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焼酎、ワイン、マッコリ、梅酒…。
お酒には様々な種類がありますが、このページでは日本酒ならではの魅力をご説明します。
日本酒の4つの魅力
① 種類が多い
前のページで紹介したように日本酒は土地のお米、水、精米歩合などによって、全く違った味わいを楽しむことができます。
日本には1400以上の酒造があり、現在存在する銘柄でも1万種類以上あります。
さらに、冷や・ぬる燗・熱燗と、飲み方によっても楽しみ方が変わってきます。
またお米の出来具合など、年によっても全然味が変わりますし、季節によっても異なる味のお酒を楽しめます。
そして、現在進行形でどんどん新たな銘柄が開発されてきています。そのため飽きることなく新たな日本酒との出会いを楽しむことができる、というのは日本酒ならではの魅力と言えます。
冬から春に出る「しぼりたて」、夏の「生酒」、秋の「ひやおろし」が季節ものの日本酒として有名です。
日本酒は冬の寒い時期に仕込みます。そしてできたフレッシュなお酒が「しぼりたて」、それを少し保存し味が丸くなったのが夏の「生酒」、火入れ(酒を加熱し殺菌すること)して秋まで保存し味にまとまりが出たものが「ひやおろし」と言います。
▼季節ごとにおすすめの銘柄
しぼりたて
●八海山「越後で候」しぼりたて生原酒
しぼりたてならではの力強い飲み口とフレッシュな味わいが特徴です。
amazon 楽天夏の生酒
●出羽ノ雪 雪 純米 生酒
暑い季節にぴったりの華やかでフレッシュな香りが美味しい夏の生酒。ラベルも可愛いので女性も手に取りやすいです。
amazon 楽天ひやおろし
●春鹿 純米吟醸生詰酒 ひやおろし
まろやかな口あたりと、柔らかな吟醸酒特有のフルーティーな香りと、上品な旨みが美味しいお酒です。
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② 味わい
日本酒の味の魅力はやっぱり日本人が馴染みのあるお米の風味を楽しめることだと思います。
また日本食を引き立てるというのも日本酒の魅力です。ただ酒造さんによっては、イタリアンに合う日本酒などを開発しているところもあるので、日本食に合う=日本酒の魅力とは一言ではいえないように思います。
缶チューハイやビールなどその他のアルコールは、お食事やお話に重きを置きたいときに飲むお酒だと思います。日本酒はどちらかというと度数も高く深みがある分、お酒本来の味を楽しみながら、ゆっくり、でもわいわい人とのつながりを楽しみたい時に飲むのにぴったりだと思います。
③ 地域とのつながり
それぞれの地域のお米やお水、そしてそれぞれの地域の酒造さん地酒の美味しさに触れることで地域とのつながりを感じられるのも、日本酒ならではです。
私が地域とのつながりを感じた例で言えば、小豆島に唯一ある森國酒造の「びびび。」というお酒との出会いです。
▼びびび。
amazon 楽天たまたま入ったお店で紹介してもらったのですが、まずその名前とラベルの世界観にすごく引き込まれ、飲んでみると味もすごく好みで「私このお酒好きです」と伝えると、店主さんがこの酒造さんと親しいとのこと。
小豆島に唯一の酒造であることや、機械をあまり使わず、ほとんどの工程を手作業でされていること、そして酒造にはおしゃれなカフェスペースがあったり、そこで食べられるかす汁が美味しいという話をたくさん聞かせていただきました。そういった話を聞くと、店主さんの小豆島に対する愛やお酒への想いを感じることができました。これまで興味がなかった小豆島のことを、そして小豆島のお酒のことをもっと知りたいと思うきっかけになりました。
酒屋さんなどとお話をすると、この蔵元(くらもと:日本酒の醸造元)の杜氏(とうじ:酒造りの最高責任者)はこんな人で、こんな思いがあってね、とお話を聞かせてもらえることがあります。
Q.(Webon編集部)どのようにすれば話してもらえるのでしょうか?
A.(筆者 白花氏)やはり最初は「日本酒初心者なんですけど、おすすめありますか?」と勇気を出して聞いてみることが重要です。ここまで日本酒の基礎知識について説明してきましたが、知らなくても怖がる必要はありません。酒屋さんや店員さんは、お酒の良さを知ってもらいたいという方が多いです。そのため「こんなお酒とこんなお酒があるけどどっちが気になりますか?」や「このお酒はこういうお酒で女性にも人気でね」と、聞けば向こうから分かりやすく丁寧に説明してくれる事が多いのです。
日本人の日本酒離れが叫ばれている中でも、歴史ある蔵元さんの創業当時からの思いを引き継ぎながら守り続けられている日本酒には、地元や日本酒に対する色々な思いが詰まっているのです。
そんな話を聞きながら日本酒を飲むと、また違った味わい方ができるかもしれません。
日本酒居酒屋を名乗る場所は基本的にコミュニケーションがとれるお店が多いと思います。カウンターだけのこじんまりとしたお店や、狭い立ち飲み屋さんを選んで「日本酒初心者なんですけど」と足を踏み入れてみれば、きっとお話を聞きながら日本酒を楽しめることでしょう。
④ 人とのつながり
日本酒は種類や味わいが言葉で簡単に説明できるようなものではないので、選ぶ際に店主さんや店員さんとのコミュニケーションは必要不可欠になってきます。
例えば、居酒屋さんで日本酒を注文する際も「どんな日本酒が好きですか?」「私はこんな日本酒が好きです」「じゃあこんなのはどう?」「あ、美味しい!でももうちょっとこういうのが好きかも」など。
味についても「私はこっちの方が好き」などというやり取りをすることも増えます。
そういうやり取りが多いからか、日本酒専門の居酒屋では気付いたら店主さんや初対面のお客さんで仲良くなり、徳利(とっくり)でお酒を分け合いながらわいわい楽しんでいた、なんてことも多くあります。
基本的に大阪の日本酒の居酒屋さんに入ったときは、みんな友達になって帰ることも多いです(笑)【わいわい楽しめる居酒屋の例:日本酒と私】
そういった一期一会の交流を楽しめるのも、日本酒の魅力です。
Q.(Webon編集部)どうやってコミュニケーションを取ればいいですか?また、女性は逆にコミュニケーションを取ったことでお酒の場という事もあり、しつこく話かけられたりしてしまう可能性もあります。そのような場合の対処法などはありますか?
A.(筆者 白花氏)やはり、おすすめの日本酒を聞くのが一番だと思います。お客さんであれば「なんの銘柄飲んでいるのですか?」など。
とはいえ楽しみ方は人それぞれなので、コミュニケーションが苦手な方は無理してする必要はありません。静かに飲みたい方にはそっとしておいてくれますし、静かに飲めるお店だってあります。
しつこく話しかけられた場合は、女性の場合は絶対に店主さんか他のお客さんが守ってくれると思います。
まとめ
以上、私が思う日本酒の魅力でした。
日本の大切な名産物お米を使って造られた伝統的なお酒日本酒だからこそ、他のお酒と違った楽しみ方ができるのです。
次章からはそんな魅力たっぷりの日本酒を、女性ならではの楽しみ方という視点で多く紹介していきたいと思います!
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はじめに
第1章 日本酒の基礎知識
第2章 女性におすすめの日本酒
第3章 日本酒女子会を楽しむ!
著者 白花豆子
20代女子のフリーライター。日本酒居酒屋に連れて行ってもらったことをきっかけに日本酒にハマり日本酒専門居酒屋で働く。若い女性にもっと日本酒の魅力を知ってほしいという思いがある。
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