんは、酒蔵見学の女子旅に出かけてみるのはいかがでしょうか?
ここでは酒蔵見学の魅力を詳しくご説明いたします。
酒蔵見学とは
日本中の各地域で伝統的な製造方法を守りながら日本酒を造っている酒蔵。
第1章2ページ目でもお伝えしましたが、日本には1400の酒蔵があります。
そんな酒蔵さんの多くが蔵の内部を見学できるように開放しています。
実際に仕込みなどを見学できたり、その酒蔵さんの歴史やこだわりなどを杜氏(とうじ:酒蔵の責任者)さんから聞かせてもらうことができます。
また試飲や利き酒などを楽しめるところもたくさん!
基本的には無料で酒蔵見学を受け付けてくれることが多いです。
日本酒好きの女子たちで酒蔵巡りの旅に出かけるのもいいですね!
酒造見学の3つの魅力
① 歴史に触れられる
酒造見学の何より魅力的なところは、その歴史に触れられること。
酒蔵の数だけ受け継がれてきた想いや歴史があり、おいしさのこだわりや秘密があります。
そんな歴史を実際に杜氏さんから聞き、肌で感じることで、より日本酒を奥深くまで楽しむことができます。
② 試飲が楽しい
そして、メインイベントと言っても過言では無い試飲。実際に一種類ずつ解説してもらえるのも魅力。
日本酒は1年かけて作るものなので、できたてが飲めるわけではありません。ただ色々な歴史や製造過程の解説を聞いた上で試飲できるので、なんだかより美味しく感じるような気がします。
また利き酒体験ができるところもあり、お友達や家族と対決しても面白いですよね。
日本酒だけではなく、酒粕を使ったお料理や日本酒に合うおつまみなどを楽しめるところもあり、各酒蔵さんによって楽しみ方は様々です。
③ 周りの景色が美しい
そして、もうひとつひそかに楽しめるポイントが周りの景色。
▼伏見(京都)の酒蔵
日本酒には美味しいお米と美味しいお水が必要不可欠。
つまり酒蔵の周りには美しい自然が広がっているところが多いのです。
都会の喧騒を感じさせない美しい田園風景を見ながら、美味しい日本酒を楽しむと日ごろの疲れがふっとびます。
旅行がてら酒蔵見学に出かけるのも素敵ですね。
女性におすすめの酒蔵見学の場所!3つのポイントで見つける!
酒蔵見学が魅力的だとわかっても1400以上もある酒蔵の中から、どうやって酒蔵を選べばいいか迷いますよね。
そこで女性向けの酒蔵の選び方を紹介いたします。
① 女性向けプラン
ここ最近になって「日本酒女子」や「おちょこ女子」という言葉が流行するようになってきました。そのため酒蔵の中には、女性が酒蔵見学を楽しめるように工夫がなされているところもあります。
たとえば青森県八戸酒蔵では酒粕を使用したスイーツや酒粕ハンドパックが楽しめます。
② 女性杜氏の酒蔵
一昔前までは「日本酒造りは男がするもの女はご法度」という考えがありましたが、ここ最近になって女性の杜氏さんが少しずつ台頭するようになりました。
そういった女性杜氏がいる酒蔵には、女性ならではの視点で女性が楽しめる日本酒を考案されているところが多いです。
例えば、福井県の吉田酒蔵は24歳の最年少杜氏(2019年現在)の吉田真子さんが酒造りに励んでいます。
吉田酒造では2018年にクラウドファンディングで支援を募り、山田錦を35%まで磨き上げた上品でメロンのような香りのする女性らしい、しなやかかつ芯の強い限定の純米大吟醸の無濾過生原酒を多くの飲み手に届けました。
そういった女性ならではの観点や想いに触れに行くことも、酒蔵見学女子会にぴったりです。
③ 女性向け酒蔵見学ツアー
「それでもやっぱり決められない!」という方は酒蔵見学ツアーに参加するのも手です。
「酒蔵見学 ツアー」で検索すると、様々な地域の酒蔵見学ツアーがヒットするはずです。
利き酒師がついてきてくれたり、バスでいくつかの酒蔵を回れたり、利点はたくさん。またそのツアーで出会った他の日本酒好きの人とも仲良くなれるかもしれません。もちろん、素敵な男性との出会いもあるかも…!
女性向けのツアーもたくさん見つかると思うので、是非行ってみたい地域などを決めて、検索してみてください。
私は以前、岐阜県の岩村醸造にて酒蔵見学に参加しました。昔トロッコが走っていたレールが蔵の中に残っており、レールをたどって見学するのが印象的でした。「岐阜県名水50選の天然水を使用している」「低温でゆっくりと時間をかけて発酵する」というお話などを聞かせていただき大変興味深かったです。試飲では、代表銘柄「女城主」の「大吟醸」「辛口純米酒」「純米古酒」「純米吟醸」などを飲み比べさせてもらい大満足で帰りました。
筆者おすすめの酒蔵「美冨久酒造」
ちなみに私のおすすめの酒蔵は「美冨久酒造」です。
東海道五十三次の50番目である「水口宿」の風情ある街道沿いにある「美冨久酒造」。
代々受け継いできた「山廃」の製法や野洲川の水を使って美味しい日本酒ができる理由など様々な興味深いお話を聞くことができます。
資料も充実しているので日本酒初心者にもぴったりです。
まとめ
日本酒の魅力を知り、日本酒を好きになったからには絶対に一度は酒蔵見学に向かうのをおすすめします。
もちろん、日本酒はまだまだ初心者という方も、直接杜氏さんからお話などを聞ける貴重な機会なので行って損はないはずです。
「最初から遠出はなあ」と思う方は、一度お近くの酒蔵に足を運んでみてください!
自分が生まれ育った土地で造られた日本酒の歴史を知ることで、よりその土地を好きになるきっかけにもなるかもしれませんよ。
さてここまで女性向けにの日本酒の楽しみ方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?一人でも多くの女性に日本酒の楽しみ方が伝わっていれば幸いです!
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はじめに
第1章 日本酒の基礎知識
第2章 女性におすすめの日本酒
第3章 日本酒女子会を楽しむ!
著者 白花豆子
20代女子のフリーライター。日本酒居酒屋に連れて行ってもらったことをきっかけに日本酒にハマり日本酒専門居酒屋で働く。若い女性にもっと日本酒の魅力を知ってほしいという思いがある。
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