5分でわかる!サモ・ハン・キンポー ~ファンが語る概要・魅力・おすすめ作品~

 

このページでは「サモ・ハン・キンポー」がどんな人物なのかを大体5分で理解できるよう概要・魅力・おすすめ作品をお伝えします。

もちろんサモ・ハンキ・ンポーさんを5分で説明しきるのは困難ですので、さらに深く知りたい方は『カンフー映画入門』をご覧ください。

※このページはカンフー映画ファン歴27年のHARUKA氏による『カンフー映画入門』の内容をWebon編集部がまとめたものです。

 

▼『カンフー映画入門』(全38ページ)

 

サモハン(サモ・ハン・キンポー)とは?

photo by Sasoriza / Bryan Chan CC 表示-継承2.0

生年月日 1949年12月11日
前名称 サモ・ハン・キンポー
身長 170㎝
出身 香港
子供 ジミー・ハン(タレント)他
愛称 大大哥(タイタイコー:大兄貴という意味)

 

サモハン氏は、大きな体格にもかかわらず俊敏なアクションをこなすカンフー映画のスター俳優です。

サモハン氏が有名になったきっかけは、自身が監督・主演の映画「燃えよデブゴン」(’78)です。

 

▼画像は「燃えよデブゴン2」。(「燃えよデブゴン」の続編ではありません。)

この映画はサモハン氏の体型からは想像もつかないキレのあるアクションを繰り出す様は、ハイレベルかつ見事な香港カンフー映画でした。この映画がきっかけで史上最強の「動けるデブ」として有名になりました。

ちなみに、サモハン氏に対して私は最初「ジャッキー映画によく出てくる脇役」だと思っていました。ところが「洪家班(こうかはん)」というアクションチームを持ち、多くのヒット作の製作・監督がサモハン氏であり、カンフー映画界の主要人物だと知って驚きました。

 

サモハン氏が香港映画界に与えた影響!

 

1973年にカンフー映画界のスターであるブルース・リー氏が死に、それと共に香港のカンフー映画は衰退し、コメディ映画に市場を取って代わられていました。

そんな中サモハン氏が『燃えよデブゴン』を製作するなどして活躍したことで、香港映画界へ新たなシーンを打ち出すことに成功しました。

 

そして1980年代半ばに入ると、サモハン氏は製作者としての才能を更に発揮。

80年代の作品にはジャッキー・チェン氏等の香港の豪華俳優陣を集めた「福星シリーズ」と呼ばれる映画がありますが、全てサモハンの主演・監督作品です。

サモハン氏が製作した「五福星」(1983年公開)は香港で映画の興行成績年間1位を収め、日本でもヒットしました。

 

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また、サモハン氏は「霊幻道士」(1985年公開)を製作し大ヒット。「霊幻道士」はチャイニーズホラー映画の元祖となり、日本でキョンシー(中国のゾンビ)ブームが起こりました。

▼霊幻道士(画像クリックでDVD詳細へ)

サモハン氏の世界進出!

 

1990年代後半アメリカでもカンフーブームが起き、様々な香港の俳優等がアメリカへ進出をしました。

サモハン氏も1998年~2000年に放送されたアメリカの連続テレビドラマ「LA大捜査線 マーシャル・ロー」にて主演として出演。作品は好評で、サモハン氏はアメリカでも大人気となりました。

また、ハリウッド進出を機に名前を「サモ・ハン・キンポー」から「サモハン」と短縮しました。

 

▼LA大捜査線 マーシャル・ロー出演陣(写真左から2番目がサモハン)

現在、サモハン氏は66歳で香港映画界のレジェンドかつ最前線で活躍をしています。近年の作品の一つとして2016年にサモハンの集大成とも言える「おじいちゃんはデブゴン」を発表しています。

 

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サモハン氏出演のおすすめ作品

 

以下ではサモハン氏が出演しているおすすめカンフー映画作品を紹介します

 

「豚(とん)だカップル拳」

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作品名 豚だカップル拳
公開年 1979年(日本未公開)
主演 サモ・ハン・キンポー、ラウ・カーウィン(W主演)
監督 ラウ・カーウィン(ブルース・ロー)
「燃えよデブゴンシリーズ」とは?

「豚だカップル拳」は「燃えよデブゴン6」などとタイトルがついている事も多いです。燃えよデブゴンシリーズは、燃えよデブゴン1、燃えよデブゴン2…という風に1~10までナンバリングされたりしていますが、数字の順に制作年が若いわけではありません。さらに続編という訳でもないのです。

日本でフジテレビが「燃えよデブゴン」というサモハン氏の作品がヒットした事から付けた名称です。本作においても中国での原題タイトルは「搏命単刀奪命槍」であり、特に「燃えよデブゴン」とは付いていません。

 

「豚だカップル拳」は少し変り種の作品。コミカルで痛快・愉快でユニークな設定のコメディカンフー映画です。

大枠のストーリーは

「槍の達人(ラウ)と刀の達人(サモハン)が、年に一度決まった場所で決着をつけるために闘ってきた。しかし決着がつかないまま年老いてきた。そこで、互いに弟子をとり修行をさせて10年後に闘わせ決着をつけようとする」

というもの。

年老いた槍の達人(ラウ)の弟子役には若きサモハンが、年老いた刀の達人(サモハン)の弟子役を若きラウが演じます。

 

 

少し変り種の作品。コミカルで痛快・愉快!サモハン氏主演のコメディカンフー映画を観たい方におすすめ!

 

アクションも素晴らしくかっこいい!

本作のアクションも冒頭からサモハン氏とラウ氏の武器によるそれぞれの演武が観られ、素晴らしくかっこいいです。劇中のアクションの立ち回りもかなりスピーディーで惚れ惚れします。

痛快コメディに加え、シンプルかつ本格的なアクションを観ることができ、とてもおススメです。

「豚だカップル拳」のサモハンが個人的には一番お気に入りです。「豚だカップル拳」では映画の演出のアイデアと言い、武術の技と言い、素晴らしいサモハン氏を観ることができます。

 

 

プロジェクトA

作品名 プロジェクトA
公開年 1983年
主演 ジャッキー・チェン
監督 ジャッキー・チェン
備考 主演、監督、武術指導、脚本、主題歌をジャッキー・チェンが務めた。ジャッキー氏が骨折してまで行われた「時計台のシーン」は伝説となっている。

▼あらすじ

ストーリーは1990年代のイギリス植民地である香港が舞台。警察という合法的な組織が海賊を倒すという勧善懲悪作品です。乱闘などを起こし、初めは互いに敵対していた海上・陸上部隊がいつしか結束して「悪を倒す」というひとつの目標に向かって突撃していきます。

 

サモハン氏・ジャッキー氏・ユン・ピョウ氏はカンフー映画の黄金トリオと称されます。この黄金トリオの代表作と言えば「プロジェクトA」です。

 

▼ジャッキー・チェン氏

▼ユン・ピョウ氏(日本ではアイドル扱いされていたカンフースター)

 

テンポ感も良く、ジャッキー氏、サモハン氏、ユン・ピョウ氏の黄金トリオでおくる炸裂アクションを夢中で楽しめる作品!

3人の炸裂するアクションを楽しみたい方におすすめ!!

 

 

スパルタンX

作品名 スパルタンX
公開年 1984年
主演 ジャッキー・チェン
監督 サモ・ハン・キンポー(現サモハン)

▼あらすじ

現代のスペイン・バルセロナが舞台になっています。 パン屋の2階に下宿するトーマス(ジャッキー氏)といとこのデイヴィッド(ユン・ピョウ氏)は、ホットドッグなどのファーストフードを売って暮らしていました。 スケボーを乗りこなして注文を聞きフードを届けるトーマスと、調理をするデイヴィッド。そんな生活を送っていると、ある日彼らのもとに、シルビアという美しい女性が助けを求めて逃げ込んできます。 ちょうどその頃、私立探偵事務所の見習い探偵モビー(サモハン氏)のもとへ「シルビアという女性を探してほしい」という依頼が舞い込みます。実はシルビアは、資産家の伯爵の隠し子で遺産目的のために命を狙われていました。

 

「スパルタンX」はサモハン氏監督、ジャッキー氏主演の人気カンフー映画です。こちらも黄金トリオが好きなら絶対観るべき作品です!

「スパルタンX」は「プロジェクトA」撮影完了後にスペインを中心にヨーロッパで撮影されました。「プロジェクトA」同様にコメディ要素もありますが、異国の風情満載かつハラハラドキドキするシーンが盛りだくさんです。

ジャッキー氏、サモハン氏、ユン・ピョウ氏の3人が剣を持って息を合わせて「一心同体、三銃士!中国式免許皆伝!」(日本語吹き替え版)と言うシーンはとてもお茶目でカッコいいです。

 

▼そのシーンのイメージ

 

サモハン氏やジャッキー氏の映画ならではのコミカルさは残しつつも、オートバイ集団との殺陣や激しいカーチェイスなど、ハラハラドキドキの本格アクション映画となっています。

 

 

サモハン氏の主な出演作品と視聴方法一覧

発表年 タイトル 視聴可能動画サイト
1972 「アンジェラ・マオの女活殺拳」
1973 「燃えよドラゴン」
1978~ 「燃えよデブゴン」シリーズ Hulu(4・7・10)
1983 「五福星」 Hulu
1985 「香港発活劇エキスプレス 大福星」 Hulu
1988 「七小福 夢に生きた子供たち」
1998~2000 ドラマ「LA大捜査線 マーシャル・ロー」
2016 「おじいちゃんはデブゴン」 Hulu

 

以上「サモ・ハン・キンポー」の紹介でした。サモハン氏についてさらに詳しく知りたい方は下記のページをご覧くださいませ。

また『カンフー映画入門』ではカンフー映画の歴史やスター俳優、そして「カンフーとはどんな拳法か?」ということまでを知ることができます。ぜひともご覧くださいませ。

 

▼『カンフー映画入門』(全38ページ)