モータースポーツのマシンは面白い!

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F1は知っていても「モータースポーツ」と言われると分からない。でもモータースポーツは知れば知るほど奥が深く、ハマっている人も沢山いるのです。車・バイクが好きな方はこれを読めばモータースポーツにハマるはず!

「モータースポーツ観戦初心者入門」はこちらから!

著者:河村大志

関西在住のフリーランスライター。モータースポーツ関係の記事作成、企画立案、取材などを中心に活動しています。幼少期に実家にあるF1のVHSを見てモータースポーツに心を奪われる。出版社での経験もなく、いきなりフリーランスになるという暴挙に出るも、モータースポーツに対する情熱は誰にも負けない自信がある24歳。趣味はモータースポーツ観戦と音楽鑑賞とギター(下手くそ)。モータースポーツの魅力を様々な側面からお伝え出来ればと思っています!

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モータースポーツと言えばやはり注目したいのが「マシン」。

このページではモータースポーツの中でも有名なレースである「F1」のマシンについてご紹介をしていきたいと思います。

世界最速を争うF1マシン。マシンを見るとその時代のトレンドが見えてきて面白いです。

ただ、初心者の方にはかなり難しくなってしまうテーマなので、簡単に歴代のF1マシンの形について触れながらマシンについて解説していきます。ここではマシンの面白さを是非感じていただければと思います!

 

▼マシンの簡略年表

 

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1960年代

photo by Tim Dobbelaere (Flickr account: storem) – https://www.flickr.com/photos/storem/204129642/ CC 表示-継承 2.0

▲1960年代前半のF1マシン(フェラーリ・1964)

 

1960年代前半のF1マシンは葉巻タバコのように見えることから、「葉巻型」と呼ばれています。

現在のマシンと見比べてもかなりシンプルですよね!

 

▼2018年のマシン

photo by Joe McGowan Some rights reserved

 

今でこそ安全性が高いF1ですが、当時のマシンは安全性が低く、シートベルトもありません。

ドライバーの肩がマシンから露出しているのですが、今のF1からは想像できませんよね。

 

60年代後半には「空気の流れを利用して、ダウンフォース(マシンを地面に押し付ける空気の力※イラスト参照 )を得てコーナリング中(コーナーを曲がっている最中)のマシンを安定させよう」という発想が生まれました。

飛行機は翼で揚力(浮く力)を得ますが、それを逆にして下向きに地面に押し付ける力をダウンフォースと呼びます。

 

 

このような航空力学がF1をさらに進化させていきました。

「ホンダRA301」というマシンにはもの凄く高いリアウイングがつけられました。

 

▼ホンダRA301(マシン後部に付いているのがリアウイング)

photo by Morio CC 表示-継承 3.0

 

空気の流れが安定している高い位置にリアウイングを取り付けることで、効果的にダウンフォースを得ようとしました。

しかし「レース中にリアウイングが脱落してしまい危険」ということで69年に取り付け位置の高さに制限が加わりました。

 

リアウイング
リアウイングは飛行機のウイングと同じ原理を利用してマシンにダウンフォースを得ることができるパーツ。F1マシンは下へ力を加えたいので車のリアウイングは、飛行機のウイングを上下逆さにした形をしている。

 

1970~80年代

photo by ChristianSinclair 

▲70年代のF1マシン

 

70年代のF1マシンは「ウイングカー」と呼ばれます。ダウンフォースをウイングだけでなくマシン全体で得ようと開発されたものです。

これはマシンの底面にウイングと同様に角度をつけたもので、コーナリングスピードが飛躍的に速くなっていきました。

 

▼ウイングカーの例(ウイングカーは「グラウンド・エフェクト・カー」とも呼ばれる)

photo by John Chapman (User:PyropeCC 表示-継承 3.0

 

しかしウイングカーのコーナリングスピードの飛躍的な上昇などが原因で70年代から80年代前半にかけて死亡事故や大事故がつづけざまに起こったため、1983年にウィングカーが禁止となりました。

 

それによりフロントタイヤ後端からリヤタイヤ前端までの底面はフラットでなくてはならないというフラットボトム規定が導入されました。(ウイングカーはフラットにしない事でコーナリングスピードを上昇させていました)

 

 

これによりF1マシンはシンプルなデザインになりました。

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1990年代

photo by Morio CC 表示-継承 3.0

▲1990年代のマシン(フェラーリ641というマシン)

 

空力には制限が設けられたため、F1はエンジンパワーに依存するようになります。

そして忘れてはいけないのがマシンのシャシーを構成する素材がカーボンになったことです。

軽くて丈夫なカーボンはマシンの安全性は大幅に向上しました。そして1000馬力を超えるターボパワーにも耐えられるようになったのです。

 

シャシー(chassis)
シャシーとは車体のフレーム(枠)のことでボディー以外の部分の事を指す(マシンによってフレームとボディーの箇所は異なる)。また、マシンの足回りの部分の事を指すこともある。

 

90年代はチーム独自の空洞施設で空力実験を行うなどより複雑で先進的になっていきます。

「空洞施設の空力実験」とは人工的に風を発生させて、それをF1マシンの模型にあてて空気の流れ方などを再現・観測する実験です。

 

 

このようにテクノロジーの時代となっていきます。コンピュータ、センサーを用いてデータ化し分析する専門のチームも出来て、現在のF1に近づいていきました。

 

見た目の変化と言えばハイノーズになったこと。

ティレルというチームが1990年に採用したのがはじまりです。

 

▼ティレルのハイノーズマシン(マシン先端が少し上に上がっている。ウイングカーと比べると分かりやすい)

photo by Norimasa Hayashida CC 表示-継承 2.0

▼ウイングカーの例

photo by John Chapman (User:PyropeCC 表示-継承 3.0

 

ハイノーズはボディ下面にさらに効率的に空気を流し込むために生まれたものです。

 

そしてそんな中、1994年にローランド・ラッツェンバーガーとアイルトン・セナが事故死し、F1界は深い悲しみに包まれました。

 

ローランド・ラッツェンバーガー(1960-1994)
オーストリア出身のレースドライバー。F1に出場するものの1994年の事故により死去。
アイルトン・セナ(1960-1994)
ブラジル出身のレースドライバー。F1では何度も表彰台に上がる活躍を見せ、世界で人気を博していた。1994年の事故により死去。

▼アイルトン・セナ

photo by Instituo Ayrton Senna – Ayrton Senna 8.jpg Flickr 

 

この出来事がきっかけで改めて安全性が見直されるようになりました。

様々な制限が設けられましたがデザインが劇的に変わる事はありませんでした。

そして21世紀に入り、F1マシンはさらなる進化を果たします。

 

2000年~

photo by Rick Dikeman CC 表示-継承 3.0

▲2000年代のマシン(フェラーリ・2004)

 

90年代後半から2000年代に入り、多くの自動車メーカーがF1に参入してきました。

日本ではホンダが復帰したり、トヨタがF1に初めて参戦しました。

それまではプライベーター(自動車メーカーではない企業が運営する独立系のチーム)が参加することは少なくありませんでしたが、メーカーのF1に費やす金額がどんどん膨らんでいきメーカーでないとF1に参入が出来なくなっていきます。

そして予算が増えると開発も進み、各メーカー、チームでユニークかつ最先端の技術が多くもたらされました。

 

さらに2014年にF1はハイブリット(=電気とガソリンで走る車)になり、特に2018年のマシンは過去最速のマシンでダウンフォースが多く、様々なサーキットでコースレコード(コースの最速記録)を塗り替えていきました。

 

▼2018年のマシンの例

photo by Anyul Rivas 

 

来年からはまたレギュレーション(ルール)が変更され、マシンの性能・マシンのデザインも変化することでしょう。

 

マシンを見るとその時代がわかり、なぜそんなデザインなのかということに注目して見るとさらにF1を見るのが楽しくなります。

専門的なことが多いF1やモータースポーツですが、マシンにも是非注目して観てみてください!

 

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関西在住のフリーランスライター。モータースポーツ関係の記事作成、企画立案、取材などを中心に活動しています。幼少期に実家にあるF1のVHSを見てモータースポーツに心を奪われる。出版社での経験もなく、いきなりフリーランスになるという暴挙に出るも、モータースポーツに対する情熱は誰にも負けない自信がある24歳。趣味はモータースポーツ観戦と音楽鑑賞とギター(下手くそ)。モータースポーツの魅力を様々な側面からお伝え出来ればと思っています!

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