「ハリウッド版ゴジラ」の裏話・撮影秘話 【『GODZILLA』『GODZILLA ゴジラ』】

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特撮は子供の頃に誰もが一度は目にしたことがあると思います。ですが大人になってからも充分楽しめる映画なのです。裏話や撮影秘話を知る事でより作品を楽しむことができるのです!

「特撮をもっと楽しむための裏話図鑑 ~ゴジラ~編」はこちらから!

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

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Twitter(山田)@yamada_chahan

 

 

 

 

日本を代表する怪獣特撮のゴジラ。

実は日本だけでなく、ハリウッドでもゴジラが制作されたことがあります。

「ハリウッド版」と聞くと2014年に公開されたゴジラを思い浮かべる人も多いはず。

しかし、それより前の1998年にもハリウッド版ゴジラが制作されています。

このページでは1998年と2014年に公開されたハリウッド版ゴジラの撮影秘話や裏話を紹介します。

 

GODZILLA(1998)(エメゴジ)

基本情報

作品名 GODZILLA
発表年 1998年
上映時間 138分
監督 ローランド・エメリッヒ
出演 マシュー・ブロデリック
備考 ハリウッド製作ゴジラ1作目。各国で公開された。製作費は東映(日本)よりもかなり多かった。

~あらすじ~

日本の漁船がある日何者かによって撃沈させられる。その事件の目撃者はその撃沈に追いやった生物を「ゴジラ」と呼んだ。その後各国で未知なる巨大生物の出現があり、船などが沈没させられる。主人公たちがその巨大生物こそ「ゴジラ」という生き物なのだと気が付く中、ついにニューヨークへゴジラは出現する・・・

 

この作品のゴジラは通称「エメゴジ」と呼ばれています。

監督の名前がエメリッヒであるため、エメゴジと呼ばれているのです。

 

ローランド・エメリッヒ(1955-)
ハリウッドで活躍するドイツ人映画監督。代表作に「インディペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」など。

▼ローランド・エメリッヒ氏

photo by Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan – Independence Day: Resurgence Japan Premiere: Roland Emmerich

 

「GODZILLA(1998)」はハリウッドで制作されたゴジラの第1弾です。

身長60メートル・体重500トンと日本のゴジラに比べると体格は小さめですね。(日本のゴジラは作品により異なるが身長100メートルを超すものもいます)

 

▼エメゴジ

 

体格こそ小さいものの時速480キロで動くことができます。エメゴジの1番の強さがこのスピードでしょう。

日本のゴジラは真正面から攻撃を受け切るイメージがありますが、エメゴジはスピードを活かし、攻撃を避けることを得意としています。

 

エメゴジは巨大化イグアナ・無性生殖

 

エメゴジは「核実験の影響で巨大化したイグアナの一種」という設定で、その見た目は怪獣というよりも「恐竜」か「大きなトカゲ」といったところでしょうか。

知能が高いことが特徴で、待ち伏せして軍隊を返り討ちにする一面もあります。

体温が低く、熱探知で居場所を見つけることはできません。

無性生殖(単独で子孫を残す事)が可能で、1匹で複数の卵を生みます。今までのゴジラは子供を産むという描写がなかったため、驚いた人も多いのではないでしょうか。

 

ゴジラの代表的な技である放射熱線ですが、エメゴジは放射熱線を吐くことができません。その代わり、、パワーブレスと呼ばれる息を吐くことで炎に引火させ、爆風を広げることができます。迫力は日本のゴジラほどありませんが…。

エメゴジはCGをメインに描かれていますが、場面によっては着ぐるみやアニマトロニクスと呼ばれるロボットを使い撮影されています。

撮影技術はさすがハリウッドといったところでしょうか。

 

エメゴジは悪評だった

 

モンスターパニック映画として見れば悪い出来ではありませんが、「ゴジラ」の肩書きを背負ってしまったため、エメゴジには酷評が多く集まっています。

日本のゴジラでスーツアクターを務めた中島春雄と薩摩剣八郎は鑑賞後、「これはゴジラじゃない」と感想を述べたようです。

 

中島春雄(1929-2017)
ゴジラの初代スーツアクター。ゴジラ以外の怪獣など、特撮のスーツアクターを多く務めた。
薩摩剣八郎(1947-)

日本のスーツアクター。ゴジラの平成シリーズのゴジラスーツアクターを務めた他、昭和シリーズの「ゴジラvsへドラ」のへドラ役や北朝鮮の特撮映画「プルガサリ」でプルガサリ役を務めた。

「プルガサリ」の裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑2」で紹介!(このページは特撮裏話図鑑1) 「プルガサリ」の裏話・撮影秘話は「特撮裏話図鑑2」で紹介!(このページは特撮裏話図鑑1)

 

2014年のハリウッド版ゴジラの監督もエメゴジに対し「ゴジラじゃない」とその存在を認めていません。

名監督のスティーブン・スピルバーグにいたっては、「一生見ないだろう」と大激怒。

▼スティーブン・スピルバーグ

photo by Gerald Geronimo CC 表示-継承 2.0

私もゴジラとして認めたくはありませんが、ここまで酷評が多いとなんだか可哀想ですね。

 

さらにゴールデンラズベリー賞の「最低リメイク賞」という名誉ある称号も受け、世界にその存在を知らしめました。

 

ゴールデンラズベリー賞
アメリカの映画賞で「最低」の映画を表彰する。アカデミー賞の前夜に行われる。

 

エメゴジの存在は、これ以降に制作された日本のゴジラ作品にも影響を与えゴジラシリーズ23作目1999年公開の『ゴジラ 2000 ミレニアム』に登場する怪獣「オルガ」の顔のモチーフとなっています。

▼オルガ

「ゴジラ 2000 ミレニアム」の裏話・撮影秘話は第3章で!(このページは第5章) 「ゴジラ 2000 ミレニアム」の裏話・撮影秘話は第3章で!(このページは第5章)

 

2001年公開第25作目『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』において劇中で「エメゴジはいる」という設定で登場人物が会話をしますが、その中で「日本の学者はゴジラと認めていない」と発言されてしまいました。

「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の裏話・撮影秘話は第3章で! 「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の裏話・撮影秘話は第3章で!

 

ゴジラシリーズ28作目2004年公開の『ゴジラ FINAL WARS』ではついに日本のゴジラと対決することになります。

名前を「ジラ」と変更し、日本のゴジラの前に立ちはだかりますが結果は瞬殺です。

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なぜここまで悪い評価が多くなってしまったのか。

これにはある映画が関わっています。

 

その映画とは1953年にアメリカで公開された『原子怪獣現わる』です。

 

この映画は核実験の影響で氷の中で眠っていた「リドサウルス」が目を覚ましてしまうという設定で、リドサウルスの見た目は怪獣ではなく恐竜に近いものになっています。

『GODZILLA』のプロデューサーはこの映画をリメイクしようとしたのですが、予算が下りなかったためゴジラの名前を使ったようです。

元々ゴジラを作る気がなかったと考えると、エメゴジの見た目にも納得できるのではないでしょうか。ある意味不遇な怪獣ですね。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’98 GODZILLA APTT(別料400円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

 

GODZILLA ゴジラ(2014)

基本情報

作品名 GODZILLA ゴジラ
発表年 2014年
上映時間 123分
監督 ギャレス・エドワーズ
出演 アーロン・テイラー=ジョンソン
備考 ハリウッド製作ゴジラ2作目。

~あらすじ~

日本の原子力発電所である生物の繭が見つかる。その繭は既に羽化していた。羽化した生物は「ムートー」と呼ばれる巨大生物で、その後ハワイへ上陸。するとそのムートーを追ってきたゴジラまでもが人間の目の前に出現する。その後2体の巨大生物は海へ消えるが時を同じくして別のムートーがアメリカ本土で出現してしまう。2体のムートーとゴジラ、そして人間たちの闘いが始まる・・・

 

▼ムートー

 

この作品のゴジラは通称「ギャレゴジ」と呼ばれています。

監督の名前がギャレスであるため「ギャレゴジ」です。

 

ギャレス・エドワーズ(1975-)
イギリスの映画監督。代表作に「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」など

photo by Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan – Rogue One: A Star Wars Story Japan Premiere Red Carpet: Gareth Edwards 

 

先ほどご紹介した1998年の作品に続き、ハリウッド版ゴジラの第2弾です。

身長108メートル・体重9万トンと2016年に公開された「シン・ゴジラ」が登場するまで歴代最大の体格を誇っていました。(シン・ゴジラは身長118.5メートル)

その巨大さゆえに咆哮は約5キロ先まで届くと言われています。

まさにハリウッド級の体格ですね。

 

「シン・ゴジラ」の裏話・撮影秘話は第4章で! 「シン・ゴジラ」の裏話・撮影秘話は第4章で!

 

ギャレゴジは2億7000万年前からの種族

 

ギャレゴジは、2億7000万年前から地球の生態系の頂点に立っていた種族の末裔という設定です。

体表は規則的で、戦車の砲弾や核攻撃など人類の兵器では傷付かないほど頑丈な体をしています。

背ビレは体と同じく黒色で鋭く尖っています。顔周辺が特徴的で、頭が小さく首が太くがっちりしており、アメフト選手のような印象を受けるのではないでしょうか。

首元にはエラがあるため、長時間水中で泳ぐことが可能で、サメのような泳ぎ方が特徴です。

 

また、原子炉に似た器官を体内に保有しており、自分で熱エネルギーを作り出すことができます。

作り出したエネルギーは熱線として口から吐き出すことができ、放射時には背ビレが光るなど日本のゴジラと同じ特徴があります。

日本のゴジラと違い、人間には全く興味を示しません。人間が攻撃しても平然としており、進行を続けます。生態系の頂点に立つ種族のため、このような特徴があるのではないでしょうか。

しかし、巨大であるため泳ぐだけで津波が発生し、移動するたびに建物が破壊されていきます。

人間にとっては「怪獣」というよりも「災害」といった方が良さそうですね。

 

全てCG

 

ギャレゴジは全てCGで描かれ、その動きはモーションキャプチャーを使っています。「シン・ゴジラ」のモーションキャプチャーもギャレゴジからヒントを得たのではないでしょうか。

 

モーションキャプチャー
モーションキャプチャーとは、人間の動きのデータ化してコンピューターに取り込むことです。

モーションキャプチャーでは、関節にセンサーをつけて、360度緑に囲まれた部屋で撮影が行われていました。シン・ゴジラの撮影をした野村萬斎さんは、役になりきりたいからという理由で、能面を参考にして造ったゴジラのお面をつけて、撮影に臨んでいました。

▼撮影イメージ

 

東宝は1998年のエメゴジの反省から、「これまでのゴジラを受け継ぐ作品」になるよう制作側に念を押していたようです。

2度も酷評があってはゴジラのブランドが保てないですもんね。

ギャレス監督がゴジラファンで1998年の作品には否定的だったようで、日本のゴジラに近い作品を作り上げました。

公開後の評価が高かったため今後2作目、3作目の制作が検討されているようです。

ギャレゴジが活躍する姿がまた見られるのは嬉しいですね。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’14 GODZILLA ゴジラ APTT(別料400円)・TD楽天(別途300円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

 

特撮をもっと楽しむ為の裏話図鑑 ~ゴジラ編~』は以上になります!

ここまでお読みいただいた方、誠にありがとうございました!特撮は少し前のもの、というイメージがありますが今もゴジラ作品は作り続けられており前の作品でさえも楽しめるものです。是非これを機に特撮にハマってみていただければと思います!

 

同著者の『特撮をもっと楽しむ為の裏話図鑑 ~その他怪獣編~』も引き続きお楽しみください!

 

 

 

目次著者

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

お問い合わせはこちらから

Twitter(山田)@yamada_chahan

「シン・ゴジラ」の裏話・撮影秘話

Webon紹介目次著者
特撮は子供の頃に誰もが一度は目にしたことがあると思います。ですが大人になってからも充分楽しめる映画なのです。裏話や撮影秘話を知る事でより作品を楽しむことができるのです!

「特撮をもっと楽しむための裏話図鑑 ~ゴジラ~編」はこちらから!

著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

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シン・ゴジラ

基本情報

作品名 シン・ゴジラ
発表年 2016年
上映時間 119分
監督 庵野秀明(総監督)樋口真嗣(監督・特技監督)
出演 長谷川博己
備考 ゴジラ29作目。約12年ぶりの日本製作ゴジラ。

~あらすじ~

東京湾でトンネルが崩壊する事故が発生。当初は火山の噴火が原因として見られるが、徐々に巨大生物の存在が噂されていく。政府はそんな事はあり得ないとして見当違いの対策を進めるが実際に巨大生物が映像に捉えられ、事態はパニックへ。やがて日本へ巨大生物は上陸。その巨大生物が「ゴジラ(Godzilla)」である事が分かりゴジラに対抗するべく日本政府はあらゆる手を尽くす・・・

 

約12年振りに公開された国内のゴジラは、これまでのゴジラとは大きく特徴が異なり、劇中で何度か形態変化を行います。

しかし、予告やポスターなどメディアに姿を見せるのは第4形態ばかりです。そのため、「シン・ゴジラ」と聞くと「第4形態」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

登場時間が長く映画のメインとなる形態のため、撮影秘話や裏話も第4形態に関するものがほとんどです。

 

第1形態
 劇中では全体の姿は確認できませんが、海から突き出た尻尾は確認することができます。
第2形態
足が生えていますが、地上を這って移動します。上陸した場所が蒲田だったことからネット上では「蒲田くん」という愛称で呼ばれたりしています。
第3形態
第2形態が立ち上がって、2足歩行になったのが第3形態。皮膚が赤黒い。
第4形態
映画のメインとなる形態。

 

そこで今回は特にシン・ゴジラの第4形態の撮影秘話や裏話について紹介していきます。

 

シン・ゴジラ第4形態

 

この作品のゴジラは通称「シン・ゴジラ」と呼ばれます。

身長は118.5メートルとアニメ版ゴジラ公開前までは歴代最大を誇っていました。

手が極端に細く、手のひらは常に上を向いていて、尻尾はこれまでのゴジラよりも長くなっています。

 

アニメ版ゴジラ
2017年11月に第1章、2018年5月に第2章、2018年11月に第3章が公開された(現在第3章上映中※2018年11月22日執筆現在)アニメ版ゴジラ3部作。当作品はシン・ゴジラのあとのゴジラシリーズ30作目~32作目という位置づけで東映によって製作されている。Netflixにて公開後は配信される。

 

目が小さく、焦点があっていないのでゴジラシリーズ25作目「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」のゴジラ(GMKゴジ)の白目よりも不気味に感じるでしょう。

上半身に比べ、下半身はずんぐりとしています。

 

 

体色が黒いため、所々身体から漏れている赤い光が目に付きやすいです。

これまでのように整った体表ではなく、筋繊維がむき出しで焼けただれているようなゴツゴツとした体表で、痛々しさを感じます。

皮膚はゴーヤ、頭部はキノコ雲をイメージしているようです。

▼ゴーヤ

photo by KENPEI – KENPEI’s photo CC 表示-継承 3.0

▼キノコ雲

 

 

シン・ゴジラには耳たぶやまぶた、舌が存在せず、歯はあるものの不揃いになっています。

これは以下のような設定の「ゴジラは完全生物」という監督のコンセプトが関係しているでしょう。

完全生物として生物の頂点に君臨する存在のため、周囲を警戒する必要がありません。そのため、耳たぶとまぶたが排除されています。

同様に捕食する必要もないため、舌がなく歯も不揃いで噛み合わせを気にしないという設定です。

熱線の威力が歴代最強と言っても過言ではなく、口だけでなく、背ビレや尻尾からもレーザーを放ちます。強力な熱線で街を焼き尽くす姿は圧巻です。

 

▼熱戦を放つゴジラ

 

シンゴジラはフルCG

 

シン・ゴジラの1番の特徴といえば、フルCGであることでしょう。

これまでのゴジラはスーツを制作し、スーツアクターが演じることが一般的でした。

シン・ゴジラはモーションキャプチャーを使用しています。モーションキャプチャーを担当したのは狂言師の野村萬斎で、ゴジラの動きに狂言の要素を取り入れています。

 

モーションキャプチャーの裏話
モーションキャプチャーとは、人間(ここで言えば野村萬斎)の動きのデータ化してコンピューターに取り込むことです。

モーションキャプチャーでは、関節にセンサーをつけて、360度緑に囲まれた部屋で撮影が行われていました。野村萬斎さんは、役になりきりたいからという理由で、能面を参考にして造ったゴジラのお面をつけて、撮影に臨んでいました。

▼撮影イメージ

 

<ゴジラの手が上に向いている理由>裏話
今までのゴジラは、指が下に向いていたのですが、今回のゴジラの手は上を向いています。

野村萬斎さんは、監督から「ゴジラが畏怖を与える荒ぶる神である」というようなイメージを伝えられました。龍が手に宝珠を上向きに掴んでいるイメージも多く、現実とは離れた神様や仏様に近いものは手が上を向いているというイメージも含めて、手を上向きにしたそうです。

 

実はゴジラの初代スーツアクターである中島春雄も、すり足など狂言の要素を取り入れてゴジラを演じていました。初代と最新作が狂言でつながるというのは運命を感じますね。

 

▼中島春雄

 

CGでしかできない要素もあり、特撮の新たな可能性を感じさせてくれるゴジラでしょう。

 

視聴方法

公開 タイトル 視聴可能動画サービス
’16 シン・ゴジラ APTT(別料500円)・TDdTV(別料300円)・楽天(別途400円)

Hu=Hulu AP=Amazon Prime TT=TSUTAYA TV TD=TSUTAYA DISCUS dTV=dTV UN=U-NEXT 楽天=楽天TV 表に記載無しの場合は取り扱い無し 別料=視聴には会員料金以外に別途料金が必要

 

 

 

 

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著者:山田チャーハン

幼少期から様々な特撮作品を見て育つ。怪獣特撮・ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊と鑑賞する作品の幅が広い。作品を見るだけでなく、考察や解説サイトにも興味があり、知識を増やして作品の楽しみ方を増やすのがモットー。友人と特撮談義や特撮縛りのカラオケをすることも。特撮作品の出演を夢見て、特撮に関する仕事を所望している。

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