ブックトークとは<目的・効果・対象年齢>

「図書館ボランティアの活動でブックトークをやることになったけれど、一体何をやったらいいかわからない・・・」
「そもそもブックトークって何?私でもできるのかしら」

はじめて「ブックトーク」というものを知り、色々と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では「ブックトークとは何なのか」について、目的や効果を交えながら詳しく説明していきますね。

それでは、いってみましょう♪

 

「ブックトーク」とは?

 

「ブックトーク」とは、あるテーマにそって何冊かの本を順序立てて紹介することです。
「ブックトーク」では何冊かの本を取り上げ、ストーリー上大切な一部分を抜き出して読んだり、挿し絵を見せたりしながら進めます。

「ブックトーク」は読書指導の一つの方法として知られています。

「ブックトーク」以外の読書指導の方法として、「読み聞かせ」や「ストーリーテリング(素話)」「パネルシアター」なども有名です。

以下にそれぞれの読書方法についてまとめました。

 

ブックトーク以外の読書指導方法まとめ

「読み聞かせ」・・・親や子どもの周りの大人が子どもに対して、絵本などを見ながら音読することをさします。情操教育や文字の習得、読書への導入として効果的であると言われています。

「ストーリーテリング(素話)」・・・語り手が昔話や創作などの物語を覚え、対象者に語り聞かせることです。本の朗読とは異なり、一度覚えたお話を自分の言葉で語ります。

「パネルシアター」・・・パネル布を貼った舞台に、絵や文字を貼ったり外したりして進めていく、おはなし・歌あそび・ゲームのことです。

「読み聞かせ」や「ストーリーテリング(素話)」、「パネルシアター」のいずれも子どもの教育にとってとても効果的です。

これらの指導方法と「ブックトーク」の一番の違いは、子どもが受け身か否かというところにあります。

「読み聞かせ」、「ストーリーテリング(素話)」、「パネルシアター」では、子どもはいわば「見ているだけ」の受け身の状態ですが、「ブックトーク」の場合うまくしかければ子どもが進んで本を手に取るようになります。

この子ども自ら本を手に取る姿こそが「ブックトーク」のめざしているゴールといえます。

 

「ブックトーク」の対象年齢

「ブックトーク」を行うのは、小学校中学年(3・4年生)以上がおすすめです。

幼い時期は一つのお話を最後まで読む方が本の面白さ・楽しさを実感することができます。

小学校中学年くらいになると、子どもは読み聞かせから一歩進んで、自ら読書を始めるようになります。

 

この時期に「ブックトーク」を行うことで、子どもが自ら本を手に取るきっかけを作り、本を身近なものにすることができるのです。

中には、小学校低学年でも読書が大好きで一人で本を読み進める力のある子どももいますが、それはごく少数だと思います。

それに、本が好きな子どもはやさしめの本であっても、食いついてくることが多々あるので、低学年のうちは平均的な子どものレベルに合わせ「読み聞かせ」や「パネルシアター」といった手法を使っていくことがおすすめです。

でも、もし可能なようでしたら、本好きな子どもに対しては個別でちょっと難しめの本を紹介してあげてみてください。きっとその子どもの本好き度がもっともっと加速していくと思いますよ。

 

「ブックトーク」の目的と効果

「ブックトーク」の目的と効果については、山梨県立図書館の『ブックトーク 実践のコツ &本の選び方』という資料に詳しくまとめられていたので、そちらを参考にしながら私の言葉でまとめます。
(参考URL:https://www.lib.pref.yamanashi.jp/jitugigaido%20booktalk.pdf

ブックトークの目的と効果一覧

①子どもが本を手にするきっかけを作る。
②今までに手に取ったことがない新しい分野の本との出会いの場を作る。
③本の著者や扱ったテーマに関心を持たせる。
④手に取られにくい本を紹介し、本に光を当てる。
⑤ブックトークを通じて、コミュニケーションを深める。

以上の5つが「ブックトーク」の目的と効果になります。

難しく感じるかもしれませんが簡単にまとめると、子どもに本に対する興味を持たせ、子ども自ら進んで本を読みたくなるようなきっかけ作りをするということです。

 

私ごとですが、はじめて授業で友達とブックトークをした時、友達が食い入るように私の紹介している本を見つめ、夢中になって話を聞いてくれたことが今でも心に残っています。

ブックトークが終わった後にも、その本を手に取り、ページをぱらぱらとめくっていた姿が印象的でした。

このように、自分のブックトークを聞いて本に食いついてくれた人の姿を見ると、「ブックトーク」には本の良さを伝え、本を手にするためのきっかけを作るという効果があることを実感しました。

 

では、子どもが進んで本を読みたくなるようにするには一体どうしたらいいのでしょうか。

このことについては、次回以降の記事でていねいに説明していくので、安心してください。

 

まとめ

それでは、この記事のまとめです。

・「ブックトーク」とは?
→読書指導の一つの方法であり、あるテーマにそって何冊かの本を順序立てて紹介することをさす。

・「ブックトーク」の対象年齢
→小学校中学年(3・4年生)以上がおすすめ。

・「ブックトーク」の目的
→子どもに本に対する興味を持たせ、子ども自ら進んで本を読みたくなるようなきっかけ作りをするということ。

以上、この記事では「ブックトークとは何なのか」ということや対象年齢、ブックトークの目的についてご紹介しました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。